が、地域で暮らせるだけの支援ありません。その一部をご紹介ずです。 当時の日本政府に翻訳力がな があるでしようか。この結果をします。 1949 年、障がい関係の日かった訳ではありません。何ら 見ると、そうとは思えません。 このように精神障がい者が本初の本格的な法律として、身かの力が働き、原文では「身体」 " 一人で ~ 地域生活することは体障害者福祉法が誕生しましという一一一一口葉が入っていないにも かかわらず、「身体障害」のみ た。厚生省課長の解説の中には、 困難ですから、両親と同居し、 それでどうにか生活しているの『精神障害については、法の施に限定されてしまったのです。 このように、目を光らせてい 行状況をみて将来逐次これを包 です。家族という資産に頼っ て、ようやく地域での生活が成含する ( 略 ) 』と記されていまれば、声を大きくしていれば、 す。しかし、精神障がいがこの過去にもチャンスはありまし り立っているのです。 法律に入ることはありませんでた。そして今、大きなチャンス 果たされなかった一一 = ロ葉、 した。 が到来しています。障害者権利 意図された誤訳 大 また、 1955 年の国際労働条約批准への動きです。 阪 大 精神障がい者への支援や政策機関 ( — *-a 0 ) 第四号の勧告 と 障害者権利条約とは ? っ が、他の障がいや外国に比べては、「身体障害者の職業更生に ね な 国連では、全世界で遅れてい 遅れていることはわかっていた関する勧告」と訳されました。 ん み だけたかと思います。では、今しかし、より適切に原文を訳する問題について、その解決のた まで解決するチャンスはなかっと、「障害者の職業リハビリテー めに " 条約 ~ を作っています。特 たのでしようか。実はそうではションに関する勧告」となるは条約とは二つの国以上で約束す 1952 年に身体障がい者が 軽く感じるはずです。ポイントてみましよう。 まず医療面では、国内の入院対象となり、それから年遅れ、 は " 環境要因をどうやって変え 1991 年に知的障がい者も対 日数を見ると、一般病床は平均 ていくか ~ です。 このことは近年になってでⅣ・ 3 日なのに対し、精神科象となりました。本当に三障が は 276 ・ 6 日です ( 厚生労働いと一言うならば、この格差も埋 O が言い始めたことではなく、 約年前に東京大学の呉秀省病医報告 2013 年 5 月 ) 。めなければなりません。 また、外国の精神科と比べても、 三が明らかにしていました。 障がいのない人との 呉秀三は報告の中で、「病気ノルウェーでは朧日、アメリカ 収入の差 になったという個人の障がい で聞日、ドイツは・ 2 日となっ 更に、障がいのない人と精神 と、日本という環境に生まれたています。日本の精神科は、ダ 障がい者の収入を比較してみま 不幸が重なっている」と述べてントツで長期入院ということが す。これは年金やエ賃、親から 分かります。 います。 " 日本 ~ という国、こ また、他障がいとの関係で見の仕送りを全て合計した金額で の国こそが、最も大きな環境と いうことになるのではないでると、障害者自立支援法が施行す。年収—oo 万円以下は、一 されてから、三障がい一元化と般の人では約 8 % 、精神障がい しょ , つか なりました。しかし、顕著な例者は約 % ですが、万円 日本の現状は : で言うと、運賃割引につい 以上になると、一般の人が「 % 、精神障がい者は o % です それでは、現在の " 日本 ~ がて精神障がいはその対象であり 早期退院を促すのは結構です どのような環境にあるのかを見ません。 みんなねっと 2013 年 1 2 月号 16
第 6 分科会報告 就労を考える 一人一人に合った支援の提供を任などがある寮生活に馴染めず、ステーションでの実習を経て就 していますと報告がありました。不眠、多汗、頭痛等の症状により、労活動をしました。いまは、「 —きた・ヘルプセンターフ 会場がいつばいになるほどの職場を辞めました。しかし、その 参加者で発達障がいの関心の深後も自殺を考えるようになり、入ラッグ」で働いています。目 さがわかりました。質問は就労院となりました。その後 3 年く良氏は、「薬を飲んで安定して というより発達障がいそのものらいで日常生活もできるように いる精神障害者は、間に入って に関することが多く、ほとんどなったので、一般の会社に就職しくれる機関があれば、途中で調 の発達障がい者が統合失調症とました。