ぶんし 分子間呼吸懿翳ん無気呼吸 分子式し原子の結合体で , 分子の組成をあ らわす式」その成分元素の記号に , 1 分子中に含 まれている原子数を付記して示す . たとえば , 水は H20, 工チルアルコールは C2H60 で示される . ◆分子生物学とつがく分子の構造や機能に基 づいて生命現象を研究しようとする生物学の新しい 分野」核酸の構造に基づいて , その自己複製や形 質発現の機構 , 遺伝子の変異などを対象にする分 子遺伝学 , タソバク質の構造を中心に , 酵素や抗体 の機能 , 筋収縮の機構などを対象にする分子生理 学などを分けることもある . 分子内呼吸 ぶんしない こきゅう無気呼吸 ◆分子病まタソバク質分子の異常によって起こ る遺伝病」ヒトでは * 鎌形赤血球貧血症が代表 的な例であるが , その他 * アルカプトン尿症などがある . これらはタソバク質のアミノ酸の配列が正常なものと 一部異なっているためで , その原因はタソバク質の一 次構造を決定する DNA の塩基配列の異常による . 粉状体じよう 粉芽 分子量ぶんし りよう分子をつくっている各原子の原子 量の総和」たとえば , 水 ( H20 ) の分子量は約 18 ( 2.016 十 15.999 ) であり , インシュリソというタソバク質 は約 50 個のアミノ酸がべプチド結合したもので分子 量は約 6 千にもなる . 原子量 ◆分生子 t んせい菌類に無性的に生じる * 胞子のひ 314 ぶんり とっ」分生胞子とも いう . 子ノウ菌類のアオ カビ属やコウジカビ属で は分生子は菌糸がほう き状に分枝し , その先 端でくびれてできる . 分 分生子 生子を生じる菌糸を分 生子柄という . 分生子 は * 外生胞子のひとつである . コウジカビ アオカビ 〔分生子〕 ぶんせい 分生胞子ほうし分生子 ◆分節運動よんせ * 小腸にみられる * 消化運動 のひとつで , 一定間隔をおいて腸管がくびれたように 縮む運動」 * ぜん動とは異なり , * 環状筋が収縮す るだけで , 収縮は伝導しない . * 食物と * 消化液がよく 混合され , 消化産物が腸管壁に強くおしつけられて , 吸収をうながす . ヒトでは 1 分間に約 10 回 , 半時間以上 も同じ場所で繰り返し起こる . 分体 1 個体が 2 個またはそれ以上の部分に分 かれ , それぞれが 1 個体となること」 * 無性生殖にお ける分裂と同じ意味に用いられる . ミスクラゲなどで , * スキフラの触手が縮まり , からだが横分裂して * 工フ イラを生じるのはこの例である . 分裂 プンチョウ新鳥亜綱・エソジャク目に属する 外形スズメに似た愛がん用の飼育鳥」マレーシア・ イソドネシアの原産 . 背面は青灰色 . くちばしガ太く , 桃色 . 改良品種が多く . サクラブソチョウ・シロブソチ ョウなどがあり , よく人になれる . ◆分泌細胞が生体にとって有用な生産物を 出すこと」このような腺細胞の集まったものが腺で ある . 高等動物の腺の多くは分泌物を体外または体 こうに出すための排出管をもっている . 皮ふ腺や消化 腺がその例であって , このような分泌を * 外分泌という . しかし分泌物を血液または体液に直接出す腺もあ る . このような分泌を * 内分泌といい , 分泌物を * ホル モンと呼ぶ . 外分泌 , 内分泌 分泌型びつ * s 式血液型において , 分泌物中 にその型物質を含む場合」 S 型ともいう . ぶんびつ 分泌上皮 じようひ腺上皮 ぶんびつ 分泌組織そしき分泌物をもっ植物の組織」 分泌細胞や分泌管 ( 乳管 ) などは細胞内に分泌物を 生じるが , 分泌道 ( 樹脂道 ) は空隙の部分で , そのまわ りに分泌細胞をもっ . 分泌物は結晶体・タンニン・精 油・乳液・ゴム質・粘液などがある . 傷口ができると , 樹脂・乳液・粘液などがでてくることがある . 蜜を分 泌する腺組織や水孔などの排水組織も分泌組織に 入れることがある . プンプクチャガマキョク皮動物門・ウニ綱 に属し , ほぼ球形の動物」内湾の 20m 前後の深 さの海底にすむ . とげとからにおおわれ , からの直径は 約 5cm. 全体が暗紫色 . ロは三日月形 . * タコノマ クラに近縁の動物 . 分布線ぶ生物分布の特徴の違いによって引 かれた分布境界線」有名なものに * ウォーレス線 ( 東洋区とオーストラリア区 ) , * ブラキストソ線 ( 北海道 と本州 ) などがある . フンポノしト Humboldt Alexander von 1769 ~ 1859 ドイツの自然科学者・植物地理学 者」世界をひろく旅行し , 植物を形態的に大きく 16 の型に分け , 気候と関係づけて分類し , 現在の * 生 活型による分類の先駆をなした . また群落については , 植物群系の概念を提案した . 噴門 * 胃の * 食道に続く入り口の部分」 * 幽 門部のようにかっ ( 括 ) 約筋は発達していない . 蛉胃 粉葉体た ふんよう 粉芽 分離 * 交配による子孫にいくっかの * 表現型 をもっ個体が分かれてあらわれる現象」広義には * 遺伝子型が分かれることもいい , いろいろな表現型 または遺伝子型の個体数の比を分離比という . また , 分離比には実験値と , 統計的な可能性を意味する 理論分離比がある . * 単性雑種 F2 の遺伝子型 1 : 2 : 1 , 表現型 3 : 1 , * もどし交雑の 1 : 1 が分離の墓礎 である . 分離の法則 : 分離の法則ぶんり ほうそ ~ * メンデルの法則のひとつで , * 交雑で生じた FI の有性生殖により F2 をつくると , * 優性形質をあらわす個体と * 劣性形質をあらわす 個体が 3 : 1 の比に分離する現象のしくみ」の遺 伝子型を Aa とすると , 減数分裂により配偶子が A : a=l : 1 に分離することがこの法則の本質で , その自 由な受精 ( A + a ) 2 により , F2 の遺伝子型が AA : Aa : aa = 1 : 2 : 1 , 表現型が A : a = 3 : 1 となるのは , 配偶 子における分離の結果にすぎない . この法則はメソデ ルの法則の中心をなすもので , かっ * 優性の法則・ * 独 立の法則・純粋の法則などの内容をも含み , メソデル の法則を代表するものとみることもできる . →分離 分離比まんり両親 ( p ) のもっ 1 対または 2 対以上
ふろひ ◆プロビタミン provitamin その物質自体に は * ビタミソとしてのはたらきはないが , 動物体内にとり 入れられたのち , ビタミソに変化する物質」 * プロビ タミソ A として植物界にひろく分布する * カロチン , * プ ロビタミソ D として * 工ルゴステリンが知られている . ◆プロビタミン A 動物体内にとり入れられた のち , ピタミソ A に変化する物質」有色植物にひろ く分布する * カロチソがこれである . ◆プロビタミン D 動物の体内にとり入れられた のち , 紫外線の照射をうけると * ビタミソ D に変わる 物質」 * 工ルゴステリンはビタミン D2 に , デヒドロステ リソはビタミン D3 に変わる . プロプリオピテクス propriopithecus ヒ トのもっとも原始的な姿として考えられる化石人 類」 * アウストラロピテクスよりさらに古い時代の化 石と考えられる . ヒトの祖先であるかどうかははっきり しない . プロモーター promoter オペロソの伝令 RN A 合成の開始点となる遺伝子」プロモーター遺伝 子ともいう . はじめ作動遺伝子とされたものが , RNA ポリメラーゼと結合して暗号の転写を開始する役を するプロモーターと , リプレッサーと結合する作動遺伝 子とに分けられた . 