岩 潮 帯 ムラサキインコガイ本種などイガイ類は 岩礁に大きな集団を作ってすむ性質がある。 の層が現われている。 ⑧コペルトフネカイ← 6cm 。北海道以南。 殻表は細かい放射肋があり , 殻皮は褐色。 殻は後方に細まり , 靫帯面には山型に重な った溝が密にある。 ⑨ヒメイガイ← 3 cm 。北海道以南。殻表 が紫褐色でムラサキインコガイに似ている が , 売殳頂がわすかに後にあり殻内面が白い。 ⑩オオタカノハガイ← 8 cm 。紀伊半島以 南。サンゴ礁の岩に自分の殻の形のへこみ を作っている。殻の後半に褐色のタカの羽 もようがある。 ⑩クジャクガイ← 3 cm 。房総半島以南の 岩礁上に群生する。殻表の刻み目は細かく , 南方の型は殻皮が殆どないが , 本州にすむ のは殻皮が毛状でミノクジャクガイという。 ヒメイガイなどにも似るが , 殻内は空色。 ⑩ケガイ +3cmo 房総半島以南。殻表に は刻み目の放射状彫刻はなく , 厚い毛をか ぃ : っている ⑩トマヤガイ e2cmo 東北地方以南に分 布し , イガイ類のように足糸で小石などに 固着している。殻表の放射肋は強く , 縁の 方では少しうろこ状に立ち上がっている。 @ ヒバリガイモドキ← 3 . 5cm 。房総半島 以南の岩礁上に群生する。殻の上に分岐状 の放射溝のある点ヒメイガイやムラサキイ ンコガイに外見似ているが , 内面の殼頂部 かくばん に三角形の隔板がないので区別できる。 ⑩ヒバリガイ← 4 cm 。東北地方以南の岩 礁にすみ , 殻はややうすく , 殻皮毛は長い 黄色の毛になる。殻内からみると , 殻頂に 隔板がなく , 2 色に分かれている。 オオタカノハガイ足糸でつくばかりでな く、岩に自分の形のへこみを作る。 ①カリガネ工ガイ← 5 cm 。北海道南部以 南。岩礁に腹腺から出る太い足糸束で固着 する。肉は赤みがかっている。内湾にすむ 型は殻の後方があまり広がらす , 殻皮が更 に厚くアオカリガネェガイという。 ②工ガイ← 5 cm 。房総半島以南。殻表の 第筋か多少顆莅状である点 , カリガネェ ガイと異なっている。殻皮は毛状。足糸で 岩礁に固着している。 ③ハナ工ガイ← 2.5 cm 。房総半島以南。 殻表は微細な布目状。殻皮毛はまばら。 ④コシロガイ← 2 cm 。北海道を除く各地 に分布し , 足糸で礫に固着している。殻表 は強い放射肋と太い輪状肋が交わってあら い格子状になっている。少し深いところに 産するのは黄ないし橙色を帯び , 後背に立 っ稜の上の肋がいく分とげ状に立ち上がる 傾向がある。 ⑤べニエガイ +5crno 紀伊半島以南の岩 礁に多い。カリガネ工ガイのように岩の透 き間に入り込むことは少なく , 露出してい る個体が多い。殻表は紅褐色で , 厚い殻皮 におおわれ , 特に腹縁では毛状に出ている。 殻内は紫褐色 , 殻頂部には白色の逆 V 字型 の帯があるのが特徴。 ⑥クロクチガイ← 1 . 5cm 。房総以南のやや さえぎられた海岸に群らがってすむ。殼は 黒くイガイ類のように見えるが , 殼頂がや や後にある。 ⑦ムラサキインコガイ•4cmo 北海道以 南 , 波の荒い岩礁に群生する。殻頂から殻 の % はどのところまで , 放射状のあらい溝 が走るが , 多くの個体では侵食されて紫色 ( 39 )
