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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

す。この実態は治療の必要性か精神科病院には、在院する患酬単価は当然低くなります。 らではなく、地域で住む場や働者の多くが福祉的側面から入院 号 月 図精神医療政策と精神科医療の く場がないため入院を余儀なくを余儀なくされているという特 到達点が噛み合ってない 年 させられているという、福祉的殊な事情があるからです。 側面から生じているのです。 精神科病院の医師が一般病院 今日、精神科医療は進歩して と 在院患者の 3 人に 2 人 ( 万の 4 分の 1 、看護師 ( 准看護師おり、その到達点は、精神の病っ 人 ) が 1 年以上の長期入院とい 込み ) や職員総数が一般病院の気や障害があっても、医療支援な み う事実は、日本の精神科病院が、半数という実態、そして一般病と生活支援によって、地域での 医療的側面より福祉的側面が大院の 3 分の 1 の入院料という報 社会生活が可能な時代になりま きな比重を占めていると言って酬単価に見られるように、一般した。 も過言ではないことを物語って病院との大きな格差は、治療機国 ( 犖労働省 ) も年、 います。 関と福祉施設的役割の両方を果「精神保健医療福祉改革ビジョ たしている精神科病院の実態かン」を打ち出し、入院医療中心 Ⅱ精神科特例と科差別の背景ら生じています。 から地域生活中心へ、精神科医 精神科病院が、一般病院と比 例えば福祉施設は、医療機関療の基本的あり方の転換を提起 べて報酬が低いなどの差別的なと違って、医師や看護師は「いなしました。しかしそれから 2 年 扱いを受けている理由としてあ いか、少ない」という状況にあり、 以上経っていますが、わが国の るのが、この福祉的側面の問題職員総数も少ないのです。職員精神科医療は何も変わっていま があります。 数が少なければ入院料などの報せん。その背景には、入院中心 の隔離・収容の精神医療政策を精神科病院は、病院の本来の姿で抗精神病薬で病気を治すこと 全く変えていないということがある治療機関に徹することが必はできませんが、今日の精神科 須です。そのためには精神科特例医療の到達点として、症状を軽 あるからです。 8 数年前と変わらない隔離・を解消し、一般病院と同水準の医減し、医療支援と生活支援を行 収容の政策、そして数年前か療 ( 職員 ) 体制を整えるなど病院なうなら、社会生活を普通に送 れる時代です。これは糖尿病や ら大きく変わった精神科医療のの機能強化が必要です。 そして福祉的支援が必要な人高血圧と同様です。薬を飲むだ 進歩と到達点、この二つのあい たちは、住む場、働く場、憩う場けで病気は治せませんが、薬で だに大きな乖離があるために、 精神科医療は、当事者や家族のなどをつくって、地域で安心して症状をコントロールし、健康的 暮らせる体制を整えることが求で普通の社会生活は行なえると 願いに応えられないのです。 いう意味で、精神疾患も同じで められています。 3 役割分担と機能強化が必要 す。わが国は今、まさに精神科望 の 3 今日の時代に対応した精神医 医療の到達点を精神医療政策に 革 精神科病院を一般病院と区別 療政策に改革を 反映させた改革が必要となって し差別的扱いをしている精神医 状 現 療政策を解消するためには、精神以上のような精神科医療が抱います。 の 療 次回 ( 第 6 回の川月号 ) では、 えている深刻な問題を解決する 科病院が担っている医療的役割 と福祉的役割の一一つの役割は、医ためには、精神科医療の望まれ病院存亡の危機を迎えた精神科科 精 療と福祉のそれぞれの専門分野る姿を見据えた精神医療政策の病院の状況をみてみます。 に分担させなければなりません。本格的な見直しが必要です。 ( うじいえのりあき )

2. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

む場・働く場・憩う場を、地域に域で暮らせるはずの安定した人は、精神の病気や障害があって 率先して造ってきませんでした。 たちが大勢いました。しかし高も、生活の場は入院病棟ではな 度経済成長の終了によって働くく地域が中心になっている時代 ー精神科病院には地域で暮らせ場が減少し、「ナイトホスピタです。たとえ入院になっても平 る人たちが大勢いる ル」は消失しました。また病院均存院日数は日前後です。 1960 年代の高度経済成長業務の使役も本来禁止なのでな しかし、わが国は、 1950 期には、日中、市内の工場や会くなりました。 年代につくられた入院中心の隔 社などで働き夜病院に帰る「ナ 残念ながらこれら色々な形で離・収容政策を継続し、精神科 イトホスピタル」の取り組みが働けていた人たちは、退院す病院に治療と福祉、両方の役割 多くの病院で行なわれていましることもなく入院継続を余儀を担わせています。そのため、 た。これは今日のグループホー なくされています。そのため、病院は治療をする医療機関とし 望 ムの取り組みです。 入院の必要ない社会的入院者ての機能と共に、患者の住む場 展 また本来、病院の業務である は、厚生労働省の公式見解でも所でもあるという福祉的機能を革 院内清掃・患者使用のシーツな 7 万 2 千人といわれ、さらにはも有しているのです。 と 川万人以上という見解を持って どのリネンや職員の白衣の洗濯 すなわち患者の万人は 1 年塘 の いる医師もいます。 作業・栄養課の調理補助などが 以上入院しており、Ⅱ万人は 5 医 作業療法という名で行なわれて 年以上、約 7 万人は 2 年以上、 いました。このように精神科病福祉的側面か大きい韆科病院 3 万 4 千人は年以上という異精 院内には働く能力のある人・地今日の先進諸国の精神科医療常な長期入院の実態があるので ①ニつの役割を担う精神科病院 精神科医療の現状と改革の展望 今日の医療政策・制度を構号 月 築した 19 年代は、抗病 昭和大学烏山病院家族会あかね会監事 氏家憲章 年 社会福祉法人うるおいの里・理事長 薬の本格使用が始まってない時 代で、しかも地域に、綿障 ~ 一暑 と っ の住む場も働く場も全くありま 《連載》第 6 回一般病院の半分の条件の精神科病院 ね 亠な せんでした。そのため精神障害 ん わが国の精神科病院は、一般景をみてみます。 み 者は、家族が自宅で面倒をみる 病院と区別され、医師配置は一 人以外は、精神科病院に頼るし ①精神科病院の特殊な事情 般病院の「 3 分の 1 でよい」と かありませんでした。しかも国 した精神科特例があり、更に、 精神科病院が一般病院と区別 1954 年の「綿 ~ 星実態 収入 ( 日当点、 ) は一般病院のされ差別的扱いを受けている背調査」 ( 要入院者万人 ) を受け、 「 3 分の 1 のしかない」などの景には、一般病院と違う科病 1960 年から年間で精神科 差別的扱いを受けています。 院の特殊な実態があります。 病床を 3 倍に急増させ、精神障害 これは、日本の精神科病院が病院は、病気やケガを治療する者を精神科病院に集めました。そ 抱える根本的な問題ともいえま専門の医療機関です。しかし精神して、その精神科病院に、治療的役 すが、なぜ精神科病院は、一般科病院は同じ医療機関であるの割と同時に住む場などの福祉的 病院と区別され差別的扱いを受 に、一般病院にはない福祉的役割役割を全て任せてしまいました。 けているのでしようか。その背も担う特殊な事情があるのです。 そのため国は、綿障害者の住 日当点Ⅱ患者一人 1 日の入院料単価

3. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

2016 みんなねっと三駄会主なスケジュール予定 , 9 : ・受付 9 : 30 第①「広げようアウトリーチ」 ~ 地域てくらす本人、家族によりそって ~ 1 1 : 30 ☆コーディネーター鈴鹿医療科学大学教授貴島日出見 第②「元気な家族会に ! ー ☆コーディネーター日本福祉大学教授青木聖久 第③「安してくらせる社会を目指して」 ~ 差別解消法これからを対話しよう ~ ☆コーディネーター三重大学教授片岡三佳 第④「はじめよう ! 若者への啓発を」 ☆コーディネーター聖強クリストファー大学准教授大場義貴 第⑤「ピアカフェ」 ~ みんなてしゃべろう ~ ☆ケスト松本ハウス ※定員 1 OO 名 : 当事者限定 ( 不安な方は家族同伴可 1 1 : 45 ~ 閉会式 分科会報告大会アヒール採択次期開催県あいさつ 12 : 40 閉会 ( 予定 ) 10 月 27 日 ( 木 ) ■まだまだ残暑が厳しい 一つ角を曲がれば、街 それでも休みの日になれ ば、狭い部屋に閉じこもの風景が一変する。昼と るのが嫌で、散歩に出か夜でも雰囲気がまるで違 ける。 『池袋駅の線路脇の公園日付が変わっても人通 一では、ダンボールハウスのりは多い。人影まばらに 一住人たちが飲み会を、アなるのは本当に深夜だ。 ライブハウス近くの公 ニメイト前の公園では川 代—代の女性がアニメ園にたむろする女の子達、 のキャラクターカンバッ時とか幻時から始まる ライ。フに参加するためな ジの交換をしている。 そういえば、昨年今頃のだと知ったのはずいぶ 一はコスプレイヤーが多かん経ってからだった。こ の娘達も時には数人で野 った。声さえかければ一 「 ~ 緒に写真を撮ってくれる。宿する。当然だ、ライプ それも彼らのステータスが終わる頃には電車がな ) ~ らしい。きっと 9 月以降 どれもはじめて見たと はハロウインまでコスプ レイヤー達が繰り出す季きはとても驚いた。だが、 これらも私の日常風景に 節なのだろう。 なりつつある。ダンボー そんなことを考えなが ら、公園にいる人達の姿ルハウスの住人の 2 人程 を横目に、コンビニのアは、見かけたら会釈を交 イスコーヒーを飲んだりわすようになった。 ( 山本 ) 10 月 28 日 ( 金 ) 2 日目 1 日目 10 : ・受付※当日は、事業所の授産製品の即売会も予定。 11 : 15 ~ オープニングセレモ二 12 : C)(> ・開会式 13 .8 ~ 基調講演 「誰でもわかる認知行動療法」 一般社団法人認知行動療法研修開発センター理事長 / 大野裕氏 14 : 20 ~ みんなねっと活動報告 みんなねっと理事長 / 本條義和 行政報告 厚生労働省より ( 予定 ) 15 . 4()v 記念講演 「精神科アウトリーチ」 ~ 入院に依らない精神医療の実現のために 千葉大学医学研究院特任教授 / 渡邉博幸氏 1 7 : 終了※懇親会参加者はハスて移動 1 8 : 30æ懇親会 津センターパレス ( 都ホテル ) 『ビアサミット』 10 / 28 ( 金 ) 13 : 30 ~ 15 : 30 三重県総合文化センター中ホール お笑い芸人松本′、ウスさん来たる ! 住催 : ビアサポートみえ《入場無料》 ) ◆申込先 F 猷 059 ー 225 ー 7633 ◆ E-Mail*tsu@mwt.co.jp 「参加証」なとの送付・連絡先 ( 勤務先・自宅 ) 分科会 編集後記 参加申込書 ( 宿泊なし用 ) 【「みんなのわ」へメールで投稿できます】読者のページ ( みんなのわ ) への投稿がメールでできるようになりました。投稿のメールアドレ スは minnanet.seishinhoken@outlookjp です。※投稿される 方は、氏名、住所、年齢、性別、 ( 家族、本人、その他 ) をご記入ください。 なお、ペンネームで投稿される方はペンネームをお書きください。 月刊みんなねっこ通巻第 113 号 ( 2016 年 9 月号 ) 定価 300 円 賛助会費 ( 会費に購読料含む ) 発行日 2016 年 9 月 1 日 個人・年間 3 6 0 () 円 発行者公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 団体・年間 ( お問い合わせください ) 理事長本條義和 〒 170 ー 0013 東京都豊島区東池袋 1 ー 4 6 ー 1 3 ホリグチビル 602 TEL 0 3 ー 6 9 () 7 - 9 2 1 1 FAX () 3 ー 3 9 8 7 ー 5 4 6 6 郵便振替 0 0 1 3 () ー O ー 3 3 8 3 1 7 ホームページ www.seishinhoken•jp 印刷・製本 / 倉敷印刷株式会社表紙の絵 / 織田信生 備考 都道府県 所属団体 申し込み ( ふりがな ) 代表者 黽話 FAX お昼の弁当注文 参加種別・家族・医療福祉支参加希望する分科会懇親会 性年援者、一般 3,0()0 円 ふりがな 1 食 1 ,OOO 円 ( 2 日目 9 : 30A 70J ) 円 氏名 別齢当事者 58 円 第 1 第 2 第 3 1 日目 1 日目 2 日目 学生 1 ,OOO 円 希望希望希望 みえたろう 家族 ①②③〇 〇 例三重太郎男 55 〇 No. = = ロ 1 2,OC)O 円 ※宿泊のお申込みが必要な方は、別紙「大会案内パンフレット」にある「参加申込書 ( 宿泊用 ) 」にてお申込み下さい。 ※お申込みは、 FAX ・メールもしくは郵送にてお申込みくたさい。 ( トラブル防止のため、電話でのお申込みはお受けしておりません。 ) ※申込み・問い合わせは、『名鉄観光サーピス株津支店』電話 : 059 ー 225 ー 7676 FAX : 059 ー 225 ー 7633 〒 514 ー 4 三重県津市栄町 3 ー 141 ー 1 モアピル 5 階 E メール : tsu@mwt.*.jp 担当 : 鉞田 ( おのだ ) , 田口

4. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

月刊みんなねっと 2016 年 9 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 113 号 2016 年 9 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承を 月翡を馴の家族と家族会をつなぐ機誌 第 9 回全国精神保健福祉家族大会 希望が三重 ~ る ~ ピアのちから・アウトリーチ・伊勢工ビ実はそれぜんぶ三重なんです ~ んなねっと三重大 全国精神保健福祉会連合会 2016 ・特集・ メンタルヘルスと福祉教育をめざして ( 松本いく子 ) ・私と家族の手記長男の病気と家族会活動 ・精神科医療の現状と改革の展望 ( 氏家憲章 ) 連載第 6 回「一般病院の半分の条件の精神科病院」 ・知ることは生きること ( 青木聖久 ) 連載 9 回 経済的支援の全体像、その一 ( 経済的支援特集③ ) 日時 20 年月 21 休 ) 、 28 ( 金 ) 三重県総合文化センタラ 三重県津市一身田部由ー - = 、 33 ー 1 1 1 1 三重県総合文化センタへの奢通アクゼ htto:/ /WWW. center—mie. or.jpraccess 障がいのある人 58 円 参加費 3 , 000 円 学生 1 , 円 〒 514 ー 8567 三重県津市桜橋 3 ー 446 ー 34 三重県こころの健康センター内 三重大会事務局 「さんかれん」 TEL 059 ー 227-1929 FAX 059 ー 271 ー 5808 = 蓄県身体第害者 総合橋セ、ノター = 第県人橋 ・豊 9 国道る号 = を大学 センター 地 9 ・ メッセウイング・みえ 主催 / 公坦 ) 釞全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) 特定非営利活動法人三重県精神保健福祉会 公益社団法人

5. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

相模原市障害者施設殺傷事件に関連して 2016 年 8 月 5 日 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 平成 28 年 7 月 26 日未明、障害者支援施設「神奈川県立津久井や まゆり園」において、施設入所者 19 人の命が奪われ、多くの負傷者 がでた史上類のない残虐な事件が発生しました。この事件は障がい者 福祉にかかわるものとして、受け入れがたい衝撃を与えました。被害 に遭われ亡くなられた方々に、衷心よりご冥福をお祈りするとともに ご家族の皆様にはお悔やみ申し上げます。また、傷害をうけられた方々 の一日も早い回復をお祈り申し上げます。 犯行に及んだ男の残忍な行動は、いかなることがあっても許すこと はできません。当事者のみなさんはもちろんのことですが、私たち障 害をもつ本人と家族に甚大な苦痛と不安の最たる傷を負わせることに なりました。私たちのかけがえのない一人ひとりの存在を脅かすこと があってはなりません。私たちは事件に臆することなく生活を送れる ように誤った偏見と差別を取り除いていきます。 今回の事件は、特異な考えを持っている容疑者が自ら犯したもので あり、それをもって精神障害者故犯したものと結論づけることは危険 です。なぜ、このような事件が起きてしまったのか、慎重な事件背景 と真相究明を求めます。 容疑者に精神科病院の入院歴があることから措置入院の在り方検討 2016 9 月号通巻第 113 号 月刊 【表紙の糸会】織田信生 相模原市障害者施設殺傷事件に関連して 1 知っておきたい精神保健福祉の動き 3 お知らせしますみんなねっとの活動 4 特集 メンタルヘルスと福祉教育をめさして ( 松本すみ子 ) 精神科医療の現状と改革の展望 【連載第 6 回】一般病院の半分の条件の精神科病院 ( 氏家憲章 ) 私と家族の手記「長男の病気と家族会活動」 ( 倉町嘉代子 ) 20 街の診療所からのお便り【連載 112 】 ( 増本茂樹 ) 7 1 6 ・・障がいのある子供たちが中学校に通っています・・ 知ることは生きること ( 連載 9 回 ) 経済的支援の全体像 ~ その一 ( 経済的支援特集③ ) ( 青木聖久 ) 28 24 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 66 回 ) 34 みんなのわーー一読者のヘージ・地域の話題 36

6. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

ギーや喘息、脊柱側彎症に気を 学習や校内での生活に個別の支 付けるようになっています。私 援をしている子供たちの数は以 は校医でも精神科医ですから、 前と比べて増えています。近年 子供たちの精神面についても相 は各学年で 2 人以上あり、全体 談されます。精神的な弱点のあ の 1 割くらいです。対応する子 る子たちを学校でどう支援する 供の数が増え、専属の先生が増 かのこの会議への出席者は 2 数 えましたが、熱心に支援してい 人の先生です。この中学校は各 る一般の先生も増えているよう 学年が 5 クラスで、支援学級の に思います。 担当の先生は 657 人居られ 〈『注意欠如・多動症』〉 る。今回は校長と学年主任と各 学年の障がい児の係りの先生が この子たちを支援する時、以 出席されています。 間は " 知的障がい ~ と " 情緒障 こ分ナて、少人数の学級 〈通常の学校で〉 で指導していました。川数年位 養護学校に通うことを選択しら、学校の側は何かしらの弱点前、集中できない子やじ「とし なかった子や、障がいがそれほを持っ子供たちが学校で楽しくておれないで動き回る子がある ど重度でない子供たちは近くの暮らせ、成長できるようにしな ことが認識され、『注意欠如・ 通常の学校に通います。ですか いといけない。この中学校で、多動症』として支援するように ・ : 障がいのある子供たちが 中学校に通 0 ています = 連載回 「 3 組の 0 さんは九九は言えら報告されます。 〈一人一人の説明〉 ますが、 2 桁の足し算はできま ~ 〈先生たちの会議〉 「 2 組の 0 君は、最近は学校せん。先月から数学だけ通級の に来れるようにはなったのです教室での指導にしましたら、本 これは私が校医をしている中 が、教室に入るととても緊張し人にやる気が出て、がんばって学校の会議の場面です。学校に てしまい、保健室登校が多いで います」 なじめない子をどう支援する す。情緒障がいの教室なら 1 人 「君はクラブ活動だけの出か、一人一人話し合っていま の先生に生徒は 3 人ですし、気席です。野球部では練習熱心です。私は校医として出席してい の合う君も居るので、そちらす。しかし、練習中でもパニッます。校医は体格や運動機能の にクラス替えしたいのですが、 クを起こして、急に叫んで帰っ成長を見守る役割で、以前は結 お父さんが普通学級を強く希望てしまうこともしばしばありま核の検査や他の予防注射が主な されます」 す」などの説明が担当の先生か仕事でしたが、この頃はアレル ましもと しげき 増本クリニック院長 みんなねっと 2016 年 9 月号 24 増本茂樹 25 街の診療所からのお便り

7. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

を の第 66 回 その頃のノート 才 ) を見ていて 私は良くなれたん だなあって思う ト お父さんには ずい分 迷惑かけちゃった お父さんとまた普通に 話ができてうれしい そのラ 退院して すぐだった頃 私はお父さんと 交換日記 をしていた 悪本本病 く当当気 てににが 日のこしを 1 0 加代の頃は 夢が沢山 あって あれもしたい、 これもしたい、 だった 今の平凡さに至る しかし 一つずつ 一つずつ 選択肢が消えて % 0 0 みんなねっと 2016 年 9 月号 34 35 真澄こと葉のつれづれ日記 0 つ物等圄れ

8. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

こうした施設コンフリクトに しかし、精神疾患や精神障害イメージしがちです。しかし、 代表される精神障害者排除に対を抱えながら地域の中で安心し福祉教育はも「と大きな概念で してま、、 。しくつかの対応方策がて暮らし、自分の夢の実現をめあり、その目的とするところも あり、福祉教育はそのひとつでざして歩むことができるまちづ明確です。まずは定義からみて す。確かに、住民の精神障害者くりに向けては、共に同じ地域みましよう。 に対する理解促進だけで解決でで生活する住民の理解や許容的 福祉教育の定義として一般的 きるほど簡単な問題ではないこ な態度が重要な鍵を握っているなものは、大橋謙策先生の、 とは事実です。 ことも、また事実です。 「憲法第条、条等で規定 された基本的人権を前提にしてて 成り立っ平和と民主主義社会をざ め を つくりあげるために、歴史的に Ⅱ福祉教育とは何か 教 も、社会的にも疎外されてきた 祉 社会福祉問題を素材として学習 と では、福祉教育とは何でしょす。 することであり、それらとの切ス , っ , 刀 り結びをとおして社会福祉制 ここではまず、その定義につ 1 ・福祉教育とは 度・活動への関心と理解をすすタ いて触れ、メンタルヘルス領域 メ め自らの人間形成をはかりつ における実施方法例と、実施に 集 福祉教育ときくと、社会福祉つ、社会福祉サービスを利用し 特 際しての留意点を述べていきまに関する知識を勉強することとている人々を社会から、地域か 厳しい現実を嫌というほど突か、②福祉教育とは何か、③メト、⑤基盤となる社会モデルの きつけられた出来事でした。 ンタルヘルスの福祉教育とは何考え方について述べていきたい 以来、私の研究テーマは「精か、④実施例と実施上のポインと思います。 神疾患や精神障害をもちながら も、安心して暮らせるまちづく なぜ今、メンタルヘルス り」に絞られ、研究者としての 道を選びました。 の福祉教育が必要か 現在は、ボランティア学習や 福祉教育に関心を寄せ、精神保 たいへん残念なことに、今日 いた差別も、根強く残っていま 健福祉ボランティアの育成や、 においても未だ精神障害者へのす。精神障害者が利用する福祉 ・中学校、高等学校及び大人偏見と差別が存在している現状施設や医療機関の設立への反対 を対象としたメンタルヘルス領があります。 運動なども、その例です。こう 域の福祉教育の授業を実践して 偏見は、「たとえこじつけにせした施設設立をめぐる地域住民 います。 よ、一定の根拠をもち、その所の反対運動を施設コンフリクト こうした経験を踏まえ、本稿有者はそれを固執し批判的に反といい、年々増加の傾向にあり では、福祉教育の中でもメンタ抗する。その意味で先入的態度ます。今日、精神障害者の地域 ルヘルス領域に焦点化した福祉よりも固定したものである」と移行・地域定着推進の大きな障 教育について、①なぜ、メンタされていますい。 壁 ( バリア ) となり立ちはだかっ ルヘルスの福祉教育が必要なの そして、こうした偏見に基づています。 みんなねっと 2016 年 9 月号 8

9. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

再発のくり返しと入院 会に入会しました。 の入院の間にすっかり元気にな 時々、幻聴 ( 隣の人がオレの悪 そして、そこの指導員さんに り、よくしゃべるようになるな 口を言っている ) 、独語 ( 時々プ相談し、三つの病院を紹介してど活動的になりました。 ップッいう ) などありましたが、 もらったので、息子といっしょ 「車がオレに突っ込んで来る」な にそれらの病院を見学して、デ退院して一人暮らしをめざす どの被害妄想が出たのは、再々イケアを開設している現在の単 退院して毎日デイケアに通 発の時です。 1 回良くなるのに科の病院に変わりました。 、ケースワーカーの方から、 1 年位かかり、 4 年が経ちまし 転院して 2 年後、障害年金をソフトバレーボールのすすめが たが、再発を繰り返すので行き請求することになったのですあって週 1 回夜練習に加わりま 詰まっていました。知人の紹介が、その時の診断書には、精神した。 である病院のケースワーカーの分裂症 ( 現在の統合失調症 ) と 父親が退職し、週 3 日働いて 方に両親で面談を受け、デイケ書かれていました。 時に家に居るようになって、本 アと作業所を見学させてもら 息子は家事手伝いをしながら人は居心地が悪くなり ( 気づか い、アドバイスも受けました。 週 2 日デイケアに通所していま いで ) 少々態度がぎこちなくな 目の前が明るくなりました。 したが、 7 年後位から作業所に りました。 友人に高槻市の精神障害者の作週 2 日 2 時間くらい通うように 病院ではスタッフの方のお話 業所を探してもらい、富田作業なりました。 で、「歳位までに一人立ちし 手 の 所に行きました。時々親子で作 2 年位して歳の時、少し興た方がいい」と聞いたり、ディ 族 家 業所に出入りし、作業もさせて奮気味になり、閉鎖病棟に入院ケアの当事者から「まだ両親と もらいました。その後、家族会となりました。この時、新薬の住んでいるの ? 」という人たち私 に入りませんかと誘われ、家族ジプレキサを処方され、 3 か月がいて、そんな影響もあったの 私と、」 ~ 家寘の 手記 長男の病気と 家族会活動 ( 大阪府 ) 倉町嘉代子 心状態で一点を見つめ、聞くと 長男の発病 泣きじゃくって分からない、病号 月 長男は円歳で発病し、現在院に行った方がいいですよ」と 歳になります。 年 言われました。 高 2 の終わり頃、父親が転勤 父親が会社で先生を紹介して と になり、一家 4 人千葉県から大もらい、大阪市内のクリニック っ ドに転居し、一編入が一つまくいカ に受診し、抑圧神経症と言われね 亠な ん ず、元の高校に戻ることになりました。服薬するも意識が段々 み ました。下宿して一人暮らしをわからなくなり、心神喪失状態 することになり、母親が時々様になって、母親の私は仕事をや 子を見に行ったりして、卒業すめて介護に専念することにしま ることができました。 した。 2 週間位で意識が戻りま 大阪へ帰り、専門学校の 1 年したが、動作緩慢な状態でした。 だった歳の夏休み、引越し関通院を続けながら、私は、長男 係のアルバイトに行き、その後、の話し相手になったり散歩に同 岐阜県に 1 週間泊まり込みのア 行したりしました。また、。 ) ルバイトをすると言い、見は新 ミントンなどスポーツ好きなの 学期が始まるし反対したのですで親といっしょにリハビリしな が、行ってしまいました。 がら 1 年位で回復することがで 2 学期が始まって先生と生徒きました。 に連れられて帰宅。「授業中放 一三ロ

10. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

174 名の紹介議員【教訓】請願署名など目標達成める要求実現の大きな手段であ 働きかけ、 及び肉薄した県連活動の共通点ります。また、全国の家族が一 を獲得してきました。 ・県連会長が先頭に立ち、県連緒に取り組める大切な運動で ・近畿プロックは、各県連が協 役員と共に目標達成の計画を立す。請願の不採択は残念ですが、 力して本社・支社や私鉄な 署名の取り組みにおいても、紹 どを訪問し懇談要請を行ってきてて追求してきたこと。 ました。 ・他団体や支援団体、単位家族介議員の取り組みにおいても不 会会員に至るまで、要求実現の十分な点がありました。一つ一 ・岡山県連、福岡県連、神奈川 県連、静岡県連、奈良県連、東思いを届け協力要請に努力してつの取り組みを地道に積み重ね ていくことが求められていま 京都連で、県・都議会に働きかきたこと。 ・特別なことをした訳ではなく、す。 けて意見書を採択しました。 ・署名目標を上回った都道府県動 ・中央・地方において街頭署名目標達成に向けて最後まで強い の 連や地方議会からの意見書や交 マスコミを意志を貫いてきたこと。 や記者会見を行い、 と 通事業者への懇談要請活動を実っ 介して社会にアピールしてきま した。 【現状】不採択という事実をど行した都道府県連は少なく、ま ん み た、プロックや都道府県ごとの ・みんなねっと事務局連絡及びう受け止めていくのか す 推進ニュース ( 号発行 ) ・私たちの要求は、交通運賃割取り組みにも大きなばらっきが ま し を通して情報共有に努めてきま引の実現です。国会請願署名はありました。 せ した。 世論の喚起を図り、採択に基づ・全国運動の指令塔が確立されら お く政府の働きかけによって、交ず、全国運動推進計画が示した 通事業者に運賃割引の決断を求運動課題の多くは実行不十分で 者からみれば、「基本合意三 1 や れ、全国規模の運動が展開でき お知らせします 「骨格提言三 2 の反映が今回も ました。 みんなねっとの活動 なされない期待はずれのものと ・全国運動の機運の高まりに触 なりました ( 3 月号掲載参照 ) 。 発され地方においても交通運賃 また、歳原則の障害福祉サ■全国精神保健福祉会連合会 割引の運動も取り組まれてきま ービスから介護保険サービスに -) 日など交通運賃割引推進プロした。全国共通の精神障害者へ 移行する際に 1 割の自己負担へジェクトチーム中間まとめ の運賃割引が実現した主な事例 の対策として、低所得者等の負 国会請願が衆・参国土交通委員は下記のとおりです。 担救済策が持ち込まれ、介護保会で不採択という残念な結果に 実例【鹿児島県、岩手県交通 険優先問題は解消されませんで終わり、全国の家族が力をあわせ 、ハス年 4 月 1 日—、愛知県名 した。 て取り組んだ交通運賃割引実現鉄パス年川月 1 日 5 、名古屋 この改正の不十分さは衆・参の運動は、節目を迎えました。 市営地下鉄・市バス・あおなみ 議院の附帯決議は衆議院で 2 項 7 月 6 日、プロジェクト会議線 ( 鉄道 ) など年 4 月 1 日— 目、参議院でⅣ項目に上ることを開催し、中間総括を次のとお 5 、和歌山バス年 7 月 1 日— など にも現れています。具体的実施りまとめました。 内容についてはこれから定めら ・署名運動では高知県、大分県、 れることになっています。 【成果】やればできることが実証 静岡県などが目標を上回り、や ( 事務局小幡 ) されたこと ればできることを事実で示しま * 2 「骨格提一言」 2011 年 8 月に内 ・理事会でアンケ 1 ト調査や全した。 閣府に設置された障がい者制度改革推 進会議がまとめたもの 国運動推進計画が議論決定さ・全国各地で衆・参国会議員に みんなねっと 2016 年 9 月号 4