広義の * 調節遺伝子の 1 種でプロ モーターと作動遺伝子を合わせて , 制御遺伝子とい う . オペロソ説 , 作動遣伝子 フロラ flora 植物相 ◆プロラクチン prolactin 脳下垂体前葉から 分泌されるホルモソの 1 種」多種多様な作用をも ち , ひっ ( 泌 ) 乳刺激ホルモソ・黄体刺激ホルモソともい う . 泌乳刺激ホルモソひつにゆうしげき フロリゲン florigen 花成ホルモソ プロリン proline タソバク H2C—CH2 質中に通常みいだされる * アミノ酸ー H2C C-COOH の 1 種」ホ乳類の体内では * グル タミソ酸から合成できるので , * 必 N H 須アミノ酸ではない . フロログルシン phloroglucine ペソゼソ核 をもっ化合物」木化した細胞壁すなわち * リグニソ の染色に用い , フロログルシソ 5 % 水溶液と濃塩酸を 加えると赤色に発色する . フロログルシン液染色液の 1 種」フ ロログ ) ルンの 5 % 水溶液 , またはアルコール溶液で , 木質部にリグニソが沈着して木化した細胞壁の染 色に用いる . 組織を浸したのち , さらに濃塩酸で洗う と木化部が鮮紅色に染まる . プロントザウルス brontosaurus * 中生代 に栄えた巨大なハ虫類で , ハ虫綱・恐竜目に属する 巨大な化石動物」雷竜ともいう . 体長 20m にも 達する地球上の最大動物のひとっ . 首が長く頭部は 小さいが , じようぶなあしをもつ . 尾は長大 . 草食性で 水陸両方で生活 . 特にジュラ紀に化石が多い . 吻允動物のロ器またはその周辺にある伸縮でき る管状のもの」 ( 1 ) ヒモガタ動物ではからだの前端に ある管状構造をいう . ( 2 ) 環形動物門・ユムシ綱では からだの最前端で , ロよりさらに前部にある柔軟な突 起 . ( 3 ) コソ虫綱では管状に突出する吸収ロ . ( 4 ) ギボ シムシではからだの最前端部 . 313 ぶんし 糞え動物の食物の不消化部分がこう門より排 出されたもの」消化管からの分泌物などをも含む . ヒトなどでは大便ともいい , その色は主として胆液色 素により , においはインドール・スカトール・硫化水素・ メルカプタソなどによる . 分圧混合気体の全圧力のうち , その成分 気体だけの圧力」成分気体の分圧の合計が混合 気体の全圧になる . 誌えば 1 気圧の空気中の酸素 の分圧は約 1 / 5 気圧 160mmHg である . 粉芽まん地衣類が無性的につくる粉状の生殖 芽」粉芽体・粉状体ともいう . ソウ類のからだを菌 糸が包んでいる . ウメノキゴケやサルオガセに顕著にみ られもつばら粉芽が飛散してふえる・ ◆分化ん発生の過程で , 同質の細胞や組織から , 形態的・機能的に特殊化が起こって , 区別を生じる 過程」受精卵のもっ発生能は , 発生が進行するに つれてしだいに限定されていくが , 核移植などの実験 によって , そのような分化はまず細胞質に起こり , しだ いに核にもおよんでいくと考えられており , 核の分化の 本質は遺伝子の一部を失ったものではなく , 遺伝子 の一部に不活桂化が起こったものと考えてよい . いっ たん分化した細胞や組織が未分化の状態にもどるこ とを脱分化という・ 分解呼吸齲無気呼吸 ぶんかい ・分解者しや生物死体を多種多様な酵素作 用により分解する生物」還元者ともいう . その際 に生じるエネルギーによって生活すると同時に , 生体 をつくっていた有機化合物を無機物質に還元し , 再 び生産者が利用できる形にもどす . 多種類の土じよ う微生物と水中微生物を含み , 生態系内の物質 循環速度をはやくする重要な役割を果たしている . ぶんかい ◆分解能のう 2 点を 2 点として見分けることがで きる限界の能力」解像力ともいう . 人間の肉眼で は約 0. lmm , 光学顕微鏡では , そのとき用いた光の 波長の約 1 / 2 が限度で , 約 0.2 ″ . また , 波長の短い電 子線を用いた電子顕微鏡では光学顕微鏡の 10 ~ 1000 倍も分解能が高い . 分極鬆く① * 細胞膜の * 選択透過性のため , * 細胞の内と外とで電位差を生じている現象」細 胞が * 興奮すると脱分極し , 結局はまたもとにかえる . ② * 体液またはリンゲル液に金属電極をおいて , 直流 を通じたときに , 溶液と金属との間に生じる現象」 これを防ぐためには生体に直流を通じるとき , 不分極 電極を用いる必要がある . う分子にみられる運動」すべ 分子運動 ての分子は常に動いている . 運動の速さは温度によっ て異なり , 温度が高くなるほど大きい . 分子の運動工 ネルギーは絶対温度に比例する . つまり一 273 。 C ( 絶 対零度 ) に近づくと , 運動エネルギーは 0 に近づく . 固 体 ( 氷 ) は分子が規則正しく配列しており , わずかしか 運動していないが , 温度が上昇するにつれて , まだ分 子が引力で引きあっている状態が液体 ( 水 ) で , さらに 上昇すると分子は自由に飛びまわるようになる・このと きの状態が気体 ( 水蒸気 ) である . ぶんしかん 分子間引力いんりよく分子の間で引きあう力」 同種分子間で引きあう力を凝集カ , 異種分子間で 引きあう力を付着力という . 付着カ , 凝集カ
すいぞ 膵臓物 * 十二指腸に開口する * 消化腺」腸 の * 盲のうとして分化する . * 結合組織で分けられた 多数の小葉からなり , これがまた多数の腺房からでき ている . 腺房は外分泌を営む腺細胞の集合で , ここ からの導管が集まって * すい管となり十二指腸に開 こからすい液が分泌される . すい臓内には , ロする . 腺房のほかに , 点在する島状に区画された細胞の集 合体があり , これをランゲルハソス島と呼ぶ . これはすい 臓全体の 1 ~ 3 %. ランゲルハソス島は * 内分泌腺細 胞で , 付近にはりめぐらされた毛細血管に * イソシュリ ンを分泌する . 膵液 , ランゲルノッス島 すいそ 水素供与体きようよたい脱水素反応で水素原 子を与える物質」このときはたらく酵素を * 脱水素 酵素 , 水素原子を受けとる役割の物質を * 水素受 容体という . 式で示すと , AH2 + B ー - ーーー→ A 十 BH2 ( 水素供与体 ) ( 水素受容体 ) ( 説水素酵素 ) となる . 細胞呼吸において呼吸基質は水素供与体 である . 水素伝達系 水素結合物をう陰性元素の原子間の水素原 子を媒介とする化学結合」塩素・酸素・窒素など の強い陰性元素の原子 X に共有結合している水素 原子に , 強い陰性元素の原子 Y が近づくと , X と Y の間に H を媒介とする静電気力がはたらき , X— H ・・・ Y の形の結合を生じる . この結合は比較的弱 い結合であるが , タンパク質の * らせんでは N—H ・・ 0 , DNA の二重らせんでは N ー H ・・・ 0 や N ー H ・・・ N の水素結合が多数形成されて , 安定な構造 をつくっている . スイソサイキン化学合成を行う細菌の 1 種 . 細菌植物門・カソ菌科」水素を酸化して水にする ときに生じるエネルギーで有機物を合成する . → 2H20 十エネルギー 2H2 十 02 水素受容体物もたい脱水素反応において 水素原子を受けとる役割の物質」生体内のもっ ともふつうの水素受容体は * NAD や * NADP などの 補酵素で , 多くの * 脱水素酵素の補酵素としてはた らく . 実験にはメチレン青が水素受容体として用いら れる . メチレン青 ( Mb ) は水素と結合し還元されると 無色の化合物 ( Mb ・ H2 ) となる . Mb 十 2H → Mb ・ H2 水素伝達系 水素伝達すいそ - 、でんたつけい酸素呼吸において , 墓質 からうばった水素を伝達し最終的には酸素と結合 させて水を生成する酸化還元酵素の反応経路」 電子伝達系・水素電子伝達系ともいう . 