岩礁ー潮間帯 し、 - ミ ①ワロへリアメフラシ ③アオウミウシ ⑤メリべウミウシ ⑥ワモガタウミウシ ①クロへリアメフラシ ← 6cm 房総半 島以南。体が赤褐色の小さいアメフラ シで , 上足のひらひらした縁が黒くふ ちどられている。初夏細い、、海ぞうめ ん〃 ( 卵のひも ) を産む。 ②クロシタナシウミウシ ← 7 cmo 房 総半島以南。背側はビロード状で真黒 , 縁は灰色ないし , 時にやや黄色味がか っている。夏 , オレンジ色でうす巻い た卵塊を産む。 ③アオウミウシ← 3. 5cm 。房総半島以 南。体は細く , 体表は美しい青色で背 側と外套膜縁に黄色のすしがあり , そ の間に断続的な盥縞がある。触角と鰓 糸は赤で縁取られる。 ⑦ヤマトウミウシ ④マタラウミウシ e6cmo 房総半島 以南。体は橙色で時にはやや黒すむ。 不規則な黒斑がある。 ⑤メリべウミウシ← 10cm 。房総半島 以南。体は細く半透明で , 背にひれ状 の突起が立つ。頭部は丸い頭巾状にな っていて , これを投網のように広げて プランクトンを食べる。ムカデメリペ ともいう。 ⑥クモガタウミウシ← 10cm 。房総以 南。体表は革のように堅く , 腹面は橙 色で大きい黒斑がある。 ⑦ヤマトウミウシ← 6 cm 。全国の太 平洋岸で最も普通種。背側は大小のい は、でおおわれ , くすんだ黄色。 ( 37 )
マガキガイ眼には 長い柄がついていて 0 常に警戒をおこたら ない。とる時は、鋭 いぎざぎざのついた ふたに注意 か・黒すんでいて , 肩の張り方が弱い。 ①キイロイガレイシガイ : 3 . 5cm 。紀 いすれも , 潮溜りの石の上などにすん 伊半島以南。岩礁上にいて二枚貝を食 へんあっ でいて , 長い柄のついた眼を上に向け べている。殻は背腹に偏圧されていて , こうカ : いしん 殻口外唇は腕状に突出し , 殻ロ内は黄 ている。 ⑦ミカンレイシガイ : 1 . 5cm 。房総半 色 , 外唇内壁には題粒列がある。 島以南。螺塔は低く , 殻ロはひろく橙 ②シラクモガイ : 6 cm 。九州南部以 色。内地型は殻表が白っは。いが , 南方 南。殻は厚く重く , とげは丸みのある の個体は黒褐色の色帯がある。いく分 こぶ状。殻の表面は白く , 所々に褐色 の部分がある。 深い方にすみ , テングサ干し場などで ③ガンゼキホラ : 5 cm 。房総半島以 拾える。 ⑧オキニシ : 5cmo 房総以南。岩礁 南。殻は黒いが大てい石灰藻やフジッ の間にすむ。殻は背腹に多少偏圧され ボ類にびっしりおおわれている。 120 度 ている。縦張肋は殻の左右にあってひ ごとに太い縦張肋があり , この上に先 と続きになっている。殻ロは淡黄色。 端が手のひら状に開いた樹枝状の突起 後溝がはっきりしている。 がある。縦張肋の間には大きいこぶか ⑨コオニコプシガイ : 5cmo 紀伊半 ある。殻ロは丸く , 内側は白いが , ふ 島以南の岩礁にアッキガイ科の仲間と ちはピンク色。他のアッキガイ科の種 同しようにすむ。殻は厚く重く , 螺 同様 , いその貝類をおそって食べる。 は低く , とがった低いとげがある。殻 ④ムラサキイガレイシガイ : 3cmo ロはせまく , とくに軸唇には 4 本の太 紀伊半島以南。殻は厚く , 黒いひくい いひだがある。 いは、がある。外唇内壁には歯のような ⑩オハグロガイ : 3cmo 紀伊半島以 . 突起があり , 軸唇には高いひだがある。 南。ムカシタモトガイに似るが , 螺塔 殻ロはせばまっていて内部は紫色。 