12cm - みる会図書館


検索対象: 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝
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1. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

淡水と陸の貝 全国。体軸にそって 3 メクジ← 6 cmo の黒色帯がある。畑や家屋の内外に多い。 D アズキガイ : 1 . 5 cm 。本州 ~ 九州。殻は く赤褐色。殻ロは厚く , ふたは薄く丸い。 客葉の下などにすむ。 のアップタガイ← 1.5 cm 。本州 ~ 九州。山 木の落葉の下などにすむ。螺層は丸く , 殻 コには石灰質の円盤状のふたをもつ。 ヤマタニシ← 2 cm 。本州 ~ 九州。山林 つ落葉の下などにすむ。螺層は丸く , 褐色 っすしや斑紋がある。ふたは丸く革質。 のヤマキサゴ← 2 cm 。本州 ~ 九州 , 山林 つ小石の間にすんでいる。殻は厚くそろば 0 の玉型。殻の中は一室になっている。ふ をは石灰質で曲玉県 っキセルガイモドキ : 4cmo 北海道南部 九州の山地の樹木や石などに付着してい キセルガイ類と似た細高い殼をしてい が , 右巻き。殼ロ内にもひだがない。 オオギセルガイ : 4 cm 。関東以西 ~ 四 北部に分布。殻ロ内の主襞の下に多くの 、腔襞が並んでいる。 ナミギセルガイ↓ 3 cm 。本州 , 四国 , 州北部。 ヒカリギセルガイ : 1 . 5 cm 。東北地方 ~ 部。腔襞に主襞を欠いている。 ナミコギセルガイ : 1 . 5 cm 。本州 ~ 四国 最もふつうの小型種。腔襞が T 字型であ とから学名 ( タウ ) が由来している。 オカチョウジガイ↓ 1 cm 。全国の庭園 ごく普通にすむ小形の貝。右巻きで , 殻 は平滑。 オナジマイマイ—2cmo 全国の菜園や 地・庭に多い。まわりがわすかに角張り , 、色のすしのある個体と , すしを欠く個体 コウラナメクジ← 12cm 。移入種。体前部 背面に皮膚に包まれた小さい貝殻をもつ。 とがある。移入種と思われ , 世界中に分布 している。 ⑩オオケマイマイ← 2.5 cm 。本州 , 四国の 山林の小石の間にみつかる。殻は平低で , まわりには殻皮毛がのびている。殻底では 臍孔が広い。 ⑩ウスカワマイマイ← 1 .5cm 。本州に分布 し , 畑作物に害を与える。殻は球状で薄く , 成貝になっても , 殻口が厚くなることはな い。海岸では , ハマュウなどの下でよくみ つかる。 ⑩ミスジマイマイ← 3.5cm 。関東地方で , 最もふつうのカタッムリ。色帯は 3 本ある とは限らす , 色帯のないものもある。山地 にすむ火炎もようの強いものをトラマイマ イという。樹上性。 ⑩クチベニマイマイー 3cmo 近畿地方で は最もふつうのカタッムリ。色・は 0 ~ 3 本のものが多い。殻口が少し紅色となる。 軟体は白く 3 本の黒おびがある。 ⑩ニツボンマイマイ↓ 2cmo 本州 , 四国 , 九り、 FI に分布し , 殼底は平らでまわりにやや 角があり螺は高い。臍孔はせまいが開く。 ⑦ナミマイマイ€-+4cmo 近畿地方の平地 にすむ。ふつう , まわりに 1 本の色帯がある。 ⑩ヒタリマキマイマイ← 3.5 cm 。関東 ~ 中部地方の平地にすみ左巻き。地上性で軟 体は灰褐色で , 暗色の不規則斑がある。山 地のものは・色が濃くチャイロヒダリマキマ イマイという。 ⑩工ソマイマイ : 2.5cm 。東北地方以北に すむ。螺層が太く , ふつう 2 本の色帯があ またま ( 127 )

2. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

4 アシャガイ殼はアシャガマガイに似るが、 足の後にふたをもち、文、自切もしない。 ①スソカケガイ↓ 1 . 2cm 。房総半島以南。 殻の前端に小さい切れ込みがある。 ②シロスソカケガイい . 5cm 。北海道南部以 南。殻は浅く白く , 格子状彫刻がある。前 端は浅く湾入する。 ③ヒラスカシガイ↓ 2 cm 。北海道南部以 あな 南。殻の前方に寄って四角い孔がある。殻 はナメクジ状の動物の体前方を覆うのみで ある。干潮時は礫の下にいる。 ④スカシガイ t' 2cmo 北海道南部以南。 殻の型はヒラスカシガイよりやや細長く , 頂孔はいっそう前方に寄っている。 ⑤アシャガイ← 1 . 5cm 。房総半島以南。干 潮時礫の下などに多い。うすいが , ふたを 持っている。 ⑥アシャガマガイ← 2cm 。房総半島以南。 殻の肩部に弱い肋がある。ふたをもたない 足の後部を自切する習性がある。 ⑦ヒメコサラガイ・ : 1 . 5 cm 。東北地方以 南。岩礁に群らがって付く。殻表のもよう は十文字の暗色帯を基本に , その間が不明 日尞な網目もようでうすまる。 ⑧クスャガイ↓ 2. 5cm 。房総半島以南。頂 孔は長円形。放射肋は太い。 ⑨テンガイガイ↓ 2 . 5 cm 。房総半島以南。 頂孔は中央が少しせばまっている。放射肋 てん 0 ・めれ、 と同心円肋とが同し強さで格子状。天蓋貝。 ⑩ヒメアワビ← lcmo 北海道南部以南。 干潮時石の下などにすむ。捕えようとする と足の後方を自切する。 ⑩コガモガイ : 1 .5cm 。北海道南部以南。 ヒメコザラガイとは歯舌の型式が全く異な るが , 殼の上からは長円形に近く , 網目模様 岩礁ー潮間帯ッ オトメガサガイ はっている所をみると軟 体で殼をおおっていてウミウシのよう。 を基本とし , 内面やや青味があり区別がで きる。乂足の色もより暗く , 卵は褐色 ( ヒ メコザラガイでは緑色 ) の点でも異なる。 @イソチドリガイ↓ 1 . 5 cm 。房総半島以南。 厚い殻皮をかぶっている ⑩オトメカサカイ : 3 .5cm 。動物体は黒乂 は暗黄灰色で , 殻をおおっていて , 一見ウ ミウシ類のようである。殻は背が低く , 前 端に浅い湾入がある。 @アワプネガイ← 2.5cm 。房総半島以南。 岩の上だけでなくアワビ類などの殻の上に も付いている。夏季 , 足の下に卵嚢を保護 している。別名クルスガイ。 ⑩キクススメカイ : 1 . 5cm 。北海道南部以 南。アワビ類などの殻上に付いていて , そ れらの排泄物を食べている。大形個体は雌 で小さい雄を背負っている。夏 , 体の下に 2 ~ 6 個の卵嚢を保護している。 ⑩ススメガイ : 2cmo 房総半島以南。殻 皮毛が長い。 ⑩カワチドリガイ↓ 1 . 5 cm 。房総半島以南。 ざーーん 殻の下の座盤によって岩に固着している。 ⑩ヒラフネガイ← 4 cm 。房総半島以南。 ヤドカリの入った巻貝の死殼の内側に付き , 曲り方はその曲線に合う。内臓の入ってい る所は浅いポケット状にすぎない。 ⑩シマメノウフネガイ← 4 cm 。常磐以南。 1968 年艦船に付いて横須賀付近にアメリカ から入ったのが最初らしい。大形の貝の殻 表にも岩礁にも付く。 ①ユキノカサガイ : 4cmo 常磐以北。 ④工ソフネガイ← 5cmo 東北地方以北。 ホタテガイの殻表などにつく。 れき ちょう ( 11 )

3. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

イソニナの雌外から雌雄が分る貝は少な オオヘビガイロから出す糸は餌をひっか けるだけでなく、精子の受け渡しにも使う。 この貝の雌は雄より太い。 し、カく ⑩オオシマヤタテガイ : 2cmo 紀伊半島 ①ムギガイ↓ lcmo 房総半島以南。十潮 以南。黄と黒褐色の盥縞が特徴。 時 , 転石をひっくりかえすと多数みつかる。 色彩やもようは変異に富む。殼は厚く ⑩ネジガイ : 3 cm 。房総半島以南。岩礁 の間にすむ , イソキ、ンチャク類を食べる。 はわり合いふくらむ 岩礁の間にたまった砂粒を集めた卵嚢をう ②マッムシガイ : 1 . 5cm 。房総半島以南。 石の下や海藻の間にすむ。生時は厚い殻皮 をかぶっている。網目もようのほか , ⑩キリオレガイ↓ 2 . 5cm 。北海道以南。潮 たて 溜りの海藻の間にすみ , カイメン類を食べ じまのみの個体など変異に富む。 ている。殻は左巻きで水管は管状。 ③マルテンスマッムシガイ : 2cmo 北海 ⑩ゴマフニナ : 2 cm 。房総半島以南。タ 道以南の各地。海藻の間などにすむ。殻皮 マビキ類のいるすぐ下あたりに群らがって は厚い。マッムシガイより細高い。 いる。太い螺助上に黒白の斑がある。 ④フトコロガイ↓ 2 cm 。房総半島以南。 ⑩ミタレシマヤタテガイ : 2cmo 房総半 殻口外唇は厚く肩が張っている。外唇は厚 島以南。殻表の黄色帯が断続的なところで , く内壁につぶ列があってせばまっている。 オオシマヤタテガイとすぐ区別できる。 ⑤カムロガイ↑ 2 cm 。房総以南。ムキガ ⑩ヒメネジガイ : lcmo 房総半島以南。 イに似るが厚く , 殻色は単色。殻ロの外唇 ネジガイと似ているが , 小形で , 板状の縦 内唇ともに小歯状の刻み目があり , せは、ま 肋の間に微細なよこすしがある。また , ネ っている ジガイに見られるような褐色の帯がない。 ⑥コウダカマッムシガイ : 2. 5cm 。北海道、 以南本州中部まで。上方の螺層に縦のうわ ⑩オオヘビガイ +4cmo 房総半島以南。 があり , 下方は平滑。体層がふくれ殻ロは 殻はヘビがとぐろをまいたように左巻きで 広い あるが , これは右巻きの殻が巻き上がった ⑦ムシェビガイ↓ 1 . 5cm 。房総半島以南。 もの。付着場所によって巻き方はいろいろ マッムシガイに似るが , もようの系統が異 で , 中にははとんど巻かない個体もある。 なり , 殻ロは紫色を帯びる。さらされた死 岩から移動できないため , 口から粘液を出 しクモの巣のようにしてひっかかった餌を 殻がヒ。ンク色のところから、、蒸しえび〃の 食べる。卵嚢を自分の殻ロ内にうむ。卵内 名がある。 には初め 180 ~ 350 の卵が入っているカ { , そ ⑧カヤノミカニモリガイ : 2 cm 。房総半 の 8 割は栄養卵として吸収される。食べら 島以南。黒から黄色の個体まである。夏ゼ らんのう ラチン質のひも状卵嚢をうむ。 れる。 ⑦イソニナ↓ 3. 5cm 。房総半島以南。石の ⑨コウロギガイ : 3cmo 房総半島以南。 上にすむ。雌は大きく太い。食べられる。 黒から黄色い個体まである。前種と共にや ⑩工ソイソニナ : 3. 5cm 。東北地方以北。 や上の方にすむ。別名コペルトカニモリ。 岩礁ー潮間帯 ( 25 )

4. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

岩礁ー潮間帯 ャッデヒトデヤドリニナ : 7 mmo ャッデ ヒトデのロの付近に雌雄で寄生する。 ①ナッモモガイ : 1 . 2cm 。房総半島以南。 め・りゆう 殻は厚くビーズを連わたような顆粒列があ り、全体赤褐色だが所々に黒点がある。軸 唇に歯のような突起があり , 外唇も厚い。 ②工ビスガイ : 2cmo 房総半島以南。干 れき 潮時には礫の下などに多い。体は赤燈色。 食べられる。 ③チグサガイ : 1 . 5cm 。北海道南部以南。 海藻の上に極めて普通。はっている時は上 足触手が長い。大きさ , 色彩は変化に富ん でいて、特に小形で暗緑色地に褐色のすし のあるのをミドリチグサガイという。 ④工ソチクサガイ : 1 . 5 cm 。東北地方以 北。海藻の上に極めて普通。チグサガイよ りよくふくれていて、殻も厚手。 ⑤ヒメクボガイ : 3 cm 。紀伊半島以南に ふつう。十潮時には石の下にいる。売殳色は じゅうろく 黒く , 殻表の縦肋は細かい。殻底のまわり はかなり鋭く角立つ。臍孔周辺は白い。食 べられる。美味。 ⑥クホガイ : 3 . 5 cm 。北海道以南。殻は黒 褐色で , 斜の縦肋はやや太い。殻底のまわ りは丸味があり , イこはくは、んでいて , 多 くは緑色。、、いそもの〃や、、いそ玉〃と呼 ばれる員の一つで美味。 ⑦ニシキエビスガイ : 1 . 8cm 。三陸以北と 日本海側に分布。工ビスガイとよく似てい らじよう るがやや低く , 螺状彫刻が強く、色も濃い。 ⑧カネコチクサガイ : 2cmo 房総半島以 南。小石の間などにすむ。殻表には螺肋が 強く , 単色の個体もあるが , 紫色斑が市松 もようになった個体も多い。 ⑨クマノコガイ : 4 cm 。房総半島以南。 アカヒトデヤドリニナ : 5 mmo アカヒトデ ぷを作る。 の腕の内部に寄生し、そこに 殻表は黒く , 縦肋も螺状彫刻もない。臍孔 は / 、 はくは、み , 鮮かな緑の斑がある。、、いそもの〃 とか、、いそ玉〃と呼ばれ食用にする。 ⑩コシタカガンカラ : 3 . 5cm 。全国。殻表 の斜めの縦肋は高い。淡黄褐色地に汚れた ような黒斑がある。殼底のまわりはやや角 立つ。臍孔は開いていて , 特に色はつかな 北海道以北の型はやや平低で , ヒラガ ンガラという亜種。 ⑩へソアキクホガイ : 2 . 8cm 。北海道南部 以南。クポガイに似ているが , やや平低で , 殼色も紫黒色。外唇の後隅が特にひさし状 に長い点がクポガイと一見して異なる。多 くのものは臍孔か開くが , 閉している個体 、、いそもの〃の一つで美味。 もある。 ⑩イチモンジウスガイ : 3 cm 。房総半島 以南 , かなり深い所までいる。殻底のまわ りが歯車状になっているので , ウラウズガ イと間違われるが , ふたは角質 , 臍孔もあ いている。食べられる。 ⑩ニシキウスガイ : 5 cm 。紀伊半島以南。 殻表は顆粒列があり , 複雑な色が混ざり合 っている。殻底は平らで , へそ孔は深い。 ⑩オオコシタカガンガラ : 5 cm 。日本海 に分布。殻の上には斜めの縦肋があり れを成長線が切ってあらい。殻底には螺状 肋がある。臍孔は開く。食用とされる。 ⑩バテイラ : 5 cm 。房総半島以南に分布。 殻表には弱い斜めの縦肋がある個体もある。 割合整った円錐形で , 殻底のまわりは鋭く 角立つ。臍孔は広く開く。 、、いそもの〃とい ばていら われるものの主力で美味。馬蹄螺の字をあ てる。地方名シッタカとも呼ばれる。 ( 13 )

5. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

砂浜ー潮間帯 クロサメガイモドキ ← 7 cm 。サンゴ礁の 内側にあるアマモ帯で生活をしている。 : 4cmo 北海道南部 ①チリメンボラ 以南。殻表は黄褐色 , 成長脈は立ち上 がって板状。縫合は深くくびれる。殻 内は白い。臍孔は開く。 ②ヒメ工ソホラ↓ 6cmo 常磐以北に 布。東北地方の主要な、、つぶ〃。殼表 にはつやがなく , 肩の所はこぶ状にな るが , 個体によってはひれ状に立つ。 骰ロ内は紫褐色でつやがある。この類は 腐肉食性なので , 魚肉を入れたかごを 海底に設置してさそい込んで漁獲する。 ③ゴマフィモガイ↓ 4cmo 奄美諸島 以南。アマモのはえている砂地にもぐ ってすんでいる。殻は厚く重く , 白地 にごまふがある。 ④コシイノミガイ↓ 0. 5cm 。房総半島 以南。殻表に細い螺肋と黒い色帯があ る。動物体は白い。 ⑤ホタルガイ : 1 . 5cm 。北海道南部以 らんのう 南。殻は光沢がある。卵嚢を殻の腹側 に産みつけている。チョウセンハマグ リの稚貝などを丸のみにして食べる。 ⑥オオシイノミガイ↑ 1 . 5cmo 房総 半島以南。殻表に細い螺肋があり , 肩 部は白いが体層は淡紫褐色。殻軸はね しれ , 殻口には薄い角質のふたがある。 ⑦マクラガイ : 3. 5cm 。房総半島以南。 日本海側 ( 新潟県以南 ) にも多い。殻 は広い上足で包まれているので , 汚れ ていない。砂地にもぐっていて , 小さ い貝などを食べる。 ホタルガイニ枚貝の稚貝などを丸呑みす る。写真は交尾しているところと思われる。 ⑧ヤキイモガイ : 6. 5cm 。九州南部以 南。サンゴ礁の間の砂の中にいる。殻 表は黄褐色帯と , むらのある縦すしが 入り組んで複雑な色をしている。 ⑨タイミョウィモガイ : 8cmo 奄美 大島以南の少し深い所の砂底に半ばも ぐってすんでいる。殻皮はうすい。殻 は肩が張るが丸味がある。青味のある のをアオミダイミョウィモガイという。 ⑩ショクコウラ① 7 cm 。紀伊半島以 南の潮間帯下の砂地にすむ。殻の表面 じゅうろく には間隔をおいた縦肋があり , 肩の所 は低いとげ状にとがる。殻の複雑なも じよくこう にしき ようを、、蜀紅の錦〃に例えてこの名が あるが学名 ( 属名 ) は、、琴〃の意。殻頂 はエナメルをぬったようで , 殻ロ内唇 も同様で大きい褐斑がある。殻口にふ たはなく , 軟体は大きく , 足の後方は 刺激をうけると自切する。肉食性。 ⑩ジュドウマクラガイ↓ 4. 5cm 。紀伊 半島以南。殻は常時上足に包まれてい るので汚れることはなく , 陶器の様な つやがある。殻表は黄橙色で少しは、や けた斑紋があり , 殻ロ内は橙色。ふた をもたない。肉食性。 ①ニシキノキパフテガイ↓ 4cmo 紀 伊半島以南のサンゴ礁間の砂地にすむ。 肩のところに低いとげ列がある。 ①チョウセンフテガイ↓ 8cmo 九り・日 以南。サンゴ礁の間の砂地にうもれて いて , ゴカイ類等を食べているらしい。 あまみ ( 63 )

6. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

砂 浜 場 4 ミクリガイバイや , ムシロガイ類と同様 腐肉がすきで , 、、バイか 、、″にたくさん入る。 ①ホネガイ↓ llcm 。房総半島以南の 水深 10 ~ 50m にすみ , サンゴ礁の礁湖 などにも多い。殻表には約 120 度ごと じゅうちょうろ ( こ縦張肋があり , その上に長いとげが はえている。とげ列は長い水管上にも ふたは革質で厚い。肉食性で , 也の貝類をおそって食べる。成長する 時は自分で前方のとげを切り落とす。 ↓ 6cmo 房総半島以南 ミヤコボラ の水深 10 ~ 50 rn の細砂底にすむ。殻は 背腹にやや偏圧して , 側面に縦張肋が あり , これが上下の層で連続する。殻 ロは紡錘形で , 前溝と後溝が明らかで ある。ふたは円形で革質。南方にゆく と , とげは三角形に張り出しウニミヤ コボラと呼ばれる型になる。 ③シマアラレミクリガイ : 4 cm 。紀 尹半島以南の水深 10m 前後の砂底にす でいて、、ばいかー / に入る。殻表は い螺肋があり , その上にごま斑が並 、。殻口外唇は厚い。食用とされる。 ④カイコガイ : 2cm 。紀伊半島以南。 又は白く円筒形で内巻き。動物体は白 奄美諸島以南には同様に白いが , もっと丸い殻のタマゴガイが分布する。 ⑤ミオックシガイ : 4cm 。伊豆以南。 深 10 ~ 50 m ぐらいの砂底にすみ , 、、ば に入る。殻表は黄褐色で , 細 えんしゅう 、白線が入る。殻ロ内は紫褐色。遠州 難の彫刻のあらい型をアラボリミオッ シガイという。食用とされる。 ャカドッノガイ足は砂ほりに適していて , 筋肉のつはを作りこれで体を引きこむ。 ⑥ミクリガイ : 4 cm 。北海道を除く 各地の水深 10 ~ 50 m ぐらいにすみ , 、、ば に入る。殻表の彫刻 , 肩のは し、カ、 り具合 , 色帯は変化が多く , 特に淡色 地に細い褐色帯のあるのを以前ヤナギ ノイトと呼んだ。食用とされる。 ⑦アクキガイ : 15cm 。房総半島以南。 ホネガイに似ているが , 少し大きく , 長いとげの数は少なく , 螺層に褐色帯 がある。和名は、、悪鬼貝〃の意味。 ⑧トクサバイ : 3 . 5cm 。伊豆半島以南 の水深 10 ~ 100m ぐらいの砂底にすみ , 、、は、いか ⑨セコボラ↓ 4. 5cm 。房総半島以南。 水深 20 ~ 300 m ぐらいにすむ。殻表は淡 黄褐色地に褐色の螺条がある。水管溝 はややまっすぐ。トウイトガイ ( ウスイ ロミクリガイ ) はやや殻が薄く , 周縁 のこぶ列ははとんど認められない。 ⑩ナガニシ↓ 12cmo 北海道南部以南 の潮間帯下から , 水深 50 m ぐらいの砂 底にいる。殻の周囲にこぶ列があり , らんのう 水管は長く肉は赤い。卵嚢はやや細長 いうちわ型で , グンバイホウズキと呼 ばれる。 ⑩ニシキッノガイ : 7cmo 紀伊半島 の潮間帯下から水深 30m ぐらいにすむ。 色の濃さは個体によって変異がある。 ⑩ャカドッノガイ : 6cmo 北海道南 部以南。水深 10 m ぐらい。殻の断面は 6 角 ~ 8 角形。 に入る。 ( 77 )

7. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

ツノブエガイサンゴ礁の砂地にもぐって みるとはい跡があるのですぐ見つかる。 ①キヌシタタミ ← 1 cm 。北海道を除 く各地。殻は薄質で , 丸味が強く , 殻 表は絹布のような光沢がある。臍孔か 広い。足をくねらせながら短距離を泳 ぐことができる。 ②キサゴ : 2cm , ← 3 . 5cm 。北海道南 部以南の外洋砂浜にすむ。殻色ともよ うは変化に富む。内湾にすむイボキサ さいばん ゴより大形になり , 殻底の臍盤は直径 の半分より小さいので区別される。肉 はおいしい ③カニモリガイ : 3. 5cm 。北海道を除 く各地の外洋砂浜にすむ。売殳表には顆 粒のある螺肋が 3 本すつある。夏季 , らんかい 細長いひも状の卵塊をうむ。空殻にヤ ドカリの入っている様をみて名付けら れた名前であろう。 ④カサリカニモリガイ : 3. 5cm 。奄美 諸島以南。答下に顆粒列がある。水 管は後に反って長い。 ⑤コオニノッノガイ : 4cmo 紀伊半 島以南。螺状肋が強く , 縦肋も角ばる。 殻口外唇はぎざぎざ。水管は長い。 ⑥ホソウミニナ : 3cmo 北海道 ~ 九 州の潮間帯砂泥上には、らまいたように すんでいる。内湾にすむウミニナとよ く似た , 細かい石畳状の彫刻をもって いるが , 殻は細くとがり , 体層だけ丸 時には縦肋のある個 くふくれている。 体も見られる。 : 1 . 5cm 。房総半島以 ⑦オタマキガイ 砂浜ー潮間帯 1 キサゴ長い触手が水管の縁についている。 敵に襲われると足ではねて逃げる。 南。殻は細く , 螺層にはふつう 3 本の 黒褐色の帯があり , 縦肋の幅や間隔は 不規則で , 上下の螺層では連続しない。 ふたは黒い ⑧セキモリガイ : 2cmo 房総半島以 南。殻は太くふくれ , 螺層には 0 ~ 2 本の褐色帯がある。縦月カ・は細く , 密で やや規則的に並ぶのでクレハガイやオ ダマキガイと区別できる。 ⑨ナガタケノコカニモリガイ : 6cm 高知県以南。上方の螺層に縦肋がある が , 下の方に行くに従って消失。個体 によっては数本の褐色帯がある。 ⑩タケノコカニモリガイ : 5 cm 。奄 美諸島以南。上方の螺層には縦肋があ るが , すぐ消失し , 下方の螺層はふく れる。ナガタケノコカニモリガイのよ うな色帯は現われす象牙色。殻口外唇 は肥厚し , 水管はやや短い。 ⑩ツノブエガイ : 5cmo 奄美諸島以 南。螺層の表面は平滑で , 肩にはこぶ があり , 特有の褐色斑がある。サンゴ 礁の間にたまった砂地にすむ。 ①メオニノッノガイ : 5cmo 奄美諸 島以南。コオニノッノガイに似るか , 太く水管は後にそる。サンゴ礁の間の 砂地にすむ。 ⑩オニノッノガイ : 9cmo 紀伊半島 以南。サンゴ礁の間にたまった砂地に がれれきち すむが , 岩礫地にはい上がっているこ ともある。殻は厚くごっごっしている。 あまみ ( 59 )

8. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

潮 ニナ干潮時に泥の上をはいまわって アラムシロガイ大群をなして死肉にたか 微小な餌をなめまわる。 り , 海底を掃除する重要な働きをする。 のイボキサゴ +2cmo 北海道南部以 南の湾奥の干潟にすむ。殼表は黒褐色 の各地に分布。干潟に大群をなして で四角いタイルをしきつめたようであ 、ることもある。縫合下のいは、列はあ る。 7 ~ 8 月ごろ長さ 5 ~ 9 cm, 幅 3 ~ らとは限らない。カニなどに襲われ食 4 mm のゼリー状のひも型の卵塊をうむ。 ヾられる。ヒトデに襲われると足を長 ⑦アラムシロガイ↑ 1 . 7 cm 。北海道 く出して跳びはねてのがれる。外洋に 南部以南に分布し , 殼表は縦肋が螺溝 ナ布するキサゴに似ているが , 殼底の で切られてあらいかごめ状。殼ロ内唇 ーいばん 齊盤が広くなめらかなので区別できる。 の滑層はあまり広がらない。足のうし 勾は食べられる。美味。 ろは二乂にならない。 のカワザンショウガイ↑ 0.8cm 。各地 ⑧へナタリ↑ 3cmo 本州以南に分布。 つ河口から内湾の干潟の泥の上に群ら カワアイやウミニナと共に河口から湾 いってすむ。殼表には 0 ~ 4 本の赤褐 奥の干潟に多い。体層には縦張肋があ 彑のおびがある。 って幅広くなり , 殼ロ底唇もひろがり 後へそる。へナタリとは昔の否合わせ のヒロクチカノコガイ↓ 2. 5cmo 紀 の材料で、、甲香 " の字をあてる。 半島以南の汽水域にすみ , 干潟にあ ⑨イボウミニナ① 4cmo 北海道南部 5 石の上などについている。殼ロは三 ヨ月型で , 広がっている。石灰質のふ 以南。ウミニナに似るが , 殼ロは菱形 で , 殼表にとがった低いいは、がある。 にをもつ。殻頂部は殼皮がはげている ⑩オリイレポラ : 2.5 cm 。本州中部 しのが多い のクロへナタリ↓ 3.5 cmo アシの生 以南。殼は厚く , 太い縦肋は肩で角立 邑ている所にいるが , 現在は東京湾 , つ。臍孔は開かない。 頼戸内海 , 有明海のそれぞれごく一部 ⑩ウネハナムシロガイ↑ 2cmo 瀬戸 じゅうろく 内海と有明海にいる。殼はハナムシロ こすんでいるにすぎない。縦肋が密に ガイを細くしたようであるが , 所所に あって , 螺条は少ない。 フトへナタリ↓ 4cmo 本州東北地 縦張肋ができる。 ⑩ウミニナ↓ 4cmo 北海道南部以南。 な以南のアシのはえた泥底の上をはっ ている。殼頂は欠けていて , 残った螺 殼表は細かい石畳状。縫合下に低いい は丸味があって表面はかごめ状。殼 は、列がある。個体変異は非常に大きい。 コは丸い。夏季 , 泥底に穴をほって寒 ⑩トウガタカニモリガイ↓ 4 cm 。房 らんのう 尺質のひも状の卵嚢をうむ。 総半島以南。水管は強く後へ曲がる。 ③カワアイガイ↓ 4cmo 房総半島以 別名シャチホコガイ。 はうごう ( 93 )

9. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

深海の貝 タカアシガニの体表に 足糸て付着している , ハリナテシコガイ海 底の砂泥上に自由生活 する個体もあるが , タ 力アシガニとの生態的 関係は明らかでない。 殻表には成長肋が密にあリ , 殻内は白 く腹縁は細かく刻まれる。ペニグリガ イ , オオキララガイ , アコメイモガイ 等といっしょにすむ。 ⑦オウナガイ← 10cm 。北海道以南の 水深 200 ~ 1000m ぐらいの泥底にすみ , 左有がよくふくれる。殻表は白く , 殻 皮でおおわれる。殻頂から後腹隅に深 いひだが走る。殻内は白く光沢がなく , 両殻の合わせ目に歯がない。 ⑧べニグリガイ e4cmo 津軽海峡以 南に分布 , 水深 100m 前後の泥底にす む。殻皮は布目状で厚い。殻内は白く , 歯は多歯式で , 腹縁は刻まれる。 ⑨ハリナテシコガイ← 1 . 5cm 。相模湾 以南。殻は半透明で薄くこわれ易い。 ぜんじ 前耳は小さい。泥底に自由生活するも のもいるが , タカアシガニの体表に足 糸で付着している。その生態的関係は わかっていない ⑩キンギョガイ← 5cm 。相模湾以南。 殻はよくふくれ , 赤い。後部の % はど にとげ状の放射肋がある。殻皮は黄色 くうすい。 ⑩オオハネガイ t15cmo 相模湾以北 の水深 100 ~ 1000m の泥底にすむ。殻表 は平滑。近似種のスミスオオハネガイ ーうやろく は第肋が強い。 ⑩ウバトリガイ e8cmo 東北以北に 分布。水深 50 ~ 200m の泥底にすむ。 殻はよくふくれ , 前後に放射肋がある。 D オオシラスナガイ← 3 . 5cm 。外房以 の水深 100 ~ 1000m の泥底にすむ。殻 斐は厚く毛状。殻内は白く , 歯は多 のクルミガイ <-»2cmo 本州 ~ 九州の 火深 20 0 ~ 1000 m ぐらいの泥底にすみ , 設は長円形でオリープ色の殻皮でおお われる。殻内は真珠光沢が強く , 鉸歯 ないじんたい よ多歯式で , 内靫帯は殻頂下にさし形 こ突き出している。 オオキララガイ← 3 . 5cm 。東北地方 以南の水深 100 ~ 500 m ぐらいの泥底に む。殻は厚くふくれ , 殻頂は後寄り こある。後腹隅に向かって殻頂から太 、稜が走り , 腹縁にくびれがある。殻 には 2 又にわかれた溝が細かく刻ま している。殻内は真珠光沢が強く , は多歯式。 ヒョクガイ : 3 cm 。本州 ~ 九州の されきてい 深 50 ~ 300 m の砂礫底にすむ。 殻は く , 殻表には放射肋が走るが , 肋間 広い個体と , せまい個体とがある。 設は黄白色と紅褐色の交錯するものが いが , 単色のものもある。 オオシャクシガイ← 4. 5cm 。相模湾 、南の水深 100 ~ 200m ぐらいの砂底に む。殻は長卵形で白く , 強い成長肋 くよ・し ゞある。殻の後方は嘴状になリ , この E に赤い殻皮をかぶる。 ビノスガイモドキ← 4. 5cm 。相模湾 以南の水深 100m 前後の泥底にすみ , ( 121 )

