〔たねあかし〕 術者は、あらかじめ別のカードをもう一枚 隠し持っているのです。そのカードには、次 のように数字を書き込んでおきます。 術者は、自分のカードの中 3 0 から一枚取り上けるときに、 カードの中から取ったような ふりをして、このたねカード を手にするのです。そして、相手のカードを一 見せてもらってから、 「やつばり同じものでした」 といって、自分のカードを示すのですが、〃 このときは相手のカ 1 ドの数字に合わせて、・オ 9 自分の手にしたカードの数字を一字だけ指先 で隠してしまいます。 たとえば、下のようになります。 なあ 0 0 2 。 ー 106 ー

と、この中で表向きのカードは 〔たねあかし〕 / - 半数のカードを相手に渡した十枚です。 ルをとき、術者は残 0 た自分のカー もし相手に四枚の表向きのカ ドをそのままそっくり引っくり トが渡れば、術者の手元には 返してしまうのです。 六枚の表向きのカ 1 ドが残るこ 相手は自分のもらうカードに とになります。 気を取られていて、術者のカー 術者が持っ十枚のカード中、 トが引っくり返されたことに気六枚が表向きなら、四枚は裏向 がっきません。 きですが、術者は自分のカード こうすると、相手と術者と を全部引っくり返してしまった の、表向きのカードはかならずので、この裏向きの四枚は表向 同一枚数になります。不思議な きとなっています。 ことのようですが、落ち着いて というわけで、術者が、自分 考えれば当然であることがわか のカードを引っくり返せば、一一 . るでしよう。 人の表向きのカードの枚数はか たとえば総計二十枚とする ならず一致するのです。 7 ( ー 148 ー

ューモア・頓知奇術 くり同しでしたね。では、私が、自分の 、カードの中から一枚だけ抜き取ります」 とい 0 て、中の一枚を手にします。そ、 れから、 「ではあなたも、自分のものの中から、「 3 どれでも一枚取ってください。あなた は、私の催眠術にかかっているので、き っと、私が手にしているものと同じ数字 のカードを取ってしまうはずですー 相手は、そんなばかなことがあるもの かとばかり、自分のカードの中から一枚 抜き取ったら、その数字を見せてもらい 「やつばり、私のいった通りでしたね」 といって、術者が手にしていたカード を示すと、あら不思議、数字がビタリと 一致しているではありませんか。 っ一 0 0 ー 105 ー

効し 0 数理応用・トランフ。奇術 相手の告けた数からカードをあてる 「いくつでも結構ですから、幻代の数を一つい 0 てください」 と命じます。相手が、たとえば、 元」 とい 0 たら、術者は、自分の持ったトラン。フを、一枚、二枚、 三枚 : : : とかそえて、 % 枚をテーブルの上に置きます。 次に、 「あなたが % とお 0 しゃいましたので、 2 と 6 を加えた数、つ まり、 8 枚を元にもどします」 とい 0 て、今置いたトランプの山から 8 枚を取 0 て自分の手・ / にもどし、「では、テーブルの上にあるカードの一番上は何か あててごらんにいれます。きっと、 ハートの 8 です」といって、 カードをめくると、術者の予言した通り、 ハ 1 トの 8 のカード がでる、といった奇術です。 ノ 0 8 ー 141 ー

往相幾何奇旛 四次元のひも・Ⅱ 図のように、術者は相 手に両手を手ぬぐいでしば ってもらい、それにロー。フ を通し、ロー。フの両端を相 手にしつかりとにぎってい てもらいます。 さて、術者が、自分の両 手を上下に振りながら、ワ スリーというと、 パッとロー。フが手から離れ てしまうという奇術です。 市ノ ー 157 ー

魔法の円形カード 十枚の円形カードをつくり、それに、 次のような数字を書き込んでおきます。 つまり、同しものが二枚すつあるわけキ さて、これを上の五枚と下の五枚の一一 , 0 ′つのグルー。フに分け、両方ともそ 0 くり 同じであることを相手にたしかめさせま 相手が了承したら、片方の五枚を相手 に渡し、もう片方の五枚は自分が取りま そして、 「あなたの持っている五枚のカードと、 私の持っている五枚のカードとは、そっ トつ物 ー 104 ー

〔たねあかし〕 最初のカードの並べ方は図のようにして 、ください もちろん、これらのカードは裏になってい るわけです。 次に術者は、このように移動するのです、 といって、自分で、カ 1 ドを移動してみせま す。 その結果、カードが図のようになったと しましよう。 ( 術者は三枚移動してみせた ) さて、 0 図は、術者に続いて、相手が移動 し終えたカードの位置です。 この場合ですと、相手は四枚移動していま す。 術者のあて方ですが、これは、術者は、自 分が移動してみせたカードの枚数だけの数を 5 6 7 8 9 10 8 9 ー 144 ー

