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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

174 名の紹介議員【教訓】請願署名など目標達成める要求実現の大きな手段であ 働きかけ、 及び肉薄した県連活動の共通点ります。また、全国の家族が一 を獲得してきました。 ・県連会長が先頭に立ち、県連緒に取り組める大切な運動で ・近畿プロックは、各県連が協 役員と共に目標達成の計画を立す。請願の不採択は残念ですが、 力して本社・支社や私鉄な 署名の取り組みにおいても、紹 どを訪問し懇談要請を行ってきてて追求してきたこと。 ました。 ・他団体や支援団体、単位家族介議員の取り組みにおいても不 会会員に至るまで、要求実現の十分な点がありました。一つ一 ・岡山県連、福岡県連、神奈川 県連、静岡県連、奈良県連、東思いを届け協力要請に努力してつの取り組みを地道に積み重ね ていくことが求められていま 京都連で、県・都議会に働きかきたこと。 ・特別なことをした訳ではなく、す。 けて意見書を採択しました。 ・署名目標を上回った都道府県動 ・中央・地方において街頭署名目標達成に向けて最後まで強い の 連や地方議会からの意見書や交 マスコミを意志を貫いてきたこと。 や記者会見を行い、 と 通事業者への懇談要請活動を実っ 介して社会にアピールしてきま した。 【現状】不採択という事実をど行した都道府県連は少なく、ま ん み た、プロックや都道府県ごとの ・みんなねっと事務局連絡及びう受け止めていくのか す 推進ニュース ( 号発行 ) ・私たちの要求は、交通運賃割取り組みにも大きなばらっきが ま し を通して情報共有に努めてきま引の実現です。国会請願署名はありました。 せ した。 世論の喚起を図り、採択に基づ・全国運動の指令塔が確立されら お く政府の働きかけによって、交ず、全国運動推進計画が示した 通事業者に運賃割引の決断を求運動課題の多くは実行不十分で 者からみれば、「基本合意三 1 や れ、全国規模の運動が展開でき お知らせします 「骨格提言三 2 の反映が今回も ました。 みんなねっとの活動 なされない期待はずれのものと ・全国運動の機運の高まりに触 なりました ( 3 月号掲載参照 ) 。 発され地方においても交通運賃 また、歳原則の障害福祉サ■全国精神保健福祉会連合会 割引の運動も取り組まれてきま ービスから介護保険サービスに -) 日など交通運賃割引推進プロした。全国共通の精神障害者へ 移行する際に 1 割の自己負担へジェクトチーム中間まとめ の運賃割引が実現した主な事例 の対策として、低所得者等の負 国会請願が衆・参国土交通委員は下記のとおりです。 担救済策が持ち込まれ、介護保会で不採択という残念な結果に 実例【鹿児島県、岩手県交通 険優先問題は解消されませんで終わり、全国の家族が力をあわせ 、ハス年 4 月 1 日—、愛知県名 した。 て取り組んだ交通運賃割引実現鉄パス年川月 1 日 5 、名古屋 この改正の不十分さは衆・参の運動は、節目を迎えました。 市営地下鉄・市バス・あおなみ 議院の附帯決議は衆議院で 2 項 7 月 6 日、プロジェクト会議線 ( 鉄道 ) など年 4 月 1 日— 目、参議院でⅣ項目に上ることを開催し、中間総括を次のとお 5 、和歌山バス年 7 月 1 日— など にも現れています。具体的実施りまとめました。 内容についてはこれから定めら ・署名運動では高知県、大分県、 れることになっています。 【成果】やればできることが実証 静岡県などが目標を上回り、や ( 事務局小幡 ) されたこと ればできることを事実で示しま * 2 「骨格提一言」 2011 年 8 月に内 ・理事会でアンケ 1 ト調査や全した。 閣府に設置された障がい者制度改革推 進会議がまとめたもの 国運動推進計画が議論決定さ・全国各地で衆・参国会議員に みんなねっと 2016 年 9 月号 4

2. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

した。 ・知的障害者の団体は年かけも、各議員に理解してもらうた ・この程度の運動では、運賃格て 2 回の全国運動を行い、粘りめに、可能な範囲で意見書を採号 月 差是正の要求を実現させること強く運動し運賃割引を実現させ択に取り組む。 年 2 ・本腰を挙げて交通事業者 ( 」 は困難 : ・誰もが認識し合えましてきたのです。私たちも、粘り 強く、地道な運動を積み重ねて・私鉄・高速道路・航空会社 と など ) への懇談要請を展開する。 ・特に、みんなねっと三役の所 っ いきましよう。 属都府県連は、署名など運動の・多くの方々が訴えに共感し協 3 ・管区行政評価局及び管内事な 取組みが不十分でした。これで力してくれたこと、条約や法律務所へ全国一斉に行政相談、あみ は、他県連や家族会でも力が入が後押ししてきたこと・ : 運動のっせん申請を行う。 4 ・来年度通常国会へ提出する らず、全国運動の盛り上がりに現状をリアルに見つめ、仲間と 青願書について・ : 毎年署名運動 も欠けてしまいました。 共に、諦めることなく希望をも言 ・一方で、僅か一年余で「ここ って運動を継続する心構えを整を行うことは力量的に限界があ る。 まで運動をつくってきた全国のえていきましよう。 家族会の底力は健在である」こ とも立証しました。あわせて、 今後の運動を着実に実行する みんなねっと事務局体制も充実ために、次の 4 点を具体化して してきました。この間の貴重な いきます。 体験を今後の運動に活かせば、 ・全都道府県議会から意見書 運賃割引実現の扉は開いてくるを採択する運動に取り組む。 に違いありません。 なお、市町村議会について 奥様に寄せられたというのです。 認知症に伴う徘徊やせん妄な どは入院治療によって落ち着い = = 」ていましたが、自宅へ退院する として精神科病院に勤院が決まった入院患者さんの奥ことの地域住民の拒否感は収ま 務していた頃、私は認知症病棟さまが私のもとに相談に訪れまることがありませんでした。 「精神疾患や精神障害をもちな した。 を担当していました。 がら、この地域・社会・日本で暮 この病棟は、認知症の周辺症近隣の住民から、「退院させな いで欲しい」「地域に戻さないでらすということは何と難しいこ 状 ( Q ) を治療すること が主な目的ですが、ある日、退欲しい」というたくさんの要望がとか」 メンタルヘルスと福祉教育をめざして 東京国際大学福祉心理学科松本すみ子 特集 はじめに ( 事務局小幡 ) 7 特集メンタルヘルスと福祉教育をめざして

3. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

こうした施設コンフリクトに しかし、精神疾患や精神障害イメージしがちです。しかし、 代表される精神障害者排除に対を抱えながら地域の中で安心し福祉教育はも「と大きな概念で してま、、 。しくつかの対応方策がて暮らし、自分の夢の実現をめあり、その目的とするところも あり、福祉教育はそのひとつでざして歩むことができるまちづ明確です。まずは定義からみて す。確かに、住民の精神障害者くりに向けては、共に同じ地域みましよう。 に対する理解促進だけで解決でで生活する住民の理解や許容的 福祉教育の定義として一般的 きるほど簡単な問題ではないこ な態度が重要な鍵を握っているなものは、大橋謙策先生の、 とは事実です。 ことも、また事実です。 「憲法第条、条等で規定 された基本的人権を前提にしてて 成り立っ平和と民主主義社会をざ め を つくりあげるために、歴史的に Ⅱ福祉教育とは何か 教 も、社会的にも疎外されてきた 祉 社会福祉問題を素材として学習 と では、福祉教育とは何でしょす。 することであり、それらとの切ス , っ , 刀 り結びをとおして社会福祉制 ここではまず、その定義につ 1 ・福祉教育とは 度・活動への関心と理解をすすタ いて触れ、メンタルヘルス領域 メ め自らの人間形成をはかりつ における実施方法例と、実施に 集 福祉教育ときくと、社会福祉つ、社会福祉サービスを利用し 特 際しての留意点を述べていきまに関する知識を勉強することとている人々を社会から、地域か 厳しい現実を嫌というほど突か、②福祉教育とは何か、③メト、⑤基盤となる社会モデルの きつけられた出来事でした。 ンタルヘルスの福祉教育とは何考え方について述べていきたい 以来、私の研究テーマは「精か、④実施例と実施上のポインと思います。 神疾患や精神障害をもちながら も、安心して暮らせるまちづく なぜ今、メンタルヘルス り」に絞られ、研究者としての 道を選びました。 の福祉教育が必要か 現在は、ボランティア学習や 福祉教育に関心を寄せ、精神保 たいへん残念なことに、今日 いた差別も、根強く残っていま 健福祉ボランティアの育成や、 においても未だ精神障害者へのす。精神障害者が利用する福祉 ・中学校、高等学校及び大人偏見と差別が存在している現状施設や医療機関の設立への反対 を対象としたメンタルヘルス領があります。 運動なども、その例です。こう 域の福祉教育の授業を実践して 偏見は、「たとえこじつけにせした施設設立をめぐる地域住民 います。 よ、一定の根拠をもち、その所の反対運動を施設コンフリクト こうした経験を踏まえ、本稿有者はそれを固執し批判的に反といい、年々増加の傾向にあり では、福祉教育の中でもメンタ抗する。その意味で先入的態度ます。今日、精神障害者の地域 ルヘルス領域に焦点化した福祉よりも固定したものである」と移行・地域定着推進の大きな障 教育について、①なぜ、メンタされていますい。 壁 ( バリア ) となり立ちはだかっ ルヘルスの福祉教育が必要なの そして、こうした偏見に基づています。 みんなねっと 2016 年 9 月号 8

4. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

するようになりました。 私 ( 歳 ) 自身は体力が落ち、た。今は良い思い出です。 こころに残る出来事として、 役員を辞任しました。 施設や制度を利用し、親あるう 次のようなことがありました。 ちに生活能力を身につけること、 ・高槻市バス無料化の実現【精今の思い 就労、一人暮らしは無理せず、当 神障害者にも他の障害者同様に 4 歳下の次男は、長男が発病人の気持ちを大事にして、我が家 無料パスをリと皆で行動し、 8 した時、中学生で、一時期けん流で何とかやってきました。 年ごしに実りました ( 平成年 ) 。かをして困りましたが、高校生 いろんな方々の支援、援助の ・作業所の法人化【これまで家になったので、分かりやすい お陰で今があります。 族会が作り運営していた作業所ンドブックを渡し読んでもらい が、家族会から独立して法人とました。大学に入る時、実家を なる。国の指導で大きな変化 ( 平離れて遠くを選び、卒業の時、 成年 ) 。 大阪で就職してねと私は頼みま ・推薦により大阪府連の役員とした。現在、大阪府内で福祉関 なり、 6 年っとめる。主に電話係の仕事についています。 相談、講座を担当しました。 つらくて涙する時もありまし 家族会活動のなかで悩みをは / 1 刀ノ ート ( 4 時間 ) を 2 年間続 き出し、会員の皆様からヒント け、息子と少し距離を置き、また や元気をもらいました。父親気分転換できたように思います。 ( 歳 ) は退職後、障害者団体親子 3 人で、時々ハイキング や家族会で活動し、現在家族会や低い山の登山など運動がてら の会長などを務めています。 自然の中を歩くようになりまし せず、再発したこともあって、 でしようか、本人が「親はうるするという暮らし方です。 さいので一人暮らしがしたい」 2 年で肥満になり、メタボの自分は働くと病気になると強く と言い出しました。その方向で心配から週 5 日の夕食、 2 日の思いこんでいます。 困ったことは、ひまな時間が 進めることになり、グループ昼食を実家で面倒見ています。 ホームの試験的宿泊などをしま親がサポートしての一人暮らしあると水を多く飲んだりして、 3 年前、 6 か月の入院となりま したが、途中で帰宅したりしてです。 1 トで働した。今後もそれが心配です。 本人に合わないようでした。 以前、母親の私はパ いていましたので、そのころは、 援護寮に入って独り暮らしの 練習をすることになり、 9 か月彼の役割として家事 ( 掃除、洗家族会活動をふり返って 明星会 ( 家族会 ) に入会した 入居から一人暮らしの部屋探し濯、風呂掃除、買い物 ) を頼ん まで、ケースワーカーの方にすでいましたし、夕食も時々手伝のは、長男が歳で発病してか わせていました。それが一人暮ら 5 年後でした。 べてお世話になりました。 1 年後に「順番ですよ」と否 らしにすぐに役に立ちました。 応なく役員になり、今年で年 精神障害者のソフトバレ 1 息子の生活 自宅から歩いて分位のワンポールの全国大会に 9 回出場が過ぎました。 初めの頃は富田作業所で、家 ルーム・マンションで一人暮らし、準優勝 4 回、 3 位 1 回とい しをして、今年でⅡ年が過ぎまう成績で、彼自身もキャプテン族会のこんだん会や役員会、事 した。現在、週 2 日、近くの作を 4 年っとめており、やはり優務的な活動をしていました。 家族会が高槻市の障害者団体 業所へ、週 3 日はデイケアへ通勝するのが夢です。 に入り、障害者福祉センタ 1 の 就労については、アルバイト うようになり、週 2 日は休み、 夜 1 回のバレーポールの練習をなどいくつかしましたが長続き 2 階の事務室で家族会のことを ( くらまちかよこ ) 23 私と家族の手記 みんなねっと 2016 年 9 月号 22

5. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

ギーや喘息、脊柱側彎症に気を 学習や校内での生活に個別の支 付けるようになっています。私 援をしている子供たちの数は以 は校医でも精神科医ですから、 前と比べて増えています。近年 子供たちの精神面についても相 は各学年で 2 人以上あり、全体 談されます。精神的な弱点のあ の 1 割くらいです。対応する子 る子たちを学校でどう支援する 供の数が増え、専属の先生が増 かのこの会議への出席者は 2 数 えましたが、熱心に支援してい 人の先生です。この中学校は各 る一般の先生も増えているよう 学年が 5 クラスで、支援学級の に思います。 担当の先生は 657 人居られ 〈『注意欠如・多動症』〉 る。今回は校長と学年主任と各 学年の障がい児の係りの先生が この子たちを支援する時、以 出席されています。 間は " 知的障がい ~ と " 情緒障 こ分ナて、少人数の学級 〈通常の学校で〉 で指導していました。川数年位 養護学校に通うことを選択しら、学校の側は何かしらの弱点前、集中できない子やじ「とし なかった子や、障がいがそれほを持っ子供たちが学校で楽しくておれないで動き回る子がある ど重度でない子供たちは近くの暮らせ、成長できるようにしな ことが認識され、『注意欠如・ 通常の学校に通います。ですか いといけない。この中学校で、多動症』として支援するように ・ : 障がいのある子供たちが 中学校に通 0 ています = 連載回 「 3 組の 0 さんは九九は言えら報告されます。 〈一人一人の説明〉 ますが、 2 桁の足し算はできま ~ 〈先生たちの会議〉 「 2 組の 0 君は、最近は学校せん。先月から数学だけ通級の に来れるようにはなったのです教室での指導にしましたら、本 これは私が校医をしている中 が、教室に入るととても緊張し人にやる気が出て、がんばって学校の会議の場面です。学校に てしまい、保健室登校が多いで います」 なじめない子をどう支援する す。情緒障がいの教室なら 1 人 「君はクラブ活動だけの出か、一人一人話し合っていま の先生に生徒は 3 人ですし、気席です。野球部では練習熱心です。私は校医として出席してい の合う君も居るので、そちらす。しかし、練習中でもパニッます。校医は体格や運動機能の にクラス替えしたいのですが、 クを起こして、急に叫んで帰っ成長を見守る役割で、以前は結 お父さんが普通学級を強く希望てしまうこともしばしばありま核の検査や他の予防注射が主な されます」 す」などの説明が担当の先生か仕事でしたが、この頃はアレル ましもと しげき 増本クリニック院長 みんなねっと 2016 年 9 月号 24 増本茂樹 25 街の診療所からのお便り

6. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

ん。急に当てられるとパニックこだわりが強くなければ、『コでの適応の欠陥があれば『知的 です」 ミュニケーション症』という分 能力障がい』と診断するとして " アスペルガー症候群 ~ とか類になります。 します。日ヒヒ 矢ム月テストではなく、 " 広汎性発達障害 ~ という言葉いれⅱⅱ一機 ~ 。、 ' : 〔」生きて行く上の実際の困難さで 〈『知的能力障がい』〉 も使われましたが、これらは新 考えるのです。 しい診断基準のー 5 、で 〈より細かく対応したい〉 は『自閉スペクトラム症』とい " 精神遅滞 ~ と言っていました。 う名前になりました。自閉症の支援する必要があるとして、療 2 年間中学校の会議に出席し 人は、軽症でも、友人と仲良く育手帳を交付されていました。 てきて、この部門で働く先生の したいと思っていますが、気持 「 > さんはは以上です数が増えてきています。そして、 ちを通わせるのが下手なので、が、各教科で点数が取れません。気に掛けられている生徒もずい 学校では孤立しがちです。周囲中学校では教室を移動することぶん増えています。また、診断 がそれを分かって支援する必要がありますが、それを忘れて行の分類も細かく見るようになっ があります。 方不明になります。先生に対しています。人はそれぞれ弱点と また、コミュニケーションがても甘え一『〔葉で話します。制服 周囲の環境が違うのですから、 とても下手な人でも、自分流のもきちんと着れないので、優し子供時代からできるだけ個別に く注意するようにしています」 対応して、成長後の障がいがよ 【アメリカ精神医学会 による「精神障害の診断と統計マニュ このたびの新しい診断基準でり小さくなるようにしたいもの アル」の第 5 版 は、間以上でも、生活の場です。 なっています。 Q) 』ということが言われるよと決めると可能性を消してしま 「 4 組の君は、小学校の時 うになり、今回もそういう子のう。難しいです。 別に『協調運動症』という診 から授業に集中できず、先生の報告がありました。 「 + 君は、 ( 知能指数 ) 断もあって、訓練でなかなか治 指示に従えなかったそうです。 中学校でも授業中も席にじっとは普通に—oo あるのですが、せない、すごく不器用な人のこ していないので、個別指導のク組み合わさった漢字が書けませとです。 ん。読むことはできますが、書川川阿〈 ,. ラスにしたいと思います」 〈『自閉スペクトラム症』〉 君は小児科医から『多動症』くのは難しいです。他のことは 「君は小学校で軽度のアス と診断されていましたが、このできますから、知的障がいの学 病気に効くとされているリタリ級には合いません。両親に書きベルガー症と診断されています ンなどの薬は飲んでいないよう 取りをしてもらいたい、と考えが、マッダ製の自動車にとても 詳しい。駐車してある車を触っ でした。ただ、 " 喋りすぎる ~ ています」 限られた分野だけ極端に能力てしまいます。また、カレンダー とか " 質問が終わる前に答えて しまう。とかがあっても、どのが低くて、練習や訓練によってが頭に入っていて、〇月△日は 程度から病気と診断するかは難良くならないのは脳のどこかに何曜日かすぐ答えられます。で しいです。 弱点があるらしい。ですから、 も、友だちと会話して気持ちを できないことを " がんばれ一と通じ合わせるのは苦手です。こ 励まされるとつらいのですでだわりがあって、授業中でも自 分流のやり方を変えられませ その後には『限局性学習症 ( も、 " 治らない障がいがある。 27 街の診療所からのお便り みんなねっと 2016 年 9 月号 26

7. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

ら疎外することなく、共に手をも目的や実施方法が異なりま 誰もが安心・安全な生活 たずさえて豊かにいきていくす。 を営むことができる社会を号 月 力、社会福祉問題を解決する実尚、福祉教育の対象は子ども 作り上げるために 年 践力を身につけることを目的にだけではありませんし、実施も 行われる意図的な活動である」学校の授業だけにとどまりませ②「歴史的にも、社会的にも疎 がありますに。 ん。福祉教育は全ての地域住民外されてきた社会福祉問題を素「 亠な つまり福祉教育とは、福祉を対象とし、体験型の学習など材として学習することであり、」 ん サービスを利用している方々を多様な型で展開されます。 日本において精神障害者み はじめとする生活問題や福祉課 が排除されている現状やそ 題に直面する人たちと共に生き 2 ・メンタルヘルスの歴史、そしてメンタルへ ルス課題について学習する ていく力や、それらの解決に向の福祉教育とは けての力をつけるという住民の こと 主体形成をめざしたものであ 先ほどの定義を、もう少しメ り、単に福祉に関する知識を子ンタルヘルス領域の福祉教育に③「それらとの切り結びをとお どもたちに教えるものではありひきつけて考えてみましよう。 して社会福祉制度・活動への関 ません。 心と理解をすすめ、」 また、類似するものに住民に①「基本的人権を前提にして成メンタルヘルス課題を通 対する啓発・広報活動や疾病理 リ立っ平和と民主主義社会をつ して、それらが発生してい 解教育がありますが、それらとくりあげるために、」 る背景や、社会や地域の現 ( メンタルヘルス ) に気を配る えて豊かに生きていくカ 状、そして医療や保健、福 ことができることも、重要なこ 祉制度や活動についての関 ⑥「社会福祉問題を解決する実ととして含まれてきます。 心と理解を深めること メンタルヘルス領域の福祉教 践力を身につけることを目的に 育は、単に精神疾患や精神障害 ④「自らの人間形成をはかリつ行われる意図的な活動である」 往々にして水面下に潜在に関する理解を促すためのもの しがちなメンタルヘルス課ではありません。精神疾患や精 自分の生き方や価値観な 題を発見し、それらが発生神障害を抱えても、安心して自 どとのすり合わせをしなが 分らしく生き活きと暮らせるま している背景をさぐり、問 ら人間形成をはかること 題解決に向けてのプランをちを作り上げていくという、住 立て、実行に移していく実民の主体形成をめざしていま ⑤「社会福祉サービスを利用し 践力を身につけることを目す。 ている人々を社会から、地域か 的とした意図的な活動であ ら疎外することなく、共に手を る たずさえて豊かにいきていく 力」 精神障害者やそのご家族併せて、自分の心のコンディ の方々を、社会から、そしション ( メンタルヘルス ) に関 て地域から疎外・排除する心をもっことができることや、 ことなく、共に手をたずさ周囲の人の心のコンディション 11 特集メンタルヘルスと福祉教育をめざして

8. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

つ一番大切なことは、家族・当が集い悩みを分かち合う場であ互扶助の意味でも非常に有効な 〇事者のもっている差別・偏見意ると共に、作業所の設立・運営をものでありました。 号 月 識の払拭をどのようにすればよ担ってきた経緯がありました。 家族学習会担当者をを経験し わ いか、そのことはそれぞれ自分 しかし、障害者自立支援法施たものの中から家族アドバイザ年 ーを選出し、岡山では現在凵名 よ自身のことでもあるということ行以降、事業運営を専門職が担 う形になり、さらに会員の高齢の家族アドバイザーが生まれて と ん等話し合いました。 っ 化や減少の影響も伴って、活動います。 