あお 大きなへびだ。たぶん、青だいしようというやつだろう。 おも はんぶん ほくは、半分ねほけていたから、こわいとも思わなかった。 しんぶんしをまるめて、ペちやペちゃと、かべをたたいて、おいはら ってやった。 へびは、するするっと、にげこ。 そと まどから外へ出ていった。 きぶん ばくは、ゆめのつづきでも見ているような気分だった。 こえ おお 母さんが大きな声を出した。 「則ちゃん、早くしないと、おくれますよ」 ばくは、あわててふくを着がえた。 あさ 朝ごはんも食べないで、家を飛び出した。 おかげで、トイレにもいきそこなってしまった。 かっこ、つ " 罕校には、ぎりぎりでまにあった。 おお かあ のり はや
・こ、どころ ゅうがたのことだ。台所で、はんごはんのしたくをしていた母さんが、 ばくをよんだ。 「則ちゃん、新しいえんびつ、たくさんあるかしら ? 」 「あるけど、どうするの ? 」 かあ 。くかききかえすと、母さんは、とんでもないことをし 、え、医、よ、フは、天ぶらにしましよ、つ」 おも ほくは、ははんと田 5 った。 かあ につ、 母さんは、ばくの日記を読んだな。 ばくをからかっているんだ。 よーし、むこうがその気なら、こ「ちだ「て、まけちゃいられないぞ。 かお ほくは、わざと〈いきな顔をして、えんびつをも「てい「てや「た。 えっちびー よんほん えっちさんほん が四本と、が = 一本と、あと、と、だよ」 すると、母さんはすまして、 ありがとう。すぐできますからね」 のり かあ あたら てん
8 じゃがいもにけがはえた じゅうよっか 十四日のことだ。 夕方、はんごはんはカレーライスにすることにして、そのしたくをし ていた。 ばノ、ス ところが、買ってきたじゃがいもを、ふくろから出すと、けがはえて たわしみたいなじゃがいもだ。 「うわっ、なんだこりやー ばくは、じやかいもをは、つりなげた。 母さんがわらった。 「則ちゃん、それ、さといもじゃないの」 ゅうがた かあ のり へおっかいにいったりして、母さんのてつだいをし かあ
その夜、はんごはんのあと、テレビを見るのもやめて、つくえにかし り・ついた」 かあ 父さんと、母さんが、ばくの話をしていた。 しゆくだい のり 「はう、則ちゃん、宿題がいつばい出たのかなあ。 土よう日だっていうのに、めすらしいこともあるもんだ」 あめ 「そうねえ。あした、雨がふるわよ」 おも べんきよう ばくが勉強していると田 5 っているのだ。 わっはつは。 いちにちじゅう あしたは日よう日だから、ばくは一日中、家にいることができる。 どこかへ出かけたふりをして、まどからこっそり、のぞいてやろう。 父さんと、母さんが、この日記を読んで、こしをぬかすところを、見 とどけてやるのだ。 わっはつは。 にじかん ばくは二時間かかって、あしたの日記を書きあげた。 A 」、つ よる かあ につ」 につ」
あお しばらくたってから、父さんの顔色が、だんだん青くなってきた。 いいたした。 おなかがいたいと、 かあ ばくはしんばいになって、母さんにいっこ。 「はらあ、えんびつなんか食べさせるからだ。 早く、おいしやさんをよはなきや」 なのに、母さんはわらいながら、 「ほほは。そんなおおげさな。 則ちゃん、消しゴムを持ってらっしゃ ) 「消しゴム ? なにいってんだよ。 しゃ 医ゅ、つ医、ゆ、つ車阜」よんだほ、つかいいよ」 しいかげんにしてくれ。 ふざけるのも、 もう、ばんごはんはめちゃくちゃだった。 ばくは、ごはんにたまごをかけて、みそしると、おしんこだけですま はや のり かあ と、つ かおいろ
しんぶん いそいで新聞をひろげた。 しんぶん なんと、新聞にも、「はれときどきぶた」と、書いてあった。 てんきず おまけに、天気図には、「ぶた〇」と、しるしまでついていた。 おも 父さんは、おこるかと思ったら、ゆかいそうにわらった。 「わはは。こりやおもしろい たま 玉ちゃん、ぶたがふるよ、ぶたが。 ぶう、ぶうって、ふってくるよ」 玉ちゃんは、とびはねて、はしゃいだ。 「ぶう、ぶう。ぶう、ぶう」 母さんもよろこんで、 「たすかるわ。 こんやは、トンカッね。 でも、早めにふってくれないと、タごはんまでに、まにあわないわ」 むちゃくちゃなことをい、つ。 と、つ かあ はや
0 「あれーっ卩おい、はんとらしいぞ」 父さんは、すっとんきような声をあげた。 と、つ
0 玉ちゃんが、ばくを見て、はだ しのままでとびだしてきた。 「ちんじよ、ちんじよ」 きんぎよ 「え、金魚がどうかしたの ? 」 いそいで、家にあがると、ゆか みず が水びたし。 テープルの上に、ばくのあみが おいてあった。 「なにかあったの ? 」 と、つ ま 。くがきくと、父さんと、母さ んは、かわりはんこにこ、ついっこ。 「たいへんだったんだよ、 のり 則ちゃん」 きんぎよ 「金魚が飛びだしてねえ」 かあ
につ、 ′あしたの日記〃なんて、もうこりごり。 母さんは、はじめにばくに見つかってからあとは、日記を見てはいな かったらしい はくがかってに母さんをうたがって、へんなことばかり考えていたん そのために、おかしなことになってしまった。 につ」 ばくは、また〃きよ、つの日記 / をつけることにした。 かずこせんせい 和子先生も、こうおっしゃいました。 につ、 「日記には、はんと、つのことを聿日きなさい。 おも はすかしいなんて思っちゃだめ」 でもやつばり、ひとに見られたら、はすかしいよ。 かあ かあ み み につき かんが み 8
だから、こんどからは、先生にも見せなくていいわ。 そのかわり、はんとうの了とを書きなさい しいことばかりじゃなくて、しつばいした一、と、まちがったこと、み んなちゃんと書いておく 字のまちがいなら、消しゴムで消せるけど、その日にあったことは、 消しゴムじや消せないでしよう。 おも はすかしいなんて思っちゃだめ。 ごまかさないで、自分を見つめるということなのね。 につ、 そのために日記をつけるんです。 ひやくえんだか そうすれば、十円やすなんていわれないで、百円高くらいになれるわ かおあか でも、ときには、日記をつけながら、顔が赤くなることがある。 えんびつで、ぐちゃぐちゃにしてやりたくなる。 こんなことを書いたとき。 じゅうえん につ せんせい