しかし、仕事上のミス子を崩すことがあってもそれを 診断されており、今後の発達障で辞職し、しばらく引きこもって理解し受け入れてくれる職場な がいの医療に対する国の取り組 いました。その後クリニックデら能力を発揮できます」と明る いメッセージを送ってくれまし みに大きな課題が残されていまイケアに通いましたが、作業所 す。 た。会場からの質問はとても気 では安いエ賃で、指導員も一般 働き続けるために 5 私のこれま就労を勧めない状況は屈辱的でになることで、「就労により年大 大 での経緯 5 した。その後 2 度目の入院時に金はどうなっていますか」で、 と っ 目良氏からは統合失調症の当 ( 大阪精神障害者就労支目良氏も今はもらっています ね 事者としての体験が話されまし援ネットワ 1 ク ) を紹介されまが、これからのことは少々心配な み した。 していますと答えていました。 た。発病して年以上になり、 では、所内作業で生活 入院歴も 2 度あります。大学卒 ( 報告・川﨑 ) 黻 リズムを整え、スー 。、、介護 業後、警察学校に入り、連帯責 《コーディネーター》 金塚たかし (JSN 門真統括所長 ) 《問題提供者》 田井みゆき (NPO 法人ノンラベル ) 目良賢治 (NPO 法人 Flat ・きた ) 《司会》 尾畑聡英 ( 滋賀県精神障害者家族会 連合会理事長 ) 高機能の広汎性発達障害者の就発達障がい者支援の大きな課題 労について と指摘されました。 号 月 田井氏からは、発達障がい者就労にしても職場の「人間関 年 の就労を考えるにあたり、発達係」「昼休みの過ごし方」に悩 障がいの特性を知ることが大切み、就労継続できないのが現状 と ということで、高機能の広汎性です。そこで、田井氏のところ っ 発達障害者とその家族を支援しでは、まず、幼少より原因がわな ん ている現場の状況が報告されまからないままストレスにまさ み した。 れた脳は疲弊しているので、脳 特性としては、小さい時から・の疲弊をとるために安心、安全 集団になじみにくい・みんなとな場と人を提供し、安定したら、 同じができない・何か集中してトレーニングを始めます。 いるときは呼びかけに反応しな トレーニングの目的は「働く ・食べ物にこだわりがある・ 社会人になるため」と明確に伝 大きな音を嫌がり、耳ふさぎな えます。今まで「知らなかった」 どをする。しかし、記憶力がい からできなかったこと、挑戦し なかったことにチャレンジしま 、学力に問題がないので、親 も学校の先生も本人の生きづらす。家族と多種分野の支援者が さに気づくのが遅れることが、チームサポ 1 トをすることで、
第 7 分科会・特別講演報告 単 - 精神病論 「症状に名前を付けることが学的特徴からその患者の病態生 ある ( 国立精神衛生研 究所 ) が進めているプ診断ではない。その患者の経過、理を改善できる薬剤を選択し、 ロジェクトにより、それぞれの症状、検査結果からその患者の実行することが治療である。」 症状についてどのような遺伝脳内のどの部位がそれぞれどの ( アメリカのプロジェ 子、分子、回路が関わるかを詳程度、体積減少、活動亢進、あクトの研究 ) 細に解明しようとされていまるいは低下しており、それによ精神疾患の連続性 結局は精神疾患は同じ脳とい す。このプロジェクトが完成すりどのサプ回路がそれぞれどの れば、診断と治療は以下のよう程度障害され、そうした問題がう臓器に起因する疾患であるた 脳内でどの程度の広がりを持つめ、連続性があります。その患 に変化するでしよう。 のかを個々に考える者さんが統合失調症にあてはま こと、つまり、そのるのか、躁うつ病にあてはまる 患者の病態生理を理のかと考えるのではなく、その 解することが診断で人の脳内のどこで何が起こって大 ある。また、そうし いるかを症状から類推して治療大 っ た想定される病態生を行うのがよいのです。 ね 亠な 理をもとに、従来の ん み 人間が勝手に決めつ 集 けた薬剤分類にとら 特 われず、純粋な薬理 《講師》 菊山裕貴 ( 大阪医科大学神経精神 医学教室、大阪精神医学研究所新阿 武山病院医師 ) 《司会》 藤井明人 ( 大阪府精神障害者家族 会連合会理事 ) とは 病病 一つ一つ 躁す と返 症り ? 