は高く , 殻ロ内は橙色が強く , ひだの ⑤ヒロクチイガレイシガイ : 3 . 5cmo ある所は黒い 紀伊半島以南。殻ロは広く , 内部は紫 ⑩マガキガイ : 6cm 。房総半島以南。 色 , まわりは褐色。 転石のある潮溜りの中に , 柄の長い眼 ⑥ムカシタモトガイ : 2. 5cmo 房総半 を上に向けている。眼柄の途中から , 島以南。マガキガイを小形にしたよう 触角が出る。足はせまく , ぎざぎざの な形で , 肩は張っている。殼ロ内壁は赤 ついたふたを海底にひっかけて歩く。 橙色で , 細かい刻み目がある。少し小 産卵期は 6 月ごろ。 形のヤサガタムカシタモトガイは殻ロ カ・りゆう しゅうらようろく ( 31 )
魚貝好きの日本民族は , 世界のあらゆそ 所の貝を利用している。特に高級品のア ビ類やすし種を輸入するほか , 遠洋にまス 出て , つふかこやトロールで貝をとってくる。 ④オーストラリアトコプシ ②ノクチハイ イ コ ⑤工スカルゴ ⑦カドハリバイ ⑥カ乙チャッカアワビ り , 螺塔が大きい点で見分けられる。冷 品として輸入されている。 ⑤工スカルゴ : 4cmo 殻は丸く , 褐色 すしが不規則にある。実際には欧州産の 用になる中形カタッムリをすべてエスカ丿 ゴと呼び , 特定の 1 種の呼称ではない。 ⑥カムチャッカアワビ← 10cm 。アラス ~ カナダ産。日本のェゾアワビとそっく で , 味も同様。殻はうすく , 褐色と緑色 まだらになっている。 ⑦カドバリバイ : 5 cm 。べーリング海 北太平洋でとれるつぶの一つ。、、つぶ " は のはかの工ゾバイ属 , ェゾボラ属 10 数種 混称する市場名で , むき身状態では種の 別ははとんどっかない ①シナハマクリー 7 cm 。韓国および中国 産。ハマグリの代用品として販売されてい る。ハマグリに比べ殻頂が小さく , 腹縁が 丸く , 太い放射帯が無いかわりに山型もよ うが殻頂付近にあるものが多い。肉質は良。 ②ノグチバイ : 7cm 。台湾産。日本のバイ より角ばっていて , 肩が張リ , 斑紋も不鮮 明。ノヾイの代用品となっている。 ③ロコガイ : 8 cmo チリ産。殻ごと市場 に出ることは少ない。アクキガイ科にもか かわらす形がアワビ類に似ている所から煮 貝や珍味の原料とされ , 一時、、チリあわび " と呼ばれた。アワビ類に比べ風味に乏しい。 ④オーストラリアトコプシ← 7 cm 。オー ストラリア産。殻表に細かいすしが多数あ ( 128 )
イセョウラクガイひれ状突起の高さや、 殼の色など、変化が非常にはげしい。 ⑥工ゾバイ : 4cmo 東北地方 ~ 北海 道に分布し , 殼は厚い。貝は一般的に 外見では雌雄がわからないが , 本種の 場合雌は殼口が広く丸みがあって , 雄 の方はいく分殼口がせまいので区別が っく。軟体は雌雄とも黄白色の地に黒 斑をもつが , 雄は右の触角の後方に大 きい陰茎があるのですぐわかる。三陸 地方の、、つぶ〃の一つ。柔らかくて美味。 : 4cmo 紀伊半島以南。 ⑦イボボラ 上方の螺層を除いて , 螺層はゆがむ。 殼表は格子状で , 殼皮が厚く褐色。殼 ロは , 軸唇から出っ張る滑層によって せばまっている。体層腹面は褐色の滑 層が広がっている。 ⑧オニササ工 : 10cmo 房総半島以南 の潮間帯下に住んでいて , イセ工ビを 漁獲する底刺網に多数からまってとれ る。サザェの名があるか、 , 真のサザェ とは縁遠い。