べニヒカゲ クモマべニヒカゲ タカネヒカゲ ダイセッタカネヒカゲ ジャノメチョウ ツマジロウラジャノメ ウラジャノメ ヒメキマダラヒカゲ シロオビヒカゲ ヒカゲチョウ クロヒカゲ クロヒカゲモドキ オオヒカゲ キマダラモドキ サトキマダラヒカゲ ヤマキマダラヒカゲ ヒメジャノメ リュウキュウヒメジャノメ コジャノメ ヒメヒカゲ シロオビヒメヒカゲ ⑦ ( 長野県 ) 訪花性 ⑦ ( 長野県 ) 訪花性 ② ( 長野県 ) 食草ススキ等 渓谷の岩場崖に多い 林縁や林の中をゆっくり飛ぶ 亜高山帯に多い 竹林夕方活発に飛ぶ 食草メダケ等 食草メダケ等 樹液に来る日中不活発 食草カサスゲ等不安定な飛行 樹液に来る樹や草に止まる 雑木林に多い樹液に来る 前種より山地に多い 平地人家周辺の普通種 やや暗い樹林に棲む 暗い林に棲む 明るい草地局所的 明るい草地個体数多い 北本 ( 中部以北 ) 北本 ( 中部のみ ) 北ア八ヶ岳 大雪山系日高山系 九州以北 本四 本 九州以北 本四九 九州以北 本四九 本 九州以北 九州以北 九州以北 九州以北 奄美大島以南 本四九 本州 ( 中部以西 ) 北海道のみ 266
日本産クワガタムシ一覧表種 ) ッャハダクワガタ ブナカッラ等の朽ち木 マダラクワガタ カッラニレ等の朽ち木 チビクワガタ サクラクヌギ等の朽ち木 オガサワラチビクワガタ 常緑広葉林に棲息 ダイトウマメクワガタ 朽ち木 マメクワガタ 照葉樹林に棲息 ルイスッノヒョウタンクワガタ照葉樹林に棲息 ルリクワガタ 広葉樹の朽ち木 コルリクワガタ 広葉樹の朽ち木 ニセコルリクワガタ 広葉樹の朽ち木 ホソッャルリクワガタ 広葉樹の朽ち木 ミャマクワガタ クヌギ等の樹液・樹上 ミクラミャマクワガタ 路上や草むら アマミミャマクワガタ 樹液や灯火に集まる タテヅノマレヾ、 ノノ、イクワガタ スダジイ等の洞 チャイロマレヾ、 ノノ、イクワガタ 九—十二月路上草地 オニクワガタ ブナ林朽ち木上 ヤクシマオニクワガタ 灯火倒木の樹皮下 キンオニクワガタ 灯火 本四九 本四九 本州以南暖地に多い 小笠原諸島 大東諸島 本四九太平洋側 本 ( 一部 ) 九州南部以南 本四九山地 本四九山地変異多い 本四九山地極地的 本州中部の山地のみ 本四九主に山地 御蔵島神津島のみ 奄美諸島沖縄諸島 奄美大島以南 石垣島西表島 本四九 屋久島 対馬 269
ノコギリクワガタ クヌギコナラ等の樹液樹上灯火北本四九 ハチジョウノコギリクワガタ路上側溝で発見される 八丈島 リュキュウノコギリクワガタカシシイ等の樹液 奄美諸島沖縄諸島 ャエヤマノコギリクワガタ アカメガシワの樹液灯火 石垣島西表島 ネプトクワガタ 樹液朽ち木灯火亜種多い 本州中部以南 オガサワラネプトクワガタ 朽ち木 小笠原母島のみ アマミシカクワガタ アカメガシワの樹液灯火 奄美諸島 コクワガタ クヌギコナラ等の樹液樹上灯火北本四九 スジクワガタ 樹液 本四九 リュウキュウコクワガタ アカメガシワの樹液灯火 奄美諸島沖縄諸島 ヒメオオクワガタ ャナギ類の細枝倒木 本四九 アカアシクワガタ 本四九 ャナギ類の細枝樹液灯火 ヒラタクワガタ クヌギ等の洞樹液灯火亜種多い本州以南 スジプトヒラタクワガタ 樹液灯火 奄美諸島 チョウセンヒラタクワガタ クヌギアカガシ等の樹液灯火対馬 ヤマトサビクワガタ 倒木朽ち木 佐多岬奄美諸島 オオクワガタ クヌギサクラ等の木の洞樹液 本四九 270
場所に左右されるが、うまく行くと大量の収穫 ◆捜索採集法 がある。この採集法についてはガの夜間採集の これはそれぞれの昆虫の生態を調べて、どの項 ( ↓頁以下 ) で詳述する。 昆虫がどういうところにいるかを知って、その ◆誘引採集法 場所へ行って探して採る採集法で、たとえば雑 木林で樹液の出る木を探して、そこに集まるク昆虫の中には、樹液や腐った果実や腐敗物や ワガタやカナプン等を採集したり、目当ての昆糞尿等に好んで集まるものがある。この性質を 利用して、糖蜜 ( 黒砂糖をアルコ 1 ル、酢、水 虫の食草を頼りにその卵や幼虫や蛹を採集した りするのがこれに当たる。この採集法についてなどで溶いたもの ) や果物や乳酸菌飲料や粉末 酢 ( すしの素 ) や腐肉などで昆虫を呼び寄せ、 の詳細は種類別採集法のところを参照されたい。 