第 3 章採用担当者に評価される自己 PR の作リ方 Z 君が実際に書いた 「学生時代にがんばったこと」 【北京大学で日本舞踊サークルの設立】 留学先の北京大学で、中国人と日本人の計 30 名で、日本舞踊サークルを設立しま した。日本の良いものを世界に広めたいとの思いからです。練習過程では中国人学 生が練習に来なくなるという問題が発生しました。離脱者を出したくないと思いから、 彼らと話す場を設けました。理由を聞く中で、 1. 海外の大学院進学に向けて英語に 力を入れて勉強している 2. 大学の宿題が多い、という 2 点からサークルに参加する 時間がないことが分かリました。私はこの問題に対し 1. 英語圏から留学に来てい た友人を紹介し、 2. 彼らの宿題を手伝うようにする、ということで対処しました。こ の結果、練習に参加できるようになり、無事に文化祭で発表することができました。 私はこの経験から相手に一方的にこちらの要望を伝えるのではなく、まずは相手の 問題を考え、対処することで信頼関係を築くことを学びました。 ( 368 文字 ) コメント サークルを運営する中で、 Z 君が多様な考え方や課題に 対処していく姿が見て取れる。 Z 君は「日本の良いものを 世界に広めたい」と言っているようにグローバルに活躍した いと思っている。それだけに、多様な人たちの中てリーダー シップをとっているこのエピソードがあると、説得力が増す。 61
ニ = ロ日角、、 / こんな経験をした人が書ける ・所属している組織で、自分の担当業務の課題を解決した人 ・所属している組織の、仕組みやルールを改善し、課題を解決した人 ( ゼミ、サークル、アルバイト、学生団体、インターンシップなど ) なぜ評価されるのか 課題や問題を抱えていない組織は存在しない。それに対して立ち向かえる人は、常に求められて いる。いわゆる ( P 一 an 計画↓ Do 実行↓ Check 検証↓ Act 一 on 改善の 4 つの活動 ) サイク ルを回せる人材のことだ。学生時代から、これを繰り返している人は、思考力や実行力を鍛えられ ている可能性が高い。よって評価されるのだ。 組織の課題に対して、 解決策を提案し、実行するカ
第 3 章採用担当者に評価される自己 PR の作り方 課題解決ができる人は、 0 実行力のある人 問題点を指摘するだけ 「ここが悪い」 「こうすべきだ」 「いかがなものか」 課題を解決するためには、 「こうしませんか ? 」 「だったらこうしよう」 自ら考え、自ら動く ( 人を動かす ) 0 自分の頭で考え、動くことが求められる
コンサル 評価される自己と 学生時代がんばったこと コンサル業界では、個人プレーとチームプレ 1 のバランスが求められる。また、思考力が何より 大切なので「とにかく行動」というタイプより、「まずは考える」タイプの人に適性がある。 ・コミットメントカ 結果に対しての要求が非常に高い 学生時代に、プレッシャーのかかる場面で結果を出した話が あればぜひ書きたい。専門性の高い勉強や、資格 ( 〇〇 1 級、趣味なら「段」や「師範」 ) など。 ・課題解決カ 顧客の「課題解決ーが仕事だ。学生時代にそれに近い経験があればアピ 1 ル度が高い。何に問題 意識を持ち、どのように解決策の仮説を立てて実行し、いかなる成果を手にしたか。一一一口語化し、伝 えられるようにしよう ( アルバイトやインターンの組織課題を解決した経験など ) 。 ・チームワークカ 個人プレーに見えて、実は人間性や協力関係が非常に大切になる業界だ。多様な人々と力を合わ せ、チ 1 ムで困難を乗り越えられる経験があれば、ぜひアピールしたい。 214
一評価される自己と 輸レ 学生時代がんばったこと これらの業界は、私たちの「日常の当たり前」を高い水準で守ってくれている。そのためにも、 ミスなく確実に日々の業務を遂行することが求められる。 自分の過去を振り返り、当てはまるものがあれば、積極的にアピールしよう。 ・課題解決カ ひとつのプロジェクトが非常に大きい。それだけに、起こり得る課題、起きてしまった問題など と向き合い続ける必要がある。それらに対処する能力があるかどうかを、見られている。 ・チームワークカ 協働する力が非常に大切になる。取り組む仕事が大きい分、非常に多くの利害関係者がいる。そ の人たちと調整業務を行いながら、なんとしても結果を出せるか。その素地があるかどうかを見ら れている。 340
