に、みんな、ヤギがほしくなったのです。ャギがいなくなったばかりにそんな気にな ったのですが、また、あいてにわたしたくなかったためでもあります。 うしくさ おおごえ みんながあんまり大声でわめきたてるので、牛は草をたべようとしません。牛はお だやかな動物で、しずかにしているのがすきなのです。いちばんやかましいのは、子 ごえ どもたちのさけび声でした。 いつ。ほうがどなれば、「西ィモムシ村のくされナ 「東ィモムシ村のへこきザルー シ ! 」と、もういつ。ほうがわめきます。このところ、ほとんど仲よくなりかけていた のに、またこんなことになってしまいました。 そのとき、橋から、だれかがさけびました。 そこにいるみなさん ! ャギをさがしているんですか したよ ! 」 りようてはし カバンのユリウスが、両手で橋の手すりにもたれて、わらっています。そばにヤギ がいて、ユリウスのうわぎのポケットに鼻をつつこんでいます。 ひがし どうぶつ むら て ? 。ほくが見つけま むら み
「かわいいャギよ。あたし、ヤギのすきな草をいつでもさがしてあげるわ。うちにも かちくごや 家畜小屋があるし。」 と、カーリンがいいました。 「うん、これはいい考えだ。」 、ました。 と、カバンのユリウスはいし 「子どもたちみんなで飼うことにしたらどうだろう。きみたちのところにいれば、殺 にち されつこないしね。では、こうしよう。まい日、かわるがわる、 O じゅんにせわ 丿ス、ヘルマン、ヨ をするのだ。さいしょにベルトルト、つぎにクラウディア、ドー ハインツ、マルチン、ということでどうだね。しまいま ハネスカーリン、カール でいかないうちに、、ほくはまたもどってくる。もう一度、持ち主がだれか、ほうぼう もぬし をきいてまわることにしよう。持ち主がいれば、かえさなくちゃならないからね。」 むらひと 東ィモムシ村の人たちは、さんせいしました。西ィモムシ村の人たちにヤギをとら れずにすむからです。 ひがし むらひと かんが くさ もぬし ころ
遠くのほうで、もうかみなりがな「ています。ャギはまた、牛のあとを追 0 かけよ ひがし うとしました。はじめは東ィモムシ村の牛を、それから、西ィモムシ村の牛を。でも、 どっちへいっても追いかえされました。 ゅうだ すぐにタ立ちがきました。ャギはおちつきなく、あ 0 ちこ 0 ち走りまわり、川をと おおごえ びこえていったりきたりしながら、かみなりがなるたびに大声でなきました。長いも けか・せ じゃもじゃの毛が風になびき、いなずまが、その目にうつってビカビカひかりました。 人びとは家のまどからャギをながめていました。 「おそろしく見えるなあ ! あれでは、こわくな 0 てしまうよ。」という人もありま した。 また、「かわいそうに。こわがっているんだ。」という人もありました。 でも、そとに出ていって、ヤギを小屋にいれてやろうとする人は、ひとりもいませ んでした。 ひと むらうし ひと うし ひと むらうし ひと お かわ 0
ふあん うを追いまわされたときよりも、もっと不安でした。ガタガタゆれるのも、とてもな こえ かん さけない感じでした。でも、いまはおなじみの声ばかり聞こえるので、うれしそうに はしうえ 橋の上へとびおりました。 トラックは発車し、ユリウスはもう一度、からだをゆすぶりました。 もりまぎば 東ィモムシ村と西ィモムシ村から、森と牧場から、人びとが走ってきました。 「かえってきたー ュリウスがかえってきた ! 」 と、みんなはさけんで、ヤギをなでました。うれしさのあまり、ついけさがたはユリ ウスなんぞまっぴらだといっていたことも、すっかりわすれてしまいました。 「わたしがひきとるよ。」 、ました。 と、ヘルマンのおとうさんがいし ばしょ ばしょ 「やつばり、おちつき場所がないとね。おちつき場所ができれば、きっといたずらも しなくなるだろう。」 「あんたのうちにはガチョウがいるじゃないか」 ひがし お むらにし はっしゃ むら ひと はし 132