調繰気 失を病 合発じ 統再同 統合失調症と躁うつ病は近縁の いた分類」を反映しているのだ 疾患 としたら、経過中に「うつ病」、 号 月 近年の遺伝子解析技術の進歩「躁うつ病」、「統合失調症」へ 年 により統合失調症と躁うつ病はと診断を変更せざるを得ない症 遺伝学的に近縁の疾患であるこ例が少なからず存在することを と とが示され、従来の統合失調症説明できません。 っ と躁うつ病は質的に異なる異種 統合失調症、躁うつ病、内因な ん み の疾患であるとする仮説は覆さ性うつ病、強迫性障害はともに れました。 脳体積減少が報告されており、 世界的に使用されている精神前頭前皮質ー皮質下回路が病 態生理に関わります。この回路 疾患の診断基準であるー Ⅳ、ー 5 は実質的には「症には複数のサプ回路が存在し、 状によるカテゴリー診断」であそれぞれ、「実行機能 ( 考えるカ り、人間が想定した各疾患のどや行動力 ) 」、「アパシー ( 感情 れに「当てはまるか」を考えてがわかない ) 」、「脱抑制 ( 興奮 いるにすぎず、「原因に基づい しやすい ) 」に関与しています。 アメリカの日 OOO プロジェク た分類」ではありません。 もし、現在の「症状によるカトの研究 テゴリー診断」が「原因に基づ 現在、アメリカの研究機関で ( 報告・松沢 )
第 4 分科会報告 地域の暮らし をる 「たとえ精神障害があっても、む中で、脳の処理能力が向上し、 一その人らしく、自由に、年代年仲間の励ましによる連帯感が生号 月 代にふさわしい体験をしながらまれるなどの、素晴らしい結果 年 一生きてこそ、地域で暮らすこと」が得られるそうです。 をテーマに、 4 名の方の取り組 回復していく自分への自信 と みが報告されました。 や、人間関係での向上から、デ っ ね スポーツ療法で就職につなぐ イケアから就労や進学につな 亠な ん 真庭大典氏は、看護師の立場がった例もある事に感動しまし み から、メンバーとスポーツに取た。 2013 年の全国障害者ス り組む様子を熱く語りました。 ポーツ大会では、オープン竸技 福 め大活 継続できた裏には、ガンバ大阪として初めてフットサル競技が 健 の会出府 保 の応援もあったようです。 行われました。 し 神 精 ま 精神障害者への療法には、薬わかい障害者を持っ家族の会 勿・精神・作業療法、また生活 " ほっとけやん ~ の精神でさま 志陽の山》た牛 紀歌山一立 雄合 法郷和武タ府技能訓練・社会復帰リハビリざまな支援を続ける「麦の 芳連福府 0 の < 阿一阪 》社阪麦一万 タ僻ネ伏テーションなど多数ありますの藤本綾子氏は、岩出生活支援セ 地者い大 5 ( が、競技スポーツ療法も大事な ンターでの障害種別を超えた相談 1 っとして、楽しみながら、体支援と地域活動支援の様子、また 祉野ハ野阪本支庭コ田 調を自己管理して回復に取り組特に引きこもり者のために立ち上 メンバーと関わる上で、徹 げた「創」について語りました。精神障害者の地域での暮らし作 りについて語りました。これま底した個別性を大事にし、本人が 常にニーズに合い、願いを敏感に キャッチする中で生まれた「わかでの精神障害者を取り巻く状況望むことを、必要な時に必要な支 い精神障生暑を持っ家族の〈至でについて、また特に医療におけ援をすることに徹した結果、支援 は、涙ながらに本音を語った後にる問題点を挙げながら、暮らしの心構えが見えてきたそうです。 には、食事力、生活力、人と関とりあえずありのままに受け入 生まれる笑いから、後に「ゆかい な〈至となったも述べました。わる力、地域人として暮らす力れ、過去にとらわれず、必ず成長 家族が求める活動は世代毎になどが求められること、また今し変わることを信じて、「こだわ 異なり、それをしつかり受け止後の医療と福祉の連携による地り」や「プライド」を大切にする支 める家族会でありたいと思いま域ネットワークの必要性につい援は、家族の姿勢としても参考 になると思います。 した。その中で、サポートを続ても述べていました。 コントロールではない健康管理 こだわりやプライドを大切に支援 ける保健師さんの存在は力強い 菅野治子氏は、病院のと、豊かな食事の提供に努め、どん大 と思います。 障がい者が地域で暮らす力とはと当事者運営に関わった経験をな行動障害の人も受け入れる姿勢大 っ 河野和栄氏は「ほっこりひらか生かして、平成 2 年以来 " しのは、なかなかできないことです。 ね な 地域で生きるために必要なこ た 2012 、作ろう居場所、育てのめハウス ~ の運営を続け、と ん み ようしし場所」をテーマに、枚方ことん寄り添う支援を心掛けてとは、最後は人の力だと改めて 集 市の自立支援協議会で、地域生きた方ですが、そのエネルギッ学んだ分科会でした。 特 シュな姿勢には圧倒されました。 活支援部会として取り組んだ、 やこ ( 報告・飯塚壽美 )
