セーラはたちどまってひっこしにもつをみていました。そのなか には、インドのセ 1 ラの いえにあったのとおなじ木でつくった、 りつばなテ 1 プルやいすやじゅうたんがありました。 いたんじゃないかしら。それにきれい ( このおうちの人は、インドに なおどうぐばかり、きっとおかねもちなのね。 ) セーラはインドのことがなっかしくおもいだされ、おとなりに してきた人たちにも、あわない うちからしたしみをかんじました。 よるになってからべッキ 1 が、セ 1 ラのへやヘはいっ・てきてし らせました。 インドのかたかこしてきますわ。とても 「おじようさま、おとなりへ おかねもちのごしゅじんだけれど、ごびようきなんですって。いろのく ろい人かどうかはわかりませんけれど」 ひと ひと ひと ( 83 )
いく日かたって、おと なりによ、つこ しゅじんは、おくさ んも子どもも さびしい人 ゞ ) とい - っ一」とカ わかりました。 セーラはちょ - っ っ どとおり・かカ て、そのごしゅ じんをみました。 かんごふにたす にち ひと ( 84 )
けられてばしゃ からおりてきた 人は、けがわの 力し - っ冖」 / 、っ まり、やせてつか 、れ、さっこ オかおを していました。 えのなかから めしつかいがふた り、かけだしてきて ごしゅじんをいえに はこびいれました。 0 と 0 ノ ) 名っ ( 85 )
あるゆうがたでした。はやくようじがすんで、やねうらのへやヘ もどったセ 1 ラは、テ 1 プルにのばっててんまどから空をみて ました。 すると、ちかくできいきい さわぐへんなこえがしました。となり のやねうらのてんまどから、白いきれをあたまにまいたインド人 が、からだをのりだしていました。 きいきいないているのは、インド人のうでにだかれたさるでした。 セ 1 ラがインド人をみると、インド人もセ 1 ラをみました。セ】ラ はおもわずにつこりしました。するとインド人はうれしそうにわらっ じん にげてきたさる しろ じん じん じん ら じん ( 86 )
やっといのちはとりとめましたが、からだはもとどおりにはなりま せんでした。しかしうんがむいてきて、ざいさんはもとどおりじぶ んのものになりました。 「そのしごとと いうのは、ダイヤモンドの山だってさ。あんなあぶな ものはないってことぐらい、だれだってしっているのになあ」 りようりにんが、セーラのほうをよこ目でみながら しいました。 ( あのかたも、おとうさまとおなじひどいめにあったのね。そして おなじようにびようきになったんだわ。 ) セ 1 ラはそうおもって、おとうさまとおなじみのうえの、となりの しゅじんがなっかしくなりました。 よるおっかしし 、くたびに、セ 1 ラはとなりのいえのまどを みました。 やま ( 90 )
をしていました。あるとき、大きい女の子が、小さいおとうとが ミンチン先生の学校のこづかいの女の子をこじきとまちがえて、 おかねをやったときのはなしをしました。カリスフォ 1 ドさんは、と てもおもしろがりました。 するとそはに いたラム・ダスが、さるがやねうらの女の子の へやヘとびこんだはなしをしました。 ちい ラム・ダスは、やねうらのだんろもないあれはてた小さなへやの ようすを、くわしくはなしました。それをきくと、カリスフォ 1 ドさんは ひどくかんがえこんでしまいました。 カリスフォードさんは、子だくさんのおとうさんのカ 1 マイクルさんに しいました。 「カ 1 マイクルさん、わたしがわすれたことのないあの子が、となり せんせい がっこう こ おんな おんな こ こ ちい おんな こ こ ( 92 )
「カリスフォードさん、その子はわたしがきっとさがしたしますから、 あなたはあんしんしてまっていてください」 カ 1 マイクルさんはなぐさめました。 「だが、さがしだすのはむずかしいことでしよう。なにひとつあの子の ことはしらないで、さがしているんですからね。ともだちのクルーと はなすことといえば、ダイヤモンドの山のことばかりでした。クル 1 の じん なくなったおくさんはフランス人だったから、子どももフランスの学 校へいれたのではないかとおもっているのです。クル 1 とばくは学 ことあわないで 校のころからのしたしいともだちでした。ながい て、それからいっしょにやったしごとがしつばいしかかったとき、ク ルーもぼくもびようきになって、なんにもわからなくなりました。 ル 1 はしんでいました。 ば , ' かなおって、さ・かっし亠とには、ク やま がっ かっ ( 94 )
むすめのことは、なにひとっきくことはできなかったのです。しかし クルーは、どんなにむすめのことをあんじてしんだことでしよう。 ばくはどんなことをしても、あの子をさがしだして、クル 1 の のこしたざいさんを、あの子にわたさなければなりません。どうか カ 1 マイクルさん、わたしのかわりに、あの子をさがしだしてくだ さい。おねがいします」 インドからかえってきたびようきのしんしは、目になみだをう かべてカ 1 マイクルさんにたのむのでした。 しのともだちであ これでおわかりでしよう。セ 1 ラこそ、クルーこ、、 る、このしんしがさがしている女の子でした。 その子がおとなりの学校のやねうらべやで、みじめなくらしを していることは、だれもしらないのでした。 がっこノ おんな ( 95 )
ハつの ふゅ その冬はおてんきのわるい日がつづきました。ゆきのふる日も、 いきました。ゆきがとけて、ぬかるみになっこ セーラはおっかし ( みちは、やぶけたくつであるくにはよけいにしまつがわるいのでした。 りようりばんやじよちゅうたちも、おてんきのわるい わるく、ますますべッキ 1 とセ 1 ラをしかりとはしてこきっかいました。 しいました。 あるよ、べッキーはセーラのへやヘきてなきながら らっしやらなかったら、わたしとてもいきて 「おじようさま、あなたがい いかれませんわ。つらくてつらくて」 「べッキー、あなたもふとんをもってここへいらっしや、。、 ン 日はきげんが ( 96 )
「でもこの子のほうがあたしより、もっとひもじいにちがいないわ」 ノンをたべさせてやりたくなりました。 セーラはこの子に、。、 「ちょっとまっててね」 そう いって、パンやヘはいっていきました。あたたかいみせのな ノのにおいでいつばいでした。 かは、おいしそうなパ、 「あのう、このぎんかおおとしになりませんでしたか」 セ 1 ラはおかみさんにぎんかをさしだしながらたずねました。 「おとしませんよ。ひろったのならあなたがとっておきなさいよ。おとし ぬしなんかわかりつこありませんよ。あなたはずいぶんしようじきね」 ししました。そしてセ 1 ラかノンを おかみさんはおもしろそうに みているのにきがつくと、 「なにかかいますか」 ( 101 )