殼には 120 度ごとに縦張 肋があって , この上にとげがはえてい て , とくに肩のものは長く , 後にそり , 先の方に向かって樹枝状に分かれてい る。殼ロは丸く , 内は白く , 本ものの サザェのような真珠光沢はなく , ふた も石灰質でなく革質。外唇縁はヒ。ンク 色で鋭い牙状の突起がある。 ⑨ククリボラ : 5 cm 。房総以南。 ⑩シマイホボラ : 5cmo 奄美諸島以 南。殼口をおおう滑層は白く , 周囲に 放射状の褐斑がある。 岩礁ー深場 .0 チシマ / くイ : 3cm 。ゴヒ海道以北の岩礁。こ のなかまの体は白く、黒い斑がある。 ①カゴメガイ : 2cm 。房総半島以南。 潮間帯下から水深 50 m くらいの所にす む。殼表のみでなく殼ロ内も紫褐色。 ②オニカゴメガイ↓ 3cm 。房総半島以 南。潮間帯下から水深 50 m くらいの所 にすむ。殼表は強い螺肋上に成長脈が 立ち , ちぢみ状。 ③イチョウガイ↓ 4 cm 。紀伊半島以 南。潮間帯下の岩礁上をはう。螺層上 じゅうちょうろく には少しねしれた縦張肋がある。殼ロ 部は外唇が広がり , イチョウの葉状に 広がった突起がある。 ④コナルトボラ ↓ 5cmo 房総半島以 南の水深 50 ~ 200m くらいの所にすむ。 殼表のこぶは変異が多く , 色も褐色か ら白まである。殼ロ軸唇に黒と白の縞 があるのが特徴。紀伊半島以南にはイ ワカワウネボラが分布。この種は背腹 にやや偏圧され , 殼の左右には縦張肋 があり , 顆粒は小さく密。 ⑤イセョウラクガイ↓ 5 cm 。房総半 島以南の潮間帯下にふつう。殼は厚く , 螺塔は細く高くそびえ , 殼の 3 方向に 翼状の三角形をしたひれが立っている。 ひれの強さは個体によって変異が大き い。殼の色は白から褐色まであって , 白地に褐色の帯が 1 ~ 3 本ある個体も 多い。殼口外唇にヒレガイなどにある 牙状の突起はない。少し深いところか らは , 褐色の斑紋があるやや細いタカ ノハョウラクガイがとれる。 ( 51 )
わりあい足が早く、干潮時石を マッバガイの足のうら 足は吸盤のように アオガイ 強く吸いつく。まわりに短い触毛がある。 ひっくり返すと、す早くかくれようとする。 ⑧べッコウガサガイ ①ウノアシガイ : 3cmo 北海道南部 : 3cmo 北海道 以南。高潮線付近の岩に固着している。 南部以南。殻はヨメガカサガイよリ高 ほうしやろく 7 本の放射肋があリ , 水鳥の水かきの 殻の内面中央は濃い褐色で , ような印象を与・える。南方の型は殻か 殻表にも褐色の短い斑が放射状に散在 厚く白っは。い。食用になる。 する。食べられる。 ②キクコサラガイ↓ lcmo 北海道南 ⑨カモガイ : 3cm 。北海道南部以南。 部以南。約 20 本の放射肋があり殻は白 ペッコウガサガイに外見似ているか , とが い。内面わすかに褐彩する。ムラサキ 殻頂わすかに前向きに尖る。内面中央 インコガイの群落の上でよくみつかる。 は褐彩するが , まわりは淡青色。荒波 3 ッタノハガイ : 5cmo 房総半島以 打ちつける岩に数個から 200 近くのコ 南。殻は低い笠形で植物のツタの葉を ーを作リ , 冬になると分散避寒し ロ 連想させる。殻表に生えている海藻な 4 ~ 5 月また元の所にコロニーを作る。 別名ケリガイとかキクガモとかいう。 どのため見つけにくい ④サクラアオガイ : 3 cm 。アオガイ ⑩スゲガサガイ : 3 cm 。