第 1 分科会報告 家族のカ、 家族会のガ : 、 よ」とそっけない返事をしてし姿勢ができると、親子のコミュ県下の家族会の人が立ち上がっ まい、娘さんが不機嫌になりまニケーションがとれるようになた成果です。 した。「ああ、しまった」と思っります。そして、大切なことは、 名古屋市精神障害者家族会で たそうです。 仲間との交流を通じて自分に は、 2 年前、家族相談員の活動予 家族交流会では、相手あった対処の仕方に気づくこと算化を実現しました。はじめは の気持ちによりそって共感するです。川辺さんは、「家族民間の助成金を使って開始し、 こと、聞き上手になることなどで気づきの力を得て元気になり実績をつみあげて市に予算要望 を 2 人組で対話したり、みんなませんか」と呼びかけました。 をした結果です。堀場さんは、「孤 で話したりして学びます。聞く家族の力を引き出す活動を 立し苦しんでいる家族をなくし 堀場さんは「みんなで歩けば道たい、手帳のこと、障害年金のこ になる」「やればできる」という一一一一口となどを知らない人を一人でも 葉を大切にしていると話し、こ なくしたい」と熱く語りました。 大 れまでの実践を語りました。 家族の強み、家族の本気さ 阪 愛知県では、家族の訴えが行 青木先生からは、家族の長所大 っ 政・議会を動かし、人口の 6 割や強み ( ストレングス ) として、 ね 亠な にあたる市町村で障害者医療お互いのみに我がことのよう ん み 費助成制度の適用を勝ち取ってに関われることが掲げられ、家 います。これは、他の障がいと族会のつながりの大切さが語ら特 同等でないものはおかしい、とれました。 ( 報告・鈴木 ) ロム 小椋芳子 ( 大阪府精神障害者家族会 連合会相談役 ) 《コーディネーター》 青木聖久 ( 日本福祉大学教授 ) 《問題提起者》 河上紀子 ( 兵庫県精神福ネ止家族会連合会 ) 川辺慶子 ( 家族 s s T 交流会 < 大阪府〉 ) 堀場洋二 ( 名古屋市精神障害者家族 会連合会 ) 経験と思いから生み出さ れる活動の魅力と可能性 家族相談のよさ 語りました。 河上さんから家族の電話相談 兵家連は、長年家族相談員の 月 員の体験が話されました。 必要性を訴え続け、平成Ⅳ年に 兵庫県精神福祉家族会連合会は、県独自の精神障害者相談員 ( 兵家連 ) の相談の歴史は古く、 制度ができました。身体や知的 と 年以上前、病院事務室での電の相談員制度は制度化されてい っ ね 二ⅱ本談から始まりました。現在、ますが、精神の場合は制度化さ な 障害者 110 番の事業として、れていません。河上さんは、「国み 電話相談を実施しています。相の制度として実現するよう県に 談員が人おり、月平均—oo 請願をしていること、この動き 件以上の相談があります。 を全国に広げてほしい」と力強 河上さんは、「私も同じ体験く話しました。 をしましたよ」「私は家族とし聞き上手になり元気になる てこう思いますよ」と言える、 川辺さんは、まず最近の失敗 そこが家族相談員のよさだと話 談を話しました。娘さんが「お します。「自分も最初は子ども母さんしんどいんだよね」と訴 の病気を受け入れられなかっ えてきたとき、余裕がなく、つ た。同じ体験を持っ家族だから い「たいへんなときは、どれを 深いところで支えられる」と、優先するか決めていったらいい
第 5 分科会報告 当事者活動 この意義は、同じ悩みを共有で ( 出前はあとのメンバー ) 依頼す。それが、対等性や主体性、 きること、情報交換、外出するを受けたりしています。病気を多様性につながると思います。 私たち障がい者は、支えられ 目的ができる、自分の病気を認発表することで、多くの人の前 めることなどがあります。当事で自分自身を承認することになるばかりでは苦しくなってしま います。仲間の支えになること 者グループであるため、世話人り、普段、自己否定的な障がい 者にとって自分を肯定的に捉えが、自己肯定感につながります。 にキカかかる、長時間のミー ティングは体力的にきつくなるられ、リカバリーと病気のコン私は一兀気になりたいから をやっています。たとえ就労し などの問題点もありますが、参トロールにつながっています。 