基礎年金 - みる会図書館


検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号
10件見つかりました。

1. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

1 カ 等のるさっ 請求方法は慎重に決めなければ と 害そす給遡 障害年金は請求しないと 障、当法支に気 なりません。また、事後重症請 こが該方らう もらえない きる 日たに求かよです 求は、請求手続きをした翌月分 求 主月 るつ級請月のよ求 すか等翌求請 から支給開始となるため、手続 障害年金の受給要件は先ほど 査な害合た言こと きを早く完了させることが求め 説明しましたが、同じくらい大麦審い障場し日るる をててたを定ナ 刃むし ぎる し事 事なことがあります。それは、 られます。たとえば、自分だけ 度ししつき一一 = 。受過な 程当化な続害をを 「障害年金は請求しないともら よで手続きをすると 4 か月かかる の該悪に手給 き 害ににう求る支 えない」ということです。精神 ところ、専門家の支援を受けて 障級後よ請れて 6 で 初たて害れをで 障害者保健福祉手帳を持ってい 3 か月で手続きが完了すると、 っし障さ給がで るからといって自動的に障害年 日た当も定支とま 1 か月分の障害年金が多くもら 求る月亥て決てこ分 金が支給されるわけではないの請す、 = ⅱ法 えるということになるのです。 これとつるる年 日査力。方 きけ 5 定審 6 級求遅た遡 です。 で受で ご本人やご家族で手続きを進め 認を年等がしで がを大 障害年金の請求方法には大き害度 1 害き当まと給最ることも可能ですが、病院の 障程ら障合続該ろこ支は く分けて 2 つの方法がありま のかに場手にこるての ソーシャルワーカーや相談室を 害日 , る求級とけつる す。表にまとめましたのでご覧 障診日い請等た受遡き 利用したり、社会保険労務士に ください 請求手続き業務の依頼をするこ 法 ネ日から 1 年 6 か月の病状方 とも選択肢としてあるというこ とをぜひ知っておいてくださ がどうだったかによって受給で きる金額に差がありますので、 障害基礎年金・障害厚生年金の給付内容 平成 28 年度の額 年金の種類等級 支給額又は計算式 備考 基本額 : 9 7 5 , 1 2 5 円 18 歳年度末ま 1 級子の加算 : 2 2 4 , 5 0 0 円 ( 1 ・ 2 人目 ) でにある子また 74 , 800 円 ( 3 人目以降 ) は障害状態にあ 障害基礎年金 ( 国民年金 ) る 20 歳未満の 基本額 : 7 8 0, 1 0 0 円 2 級子の加算 : 2 2 4 , 5 0 0 円 ( 1 ・ 2 人目 ) 子が加算の対 7 4 , 8 0 0 円 ( 3 人目以降 ) 象。 基本額算式 : 2 級の年金額 x 1 . 2 5 厚生年金の月数 配偶者加算 : 2 2 4 , 5 0 0 円 が 300 月未満の 基本額算式 : 3 級と同じ ( 最低保障なし ) 場合は 300 月と して計算。 配偶者加算 : 2 2 4 , 5 0 0 円 65 歳未満の配 基本額算式 : 偶者が加算の対 お給料の平均 x 給付率 x 厚生年金の月数象。 ・ 5 8 5 , 1 0 0 円が最低保障されます。 ・配偶者加算はありません。 1 級 2 級 障害厚生年金 3 級 制度の説明 障害年金の受給条件 初診日において次の①または②に該当していること 国民①国民年金に加入していること 年金②国民年金に加入したことがある人で、日本国内に住ん でいる 6 0 歳以上 6 5 歳未満であること 厚生初診日において、厚生年金に加入していること 年金 初診日の前日において次の①または②に該当していること ①初診日の前日において、保険料を納めなければならない期間 保険料納付要件のうち 3 分の 2 以上が納付または免除であること ②初診日の前日において、保険料を納めなければならない直近 1 年間に未納がないこと 障害の程度を審査する日 ( 初診日から 1 年 6 か月たった日 ) に 障害等級要件おいて、障害等級 ( 国民年金は 1 級 ~ 2 級、厚生年金は 1 級 ~ 3 級 ) に該当していること※ 1 ※ 1 障害の程度を審査する日に障害等級に該当しない場合でも、 65 歳 になるまでに障害等級に該当すれば、障害年金を請求することができます。 特徴 注意点など 初診日要件 29 知ることは生きること みんなねっと 2017 年 1 月号 28

2. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

連載お回 年金種別ごとの傷病割合 ■障害厚生第障害基礎 にはいくつかの条件 ( 以下、受 : 心給条件 ) を満たさなければなら ないので、障害があっても必ず 障害年金が受給できるとは限ら 障害年金 ないのです。 ( 経済的支援特集⑦ ) な 障害年金は、障害のある人の 生活を支えるとても重要な制度 社会保険労務士高橋裕典 であることは一一一口うまでもありま せん。厚生労働省が発表してい 厚生年金保険法によって支給さる「厚生年金保険・国民年金事 公的年金の種類と障害年金の現 れるものです。 業の概況」 ( 平成年月発表 状など 現在、公的年金の受給者数はのもの ) によれば、平成年度 日本の公的年金制度は、老齢・約«ooo 万人で、日本の人口の障害年金の受給額の平均は、 障害・死亡という 3 つの出来事の約 3 分の 1 が何らかの公的年障害厚生年金の受給権がある人 に対して保障を用意していま金を受給しています。障害年金で約 2 万円 / 月、障害基礎年金 す。歳から老齢年金をもらうの受給者数は、年金受給者全体の受給権しかない人で約 7 万円 までの現役時代の保障が障害年の 5 % にあたる約万人で ( 1 級と 2 級の平均値 ) となっ 金と遺族年金ということになりすので、割合としては多くありています。障害年金だけで日常 ます。これらは、国民年金法やません。障害年金をもらうため生活を成り立たせることは難し 25.0 % 200 % ・ : 5.0 % : 0.0 % 0.0 % 0 いことが多いため、就労による度に加入しているかまたは歳 収入や他の制度などとの組合せ前であること ( 以下、初診日要 新生物 件 ) 、②初診日の前日までに年 を考えていかねばなりません。 腎疾患 嚀吸器の疾患 また、少し古い資料ですが平金保険料をしつかりと納付して 中枢神経の疾患 いること ( 以下、保険料納付要 成年に厚生労働省が発表した 関第族患 「年金種別ごとの傷病割合」に件 ) 、③障害の程度を審査する 物柱の疾患 耳の疾患 よれば、精神障害による障害年日に障害年金の障害等級に該当 あ他の疾患 3 金の受給者割合が大変多いことしていること ( 以下、障害等級 その他の外第成 下肢の外 怦がわかります。言い換えれば、要件 ) が求められます。初診日 上肢。省日常生活上の制限を受けているにおいて、厚生年金に加入して 脊の外 労人が多いので、障害年金の受給いる場合は、障害厚生年金 ( 2 じ告生 循環器の疾患 厚者も多くなっているということ級以上なら障害基礎年金も併せ ー。銀の疾患典 て支給される ) の対象となり、 出です。 樹血管疾患 と それ以外は障害基礎年金の対象 こ 神障害 る です。 物毒 き 障害年金の種類と受給条件 生 障害基礎年金・障害厚生年金 と こ 障害年金を受給するためにの給付内容と受給条件を下表に は、①はじめて病院に行った日それぞれまとめましたので参考知 にしてください ( 以下、初診日 ) に公的年金制 知的第害 峯あ他の結核 骨・関節の結 腸・腹復の結核 呼吸器系結核 0 みんなねっと 2017 年 1 月号 26

3. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

年金 2 級が無事決定となり、 < しまうのです。 障害年金を受給し始めた まず、 < さんは障害者保健福さんのあらたな就職活動が始ま < さんの事例 祉手帳の交付を受け、気持ちのりました。自分の障害を受け入 親元で暮らす統合失調症の整理をし、障害基礎年金の申請れ、一般雇用にこだわらず、障 さん歳は、仕事に就いても短をすることを決意しました。障害者雇用でもよいのでまずは仕 期間で辞めてしまうという状況害年金の手続きは、初診日の証事を続けられるようにしたいと が続いていました。 < さんとし明書を取得するところから始ま考える心の余裕が生まれてきた ては、経済的に自立した生活をり、発病から現在までの病状やのです。障害年金を受給するこ 送りたいという強い思いがある日常生活をまとめた「病歴・就とになり、無理して働かないこ 労状況等申立書」を作成し、障とを選択できるようになりまし ものの、仕事がうまく続かない ことに大変悩んでいて、家で暴害状態を証明するための障害年た。障害年金という生活の安定 れてしまうこともありました。金用診断書など多くの書類をその柱ができたことによ「て、 さんの仕事が続かない原因ろえなければなりません。 < ささんの就労が安定化し、生活も 安定したのです。 は、仕事に行かなければ無収入んは、病院のソ 1 シャルワー 障害年金は国の福祉の制度で になってしまうという危機感でカーや社会保険労務士の支援を した。仕事を休むと、お給料が受けながら、自分のカで、障害はなく、自分の納めた保険料や 減らされてしまうため、無理し基礎年金の請求書を年金事務所権利に基づいて請求することが できるものです。前向きに生き て仕事を続け、その反動で結局に申請することができました。 仕事に行けなくな「て退職して申請から約 3 か月後に障害基礎るための制度として積極的に活 の な問題点を生み出すこともあり 用しましよう。 えます。 障害年金制度をとりまく環境 精神障害と障害年金のこれから が大きく変化しているときです 精神障害にかかる障害年金のので、当事者・支援者はその動 認定に地域差があることが問題向に注視しつつ、おかしな点な となり、その解決策として「精どについて意見交換や情報共有 神の障害に係る等級判定ガイドをしていくことが大変重要で ライン」が示され、平成年 9 す。障害年金制度がより良い制 月 1 日より運用が開始されまし度になるためには、国側による 一方的な制度改正ではなく、当 た。これによって地域差のあっ た精神障害の認定が全国で統一事者・支援者側から積極的な声 される方向に動くと思われますを上げていかなければなりませ が、今後の動きを見守っていくん。引き続きみんなで頑張って いきましよう。 必要があります。 ( たかはしやすのり ) また、平成四年 4 月からは、 障害年金の審査は東京一括審査 に移行することが決まってお り、この東京一括審査があらた みんなねっと 2017 年 1 月号 30 31 知ることは生きること

4. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

新年のこあいさつ 謹んで新春のお喜びを申し上げます 昨年はみんなねっと設立 10 周年に当たる節目の年でしたが、精神 保健福祉分野でも大きな動きがありました。反面、相模原事件が多く の人に衝撃を与えたことも記憶に新しいところです。 政策面では、一昨年から続いていた総合支援法施行 3 年の見直し、 また昨年始まった改正精神保健福祉法の施行 3 年の見直し、第 4 次障 害福祉計画の策定等が議論されました。当会でも、医療保護入院にお ける家族同意要件の廃止をはじめ、精神保健福祉における諸課題を社 保審障害者部会、内閣府政策委員会等で意見表明しました。 また、交通運賃割引格差是正の国会請願署名を全国的に展開し、集 約した 62 万筆余に及ぶ署名簿を携え衆参両議院に請願しました。採 択には至らなかったものの、各地で精神障害者も割引の対象となると ころが出てくるなど成果も生まれております。本年度も引き続き国会 請願を行うなど運動を継続していきたいと思います。家族支援 ( メリ デン版訪問による家族全体支援 ) では昨年末に事業活動をさらに発展 継承させる新たな準備組織が誕生しました。 本年は、引き続き精神保健福祉法の 3 年後の見直し及び障害福祉計 画の策定が行われています。また内閣府政策委員会にも飯塚理事が委 員として新たに参画することになりました。そのほか各種委員会等で 積極的に意見を述べてまいります。 族の同意要件い他科診療の医療費助成を障害年金を障害種別間格差を を数え当 E げればきグか しながら 0 解込に向し殳職員を回、々を洋いでまいる決意です・、本年 ( 公益社団畆ツぐ全精神保健福祉会連谷会理に本條義和 月刊 新年のごあいさつ 1 知っておきたい精神保健福祉の動き 特集 2017 1 月号通巻第 117 号 【表紙の絵】織田信生 2 東京ソテリアにおけるイタリア交流事業のとリくみ ( 塚本さやか・増川ねてる・栗原和美 ) 精神科医療の現状と改革の展望 【連載第 10 回】精神科医療はどうあるヘきか ( 氏家憲章 ) 18 街の診療所からのお便り【連載 116 】 ( 増本茂樹 ) ・・人の悩みは、人それそれですから、聞いてみないと分からないです・・ 37 みんなのわー一読者のページ・地域の話題 私と家族の手記「私の家庭」 (N 子 ) 34 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 70 回 ) 32 ( 連載 1 3 回 ) 障害年金《経済的支援特集⑦》 ( 高橋裕典 ) 26 知ることは生きること 6 22

5. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

月刊みんなねっと 2017 年 1 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 117 号 2017 年 1 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月翡 & 馴の家族と家族会をなぐ機誌 みんなねっとフォーラム 2016 家族それぞれの自立をめざして ~ 親あるうちに ~ 0 = 000 、 00000 = 00 ~ 0000 場 : 帝京平成大学冲永記念ホール ( 東京・池袋 ) 参加費 : 無料 ( 事前申込が必要です。詳しくは本誌の裏表紙、チラシ、ホームページをご覧ください ) く午前の部〉 それぞれの自立をめざして一本人・家族・医療者が、共に考えられる社会へ 夏苅有子氏 ( 医療法人社団峻凌会・やきつべの径診療所理事児童精神科医 ) く午後の部〉 【シンポジウム】 ( 仮 ) それぞれの自立 ~ 開かれた対話 ~ 当事者とその支援者、当事者の家族とその支援者という 2 組に、それぞれの立場から、訪 問型・対話型の支援が入ったことでどう変化したのかについてお話をしていただきます。 0 シンポジスト ・訪問看護を利用している当事者とその支援者 《当事者 ( 男性 ) と三ツ井直子氏 ( 訪問看護ステーション kazoc 看護師 ) 》 ( 東京都 ) ・訪問看護を利用している当事者の家族とその支援者 《当事者の家族 ( 母親 ) と佐藤晋氏 ( だるまさんクリニック psw) 》 ( 埼玉県 ) 0 助言者 夏苅有子氏 ( 医療法人社団峻凌会・やきつべの径診療所理事児童精神科医 ) 0 コーディネーター Supported by 大塚ラ享子氏 ( 帝京平成大学健康メディカル学部教授 ) THE NIPPON FOUNDATION ※詳細が決まり次第、月刊「みんなねっと」や当会ホームページ、チラシ 等でご案内いたします。多くの方々のご参加をお待ちしています。 主催・問合先 : 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) fax 03 ー 3987 ー 5466 / http://www.seishinhoken.jp tel 03 ー 6907 ー 9211 の 170 ー 0013 東京都豊島区東池袋 1 ー 46 ー 13 ホリグチビル 602 2017 ・特集・ 東京ソテリアにおけるイタリア交流業のとりくみ ( 塚本さやか・増川ねてる・栗原和美 ) ■精神科医療の現状と改革の展望 ( 氏家憲章 ) 連載第回「精神科医療はどうあるべきか」 ■知ることは生きること ( 高橋裕典 ) 連載回 障害年金 ( 経済的支援特集⑦ ) 【講演】 0 講師 全国精神保健福祉会連合会 公益社団法人

6. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

ラスマイナス「ゼロ」にし、一と国内の一般医療に「一一重の格綻によって、 " 袋小路 ~ に陥っ 般病院の医療 ( 職員など ) 体制差」という深刻な問題を抱えてています。この状況を打開する と同じ水準にするということで います。わが国の精神科医療のためには、精神医療政策を今日 す。 問題の根幹はまさにこの「二重の精神科医療の到達点を反映し そのためには、精神科病院がの格差」です。 た政策にしなければなりませ 現在担っている二つの役割 ( 医 今日の精神科医療の到達点をん。そのためには、 2018 年 療的役割と住む場所などの福祉国民一人ひとりに提供する精神を精神医療改革の流れへ転換す 的役割 ) を解消することが不可医療政策に転換するためには、 る節目の年にすることが重要に 欠です。精神科病院は本来の医この「二重の格差」解消は喫緊なっています。 療的役割に徹し、住む場所などの課題です。 の福祉的役割は、地域の福祉の 次回の連載Ⅱ回 ( 2 月号 ) で 専門機関に任せる役割分担が必 《節目の 2018 年》 は、「日本に精神医療改革の展 要です。 来年 ( 2018 年 ) は、呉秀望はあるか」をみてみます。 三がわが国の精神障害者の「二 ( うじいえのりあき ) ( 6 ) 「ニ重の格差」解消は喫緊 重の不幸」を指摘し年目 の課題 です。また 1968 年のクラー わが国の精神科医療は、連載ク勧告から年目と、歴史の節 第 2 回 ( 5 月号 ) で取り上げま目を迎えています。わが国の精 したが、先進諸国の精神科医療神科医療は、精神医療政策の破 3 万 4 千人が年以上の超長期 施設収容へすり替えようとして 入院となっており、異常な状態 ( 4 ) 精神医療政策の破綻は明確おり、「新オレンジプラン」では、 号 月 です。そして " 安かろう・悪か 認知症の人たちを精神科病院へ 年 ろ , フの精神医療です。 隔離・収容の精神医療政策は、大量収容しようとするなど、歴 人の人生に大きな影響を与え精神科医療と精神障害者の処遇史の流れを逆戻りさせようとし と っ る医療政策で、「安かろう・悪かの中心を " 精神科病院 ~ とするています。そうした逆戻りでな ね ろう」の精神医療政策の解消は、政策です。自ずと予算は入院医ければ、今日の隔離・収容の精な み 喫緊の課題です。 療に著しく偏り、そのため " 地神医療政策が維持できないとい また精神科病院の在院患者の域 ~ にお金が回せない状況をつ うように、精神医療政策の破綻 凵人に 1 人が、医療の名の下、くっています。精神科病院へのは明らかです。 毎日 " 隔離・身体拘束 ~ が行わ入院中心の隔離・収容の精神医 れている実態は、基本的人権や療政策を継続する限り、障害者 ( 5 ) 精神医療改革とは 個人の尊厳からみても早期の解プランや新障害者プランそして 消が求められています。 改革ビジョンの失敗にもみられ精神科医療改革とは、精神科 このようにわが国の精神科医るように、新たな施策は困難と、医療を他の疾患より特別良くす 療は、基本の部分で深刻な問題精神医療政策は行き詰まってい ることではありません。精神科 を抱え、現状の放置が許されなます。 医療が他の疾患と区別され差別 い状況です。 また「病棟転換型居住施設」されている状況、精神科医療 という政策で、長期入院を長期の " マイナス状態 ~ を解消しプ 21 精神科医療の現状と改革の展望

7. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

ら四年経った今、精神障害者や活スタイルを続ければ社会生活活中心の精神科医療は、わが国 は普通に行えます。精神科医療の精神障害者と家族にはいまだ その家族がおかれている深刻な 状況は一向に解消していませも高血圧や糖尿病と同じです。届いていないのです。 ここに、今もって「一一重の不 ん。しかも「一一重の不幸」の指「二重の不幸」が指摘された四 摘は逆の意味で、益々輝き、他年前と精神科医療の到達点は様幸」が解消できない原因があり ます。精神医療政策の大きな立 の先進諸国との格差が拡大して変わりしています。 ち後れが「二重の不幸」を継続 いるのが現状です。 《変わらない隔離・収容の精神させている大本です。 《精神疾患の罹患が最大の問題医療政策が問題》 ( 3 ) 医療機関と言い難い精神 わが国の精神医療政策は、精 ではない》 科病院の実態 今日の精神科医療の到達点神科病院への入院中心の隔離・ 望 しかも精神医療政策の " 要 ~ は、抗精神病薬によって幻覚や収容という基本政策は、数年 展 妄想を治すまでには至っていま間変わっていません。そのための精神科病院は、深刻な問題を革 せん。しかし精神病状をコントわが国は、他の先進諸国で当た抱えています。他の先進諸国に と 状 ロ 1 ルし、地域で社会生活を送り前になっている地域生活中心おいては平均在院日数が日前 現 れる時代です。高血圧や糖尿病の精神科医療が提供できないの後という今日にあって、わが国療 でも、薬だけで治癒するまでにです。 1960 年代からの抗精では、万人が 1 年以上の在院科 神 精 はなっていませんが、しかし糖神病薬の本格使用など精神科医日数です。さらにⅡ万人は 5 分や塩分を制限し、健康的な生療の進歩の " 要 ~ である地域生年以上、約 7 万人が 2 年以上、 、、 ' 一〔医療の到達点です。一方わが国 の精神医療政策は、いまだ先進号 精神科医療の現状と改革の展望 月 諸国で唯一、精神科病院への入 昭和大学烏山病院家族会あかね会監事 年 氏家憲章 社会福祉法人うるおいの里・理事長 院中心の隔離・収容の精神医療 政策を継続しています。 と っ そのため精神科医療の今日の 《連載》第回精神科医療はどうあるべきか ね 到達点と、わが国の精神医療政な み 精神科医療はどうあるべき題。 、 " 医療の到達点 ~ と " 医策は噛み合っていません。 か。この問題を私たちが考える療政策 ~ が基本的に一致してい ( 2 ) 呉秀三の「ニ重の不幸」 時、今日の精神科医療が到達しることです。しかし、わが国の が解消できない ているレベルはどこまできてい 精神医療政策は、この間の連載 るのか。そして国の精神医療政を読んで頂ければ明らかです 今から四年前 ( 1918 年 ) 策は、精神科医療の到達点を適が、精神科医療の今日の到達点東京大学教授の呉秀三は、「わ 切に反映しているのか。この現と精神医療政策は、正反対で噛が国十何万の精神病者は実にこ 状把握が大切です。 み合っていない、という初歩的の病を受けたるの不幸のほか 問題があります。他の先進諸国に、この国に生まれたるの不幸 ( 1 ) 到達点と精神医療政策が は、精神の病気や障害があってを重ぬるものというべし」と、 かみ合ってない も、 " 地域生活中心 ~ の精神科 わが国の精神障害者の「二重の 医療政策で最も重要で初歩的医療です。これが今日の精神科 不幸」を指摘しました。それか おおもと

8. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

ン。やつばり悟られてる」と漫この人たちもいろいろ事情が 人は他人を頼らなければ生き 才みたいなことです。 あって、自分に対して攻撃してて行けませんが、目の前の人は 君は何年間も服薬なしで統 くるような気がしました」と一一一〕自分を利用しようとする悪い人 合失調症を耐え、掃除の仕事をわれます。このような感じ方はかも知れません。その判断を、 してこられていた。幻聴はなく日々の行動に現れているはずで人は基本的に自分でしなければ なったけれど、今は " 悟られてすが、家族にも話していないこ なりません。 いる ~ という妄想で苦しい思い とは多いのです。家族内で自分 人それぞれの不安を解消する をしておられていた。 の考えを話す雰囲気を作りたい にも、人それぞれに違った努力 ものです。 の方向があります。若者が自分 〈家族には漏らしたい〉 の人生を決めるのはいつの時代 〈不得意も個性〉 次の診察日に、 Q 君は「昨日 にも難しいものです。世間一般 は気分が落ち込んで大変でし こんな妄想を聞くと " 薬がの常識に囚われ過ぎないで、個 た」と言われます。 合ってないのか ? ~ などと考え人個人に合った生き方を探すの 時々暗いのはあることでするものですが、薬の効果だけでは、誰にとっても大事なことで よ。でも今日は何か思い当たるは妄想は消えません。 Q 君やす。 原因がありますか ? と聞きま君たちがずっと考えている悩み すと、 は、それを自分で解決しなけれ 「町で、通りすがりの人、一ば一人前の大人になれない種類 人一人が怖いな、と思いました。の悩みですから。 いに影響しているため、妄想の範が、服薬をきちんとして、今は 〈薬は応援団〉 幻聴が止まっています。自分か 囲に入るでしよう。その様子は、 月 年 「ぼくは、自分が悪いことを診察室だけの付き合いの「神科らは話さない人ですが、あなた にも結構みがあるんでしよう したという罪悪感を強く感じた医は気付きにくいのです ね ? と質問すると、 り、自分を否定しているとつら と 〈悟られている〉 「先生も分かっていて、そんっ くなります。これは病気なんで 次に診察室に入られた君なことを言ってる。僕が言わな すか ? 」 ん み Q 君は中学時代のことを以前 ( 歳 ) は統合失調症の方ですくても、先生は僕が考えている ことは分かっているはず」と言 にも話されました。きっと、何 われます。 か月も繰り返し考え続けておら あなたが言わなければ、あな れるのでしよう。薬を飲んだ方 たが考えたことを私には分かり がそれを止めやすいなら、迷わ ませんよ。 ず、抗精神病薬に応援してもら 「先生の悪口とか思い浮かん うべきです。 だら、 " 悟られてる ~ と僕は思 Q 君の悩みは、その部分だけ います」 聞けば、そんなに奇妙な妄想で " 頭がよう禿げてる ~ とでも はないようにも思えます。しか 思ったのかい ? し、 1 日の大きな時間で、長い 「先生、よう分かってるジャ 期間悩んでおられ、勉強や仕事 を物ー気 0 0 25 街の診療所からのお便り

9. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

■厚労省・第 7 回相模原市の障害者設防犯等について報道されていまそのための地域住民と行政、福 支援施設における事件の検証及びす。しかし、入院で綿症状は治祉、医療などが包括的なケアを 再発防止策検討チームヒャリング療できるのかもしれませんが、今機能させることが求められてい 平成年 2 月引日に相模原で回の容疑者の特異な考え方は症状るのです。よって、予防拘禁機 おきた事件を受け、再発検討チから派生するものではなく、治療能や犯罪予防なら別途対策が必 ームが関係団体のヒャリングをで治るものではないと考えます。要です。再発防止策を精神医療 行ない、当会から次の趣旨を表入院さえしていれば治療されるにおける枠組みにとどめること のではなく、入院は一時的な対のないように求めます。 明してきました。 既に『これからの精神保健医 「今回の事件は、特異な考えを応手段でしかありません。 措置入院は、精神症状により療福祉のあり方に関する検討 持っている容疑者が自ら犯した ものであり、それをもって綿障自傷他害の恐れがある場合に限会』というものが設置されてお がい者故犯したものと結論づけられています。また、退院後のフり、関連があるのならそちらの動 ることは危険です。なぜこのようオローは、社会防衛的に監視する検討会に盛り込む方策が必要で祉 な事件が起きてしまったのか、精ものではなく、対象者に適切な治す。また、今回の事件は防犯を健 神障がいに偏重しない慎重な事療が必要な場合に、きちんと保障しても内部から起こさせてしま襯 えば、それは対応のしようがな され行き届くために行われるべ 件背景と真相究明を求めます。 こ いという部分もありますので、 容疑者に精神科病院の入院歴きです。退院後に地域で本人を孤 立無援にさせない、安心して生活こういった点については、より もあることから貴検討チームが設 置され、中間とりまとめが発表さしていける仕組みをつくること掘り下げて検証いただきたいと知 れました。措置入院の在り方や施がなければ意味がありません。思います。」 ( 文・小幡恭弘 ) 療圏」とされていましたが、障理事長は構成員として次の点はなく、多職種の専門職による 号 害保健福祉圏域ごとに重層的なを発言しました。「精神障害に家族支援。一一一口葉を換えて言えば、 支援体制を作るということ。「未も対応した地域包括ケアシステ家族支援というより家族療法、 治療者、医療中断者への早期支ムの構築、これ自体は私も大変あくまでも本人の回復、リカバ 援を充実していくに当たって評価しておりますし、是非進めリーを目的というか、射程に入 は、医療機関だけではなく自治ていただきたいと思っておりまれた家族療法、家族支援ですの 体との連携も必要」という意向す。ただ、先ほど委員の方からで、その視点を入れていただき を受けて「精神医療機関と自治もご意見がありましたが、一つたいと思っております。三つは、 体との連携のあり方についてもは、訪問による、アウトリ 1 チ障害というものが心身の個人的 検討すべきである」とされましによるという視点が少し弱いのな機能の低下といいますか、そ た。また、「重度かっ慢生」にではないか、このように思ってういうものを軽減していくばか ついては、厚生労働科学研究におります。一一つに、それと家族りではなく、社会的な障壁を除 おいて策定された基準案を医学の立場としては家族支援という去していくことにもあるわけで 的評価尺度の一つとして活用すところが、もう少し強調されてすから、心のバリアを取り除い べきと。「重度かっ慢性」に該も然るべきではないかと思ってていくという視点を入れていか 当する精神障害者の方が地域生おります。ピアサポ 1 ト活動をないといけないと。それには啓 活できるように、研究を更にす家族支援と捉えるならば、それ発、教育ということが大切にな すめていくべきとの方向性が出にも入らないわけではありませってくるのではないかと。この されてきています。今後の審議んが、私たちの求めている家族三点を考えていただきたいと思 をすすめていくにあたり、本條支援というのはそういうものでっております」 ( 文・小幡恭弘 )