みシンポジウムⅡでは、みんな 精神に障がいがあっても、家な 〇ねっと会長と忌憚のない話し合が停滞している家族会もありま 〇いをしたいという要望を取り入す。その結果、家族の孤立や必族もご本人も望む地域で望む生み 〇れて、「みんなで語り合おう」要な情報にアクセスできない家活ができる支援の一助となるよ 〇というテーマになりました。 族も増えています。 う、家族アドバイザーの経験を 〇実行委員、事務局はこれらの このような状況から、新たな生かし、「精神障がい者家族ピア ことを踏まえ、開催まで取り組活動として、当法人は平成幻年サポーター事業」を岡山市と協働 〇 んでいこうと準備を進めている度から「家族による家族学習会」で今年度から行なっています。 〇 ところです。 2 月凵日の大会開を県連として実施し、県内 7 力主な活動は、家族ほっとライン 〇 ( 電話相談 ) 、家族ほっとサロン 催には、ひとりでも多くのご参所、のべ回の学習会を行ない 加をお待ち致しております。 ました。精神に障がいを持っ当 ( 面接相談・語らいの場 ) 、及び必 事者を抱え混乱している家族要に応じての訪問活動です。翌 ◆家族会のネクストステージ が、学習会の語らいの中でその 四年度からは岡山市からの補助 z 0 岡山県精神障生暑家族会連合会 つらさを分かち合い、孤立防止金 ( 総合支援法・地域生活支援事 事務局長綾部小百合を図り家族の力を高めていく事業追加 ) を受託し、継続的な活動 を目的とし、その効果は専門職として取り組む予定です。 家族の相談を、同じ体験をして 精神障がい者家族会は、家族による家族支援とは異なり、相 きた家族ピアサポーターが傾聴◆障害者年金について再度学び参加ください。 以下のテーマと日程にて、「み し、家族の孤立感の軽減を図るとませんか 埼家連会長飯塚壽美んなねっと」理事で日本福祉大学 共に、「家族学習会」に関する情報 教授の青木聖久先生を迎えて講 提供や家族内で当事者を丸抱え する必要はないことを伝え、必要単会や県連加盟の家族から、演会とシンポジウムを行ないま す。 な支援に繋げていきます。家族障害年金が切られて困ったとい 「精神障がい者の暮らしにおけ ピアサポーターは、自らが経験しう声を度々聴いています。 " アルバイトができるので仕る障害者年金と就労の関係—現 てきた対応や工夫は有効なツー 〇 状の理解を通して今と未来に 方がないのか ~ " ようやくアル ルであり宝とも一一一一口えます。 〇 、ハイト先が見つかってホッとし各々ができることを考える」 今私達に求められているの わ は、従来の家族会活動から一歩たのに、年金なしでは独立させ 踏み出し、組織としてそれぞれられない。市の若い担当者に親 日時【平成年 ( 2016 年 ) な 川月凵日 ( 金 ) 時半からん の体験が社会資源として活用で元で暮らせばよいと言われた " 自立して ・場所【埼玉県障害者交流センみ きることに気がつくことです。がそれはおかしい。 いたのに家に戻らざる得なくなター 1 階ホール 未だ混迷の中にいる家族に手を わ ・ロ 尸い合わせ連絡先【埼家連〇 の 差し伸べて、相互扶助のサイクった。父親との折り合いが悪く 亠な ルを確立し、精神障がい者家族て困「ている ~ など、本人の自・電話番号 ( 兼用 ) 【埼家連〇 〇み 0 4 8 ・ 8 ワ」・「 / 1 冖 / ワ」 会のネクストステ 1 ジを目指す立を阻害する事態が起きていま ・メールアドレス 事が重要です。体験的価値を活す。障害者権利条約が施行され 〇、一 用する。これからの家族会活動た今、精神障害者の年金につい 田一k胃en.ーk0k0「0@目be「p一芝円 0 「」 P 〇ペ のあるべき姿はここにあると感て、家族はどう捉え対処すべき ( の場合は氏名、所属、連絡先、〇者 なのかを改めて学びたいと思い じています。 2 月凵日研修会参加希望と記載〇読 ます。近県の皆さまも、是非ごをしてください )

9. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

さむ ろの健康センター所長の浅見隆 な中 す みを で 康先生から『家族会活動につい の - 古同 地域の話題 堵擲ナ て』のお話しをいただき、関連月 わ 年 則コ◆群馬での関東プロック大会の団体との連携や活動の広がりに の ついて、具体的なアドバイスを 、準備の様子 なら紹 いただきました。 群馬県精神障害者家族会連合会 と ん ( 群馬つつじ会 ) 会長吉邑玲子 今年度の群馬は、 5 月に結成っ み 亠な 周年記念の総会を関東プロッ 〇 群馬県連は、昨年 2 月の臨時ク大会と並ぶ大きな位置付けでみ 〇 〇 総会で、三役が総て入れ替えわ行ないました。その準備も大わ 〇 らわだったのですが、御講演い りとなりました。 日常生活 〇 新役員として初めての仕事がただいた、伊勢田堯先生のお話 〇◆千葉県 E}-- 本人 ( 代 ) 関東プロック東京大会参加でし『家族活動や家族の心構えにつ 双極性障害で年勤めていた いて生活臨床の立場から』が大 〇 会社をやむなく退社しました。 急遽バスを準備して参加し、変好評で、役職員一同で成功の 〇 入院は 5 回ほど、休職も 5 回し群馬大会のを行ないまし喜びを分かっことができ、関東 ました。これからの人生、まだ プロック大会の良い布石になっ 長いので、がんばって生きてい たと思います。 それから半年後の今年 3 月、 きたいと思います。 肝心の関東プロック大会です 私達は関東大会開催に向けて、 が、スローガンは「みんなが元 会としては久々となる宿泊研修 「読者の皆様へ」「みんなのわ」へ 気になれる家族会活動」に決定 を行ないました。 の投稿をお待ちしています。採用さ 群馬県連の顧問であり、大会し、 6 月にはチラシの配布を始 れた方には図書カードを差し上げて います。ふるってご応募ください 当日の講師でもある群馬県ここめています。その中でデザイン 読者のページ は当事者の方にお願いしピンクえはじめています。このアンケました。広島県障害者自立支援 色の可愛い雰囲気のチラシに仕 ートをまとめて、当日の間題提協議会会長石井知行様に講演 上がったと思っています。 起に繋げたいと思っています。 をお願い致しましたところ、快 プログラムの午前の部は、精関東プロック大会ⅲ群馬は、 く引き受けてくださいました 神保健では歴史ある群馬県の特 9 月日 ( 木 ) 2 時から時までが、「難しい演題ですね。でも 色をと考えました。年の実績 開催されます。是非、皆さまの基本的な課題です。まだ大会開 を誇る土曜学校の活動の報告 ご参加をお待ちしております。 催までには時間があります。考 「その気になれば子も変わる」 えます」と慎重なご返事をいた 〇 と題し、主唱されてきた浅見隆◆平成囲年度中国プロック家族だきました。 〇 康先生の講演と参加家族の発表会精神保健福祉促進研究会広 シンポジウム—については、 わ を行ないます。 島大会について 平素、頭から離れない差別・偏 午後は、「家族を支援する立 広家連中プロ実行委員会見で、今年の 4 月から施行されな 場から」と題し、群馬大学の福 岡本智恵子た障害者差別解消法についてでん 田正人教授を中心に、帝京大学 した。改めて現状はどうなってみ 池淵恵美主任教授、東京大学蔭大会をお引き受けするに当た いるか、今後どのようになって〇 わ 山正子助教と当家族会会長でシり、単会をはじめ会員の皆さんほしいのかということで、この〇 の ンポジウムを行ないます。 と共に実行委員会を立ち上げ、事をテーマに「障害者差別解消〇 シンポジウムを、より具体性大会テーマを考えました。検討法をどう生かすか」とすぐに決〇み のある内容にしようと、家族会でいたしました結果「語り合 いまりました。そこで話し合われジ 〇一 は、今困っていることを掘り起支え合い共に生きる」に決定たことはまず、行政の取り組 〇ペ こすためのアンケートを実施中しました。このテ 1 マに添「て、み、地域では精神障害について〇者 です。家族の困っていることも、基調講演の演題「当事者が自立正しく認識をしていただくため〇読 支援者へお願いしたいことも見するために何が必要か」と決めの啓発活動を。そしてもうひと こ 0

10. 月刊 みんなねっと 通巻第113号 2016年 9月号

月刊みんなねっと 2016 年 9 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 113 号 2016 年 9 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承を 月翡を馴の家族と家族会をつなぐ機誌 第 9 回全国精神保健福祉家族大会 希望が三重 ~ る ~ ピアのちから・アウトリーチ・伊勢工ビ実はそれぜんぶ三重なんです ~ んなねっと三重大 全国精神保健福祉会連合会 2016 ・特集・ メンタルヘルスと福祉教育をめざして ( 松本いく子 ) ・私と家族の手記長男の病気と家族会活動 ・精神科医療の現状と改革の展望 ( 氏家憲章 ) 連載第 6 回「一般病院の半分の条件の精神科病院」 ・知ることは生きること ( 青木聖久 ) 連載 9 回 経済的支援の全体像、その一 ( 経済的支援特集③ ) 日時 20 年月 21 休 ) 、 28 ( 金 ) 三重県総合文化センタラ 三重県津市一身田部由ー - = 、 33 ー 1 1 1 1 三重県総合文化センタへの奢通アクゼ htto:/ /WWW. center—mie. or.jpraccess 障がいのある人 58 円 参加費 3 , 000 円 学生 1 , 円 〒 514 ー 8567 三重県津市桜橋 3 ー 446 ー 34 三重県こころの健康センター内 三重大会事務局 「さんかれん」 TEL 059 ー 227-1929 FAX 059 ー 271 ー 5808 = 蓄県身体第害者 総合橋セ、ノター = 第県人橋 ・豊 9 国道る号 = を大学 センター 地 9 ・ メッセウイング・みえ 主催 / 公坦 ) 釞全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) 特定非営利活動法人三重県精神保健福祉会 公益社団法人