といいました。 家のなかはもうこれいじようはないっていうほど、 となりました。 とうさんうさぎは、 「おかしいそ、おかしいそ。」 いいながら、 「どーん。」 とたいあたりをして、ドアをこわすと、 「ひらり。」 と、家のなかへとびこみました。 家のなかには、たれもいませんでした。
とかんがえながら、家へかえりはじめました。 とちゅうでねこは、きつねの家のそばをとおりかかりました。 こえ げんき 元気になったきつねが、ねこに気がついて、まどから声をかけました。 「ねこくん、どこへいってきたんだ。ちょっとよっていきたまえな。」 「うん、おじゃまするかな。」 ねこはよろこんで、家のなかへはいろうとしました。 でも、ドアをあけようとしたところで、ねこは、きゅうに足をとめて、か んがえこみました。 そしてねこは、 「きようは、やめておこう。きつねくんの家によると、またへんなめにあい そうな気がするよ。」 というと、にげるようにしてはしっていってしまいました。 あし ( おわり ) 144
「あっ、まてつ。」 ぶうたは、あわててとびおきると、きつねのあとをおいかけました。 そのうち、さきをはしっていたきつねのすがたが、ふっとみえなくなりま した。 「おやつ。」 ぶうたは、首をひねりました。きつねのすがたがみえなくなったあたりに、 一けんの家がたっていたのです。 「こんな森のおくに家があるなんて、どうした一、とだろう。」 ぶうたは、おそるおそる家のそばへちかづいていくと、あけはなしになっ もん ている門のなかをこっそりとのそきこみました。 それをまちかまえていたように、家のなかから、一びきのこぶたの女の子 が、かおをのそかせました。 ッり・ おんな 103
こぶたとばくだんこぶた あるところに、五ひきのこぶたがすんでいました。 ある日、そのうちの四ひきが、くわをふるって、 「くわたんくわたんくわたん。」 と、はたけをたがやしていると、家でるすばんをしていたのこりの一びきが、 「びよこたんびよこたんびよこたん。」 とかけてきて、 「たいへんだたいへんだ。みんなのるすのあいだに、ぼくたちの家のとなり にべつの家がたって、おおかみがひっこしてきたそ。」 しいました。 よん
さっそくうさぎは家をとびだすと、ちかくにある、にんけんのおいしやさ んの家へはしっていきました。 ところが、入り口のドアのまえまできたとき、うさぎはびたりとたちどまっ てしまいました。 『たからさがしのゆめをみることのできるくすり』だって ? や ( 、なに、なに、 れやれ、なんてばかげたことをかんがえるうさぎだろう。まったく、どう ぶっというのはこれだからこまる。 ) こ、にんげんのおいしやさんからわらわれてしまいそうな気 そんなぐあい ~ がしたのです ( ) こんどたけは、どうぶつのおいしやでがまんするとしよう。 ) ( しかたがない。 うさぎはそうかんがえて、すこしはなれたところにある、きつねのおいしゃ さんの家へはしっていきました。 ぐち
すると、ほかのうさぎたちが、 「まてまてつ。」 と、そのうさぎをとめて、 「ドアはあけないほうがいいそ。おおかみがねずみにばけて、。ほくたちのこ とをさらいにきたのかもしれないそ。」 といいました。 家のなかはまた、 「しーん。」 となりました。 しかたなしにねずみのおばさんは、 「ふしぎねえ、ふしぎねえ。」 といいながら、じぶんの家へかえっていってしまいました。
「まてつ。」 と、そのうさぎをとめて、 「ドアはあけないほうがいいそ。おおかみがめんどりにばけて、。ほくたちの ことをさらいにきたのかもしれないそ。」 といいました。 家のなかは、 「しーん。」 となりました。 しかたなしにめんどりのおばさんは、 「へんねえ、へんねえ。」 といいながら、しぶんの家へかえっていってしまいました。 それからまたしばらくすると、こんどはうらにすんでいるねずみのおばさ
しいことみんな。おかあさんがいないあいだは、だれがたずねてきても家 のなかへいれてはいけませんよ。おおかみさんが、だれかほかのひとのす ゝたにばけて、みんなをさらいにくるかもしれませんからね。」 といいきかせました。 うさぎたちは、 「はー とへんじをしました。 そして、かあさんうさぎがでていったあとすぐに、ドアとまどとになかか らしつかりとかぎをかけました。 しばらくすると、おとなりにすんでいるめんどりのおばさんが、うさぎの 家へやってきました。 めんどりのおばさんは、ドアを、
こぶたは、目をばちくりとさせました。 「むりたよそんなの。きゅうにいわれたって、みれるかどうかわからないも 「たいじようぶだいじようぶ。やる気さえあれば、どんなことだってできる んだ。」 「だけどもしもまた、キャベツのゆめをみてしまったら ? 」 「そんなことになったら、ぼくはきみとぜっこうして、この家をでていくっ もりだ。」 「えつ、家をでていくって ? 」 「そうとも。キャベツのゆめばかりみているようなくだらないこぶたとは、 これいじよういっしょにくらしていたくないんだ。じゃ、。ほくはちょっと することがあるからしつけいする。」
とどなって、かけたそうとしました。 ねすみは、すかさす、からしのちやわんをさしだすと、 「たぬきさん、たぬきさん、そのまえにこのからしをかきまわしてくれませ んか。」 といいました。 たぬきは、 「よし、かせつ。」 といって、ちやわんをひったくると、 「うう、はらがたつ。ぎりぎりぎり。」 ちから とはぎしりをしながら、ありったけのカでからしをかきまわして、びゅうつ とみみこの家のほうへはしっていってしまいました。 ねすみはよろこんで家へもどってくると、 154