であったことがありま まち したよ。ほら、ヘイの町は やかましこぞ ずれにいこ、 うのことですよ。あ、まだ ごぞんじなかったですかな。 ではちょっと、そのやかまし こぞうのびようきをなおして やった、おはなしをしましよう かね。」 そう いって、ヘイのおいしゃ さんははなしをはじめました。 ( 93 )
したりしてから、 「さあ、これでうがいをするんだよ。」 うかいぐすりももたせてかえしました。 いうものは、やかましこぞう それからと のうわさは、ふつつりときかなくなっ っことを てしまいました。わたしのい いってし きいて、ほんと一つにどこかへ まったようでした。 ( どこへ いったのかな。 ) と、おもっていました。 すると、ついこのあいだのことでした。 いってきたひとが、やかましこぞ よそへ ( 104 )
うのようすをしらせてくれました。 なんでも、ハ ーディの町で、やかましこ ぞうのすがたをみたそうです。 ディといえば、ほら、あの大きな まち 町です。こぞうはそこで、とくいの 大ごえでえんぜっ会をひらいて いたそうです。 えんぜっがうまいので、こっかい ぎいんになったとかい うことです。 わたしはそれをきいて、よかっ たよかったと、ひとりでよろこび ました。 おお まち おお ( 105 )
と、わたしがきくと、そのおとこは、やっとのことで、かすれたこえ で いいました。 「こ、こえがかれてしまって、こまっているんです。」 「そうかね。どうもそうらしいとおもったよ。ところで、おまえさんは どこのどなたかね。」 わたしがそうたずねると、小おとこはあたまをかいたり、うわ目を つかったりして、しばらくこまっているようすでしたが、 「じつはせんせい。」 とこたえました。 「わたしは、町はずれにい るやかましこぞうなんですよ。」 「ははあ。まいばんもりで、ひとをおどろかしてよろこんでいる たずらものは、おまえさんかね。」 まち ( 98 )
ところへ 日あたりの わたしがいつまでたっても、すましたかおをしているものですから、 「ねえ、せんせい。」 いいました。 と、やかましこぞうはなきそうなこえで 「おねがいですから、どうぞわたしののどをなおしてくださいよ。 そのかわり、もう、ひとをおどろかしたりはしませんから。」 、よ。おまえさんはひとをおどろかそうとおもって、大きな 「それがしし したカら、こえかかれてしまったんだよ。ご、 こえばかりはりあげて もりのなかで、ひとをこわがらせようなんていうきもちが、よく ないね。もりのなかは、しめりけがおおいんだよ。しめりけはからだに よくないよ。おまえさんは、あまりからだがじようぶじゃないらしい。 おお ( 10 の
やかましこぞう そう し亠まカら・こ、こ、 二ねんぐらいまえでしたよ。やかまし こぞうというのが、ヘイのまちはずれのもりにすんでいました。やか ましこぞうと いうのは、にんげんではありません。ほら、ひとつめこぞう たとか、みつめこぞうなんていうおばけがいるでしよう。それとおなじ です。まあ、おばけみたいなものでしたよ。 オカオカし / 、こずらものでした。ひとか このやかましこぞうときたら、よ > よ > 、いきなりうしろから、きゃあときみのわるいこえ あるいていると ヘイのおいしやさんのはなし ( 94 )
よみせのバナナやになってもいいね。さあ、かったかった。もぎたて のバナナだ、おいしいよってどなってうるのさ。サーカスにつとめて しし しりぐちにたって、おきやくをよぶのさ。さあ、いらっしゃい 、らっしや、。、 しまからちょうどはじまるよってやるのさ。なんでも しごとはあるものさ。こんないなかにいないで、町へいきなさい。 おまえさんだったら、きっとうまく いくよ。」 「なるほどねえ。」 やかましこぞうは、しばらくかんがえていましたが、 「わかりました。のどをなおして 、こ・こいこ、ら、おっしやるよ一つに、ひと つどこかへひっこして、なにかしごとをさがしてみましよう。」 よ。 「そ一つさ、そ一つさ。そ一つしたほ一つかいい わたしはやかましこぞうののどにくすりをぬったり、しつぶを まち ( 103 )
もっ もりのなかなどにいるの はよしなさい。 , とこか日 あたりの しし ところへ ひっこしたら、のどのびよ , つき。もきっとよくなる よ。でなければ、いつまで たっても、おまえさんのの どはなおらないよ。」 わたしのはなしをきくと、 やかましこぞうはつまらなそう なかおをして、 いたずらはやめて、 ひ 0 ( 101 )
だいしゅじゅっ な力しな力いおはなしでした。クリックハウエルのおいしやさんが ソリマンのおひめさまのはなし。それがおわったとおもったら、こん どは、ヘイのおいしやさんのやかましこぞうのはなし。もう ししのカ とおもったら、あとはアバギャベニーのおいしやさんがかつばの はなし。やれやれおわったとおもったら、タルガースのおいしやさんの ひかりの子のはなし。 まほうつかいのマジャイアスは、もうすっかりまちくたびれてしま いました。 「ねえおいしやさん。はやくのどのつまったのをなおしておくれ。」 ( 138 )
と そこでわたしは、わざとすましたかおをして、いってやりました。 「へーえ。その いたずらもののおまえさんが、こえをからしてしまった うよ。 とは、いいはなしだね。そうれみろって、町のひとたちはい きっとあまり大ごえをだしたので、のどをいためてしまったのだ ろうよ。わたしがおまえさんののどをなおしてやったら、また、もり をとおるひとをこわがらせるにちがいないね。そんなもののの しいさ。こえをか どをなおすのなんて、わたしはいやだよ。 いっているのも しいもんだよ。そのほ らして、がーがーびーびー うが、よのなかのひとがよろこぶよ。」 わたしは、 ( やかましこぞうなんて、どうなっても いうかおをしてみせたのです。 おお まち ( 99 )