元気になりたいからセルフヘルても、どこかのセルフヘルプグ 加した人が「あそこに行けば、 ループに参加し続けることが大 少しでも気持ちが楽になる」とプグループをやっています 感じられる場所でありたいと思渡口さんは、セルフヘルプグ切ではないかと思います。 ループのピアスタッフの活動か います。 ら見えてきたことについて発表 5 名の皆さんからの発表は非大 語ることは自己肯定になる 大 常に元気があり、笑いがあり、 谷口さんは当事者活動の取りしました。 と っ 充実した分科会になりました。 セルフヘルプグループは、リ 組みについて発表しました。 ね 出前はあとは、名前も顔もさカバリーとエンパワメントの源参加者からの質問にも丁寧に答 ん み らして自分の病気を語る活動をになっています。おたがいさまえ、活発な議論がなされました。 集 ( 報告・高村 ) の心で、みんな違ってみんなよ 特 しています。私はマネージャー いという考え方で活動していま として、大学や行政からの講師 《コーディネーター》 中田智恵海 ( 佛教大学 ) 《問題提起者》 湊高広、理恵 ( 京都府 ) 谷口弘樹 ( 出前はあと・大阪府 ) 渡ロ泰子 ( ドリームファクトリー・兵庫県 ) 《話題提供者》 岩田豊子 ( うつ病のセルフヘルプグ ループ「曇りのち晴れ」・兵庫県 ) ロム 本條義和 ( 兵庫県精神福祉家族会連 合会・兵庫県 ) 支え支えられ・お互いさま 第 5 分科会では、当事者同士 私たちが結婚できたのは、両 の結婚と、セルフヘルプグルー 親が病気に対する正しい認識と 号 月 プについて問題提起と話題提供理解があったからだと思いま 年 がありました。 す」と発言されました。 多くの支えで生きている 理恵さんは「私たちは 2 人だ と 湊ご夫妻からは、お二人の出けで生きているわけではありま っ ね 会いから結婚を決めるまで、そせん。両親や地域の人と生きて 亠な して結婚後の今の生活や今後の います。家族会の皆さん、『大阪み 希望について発表がありました。 で元気もらって帰ってきたよ』 夫の高広さんは、「妻 ( 理恵といってもらえると幸いです」。 さん ) とっきあって 3 年目に結気持ちの楽になる場所として 婚を詰め寄られたとき、自分の 岩田さんは、うつ病の人のセ 病気に負い目を感じていましルフヘルプグループの活動につ た。相手の両親にどう病気のこ いて発表しました。 とを伝えたらいいか、経済的に 8 年前にうつ病になり焦燥感 やっていける自信もありませんにんでいたときに「曇りのち でした。彼女の両親は病気のこ 晴れ」の存在を知り、思い切っ とは触れず結婚を認めてくれまて参加したところ、嫌ではな した。 かったというのが実感です。こ
第 2 分科会報告 私たちが求める 支援 : かのフォローを。③初回相談は少家族支援とは ? してほしい。⑥家族が安心して なくても 1 時間は時間をとり、定 3 人の話の後、佐藤氏から課話ができる場づくりを応援して 期的に相談継続できるように、と題が整理され、「家族支援とは、 ほしい。⑦本人が精神的に不安 いう 3 つの提起がありました。 本人と家族全員をまるごと支援定になった時にかけつけてくれ 各機関同士の連携 することであり、本人と家族がる。⑧本人や家族の求めに応じ 通所機関に求める宀豕族支援につ自分たちで解決できるように導て訪問してくれるシステムづく くことです。〈家族が求めてい いて静氏は、本人をケアしてきた りの 8 点です。 家族がうつ状態となり、本人と家ること〉は、①人として接して私たちができることは私たらで 族の距離をとるために地域生活支ほしい。②本人と家族のおかれ 最後に問題提起者とコーディ 援センターに繋がり、事情をきちている状況 ( 孤立している ) をネータ 1 からは、「家族は支援 んと伝えたにも拘わらず、担当者理解してほしい。病状が悪い人を受ける側だけでなく、家族会 ほどサービスが少なく家族にケの存在を知らせて困難な人の が、うつ病になった家族に司令塔 の役割を求めてきて困惑したとのアを依存している実態。③本人ニーズを行政に届けよう」「地大 例をあげました。家族は「当事者や家族が必要な時に必要な情報域に孤立している家族に情報を大 っ を支える強力な支援者」としか見を ( 特に発病初期の心理教育を伝える。私たちにできることは、 ね ていない専門職の方がまだまだ多しつかりする ) 。④家族が相談 私たちでやろう」「本人と家族 ん み いのが現状です。