10. 自然観察シリーズ18 〈生態編〉 日本の貝

サツマアサリ南西日 本に多いので、、薩摩〃 を の名がある。浅海の砂 泥底にいて他の有用貝 類といっしょに漁獲物 ⑦ハナガイ—2cmo 房総半島以南。 ①シオガマガイ e3cmo 房総半島以 12 ~ 13 本の強く板状になった成長肋が 南の水深 50 m 前後の細砂底にすむ。殼 あり , 肋間は平ら。 は薄くよくふくらみ灰白色で , 黄色い ⑧サツマアサリ← 5 . 5cm 。房総半島以 殼皮をかぶっている。鉸歯は弱い 南。殼は厚く , 成長肋は高い板状で , ②ウズサクラガイ—2cmo 北海道南 それに縦しわがあり , やや縮み状。肋 部以南の水深 20 m ぐらいまでの細砂底 間には放射肋が密にある。殼内は橙色 にすむ。サクラガイ類としてはやや小 さく , 殻の前後と腹縁沿いは白ないし 腹縁が細かく刻まれる。 ⑨ヤエウメガイ← 1 . 5 cm 。北海道南部 黄色味を帯び , 殼の後背が紅色になる。 以南の潮間帯下から水深 20 m ぐらいの 、、有珠桜員〃の字をあてる。 ③ヒラサクラガイ—3cmo 紀伊半島 砂礫底にすみ , 軟らかい岩に穴を掘っ たり , カジメの根についていたりする。 以南。他の同類のように後方が細まら 殼は白く細かい成長肋が密に刻まれる。 す , 全体長円形で , ふくらみは少ない。 ⑩シラオガイー 3. 5c Ⅲ。房総半島以南。 殼表は白く , 淡紅色の放射色帯がある。 殼は厚くふくらみは弱い。殼頂部は磨 ④コメサクラガイ← 1 . 5cm 。房総半島 滅したように偏平になる。成長輪肋が 以南の潮間帯下から水深 20 m ぐらいに あり , 前後に弱い分岐状放射条がある。 すむ。白く光沢が強い。 後端がとがる。 殼表には褐色斑や放射状帯がある。 シポリザクラガイは殼頂部に赤い放射 ⑩フスマガイ← 4cm 。本り、 l•l 北端以南。 帯が出る。 殼はよくふくれ , 薄質。しわ状の成長 ⑤モシオガイ—4cmo 房総半島以南 肋があり , 殼頂は著しく前へ傾く の浅海砂底にすむ。殼は厚く , ふくれ ちも弱く , 殻皮は黄褐色。輪肋がある @アサジガイ← 5cm 。房総半島以南。 が , 腹縁のなは殻頂部に比べて弱くな 殼表には板状の成長肋がある。鉸歯は る。後端は切断状。スダレモシオガイ 紅色がつく。 は輪肋が強く , 後ちはつまみ出したよ ⑩フルイガイ← 4 cm 。房総半島以南。 うになっている 殼表には細かい布目状の彫刻がある。 ⑥べニガイ—5cmo 本州北部以南の ⑩ヒナガイ—7cmo 房総半島以南。 外洋浅海の砂底にすむ。殼は薄く , 後 殼表は輪肋が強く , 後背では低いとげ 方は細まって後端はとがっている。殼 状に立つ。前域は区切られ , あたかも 色は淡紅色で , まれに色が淡い個体や 小月面が二重にあるように見える。褐 色の放射色帯がある。 白のものもいる。 砂浜ー深場 を ( 87 )