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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

抗はなく、夫人に連れられて、ます。 最初の頃の 0 さんは、話すこ 精神科病院に行きました。そこ で統合失調症と診断され、通院とも十分にできず、コミュニ ケーションがとれませんでした するようになりました。 が、デイケアで練習をする中で、 「自立支援カレッジチャレ すこしづつ、会話が増えていき、 ンズ」との出会い 病院スタッフの勧めで、ディ ケアに参加するようになりまし た。そんなとき「自立支援カレッ ジチャレンズ」 ( 以下チャレン ズという ) の代表小島純子さん と出会いました。小島さんとの 出会いが、 O さんにとって大き な転機となりました。 小島さんは O さんが自立して 将来に希望を持って生きるこ と、その実現に全力で支援しま した。今もその支援は続いてい す。その体のどこに障がい者やその経歴から、理解できました。 小島さんも病気を 弱い人への熱い思いと支援のエ 小島さんは、生まれつき激しい 抱え苦しい時を経験 ネルギ 1 があるか不思議でし嘔吐に悩まされ、原因がわから 小島さんは小柄で細身の方でた。そこには理由がありました。 ないまま苦しい生活をしていま したが、やっと歳になり、胃 を二つ持っていることがわか り、一つの胃を除去する大手術援 をしました。手術により、嘔吐労 はなくなりましたが、今でも食の 事は少量を数回に分けて摂ってた る す います。小島さんは話します。 現 実 「歳までの嘔吐の続く生活は、 を と 周囲には理解されなく、冷たく こ 本当に苦しい生活でした。自殺る で を考えたこともありました。こ の の苦悩の経験は、今、自分と同人 そ じような苦しみをもっている人 を助けたい思いになり、養護教特 諭を経て、私財を投じて通所施 「自立支援カレッジチャレンズ」とは・・・ 高次脳機能障がい、発達障がい、精神障が い、知的障がいをもつ人の自立から就労を支 援している施設です。自立したい気力がある、 まじめな人を支援し、ゆっくりと居場所から 就労まで目指した支援をしています。 《 3 つの特徴》 〇就労継続最長 12 年の実績 (2011 年も継続 ) 〇徹底した就労継続支援 ( 24 時間支援 ) 〇企業が雇いたいと思う人材の育成 《訓練内容》 〇「生活マナー」社会で受け入れられるための 生活マナーを身に着ける。 〇「コミュニケーション硎匇職場や社会で必 要とする対人関係を築くためのコミュニケー ション能力養成。 〇「ビジネスマナー石刑彦」必要なマナーを学ぶ。 〇「 / ヾソコン研修」 ( 利用者に添ったもの ) パ ソコンの基本となる動作、知識をその人のスキ ルに応じて習得できるようにする。 小島さんともコミュニケーショ ンがとれるようになりました。 社会で受け入れられる ための訓練 小島さんが O さんに求めたの は、障がいを持っていても社会 にうけいれられるためのマナー を身に着けることです。あいさ つ、言葉遣いなどを指導しまし 景 風た。また、一人暮らしのための、 場料理づくりなども、訓練に入っ くていました。 O さんは、チャレンズでの訓 ん ( はさ練を半年おこなった後、チャレ ンズに通いながら小林製薬で働 くという訓練を約半年経験し て、小林製薬にパート社員とし て雇用されることになります。 みんなねっと 2014 年 4 月号 8

2. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

設 ( 知的、精神 ) を地一兀の大阪 小島さんだまだです。 に立ち上げました。今は、「 ( 株 ) 厚生労働省が企業にアンケー 自立支援カレッジチャレ トを行いました。その中で、精 ンズ」として運営しています。 神障がい者を雇用した経験のあ 東京にも設立しました。私の何 るところでは「また、雇用した よりの励みは、障がいのあるひ 、精神障がい者を雇用するこ とから、ありがとうと言われる とによって職場の環境が良く ことです」。 なった」と回答しているのに対 薬品の開発が進み、精神障がいし、一度も雇用したことのない 一般雇用の壁は偏見 ! の症状はかなり改善されるよう企業は、雇用はしたくないと答 になりました。入院しないで、 精神障がい者の就労で問題と えています。どのような対応を なることは、雇用側の精神障が なるべく通院で、地域で生活でしたらよいのかわからないとい い者への正しい理解ができてい きる人が増えています。このようのです。 うな状態を社会に知ってもらわ ないことです。いまだに偏見で、 精神障がい者雇用の事例が少 なくてはなりません。 「大きな声をだしたり、暴れた ない現状で、このような不安が りしたらどうしたらいいかわか 地域では少しづつ、理解が進生じています。この偏見をとり、 らない」「いったい何ができるみ、地域生活をする精神障がい精神障がい者の就労を進めるこ のか」などが聞こえてきます。者を支援する仕組みもできてい とが今何より必要と、小島さん ここ数年の精神科医療、特にます。しかし、雇用の場ではまは考え、活動しています。 「小島さん、なにかお願いごとき、困ったときの対応などを理 企業開拓はトップから 解してもらうようにしました。 でもあるんじゃないの ? 」とい 0 さんは、業務改革部に配属 さて、 O さんの就労に向けてわれ、 O さんのことを話しまし た。精神障がい者を雇用するのとなりました。大きな部屋で、 小島さんは動き出しました。小 名くらいの人たちと同じよう 島さんは、独自の方法で企業をははじめてでしたので、社長は に机を並べ、パソコンを前にし 開拓しています。まず、社長のたいへんに不安をもちました。 ノソコンができ、て仕事をしています。業務改革援 O さんは、。、 理解が得られれば、組織はトッ 支 労 プダウンで運営されます。様々まじめに仕事ができること、何部の藤城克也部長を長とする O かあったら私がすべて責任をとさん支援体制が社員 5 名ほどでの な機会で知り合った会社のトッ つくられ、困ったときの対応をた プとは、常にあいさっ回りをしることを条件に雇用を進めるこ す することにしています。 て関係を保つようにしています。とになりました。 現 また、会社外の支援として「自実 「ちょっと、しつこいかなと 企業内啓発と支援体制 と 立支援カレッジチャレンズ」と こ 思われるくらいやっています」 る まず、職場の仲間が O さんを主治医との連携の体制もできま き と小島さんは言いますが、長い で の ところでは川年間もこのような理解することからはじめましした。 人 の おっきあいをして、雇用につな ニ年の訓練期間から そ 「何ができるか、できないか、 がったことがあるそうです。 スタート 集 特 小林製薬の社長ともこんな関どんな困りごとがあるか」など O さんの会社勤めがはじまり 係でした。あるとき、社長から社員への説明会や講演会を開 こ 0 みんなねっと 2014 年 4 月号 10

3. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

で、自分で判断することが増え 6 年余りで、受診者は たり、濃厚な人間関係を構築し名を超え、デイケア登録者は なくてはいけなくなったりと、 250 名になりました。まだま そこで初めて「問題」として露だ大人の発達障害を専門的にみ この連載では、発達障害の知 呈し、医療機関に受診される場れる医療機関が少ないため、殺識や治療、当事者の声等を回 合もあります。 到しているのが現状です。 にわたる連載で紹介させていた 最近、「発達障害」の認識が 開設当初は、大人の発達障害だきます。ご期待ください ( いがらしみき、かとうのぶまさ ) 高まったこともあり、受診者がを受け入れている医療機関も地 急増しています。 域の社会資源もほとんどなかっ たため、試行錯誤を繰り返し治 ( 3 ) 連載にあたって 療してきました。その中で、患 者さんやご家族にたくさんのこ とを教えていただき、思いや苦 一昭和大学附属烏山病院は、 年より発達障害専門 しみに触れました。発達障害に 外来とデイケアを開設してい 悩まされている方の苦しみが少 ます。当初は <coQ を中心にしでも晴れるよう、正しい認識 治療をおこなっていましたが、や支援手法が広まることを願っ 2 013 年より < Q Q につい てやみません。 ても治療をおこなっています。 読字障害・書字障害・ 算数障害がある ADHD 不注意・衝動性・多動性の行動 子どものこ ろ、学校生活 を送る上で 大きな影響 が出る 特性がある 自閉症 言葉の遅れ・知的障害・ コミュニケーション障害・強い こだわり・感覚過敏 高機能自閉症 自閉症の約 2 割に見られ、当初 は言葉の発達の遅れはあるが、 知的障害はない 自閉症スペクトラム障害 何らかの独 特な行動は 見られるが、 学校生活に 支障がない ことも多い。 アスペルガー症候群 y--a Q や < Q 、 < cn Q の特 徴や可能性がある児童は一クラ 号 月 スに 2 、 3 人はいることになり ます。さらに詳しく見ると、 訂 特徴 4 ・ 5 % 、 < 特徴 改 と 部 っ 3 ・ 1 % 、 co 特徴 1 ・ 1 % と ね よい , っことです - 。 ん 統合失調症が—oo 人に 1 人ざみ 群 ンあ 症弱かかることを考えると発達障 害はそれと同等かそれ以上と言 ガ ~ え、決して珍しいものではあり ケだい ニこな アません。 知的能力の高い発達障害の方 ミ強害人 コ・障大 如的 「は困り感を抱えながらも、対処 性欠知著 拙法を学習することができるため 会の 社カり 本人も周りも気付かないことも 少なくありません。学生時代は 何とか対処してきたけれど、大 学進学や就職、結婚をすること 能 17 発達障害の理解とサポート

4. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

■医師との信頼関係を一層大切活保護制度を必要としている人 はとても大変な状況におかれて にする 後発医薬品の使用を います。 医師の判断や医師と患者との 法律に明記 しかし、憲法条に明記され 信頼関係が優先されることは当 もうひとつの大きな「改正」然ですが、法律にこのように明ている「健康で文化的な生活を 点はジェネリック医薬品 ( 後発記されると医師や患者への強い営む権利」を保障する最後の砦 であることには変わりません 医薬品 ) の使用が法律に明記さ圧力となることは必至です。 普段から、自分の病状や生活し、多くの精神障害者にとって れたことです。 今までは保護課長通知でジェ上の不安についてきちんと相談も親から「自立」していくため ネリック医薬品のことが言われできる関係を主治医と築いておのとても有効な制度です。 「親亡き後」のために親が元 ていましたが、今回の「改正」で、くことがより一層重要となりま 気な内に生活保護制度を積極的 「医師は医学的知見に基づき後す。 し に利用して、「自立」を図りま 発医薬品を使用することができ 亠な ると認めたものについては、被 「親亡き後」のためにもしよう。 の ( よこやまひであき ) 履 保護者に対し、可能な限り後発制度の積極的な利用を 医薬品の使用を促すことにより す や その給付を行うよう努めるもの先月号と今月号で述べてきた カ とする」と生活保護法に明記さように、生活保護基準の引き下 わ げや法律の「改正」により、生 れました。 「親や兄弟に通知したり報告を護の申請をためらったり、保護 求めるなどして、金銭的援助を開始後も辞退する人が続出する ッ ま ロ し 強く求めます。親や兄弟が援助ことが非常に危惧されます。 時、、の ク 窓 に応じない場合にはその人の銀 ただ「扶養は保護開始の要件 地 行や勤務先に調査をかけることではない」という基本原則は変本 時 になりますが、それでもいいでわっていませんので、親族から ネよ 家る すか ? 」という説明をされる場援助を理由にして、保護の申請保 平 ~ り 律さ 活 面も想定されます。また、保護を受け付けないことは違法で 法だ 内が 生 斤 = ~ ク 開始後の親族への調査も強化さす。 の 一時ク ~ 一支せ れることになります。 このように申請場面と親族へとワ 7 一事 ~ ワ ト保合 なト 1 ワ律 の扶養調査がかなり厳しくなる お ■迷惑をかけられないという思ことが予想されますので、法律支家ネ合」な 気で 一信律日家戸」う いで申請をためらう危惧 家やなどへの相談や同行 同法平律神よ や「との思いで生活保護の窓支援がより一層必要となるでる支 0 8 しょ , つ。 口にたどり着いた人は、いし よ護 g 支ⅱ に先る IJ 保ろ護 ろな事情で親族からの援助が困 なお、法律家による同行支援 活保 刀域絡す 舌、」地連索 難な人がほとんどです。「親やなどの生活保護の相談窓口は、 律圏生 各の検 国クで 法都 2 畿 兄弟には頼れない。迷惑をかけ下表をご覧ください。 首旺近旺一全一ン ※ワコ ◎◎ られない」という思いが生活保 二一口 一三ロ みんなねっと 2014 年 4 月号 28

5. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

集その人のできることを実現する 特ための就労支援 「障害者雇用促進法」の改正で、精神障がい者 が雇用の義務化に位置づけられました。従来は身 体障がい者・知的障がい者に限り義務化されてい ました。雇用側は身体障がい者には、バリアフリー 化、知的障がい者には特例子会社の設立など、雇 用環境の整備をしてきました。さて、精神障がい 者にはどのようなことをしたらいいか、雇う側は、 今大きな課題を前にしています。 今回は 5 年も定着して仕事をしている統合失調 症の O さんの職場を訪問して、支援の在り方を考 えてみたいと思います。 労というとどうしても福祉的就さんは、この会社に 労の作業所を考えてしまいます 6 年勤めました。そ が、こんな街中でこんな人たちの後 2 年間は無職で に混じって働く O さんに会う期過ごしていました 待が募りました。 が、今の状態を何と かしなくてはと思 病気に気付かず し、仕事を探し、機 援 過こした時期 械工具の卸売りをしている会社入により、仕事内容が大きく変労 就 の 0 さん ( 歳・女性 ) はとての台帳書きをする仕事に就きまわり、人間関係などでストレス め を感じるようになりました。 も物静かにそして丁寧に話し始した。 る めました。 しかし、この会社はとても家す 2 度目の会社の 実 庭的だったので、社長夫人がよ 「高校を卒業して会計事務所 を 社長夫人のアドバイス く面倒を見てくれました。それと に一般採用で勤めました。なん こ る で、私のほうから夫人に相談し となく対人関係がうまくいかな 0 さんは話し続けます。 き で いとか、仕事が遅いことなど気 「私はうつ病かもしれないとたところ、夫人から精神科に の 人 になることはありましたが、特思うようになったのは、 2 度目行ってみてはどうかというアド の そ バイスがあったのです」 に精神科に通院するということのこの会社で働いて心労を感じ 集 O さんは自分でもうつ病かな はありませんでした」 た時です。最初は、快適に働い 特 会社の事情で解散するまで O ていましたが、コンピュータ導と感じていましたので、特に抵 勤務先はピジネス街 にある会社 訪問したのは、小林製薬株式 会社です。テレビコマーシャル の「あったらいいなをカタチに 一する」でおなじみの会社です。 新大阪から大阪環状線で「淀屋 橋」で降りました。ビルの立ち 並ぶオフィス街で、カチッとビ ジネススーツで決めた人たちが 行きかう街です。障がい者の就 小林製薬本社ビル みんなねっと 2014 年 4 月号 6

6. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

療とのつながりが必要で、服薬加者は、内部の支援チームの社す。即戦力にならないなら、納 していることなど。 員、「自立支援カレッジチャレ付金 ( 一種の罰金制度 ) を納め * 0 さんの変化への気づき【遅ンズ」の専門職、主治医のとこてしまった方がいいと考える企 刻が増える、会話が少なくなろのワ 1 カーたちです。 業もあります。 る、一人でいることが多くなる 医療側からは、すこし、休養 このような状況を変えるため など。 の必要があることが指摘されまには、国としての支援策が必要 * 「自立支援カレッジチャレンした。 o さんは、週 5 日、 1 日です。障がい者も共に生きる共 援 支 ズ」へ連絡】 0 さんに変化が 5 時間勤務ですが、仕事内容を生社会を目指しているのですか 労 あったときは「自立支援カレッ検討する調整がされました。 ら、精神障がい者に対する偏見の め ジチャレンズ」へ連絡し、相談藤城さんは、「困ったときにをなくし、どのような場におい る する。 す すぐに相談できる『自立支援カても差別のない生き方ができる 現 実 レッジチャレンズ』のような企ことが必要です。 を 「企業内支援チーム」と「カ 業外の支援組織があることはと 雇用の場においては、偏見をと こ レッジチャレンズ」との連携 も助かります」と話します。 正し、精神障がい者も社会の構る O さんが体調をくずしたこと 成員であることを理解し、必要で 今後の課題 人 がありました。その気付きは な支援があれば、仕事ができ、 の そ 遅刻が増え始めたことでした。 「精神障がい者は、いったい 社員として活動できることをわ 集 藤城さんは小島さんに連絡し、 どんな仕事ができるか」など、 かってほしいと思います。 特 ミーティングをもちました。参まだまだ理解が進まない状況で ( 取材・川﨑 ) に通勤し、机を並べてサポート 0 さんの上司の藤城さんは「本 しました。多くの社員は、その件は、トップダウンで決めても 様子を見て、 0 さんへの対応をらったので、進めやすかったで す」といいます。 学んだのではないでしようか。 困ったときの O さんのサイン、 当初はどうしたらいいかわか その時の小島さんの対応など、目らず、小島さんとともに支援の の前で経験できたのだと思いま在り方を考えたそうです。そし す。訓練期間を終えて、 O さんて、次のようなことを実施しま は雇用契約を結びました。いました。 のところ、障がい者雇用は、正社 * 職場の土壌つくり【社員が 0 、パート扱いとさんのことを理解するための啓 いうことですが、 0 さんは社会保発講演会を開く。 ました。 * 精神障がい者の特性を学ぶ【 最初は半年ぐらいの訓練期間険に加入しています。 外から見えない障がいにどう対 があり、 ートとして雇用され 企業の考え方 応したらいいか。たとえば、コ た後も、 2 年ほど、チャレンズ 企業としては、即戦力としてミュニケーションのとり方、仕 のスタッフが一緒に仕事をして 働いてもらいたいわけですが、事に時間がかかることへの理 いました。 会社側の協力もあり、チャレ障がい者を雇用するということ解、集中的に長時間仕事をする ことが困難なことへの理解、医 ンズのスタッフが O さんと一緒は、そうはいきません。しかし、 藤城さん い′ みんなねっと 2014 年 4 月号 12

7. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

性格の欠陥もあるのでしよう生活リズムを安定させること。 いでなく、病気だと認識してく が、双極性障害に翻弄されてき特に、躁の時に、寝る間が惜しれることを待ちたいと思いま たのも事実です。 くて遅くまで活動してしまうのす。 で要注意です。 これからのあゆみの方向 第一一に、子どもに対して謝る 「私と子どものあゆみ」を考べきは謝ること。私がうつうつ これまでの先輩投稿者のお母 えてみる時、過去については変として子どもに対して無関心様方が、いろいろな困難やご苦 えようがありませんが、これか だったり、イライラして不当に労の末に、ある種の高みに登ら ら先、子どもとどう向き合って叱ったりで、安定した子ども時れたのに対して、私の手記は格 いくか、実際にやってしまった代を送らせてやれなかったこと好の悪いものです。が、読者の こと、起こってしまったことに に対して謝ること。特に、家か中には、自身が病者で、育児に て 対して、どう子どもに償って いら追い出したり自殺企図したり苦闘されている方もいらっしゃ し くかを考えなくてはなりませしたことに対しては、なんと詫るのではないかと思います。そ母 ん。 びたらいいのか、正直分からな うした方に、「私と子どものあみ ゅ あゆみの方向には三つあると いでいます。 ゆみ」がいくらかでも心に響い あ 考えています。 第三に、これは自分勝手ですたら嬉しく思います。また、多も まず第一に治療を継続し、躁が、子どもが大人になって「おくの方からご助言をいただける子 と うつの波の振幅を小さくしてい 母さんは病気だったんだ」と分とありがたいと思っています。 くこと。それには服薬を順守し、 かる日が来ること、許す許さな ( ペンネームあめ ) 族団らんは質量ともに貧しいもどまらず手を上げたことも一度他方、躁状態の怖さは、その のでした。 や二度ではありません ( 子ども興奮や攻撃性によって人間関係 号 月 抑うつがひどくて無気力無関らは私の顔色を見るようになや信頼が破壊されることです。 年 心になっていたかと思えば、突り、今でも長男は自己主張を控人間関係や信頼は、多大な時 如異常にイライラして攻撃的に え、次男はカづくで自己主張す間と努力によって形成されます と っ なってくる時期もあり、このよるようになりました。三男は知 が、失うときは一瞬で、取り戻 うな時は子どもの一挙手一投足的障害も併発していますので、し得ないものです。最近私が壊な がいちいち癇にさわります。冷遠慮会釈のない生の形で自己主したものは、長男との親子関係み 静になって考えればたいしたこ張をぶつけてきます ) 。 です。私は、長男がいつも傘を とでもないのに、激しく興奮し 忘れて帰ってくることに腹を立 双極性障害の恐ろしさ て叱責したことは数知れませ て、小言を一一一〔っているうちに次 ん。例えば、宿題をやらない、 私にとって、双極性障害の恐第に興奮してきて、ついには暴 部屋の片づけをしない等、子どろしさは、それがもつ「破壊性」言暴力をもって家から追い出し もにはよくあることに対してもにあります。抑うつ状態の時は たのでした。私はいま、長男が 全く我慢ならず、不当に罵詈雑自尊心や生命力を破壊し、自殺どこに住んでいるか知らず、音 言を浴びせました。 に至ることもあります。親の自信不通になっています。 また、本来は成長の証として殺 ( 未遂既遂問わず ) が子ども こうして書いてみると、私は 喜ぶべき自己主張に対してもイの心に与えるダメ 1 ジも極めてつくづく子育てができないのだ ライラが募り、怒鳴るだけにと破壊的です。 と思い知らされます。一部には