脱水素酵 素が基質からうばった水素はふつう NAD を還元し て NADH2 を生じ , 次にフラビン酵素がそれを酸化 した水素は FAD を還元して FADH2 を生じる . そ 185 すいち 2H A T P NAD FADH2 ATP ATP H20 チトクローム系 藐水酵素フラビン素 の水素は H + と e- に分かれ , チトクローム系のヘム 鉄の酸化還元により電子が伝達され , 最終的には 電子は分子状酸素に渡されて H + とともに水を生成 する . この経路のいわゆる * 酸化的リソ酸化で水素 1 分子についてふつう ATP 3 分子を生成するが , FA D を補酵素とするコハク酸脱水素酵素では ATP は 2 分子しか生成しない . チトクローム 錐体外路いたい * 大脳皮質以外の運動性中 枢から出される指令の中枢神経系内での伝導経 路」大脳皮質と連絡はもっているが , * 中脳・ * 延 髄などから発せられる運動性指令の伝導経路であ る . 主として無意識的運動を指令する経路である . すいたい 錐体路ろ * 大脳皮質の * 運動領から発せ られる指令の * 中枢神経系内での伝導経路」運 動領にある * 神経細胞から出た突起は , * 延髄から出 る脳神経の神経細胞と連絡したり , * せき髄から出る せき髓神経の神経細胞と連絡して , * 随意運動を起 こさせる経路となっている . 錐体路はホ乳類に発達し ている . 水中草原すいちゅう そうげん水生草原 生物の分布を標高 , 水深 ま垂直分布豊く の相違に墓づいて垂直方 向にみた分布」温帯の山では , 景観的にかなり明 確に区別しうる植物の垂直分布帯がある . これは標 高により群落を優占する種類や構成する種類の違 いがあることに原因している . * 低山帯・山地帯・ * 亜 高山帯・ * 高山帯という区分は温帯でしか通用しな いので , 気候帯の名称を用いることもある . 極帯・寒 帯・亜寒帯・冷温帯・温帯・亜熱帯・熱帯の区分が それで , 寒帯は高山帯に , 亜寒帯は亜高山帯に , 冷 温帯は山地帯に , 温帯は低地帯に相当している . れらの境界は明瞭さを欠くことも多く , 東北地方で は針葉樹林帯の * 優占種であるオオシラビソと落葉 樹林帯の優占種であるブナとがかなりの高度にわたり 混生する推移帯がみられる . 垂直分布の本質はこの ように連続的なものであり厳密に各帯を定義するこ とは困難である . たとえば高山帯と亜高山帯との境 界は森林限界または高木限界をとる考え方が知ら れているが , 森林限界は森林樹種の分布が連続性 を失う限界として重要な意味をもっ . 高木限界は実 際上には問題がある . 多くの樹種は限界に近づくと 連続的に樹高が低くなるからである . 富士山のカラマ ツなどが高木型からほふく低木型へと連続的に変化 することで知られているのはよい例である . 近年になっ て積算温度を用いた暖かさの指数値による等指数 低木林・高山草原 20 側針葉樹林 ( 亜高山帯 ) 10 ー 落葉広葉樹林山箒 : 常緑広葉樹林 :. : : 30 0 南 ( 低地帯 ) 北 NADH2 FAD b → ( → a 当 02 ・ - → 2H + H 十 H + + e ーの伝達 2 の伝達 〔水素伝達系〕 2H 町 - 〔植物の垂直分布と水平分布〕
せいぶ たらきで酸化されるとき発光することが知られている . 発光する生物は , 植物では一部の細菌類とキノコ 類 , 動物では原生動物からセキツイ動物に至るまで 広い範囲にわたってみられる . 発光の意義は , 動物で は , 餌となる生物の誘い・雌雄の呼びあい・敵をおどす などが考えられるが , 植物の発光では特にそのような 意味があるとは考えられない . なお , ヒカリゴケやヒカリ モが光るのは光の反射によるものであり , 発光ではな い . ルシフェラーゼ , ルシフェリソ 生物発生原則せいよっはっせい 発生反復説 けんそく 生物発電せいぶつ はつでん生物電気 , 電気魚 ◆生物分布せいぶっ ぶんぶ地球上における生物の地理 分布と生態分布」多くの生物はその分布圏がき まっていて , 生物分布を規定する要因は気候・土じ よう・地形・地史・生物相互の関係など複雑である . 地球上の特定地域にのみ分布する種類は * 固有種 と呼び , 広い地域にわたり分布している種類は * 普へ ん種 ( 広布種 ) という . 普へん種は移動力や繁殖力の 大きなものに多い . 過去における気候変動や地学的 変動が原因となり , 過去の生活地にとり残された生 物 ( 遺留生物 ) は特殊な分布を示す . 北方系種が氷 河期の寒冷気候により南下し分布したものが , 氷河 の後退によって現在では高山帯に遺留しているのが よい例である . また , 過去の地質時代に繁栄してい たものが限定地域にのみ残存している場合 , それらを 遺存固有種と呼び , 日本・ヒマラヤのムカシトンボ , 日本・中国のイチョウ , 北米のセコイア , オーストラリ アのカモノハシ・カンガルーなどがあげられる . 生態 198 せい 分布 , 地理分布 精包 * 精子の東を生殖器の 付属腺の分泌物で包んだもの」精 きよう ( 莢 ) ともいう . 軟体動物頭足 類にもっとも発達した形のものがみら れる . * 交接腕によって雌にうけわたさ れ , 雌の生殖器内で精子がでて * 受 精が行われる . 精 包 精 包 う 精母細胞 せー可ー さいはう * 後生動物の〔イカの精包〕 * 精子形成時の * 減数分裂で , 2 回の分裂を行う前 のそれぞれの細胞」減数分裂を始める前の細胞は 一次。精母精胞で , * 精原細胞から変わってできる . 減数分裂の第 1 回目の分裂でできたものを二次精 母細胞という . 成熟分裂 ◆性ホルモン当 : 生殖腺から分泌されるホルモ ン」セキツイ動物では生殖腺以外の性的特徴の 発達や維持をつかさどる . 発生初期には生殖腺の 性分化にも関係すると考えられている . ホ乳類では精 巣から分泌される雄性ホルモソ , 卵巣から分泌される 2 種類の雌性ホルモソ ( ネ発情ホルモソと * 黄体ホルモ ン ) が知られており , いずれも * ステロイドである . 甲カク 類では生殖腺以外の部分から , 性の分化や性特徴 の発達を支配するホルモンが分泌されていることが知 られている . 雌性ホルモソ , 雄性ホルモソ 生命ま : すべての生物に共通な本質的特性」 生命とは何かについての考え方が生命観または、 * 生 命論である . 生物学の研究において研究者がどのよ うな生命観をいだいているかは , 研究の方向をきめる 上に影響するところが大きい . 生命現象 , 生物 生命現象せいめい げんしようすべての生物に共通にみ引 る現象」生命現象は無生物現象とくらべて次 ( ような特質をもっている . ( 1 ) 物質交代とエネルギー 代 ( 2 ) 反応と適応 ( 3 ) 発生と成長 ( 4 ) 生殖さ 遺伝 ( 5 ) 進化 : 生命の起源せいめい ーきげん地球上における原始生彬 を生じた過程」生命の起源については , 昔から の創造説 , * 自然発生説 , 他の天体からの胚種渡メ 説などがあった . 従来の自然発生説が * パスツールに よって否定されると , 原始生物は地球上の簡単な釤 質が複雑な物質へと進化した * 化学進化の結果 4 じたものであるとする改良された自然発生説が , * れ ーリソ・ * バナール・ホールデンらによって提唱された . 1936 年のオバーリンの名著『生命の起源』に発表 された内容は , 大すじで広く支持されている . それによ れば , 熱・紫外線・空中放電などのエネルギーにより , * 原始大気からまず有機酸・アルデヒドなどの簡単な 有機物を生成 , それからアミノ酸や塩基を生じ , さら に * 酵素作用のもとになる * タンパク質や自己増殖性 のもとになる * 核酸が合成され , これらが原始海洋中 に * コアセルべートを形成したとする . コアセルべートは 長年月の間に自然選択を受けて , 外界からの独立 , 物質交代 , 増殖といった性質を獲得 , 海洋中に蓄 積した有機物を栄養源とする嫌気的従属栄養型 生物の誕生となったと考えている . 