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検索対象: 世界名作ものがたり43 愛の若草物語
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1. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

「だって、あなたはよばれていないのよ。」 こまったよ、つなメグのことはに、エミーはさけびました。 ー丿ーがそんなことをいってたわ。わたしもいく、 「わかった ! おしばいを見にいくのね。ロ つれてって。」 ただをこねるエミーをもてあまして、 「つれていってやりましようか、ジョー。 と、メグはいいましたが、ジョーは ) つじよ、つに首をふります 「エミーかいくのなら、わたしやめる。」 いもうと 大すきなおしばいへ出かけるのに、妹のめんどうなんかみちゃいられない気分てす。 しいました。 エミーはすっかりはらをたてて、 「わたし、自分のおこづかいてきつぶを買うわ ! 」 ー丿ーがあなたにざせ 「今ごろお金を出しても、まんいんてすわれないわよ。そうしたら、ロ ーリーにたいへんなめいわくをかけることになるのよ。」 きをゆするてしよう。あなた、ロ ー丿ーかむかえにきました。 ジョーにいわれて、エミーカまたしいかえせないうちに、も , っロ 「いきましよ、つ、エミーなんかほうっておいて」 かね じぶん くび きぶん

2. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

られるのを見て、ふしぎたったわ。ああ、あれが、たった今まてわたしの頭をかざっていたの おも かと思うと。あまりじっと見ていたのて、おかみさんが、 『とっておおき。』 といって、ひとたはぬいてくれたの。これよ、おかあさん。」 かみの毛をうけとったおかあさんは、ただひとこと、 「亠のり・・か A 」、つ、ね。」 といいました。それいじようは、むねかいつばいになって、いえなかったのかもしれません。 はや 夜になって、きようだいは、いつもより早めにべッドへはいりました。あしたの朝早く、お かあさんがたびに出かけるからてす。 ベスとエミーは、じきにすやすやとねいきをたてはじめました。ジョーも、あまりしすかな おも のて、とっくにねむったものとメグは思っていたら、かすかになく声が聞こえます。おどろい こえ て、声をかけました。 「ど、つしたの、ジョー。おと、つさまが、しんばいなの。」 「う、つん、ちがうわ。わたしの : : : かみの毛のことよ ! 」 たか あか おさえていたなき声が、きゅうに高まりました。あんなに明るい顔を見せていたジョー よる かお あたま あさはや

3. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

もかけてあったかもしれません。 ー丿ーはそっとっふやきました。 その、しすかだけれどさびしそうな横顔を見て、ロ おじいさまといっしょにくらしてあけよ、つ ! 」 「ゆめのおしろをすててもしし かた ーリーは、おじいさまの生きているかきり、 : 人は、人それぞれの生き方があります。ロ ゅめをすてることをけっしんしましたが、、 ジョーはねっしんに自分のゆめをそだてていました。 本とインクのあるおしろ。それは、い 、つまてもなく、やねうらべやてす。ひまさえあれは、 ジョーはそのへやにこもって、しようせつのけんこうを書いていました。 いそかしい毎日てした。 十月になると、秋の日はみるみるうちに、西の山なみへおちこんていくからてす。 やがてジョーは、そのけんこうを書きおえました。しかも、ふたつも しんぶんしゃ そのふたつのけんこうをもって、ジョーはこっそり、町の中の新聞社へ出かけました。 「ほう、きみが書いたの。」 しんぶんしゃ 新聞社の人は、ジョーの顔をじろじろとながめたあげく、 「あすかっておこう。一しゅう間もすれは、へんじがてきる〇」 しんぶんしゃ ふつきらはうにいいました。それてもジョーは、うれしくてたまりません。新聞社のたても がっ あき かお よこがお やま まち なか 109

4. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

「だれもおみまいにこないのかしら。」 「ええ。男の友だちはさわぐだけだし。」 「じゃあ女の友だちは ? 」 「ざんねんながら、ほくにはいません。」 「 , つてー・」 ジョーがわらいました。 「ここにひレ」り・いる、わ。」 「あ、そ、つか」 げんき ロ ー丿ーも、元気よくいいました。 「よかったら、おみまいにきてください ! 」 「かしこまりましたー・」 おかあさんのゆるしをもらったジョーは、さっそくおとなりへ出かけました。右手にゼリー のはいったおさら、左手に三びきの子ねこをかかえています。 「おかあさんが、よろしくてすって。このゼリーは、メグねえさんがこしらえたの。ベスは自 ぶん 分のかわいがってる子ねこをどうぞって。」 おとこ おんなとも とも ひだりて みぎて

5. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

ベスがねつにうなされて おかあさんが出かけてからしはらくの間、きようだいのまじめにはたらくこととい 0 たら、 それはたいへんなものてした。 おも ても、おかあさんから手紙がきて、おとうさんのびようきが思 0 たほどひどくないとわかる と、だんだんみんななまけてきました。 ジ「ーは、かみをみじかくしたせいかかぜをひいて、本をかかえてやねうらべやにはい 0 て しまいました。 = ミーは、だいどころておさらをあらうより、絵をかくほうが自分にあ「ていると考えて、 お手つだいをやめました。 じかん メグも、ぬいものをしている時間より、おかあさん〈手紙を書いている時間のほうが長くな ってきました。 母のいない家 ほん てがみ じぶん かんが なが 133

6. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

くりしたいとぞんじます。どうかうけとっていただきたい。」 手紙を読みおえても、しばらくはゆめを見ているような気分だったベスは、ジョーにさいそ くされて、ピアノにむかいました。 「すばらしいわ ! 」 おな メグも、ジョーも、エミーも、まったく同じいけんてした。もちろんべスも。 おと ピアノは、うつくしい音をひびかせました。けれど、もっとうつくしくかかやいていたのは、 かお ピアノにうつるベスのよろこびにみちた顔だったかもしれません。 「おれ、こ、、 し ( し力なくっちゃね。」 こた ーカいうと、すぐさまベスは答えました。 「今すぐいってくるわ ! 」 そして、さっさとにわへ出て、ローレンス家のほうへ歩いていきました。おどろいたのは、 あとにのこったジョーたちてす。 「こんなことって、あるかしら。」 「ひとりて、ライオンじいさんのところへ出かけちゃった ! 」 / 、ち 「ふるえて、ロもきけないんじゃないかしら。」 てがみ きぶん

7. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

気もちのいいきせっというのは、なぜこんなに早くすぎてしまうのてしようか。春になった おも ちか と思、つと、もう夏がすぐそこまて近づいています。 たの けれど、夏になれは楽しみもあります。もちろん、あなたたちもごぞんじの、夏休みてす。 なつやす はたらいているメグにも、夏休みはきます。というのは、メグの教えている子どもたちか、 海へあそびにいくからてす。 おな とお 同じように、ジョーにも夏休みがくることになりました。マーチおばさんが遠くのべっそう へ出かけたからてす。 「わたし、 しっしょにおいて、といわれやしないか、ひやひやしていたわ。おばさんたら馬車 まわ かうごきだすまぎわまて、わたしを見ているんだもの。ごとんと、車が回りはじめたとたん、 おばさんがいったのよ。 うみ 7 四人はおくさま なまけものの大さわぎ なっ なっ なつやす おお はや くるま なつやす ばしゃ

8. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

じつをいうと、メグのくつは足にくいこむように小さなものてしたが、メグはなにもいいま せんてした。そのほうが、足が小さく見えますからね。 いよいよふたりは、ガーディナーさんのやしきへむかいました。ふたりきりて出かける。ハ ティーははじめてなのて、メグもジョーも、こちこちになっています。 それてもメグは、ガーディナー家のむすめたちとなかよしなのて、じきに気やすくなりまし たかジョーはそ、つい、つわけにいきません。 ( なんだかわたしって、お花ばたけの中へはいってきた子馬みたいだわ。 ) おまけにジョーは、せなかをかべからはなせないのてす。 ( ダンスをも、つしこまれたら、ど , っしよ、つ ? ) ちか しようねん しんばいしているところへ、ひとりの少年がのこのこ近づいてきました。 ( にけろ ! ) ようじん みちかんが こんなときの用心にと、ジョーはあらかじめにげ道を考えていました。 ( あのカーテンのかけへ ! ) するりともぐりこむと、 「あっ ! あなたは。」 あし なか

9. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

そんな中て、いつもかわらす自分のしごとを、きちんとやりつづけるのはベスてした。なま けがちなおねえさんや、妹の分まてせっせとはたらいて、今てはベスが、みんなのおかあさん のよ、ってした。 おかあさんがいなくなって、十日ほどたちました。 「メグねえさん。フンメルさんの家は、どうなってるかしら。」 と、ベスがいいました。フンメルというのは、おかあさんがせわをしていた、ますしいかそ くてす。 「あの人たちをわすれないてって、おかあさんがおっしやっていたわ。ようすを見てきてくだ さらない ? ・」 「わたしはだめ。も、つ、つかれてしまって。」 と、メクかそっけなくいいました。 「ジョーねえさんは ? 」 「わたしはかぜだもの。ロ ー丿ーと出かけるぐらいならいいけど、フンメルさんところなんか、 とっても。」 つまり、あそふのま、、ヾ、 ーしし力し、 ) 」レ」はいやに A 」い、つこレ J て、丁 ひと なか いもうと とおか じぶん リ 4

10. 世界名作ものがたり43 愛の若草物語

かえ やかて、ローリー が帰ってきました。おはさんの手紙には、たのんだお金がはいっていたう えに、お小一一一一口もぎっしり書きつらねてありました。 マーチがせんそうこ、 ( しくなんて、とんてもないことだ。だからわたしが、あんなに止めたの に。これからは、わたしのいいつけをまもりなさい。そんなことか、くどくどと書いてありま それても、おはさんの手紙がついたころには、たいていのしごとはおわっていましたが、どう したというのか、ジョーのすかたが見えません。しんばいになったローリー が、ジョーをさが しに出かけました。なにしろジョーは、気まぐれな女の子てす。だまっていたら、どんなむち やをはじめるかわかりません。 け・つ去」よ / 、ロ ーリーは、ジョーをみつけることがてきませんてしたか、しんばいはあたって しました。 夕方になって、ジョーがひょっこりもどってきました。 「どこへいってたの。」 しかるつもりて口をひらいたメグは、ジョーを見て、あとのことはが出てこなくなりました。 それというのは、ジョ ーが、とてもふしぎな顔つきをしていたからてす。がっかりしたよう ゅうがた くち てがみ かお おんな てがみ かね 126