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ので、ガイドへルバーの資格をとっき合って来てもそこまでに な、一日のことをああよかった 〇 とり、 1 か月に 6 回くらい仕事達していない私は、病気と「戦と思える時には、薬の効き目も 号 〇 月 をして、少しは生活の足しにな って」生きた時間が長かったせよくぐっすり眠れる。眠れれば わ るかと思っていました。 いかしらと思 , つ。 , 1 一カレし 年 できなくなったことを嘆くよ なボランティアみたいな安い時体の病気まで抱え無理したく ん給でも月 6 回なら、まあ生活のてもできなくなってから、心のり、今ここにあるものに感謝し と み足しにはなっていました。とこ病については現実を見ないようて、自分の弱さも全部受け入れつ 〇ろが、仕事の日に限って息子が にして、病気から目をそらしてて、これからの私の人生を作り ん 〇倒れるので、いまは月に 1 回く いたことに気づ み 〇らいに仕事を減らされました。 き、もっと自分の 〇息子に扶養してもらうことは 心と体を大切にし 〇終生ないのに、自分の生活までようと思「た。以 息子の世話と介護につぶされ来それまでの生活 〇 て、老後までつぶされるのかと ハターンやっき 〇 思うと、ハラが立っ毎日です。合う人のことを見 〇 友人はみんな息子が健常者なの直して、やっと心 が穏やかになった 頃、体の病気も落 ◆広島県かのん本人 ( 代 ) ち着いた。 「病気をしてよかったです」 心が乱れること 「自分のことが分かったからよが多いと夜眠れな かった」と言う患者さんがいるい 。布団を被る時 とに言われて、年病気 にほっとする様 出せたらと思う。 のために時間をさいてくれて。 さえわいてくる。こんなに元気 あ一りがと , つ。 になりました。私は幸せです。 ◆北海道雪だるま家族 (€ いつもおいしい食事を作って ありがとう。お母さん。 くれて。お風呂をそうじしてく 「読者の皆様へ」 今年も外は白一色です。毎月れて。金銭面でサポートしてく 当会では本誌内容について、執筆 者への直接のお取り次ぎは致してお 楽しみにまっています。 れて。 りません。内容についてのご意見ご あいかわらず親子で大変で もう、父さん、母さんに心配感想等は、投稿としてお寄せいただ ければ幸いです。また、「みんなのわ」 す。が、このごろ、お互いほめかけないよ。再発しないように コーナーにお送りいただいた各種文〇 ること、はじめました。 薬をちゃんと飲むよ。 書、作品等は原則としてお返し致し〇 とるにたりない、小さなこと 今では働きたいという気持ち ませんので、ご了承ください わ をホメます。すると「やさしい の ネ」と言ってくれます。 」おおの言母ピを一名号巻はつまれ 「かーさん、自分でもそう思 に←に .9 、け - 一しん 、者のお工容ワ氏番 ( し うワ」そんなバカなことを言い 談た読働の、内、話務。方等局だしみ つつ、何とかやっています。 、の容務たち 〇 , 土寸 わ 母体ト」一。持ゆす朝電れ載内 一一感すおあま原と所 0 だ掲、絡〇の み様タナ共まをのしま住く、たは連を〇ガ 詩・その他 付しませご験 ゅ母ス一のり験と集度に・ な送討。わで体〇み あおらコんお体募程 , ) の ◆新潟県ラン本人 ( 代 ) か記さてなを字可いみご検す合まな〇 号手くい々子記 o も ででまい もヘー 。重〇、一 い月験ただ様お€でム奴ま議し問Ⅱす貴 子ナさ 6 体らたで、の 2 ど、の , 会致おでの〇〔 ありがとう。お母さん。 と一下年のかいこにド ~ な、イ入所集絡のい様。〇者 いつも家族会に出てくれて。 4 ぐ 私コせ昨様様をそ方一ロッ記住編連て幸皆す〇読 ボランティアをしてくれて。私 原稿募集 0 ◆神奈川県椿本人 ( 30 代 )