生命表まい あるとき出生した一定数の個体 群が成長にしたがって死亡減少していく様子を統計 的に表した表」もともと人口問題において使われた ものだが , 動物個体群の研究に導入され , 特にコソ虫 類の研究に用いられるようになった . 年齢の間隔の , その区間の死亡数の , その区間の生存数 , その 区間の死亡率 4 , , 期待寿命のを表にして , のの経 過につれてそれぞれの数値の変化がわかるようにしてあ る・このような個体群の数の変化を図に表したのが 生存曲線である . 生存曲線 生命論せいめい ろん生命とは何かについての考え方」 生命は物理・化学の法則で説明できるとする機械 論と , 生命は特別なカ ( 生命力 ) の支配をうけている もので , 物理・化学の法則だけでは説明できないとす る生気論とが古くから対立している . また 19 世紀末 近くからは全体論がとなえられ , 他方弁証法的唯物 論に基づく生命論は 19 世紀後年に工ソジェルにより 基礎づけられた . 機械論 , 生気論 生毛体第いもう べん ( 鞭 ) 毛や繊毛の , 細胞のつけ ~ にある構造」基底小体・毛基体・動原核とい う・べん毛や繊毛の細胞の基部は , まわりには 3 本の / 」 管がつながったものが 9 組あり , 中心には 2 本の中心 があって , そこから各々 3 本の小管の組のうち , 2 本 つがべん毛や繊毛の先端に向かって伸びている . 生 体は中心体にある中心小体 ( 中心位 ) から発生す一 ものと考えられている . 声門せ もんこう頭の前頭 , * いん頭に面するすき の部分の名称」こう頭軟骨間にはられた 1 対のこ 頭粘膜によるひだの間のすきまをいう . 両生類以上 セキツイ動物にみられるが , 両生類とホ乳類ではこ が発音に関係している . 喉頭冒 , 声帯 精油ゅ、、いろいろな植物からえられる特有の芳
さいし 1 さいに 形でふちにとげをもつ . 花はリュウゼッラソに似て 7m も ある花茎上に円すい花穂をつける . 鰓室物節足動物・甲カク類の * えらをおさめる ための空間」甲皮のおれまがりによってできている . * セキツイ動物の場合は , * さいこう ( 鰓腔 ) と呼ぶ . 採集物ぅ植物採集・コン虫採集などのように , 対象とするものを集めること」水生生物を集める いそ採集・プラソクトン採集などもある . 生物を対象 とする採集以外に , 地学などでの岩石標本採集など あるが , いずれも目的に応じた採集用具が一般に使 われる . さいしゅう 最終宿主しゆくしゅ宿主 ◆最少受光量物うりよう * 緑色植物の正常な 生育に必要な * 受光量の最少値」 * 陰生植物は * 陽生植物にくらべて , 幼植物は成長した植物にく らべてこの値は小さいが , 緯度・高度が増すにつれて 大きな値を示す . さいしよう ◆最少培地はいち水と無機塩類にブドウ糖を 加えた * 培地」生活に必要な * 必須アミノ酸や * ピ タミソ・タソバク質を自力で合成できる野生型の菌 類は , この培地で繁殖できる . * アカパソカビではさらに 微量の * ビオチンを加える . 特定のアミノ酸やビタミソ の形成能力を欠く栄養要求性突然変異株は最少 培地では生育できない . 蟀完全培地 さいしよう最少量の法則 ◆最少律りつ 最少量の法則鱧 2 りよう作物の収量と肥料 栄養素との関係についての法則」最少量の法則 ともいう . リービッヒい 843 ) がとなえた . 植物の生育に は種々の元素が必要で , そのうちどのひとつを欠いて も生育できない . 植物の生育は必要元素のうち最少 量に存在する元素の量で支配される . したがって植 物の養分は平衡のとれた量を与えることが経済的で あり , ある元素だけを余分に与えても無駄である . この 法則は単に養分だけでなく , 他の環境要因 ( 例 . 光 の強さ・温度・ C02 濃度など ) の間にも成立すること が知られている . 採水法さいすい ほう海・河川・湖沼・池などの微生物 を調べる方法のひとつ」いろいろな深さの水を , 採 水器を用いて一定の量をくみあげて , 採水中のプラソ クトンについて調べたり , 化学的成分の分析などをす る方法 . ◆再生煢 : 個体の一部が失われたとき , その部分が 成長しておぎなわれる現象」生物界に広くみられ る現象であるが , 生物の種類や組織 , 器官の種類に よってさまざまである . 再生は特別な条件のもとで起 こる発生や成長とみなすことができる . 一般に再生カ は下等なものほど強くプラナリア・ミミズ・ヒトデなどは 強い再生力をもっている . 再生には , 失った部分をも とどおりに形成する * 同質再生と , 失った部分と違っ た部分を再生する * 異質再生とがある . ◆再生芽物せい動物が再生をするときに , 切り口 の近くにある未分化の細胞が増殖してできる小さな かたまり」成長して再生体となる . 一般に再生芽 はそのできた場所の性質によってきまってくる傾向が みられる . 尾の部分にできた再生芽をそのままにしてお くと , 尾が再生するしその再生芽を後あしの部分に 移すと , 再生芽から生じるものは , 尾にはならずに , 後 あしとなる . ったのち , 長い 1 本の直管となって , いったん * 髄質に ずつ出た細尿管は , 毛細血管とからみあいながらうわ ピーギ小体で , * 糸球体をおおう呀ーマンのうから 1 本 じまり , * 腎うに開口する細い管」皮質にあるマル ◆細尿管物によう * 腎臓中の * マルビーギ小体には を放出している . 巣の成熟抑制などのはたらきをもついろいろなホルモソ 色素胞刺激 , 卵〔ザリガニのサイナス腺〕 する . 脱皮の抑制 , 眼柄 物を貯蔵し放出 細胞からの分泌 にある神経分泌 いう . 脳や X 器官脳 視神経節 官」血液腺とも サイナス腺 る内分泌系の器 ◆サイナス腺甲カク類の目と脳との間にあ 体である . →カイネチソ ど知られているが , いずれも核酸塩基のアデニソの誘導 用をもつ天然の化合物の総称 . ゼアチソなど 10 種ほ 同様に , 細胞質分裂の促進や老化の抑制などの作 種」 DNA の分解産物から発見されたカイネチソと ◆サイトカイニン cytokinin 植物ホルモソの 1 呼ばれる . 最適を越して生理現象が停止するところは最高と 線ともいう . 生理現象が始まる温度や濃度は最低 , 起こる最適の状態を曲線に示したもの」好適曲 係する要因との関係で , 生理現象がもっとも盛んに 最適曲線辞ん生理現象とそれに大きく関 最適温度をき適温範囲 底のどろの色などを調べる . 底生生物の平均個体数を調べたり , あわせて底質・ で水底のどろを数回採集し , 細かい目のふるいにかけ , 湖沼・池などの底生生物を調べる方法」採でい器 採泥法物でい採でい器を使って , 海底・河川・ 最低血圧血圧 臍帯臍の緒の に分化させるはたらきがあるからである . るはたらきがあり , 尾の付近には再生の芽を尾の細胞 後しの付近にはその部に起こる再生をすべて後しとす の付近に埋没した場合には , 尾を生じてくる . これは が , 後し付近に埋没した場合には , 後しが再生し尾 動して埋没し表面に傷をつけておくと , 再生を起こす している神経を分離し , 後しと尾の中間の部分に移 もたせる力を備えている領域」イモリの後しに分布 ーば 未分化細胞に特定な性質を : 再生の場 さいせい 一般に下等なものほど , 再生能力が強いといえる・ 根元から切りとられて , もとどおりのあしを再生する . 全なからだをつくる . イモリやサンショウウオでは , あしを などは , からだを 2 つに切られても , それぞれの片から完 たび海綿のからだをつくり , ヒドラ・ヒトデ・ブラナリア は , からだをバラバラにし布でろ過しても , 細胞はふた の部分を再生することができる能力」海綿動物で 再生能力く個体の一部を失ったとき , そ る . は * 精子を生じ , 精子は * 輸精管をとおって排出され ている細管」精細管ともいう . 細精管の管壁細胞 細精管かん さいせい * セキツイ動物の * 精巣を構成し