採集する方法である。糖蜜を雑木林のクヌギや ◆灯火採集法 コナラ等の樹皮に塗れば、クワガタムシ、カプ 灯火に集まるガ類や甲虫類などを、捕虫網やトムシ、カナプン、ケシキスイ、チョウ、ガ、 ハチ、ハエなどが集まってくる。チョウ、ハチ、 毒ビンを使って採集する方法であるが、あらか じめ灯火のついているところを回って採集する ハエ以外は夜集まることが多いので、懐中電灯 場合と、水銀灯・蛍光灯や発電機等の光源や白を点けて見回る。糖蜜を塗る樹は、太い樹で、 布などを車に積んで行って、野外にセットして林の中よりも、林縁にあるもののほうがよい 採集する場合とがある。後者は、時期や天候やアリやクモがたくさん集まる樹は、他の昆虫が
ば大量に採集することができる。 つけたいわゆる「モチ竿」で採る方法が一般的 ◎ヒラタムシ類 ( 約七十種 ) 、ケシキスイ類であったが、糸におもりをつけたもので採るお ( 約百三十種 ) 、ホソカタムシ類 ( 約三十種 ) 等もしろい方法もあった。 5 位の糸の両端に小 枯れ木・倒木等の樹皮下にいることが多いのさな鉛または亜鉛板を丸めたおもりを付け、こ で、樹皮を剥がしながら吸虫管で吸い取る。ケれを空中に放りあげる。ャンマが餌と間違えて シキスイは樹液にも集まり、ほとんどの種類が一方のおもりに飛びついた途端に、もう一方の 果実トラップで採集できる。 おもりと糸が絡みついて、ヤンマは地面に落ち てくるのである。このような方法でメスが採れ トンボの採集法 たら、その胸部を糸で結んで飛ばすと、オスが 子供たちが自然を相手に遊んでいた頃は、ト 寄ってきてからみつき、一緒に地面に落ちてく ンポ採りは最も楽しい遊びの一つであった。捕るので、労せすに何匹でも採ることができる。 虫網で採る方法と、細い竹竿の先にトリモチをメスが採れないときはオスにメスのような色を 羽 の ン ャ シ オ オ 1 オニャンマ 142
タテハモドキ メスアカムラサキ リュウキュウムラサキ ャエヤマムラサキ コノハチョウ イワサキコノハ フタオチョウ イシガケチョウ スミナガシ コムラサキ ゴマダラチョウ アカボシゴマダラ オオムラサキ ジャノメチョウ科 ( 種 ) ヒメウラナミジャノメ 食草チヂミザサ等 ウラナミジャノメ 食草アシポソ等 リュウキュウウラナミジャノメ食草オオササガャ ャエヤマウラナミジャノメ食草アシポソ等 食草スズメノカタビラ マサキウラナミジャノメ 食草イワダレソウ等 迷蝶↓土着 ? 人家周辺に多い 迷蝶各地で記録一時的発生 迷蝶飛翔緩やか花腐果に来る ① ( 沖縄県 ) 樹液腐果に来る 迷蝶台風シーズンに記録が多い ② ( 沖縄県 ) 樹液汚物を好む 食草イヌビワ等 樹液汚物を好む 川沿いの食樹ャナギの周辺 食樹エノキの周辺樹液を好む 食樹リュウキュウェノキ クヌギ等の樹液を好む 九州南部以南 八 沖縄島 本州紀伊半島以西 本州以南 九州以北 九州以北 奄美大島 九州以北 九州以北 本 ( 中部以南 ) 四九 沖縄諸島のみ 石垣島西表島のみ 石垣島西表島 26 ラ
リュウキュウミスジ 人家耕作地周辺に普通 ミスシチョウ 渓谷沿い個体数は多くない オオミスシ 食樹ウメ等の周辺 ホシミスジ 食樹シモッケ等の近辺 フタスジチョウ 食樹ホザキシモッケ等 コヒョウモンモドキ 高原の花に集まる ウスイロヒョウモンモドキ林縁の草地 ヒョウモンモドキ 発生地・個体数激減 春型四—五月夏型七—八月訪花 サカハチチョウ アカマダラ 春型四—五月夏型七—八月訪花 キタテハ 食草カナムグラ等夏型秋型 シータテハ 夏型は樹液秋型は花に来る エルタテハ 樹液獣糞死骸等に集まる ルリタテノ 訪花性弱く樹液腐果に来る キべリタテハ 砂礫地焚火跡等に来る ヒオドシチョウ 樹液を好む夏眠する クジャクチョウ 晩夏—秋高原の花に多い コヒオドシ ① ( 長野県 ) 北海道では普通種 ヒメアカタテハ 世界に分布個体数は多くない アカタテハ 花樹液果実を好む アオタテハモドキ 食草キツネノマゴ海岸の草地 奄美諸島以南 九州以北 本州中部以北 本四九 本州中部以北 本州中央部のみ 本州中国地方のみ 本州のみ 九州以北 北海道のみ 九州以北 九州以北 本州中部以北 日本全土 本州中部以北 九州以北 本州中部以北 本 日本全土 日本全土 沖八 264
