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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

月 の・ : たびたび受診して、 を繰り返して・ : っ 連載四 ね 亠な という勢いでしたから、それは押み 〈再々診〉 その日に統合失調症と診断し留めて、薬の量を半分にして やってみることにしていました。 し、薬を 4 日分だけ処方してい その火曜日は、受診者が多い 日で待合室は少し混雑していまます。急性期に外来で病状を落それなのに、 4 日目の火曜日 にお母さんが来られたのはどう した。 1 人の受診が終わって、ち着かせるには家族の見守りと 次の患者さんを待合室に呼びに短期間での受診が必要ですからしてでしよう ? 行くたびに、さんのお母さんね。迷う時には早めに受診する 〈親の意見〉 ( が何となく心配そうな顔つきでように伝えています。 診察室でお母さんが遠慮がち そうすると 3 日目の月曜日に 待っておられるのが気になりま した。さんは歳の 1 人暮らさんが受診され、「幻聴はなくに話されるには、その前の晩に しの女性です。その前の金曜日なった。気持ちが楽になった」単身赴任中のお父さんが帰って にお母さんと初診されています。と言われます。もう薬は止める来られて、 3 人で病気のことを 私が「午前の診療が終わったら方が、薬を飲まないで闇雲に頑 話し合ったそうでした。 書きましよう」と言いますと、お張るよりも楽に上手にいくこと お父さんの意見は「医者は統 合失調症と言うらしいが、自分母さんはほ「とされたようでしは、本人には分かるはずです。 4S5 日た にはそう思えない 〈親の気持ち〉 〈子どもの気持ち〉 親にしても、自分の子どもが 変なところはない。病気であっ 精神病の症状を持っ子どもに精神病であって欲しくないと思 たとしても他の病気ではない か ? 一度、大きな病院で見てすれば、症状が出た時、精神病うのは当然のことです。精神病 もらえ」ということらしい。そにな「たら自分の将来の夢がかと言われた時には、可愛か「た なわないのではないかと思うで幼い頃の思い出や思い描いてい れでお母さんは紹介状を取りに しよう。この時、親が精神病でた将来の夢がなくなってしまう 私のところへ来られたのです。 統合失調症は大変な病気ですはないことを願い過ぎてしまうように感じるでしよう。少し病 と、子どもの方も、病気を から、 1 人の精神科医が突っ 張っても良い結果は出ません。治すために薬に頼るとい 時間がかかっても家族が自分でう考えを持ちにくく 行動して、納得するのが早道でなってしまいます。そ すし、また、他の医者は違ったの人に合った薬を飲 見方をして、良いことを言ってめば、薬を飲んだ上 で日々の努力をする くれるかも知れません。 1 27 街の診療所からのお便り

2. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

かなと思っています。それで、 敵に見える時には親の元に帰るでしよう。 のは良い選択でしたね。あなた員飜物 03 ~ 」半分の量のリスバダール錠 〈 3 日目の月曜日〉 1 日 3 回にしたので、さんは も心のどこかで " みんなが敵で 4 日分の薬を処方したのに、 喜んで帰られました。 あるはずはない ~ と思っておら さんは 3 日目にはやって来その 3 日後の木曜日、今度は れるでしよう。ひとまず安全な 心配そうな顔つきでさんは 、してしい。自分だけで頑て、「薬は良く効いた。幻聴は なくなった」と言われます。でやって来られ、「タ方薬が切れ 張って、変な方向に逃げて転げ 落ちたりしたら、大けがになりも、すっきりした顔つきでしたて、幻聴が聞こえるので心配」 ので、精神科医は量が多すぎたと言われます。この時は、もう ますからね。 世の中には悪い人もいて不安 1 錠リスバダール錠を追加 なものですが、ずっとそんな しました。しばらくは行ったり ことで頭がいつばいになってい 来たりですね。 るなら病的な状態です。精神科 今は、自分の病気を認めて弱 の薬を飲んで、そんなことを考 点を克服しようとするか、病気 お の え続けないように引っ張っても を否定してこじらせてしまうか ら らいましよう。そうすれば、自 の分かれ道にいます。精神科医 分らしい楽しいことを考える時 も何とかうまく道案内したいで診 の 間が手に入ります。薬はリスパ す。 街 ダール 1 錠を 1 日 3 回が良い 気かも知れないと感じている時患者さんが軽症で治りやすいのが出かけようとしている」など でも、違う病気の可能性を考えか、重症で治りにくいのかの判とささやく声が続いていたそう 号 月 るでしよう。でも、親は、子ども断も難しいです。どの薬のどのです。世の中の人がみんな自分 の生活を困難にさせている " 考くらいの量が良いのかもやはり に悪意を持っている気がして雨年 え方の癖 ~ を見付ける方向で、難しい。その時点で一番良いと戸を閉めていたようですが、前 と 努力するべきです。抗精神病薬思った薬を飲んでもらって、感の晩にはその声が特にひどく、 っ ね を飲むだけで、そこが少し良くな 想を聞いて修正していくやり方自分のアパートで耐えられなく 亠な ん ると精神科医が一一一口うなら、試してになります。 て、親元に逃げ帰ったのでした。 み みようと思って欲しいのです。 以前から少し症状があって、 〈 I-L さんの経過〉 最近は幻聴と被害妄想が強いの 〈精神科医の気持ち〉 初診時にはさんは診察室でですから、統合失調症と考えま 精神科医も、迷いもなく、真っも怯えた感じで、「 5 年くらい す。でも、自分で理性的に考え 直ぐに立っている訳ではありま前から、見られているような感て対処していこうという姿勢が せん。精神病の診断は、これまじがして、アパートに帰るのにありますから、薬がうまく合っ での生活ぶりと、ここ最近の生回り道をしていた」と言われまてくれれば、病気から抜け出ら 活でどんな風に困っているかをした。数年前から少しずつ症状れる人のように思えました。 本人や周囲の人から聞いてすが出ていたのでしようが、最近日龜物 1 い蔔」 〈初診時の説明〉 るものですから、絶対間違っては、通る人がみんな示し合わせ ないとは一言えません。目の前のているように思え、「ほら、 1 人で居て、周りがみんな

3. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

月刊みんなっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 79 号 2013 年 11 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 全国の家族と家族会をつなぐ機関誌 月刊みんなねっと 2013 年 11 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 ・特集・ 「精神保健福祉法」改正について考える ・私と子どものあゆみー母として 自立する息子、見守る母の思い ・街の診療所からのお便り たびたび受診して、相談を繰り返して 月刊 精神疾患がある人や家族に役立つ出版物 ☆家族相談ハンドブック A4 判・ 76 頁・定価 700 円 ( 送料込 ) 家族会らの注文は 1 冊 500 円に割引 家族相談のテキストができました ! 家相談 ′レドプ” 1 【内容】家族による家族支援 / 精神障がい者の状冫ル / 精神障がい者 家族の状況 / 家族相談の意義と特徴 / 家族相談の目標 / 家族相談の 留歳点 / / 相談実習の進め方 / 家族相談の方法 / 新しく家族相談事業 を立ち一 E げたいときは / 家族相談員の養成 / 家族相談の事例 MC ☆シリーズ・わたしたち家族からのメッセージ A5 判・定価 200 円 ( 送料込 ) 家族会や家族教室などのテキストとして全ロ各地で活用されています。 〇「統合失調症を正しく理解するために」 ( 48 頁 ) ー 【内容】統合失調症はどんな病気か / 統合失調症の経過と症状 / 治療とリハビリテーション / 統合失調症の「障がい」とは ? / 家族の接し方・対応の仕方 / 生活を支援するサービス / 暮らし に役立つ福祉制度 / ほか わたしたち 第族からのメッセージ 〇「うつ病を正しく理解するために」 ( 56 頁 ) 【内容】私のうつ病体験記 ( 本人の体験 ) / 見守って将来の 手助けをしてあげたい ( 母の体験 ) / 細く長く、頑張りすぎ ないでいこうね ( 妻の体験 ) / うつ病の症状と治療 ( 精神科 0 医・仮屋暢聡 ) / 家族の接し方・対応の仕方 / 生活を支える 支援制度 / ほか 問い合わせ先 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) tel 03 ー 6907 ー 9211 /fax03 ー 3987 ー 5466 ホームへーシ http://www.seishinhoken.jp 0 4 : 強を第上 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 家族からの メッセージ 統合失鋼症を 正しく理解するために 9

4. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

した。 2 日間の様子は、本誌 た。また、精神障がい者が雇用 卩い合わせ日本障害フォーラム 月号に、みんなねっと大阪大会率の対象にはいりました。今後ー 5273 ー oco— 特集としてお伝えします。 の課題はありながらも、批准へ ooo ーー 5292 ーー 7630 また、次回の全国大会は、石の条件が整いつつあるといえま 川県金沢市にて、 2014 年川す。では、障害者権利条☆ zzy ハートフォーラムのお 月日 ( 木 ) 日 ( 金 ) に開約の批准を推進するための全国 知らせ 催します。ご期待ください。 フォーラムを開催します。 うつ病は誰もがかかる可能性 テーマ「障害者権利条約の批准のある病気です。うつ病とっき と完全実施—国内法制の課題とあっていくために知っておきた 取り組み—」 い事柄をわかりやすく解き明か 基調講演「障害者権利条約批准します。 ☆日本障害フォーラム ( ¯)OI-L ) 後の国際的な義務や関わりにつ テーマ「うつ病と向き合う」 全国フォーラムの開催 いて」 ( 国連障害者権利条約委日時平成年Ⅱ月日 ( 土 ) 障害者基本法の改正や、障害 員会関係者を予定 ) 午後 1 時時 S 分 者総合支援法、障害者差別解消 パネルディスカッション「国内場所ニッショーホール ( 東京 法の成立など、障害者権利条約法制の課題と取り組み」 都港区虎ノ門 2 ・ o- ) 批准に向けた国内法整備が行わ日時平成年月 4 日 主催厚生文化事業団 れています。精神障がい分野に 1 時 5 時分 O っ 0 ーーっ 04 「 / ( ーー〔 OC ) 【 0 〔 0 おいても、精神保健福祉法にお場所全社協・灘尾ホール ( 東 oco ー 3476 ー 5956 いて保護者制度が廃止されまし京都千代田区霞が関 3 ー 3 ー 2 ) 介護の規定」を見直して、精神必要性が増す事や、都市部での思います。今後 <0+ のさらな 障害者や高齢の障害者に対する増設が進まない事への対策が熱る推進を期待すると述べたとこ 、いに討議されています。 ろ、精神科病院からは、アウト 支援の在り方を検討すること、 6 回では、前回十分に説明でリーチや <0+ 等のカタカナ語 行動障害者への支援内容を整理 して、重度訪問介護へ位置づけきなかった反省と、構成員の中ではなく、従来の訪問治療や訪 問看護などの言葉がふさわしい ること、現状では行動援護事業には在宅引きこもり精神障がい 者が居宅内での評価や環境調整者への理解が薄いことへの懸念という発一一一一口がありました。 などが行えないため、行動援護から、実態を整理した意見を提 お知らせします ) 〔 事業者と他のサービス事業者と出しました。今回の資料の中で、 の役割分担を明確にして、全体相談支援事業者が行動障害の特 ~ 一んなねっとの一活動 の連携体制を構築すること、等性を踏まえた計画作成に努める 事や、精神障害者について、「診・みんなねっと大阪大会に NO が提示されました。 OO 人集まる ! グループホームとケアホーム療所中心の <OE* やアウトリー の一元化におけるサービス提供チ等による身近な生活の場の支 9 月 9 日—川日に開催された について、事業者からは、これ援チームによる支援が有効とのみんなねっと大阪大会は、 2 日 までのサービスが低下すること意見があり、今後、医療と福祉間とも好天に恵まれ、スタッフ の連携による地域における支援や演者も含め約人が参 なくまた報酬単価が下がらない 日し、「家族支援の実現と精神 ことと、大規模化への懸念が出について検討が必要」と明記さカ されました。グループホームにれ、これまで各種会議で主張し保健福祉の向上を ! 」のテーマ 住む人の高齢化に伴い、介護のてきたことが反映されたものとのもと、盛況のうちに終了しま お知らせ & こ案内コーナー みんなねっと 2013 年 1 1 月号 4 5 お知らせしますみんなねっとの活動

5. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

「みんなねっと」のホームページを ーユーアルしましたので、ご覧ください リー 11 月号通巻第 79 号 ンみんなねっと相談室 》入会のご案内》みんなねっとについて 2013 0 みんなねっとは精神に障がいのある方の、、 家族が結成した団体です 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 物神がい省家鉄の会 意見・要望書など イベント・研修会 調査・研究 知っておきたい精神保健福祉の動き 2 お知らせしますみんなねっとの活動 4 特集 「精神保健福祉改正について考える ーー隊族の立場から・医療の立場から・福祉の対場から 6 絵を描く人たち⑩絵の中の秘密 ( 織田信生 ) 20 私と子どものあゆみー母として 自立する息子、見守る母の思い① ( 佐藤康子 ) 22 街の診療所からのお便り【連載 79 】 ( 増本茂樹 ) ・・たびたび受診して、相談を繰り返して・・・ 26 統合失調症はとこまでわかったかーー連載トー ( 菊山裕貴 ) その人の脳のどこがどの程度障害されるかにより、 患者さん毎に症状が異なってくる 30 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 32 回 ) 34 みんなのわー一読者のページ 36 》みんなわっとについて 0 施策のうごき 書籍 月刊みんなねっと 都道府県連合会の情報 〉各都道府連からのお知らせ ) 都道府県連のお問い合わせ先一覧 2013 年 9 月号 2 し年 9 月 4 日 NEW! 熊本県連イベント・研修会予定 2013 年 9 月 : 第手 4 NEV.O 山形宮報 北信越プロック研修会開催 20 ロ年 8 月 2 れ 3 NEW! 北信越プロック研修会開催 20 沼年 B 月 27 日 SiEW! 「訪問による家族支援」普及活動 北信越プロック研会開催 2013 年 8 月 27 日 しくスタートします。 更新情報ー 月刊みんなねっと 雋ゝ書籍のご注文方法にらいぞ、 〔に二みんなねっと入会のご案内 [ 月刊みんなねっと最新号。 2013 年 9 月号 ー特集ー働き方いろいろー 雇用の現場から一 > 目次・詳細 : ) バックナンバー 都道府県合会無本県 都道府県連合会長野県 広島岡山 長論人分高知 ビックアップ 第京都 和山 都道府県遅台会石川県 北信越プロック研修会開催 2013 年日第 27 日 道府県連合会山県 ■新着記事のある都道府県達合会 書籍のご紹介 都道府県合会新場県 北信越プロック研修会開催 2013 年 8 月 27 日 統合失調症を正しく理解 するために「わたしたち 家族からのメッセージ」 病気の知、生活サービ ス、第族の目線でわかりや すくまとめました > 目次・詳第 うつ病を正しく理解する ために「わたしたち家族 からのメッセージ」 病気の知識、生活サービ ス、家族の目線でわかりや 0 すくまとめました ン目次・詳第 にサポート情報室 メンタルヘルスと福祉リービス 病気のことや生活に必要な情報をわ かりやすく説明しています。 ) 詳細 家族支援 相談室 都道府県合会複井県 精神籌古者に対する客療の提供を確保す るための指針等に関する検討会への意見 2013 年 8 月 27 日 NEW! 書者基本計画 ( 案 ) へのバブリックコメ ントの募集 20 年貶 6 日 障轡名の地域生活の推進に関する検討会 ( 第 3 回 ) 20 3 年 S E NEW! ) バックナンバー 第策のうごき みんなねっと相談室 お気軽にご相談ください。 〉詳第 施策のうごき 施第のうこき 「みんなねっと」電話相談 TEL03-6907-9212 受付時間 : 月水金 10 時 ~ 15 時 > 書籍の一覧 > こ注文について みんなねっと無料メルマガ購読 メールマガジンはじめました。ぜひ、ご 登録 ( 無料 ) ください。 》メールマガジンの詳第 家族相談ハンドブック 家族会の相談研修や支援機関でテキ ストとして活用できます ) 詳編 書籍 【表紙の絵と作者の言葉】健闘・ヤノリザ ( 矢野早苗・兵庫県・カレンダーの用紙 ) カレンダーの絵を lcm 角に細かく切り、貼り合せるのは、根気のいるイ乍業でした。カレンダーの 紙でカレンダーの表糸氏を作るというアイデアは、我ながら良いなと思ったけど、大変でした。でも、 何とか出来上がって良かったです。 * この中に年号が隠れています。みんな探してみて下さい ホームページのリニューアルに伴い、みんなねっとではメールマガジンを 発行しています ( 無料 ) 。当会の活動だけでなく、各都道府県連の情報な ども随時お知らせするメルマガになっています。ぜひ、ご登録ください。 詳しくはホームページをご覧ください ( 「みんなねっと」で検索ください ) 。

6. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

静円健福羂去 - - 」る 、集 ということは、本人が治療を受 けることを拒否している場合、 親権者、配偶者、後見人、保佐 人か、それ以外の扶養義務者で 保護者制度は廃止されたが 家庭裁判所で選任を受けた人が 「保護者」となります。その「保 家族支援や訪問医療福祉へ 護者」が入院の同意をすれば、 の課題は変わっていない 本人が拒否をしていても「医療 保護入院」という形態の入院をる みんなねっと理事良田かおり一 え 考 させることができます。入院に て はこれ以外に本人の同意による っ 「精神保健福祉法」という法福祉法」に書かれています。日「任意入院」、都道府県知事の命 正 律を読んだという家族は少ない 常はあまり関係がないと思われ令による「措置入院」、緊急を でしよう。医療保護入院をさせがちですが、実は非常に関係が要する場合の「応急入院」が法 福 た時に「裁判所に行って選任のある法律です。 律に定めてあります。 健 保 審判を受けてください」と言わ 神 精 れ、驚いた人も多いと思います。医療保護入院 治療を受けさせる義務 集 実はそうした手続きが必要であ 特 ることなどが、この「精神保健前述の保護者の選任を受ける さて「保護者」となった家族 家族の立場から : ( 日勿 対今年 6 月の国会で、精神保健福祉法が改正され、 の 2014 年 4 月から実施されることになりました。わ たしたち家族にとって、長年の念願であった「保護者 制度の廃止」が実現するという歴史的な改正でありま した。 しかし、一方で、「医療保護入院」に関して、「家族 亠Ⅱ等のうちいずれかの者の同意」が必要とされました。 の義務はなくなったものの、家族同意が残ったことは極 めて残念です。精神科医療の強制入院に関して、どの 医 ように患者の人権を守るか、家族に依存しない制度に するかなど、さまざまな課題が残されました。 今回は、この改正について、家族、医療、福祉のそ 日笏 亠Ⅱれぞれの立場から、どう考えるか、特集してみました の みんなねっと 2013 年 1 1 月号 6

7. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

的家族療法 ( 家族支援 ) が有効人への医療の質の後退、また病 知っておきたい、 である。次回検討会で、家族支状が良くないにもかかわらず無 精神保健福祉の動き、 援も検討するよう発言しました。 理に家庭に帰すことが起きない また、地域移行支援の対象を矯かといった問題点と退院後の相 ■社会保障審議会障害者部会 正施設からの出所者も含めるよ談体制の必要性。②医療の中断 うにすることは賛成であるが、等家族が困ったときの居宅での 【第引回・ 9 月日】 相談支援の必要性。③医療だけ 議題は、①障害者部会の今後矯正処遇は刑期終了までという の進め方②重度訪問介護の対時間的制約があるので、早い時でなく、生活支援が必要である 象拡大③ケアホームとグルー期からの施設と地域の連携が必こと、そのために多職種による 訪問サービスが必要であり、家 プホ 1 ムの一元化について④要との意見を出しました。 族支援や生活支援など、医療に 地域移行支援の対象拡大につい て⑤障害支援区分への見直し 0 精神障害者に対する医療の提結び付くといったすぐに結果の 供を確保するための指針等に関出ないサービスも評価し診療報 について⑥その他でした。 重度訪問介護では、対象となする検討会【第 3 回・ 8 月日】酬に載せること。④当事者を含 む家族全体を支援するシステム らなかった難病等も加えるべき第 2 回・ 8 月 9 日】 この日は 6 団体のヒアリングが必要である。⑤当事者の高齢 だとの意見が出ました。当会は、 知的・精神等が加わることは歓が行われました。当会も今回意化に対応して、一般市民と同様 に高齢者施設を利用できる体制 迎するが、介護だけでなく訪問見表明の機会を得ました。当会 型支援においても本人を含めたの意見としては、①精神病床のを作ること、などを要望、意見 家族全体に対する認知行動療法機能分化に関し、長期になったを述べました。 他団体からは、精神科病床の月四日・ 9 月信日・ 9 月行日に調査結果や長期入院児に関する アンケート結果を資料として提 削減、その実践報告、訪問看護開催】 4 回では、盲人会・自閉症・出して、少しでも理解を深めよ ステーションの充実体制整備、 うとの熱意を感じさせました。 人材の育成推進、医療・保健・福肢体不自由児施設・ろうあ連 祉の役割の明確化と連携、居住盟・難病・疾病団体などからの厚労省から、今後の「地域にお 資源の確保などなど、多数の意ヒアリングが行われ、それぞれける障害福祉サービスなどによ 。しる支援」のイメ 1 ジ図が示され 見が出されました。それぞれのの立場から、 3 つの論点こっ、 団体がそれぞれの立場で出されての意見が述べられました。自ました。図の中で、精神科病院 閉症関係者から出された意見のや診療所から自宅・アパー た意見はなるほどと思わせる、 アウトリ 1 チ・救急医療・訪問 貴重な意見でしたが、ほとんど中で、特性として外見的に見分 の入院者が家庭に帰るという実けにくく、情報処理能力や人と看護訪問治療や支援が届くこと が必要であると意見しました。 態があるにもかかわらず、家族のコミュニケーションに障がい 結果、 5 回目、 6 回目の資料に のことに触れる団体はなく、まがある点が強調され、精神障が だまだ家族が意識化されていない者と共通する困難性であるとその意見が反映されました。 5 回では、まず厚労省の担当き いと感じました。当会としても思いました。その支援としては、 の 今後できるだけ家族の問題を発本人が心から納得できること、者から、各団体から出された論 祉 極めて高度の専門性を持っ支援点を整理した資料の説明があ福 言していきたいと思います。 保 職員が求められる事などが主張り、構成員による活発な意見交 神 換がありました。これまで重度精 ■障害者の地域生活の推進に関されました。 それぞれの団体が、あり方の肢体不自由者対象の「重度訪問 する検討会【 4 ・ 5 ・ 6 回 8 みんなねっと 2013 年 1 1 月号 2

8. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

さ心 そんな中で「家族を支援」すに障害者支援、地域活動に力強 な中 おみをでる、と言う声が出て来ているこく実践され歩んでこられた歳月 の - 古同 号 月 に敬服いたしました。 ~ 赭擲ナとを知り、やっと、と一『日っ想い 一 = ロ わ い・ コで涙が出そうになりました。病様々の障害のある人に対して 年 の 気そのものは少しずつ解明され蔑視や無視は、人間として恥ず 坊つつありますが、その他社会資べき行為である事を、大人達が ん と っ みんに源の乏しさや偏見が残っている子どもにきちんと教えるべきで み ね のも事実です。偏見を払拭するすね。生涯に 3 人に 1 人が精神 〇 亠な ことは、私達家族の肩にかかっ科受診をする現代において、誰ん 〇 〇 もが明日にでも障害者にならな ていると思います。 しイ証などあるでしようか 今回、全国大会に行けるのが 〇「みんなねっと」の感想 楽しみです。 秋の深まりと共に、娘 ( 〇◆岩手県松崎ふみ子家族 歳 ) とのより良い関係を深めた 元代 ) いと、修復に努力している日々 ◆石川県鹿島弘子家族 (€ 〇 です。 家族会から川年以上遠ざかっ代 ) 〇 ておりましたが、「これでは駄 「私と子どものあゆみー母と 目リ」と思い 、 3 、 4 ( ? ) 年前にして」 9 月号の河﨑春海さんの、◆新潟県かすみ本人 ( 代 ) 家族会に復帰しました。何しろ広い視点に立ち将来の展望を見 9 月号特集の「働きかたいろ いろ」を読んでとてもためにな 四歳と言う自分の年齢を思う据えた抱負に、深い感銘を受け と、今のうちでないと、と焦りました。 りました。また高島屋横浜店の 気味で、途絶えていたニュース 偏見の強い風土の中にあつ事も参考になりました。 いつも読んで楽しいのは、織 を勝手に作って会員に届けたりて、聖書の御言を心の拠り所 と、また勉強を始めました。 として幾度の艱難に耐え、果敢田信生先生の「絵を描く人たち」 読者のページ です。少しューモアがあり患者また、兵家連の電話相談制度 さんの心を暖かく包んでくれてが全国にも胸の張れる事業であ日奎活 ることを知り、嬉しく思いまし いる様です。 ◆秋田県くらげ本人 ( 加代 ) 私今回は、病院の車で上越のた。 ひまわり畑を見学に行きました。 デイケアの「常連さん」になり、 同じ様な背たけのひまわりは、◆神奈川県ペンネーム沢柳政失敗を繰り返しながらもプログ ラムをこなす中で、最近ようや とても見ていて圧倒されました。次郎本人 ( 代 ) 地元の人達の演奏で「花は咲く」 9 月号では精神障害者の働きく色々なことに自信が持てるよ 〇 かたのいろいろを特集していまうになりました。 を聞き心がいやされました。 〇 した。具体的にはや横特には、コンプレック わ ◆兵庫県豊永恵家族 ( 代 ) 浜高島屋の事例が出ていましスを抱いていたコミュニケーシ みんなねっと大阪大会、第一た。大変参考になりました。 ョンを学び直すチャンスと捉え、な 分科会「家族のカ・家族会の力」 私は現在、某特定非営利活動積極的に参加しています。今でん に参加しました。 法人の日中一時支援の施設で、は楽しみなプログラムのひとつみ 昨年度一年間、家族として兵障害者枠ですが知的障害者の支です。毎回「小さな目標」をク〇 , リアすることの積み重ねが、い 家連の電話相談員を経験しまし援の仕事をしています。ですが、 な た。今は精神科病院の相談員と短時間で月収も少ないです。こ つの間にか自分を変える原動力〇 〇み して働いています。患者さんにのままでは結婚や、親からの自となっています。 寄り添うのはもちろんですが、立もできません。作業所や継続 これからも主治医はもちろんジ 〇一 相談を受ける時には家族の視点支援事業所にいっている人にくのこと、デイケアスタッフやメ 〇ペ を忘れないように心がけていまらべれば恵まれているのですンバーさんに感謝をして、毎日〇者 す。電話相談員としての経験がが。悩んでいます。 を過ごしていきたいものです。〇 生かされています。

9. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

神障害者に対する医療の提供をきると考えていますが、これまでないといけませんし、単に入 確保するための指針等に関するでに国により示されてきた精神院期間だけではなく疾病特性や号 保健医療福祉に関する提言や施状態像に応じた急性・慢性の議 検討会」で議論されていますが、 年 9 月末には指針案の中間まとめ策を踏まえた検討が重要であ論が必要となります。そして人 がなされ月中旬に指針案のとり、わが国の精神保健医療の改材や財源を効率的に配分し、地 りまとめがなされる予定です。革を推し進める指針でなければ域移行を進めるためにも段階的「 亠な に機能分化を進めるべきと思っ ん いずれの項目も精神保健医療ならないと考えています。 み また精神科医療サービスの提ています。 福祉の現状を向上させ、精神障 害者が地域で安心して暮らせる供側がそれぞれの医療機関特性平成年に精神保健福祉施策 体制を構築するために欠かすこや地域特性を生かせるような多の改革ビジョンが出された以 彩なロードマップが示されなけ降、さまざまな提言や報告書が とのできない重要なものであり ますが、医療の立場からは特にればなりません。つまり実効性出されてきましたが、精神保健 精神病床の機能分化に注目してのある指針でなければ意味があ医療福祉の現状はいまだ十分な りません。そして最も重要なの体制が構築されたとは一一一〔えませ います。 はこれらの施策が段階的に行わん。 実現するための財源を れ、これらを実現するための財今回の法改正を契機に充実し 確保し実効性のある指針に た精神保健医療福祉が実現する 源確保であります。 精神病床の機能分化についてことを願って止みません。 基本的には、法改正で指針の ( かわさきたつひと ) 策定が定められたことは評価では、機能分化が可能になる指針 イ = 日者制度について、ちょっ とおさらいしておきましよう。 精神保健福祉法では「保護者」 の責務として「精神障害者に治 療を受けさせること」、「診断が 正しく行われるよう医師に協力 すること」、「医療を受けさせる に当たって医師の指示に従うこ る と」、「精神障害者の財産上の利 益を保護すること」、「退院請求考 等の請求をすること」、「医療保 っ 護入院の同意ができること」等 した。 正 改 今回の法改正では、精神障害を規定しています。 保護者制度の廃止って ? 多くの場合は、この保護者を 者の地域生活への移行を促進す 福 健 皆さんご存知の通り、 6 月のるために、精神障害者の医療に家族の皆さんが担ってきたわけ 国会で精神保健及び精神障害者関する指針 ( 大臣告示 ) の策定、です。親はどんなに年をとって襯 福祉に関する法律の一部を改正保護者制度の廃止、医療保護入も重い責任を負わされ、また、 集 する法律が成立して来年の 4 月院における入院手続等の見直し患者さんも家族の同意だけで強 特 制的に入院させられたことで、 1 日に施行されることになりま等を行いました。 退院後の地域移行など 精神障害者に対する 総合的な支援の充実を 特定非営利活動法人じりつ代表理事 ( 精神保健福祉士 ) 山石上洋一 福祉の立場から