ふくえ 上皮小体 副甲状腺こうじよう の膜構造の成分として重要なものである . 脂質 肪に糖類の結合した * 糖脂質があり , いずれも細胞内 したもの」 * 脂肪にリソ酸が結合した * リン脂質 , 脂 ししっ単純脂質に他の物質が結合 複合脂質 ふくごう 子が結合した複合体となっている . 成 , 中間生成物からの脱水素という 3 種の酵素 24 分 酸の脱炭酸 , アセチル基の転移による活性酢酸の生 例がある . たとえばビルビソ酸脱水素酵素は , ピルビソ の」多くの脱水素酵素 , 脂肪酸合成酵素などの に必要な酵素群が結合してか ( 顆 ) 粒をつくっているも こうそ生物体内で , 一連の反応過程 複合酵素ふくごう るミミス類の腹面を通る主血管をいう . けっかん環形動物門・貧毛綱に属す 腹行血管ふくこう セチルコリソを分泌する . 交感神経系 ている . 副交感神経系の興奮により神経液としてア 末端部にはシナプスがあって , 簡単な神経節をつくっ 布して , 副交感神経系となっている . 副交感神経の 経の仙髄神経は , 交感神経系の分布する部分に分 面神経・動眼神経などの脳神経の一部やせき髄神 的にはたらいている自律神経系」迷走神経・顔 : 副交感神経系交感神経系と対抗 の部分を副罩丸といい , 精子の輸送をする . 中にはいり , 精巣から出た小精管と合ーしている . である * 中腎の一部が , 中腎の退化後も残って精巣 巣ともいう . 羊膜類の雄では , 胚の時代の排出器官 ( うがん精子の輸送にあたる管」副精 副睾丸ふく らに岐散花序をつくるなどはその例 . 花序 に穂になるイネ科の場合や , * 頭状花序のキク科がさ してある * 花序を形成する場合」穂状花序がさら かじよある * 単一花序がさらに集合 複合花序ふくごう えるもの」へビイチゴ・ノ、スなどがある . 一 * 花托上で独立に成熟して 1 個の果実のようにみ 1 個の花の離生した多子房が同 複合果まくごう 類以下では胸こうと腹こうとの区別はない . や , その他多くの内臓を含んでいる . 横隔膜のない島 は腸間膜などによって腹こう壁とつながる消化器官 横隔膜によって * 胸こうとへだてられている . 内こうに 腹腔ホ乳類の腹部にある * 体こうの一部」 立像眼と * 重複像眼がある . 個眼 8 千などである . カメラ眼とともに像視眼であるが , 連 活性のアリで 6 ~ 9 , イエバエ 4 千 , トンボ類 1 万 ~ 2 万 が有する . 1 個の複眼を形成する個眼の数は地中生 眼が集まってでき , クモ類・多足類を除く節足動物 たレソス眼」 * 単眼によく似た構造をもつ多数の個 ・複眼節足動物の多くにある特殊な構造をし 複果まく集合果 ないものである . 栄養素 行ったり , 各種の生理作用の調節に欠くことのでき 量で , エネルギー源にならないが , * 物質交代を円滑に と * ビタミソ」三大栄養素にくらべて , 必要量は少 ◆副栄養素えいようそ * 栄養素のうち * 無機塩類 十種ある . 食用になるが , 毒素テトロドトキシンをもっ . 体長 10 ~ 50cm. トラフグ・シマフグ・ゴマフグなど数 くにある . 背面は黒色や青色で , 腹面は多くは白色 . からだはふつう肥厚 , 背びれ・尻びれはからだの後端近 魚の総称」暖海のやや深い水中で生活している . 305 ふくじ 複合タンパク質加水分解によって * ア ミノ酸の他に , 特徴的な非アミノ酸成分を含むタソ バク質の総称」非アミノ酸成分を配合族という . 配合族として , * 核酸を含む * 核タンパク質 , 糖を含む * 糖タソバク質 , * 脂質を含むリポ ( リン脂 ) タソバク質 , 金属を含む金属タソバク質 , リソ酸を含む * リソタンパ ク質 , 色素を含む * 色素タソバク質などがある . タ ソバク質 ・腹根せき髄の腹側から対になって出る神経 突起の東」前根ともいう . 腹根は背根と合流し つい間孔を出てせき髄神経となる . 腹根内を通る突 起は , 主として骨格筋に分布するので連動神経であ る . 脊髄神経“れ、 しんけい 腹式呼吸翳呼吸運動 フクシン fuchsin 染色用色素のひとつ」 塩基性フクシンは * 核・ * 原形質などを , 酸性フクシソ は細胞内の * ミトコソドリア・ * ゴルジ体・ * 紡すい糸な どを染めるのに用いられる . 塩基性フクシソ・酸性 フクシソ ◆副腎セキツイ動物の腹部 , 腎臓の近くに存 在する内分泌腺」ホ乳類では腎臓の前端に付着 している . 外側の皮質と内側の髄質とに区別される . 皮質と髄質は発生の起源が異なり , 動物によっては 離れて存在する . 副腎を腎上体と呼ぶことがある . 魚 類では皮質に相当するものを間腎 , 髄質に相当する ものを上腎といってまったく離れている . 皮質と髄質 はそれぞれ別種のホルモソを分泌している . 副腎 髄質 , 副腎皮質 副神経畿けい第 11 脳神経」魚類・両生類 ではこれを欠く . 延髄を出て肩・胸の筋肉に達する運 動神経である . 腹神経節亡んけいせっ環形動物門・節足動物 門のように , * はしご形神経をもつ動物の各体節の腹 面にある神経節」正中線をはさみ , 左右に 1 個ず つ存在しているが , コソ虫類では左右の 2 個が接近し て 1 個にみえる . これらの神経節は前後左右に連絡し あい , 腹神経節連鎖または * 腹髓とも呼ばれる . ふくしんけいせつ 腹神経節連鎖れんさ 腹髓 : 副腎髄質 ふくじん すいしっ副腎の内側にある内分泌 腺」アドレナリソ・ノルアドレナリソを分泌する . 副 腎髄質は平常はほとんどホルモソを分泌していないが , 突発事件において * 交感神経が刺激されると大量に 分泌される . そのため瞳孔は拡大し , 毛が逆立ち , 心 臓は激しくはく動し , 血糖量が高まり , 刺激に対応 する条件をつくり出す . アドレナリン ふくじん : 副腎皮質 ひしっ副腎の外側を占める内分泌 腺」 * コルチコイドと総称される数種類の副腎皮 質ホルモソを分泌する . 副腎皮質は脳下垂体前葉 からの副腎皮質刺激ホルモソによって支配されてお り , 前葉の除去により退化する . 副腎皮質ホルモソ ◆副腎皮質刺激ホルモンしげき ふくじんひしつ 脳下垂 体前葉から分泌されるホルモソの 1 種」 ACTH( ア クス ) と省略する . タソバク質で , * 副腎皮質にはたらい て , * コルチコイドの分泌をうながす . 血液中のコルチコ イドの減少やストレス状態で ACTH の量が高まる . 、ふくじんひしつ ◆副腎皮質ホルモノ 副腎皮質か ら分泌されるホルモソの総称」コルチン・コルチコイ
