しました。 こおリ 「ことしは、氷のくるのもおそかったが、きえるのも おそい。だから、まだ、舟おろしてねえが、あしたあたり てんき おも 天気だら、おろしてみつかと思ってた」 あし と、あんちゃんは、足をなげだしたまま、しゃべっていま した。 ンタさんから、舟ぐるみやとわれるというのが、あん ちゃんの、まいとし、あてにしてるしゅ、フにゆ、つ ( 収入 ) で した。 「トッカリ . よ、。こ、、 オしふはいってきてるよ、フだな。さっきも きりの中でないてたつけ」 「ンだあ : : : 」 くち あんちゃんのこたえるまえに、ヾツバアが口をだしま ふね ふね
ハンタさんは、舟の上でからだをふせて、左手であい ず , しました。 あんちゃんは、エンジンをとめました。 ふね こおり エンジンがきれても、舟はそのまま、しようめんの氷に むかって、しすかにすすんで行きました。 ンタさんが、てつば、つをかまえます。すこしとおくで す。三百メートルはあるでしよ、フ。 あんちゃんは、こんなにとおくて、たまがうまくあた ハオイとのわかれ びやく ふね 、つ、て ひだりて
上のあんちゃんは、東京へ出かせぎに行って、お金をお くってきます。 プータマは、 ハさいですが、からだのはついくもわるく、 ちのうも、おくれていて、いつも、年下の三つや四つの子 とあそんでいました。 プータマというのは、もちろんほんとうの名まえではあ りません。いつのころか、じぶんのことをプータマと いだしたのです。それで、みんなも、プータマとよぶよう になり , ました。 、力し プータマが、貝でポケットをふくらませて、家にかえっ ンタさんは、がんかんとおこした、だるま てきました。ハ ストープのまえで、よこになって、あんちゃんとはなして 、つ、 ) 、つきよう か
「二、三印、、フっちゃってみろ。はらがすけば、さかなと るべさ。トッカリだもの : : : 」 と、あんちゃんは、おしえました。 「プータマ : : : ふ、舟の上から : まるのまま : : : ゃんだぞ」 チ . ャッチ . ヤが、ち、えをかしました。 フータマが、さかなのかご」かか、えて、はまにい 2 、と、 ハオイは、あまったれたなき声をだして、おっかけてきま した。 プータマは、舟にのっても、バオイがおっかけてこれ るかと、しんばいでした。 ハオイは、まるいあたまを、水めんに、フかべて、すべるよ 、フについてきました。十分ほどはしらせて、 ふね ふね じゅっぷん 、つえ 」え さかな、なげてみろ。
たべませんでした。 「あんちゃん、おらのバオイ、なんにもくわねえ。しぬン でないべか ? プータマに、 こうたずねられて、あんちゃんにも、よいち えはうかびませんでした。 そのとき、チャッチャのところへ、あそびにきたぶらく のじいさんが、そのはなしをきいて、こ、フ、、 ししました。 っちょま、え ( いちにんまえ ) 「トッカリはな、プータマ。子か、い くち に、さかなをたべるよ、フになるまで、おやがロンなかで かんで、つばで、ねってくわせるのよ。さかなだけ、ばん とやったって、くうもんじゃねえ」 プータマはそれをきいて、あんちゃんがとってきたこ くち まい ( 氷下無 ) を、ロのなかで、ぐちゃぐちゃとかんで、手の
にげられると、プータマかかわいそ、つだからといって、 あんちゃんは、トッカリの子を、たすきがけにひもでゆわ 、えました。 あんちゃんだって、バッパアだって、このトッカリの子が そだつなんて、かんがえても いませんでした。かれ葉が ま、フときにつかまえたトッカリは、そだてられないと われていたのです。 にち トッカリの子は、つれてこられてなん日かは、なにも 友だちになる レ」よも
にのせるのです。プータマは、それを、がいこつの木のえ だにあんちゃんがつくってくれたぶらんこにのって、 ふくれつつらをしてながめていました。 ンタさんは、やくそくをわすれていたのではありま せんでしたが、なにしろ、とてもいそかしかったのです。 ある日、 ンタさんと、あんちゃんが、えものをもって なみ タかたもどってくると、プータマが波、フちぎわに、はら ばってあそんでいました。 ゅ、つ
いいな」 「このあたりで かぜ ふね と、あんちゃんは、舟をとめました。あたりは風もなく、 なみもなく、しずかでした。 「ほれ、バオイ。しつかりく、フだぞ」 プータマは、たちあがって、さかなのしつばをつかんで、 ふってみせました。 さかなは、バオイの一メートルほどて バチャーン : ひか まえにおちて、ゆらゆらとぎん色に光って、しず・んでいき ました。けれど、バオイは、見むきもしないで、プータマの 手からえさをくれと、せがむのでした。 ばかトッカリだ」 「どもならんて : あんちゃんは、亠尸をたてて、わらいました。 プータマは、わら、フどころではありません。おこってい
のでしようか。えさを、たべたのです。 「あんちゃん、くった。おらいのバオイ、くったじえ : はじけるよ、フに、 AJ びはねなか、ら、 プータマは、マメが あんちゃんに知らせに行きました。 みずうみ こおり やがて、湖から氷がすがたをけし、りよ、つ ( 猟 ) 舟や カキ舟が、つごきはじめました。 かいこつのなみ木も、あかるいみどりの葉をつけはじ めました。 トッカリの子は、だんだんひきしまったからだになり ました。 プータマは、一日じゅう、トッカリとあそびます。夜も、 なやでトッカリとねることもあり 、ヾツバアにしかられ ていました。 ぶね よる
きものどろどろにして」 「なんだべ、あいっ : と、あんちゃんがつぶやきます。 プータマは、舟を見つけると、りよう手をついて、からだ そら 半ぶんをおこし、かおを空にむけて、オー、オーと声を たてました。 「トッカリをまねてけつかる : : : 」 あんちゃんは「ばかでないべかーといって、ヘらへらと わらいましたが、ハ ンタさんはわらいませんでした。 りゅうひょう かくれてい ンタさんは、そのあくる日、皿氷のかげに る、トッカリの子を見つけるのにむちゅうでした。 おも プータマのために、つかまえてやろうと思ったのです。 い 2 、らも目につ 0 まし いままでは、トッカリの子など、 たか、さかすとなると、てごろなのがなかなかなくて、