東北地方以 の紅色をおびた色彩変異型 北。低潮帯にすむ。殻は白く放射肋は ⑤アオガイ : 3cmo 房総半島以南。 多数で鋭い。 ⑩シロガイ : 2 . 5cm 。常磐以北。外見 高潮帯にすみ , 干潮時 , 石を起こすと かなり早くはって逃げる。殻は薄く , コウダカアオガイに似るか , 内面は白 低いが , 最高点は殻頂よりも後方にあ 色。中央とまわリに褐色斑が出る。 る。殻内面は青い。 @アミガサカイ : 3 cm 。房総以南。 ⑥コウダカアオガイ : 3cmo 北海道 殻表の放射肋が強く , それに応してま 南部以南。低い笠形であるが , 殻高が わリがぎざぎざしている。べッコウガ 著しく高い点 , プロフィルから , 容異 サガイの外洋にすむ型と考えられる。 にアオガイと区別がつく。殻外面 , 内 ⑩マッバガイ : 7cmo 房総半島以南。 面とも色彩・もようの変化がはげしい。 殻表のもようは放射状の個体から , 同 ⑦ヨメガカサガイ : 4cmo 北海道南 心円状のさざ波もようが連続しあった 部以南。殻の高さ , 彫刻の祖密さ , 色 網目の個体まである。殻内中央は橙色。 彩は変異に富み , 波の直接当たる所の 満潮時 ( 夜は十潮時も ) 摂餌のため動く。 個体は背が高く厚味もあり , 波の静か 肉は食べられる。別名ウシノッメ。 ①オオペッコウガサガイ : 8cmo 奄 な場所のものは背が低く , 薄手のもの が多い傾向がある。食べられる。 美諸島以南。別名トラフザラ。 岩礁ー潮間帯 かさカーた
浜 潮 帯 1 イソハマグリサンゴ礁の発達するような 熱帯外洋の砂浜にたくさんすんでいる。 半島以南の砂浜。殻色は白ないし淡紅 色。殻皮はわリあい厚く , 特に腹縁に 残っていることが多い ⑧クチベニガイ← 3 cm 。房総半島以 南の砂浜。殻は厚質 , 左殻は右殻より 小さく抱かれるような形。また殻の後 部に石灰質が沈着する。殻表には成長 肋が強い。殻内腹縁は紅色が強く , れから、、口紅〃の名がある。 ⑨サギガイ +4cmo 北海道以南の砂 浜にすむ。殻はうすく , 刃物のよう。 後背隅は角張リ , 後腹隅はとがる。殻 は光り , 殻皮は黒くうすい ⑩シオササナミガイ← 5 . 5cm 。房総半 島以南の外洋砂浜。殻表には同し円の 刻み目のはか , 後背部から斜めのすじ がある。殻表は光沢があリ , その上に 薄い殻皮をかぶる。 ⑩リュウキュウマスオガイ← 6 cm 。 紀伊半島以南。殻表は細い放射肋が密 にあり , 後方切断形で開く。殻内は黄 ないし淡紅色で , 後端は紫色。 ①マスオガイ← 4. 5cm 。紀伊半島以南。 殻は紫青色で , 白い放射帯があリ , . ル 皮はやや厚い。 ①ヒメニッコウガイ← 4 cm 。紀伊半 島以南。殻は白く , 淡紅色の放射帯が ある。 ⑩リュウキュウシラトリガイ← 4cm 。 紀伊半島以南の砂底にすむ。殻表はち ぢみ状の成長肋がある。 ' ジノハナガイナミノコガイと共に波乗 運動をする。砂に潜る速さは非常に早い。 D ゲンロクソテガイ e3cmo 房総半 第以南の潮間帯下から 30m はどの砂底 こすみ , 殻表は黄色い殻皮でおおわれ 見則的な成長脈で刻まれ , 後端がそる。 フジノハナガイ← 1 . 5c Ⅲ。房総半島 ユ南。三角形で , 前端が長く , 内側は 色。殻腹縁は刻まれる。 ナミノコガイ← 2 cm 。房総半島以 。フジノハナガイといっしょにすむ。 