第 7 章 業界別 ES ・徹底攻略 4. 営業職で、あなたはどのような活躍をしたいと考えますか ? あなたの強みやこれまでの 経験に触れ、具体的に記述く 500 文字〉 お客様それぞれが持つ課題や目標を伺い、それに対して専門家の知識を結集し、的確なソリューションを提供でき るスペシャリストになリたいと考えます。シドニー留学中、語学学校でインターンシップとして就労していました。世 界各国からそれぞれの人生の目標を抱き訪れる生徒の相談に乗る中で、どうしたらそれらを実現できるお手伝いが できるのかを各専門スタッフと考え提案する。生徒が目標を達成していく姿を見て、スタッフとともにチームとしてサ ポートすることにやリがいを感じました。お客様が企業であっても、そのやリがいは変わらないと思います。スピード : が求められ、複雑化していく社会、また海外本格進出をしていく企業が増える中、それに関する問題や課題が増えて : います。そこで営業として、お客様である企業が更なる成長に向けて取り組むべき課題を吸い上げ、貴社の高度なシ : ステムによって解決し、お客様の目標達成に貢献したいと考えます。その上で、組織を改善し変革をしようという情熱 ・は大いに役立つのではないかと考えます。 証券 国籍の違う、専門性の高いスタッフと協働した経験が書 かれている。外資ではこのようにプロ意識の高い、多様な 人材とチームを組むことが求められる。この記述により、 それができることを伝えられている。 249
第 6 章 129 頭ひとつ抜きん出る ES ・履歴書にする 9 つのチェックポイント 小見出しや箇条書きを使った例 X イマイチな例 私は、学生時代に社会人と学生が出会う機会が少ないことに問題意識を 持っていました。そこで、学生と社会人が交流できる機会を生み出す学 生団体の創設をしました。当初、課題として学生が社会人と出会える場 所がそもそもないことと、そのような場がどこにあるのかを知らないこ とにあると考えました。なので、活動内容は、学生と社会人の交流会や、 情報発信をするフリーベー / ヾーの発行を行いました。結果、 3 年間でのべ 3000 名の方に参加いただき、 4 万部のフリーベーバーを通して情報発信 を行ってきました。 0 修正後 【学生と社会人をつなぐ学生団体の創設】 ロ背景 大学 1 年のときに、大学生が社会人と触れ合う機会が少ないことに問題 意識を持っていた。 その問題を解決すべく、学生団体の創設に至った。 ロ課題 1. そもそも出会える場がない 2. 出会える場がどこにあるかを知らない ロ解決策 1. 年間 20 回学生と社会人の交流会を企画開催 2. 出会える場の情報発信を目指したフリーベーパーを年間 1 万部発行 ロ結果 イベントではのべ 3000 名の方にご来場いたたき、 4 万部のフリーベー バーを大学生に届けることができました。 改行できない ES の記号の使い方 ・就職観について : 就職先を選択する際、以下の 3 点を主要な基準として 設定しておリます。 1. 自分の能力を最大限に引き出し活用できること。 2. 社会に対する影響力、貢献度が大きいこと。 3. 仕事自体を楽しめること。 この 3 つの基準を最大化できる環境が御社であると考えております。
第 7 章 業界別 ES ・徹底攻略 ■なぜご自身がコンサルタントに向いていると思いますか。く 800 文字以内〉 コンサルタントは幅広いネットワークから、領域横断的な視点で、瞬時に全体像を把握し、質の高いソリューション を提供していく力が必要です。また多様なバックグランドを持つ社員の方々や企業と接する機会が他のビジネスと 比較して多いため、既存の枠組みにとらわれないゼロべースの柔軟な思考力が求められます。この「全体像を把握 する力」と「柔軟な思考力」という二つの能力において、自分に適していると考えたため、コンサルタントを志望して います。 大学 1 年生の時から 2 年間継続したコンサルティング会社でのインターンシップでは、コミュニケーションが希薄 になっていた社員間の結びつきをより深めたいと考え、自らプロジェクトを立ち上げ、社内新聞の発行を始めまし た。その際に私が最も工夫したことは「課題の全体像を掴み、ゼロべースで発想する」ということです。例えば、コミ ュニケーションが希簿になっている本質的な問題点を発見するために、社員の方々の意見を一人一人インタビュ ーすることで、多面的に原因を探リ、問題の全体像を見るようにしました。