秋分の日 - みる会図書館


検索対象: 太陽のいとなみ 植物、動物とともに
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1. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

北半球の黄道について 春分の日 ( 3 月 21 日ごろ ) 春分の日は、太陽がのほ、ってからしずむまでに 時間かかります。一日は 24 時間ですから、 昼と夜がちょうど同じ長さですね。春分の日を すぎると、昼が夜より長くなります。というの は、この季節は太陽が毎朝少しずっ早くのばり、 少しずつおそくしずむからです。昼が長くなり、 太陽が空の高いところまでのほ、るので、地上に 太陽の光と熱がたくさんとどきます。 しゅんぶん 夕方 正午 夏至 ( 6 月 21 日ごろ ) この日は、昼が一年でいちばん長い日です。日 本では、この日、昼の長さはだいたい図時間 半くらいです。昼のに時に、太陽は一年でい ちばん高いところまでのほ、ります。けれども、 夏至をすぎると、こんどは黄道は低い方へずれ ていき、昼がだんだん短くなっていきます。 夕方 正午 しゅうぶん 秋分の日 ( 9 月 23 日ごろ ) 秋分の日には、昼と夜の長さがふたたび同じに なります。けれども、この日をすぎると、こん どは夜が昼より長くなっていきます。それは、 太陽が毎朝少しずつおそくのばり、夕方早くし すむためです。昼が短くなり、太陽が高くのば らなくなるため、気候はすすしくなります。 夕方 正午 冬至 ( 12 月 21 日ごろ ) 冬至は、昼の長さが一年でいちばん短い日です。 朝はなかなか明るくなりませんし、夕方はすぐ 暗くなってしまいます。この日、太陽の黄道は 一年でいちばん低くなります。けれども、冬至 をすぎると、少しずつ昼が長くなり、地上にと どく太陽の光と熱もふえてきます。 正午 夕方

2. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

ウナ・ヤーコプス (Una Jacobs) 円 34 年ドイツ北部バルト海に面したロストッ クに生まれる。ミュンヒェンの大学で、動物学、 植物学、地理学を学び、円 58 年理学博士の学 位をとる。後、数年間、家族とともにアメリカ に滞在。円 67 年ミュンヒェンに帰ってからは、 生物学分野の翻訳、および児童向けの本の執筆 を行う。円 75 年からは絵も描きはじめ、円 78 年以降自然をテーマにした絵本の著作に取り組 んでいる。このエラーマン社発行の「いとなみ シリーズ」でも、く地球〉く花〉くたねと果実 > ( あむすく既刊 ) などを担当している。 塚原真里子 ( つかはらまり 円 59 年東京生まれ。円 82 年早稲田大学第一文 学部卒業。現在はドイツ語の翻訳に従事。 訳者あとがき わたしたちには考えもつかないほどの大昔、太陽や地 球や月が生まれました。その時、地球はたまたま、いま 地球がある場所に生まれて、太陽のまわりをまわりはじ めました。その場所は、太陽から遠すぎもせず、近すぎ もしない、ちょうどいい場所でした 地球ができた時、地球の兄弟の星もいっしょに生まれ て、太陽のまわりをまわりはじめました。けれども、そ れらの兄弟星のなかで、木がしげつたり、花が咲いたり しているのは、地球だけです。魚が泳いだり、鳥が空を 飛んだり、動物と人間が歩いたり、ねむったり、起きた りしている星も地球だけです。あとの星はみな、太陽か ら遠すぎるか、近すぎるかして、生きものが生まれなか ったのでした わたしたちは、朝がきて明るくなったり、春がきてあ たたかくなったりするのは、あたりまえのことだと思っ ています。野原に花が咲くのも、すずめが空を飛んでい るのも、犬がひなたばっこをしているのも、ふつうのこ とだと思っています。でも、それはみな、大昔に地球か 太陽からちょうどよくはなれた場所に生まれたおかげな のです。そんなふうに考えると、わたしはとてもふしぎ 気持ちがします。みなさんはどうでしようか。 この本をほんやくするにあたって、多くの方々のお世 話になりました。心からお礼を申し上げます。 0 田月 1 1998 年 7 月 28 日初版発行 著著 ウナ・ヤーコプス 訳者一一塚原真里子 発い者一竹村呂子 発行所ー囿あむすく 〒 101 ー 0052 東京都千代田区神田小川町 3 ー 11 ー 2 ー 811 01998 TEL 03 ー 3293 ー 8689 振替 00150 ー 6 ー 114525 Printed ⅲ Japan 印刷・製本一精興社 ISBN 4 ー 900621 ー 05 ー 06 太陽の いとなみ 3 9 月 秋分 9 月 23 日こ・ろ に月 冬至 に月幻日ころ

3. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

北半球が春のとき 太陽 北半球が冬のとき 北半球が夏のとき 北半球が秋のとき きせつ たちは北半球に住んでいますから、北半球に光が多くあた っている時が夏です。それから半年たっと、こんどは南半 球に光が多くあたるようになります。この時は、南半球が 夏です。南半球が夏の時、北半球では太陽の光が少ししか あたらないので、冬になります。 もし、宇宙から太陽と地球をながめることができたなら、 きっと、地球が太陽のまわりをまわっているようすがよく わかることでしよう。けれども、地球にいるわたしたちに は、地球が動いているのではなく、まるで太陽か東からの ほ、り、西にしずんでいくように見えるのです 地球から見える太陽の道すじのことを、黄ーと 0 、 0 、ます。 黄道はいつも同じではなく、毎日少しずつずれていきます。 北半球では黄道がどのようにずれていくのか、右のページ の絵でたしかめてこ。らんなさい。 太陽と季節のうつりかわり ちきゅうぎ みなさんは、地球儀を見たことがありますか。地球儀の まん中には、棒がささっていますね。地球儀は、この棒を ちゅうしん 中心にしてまわります。地球には、もちろん棒はささっ ていませんが、ちょうどこの棒のあるところを中心にして、 まわっています。ところで、地球儀を見ると、棒が少しな なめにかたむいています。これは、とても大切なことです。 というのは、地球に季節があるのは、地球の中心がかたむ いているおかげだからです。 地球は一年かけて、太陽のまわりをひとまわりします。 地球の中心は、いつも同じようにかたむいていますから、 きたはんきゅう 太陽の光は、ある時は北半球 ( 地球の北半分 ) に、ある おお 時は南半球 ( 地球の南半分 ) に多くあたります。わたし はんとし ふゆ うちゅう みなみはんきゅう

4. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

40 30 20 30 30 きおん 気温と水のはなし 空がどんよりとくもっている日は、「今日は日か 照っていない」などといったりします。でも、太陽 は、本当はいつだって照っています。ただ、 くもり あっ の日は、光と熱が厚い雲にさえぎられて、地上に少 ししかとどかないのです。 こんな日には、よく雨が降りだします。やがて雨 がやむと、太陽がふたたび出てきて、海や湖や、ぬ れた地面や草を照らします。すると水は蒸発して、 小さなしすくになって、空にのほ、ります。空にのば ったしずくは、しだいにひとつに集まって、雲をつ くります。そして、雲が大きく、重たくなってくる と、それが雨になって、また地面に落ちてくるので す。このように、水は空と地面のあいだを行ったり きたりしています。そして、そこには、太陽のカか 大きくはたらいています。 太陽の光があたるかどうかによって、気温 ( 空気 の温度 ) もいろいろ変わります。日なたは日かげよ りあたたかいですし、夏と冬では、気温がぜんぜん ちがいます。ほかにも、海の近くか山の中か、強い 風が吹いているかどうかなどで、気温はすいぶん変 化します。 はんとう みすうみ しめん じようはつ おも おんど 、日庶計の細いくだの中には、水 銀がはいっています。気温が高く なると、水銀はふくらんで、くだ の上の方にのばっていきます。 の温度計は 20 度をさしています。 12

5. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

太陽が空にのばる高さは、季節に よって少しすっ変わっていきます。 そして、地球の生きものはみな、 その変化にあわせて生きています。 5 月 4 月 3 月幻日ころ 春分 3 月 7 月 夏至 6 月幻日ごろ

6. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

ひどけい 日時計のはなし 本当は、人問も「体の中の時計」を持っています。けれ ども、わたしたちは、「体の中の時計」に耳をすますこと をわすれてしまいました。そして、 目ざまし時計やうで時 十や駅の時計で、時間を知るようになりました。 むかしの人は、空の太陽を見たり、かげを見たりして時 間をはかっていました。太陽の光かあたると、どんなもの にもかげができます。そして、かげの位置は、空の太陽の 位置にあわせて、少しずつずれていきます。 わんど えんびつ ちょっと実験をしてみましよう。粘土をつかって、鉛筆 をポール紙の上に立てます。それをひなたにおいて、鉛筆 のかげがどこにあるか、一時間おきにしるしをつけてみて ください。太陽か南にきて、いちばん高くのほ、った時、か げはいちばん短くなって、北をさします。 日時計は、かげがうこ、くのを利用して、時間をはかる時 十です。ョーロッパの古い家では、いまでもときどき、右 のページの絵のような日時計を見かけます。 体の中の時計 植物と動物は、時計を持っていないのに、時問がちゃん とわかっています。たぶん、体が昼と夜のリズムを覚えて いるのでしよう。まるで、体の中に時計があるみたいです ね。この「体の中の時計」は、とても正確です。春の朝、 鳥のさえずりを聞いていると、そのことがよくわかります。 というのは、鳥はいつもきまった時問におきて、さえずり はじめるからです。 ナイチンゲール①は、太陽がのばる前、まだ暗いうちに 鳴きはじめます。つづいて、ジョウビタキ②やヒバリ③の 声も聞こえてきます。やがて、空が明るくなるころ、クロ ウタドリ④やミソサザイ⑤の声が聞こえます。日の出の少 し前にニワトリ⑥が鳴き、シジュウカラ⑦、ホシムクドリ ⑧、ズアオアトリ⑨もおきてきます。 雨の日や寒い日は、鳥が鳴きはじめる時間は少しおそく なります。けれども、鳥が鳴きはじめるじゅんばんは、雨 の日も晴れの日も変わりません。 おは・ 一三ロ しつけん みしか ニ = ロ

7. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

これは、家の壁に絵をかいて、まん中に棒 を立ててつくった日時計です。太陽の光があ たると、棒にかげができて数字をさします。 その数字を見て、時問をはかります。この日 時計は、いまは朝の 8 時すぎをさしています ね。この日時計は、いまから 50 年くらい前に つくられたものです。 日時計は、太陽が出ている時しか時間がわ かりません。機械で動く時計は、雨が降って いても、夜になっても、時間が正確にわかり ます。この時計はいま、 8 時 7 分 23 秒半を さしています。でも、機械で動く時計では、 いま朝の 8 時すぎなのか、夜の 8 時すぎなの かはわかりません。 21

8. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

せいかく わたしたちには、気温を正確に感じることはなか なかできません。夏でも水の中にはいっていると、 さむ 寒く感じることがありますし、冬でも走りまわった あせ あとは、暑くて汗びっしよりになります。そこで、 おんどけい 気温を正しくはかる時には、温度計をつかいます。 ところで、気温が変わると、形が変わるものがあ るのを知っていますか。それは、水です。水は気温 が 0 度より低くなると、固まって氷になり、氷は気 温が 0 度より高くなると、とけて水になります。気 ゆき 温が 0 度より低い時は、雨は雪に変わり、地面に雪 がつもります。湖や池には氷がはり、窓に氷の結 晶ができます。気温が 0 度より高くなると、雪は雨 に変わって、地面にしみこみます。小川の氷もとけ だして、さらさらと流れていきます。 わたしたちはこれまでに、太陽の光と熱について 見てきました。それから、季節によって、地上にと せつめい どく光と熱が変わることも説明しました。つぎは、 動物と植物が、暑さ寒さや昼と夜にあわせて、どの れい ように生きているかをお話ししましよう。その例は とてもたくさんあるので、この本に全部は書ききれ ません。ですから、みなさんもまわりの自然を観察 して、いろいろさがしてみてください。 わたしたち人問のカレンダーは、一月一日からは じまります。けれども、この本は太陽についてお話 しする本ですから、昼が夜より長くなる日からはじ めることにしましよう。それは春のはじまりの日で しぜんかんさつ 40 つ 0 20 間 20 30 10 。 20 30 この温度計はマイナスⅡ度を さしています。寒い時には、温度 計の中の水銀がちぢまって、くだ の下の方にさがります。 13

9. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

夏は、太陽の光が、空の高いところからさしこみま す。それで、地上にたくさんの熱がとどいて、暑くな ります。夏の暑い日は、だれでものどがかわいて、水 がほしくなりますね。植物も、わたしたちと同じよう に、水がほしくなります。けれども、暑い日は、土か かわいていて、水はなかなか見つかりません。すると、 植物の葉はたれて、だんだんとしおれてきます①。 植物は、自分が生えている場所で、生きていかなけ ればなりません。ですから、暑くて、かんそうしてい る時は、たったひとっぷの水でも大切です。そのため、 植物は、水をせつやくするくふうをしています。葉に しようはつ ある小さなあなをとじて、水が蒸発しないようにし あっ たり、ヨーロッパマンネングサ②のように、厚みのあ る葉に水をためておいたり。また、コンバス植物とよ ばれる植物③は、暑い時は葉を立てて、太陽の光があ まりあたらないようにしています。

10. 太陽のいとなみ 植物、動物とともに

夏至 6 月幻日こ・ろ 3 春 3