fij 種とも満ち潮のときは , 寄せる波に につて高い方へ , またひき潮の時は , か 邑す波に乗って沖の方へ移動するから , に波うち際にいることができる。 つ連動から本種は古名、、波遊び〃とい つれた。フジノハナガイより丸みがあ ) , 内面が紫色で , 内側腹縁は刻まれ りイソハマクリ ← 2. 5cm 。紀伊半島以 b- の砂浜にすむ。殻は厚く , 成長肋は 虫く , 三角形に近い形をしている。鞁 は鉸歯のまん中にある。食べられる。 モモノハナガイ← 2 cm 。別名工ド ガクラガイ。房総半島以南の砂浜にす 」。殻の後端はとがリ , 殻頂から逆 V 型の白帯があるのが特徴。 カバザクラガイ← 2. 5cm 。房総半島 ユ南の砂浜にすむ。内湾性のサクラガ ( に似るが , 殻色は白 , 橙ないし桃色。 殳頂から後腹隅に向かって , 2 白帯が わオオモモノハナガイ 4 cm 。房総 ( 65 )
】を : ツ サラサバテイラサンゴ礁にすみ、干出時 は岩棚の下でじっとしている。 岩礁の上に黄白色の卵嚢をうむ。食べ られる。 あまみ ⑦キバアマガイ : 2.5 cmo 奄美大島 以南に分布する。高潮帯より更に高い しぶき帯にもすむ。殼表には太い螺肋 があり , 殼ロも太い牙状突起でせばめ られる。黒い小斑点のある個体もある。 ⑧ギンタカハマガイ : 7cmo 房総半 島以南。整った円錐形をしているが若 い時は殼底のまわりは歯車状。殼底は ひろせう : い 白く平坦。かっては、、広瀬貝〃と呼ば れてボタン原料となり , 地方によって はシッタカ ( 尻高 ) と呼ばれ食用とさ れる。堅いが美味。 ⑨ニシキアマオプネガイ↓ 3cmo 紀 伊半島以南。干潮時は砂の中に潜入し ていて , 潮が満ちてくると岩の上には い上がる。殼は厚く磨いたよう。 ⑩コシダカアマガイ↓ 2.5 cm 。奄美 群島以南に分布。殼表の螺肋はキバア マガイほど太くならない。一般に黒い 不規則なまだらがある。殼ロは白い。 ⑩べニシリタカ : 6cmo 紀伊半島以 南。ギンタカハマガイなどといっしょ にいる。整った円錐形で , 紅白のもよ うが特徴的。 ⑩サラサバテイラ : 8cmo 奄美諸島 以南に分布し , 南方諸地域ではボタン 原料として潜水採取される。整った円 錐形で厚質で重く , 殼底のひろがる個 体もある。別名タカセガイ ( 高瀬貝 ) 。 岩礁ー潮間帯 イシダタミガイ磯の貝は干出時には岩の くほ、みや、転石の下で乾燥をさける。 ①クロッケガイ↓ 1 . 5cm 。北海道南部 以南。石の上を活発にはう。殼色は暗 緑色と暗紫赤色の石疊状を示す。殼ロ くろづけカ : い きばじようとつき 軸唇に強い牙状突起がある。黒漬貝の 字をあてる。 ②メクラガイ : 1 . 5 cmo 房総半島以 南。石の上を活発にはう。殼の市松も ようを、、めくら縞クにたとえた。殼ロ に牙状突起はなく , 殼ロ内の青みがか しんじゅこうたく った真珠光沢は非常に強い。 ③アマガイ : 1 . 5cm 。房総半島以南。 干潮時には岩の上のくは、みなどに群ら がって入っていて , しぶき帯近くまで 分布。殼表は光沢はなく , 黒地に小黄班 がある。殼内は隔壁なく 1 室になってい らんのう る。夏季 , 半球状の卵嚢を小石の上に生む。 ④イシダタミガイ↓ 2.5 cmo 干潮時 石の下にいる。はいまわる速度はかな り早い。ふだん潮間帯中から下部にい るが , 春 ~ 夏の繁殖期には , 高潮線付近 に集まる。、、いそもの〃のひとっとして 食用にされるがあまりおいしくない。 ⑤クビレクロッケガイ : 2 cm 。房総 半島以南。殼はクロヅケガイに似るが 低く , 紫色をおびる。殼ロ軸唇に牙状 の突起がある。はう速度がはやい。 ⑥アマオプネガイ : 2.5 cmo 房総半 島以南。干潮時は石の下などに入って いる。殼表には太いが低い螺肋があり , 螺は低く正面からは見えない。殼ロ は半月形。内唇には顆粒がある。夏期 ( 15 )