〔たねあかし〕 すり合わせるようにしながら、ロープをての ロー。フの両はじを持っ相手に、あまり強く ひらの中へずり上けて、 O 図、図のように ・引っぱらないようにさせてください。 して、両手の間にできたロー。フの輪に一方の さて、術者は、自分の両手を上下に大きく こぶしをくぐらせ、ア、イのひもの間を失印 振りながら、素早く、図のように、右手の の方向へ手を移動させると、ロー。フはスルス 人さし指と親指でロープをたるませ、両手首ルと抜けてしまいます。 をびったりつけ合わせます。そして、手首を ー 158 ー

数学奇術 100 題 数の神秘 愉快な数のトリック 田淵秀明 【著者紹介】 クイズ・ノヾズル作家。ほかに コント、ルボ、生活実用記事、易 占、ゲームなども手がけ、自分で もどれが本職やら見当がつかない というほどの多彩な活躍ぶりであ る。それだけに「頭の回転法」「笑 いの社交術」「得をする生活術」 「大人のいたすらカード」などの 著書のはか、少年マンガ雑誌に記 事を書くなど、今やマスコミ界で ひつばりダコの存在となっている。 また、新しいアイデアによる「奇 術教室セット」を考案するなど、 奇術に関する造詣も深い。 企業も多角経営時代である。 んなヘンシン作家が出るのも時の 一九二五年生 流れかもしれない。 まれ、東京プレイアカデミー所長。 娯楽数学、数学遊戯としての数学奇術ー ・本書には「数」という名の奇術師がくりひろげる、魔訶不思議な現象、神秘的な魔力が ふんだんに盛り込まれ、あなたを、一読、数の夢幻 ( 無限 8 ) の世界へ誘います。本書の しいらず・、どなたにで、も簡単・にで」、ー ) か、もア、 数学奇術は、わすらわしい練習はいっさ、 とい、つよ、フな効果が期待できるものばかりを集めてあります。本書の数学奇術は、小学生 程度の簡単な足し算、引き算、掛け算、割り算だけでできますから、頭の痛くなるよ、つな めんど、つな計算はまったくいりません。どなたにでも、数学の楽しさ、おもしろさが存分 に理解でき、しかも、神秘性、意外性、奇抜性を思いのままに自ら演じ、楽しむことがで きます。その、フ、え、相手を不思議がらせることができます。たと、え、自ら奇術を演じなく ても、一般の奇術とは異なり、読むだけでも、数のもっ神秘性が、あなたを心ゆくまで、 たと、え、タ、不がわかってーレ士 6 っても、ま 6 楽しませてくれます。数学奇術のおもしろさは、 だ数のもっ不思議がのこり、興味が半減しません。知的な交歓の場で、隠し芸に、一家だ んらんに、数学奇術をじゅ、フぶんにお役だてください 2 り 6 数愉 の快 トな 数学奇術 0 題 \ 580 昭和 54 年 11 月 20 日発行 著者 田淵秀明 兵頭武郎 発行者 黯日本文芸社 発行所 東京都千代田区神田神保町 1 の 8 振替口座東京 8 ー 7 3 0 8 1 TEL 代表 ( 03 ) 294 ー 8931 〒 101 落丁・乱丁はおとりかえいたします 田淵秀明 0 ・数学奇術 1 00 題 Y580 0270 ー 074 ー 6016 日本文芸社

ほかにいくつでもっくることができるでし兄のために 懸命に考え ようから、自分でつくった問題で、友だちを びつかけて遊ぶのもいっそう楽しいでしょ という - よ . ワ は、先の問 次の問題は、同じように上下をひっくりか 題を考えて えしても答えが変わらない、不退転という いるときに か、意志強固というか、悪くいえば頑固な算 偶然見つけ 6 式です。前の問題にひき続いて、「それでは、 だしたもの こんどは、ひっくりかえしても、投げ出して だが 0 の発 もびくともしない、地震にもカミナリにも動 じない不動の算式をご紹介します。地震恐怖見をもはる かにしのぐ、 症の人は、この算式を書いて鴨居にでも貼 0 頓ておけば、絶対安心、という我家伝来の大秘世紀の大発 見かもしれ 、ア法がこれだよ」とかなんとか適当な口上をい ないではな 一つて、おもむろに公開するのが次の算式な 、、 0 り。なーんだというなかれ、これでも読者諸 十 ー 129 ー