もの、小は樹の幹に止まっている蝶を捕るもの、というわけである。 なるほど、飛び方の速い蝶を捕るには口径の大きい網ほど有利で、少々コン トロールが悪くても、大きい網なら、射程距離内に人りさえすれば、それこそ 目をつぶって振っても入ることがある。かってわたしがセレベス島 ( 現スラウ ェシ ) に行ったとき、現地の小学五年生ぐらいの少年たちが直径、わずかに幻 センチばかりの小さな捕虫網を手にして、わたしの昆虫採集を手伝ってくれた ことがある。ダーウインと同じころ進化論を思いついた博物学者、ウオレスが 採集した場所である。 少年たちは半ズボンに裸足で、 「あっ、アダマンチウスだ ! と叫ぶと、たーっと駆け出す。さすがは有名採集地、門前の小僧が習わぬ蝶 の学名を知っていて、実に敏捷に、紫藍色の幻光を放って迅速に飛ぶ、大きな アオネアゲハ ( パピリオ・ペラントウス・アダマンチウス ) を、見事その小さ な網に収めてしまうのである。大口径の頑丈な捕虫網を持って、装備ばかり立 派なこちらがつくづく恥ずかしくなるほどであった。 樹木の茂っている林の中では、もちろん、あんまり大きな網は振りまわしに くいから、松森胤保のいうように中ぐらいの網かいいであろうし、オオムラサ キやスミナガシのような、樹液を吸うタテハチョウ科のものなど、口径の大き
夏、七—八月であるが、ガは早春から晩秋まで いろいろな種が発生するので、一年中夜間採集 ~ 」【、洋 を試みるとよい また、山地に限らず、平地で シ も意外な珍品が採れることがある。 プ カ 灯火採集では、カプトムシ、クワガタムシ、 コガネムシ、カミキリムシ、ガムシ、ヘビトン ウ ボ、カゲロウなどの副産物が採れることはいう までもない。 わけである。懐中電灯で直接照らすと、敏感な ガはすぐに飛び立って捕りにくいので、懐中電 ◆糖蜜採集 灯を赤い布で覆っておくとよい クヌギやコナラの樹液には、クワガタやカナ糖蜜採集は春・秋・冬にも獲物があり、灯火 プンやオオムラサキやスズメバチなどに混じっ に集まらない種類も採ることができる。特に早 て、昼間でもカトカラ ( シタバガ類 ) やヨトウ春には、セダカモクメガ亜科やヨトウガ亜科等 ガなどが集まっている。夜になると、もっとたのヤガに効果がある。 くさんのガが吸蜜に来る。これを利用して、糖糖蜜の作り方は、たとえば、黒砂糖を缶 蜜を、ガのたくさんいる林縁のクヌギやコナラビール一本または同量の水で解き、これにアル の樹皮に塗っておいて、夜、懐中電灯をもってコール ( 蒸留酒、特に匂いの強い泡盛などがよ 見回りに行き、吸蜜中のガを毒ビンで捕らえる い ) 燗 8 、酢燗 3 を加えてよくかきまぜればよ 128
のは、昼間だけでなく早朝や夜も見回ると、た くさん採れることがある。 誘引採集法糖蜜を使う場合は、ガの糖蜜採 の 集法 ( ↓頁 ) と同じ要領である。クワガタム タ ガ タ ワ シが樹液に集まる性質を利用して、人工的にク ワ ワガタムシが好む糖蜜をつくって、これを樹皮 ク コ に塗り付け、夜間見回って採集する。糖蜜のつ くり方の一例を示せば、黒砂糖燗、アルコー に採れることがある。オオクワガタならばクヌ ル類 ( 泡盛等匂いの強い蒸留酒がよい ) 燗 8 、 ギ、ルリクワガタの場合はブナの立ち枯れや朽 酢 3 を混合したものを水で二—四倍に薄めてちた倒木や枝を鉈やピッケルで壊して採集する。 使用する。 運よく新成虫が出てくれば問題ないが、蛹や幼 ハナナ、パイナップル等の果物をネット ( ミ虫が出てきた場合は朽木ごと持ち帰って飼育す カンなどを入れてあるものでよい ) や婦人用スる。飼育の要領はカミキリムシの場合と同じで トッキングなどに入れて樹にぶら下げておく方ある。 ( ↓ 頁 ) 朽木崩しは、成虫発生前 法もある。 の時期、秋、冬、春に行う。 朽木崩しオオクワガタやルリクワガタ等前 ◆コガネムシ ( 約三百種 ) 記の採集法ではめったに採れない種類は、発生 する場所へ行って朽木崩しをやると、案外簡単我が国最大の甲虫ャンバルテナガコガネや、