関同士の連しやすい窓口や時間などの設と専門家が手を携えて現状を変 携を確皿して宀豕族支援をすること定。⑤相談を受けたら、確実に えていこう」という力強い呼び特 の大切さを強調しました。 支援やサービスにつなぐ支援をかけがありました。 ( 報告・真壁 ) 家族に丁寧な説明を 窓口を設置し、家族の悩みや困 岡田氏は、医療機関に求めるりごとを聴いたり、当事者と家号 月 家族支援について話しました。族の関係性の回復への支援、地 年 家族は医療につなげても、日々域生活を視野に入れた情報提供 起きる様々な出来事に右往左往と地域サービスへのつなぎをす と し、病気の症状からの恐怖と先ることの 2 点が提起されました。 っ ね が見えない不安から逃れられな確実に支援に繋ける 亠な ん い毎日を過ごしています。現状相談機関に求める家族支援につ み 一では、当事者が退院して家庭に いて木村氏は、相談機関に出かけ 戻っても、地域での支援体制がて相談できるのは、本人を置いて 保 い会家 学 整っていないため「それぞれの出かけられる人だけで、出かけら 神 が族進 大 精 障家推 子 家庭に社会的入院状態をつくつれない人は、電話で本人に聞かれ 県 神者祉 女 ム 山瓰精害福 ているだけ」という一一一口葉が印象ないようにひそひそ声で話をす 歌会市障健 レ 元ま神保 に残りました。 4 クし工夫すればる、と家族から相談を受けた例を 雄合い会府精 できそうな家族支援として、①あげて話しました。少し工夫すれ ノ 言連さ族阪都 ( 家大京 , 主治医による病状や治療につい ばできそうな家族支援として① Ⅲ都子い ( 会ネ京 大家起美せ子 , 子合イ ( たらい回しにせず、ワンストップ 》祉提久く瑛会由連デ純擲ての家族への説明を丁寧にし、 会福田覩村津一藤定期的に家族とも面談をするこサービスに。②情報を提供するだ 岡木、静 と。②病院内に家族専門の相談けでなく、確実に支援に繋がった こ 、「少し工夫すると実現でき そうな家族支援」から「さら に求めたい家族支援」まで
議て、当会として「①障害者支援たって手続き上どのような課題 知っておきたい 号 で大切なことは早期発見早期支があるかについては、法務省と 月 精神保健福祉の動き ~ 一援である。にもかかわらず矯正も事務的にいろいろ相談しなが 年 施設にいる障害者は手帳を所持ら検討している。②医療観察法 0 社会保障審議会障害者部会しておらず、そのまま出所とな による入院患者については、精 と 【第回・匐月日】 る。早い段階から支援をするた神科病院から退院される方は現 っ ね 今回の議題は前回に引き続め矯正施設等入所段階で身体的在でも地域移行支援の対象とな 亠な き、①重度訪問介護の対象拡大検査・診察だけでなく精神科医っているので、そういう意味でみ ②グループホーム・ケアホームによる診察、脳波・頭部断層撮は既に対象になっている。」と いうものでした。 の一一兀化③地域移行支援の対象影等の医学的検査、知能検査等 拡大が主な議題でした。また、を行い、矯正施設内での手帳を 今回から「精神障害者に対する取得させるべきである。早い時 0 改正障害者雇用促進法に基づ 医療提供を確保するための指針からの地域との連携も必要であく差別禁止・合理的配慮の提供 について」も議題となり、検討る。②医療観察法における処遇の指針の在り方に関する研究会 会での検討状況の報告もありまを受けているものについての記【第 1 回 5 第 3 回・ 9 月圓日、 した。 載がないが、対象とすべきでは 匐月信日、匐月日】 ないか。」と意見しました。 このうち、地域移行支援の対 本年 6 月、障害者雇用促進法 象拡大 ( 従来の精神科病院、障 辺見障害福祉課長の回答はの改正案が成立し、改正点の一 害者入所施設に加え、保護施設、 「刑務所における手帳取得等もっとして、障害者に対する差別 矯正施設を加えること ) につい 含めて、地域移行支援拡大にあの禁止に関する規定が新設され ました。施行日は平成 28 年 4 旨・基本的な考え方・合理的配あった配慮をすること」などの 慮の具体例・企業への過重な負意見を述べました。 月 1 日となっています。 企業側から、精神障害への理 この規定の適正な運営のため担の判断・相談体制の整備など 解を促進する機会を多くつくっ に、厚生労働大臣は、差別禁止を枠組みとする予定です。 や合理的配慮提供の指針を定め第 2S3 回は、障害者団体へてほしいこと、雇用の機会を増 のヒアリングが行われました。やすため障害者トライアル雇用 る必要があります。 