のうか ねんま 止する . このためこれが 1 年間の 体」有刺胞類の * 刺胞に対応するもので , えさとな 放射組織 肥大成長として明らかに認める る動物を捕えるのに役だっ . 粘膜跿セキツイ動物の消化管・気管・生殖輸 ことができる . 根にも認められる 管など外部に開口するこう所や管の内壁の上皮」 が , 樹木ほどはっきりしない . また 熱帯地方では目だたないが , 雨 * 粘液腺などの分泌腺があり , 粘液などが分泌されて 期と乾期のある地方では年輪 表面が湿じゅんに保たれる . ができる . 気候の急変や病虫害 ◆年輪樹木の横断面にあらわれる同心円状の によって 1 年に 2 つ以上輪ができ 輪」裸子植物や被子植物双子葉類では * 形成 る場合もあり , これを * 偽年輪と 層があり , * 肥大成長によって材を内側に形成する . いう . 魚のうろこにも冬に冬帯を 形成層の活動は外界に影響されるので , 季節の変化 生じるので , 1 種の年輪ができる の著しい温帯地方では , 春に細胞の大きい * 春材 , 秋 は小さな細胞からなる * 秋材をつくる . 冬は活動を中 ことがある . 270 秋材春材秋材春材 〔年 輪〕 著しく , 大脳と呼ばれている . ヒトの大脳 ( 端脳 ) では ノアザミ 原野にはえる多年草の 1 種 . 双子葉 高等な精神作用を行うことができる . 綱・合弁花亜綱・キク科」茎の高さは約 90cm で , 葉は互生し , 羽裂した葉先はとげ状をなす . 初夏に ◆脳下垂体のうか すいたいセキツイ動物の頭部 , 間脳の 茎頂に紅紫色の頭状花をつける . 下に突出する内分泌 脳室 ノイバラ原野にはえる野生バラの 1 種 . 双子葉 後葉 腺」下垂体または下 結節部 綱・離弁花亜綱・バラ科」高さ約 2m. 枝にはとげ 生体ともいう . 前葉・中 がある . 葉は 1 ~ 4 対の小葉からなる羽状複葉で互生 葉・後葉・結節部の 4 する . 初夏に枝先に白色または淡紅色 5 花弁 , 直径 部分が区別される . 発前葉 約 2cm の花を多数つける . 果実は球形で , 熟すと赤 生学的には , 神経管に 中葉 由来する間脳部の突脳下垂体こう くなり , 薬用になる . 起を口がいの外胚葉の ノイローゼ不安や欲求不満が原因となってか 〔脳下垂体〕 陥入部がつつんで形成される . 後葉は間脳に由来し , っとう ( 葛藤 ) が起こる精神状態」神経症ともいう・ 他はロがいの陥入部に由来する . それぞれ別種のホル このような不安定な精神状態がもとになり , 心臓や胃 モソを分泌する . 脳下垂体後葉 , 脳下垂体前 腸などに異常があらわれることが多い . ノイローゼにな りやすい人となりにくい人とがある . ノイローゼは精神 葉 , 脳下垂体中葉 ◆脳下垂体後葉 のうかすいたい 病ではない . 脳下垂体のうちの こうよう 神経性内分泌器官」内分泌腺とはいっても , 間 ノイロン neurone 神経単位 脳の突出部を起原とし , * 神経繊維が多く , 間脳視 ◆脳動物の神経系で , 特別に神経細胞が集中 床下部からの神経分泌物の放出部位となっている . して , 神経作用の中心となる部分」無セキツイ動 脳下垂体後葉から分泌されるホルモソには , 子宮収 物では , ふつう頭部神経節を脳と呼んでいる . セキッ 縮ホルモソ , 血圧上昇ホルモソ , 抗利尿ホルモソなど イ動物の脳は , 前方から , * 端脳・ * 間脳・ * 中脳・ * 小 が知られている . 脳下垂体後葉の粗抽出物をピッイ 脳・ * 延髄の 5 つのふくらみに分かれ , 延髄がせき髄に トリソといっている . つづく . この 5 つの部分が , 動物によって , さらに細かく ま脳下垂体前葉鸞いたい * 脳下垂体のうち多 分かれている . このうち端脳と間脳をあわせて前脳 , 小 くのホルモソを分泌する内分泌器官」 * 成長ホルモ 脳 ( およびきよう ( 橋 ) ) と延髄をあわせて * りよう ( 菱 ) 脳と ソ STH , * 生殖腺刺激ホルモソ GTH ( * 黄体形成ホ いうこともある . これら 5 つの部分のうち , 端脳は , 円ロ ルモソ LH , * ろ胞成熟ホルモソ FSH ) , * 甲状腺刺激 類や魚類では * 臭覚だけに必要な部分であるが , ホ乳 ホルモン TSH , * 副腎皮質刺激ホルをソ ACTH , * 黄 類や島類ではよく発達しており , ヒトでは特に発達が 体刺激ホルモソ LTH ( * 泌乳刺激ホルモソ ) などが確 中脳 認されている . ホルモソのいくつかは他の内分泌腺のは 小脳 大脳 たらきを支配し , その内分泌腺からのホルモソは脳下 垂体前葉のはたらきを調節するため , セキツイ動物の 内分泌系の中心的役割を果たしている . ◆脳下垂体中葉寰い * 脳下垂体のうち前 葉と後葉の間にはさまれた薄い部分」中葉ホルモ ゾイソテルメジソ ) を分泌する . カレの脳下垂体中 葉を除去すると , 環境はどうあろうとも白色化する . 脳幹脳のうち , 間脳・中脳・きよう ( 橋 ) ・延 髄の連なりをいう . ハ虫類 両生類 〔セキツイ動物の脳の比較〕
ぜんと せんも みられる運動 . 前者の場合 , 移動やあなほり運動であ ②生体に * 病原体が侵入してから , または * 放射線 り , 後者の場合 , 器官内容物のかきまぜや輸送の目 放射を受けてから , 発病するまでの期間」病気の 的をもっ . * 平滑筋からできている * 縦走筋と * 環状 うち , 急性伝染病は潜伏期は短く , 慢性伝染病は 筋が交互に , 対抗的にしかん ( 弛緩 ) と収縮をくり返 長い . すことにより起こる . ◆全不等割うかっ * 卵黄のあまり多くない * 端 ◆全等割ぜん * 卵黄の少ない * 等黄卵にみられ 黄卵で起こる * 卵割の形式」両生類・頭足類を とうかっ る * 卵割形式」 * 割球は完全に分裂し各割球の 除く軟体動物の卵では * 動物極側で卵割が活発に 大きさが同じである場合をいう . 典型的なものは , ナマ 進行し , * 割球は小さく , 植物極側ではゆるやかで割 コの 1 種にその例がみられ , ウニの初期発生もほぼこれ 球は大きい . しかも完全な割球になるので , 卵黄の多 に近い . 全割 い卵にみられる * 部分割と区別する . 全割 全透性せんとう せい膜が溶液の溶媒も溶質も通す性 センプリ山野の日あたりのよい場所にはえる二 質」両透性ともいう . 全透性の膜をへだてて , 異な 年草の 1 種 . 双子葉綱・合弁花亜綱・リソドウ科」 る濃度の溶液をおいた場合 , 両方同じ濃度になる . 茎は高さ 30cm で四角形 , 葉は線形で対生 , 秋に白 全透性の膜では濃度の高い方から低い方へ * 拡散を 色合弁花を多数つける . 全草に苦みがあり , せんじて 起こすからである . 植物細胞にある細胞壁は全透性 健胃剤に利用する . の膜である . 半透性 前房前眼房 前頭葉登とう左右大脳半球の中心溝よりも前 ・全北区をく動物地理区のひとつで , 旧北区と の部分」旧皮質・古皮質・新皮質の 3 種の大脳 新北区を統合した区域」東南アジアを除くユーラ 皮質中の新皮質の一部 . ヒトにおいて前頭葉が失わ シア大陸 , サハラ砂漠以北のアフリカ , 北アメリカ大 れると , 積極性・計画性がなくなるなど , 人格や性格 陸を含む地域 . 全北区は旧北区と新北区に区分さ に変化が起こる . 前頭葉には随意運動・言語の中 れる場合が多いが , 全北区としては新北亜区 ( 北緯 枢などもあるが , * 頭頂葉・ * 側頭葉・ * 後頭葉などで 50 度以南 , メキシコ高地までの北米大陸 ) , カリブ亜 受け入れた情報を統合し , 判断し , 意志を決定する 区 ( 中央アメリカと西イソド諸島を含む地域 ) , 旧北 特に大切な部分である . 亜区 ( 北極地方と熱帯東南アジアを除くユーラシア 全頭類ぜんとう るい魚綱・軟骨魚亜綱に属する化石 大陸 ) , 北極亜区 ( ユーラシア大陸北部と北米大陸 魚類の 1 群」ギソサメ類がこれに属するが , 中生代 北部を主とする地域 ) の 4 亜区に細分される . トナカイ に絶滅し , 現存の種類はない . 蛉軟骨魚類 ・野牛・キツネ・クマ・ウサギなどが分布している . 蛉地 セント : ジェノしジ szent ・ Györgyi, Albert 理分布 八ソガリーの生化学者・医学者 . von 1893 ~ ◆全北植物区しつくユーラシア大陸の熱帯地 ビタミソ C の発見者」生物の細胞内呼吸の研究 域を除き , 北米大陸の大部分と北アフリカを包含す をし , 1928 年オレソジ・レモソから * ビタミソ C を発見 , る区域」全北植物区系界ともいい , 全北区とい 結晶としてとり出すことに成功した . その後この物質 うこともある . 