また、社内の制度や組織に関する問題な のか、人や風土に関する問題なのかなど、様々な視点から課題を検討するよう心がけました。その結果、それまでメ ールべースでコミュニケーションが行われておリ、コミュニケーションのチャネルは確保されていたのですが、本質 的な問題は「共有できる物理的な媒体」が必要だということを発見することができました。そこで新聞という新しい 視点を加えることで解決策をゼロべ - スで発想しました。こうした活動の結果、社員間の連携が高まリ、プロジェク ト横断的なナレッジの共有ができるようになリました。 このように私は、問題の全体像を掴み、ゼロべースの柔軟な発想で考えることが得意です。それ故に、自分の強みを 活かし、コンサルタントとして、御社のビジネスに貢献していきたいと考えています。く 792 文字〉 コンサルネット 「コンサルタントに必要な力はこうだ。これまでやってきたことで、そ の力を発揮してきた。だから自分はコンサルタントに向いている」と いう論理はわかる。しかし、コンサルティング会社てのインターンシ ップで社内新聞の発行とは、本質的に求められていた業務なのか ? 本業では結果は出せているのか ? などが気になる。また、社員間 の連携が高まリ、ナレッジの共有が可能になったと書いているが、 社内新聞でどの程度ナレッジの共有が可能になるのか、これだけ ではイメージがしにくい。そういう場合には、複数の社員の客観的 な評価を挙げるべきだろう。 221
NTT 東日本の WEB 工ントリーシート 設問 1. あなたが大学時代に周囲を巻き込んで取り組んだ、最も大きな挑戦は何ですか ? く 100 文字〉 私は、アメリカ留学中に英語の実力を格段に上げ、英語を話すことに留まらす、英語を使って授業をリードし高成績 を残すことに挑戦しました。その方法として、授業以外の時間に先生を巻き込み課題に取り組みました。 設問 2. 設問 1. で回答した挑戦の中で直面した最も困難だったことと、それをどう乗り越え たかを教えて下さい。く 300 文字〉 私が最も困難と感じたことは、ネイティブの生徒との授業では英語力のハンディキャップが非常に大きく、英語力の 不足を補いながら授業に付いて行くだけでも、他の生徒の数倍の準備を必要としたことでした。これを乗り越えるた めに、以下の 4 つの活動を継続しました。第 - に綿密な準備と課題発見をした上で授業に臨み授業の進行に貢献す る。第ニに授業で積極的に発言し、分かるまで質問する。第三に宿題に対して先生のニーズを聞き出して準備する。 最後に直接先生を訪問し、レポートの事前提出と添削を受けることでした。以上の活動によリ、留学先での GPA は、 3.81 を獲得し先生から Best Student と言って頂きました。 課題に対して誠実に取リ組める人という印象がある。努力の積み重ね をいとわず、継続的にがんばれるのではないか。さらにこのエピソー ドを良くするには、「どの科目を特に力を入れて学んでいた」「そもそも の目標は何だったか」を含めて書くことだ。また、学業は自分との戦い でもあるため、気になるのは周囲の学生とのコミュニケーションはどう だったかという点だ。同級生と協力したことがあればぜひ入れたい。 「コミットメントカ」が伝わる。結果を出すために、あらゆる手を尽くすことや、 人の手を借リることもできる。プレイヤーとしての活躍イメージがわく。どこか に「チームプレー」や「リーダーシップ」の話がほしかった。設問にあるように " 未来 " をつくるためには多くの人の助けが必要だ。キミにその力があることを 見せてほしい。 260
評価される自己と 産 動 学生時代がんばったこと 不 不動産・建設業界では、「街を作る、といった大規模な仕事に携わることになる。仕事の規模が 大きいため、関係企業との連携や、現場との協力体制を築く力が求められる。 自分の過去を振り返り、当てはまるものがあれば、積極的にアピールしよう。 ・課題解決カ ひとつのプロジェクトが非常に大きい。それだけに、起こり得る可能性を洗い出し、起きてし まった問題と向き合い続けることが必要になる。それに対処する能力があるかどうかを見られてい る。 ・チームワークカ、人間関係カ 協働する力が非常に重要な業界だ。取り組む仕事が大きい分、多くの利害関係者が存在する。そ の人たちと調整業務を行いながら、何がなんでも結果を出せるか。その素地があるかどうかを見ら れている。 288