ということを示すのではなく、繰り返しますが、陽性症状とは 評価しお薬を選択します。「行一一 自分自身や他人に危害を加える幻覚や妄想などを指し、陰性症動化」とは行動がまとまらない ような人的被害が生じることを状とは感情の平板化や無為・自場合や衝動的な行動が見られる 指します。このような「緊急性閉のことを指します。陽性症状、 場合を言います。幻覚や妄想が と興奮」の有無を評価します。陰性症状についてどちらの症状言動などではっきりせずとも行す 理 診察時に、その程度についてど が目立つかによって薬剤の選択動化が激しい場合にはオランザ れほどかを細かく評価するのでをします。陽性症状よりも陰ピンを選択し、それほど行動化 法 はなく、軽微であったとしても性症状が著しい場合、つまり緊が激しくない場合にはリスペリ 療 物 薬 「緊急性と興奮」は「有」と判断急性や興奮がないものの陽性症ドンを選択します。 状が目立っ場合にはアリピプラ 識 ゾールを選択します。そうでな④各薬剤の増量による経過観察の い場合は上述の①で、「緊急性 一②陽性症状と陰性症状の目立ち アリピプラゾール、オランザ。た 具合 と興奮」は「有」とした群と同ピン、リスペリドンのそれぞれ 一一先ほどの判断において、「緊急じように再評価を行います。 を選択した場合、それぞれの薬一。一 性と興奮」は「無」と判断され 剤の添付文書における用量・用を た場合、次には陽性症状と陰性③「行動化」についての評価法をよく守り、用量の最大限ま 症状について評価をします。以 上記②でアリピプラゾールをでゆっくりと増量し経過観察し 前にも説明しましたがお忘れの選択しなかった群については精ます。できるだけ同じ用量で長 ~ 、 読者もいるでしようから簡単に神症状としての行動化についてめに経過観察するのが良く、短 連載 21 メンタル障害をサポートするための知識 メンタルクリニック たって、患者さんを診察する際 薬物療法を正しく理解する 姫井昭男 に、最初に評価することは、「緊 ~ 号 月 急性と興奮」についてです。患 第 3 章「精神科の薬」の実際〈 8 〉 者さんやそのご家族は、治療を 。ー抗精神病薬の使い分けの実際 必要とするために受診している と っ のですから、治療を受ける側の ね 亠な 患者さん、つまり抗精神病薬を立場に立って考えれば、初診時 ん み 抗病薬の使い分けの実際 は皆さんある意味では緊急事態 初めて服用される患者さんに対 なわけです。しかしながら、こ 前号では、精神科医として薬して処方する抗精神病薬は、非 物療法を行う際に、どのような定型抗精神病薬で、改善状態をこでいう「緊急性」というのは、 ことに気を付けているかといっ確認しながら増量や減量、薬剤一般の救急医療と同じ考え方で、 た指針・方針についてお話しまの変更を行います。もし、非定ダメージコントロールという観 した。今回は、実際に処方薬を型抗精神病薬で十分な改善効果点で評価します。過剰な精神活 がみられなかった場合には、定動つまり「興奮」とは、それが 決める際にどのような見立てに 型抗精神病薬に変更するという原因で当事者や関係者に社会的・ よって抗精神病薬を選定してい 物理的被害が生じるような状態 くか、についての流れをお話しのが大まかな流れとなります。 を指します。また、一般にイメー ていきます。 ジされる「興奮」状態と違って、 繰り返しになりますが、筆者①緊急性と興奮の評価 は、これから薬物治療を受ける処方する薬剤を選定するにあ気が立っているとか荒れている
夫」と医師から言われ、、かえっ みんなねっと石川大会へ参加 て驚いたのをよく覚えていました記念に、私は、生活習慣病 す。 についてわかりやすく書かれた 本を購入したのですが、統合失 過食と肥満がのしかかる 調症を持っ当事者の " 突然死 ~ のリスクについて、詳しいデー その後、次女の病状は安定しタが多く記載されていました。 ていき再発することなく家庭で 必ずしも、ひどい肥満や過食 暮らしています。 の患者さんでなくても、抗精神 しかし、重大な問題も同時に病薬の長年の服用によって、そ 一ま ~ ( ( 、等・抱えてしまいます。それは、過んなリスクがあるとは ! と、た 食と肥満、生活習慣病の克服と いへん驚きました。 長女のうっとリカバリー にのしかかっていくのです。 