やかてせかいしゅうの子どもたちかねしすまったころ、かしこく やさしい 、疋、らいおしいさま、つさきか 「さあはじめなさい」 いうと、五ひきのうさぎたちは、大いそぎでしごとに つよ ) とりかかりました。大きなたまごをかかえたり、 た士こ力い つまったかごを手にとっては、びよんとひとはねでおしろを とひ出すと、もう見えなくなってしまいます。そしてあっというまに もどってくると、またのようにとび出て くのです。 かえ 」かふけてきました。つぎつぎとたまごをとりに帰ってくる うさぎたちに、つかれの色が見えはしめました。それでもおしろの中の ひか やま きらきら光るたまごの山は、だんだん小さくなっていきました。 まあるい しつばの小さな野うさぎのおかあさんは、かわいそうに とお はや もうとてもっかれていました。 こんなに遠くまで、こんなに早く 走ったのははしめてのことでしたから。 かえ 「うちの子どものふんのたまごをもらって、早く家に帰りたい と、田 5 いはしめたそとき、かーレこくやさしいおしいさま、つさきか、ら、 おお おお はや なか 2
そら かお あさひ ィースターの朝日が、東の空に顔を出そうとしています。 かえ 野うさぎは大いそぎでおしろにとんで帰りました。 ハスケットを手にとると、 そして、子うさぎたちのたまごの かえ 「イースターおめでと、つ」を い、っために、家に帰っていきました。 家では、おかあさんうさぎかえらいおしいさまうさぎの前で いったとおりのことが、おこっていました。 にわはすっかり手入れができていました。ゆかはきれいに はいてあり、かべにはすてきな絵がふたっ、かけかえてあります。 みがきあが 0 たおさらは、しょ「きだなにならんで 0 ています。 きもののせんたくもすんでいて、いたんだところはていねいに つくろってあり、きちんとしまってありました。 っすりねむっていました。 二十一びきの子うさぎたちはまだぐ まあるい しつばの野うさぎ一家のことは、どこでもたいへんな ひょうばんになりました。それもそのはすです。かべにかざって きん 金の ある、あのかわいい くつか、つぎつぎと話のたねになって、 どこまでもひろかっていったからでした。 おお ひかし まえ
) ました。 ともたちにこ、つしし りつばな家にすんで すると、 おお 、つさきや いる、からだの大きい すばしこい足なかうさぎたちは、 わらってあいてにしません。 「おまえなんか、いなかで にんしんでもかしってるほうか おにあいさ」 でも野うさぎの女の子は、もう いちど、 「いまに見て、らっしゃ ) 。 かえ い、つと、帰っていきました。 あし し」
ッ ヾ ちか おしいさま、つさぎは、いちばん近くに いる子うさぎのあたまをなでなから、 ししました。 おかあさんうさぎに 「うちの中かいつもそんなに 楽しいのなら、きっとおまえはとても 、つさきなのしやろ、つ。 こころのやさしい まいにち ほんとうにざんねんしゃ。おまえは毎日 いそかしくて、走るれんしゅうもできまい おまえを五ばんめのイースターうさぎに したい ところなのしやか。」 それを聞くと、野うさぎのおかあさんは 声をたててわらいました。そして何か 子どもたちにないしょ話をしたのです。 しばふにあつまっていたうさぎたちは、 何かはじまるのかと、ちゅ、ついふカく 見ています。 なか 2
ぜんぶ教えおわったおかあさんうさぎは、 ふと、いちばんすえっ子の子うさぎか、 ばつんと立っているのを見つけました。 おかあさんは、すぐその子をよんで ししました。 「おまえは、うちの子どもたちの中で いちばんおぎようぎかしいから、わたしの いすのせわをたのみましようね。 わたしかしよくじをするとき、きちんと すわれるようにいすをうごかして ちょうたい。」 おし なか の な 0 0 0
いつでもそうです。うちではまだだれもなき声やおこ「た 声を聞いたことがありません。わたしか子どもたちに『耳をびんと しなさい』と えば、みんなどこの、つさぎよりもきちんと耳を 立てています。」
まあるいしつばの野、つさぎは、おしいさまから わたされたたい せつな、たまごをそっとだきとると、 びよんびよんととんで出て、いきました。 かわ かわ はじめの川をわたり、二ばんめの川も 癶」いー一よ やま わたりました。最初のい山をこえ、つぎの山も こえて、とうとういちばん高い山のふもとまで たどりついたときには、、 里 - っ」」よ 9 も、つノ \ オ / \ オ つかれていました。 やま やま
うさぎをあつめて、その中から うさぎをえらぶのでした。 いちばんよい つばなうさぎなら男でも女でも / 「ースター、つさぎになるしかくカ あるのです。ですからどこのうちでも、 おかあさん、つさきか子、つさぎたちにこ、つ いいきかせます 「いいですか ? おりこうでしんせつで 早く走れるようになるんですよ。 そ、つしたら、イースター、つさぎになれるかも しれないんですからね。」 すると子うさぎたちも、大きくなったら 「たまごのおしろ」ておしいさまの っしようけんめし おてつだいをしようと、 どりよくするのでした。 はや おとこ おお おんな 0
0 0 0 おしいさま、つさぎもからだを一則 のり出しました。 そのとき、とっぜん二十一びきの、 野うさぎの子どもたちか、い 走りだしたのです。おかあさんが、すばやく そのあとをおいかけます。そして、 はんとうにまたたくまに、子どもたち みんなを、もとのところにつれもどって 医ました。 、たらいおい ) いさま、つさぎは、 かしこく しいました。 「わかったぞ。おまえは早く走れも するのしゃのう。しやが、子どものせわで いなければならぬから、わたしの たまごをはこふことはできまいな。 おしい ことしゃ。」 の はや まえ 2
しつ℃ ず・つとむかしから、イースターには、 新しい いのちをあらわすたまごを フレセントするしゅうかんかありました。 〈このイースターたまごをせかいしゅうの 子どもたちにとどけるのか、五ひきの ィースターうさぎだったのです。 この五ひきのうさぎはどこのどの うさぎよりもしんせつで、かしこくて、 そのうえ早く走れるうさぎばかり てした。そのわけは、イースターの前の 日、お日さまか西の空にしすんでから つぎの日のイースターの朝までの しかん いちねん 上寸日こ、 みい ) かい 日卩ー ふつうだったら一年 かかってもおわらないくらいのしごとを やらなければならないからなのです。 あたら はや あさ まえ