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く基本方針について障害者団体した。 差別や診療拒否、グループホー へのヒアリングが行われまし ・協会は、不当な差別的ムなどへの入居拒否をあげまし 取り扱いとして、障害を理由に ・弱視者問題研究会の意見は、進学、就職、出産、社会参加等次回、関係団体へのヒアリン 学校教育現場における差別の解あらゆる機会が略奪されることグが行われます。 消で、拡大教科書、点字教科書としています。 の充実でした。 ・ダウン症協会は、これまでのお知らせします ・肢体不自由児父母の会は、合行政機関などの講ずべき措置の みんなねっとの活動 理的配慮は個々の対応なので難対象は身体障害、機能障害で、 しいが、環境整備での対応が必これからはダウン症をはじめと■道路交通法施行令等へのパプ 要と意見しました。 する「知的障害」についても対 リックコメントに意見を提出 ・失語症友の会は、現行法で家応すべきと意見しました。 栃木県鹿沼市や京都市祇園の 族などに本人の意志疎通援助を ・てんかん協会は、行政機関な事故を契機に、昨年 6 月に改正 すべて行うことを求めるのは、 どに求めることとして、相談体道路交通法が成立しました。主 き 著しく配慮に欠けると主張しま制の整備が重要で、主治医、家な改正点は、運転に支障を及ぼ した。 族、その他の支援者と定期的なす病気の症状について、免許取の 福 ・女性障害者ネットワークは、機会を持ち、本人の状態の確認得や更新の際の虚偽申告に罰則 健 保 事業所が講ずべき対応指針としを行うことが必要としました。 を設けること、医師が任意に公 神 精 て、障害女性の就労の困難解消、 ・脳外傷友の会は、差別的取扱安委員会に届け出ができること 性的被害の防止・救済をあげまい として、年金の額、賃金等のなどです。 2 月に、法律の細則 け、主要な業務には当たらない 帰される場合というのは非常に 知っておきたい、 付随的な業務が出来ないこと大きな問題です。今回はあえて号 精神保健福祉の動き で、障害者の雇用を制限するこ新しい項目は作らずに、配置や 年 とが、差別に当たるのかどうか応募及び採用で中に組み込むこ 0 改正障害者雇用促進法に基づが議論されました。主要な業務とができるとおっしゃいました と く差別禁止・合理的配慮の提供以外の付随的業務で、精神的に がもし可能であれば、職場復帰っ 亠な の指針の在り方に関する研究会 行き詰まってしまう仲間が多い に関しては、あえて新しい項目 ん み 【第 5 回・月 4 日】 からです。 として起こしていただきたいと 第 254 回の関係団体からの【第 6 回・月日】 思います」とお願いしました。 ヒアリングを踏まえて、障害者第 6 回の委員会では、雇用に いよいよ次回からは職場にお 差別解消法で求められている対おける差別の禁止の項目につい ける合理的配慮に関する検討に 応指針に盛り込むべき事項の検て議論されました。募集及び採入ります。精神障害の仲間が、 討作業に入りました。 5 ・ 6 回用・賃金・配置・昇進・降格・ 少しでも働きやすい職場環境を が差別禁止に関する事項、 7 ・教育訓練・福利厚生・職種の変作ってゆければと思っていま 8 ・ 9 回が合理的配慮の提供に更・雇用形態の変更・退職の勧す。 関する事項となります。 奨・定年・解雇・労働契約の更 ( 当会施策委員北野誠一 ) 第 5 回の委員会では、主に差新の項目に沿って記載するとい 別禁止指針の構成、基本的な考う件について、「特に精神の場 ・障害者政策委員会 え方、差別の禁止の 3 つの論点合には、精神的な疾患を持たれ【第匐回・ 1 月日】 について議論しました。とりわて一旦休職されて、後で職場復 「障害者差別解消法」に基づ 一」 0