数年間に、体重は、とっくに さて次は、長女が経験した軽 瓸を軽くオ 1 ーし、脂症うつのリカバリーについて述 肪肝、高血圧に高脂血症、最近べたいと思います。 は尿酸値も高いと注意されてい 長女は、大学 3 回生の秋から る状況です。 冬にかけて、大学の勉強とアル 私と、 手記、 それぞれの物語 0 ( 香川県 ) スウ姉さん でした。 私の長女と次女の物語 平成絽年 7 月末ごろから 8 月号 月 私の長女と次女の軽症うっとの初めにかけて、今度は、とう 統合失調症 ( スキゾフレニア ) とう陽性症状の爆発が起こって 6 のストーリーをご紹介します。 しまい、原因も病名もわからな と っ 発症は、次女のほうが平成 、無知と恐怖の日々を過ごさ ね 亠な 年と早かったです ( スキゾフレなければなりませんでした ( メ ん み ニアと診断されたのは、その年ンタルについての情報や知識も のお盆の 8 月日でした ) 。 不足していました ) 。 その頃、次女は、いじめに遭幸い、主人の必死の説得によ い、幻聴や幻視も始まっていた り、精神科病院の病院に診察 ようで、親には一切、告白してを受けに行くことができ、医師 いなかったのですが、中学 3 年からあっさりと病名 ( スキゾフ のとき ( Ⅱ月初め ) から、登校レニア ) を告知されたのでした。 できなくなってしまいました。 その頃は、ガラスを割って暴 そして結局、高校入試を断念しれていた姿を隣の人に目撃され てしまいます。 たりしており、最悪の状態で 今から思えば、それは、長い あったため、てつきり「入院」 陰性症状のひきこもりの始まり と思いきや、「通院治療で大丈 19 私と家族の手記
て、アルコール依存症の親を持事なことであり、それを語る場 っ子どもたちが一人ひとり持つを作った女性カウンセラー自身 ている家族の物語であることが、 <0 ( アダルト・チルドレン ) に、私は、次第に気づいていきの一人であったことを学んだ私 ました。 は、語り ( ネイテイプ ) の中に それは、長女が回復の途中で、秘められた回復力というものに、 大学の卒論を仕上げる準備のた 段々と関心が強くなっていきま めに、資料の文献を読んだ中にした。 もありました。 それがリカバリー ( 回復 ) の 自助グループを立ちあげた女力でもあるし、また、ストレン 性のカウンセラ 1 自身が書いてグスモデル ( 注 ) を活用した治療 いた本で、中身は、読みごたえ にも、大変役立つかもしれませ があり、長く記憶に残っていまん。 す ( アダルトチルドレンの関係 「当事者研究」の面白さ、楽 する本に分類されると思いましさとは、また違ったアプロー す ) 。 チなので、私は今、新たな勉強 カウンセリングにおいても、のスタ 1 トラインに立っている 当事者の成育歴が重視されますのかもしれません。 が、家族関係と家族の物語も大 、ハイト、そして運悪く患った椎とメール交換などをしていれも歳で 9 月初旬に亡くなって 間板ヘルニアも発症し、その上ば、早めに異変に気づいていたしまいました。 号 月 に邦楽サ 1 クルの活動等もこなのかもしれません。 老人介護の物語が幕を下ろし 年 さねばならずという状況に陥 しかし、最悪の状況になってた : ・と、正直、ホッとした思いが り、人に対して「ノー ! 」とい いなかったのだから、不幸中のありました。 と えなかった長女は、体調を崩し幸いと一言うべきでしようか。こ しかし、家族のそれぞれの病っ な てしまいました。 れは、平成年 3 月のことでし気に伴ってつづられる物語は、 ん み 私は、当時、高知にいた長女た。 まだまだ続いていきます。 が無理をしているという様子に ついて、ほとんど気づいていま祖父の老人介護 「世代間トラウマ」への関心 せんでした。そのため、「これ 以上は無理だから」と、娘を連 しかし、その頃、わが家に みんなねっと石川大会で、夏 れて帰ったときは、すでにぐっ は、要介護認定 4 の主人の父が苅郁子先生が素晴らしい講演を たり弱っており、動けなくなっ居ましたから、ややこしい家庭された中で、言及されたように、 ていました。 状況でした ( 主人の母は、末期「世代間トラウマ」というもの そして娘は、ただ眠るばかり には要介護認定 5 でしたが、平に、私は関心があります。 でした。 成年 2 月末に亡くなっていま もっとも、それは、私より私 私は携帯を持っていなかったした ) 。 の夫がより深く、子どものころ のですが、もし携帯があって娘 そして、ついには、主人の父から体験してきたことであっ ( 注 ) ストレングスモデルとは、障害 者を含むすべての人やその人を取り巻 く環境には、強さであるストレングス があるので、それを中心にアプローチ しケアプランなどに活用していこうと する考え方。 21 私と家族の手記