北極植物区系区 , ヨーロッパ ~ シベリ 構造を明らかにし , アスコルビソ酸と命名した . 1933 ア植物区系区 , 地中海植物区系区 , 黒海 ~ 中央 年には * ビタミソ P を発見した . また呼吸に関係した アジア植物区系区第北アフリカ ~ イソド植物区系区 , 酸化還元酵素群の研究も多く , 1937 年ノーベル生 支那 ~ 日本植物区系区 , 北アメリカ太平洋岸植 理医学賞を受賞した . 物区系区 , 北アメリカ大西洋岸植物区系区に細 前脳セキツイ動物の胚発生時に管状の神経 分される . サクラソウ・キキョウ・サクラ・カエデ・カバ・モ 管の分化で生じる脳胞の最前端部」脳胞は 3 っ ミ・マツなどの類が固有種として分布 . 地理分布 の部分に分けられ , 前方より前脳・ * 中脳・後脳 ( * 菱 ◆ゼンマイ山野の湿地に多いシダの 1 種 . シダ植 脳 ) と呼ぶ . 前脳はさらに * 端脳と * 間脳に分化する . 物門・シダ綱・ゼソマイ科」根茎は大きな塊りとな * 眼胞は前脳の将来間脳になるべき部分の左右から り , 高さ lm になる葉を根生する . 胞子のうをつける実 側方へ向かって生じる . 脳胞 葉は春に出て , ふつうの栄養葉は胞子の飛散後にで 前胚種子植物において , 受精卵が分裂をは る . 若い葉柄は白毛におおわれ食用になる . じめてから , 分 裂した細胞 0 記→ 3 → 腺毛植物の表皮系にある毛状の突起で , 液 胚 体を分泌するもの」単細胞性のものや多細胞性の が分化して受 ものがあり , 粘液を分泌する . なかには毒液を分泌す 胚をつくるま卵 るもの , 糖を分泌するものなどもある . イソゲンマメの毛 で」被子植 は水液を出し , 食虫植物のモウセソゴケなどでは消化 物では 4 細胞 液を分泌する . のうち上部に ・繊毛細胞の表面にある多数の原形質性の ある 2 細胞が胚になる . 毛」べん毛と本質的には違いはない . 原生動物の 選抜選択 繊毛虫類の体表 , 高等動物の繊毛上皮を構成す せんぶく 物潜伏期き ①刺激を与えてから反応があら る細胞その他トロコフォラなど幼生の繊毛帯 , 植物 われ始めるまでの期間」 * 神経筋標本で , 刺激を与 ではコケ・シダなどの精子にみられる . 繊毛による運動 えて応答が起こるまでは , 約 10m / sec 以内の潜伏時 を繊毛運動という . 移動運動や水の流れを起こし中 間がある . これは真の潜伏期と伝導時間とを含めた の微生物をはこぶなどのはたらきをする . 繊毛運 もので応答時ともいう . 動 , 鞭毛 28 芽 や 子 葉 ると 部な . 分 〔ナズナの胚の発生〕 0 000U00 0
しよう 道に * そのう , 胃には * 砂のうが分化し , * 硬骨魚類では胃と 腸の境に幽門垂とい う * 盲のうが発達して いる . 消化管は両端 の小部分を除き内 胚葉起源の腸管に 由来する . その内面 は粘膜上皮からなり , 中腸肝臟 167 硝化菌うか硝化細菌 しよう 肝臟 胆のう 十二指腸 大腸ー 盲腸 虫垂 〔ヒ 肝臓 食道 . すい臟 ト〕 すい減 食道 直腸 後腸 月旦のう 胆のう すい臓はうこう 十二指腸 直腸 〔マス〕 〔カエル〕 〔消化管〕 その外側を環状筋と縦走筋がとり囲む . 消化管壁 には , * 胃腺・ * 腸腺のような * 消化腺や , 粘膜腺が存 在しており , 内層・中層・外層からなっている . 蛉消 化 , 消化器官 : 消化器官か食物の消化・吸収にあずかる 器官系」消化器・食消器・消化器系などともい う . 動物の内臓の大部分を占める . 原生動物は * 細 胞内消化を行うが , 消化のための細胞器官に * 細胞 ロ・ * 細胞いん頭・ * 食胞・ * 細胞こう門などをもつも のがある . 海綿動物では , * 胃こうやべん毛室内の * え り細胞が食物をとらえて細胞内消化を行う . コウ腸 動物では , 体内のこう所である * 胃こうが消化器官で ある . へソ形動物では , * ロ・ * いん頭・ * 食道と分かれ るが , * こう門はなく , * 条虫類では , 消化器官は退化 して存在しない . 環形動物以上では消化器官はロ からこう門にいたるひとつづきの * 消化管と , それに付 属する消化腺からなっていて , 消化管には , 前腸・中 腸・後腸の区別ができる . 軟体動物・節足動物では , 消化管は * ロこう・ * 食道・ * 胃・中腸・後腸よりなり , そのうの発達しているものもある . これに * だ液腺・ * 中 腸腺などの消化腺が付属している . 胃には消化腺の ないのがふつうで , 消化液は中腸よりの逆ぜん動によ って導入される . 節足動物では胃はキチソ質の歯をも った複雑な構造のそしやく胃となっていて , 養分の吸 収はもつぼら中腸・中腸腺で行われる . 消化 , 消 化腺 , 消化酵素 しようか 消化共生きようせい動物の消化管内に , 特定の 微生物が共生して消化を助けること」ホ乳類の大 腸内には大量の細菌がいて , タソバク質や炭水化物 の発酵を行う . 炭水化物のうち , セルロースを分解で きる酵素を生産できるセキツイ動物はいないので , 草 食動物の大部分はセルロース分解酵素をもっ微生 物が共生していることにより , セルロースを消化吸収 することができる . これら微生物の中でも , シロアリ類 の腸内に共生しているトリコニソファ ( 1 種のペソ毛虫 類 ) は , シロアリの食べた木片を消化するものとして有 名である . 小核う原生動物の繊毛虫類にみられる小さ い方の核」副核ともいう . * 大核と対比してこの名 称がある . ゾウリムシの接合のときは , 大核は消失し 小核は分裂してその内容の一部を交換しあう . 小核 の中に , 遺伝物質があるとも考えられている . 小顎腺うがく 小顎腺煢ご ま消化酵素とか * 消化管内で , 食物を加水分 解して吸収可能な低分子化合物にかえる * 加水分 解酵素の総称」 * 炭水化物分解酵素として , * だ 液中に * アミラーゼけチアリン ) , * すい液中にアミラー ゼ ( アミロプシン ) ・ * マルターゼ・ * サッカラーゼ , * 腸液中 にマルターゼ・ * ラクターゼがある . * タンパク質分解酵 素として , * 胃液中の * ペプシソ , * すい液中の * トリプ シソ・ * キモトリプシン , 腸液中の * エレプシン ( ジペプチ ダーゼ・カルボキシベプチダーゼ・アミノベプチダーゼ ) があ る . * 脂肪分解酵素として胃液・すい液・腸液中に * リバーゼ ( ステアプシン ) がある . ペプシンは酵素活性の ない * ペプシノーゲソとして分泌され , 胃液中の塩酸で 活性化される . トリプシソ・キモトリプシソはそれぞれ * トリプシノーゲソ・ * キモトリプシノーゲソとして分泌さ れ , 前者は腸液中の * 工ソテロキナーゼが , 後者はトリ プシンが活性化する . 腸液中にはほかに * 核酸を分解 する酵素 ( ヌクレアーゼ・ヌクレオチダーゼ・ヌクレオシダ ーゼ ) , リン化合物からリン酸をきり離すホスファター ゼ , * リン脂質を分解するレシチナーゼなどがある . 蟀化学的消化 , 脂肪分解酵素 , 消化 , 消化器官 工ンテロキナーゼもやはりタソバク質分解 酵素でトリプシノーゲンの分子の一部をこわす ( マス ク除去 ) ことにより活性化する . ◆硝化細菌硝化作用を行う細菌類」 亜硝酸菌と硝酸菌の 2 属がある . この属の細菌類は 土じよう中に生活し , 動植物遺体の腐敗によって生 じたアソモニアを亜硝酸や硝酸にかえるはたらきをする . これは自然界における窒素の循環の一環として重要 な意義をもっ . 蟀亜硝酸菌 , 硝化作用 , 硝酸菌 しようか 松果腺 せんセキツイ動物の頭部 , 間脳の上 部にある内分泌腺様の器官」上生体ともいう . そ の機能はまだ明らかではないが , カエル・魚類では * 色 素胞の収縮に関係するホルモソを分泌するとされてい る . : 消化腺うか 消化液を分泌する * 外分泌腺の 総称」 * 胃腺や * 腸腺のように * 消化管の粘膜内 にあるものと , * だ液腺や * 肝臓・ * すい臓のように消化 管を離れて存在し , 導管によって消化腺に通じてい るものとがある . 消化腺の分泌する液を消化液とい い , * 胃液・ * 腸液・ * だ液・ * すい液のように消化酵 素を含むものと , * 胆液のように含まないものとがある . 消化腺のはたらきは * 神経と * ホルモソによって二重に 支配されているものが多い . 一般に分泌に対しては副 交感神経は促進的に , 交感神経は抑制的にはたら く . すい液は十二指腸からの * セクレチンによって , 胃 液は胃幽門部からの * ガストリンによって分泌が促進 される . * 肝臓はたえず胆液を分泌し , これを * 胆のう に貯えているが , 十二指腸よりの * コレシストキニンは 胆のうにはたらいて , 胆液の放出を促進させる . 化 学的消化 , 消化 , 消化器官 , 消化酵素