10. 月刊 みんなねっと 通巻第84号 2014年 4月号

さ心 事だと思っているのは、今のと方について、まさにアドバイス な中。 す みを で 号 ころ家族しかいません」のくだ的に細かく述べておられるので の高 月 ~ 諸擲ナりです。私は仕事として現在、「そうか ! 」「運動しなくては 年 わ リ」と元気が出ました。 まりコ支援を必要とする子どもたちの 」便る の 今後も、このような家族会と わおす学級担任をしていますので、そ のの介 と 坊紹の子たちのことも頭の中にばあして取り組むべき課題につい ん っ て、経験談を織りまぜての内容 ーっとよぎりました。 ね み しい特集に感謝すると同時で示していただくと有難いでな 〇 み に、自分ももっと学ばなくては、す。 〇 まだ自分の属している家族会 という気持ちになりました。 では実施されていませんけれど 〇「みんなねっと」の感想 O も、「みんなねっと輪読会」を ◆広島県中本晴美家族 ( 6 このような記事を元にして実施 〇◆愛知県みっちゃん家族代 ) とても内容の濃い読みごたえすれば、実り多い会になりそう 〇 だなあ : ・と、構想が勝手にふく 1 月号「私たちが求める本当ののある 1 月号でした。「三障が 〇 い同一の全科医療費助成をめざらんできたところです。ありが 家族支援とは何か」を読んで 夫が気分障害で、発病後 3 年して」の記事は、すばらしい提とうございました。 間休職、現在は元の職場に復帰起だなあと感動したのでペンを ◆石川県はるか本人 ( 代 ) し、少しずつですが安定に向か取りました。 1 月号「統合失調症はどこま っています。 まず不勉強だったので「三障 この特集を読みながら、何度がい同一の全科医療費助成」をでわかったか」の「単一精神病 も「そうそう」と思いました。求めていることもほとんど知り論」を読んで、すんなり納得で 一番驚いたのは「家族支援が大ませんでした。取り組みのやりきました。 読者のページ 私は統合失調症という病名を と思っています。 持っていますが、病気になった 日常生活 年前「神経衰弱状態」と主治 ◆東京都トトロの母家族 医は書類に病名として書いてい ◆熊本県ペンネーム青木一郎代 ) ました。約川年前に「統合失調本人 (€代 ) いつも「みんなねっと」を楽 症」に変わりました。私はいろ 僕は歳の時に精神病のうっしみに読ませていただいていま んな病気についての本を読み、病にかかり、 8 歳の今までずっす。息子も発病してから 7 年に 統合失調症について勉強しましと治療をして参りました。 なります。 〇 た。確かに幻聴があったけど、 今は仕事も辞め、障害年金で薬を減らしたいが、仕事は増 〇 「統合失調症」という病名が自生活致しております。一人暮らやさないで、結婚はしたいが、 わ 分を全て現しているとは思えましで、今は病院が作った「うきどう接したらよいかわからな せん。 うき生活支援センター」へ行く 、現状維持が精一杯の様子。な 主治医は私の全体の症状を看事が楽しみの一つになっており今年は自立できるように料理をん てくれているので安心できるます。 教えたところ、楽しそうに作りみ し、主治医が処方する薬も納得支援センターでは、毎日レク「おいしいね ! 」と喜んでいる。〇 して飲めています。 レーションの内容が変わり、職今現在を楽しくすごせて幸せ〇の な 私は「統合失調症」とは仮の員さんがはいりゲームをしたり、ですよ。お互いに無理しないで、〇 病名で、でも主治医が私の症状お互いお話をしたりして、一日一歩一歩進んでいけると良いと〇み を詳しく観察して、自分に合っを楽しく過ごしております。 思っています。これからもよろ 〇、一 た医療、診断と治療が受けられ また「みんなねっと」への投しくね。 〇ペ ていると考えています。主治医稿も楽しみの一つでございま 〇睹 がしつかりしている、自分と相す。これからも生活を楽しみな◆京都府うさこ家族 ( 代 ) 〇 性が合う、私は幸せです。 がら、毎日を過ごしていきたい 私の年金があまりにも少ない