研究会では、障害者団体、企当会は、北野氏から「今回の法制度を充実してほしいという意 業、有識者が、指針のあり方に改正で精神障害者が法定雇用率見がありました。 次回は、雇用者団体へのヒア ついて検討し、来年 5 月に一定の対象となりました。 3 障害の のまとめをして労働政策審議会共通性とそれぞれの特性をふまリングが行われます。 え、障害種別の格差を生まない、 に報告する予定です。当会から、 北野誠一氏 ( おおさか地域生活平等・公正な雇用促進の実施を■精神障害者に対する医療の提 支援ネットワーク理事長 ) が委明記すること」「精神障害者は供を確保するための指針等に関 職場環境の条件によって、症状する検討会【第 4 回 9 月日・ 員として参加しています。 き 第 1 回は、これまでの議論をが左右されることがあります。第 5 回 9 月圓日】 動 今までの討議の結果をまとめの ふまえ、指針の枠組みについて上司や同僚などの障害理解が必 要であること」「合理的配慮とた「指針案」のたたき台が提出福 討議しました。差別禁止につい 保 ては、趣旨・基本的考え方・差して、ジョブコーチ、相談員なされました。「指針案」は大き 別禁止の具体例などを枠組みとどの人的支援、短時間労働や休くわけて、最初に全体的な方向精 し、合理的配慮については、趣憩の配慮など、それぞれの人に性、第一に精神病床の機能分化
■第 2 回理事会を開催 批准を決定する予定です。 に、生、青春、壮年、老年の生き 2 月日に東京都障害者福祉 方について話され好評でした。 知らせレま歹 基調報告・討論の時間では、会館にて開催しました。 賛助会員の増員にむけ、各県 みんなねっとの活動、川﨑理事長が「私たち家族の 7 つの提言」と制度改革について連・単会が直接関係機関を訪ね ■北信越プロック精神保健福祉語り、各県連の会長から、そのて会員加入の働きかけをするこ 研修福井大会を開催 提言についてそれぞれ意見を述と、自治体の医療費助成無料化 の成功例を本誌や県連へのニュ 「地域で安心した生活をするたべました。 ースを通じ紹介していくこと、 めに家族支援の輪を広げよう ! 」 翌日は、 5 つの分科会を持ち をテーマに、福井県あわら市にました。特に、当事者 3 名の発障害者権利条約の早期批准への 動 て、 2 月 3 日 ( 木 ) 54 日 ( 金 ) 、言が参加者の感動を呼びました。賛同を決議しました。 活 ム覆の課題として、運賃割の 三百数十名が参加して開催しまオープニングの合唱、ハンドベ っ 引、就労と年金の問題への取り組 した。今回、福井県議会へ提出ルも大会を盛り上げました。 ね 亠な した家族支援などの請願書が、 懇親会では、福井県の「いつみ、家族が困っていることに寄り ん み 本会議で全会一致で採択されたちよらい節」の踊りが良かった添う活動の必要性を話しました。 す こともあって、来賓に県議会議と評判でした。「来年の石川県全国大会やプロック研修会、大会 ま 長、議員を迎えました。 での全国大会でまた会いましょ分担金のあり方なども審議継続し ら 講演では、福井大学大学院教う ! 」と声をかけあい閉会しまとしました。障害者政策委員会な お ど、国の各種会議の状況の報告や、 授の松木健一氏が「家族の生涯した。 意見交換もおこないました。 にわたる成長を考える」を演題 ( 福井県精神保健福祉家族会連合会 ) 者の居宅等における保健医療サ確です。また家族会支援に関しした。批准にむけて、国内法の ービス及び福祉サービスの提供ては、今まで支援をしていた保整備が課題となっていました。 この間、障害者基本法、障害者総 に関する事項、第三に精神障害健所が、その業務を行う根拠が 者に対する医療の提供にあたつなくなったという説明があり、合支援法、障害者虐待防止法、障 害者雇用促進法、障害者差別解消 ての医師、看護師その他の医療保健所の消極的姿勢を残念に思 いました。 法など、障害者団体が関わる中で 従事者と精神保健福祉士その他 名の構成員という大きな会様々な法律の改正、新設があり、 の精神障害者の保健福祉に関す る専門的知識を有する者との連議で医療関係者が多く、それぞ国内法の整備が進みました。 川月 4 日に自民党の「障害者 携に関する事項、第四にその他れの立場で発一一一一口したいことも多 い中で、なかなか発言のチャン特別委員会」、 2 月 8 日に公明 良質かっ適切な精神障害者に対 する医療の提供の確保に関するスが得られません。