10. 月刊 みんなねっと 通巻第79号 2013年 11月号

気づいてよかった。 ◆新潟県樋口雅哉本人 ( ◆佐賀県エンジェル本人 〇代 ) ( 代 ) ぼくの病気は名前にこだわる◆熊本県悩む家族 (€代 ) わ ことだ。主に姓名判断などの占主人が脳梗塞で全難聴、下半今度、私の住んでいる市にも、 初めて就労支援 < 型の作業所が よいで、ぼくは子どもの頃いじめ身マヒで 3 月退院した。 んなどひどい目にあっていた時期息子は高 2 にな「た時、急にできます。今、私も面接を受け みがあって、占いのことが当たつひきこもり半年、幻聴なのか様て結果待ちのところです。前は 〇てると完全に信じてしまった。子がおかしく、テレビラジカセ他の市まで行かないと型の作 〇それでお金を占いに使ったり、を雑音にしてかけつばなし、シ業所はありませんでした。 なかなか就職したくても、障 〇親に名前を変えてくれとたのんャワーひと晩中かけている。入 〇 院させたが目が上向くし、退院害者雇用の求人がないのが現実 だり、本当に大変だった。 〇今はグループホームに住んで後不眠を言ってくる、妄想的なです。もっと障害者の働く場所 いるが、最初の頃は 5 、 6 回く事を言いだす。入院前よりひどができたらいいな 5 と思ってい 〇 らい名前を変えた時期があっく手におえず、 5 年入退院くります。 もっと病気をオープンに、地 〇て、グループホームの人たちに返すが、ひどい状態で病院を変 わる、不眠がひどいため自分か域の人の理解や、国全体でも障 すごい迷惑をかけた。 害者の住みやすい地域作りな 名前は本当はどういうものなら入院する。 しばらくひどい状態は続いたど、色々変わっていったらいい のだろうか ? やはり親からも が、 2 年目位で不眠がかなり解なあ 5 と思います。 らった名前は大事にしなくては 私も、もう一度のりこえて、 ならない。そして名前は病気と消された。しかし妄想が強く他 は関係なかった。今では名前にの人ともめたりする。妄想は常頑張りたいなあ—って思いま— こだわる事はないと思うが、名に私へ攻撃してくる、精神病院す " へ入院させた私をせめてくる。 前は病気のせいではないことに 祈ってるから : 詩・その他 ◆岐阜県スミス本人 ( 代 ) ◆宮崎県さくらのさくら本 ノート 人代 ) 最初はありもしないこと 君の笑顔は輝いていたね くる日も その君の悲しそうな瞳は くる日も書いて苦しくなった 何を思っていたんだろうね それから とてつもなく悲しい 暗やみの中にいたんだね 不安で悲しくて ノ 1 トに書く日々が続いた とても一一一口葉では +> も新聞も見られない しい表わせない程に 君の中の苦しみをとりはらって外にも出られず布団の上 それから少しづっ ひまわりみたいな笑顔を ノートに書かなくなった 取りもどせたらって 僕は思ったけど : 不自由だけど書かなくなった それはとてつもなく 今また少しづっ始められる むずかしいよね ささやかな日常が書ける 僕は信じているよ 君が笑顔を取りもどせるって : 僕は君の笑顔が 戻ってくるように ◆茨城県 Kimpoki 本人 ( 代 ) ん 4 彡介〔小 〇 〇 わ の ん み 〇 , 「読者の皆様へ」 亠な 当会では本誌内容について、執筆〇 者への直接のお取り次ぎは致してお〇み りません。内容についてのご意見ご 感想等は、投稿としてお寄せいただ ければ幸いです。また、「みんなのわ」〇一 コーナーにお送りいただいた各種文〇ペ 書、作品等は原則としてお返し致し〇者 ませんので、ご了承ください 〇 ~ みんなねっと 2013 年 1 1 月号 38