7 ホトフ博士の休日 くすり さすが天才ポトフ博士。虫たちをもとにもどす薬は、すぐできあがっ くすりしょ一つぼ、つしゃ 「この薬を消防車のタンクにいれて、水といっしょにホ 1 スで虫にかけ てください」 ヾこ ) と、つり・よ , っ しよ、つ くすり はかせ カバヤマ大統領は、ポトフ博士から薬びんをひったくると、すぐに消 しょ , つ、ほ , っしよいん しようぼうしゃ くすり ほ , っしょ 防署へもっていった。消防署員は、なん台もの消防車のタンクに薬をい まち おお れて、町のなかをずるずるとはいまわっている大きな虫たちに、ホース をむけた。 シャワ 1 ッチュッ シャワ 1 ッチュッ おお 大きな虫たちは、どんどん小さくなっていった。 むし てんさい はかせきゅうじっ はかせむし ちい みず むし むし
まちだいこんらん にんげん ところが、町は大混乱だから、ホースの薬は、人間たちにもかかって しようぼうしやしゆっど , っ しようぼ , っしやひと しまった。なん台もの消防車が出動していたので、消防車の人も、べっ くすり のホースの薬をあびてしまった。 しず 「博士、おもてはずいぶん静かになりましたね。ちょっと、ようすをみ てみましょ一つ」 くろ てつごろう けんきゅうしつ 黒ネコの鉄五郎が、研究室のドアをあけてそとをのぞいた。 「わっ、博士たいへんです。みてください」 「どれどれ」 はかせ 博士も、そとにでてみた。 ちい 「おや、しまった。みんなも小さくなっちゃったね」 ひと けんきゅうしつ みんな、おやゅびほどの人びとだ。研究室のドアのそばに、小さな小 こ ) と、つり : よ , っ さなカバヤマ大統領がきて、キーキーとなにかわめいている。 はかせ 「博士、どうしましょ一フ」 てつごろう さすがの鉄五郎もうろたえた。 はかせ はかせ くすり ちい 7
6 あばけ虫をやつつけろ どお おもて通りはおおさわぎ。 かいぶつ 「怪物だあ ! 」 あおむし 「青虫のおばけだあ ! 」 しようぼうしゃ にげまどう人びと、消防車、パトカー、救急車、おまけにテレビ局 くるま の車まで、かけまわっている。 きよくじっきようちゅうけい むじん 『こちらテレビ局の実況中継です。無人の家からは、ときおり、かべ おと おと を食べるぶきみな音がきこえてきます。この音をおききください。 モシャクシャモシャクシャ ガッガッガッガ 1 ッ こいと , つり・よ , つかんてい あっ、ばろばろに食べられた大統領官邸から、おばけ虫が姿をあらわ しました。 ひと むし きゅうきゅうしゃ いえ むしすがた きよく 5