はっし 則で , 個体発生は系統発生の短縮された反復であ ・発生反復説はんぶくせっヘッケルが提唱した原 はっせい ば , しだいに発生能は狭くなってくる . ある . しかし胚発生が進んで , ある胚域の分化が進め 件によって , 比較的いずれにでも分化していく能力が って発生初期のある胚域は , それがおかれた周囲の条 していくことができるすべての可能性のこと」したが のう発生中の胚のある胚域が , 分化 ◆発生能 はっせい 盛んである . シュペーマン , 発生 現という分子生物学的な立場から研究する方法が 胞の分化 , 形態形成という現象を , 遺伝情報の発 しい発生生物学が主流を占めている . 特に成長 , 細 生理的・生化学的側面から追求していこうとする新 1 分科とされてきたが , 現在では , 発生という現象を 態に関するものであったことから , 発生学は形態学の 19 世紀末ごろまで , 発生学の研究は , ほとんどが形 発生学齪せい個体発生を研究する学問」 在能とがある . す発生運命と , 環境の変化ではじめてあらわれる潜 る . したがって , 発生能には , 正常に発生したときに示 生は , 細胞のもつ発生能のほんの一部を示すものであ の発生運命よりもより多くの能力をもち , 正常の発 生でたどる運命」卵または発生初期の胚域は , そ ・発生運命弩んま : 発生初期の胚域が正常な発 乳類の * 声帯などで発せられる音をいう . 蛉発音器 音」声ともいう . カコレの * 鳴のう , 島類の * 鳴管・ホ 内の一定位置にあるうすい膜を振動させて生じる 発声気道を通ってはき出される息が , 気道 個体発生 官が正しく形成されていくかである . 系統発生 , 他はいかにして細胞の分化が決定づけられ組織や器 うな過程を経て組織や器官が形成されるかであり , 生には 2 つの問題がある . ひとつは , 受精卵からどのよ 大別するが , 通常は狭義に個体発生のみをいう . 発 までの過程」発生を個体発生と系統発生の 2 つに て胚となりさらに幼生を経て幼動物から成体となる 物発生卵が受精し , その受精卵が卵割期を経 1910 年リケツツにより発見された . リケッチア チアの 1 種」シラミによって媒介される . 病原体は 病のひとつである発疹チフスを起こす病原体 . リケッ 発疹チフス病原体んたい * 法定伝染 れており , すべて * ステロイド系の物質である . トロン・エストラジオール・エストリオールなどが抽出さ 巣や尿から , このようなはたらきをもつ物質としてエス では * 発情という状態をひき起こさせる . ホ乳類の卵 を発達させ , 維持させるホルモソである . また , ホ乳類 胞ホルモソともいう . 雌の生殖腺以外の性的特徴 ら分泌される * 性ホルモソの 1 種」工ストロジェソ・ろ セキツイ動物の卵巣か ・発情ホルモン はつじよう ルモソの分泌量が多い . 発情ホルモソ 的に発情期がつづくものとがある . 発情期には発情ホ ずれるものと , 繁殖期間中 , 交尾が行われるまで連続 の時期をいう」種によって , 周期的に発情期がおと 内の * 卵胞が成熟して排卵ま近になると発情する . こ ホ乳類では繁殖期間中 , 卵巣 発情期き はつじよう によってひき起こされる . たてられる生理的状態」雌雄それぞれ * 性ホルモン 283 はでい り , この反復は , 遺伝および適応の生理的機能によ って規定されるというもの」進化再演説・生物発 生原則ともいう . ヘッケルの原則は , 個体発生を調べ ることにより , 生物の系統がっかめるという観点から 19 世紀後半の * 発生学を刺激したが , この考えを真 の意味での生物発生の基本則とみなすことには異論 がある . バッタイナゴ ハッタケアカマッ林にはえる食用キノコの 1 種 . 真菌植物門・担子菌植物亜門・マッタケ科」かさ の直径は 5 ~ 10cm でろうと状をし , 表面は同心円状 に模様がある . 全体は淡赤かっ色であるが , もろく , 傷 口が青藍色に変色するのでアイタケの名もある . はった 八田線せん 宗谷海峡を通る動物分布の境 界線」 1910 年八田三郎が両生類・ハ虫類の分 布から , カラフトのシベリア亜区と , 本州・北海道・満 州亜区の境界線であることを提唱 . * ブラキストソ線 より意義が深いことを主張した . 発電生物電気 ◆発電器はつでん * 電気魚の発電器官のこと」電 気器官ともいう . 魚類のほかには発電器官をもつ生 物はいない . 日本近海にすむシビレエイは頭の両側に , 横紋筋が変化した五 ~ 六角形のへん平な発電板が 多数積み重なってできた電気柱が , 両側にそれぞれ 400 ~ 500 個もある . それぞれの電気柱の一方の面に だけ神経が分布し , その神経の刺激により * 活動電 流を生じると神経の分布している側が電気的に負に なる . 発電板ひとつの起電力は約 0.04 ボルトだがひと つの電気柱内では発電板は結ばれているので , 全体 として 30 ボルトぐらいになる . 電気柱は , さらに並列に なっているので , 発電器内では , 全体として大きな電 力をもっことになる . 南アメリカのデソキウナギは 650 ~ 850 ボルト , 中部アフリカのデソキナマズは 400 ~ 450 ボルトの電気を発生する . このような電流の発生にも かかわらず , 電気魚自体の筋肉 , 神経などが損傷さ れない理由はまだ解明されていない . 発電魚類 はつでん ぎよるい電気魚 ◆発熱反応 はつねつ はんのうエネルギーを発生する反応」 * 吸熱反応の対語 . 反応の結果 , その分だけエネルギ ーの少ない物質を生じる . 発生したエネルギーは他の エネルギーに転換しなければ熱エネルギーとなる . 生体 内で起こる呼吸基質の分解や ATP の分解などの発 熱反応では , 発生するエネルギーの多くはそれぞれ ADP の合成などの化学的エネルギーや運動・光・電 気などのエネルギーに転換する . 八放サンゴはつばう コウ腸動物門・花虫綱に 属する根生目・海トサカ目・ヤギ目およびウミエラ目 の動物を総称する * 亜綱の名称」海底にすみ , 群 体をつくる . 個虫の胃こうはたがいに連なっている . 個 虫の * 触手は 8 本 , 体内の隔壁も 8 本 , 個虫体内およ び群体の中軸に骨片及び骨軸をもつ . 色の美しいも のが多く , ヤギ目のサソゴ類は装飾に用いられる . : ハーディーワインベルグの法則 ーほうそく * メソデル集団内の遺伝子頻度が代を重ねても一定 であるという集団遺伝学の法則」 1908 年八一ディ , 1909 年ワイソベルグが独立に発表 . この法則が成立 するためには , 十分大きな個体数があり , 集団内では