岩礁ー潮間帯 シワホラダマシ殼上についているカイウ ミヒドラはもっと開くと殼が見えなくなる。 ①シマオトメフテガイ : 1 cm 。伊豆半島 以南。海藻の間にすむ。太い肋があリ , そ れをめぐる白い帯が特徴。 ②ノシガイ : 1 . 2cm 。紀伊半島以南。干潮 時は岩のわれ目などでしっとしている。黄 と黒のもようが非常に特徴的で , 老成した 貝は殻口が紫色になる。 ③レイシガイタマシ : 1 . 2cm 。九州南部以 南。潮間帯の上部にすむ。殻表は黒いいは、 におおわれ , 殻ロは外唇内層にある白い歯 状のいは、のためせは、められている。 ④ウネレイシガイタマシ : 2 cm 。房総半 島以南。殻表は細かいうろこ状のうねがあ る。殻ロ内は紫色。 ⑤シワホラタマシ : 2 cm 。房総半島以南。 干潮時は潮溜りの中をはっている。穀表に はカイウミヒドラ ( 腔腸動物 ) を付着させ ていることが多く , 一見して貝とわからな いことが多い ⑥スジクロホラタマシ : 3 cm 。奄美諸島 以南。殻は厚く , 縦肋はないが , 螺肋は太 く黒い。殻口外唇は黄色。ホラダマシはい く分細めで , 太く幅広い縦肋があり , 殻ロ 外唇は赤味がある。 ⑦シマレイシガイタマシ : 2 cm 。伊豆半 島以南に分布。干潮時には岩のわれ目でし っとしている。殻の上には黒と赤褐色のい は、が交互に並。 ⑧オハグロレイシガイ : 0 . 8cm 。房総半島 以南。小さなレイシガイ類なのでイボニシ などの幼貝と見誤まれ勝ちであるが , 結節 はとがり , 殻ロ内は紫色がかる。 ⑨オガイ : 3cmo 房総以南。少し内湾に レイシガイの産卵この仲問は小さなほう すきを産み、ペリジャーが泳ぎだしてくる。 近い環境を好む。殻は厚く殻皮をかぶり , シワホラダマシを大形にしたようであるが , もっと肩が張リ , 縦肋は太く顕著。 ⑩クチベニホラタマシ : 1 . 5cm 。奄美諸島 以南。殻も赤みがかっているが , 特に殻ロ 内は紫紅色。 ⑩ヒメョウラクカイ : 2 cm 。房総半島以 南。浅いところにすむものは白く , 殻も厚 いが , 少し深い所にすむものは , 断続的な 黒帯がある。シロレイシガイダマシは、表 面上似たところがあるが , 黒帯も乂肋間の 微細な横肋もない。 ⑩レイシガイタマシモドキ : 2 cm 。房総 以南。殻表はすれたようであるが , 四角い 感しのくは、みがある。殻ロ内は暗紫褐色。 ⑩イボニシ : 3 cm 。北海道以南の各地に すみ , 潮間帯の上部にかたまっている。 6 ~ 8 月頃 , 岩棚の下に多数集まって , 高さ 4 . 5mm ほどのびん型の、、ほうすき〃を多数う みつける。 10 日ぐらいするとべリジャーが 泳ぎ出す。 ふだんはケガキなどの岩礁につく二枚貝 を食べている。これらの貝に穴をあける , 酸を出す腺をもっているため , 内臓の方を 食べると , ちょっと辛いので、、カラニシ〃 ともいい , 漢字も辛螺をあてる。殻口が黒 い所がレイシガイとの区別点である。 @ レイシガイ : 4 cm 。房総以南。典型的 なものはこぶは丸いが , なかにはとがった こぶのものもいる。イボニシと紛れ易いが 殻ロは黄橙色。この員も食べると辛い。 ①チヂミボラ : 3. 5cm 。東北地方以北にす み , 殻の表面の彫刻は変化に富んでいる。 ( 27 )