また家族の党の「外交・安全保障部会、障 重要事項の 5 つに分けて整理さ立場はなかなか理解してもらえがい者福祉委員会合同会議」が 一層の努力が必要だと感 開催され、障害者団体に対して、 れています。当会としては家族ない、 障害者権利条約批准にむけた準 支援の必要性と、家族会支援のじました。 備を進めていることが説明され 問題があまり書かれていないこ とから、文書提出と意見発表し■障害者権利条約批准案が閣議ました。 川月日、障害者権利条約の ました。その結果、方向性のと決定されました ! 障害者権利条約は、批准案が閣議決定されました。 ころに、家族支援が書かれるこ とになりましたが、それを誰が年月に国連で採択され、日本現在開催されている臨時国会で みんなねっと 2013 年 12 月号 4
第 3 分科会報告 早期支援と いて、発症した人にはそれなり の場がある。 ③普段から準備する、予防的なの支援が必要であり、学校と病 院の連携が必要である。思春期 スタンスが必要。 ④情報・知識が大切と語りましのメンタルヘルスを支えるに は、医療だけでなく、教育や地 域、家族そして若い人自身が中 学校教育と医療のサポート 松永氏は保護者の立場です。心になって課題に取り組めるよ 「こあら」は、こころ・あんしうに、精神科のスタッフのアウ ん L 一 gh ( の頭文字からつけたもトリーチ型のコンサルテーショ ンが必要と語りました。 のです。 松永氏の、理解のない教員に こころの不調・病気を抱える 子どもの家族会と支援者の会とはどのようにしたらいいかとの して活動している。子どもは心質問に、正岡氏の、今は減って の不調を感じたとき、自分を責きている、べテランが多いので いっか退職するでしようとの答 めてしまう。学校教育の中で精 神疾患についての知識を与えるえに会場に笑いが起こりまし ことが必要と語りました。 ( 報告・良田 ) 前川氏は支援者で医療の立場 です。学校精神保健に関わって 《司会》栄セッ子 ( 桃山学院教授 ) 《問題提起者》 正岡茂明 ( 元兵庫県立高等学校校長 ) 松永貴久美 (NPO こころ・あんしん Light < 兵庫県 > ) 前川早苗 ( 三重県立こころの医療セ ンター・ユース・メンタルサポート センター MIE) 《コーディネーター》 仲田昭七 ( 奈良県精神障害者家族会 連合会会長 ) 推テ気対会識神過期が期年てマ精 測レに象がやのご特であは期栄取は神 さビ関となそ病すにありいを氏りみ疾 、ろ対は上ん矍患 れやすしいの気が学る 校。心い象早げなーの る映るたこ対 と画情調と応等校はのろと期らね情 病なし支れっ で報査が方に 報 五 教 ロロ にラて援ると りあ源であ法つ なイおがテのをな まるがはりをい 日 省てのりフり思ー大とい たと圧精中得正ぃ 8 やイ、春マ会い 。か倒神学すして時すべそ期ででう いンの・す初テ ら的の生るい 間 もに病を機知精を時ト時青。めー 高会④る③②①学つ な②応①しがな く 1 。知また大くそい 、情こ規例例校正な 、人識た。切、の。教報と則年外の岡き チのを現でフ中師がをや通を従氏役 ー教も場あリでもさ求教り認来はが つのる一対精らめ師のめ型教大 ム師 こな立神けるのやなの育切 ワがて教 と立軸的出。指りい特者 ー対早師 にさ示方。徴の ク応期は が場に 強のなスれにをは とす発 トて従す 調つる 情る見 場 順る 報の早 さなのレい か れぎでスるで 交で期 ら が社あ 換は 対 ま役は こころの健康を育むために 英国メリデン版訪問家族支援 ( ファミリーワーク ) 普及の ための寄付のお願い この度、当会では、英国メリデ ン版家族支援 ( ファミリーワーク ) を日本に普及させるため、英国か ら講師を招く講演会や専門職の養 成研修会を開催していきます。し かし、開催には多くの費用が掛か り、当会の財政基盤では困難な状 況です。そこで、実施のための資 金を集めるため、寄付金をお願い することにいたしました。ご支援 くださいますよう、お願いいたし ます。詳しくは、 6 月号の特集「イ ギリスの家族支援視察」をご覧く ださい。 名 者金 入募 ン 座デ ロリ 便メ 郵と っ 名 ね 座 - ・銀行口座番号 三井住友銀行池袋東ロ支店 普通 8 7 2 9 7 2 4 ■郵便口座番号 0 0 1 8 0 ー 1 ー 5 1 3 0 4 8 みんなねっと 2013 年 1 2 月号 24 25 特集みんなねっと大阪大会