10. 月刊 みんなねっと 通巻第117号 2017年 1月号

2016 みんなねっとフォーラム ■昨年Ⅱ月末、五十数年活支援・保健・医療・教 育分野において、いかに ぶりという季節外れの雪 が降って、関東地域の皆施策が遅れたままである さまも驚かれたことでしかに改めて気づきまし よ一つ 日本特有の精神科病院 その日はゴミ出しの日 で、大きなパックを片手の存在は、身近な診療所 に、もう一方の手で傘をの医療と福祉を連携させ さしながら外階段を降りた複合型医療を図る上で た私は、 3S4 段足を滑障壁になっていると思い らせてしまいました。幸ます。また中・高の早期 い大事には至りませんで教育の充実は、こじらせ したが、 今年もケガや病ずに学業や就労復帰を可 気をしないように、十分能にさせるのではない に気を付けて進みたいとか。偏見と差別をなくす には全国民向けの疾患研 思います。 昨年から 2 年間、内閣修と福祉教育が欠かせな 府の政策委員として会議いと思います。 に参加し、第 4 期障害者切実な問題の一つ一つ 福祉計画に関わる基本指を、解決に向けて提言し 続けたいと強く思いまし 針を検討しています。 家族会の視点をどう伝た。 えればよいのか、約 1 か 月検討してみた結果、生 2017 年 3 月 3 日 ( 金 ) 10 : 00 ~ 16 : 00 ( 受付 9 時 30 分 ~ ) 帝京平成大学冲永記念ホールの地図 ( 3 ) 左側に交番のある交差 点まで進んでください。 0 ) ビックカメラの前 の通リを道なリに進 んでください。 六ツ又交差点 池袋キャンバス・本館 六つ又交番 ビック カメラ 東池袋三丁目 ①池袋駅東口を出 たら、出口を左に 進んでください。 ヤマタ電機 4 ローソンの方向に 進んでください。 ※」 R 池袋東口から徒歩 12 分 - 東ロ 0 、 ( 、編集後記 幡 ・事前申込締切・フォーラムへの参加は、事前にお申し込みください ! ! 2 月 1 4 日締切 事前にお申し込みされる方は、下記の申込書に必要事項を記入し、 FAX ( 03-3987-5466 ) または郵送でお申し込みください ( 当日参加も可能ですが、事前申込を優先します ) 。 * 昼食は各自ご用意ください ( 大学内に昼食場所は用意しております ) 。周辺の飲食店もご利用いただけます。 * 先着順のため定員に達した場合はお断りすることがあります。連絡先もご記入ください。 0 事前参加申し込み票 0 【「みんなのわ」へメールで投稿できます】読者のページ ( みんなのわ ) への投稿がメールでできるようになりました。投稿のメールアドレ スは minnanet.seishinhoken@outlook.jp です。※投稿される 方は、氏名、住所、年齢、性別、 ( 家族、本人、その他 ) をご記入ください。 なお、ペンネームで投稿される方はペンネームをお書きください。 月刊みんなねっこ通巻第 117 号 ( 2017 年 1 月号 ) 定価 300 円 賛助会費 ( 会費に購読料含む ) 発行日 2017 年 1 月 1 日 発行者公益社団法人全国精神保健福祉会連合会個人・年間 3 6 0 () 円 団体・年間 ( お問い合わせください ) 理事長本條義和 〒 170-0013 東京都豊島区東池袋 1 ー 4 6 ー 1 3 ホリグチビル 602 TEL 0 3 ー 6 9 0 7 ー 9 2 1 1 FAX 0 3 ー 3 9 8 7 ー 5 4 6 6 郵便振替 () 0 1 3 0 ー O ー 3 3 8 3 1 7 ホームページ www.seishinhoken•jp 印刷・製本 / 倉敷印刷株式会社表紙の絵 / 織田信生 申込者氏名 所属 連絡先 TEL ( 主催・問合せ先 : 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) tel 03 ー 6907 ー 9211 / fax 03 ー 3987 ー 5466 / http://www.seishinhoken.jp の 170 ー 0013 東京都豊島区東池袋 1 ー 46 ー 13 ホリグチビル 602