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検索対象: 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし
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1. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

るいているよ、フでした。 にち プータマをしたって、まい日もどってきていたのが、秋 のはじめごろから、なやを、たびたびあけるよ、つになりま した。 しんばいそうなプータマを見て、チャッチャは、 「しんばい : ねえ」 と、せつめいしてやりました。 ふゅ さむい久、にまけないために、トッカリは、秋の、フちに、 たくさんたべだめをしておくのです。そのためには、こ 、つみ の湖のさかなだけではたりません。それで、海に行くので す。 「トッカリはな、プータマ」 くち ハアも、そばからロをそ、えます・。 みずうみ あき あき

2. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

「、え、えっ おも ンタさんは、しまったと思いました。 「このはなのとこと、目のわきのきず、まちがいねえ」 「こまったな。プータマにしかられるな」 「なくべサ。こえっ ( こいっ ) と、とてもなかよしにしてて、 まいにち、もどってくるのをまってたもんな」 「しかたねえ。また、トッカリの子ども、さがしてやるべ。 このことはだまってろな」

3. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

プータマの家も、一そうのいそ舟をもって、湖のさかな まち 」とり・ 、町へ、フり・に一打去」ます・。 プータマには、りよう親ともいません。 家には、プータマの、じいちゃんとばあちゃんにあたる、 チャッチャと ヾッパアとかいます。が、チャッチャは中 気とい、フひょ、つきで、からたか、おも、フよ、つに、フごかせ ません。だから、しごとは、ふたりのあんちゃんがしてい ます。 プータマのとうちゃんは、トッカリ プータマが二つのとき、トッカリ、フちに行って、そのまま かえってきませんでした。 かあちゃんは、生活がくるしくて、家をとびだしてしま ったのでした。 せいかっ しん ぶね ンターでしたが、 みずうみ ちゅう

4. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

いいました。 は、じよ、フ」げ , んで あんちゃんは、たまげてしまいました。 「さすが、アメリカみやげのライフルは、すげえ。こんなて つばうがでてきたら、このへんのトッカリは、たえてし ま、つな」 「そ、つでもねえ。こんだあ、トッカリのほ、つで気をつける。 オオいままでのよ、つなてつば、つでは、とりにくくなるべな」 ンタさんは、わらいました。 氷の上に、とびのったあんちゃんは、三とうのバオイに ャスキ ( モようなどうぐ ) を、っちこも、フとして、おどろきの ~ 尸 をあげました。 「たいへんだあ。このいちばんおっきいの、これハンタ さんがくれたプータマのバオイだぜ」 こおり 、つ、

5. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

こおり 次は、、フす ) 、なって、かけ , らか湖に、つかぶよ、つになり・ま した。そ、つなると、まちかねたよ、フに、この湖のトッカリた ちかか、えってきました。 カモメももどり、カモやハクチョウがきて、制は、きゅ にぎやかになりだしました。 プータマは、まいにちまいにち、、フらのはまべで、バオイ 」まちました。 てんき はれたり、くもったりの天気がつづいて、あいかわらす おお きりか多くたちこめていました。 こおり はんっき 氷がわれてから、半月ぐらいして、プータマのバオイが、 もどってきました。 ハオイは、かおとわきの下と、尾びれに、きすをうけ ていました。プータマのゆめのように、かおのきずは、な みずうみ みずうみ みずうみ

6. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

しました。 こおリ 「ことしは、氷のくるのもおそかったが、きえるのも おそい。だから、まだ、舟おろしてねえが、あしたあたり てんき おも 天気だら、おろしてみつかと思ってた」 あし と、あんちゃんは、足をなげだしたまま、しゃべっていま した。 ンタさんから、舟ぐるみやとわれるというのが、あん ちゃんの、まいとし、あてにしてるしゅ、フにゆ、つ ( 収入 ) で した。 「トッカリ . よ、。こ、、 オしふはいってきてるよ、フだな。さっきも きりの中でないてたつけ」 「ンだあ : : : 」 くち あんちゃんのこたえるまえに、ヾツバアが口をだしま ふね ふね

7. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

たべませんでした。 「あんちゃん、おらのバオイ、なんにもくわねえ。しぬン でないべか ? プータマに、 こうたずねられて、あんちゃんにも、よいち えはうかびませんでした。 そのとき、チャッチャのところへ、あそびにきたぶらく のじいさんが、そのはなしをきいて、こ、フ、、 ししました。 っちょま、え ( いちにんまえ ) 「トッカリはな、プータマ。子か、い くち に、さかなをたべるよ、フになるまで、おやがロンなかで かんで、つばで、ねってくわせるのよ。さかなだけ、ばん とやったって、くうもんじゃねえ」 プータマはそれをきいて、あんちゃんがとってきたこ くち まい ( 氷下無 ) を、ロのなかで、ぐちゃぐちゃとかんで、手の

8. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

ねりをあげて、おしあい、ヘしあいしていました。 こおり 氷のかどには、たくさんのワシかとまっていて、氷と、 っしょにながれていました。 春のたいよ、つは、きらきらとかかやいていますが、ここ ではまだ、氷のごっごっしたのが目につきます。 プータマは、どこからかながれてきて、きしべに、っちあげ こおり られた木にこしをおろして、ワシのよ、フにじっと氷のな がれを見つめていました。 さんりばんや あれはてて、さむざむとした三里番屋がはるかとおくで ひか ぎん色に光っていました。 こおり はる こおり

9. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

にち つぎの日は、日よ、つ日でした。 プータマは、あさごはんがすむと、たったひとりで、きし に一打きました。プータマのバオイが、きよ、つこそ、か、えって おも きそ、フに思えたからでした。 ひょうざん つもは、ゆったりと、フかんでる氷山か、ここでは、フ 「、フん、、フったものは、どもなンねえもんな。だけど、こえ つはほかのきしから、りくにあげるべ。プータマにわか 、らね、えよ、フに・ ンタさんは、こんどは、ひとばんもとまらないで、こそ こそとにげるよ、フにして、かわやのト一フックでか、えって し」ました。 プータマは、ああよかったと、むねをなでおろしました。

10. 戸川幸夫・動物ものがたり 6 三里番屋のあざらし

ンタさんは、まる一日をつぶしてしまいました。 こおり 夕日がしず・むころになって、よ、つやくハンタさんは、氷 の上で親のかえりをまっている、トッカリの子を見つけ ました。 トッカリの子は、 小さいなからも、は、んかけ・のきば ) む して、かみつこ、つとしました。 けれど、 ンタさんが、トッカリの子のそばにひざを ついて、下あごに手をやってなではじめると、目をつぶつ ておとなしくなりました。 ンタさんのみやげは、プータマを、なによりもよろこ ばせました。 そのばんプータマは、なやの中にとじこめられたトッ ゅ、つひ した おや て 、ちにち め み