さ心 つも読んで頷いておりますが、 ◆埼玉県浜島恭子その他 な中 みをで真澄こと葉さんの「つれづれ今回、兵庫県旅人の方の声を読 号 の・ ~ 0 同 月 者ナ日記」のファンです。「みんなんで、そうだよ ! と思っており わ 年 ま則コねっと」が届くと一番先に漫画ます。当地方は、あの 3 ・Ⅱの の のの介 。 0 扠すの項を探します。生きる上で必震から間もなく 5 年になりま と 坊紹要なビタミンをもらっているよすあのような時の障害者のあ うな気がします。特にうけた時りようを手記やら新聞やらで見つ み 亠な には職場の同僚 ( 彼女も統合失て考えたりしております。 〇 その後、吟友の作を何かの機み 調症にかかっています ) に見せ 〇 会に吟じます。 て二人で笑い合っています。こ ( 一本松 ) 生命燃ゅ、尊き姿 〇「みんなねっと」の感想れからもぜひ続けて下さいます の一本松孤独に耐えて雄々しく 生きん。 〇◆福井県森廣茂治家族元 代 ) ◆岩手県松崎ふみ子家族 〇 今年もみんなねっと購読の更代 ) 日常生活 〇 新の時節になりました。 私達家族会は、地域性もあっ みんなねっとを読み続けるうて、そして農家の方が半数なの◆静岡県ちゃん家族 ( 代 ) 「かい離が始まったら : ・どう ちに自分の成長を実感しながで、なかなか集まれず、勉強す ら、これからも多くの家族が知ることがあまり無く過ごしましする ? 」 息子は最近予兆を感じとるこ 識を身につけて元気になるよう たが、これからは学習の大切さ 毎月の例会の際、話題提供に「みを皆で分かるため 1 月号の「知とが出来る様になってきた。成 んなねっと」の記事を読み上げ ることは生きること」から始め長を感じている。 昨年の夏ごろ、夕方、息子か ながら話し合っています。 ます。私は「みんなのわ」をい 読者のページ 動、ゆっくり散歩に出かけます。ました。 ら電話がかかってきた。 途中の広場で我流の気功体操そして、現在、通所している 息子「お父さん、かい離が始ま 川分般若心経を唱え宇宙の無限就労継続支援型という事業所 って、今、街中にいるけど迎え の神様に「ありがとうございまに 6 年前から働き始めました。 に来てほしい」 す。おかげさまで今朝も一兀気で そこで良くしてもらい幻歳の 私「救急車頼もうか ? 」 息子「救急車は要らない。とんあります」と声を出しあいさっ 4 月からその事業所から近いグ 服を飲んで、この場にしやがんする。入院中の息子に「元気でループホームでいつも寝とまり でいたら、だいぶ落ち着いてきいろよ」と呟く。神様が与えてをしています。一般就労を今後 〇 下さった試練であると受けとめしたい気持ちはまだあるので将 たから」 〇 ていき続けよう。 来的にもその夢をかなえたいで 私「これから迎えに行くよ」 わ す。 今まで、何度も倒れ込み、救 の 急搬送されていた息子ですが、◆岡山県 Pe 「 efu 本人 ( 加代 ) 電話を掛けてくれるまでになっ 私は高校を卒業し、歳の時◆曺木県窪田早苗本人代 ) ん た。苦しい、切ない「乖離」でに発病しました。病名は統合失 み はあるけど、ここまでの自分と調症という病名です。 私はこの病名を知ったのは、 の闘いの道のりは長くても、「明 日」という希望がある。「希望」っい最近の様に感じるのです 〇み が、病名を主治医の先生に聞い を持って、見守りたい。きっと、 た途端、少しショックでした。 本人は自立した生活を送ってく 〇、一 私が知っている友達にもこの病 れることと思う。 〇ペ 名をつげられた方が多いです。 〇諸 一三Ⅳ ◆埼玉県尾方丸雄家族代 ) 病院から退院後、何か月か時は 〇 朝四時に起き、四時半膝の運経ち、作業所に通うようになり