・かっこう 「ちゃんとおとなしくしているんだよ、 ? ぼくは学校へいかなくちゃなら ないんだ。午後になったら、またいっしょにあそぶからな。 = リウスは少の手をなめました。カールⅡ ハインツがとくべつかわいがってくれ ることを知「ていたのです。ャギは牧場の門まで少 ~ を追 0 てい 0 て、うしろからか なしげにメーメーとなきました。 かん こういう日の午後は長く感じられます。ュリウスは、たべてはのみ、そしてねむつ てから、またのんではたべました。 あの子はいったいどこにいるんだろう ? だれも話あいてがなく、なでてくれる人 うし くち もありません。牛は、ぶしようたらしく木かげにねころんで、ロをもぐもぐ動かして います。 えんそくで ュリウスは西ィモムシ村へ、ちょっとした遠足に出かけました。そこでも、牛たち むらまきば は、東ィモムシ村の牧場とおなじように、かん木や木の下でダラダラとねそべってい した ます。ュリウスは、ナシの木の下にまだ一まい紙きれがのこっているのを見つけまし ひがし にし むら かみ はなし した うご ひと 111
にれけいヴけ・作辻まこと・絵ヒッキーは庭で飼 0 ているイボガエル。三平 は年をとった大きなネコ。チロはまだかわい 1 第 ヒッキーと三平とチロ【小内動物好きなア。ちえ一家。できご とを、ほほえましくえ力いた物語 ろ、■ こしき鯉 クラス全員でだいしに育ててきた、 , いなガきガん・作梶鮖太・絵 の池に、農薬がながれこんだ。「銀プチ / 作 イキイキゴンボの歌死。。。」。【」鯉」息をさ」。少年。 学校で鯉を育てた生徒たちの感動的な物語。 たろうが同級生のミミの家の留守番をしてい 山元護久・作枝常弘・絵 ると 、パトカーに追われたクマがとびこんで きた。このクマをかくまったために、たろう その手にのるな ! クマ ら》 は次つぎにおかしな事件にまきこまれる。 AJ 恒男と大助は、工事中の空地で、なぞのこと 奮ー那須正幹・作池田龍雄・絵 を ばが書いてある古文書を見つけた。しらべて いくと、それは宝のかくし場所を書いた暗号 首なし地ぞうの宝 だった。わくわくする宝さがし物語。 の 小 ~ くをつに第 , 山奧の村におこったゆうれいさわぎ。見物人 竹田道子・作西村郁雄・絵 がどっと押しかけ、村のおとなはひともうけ できると喜んだ。けれど治たちは、村が見世 物になるのは恥だと、ゆうれいの正体を追う。 子 深夜ぶきみな地しんにおそわれた新宮市の人 原周作・作池田龍雄・絵 の びとは、よく朝目をさましてびつくりした。 町のまわりが、月世界のような砂ばくに一変 ( ) 、′小さくなった町 していたのだ。いったい何が起こったのか。 日
リスのうでに鼻をこすりつけました。 さもしたしげに、ドー りようほうむらひと 両方の村の人たちは、またユリウスのことで大わらいをしました。 よよ おお
「あたらしい先生がきたそうだね。」 「きびしい先生だよ。」 ひがし むらひと と、東ィモムシ村の人たちはさけびかえしました。 「なにしろ、子どもたちのバタ。 ( ンを、みんなたいらげてしまったものな ! かんが それから、みんなはわらいあい、けんかのことなんか、ほとんどもう考えませんで せんせい せんせい
にんこえ それから、三人は声をそろえてわらいだしました。なぜって、わらいでもしなけれ ば、はらがたってしかたなかったでしようからね。 ぎんじよ 近所のおばさんがドアから顔をのぞかせて、 っしょにわらいました。それから、 はんじかん べつのおばさんが、それからまた、。 へつのおばさんが。こうして、半時間あとには、 東ィモムシ村じゅうに、ユリウスのしでかしたことが知れわたってしまいました。 ひがし むら かお
「歌をひとつ、つくらなくちゃね。」 と・も 、ました。 と、ベルトルトは友だち連中にいし つぎひあさ そして、クラウディアが次の日の朝、ユリウスをつれて東ィモムシ村へきたとき、 うた 子どもたちは歌いました。 、ユラーおばさん、、ほうしを買った。 ほうしを買った。 ばうしを買った、。 、ほうしはおばさんによくにあう。 よくにあう。 はなし ュリウスが馬になりたがらない話 うま れんちゅう びがし むら