内湾ー深場 3 トリガイ足はくの字状で長く力強く , ヒ トデなどに襲われると地面をけってはねる。 湾の水深 10 ~ 50m ぐらいの泥底にすむ。 殻表には間隔のあいた輪肋がある。 ⑤イタボガキ← 10cm 。東京湾以南の めれき 内湾にすみ , 岩礫に固着したり , 互に くつつき合った団塊状になっていたリ する。右殻は平らで , ひはだぶき ( 桧 肌葺 ) 状になっていて , 薄片ははがれ 易い。左殻は , 殻頂部で他物について いる。この方はひはだぶき状にならす , 不規則の放射肋が強く , 時には半管状 の突起になることもある。殻の全形は ほは、円盤状であるが , 殻頂の前後に耳 状の突起があるのが特徴である。殻の 内側は白く , 光沢がない。閉殻勗は紅 褐色。マガキと異なる所は卵胎生であ る。かって養殖を試みられたが , 実行 に移されなかった。地方的に食用とさ れる程度である。 ・ - 、 6cm 。東京湾以南の ⑥トリガイ 水深 10m ぐらいの砂泥底にすむ。殻は 薄く , 丸くふくらむ。殻表は象牙色で , 殻皮が毛状に立ち上った放射条がある。 殻内は赤紫色。軟体の足は紫褐色で , 細くくの字に曲がる。水管は短く , 開 ロ部には触手が密生している。食用。 ⑦タイラギ t30cmo 東京湾以南の水 深 10 m ぐらいの海底に殻頂を下につき ささっている。足糸は細く多く海底中 へいかくきん の小石を集めている。閉殻筋が大きく , これを、、タイラガイ〃といい市場に出 される。 アカガイ他の貝の血液はほとんど無色な アカガイ類の血は赤い。 ①アカガイ← 12cm 。北海道以南の水 深 10 m 力、ら 50 m ぐらいの泥底にすむ。 殻は箱型で左右がよくふくれ , 左殻の 方が右殻よりわすかに大きく , 腹縁は わすかにくいちがっている。殻は薄手 でもろく , 白く , 放射肋は 42 本前後あ り , 殻表には黒褐色の殻皮をかぶる。 殻皮は覈窮筋間の溝では短い毛状にな っている。産卵期は 6 ~ 9 月が中心で , 浮遊幼生期を終わると , 海底におちて いる木の枝や , 管棲ゴカイ類の棲管な どに足糸で付着する。幼殻は横長で , 殻長が 2 ~ 5 cm ぐらいで海底質中で自 由生活に入る。漁獲は 1 ~ 2 年貝を中 心にして行われる。最近は韓国や中国 からも多量に輸入されている。血色素 がヘモグロビンで身が赤いのでこの和 名がある。市場では代用品のマルサル ボウガイなどに対し、、本玉〃という。 ②クマサルボウガイ e8cmo 有明海 を中心に産し , アカガイと同様に漁獲 利用されている。殻は厚く大形 , よく ふくらむ。アカガイはど斜めにならな い。殻皮が非常に厚く毛が長いため , この名がある。放射肋は 34 本内外あり , 幅が広い +7cmo 東北 ③カラスノマクラガイ 也方以南の水深 10 ~ 50m ぐらいの所に み , 殻はニスをぬったよう。泥で作 ったまゆに入っている。 ④ッキガイモドキ← 3 cm 。全国の内 せいかん そくし ( 103 )