相手 - みる会図書館


検索対象: 森のネズミのおひっこし
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1. 森のネズミのおひっこし

おお かあさんネズミはそっちに走っていくと、大いそぎで でんちゅう ごえ 電柱をのばりつめ、キイキイ声をはりあげました。 ばしょ 「だめ、だめ。ここは、わたしがみつけた場所なんだか ら。」 あいて 相手はびくっとし、とたんに、あぶなく、おっこちそ うになりました。つなわたりのとちゅうですから、どう でんわせんりようて することもできません。ゆれる電話線に両手でしがみつ くと、ぶらさがったかっこうのまま、やっと、くびだけ まわして、ふりむきました。

2. 森のネズミのおひっこし

知りたがりやにくつついて、チビもいっしょに、ちょ こちょこ走っていきました。どういうわけか、チビは、 はじめて見る人間を、あまりこわいとおもいませんでし あいておお じぶん た。自分たちにくらべて、あまりにも、相手が大きすぎ るせいでしよう。ほかのきようだいも、だいたい、チビ にんげん おお かんが とおなじ考えでした。人間は、やたらと大きいだけで、 目もわるそうだし、どうやら、はなもそんなにきかない あいて A 」い一つ、わ らしい 。たいした相手じゃなさそうだ けです。 にんげんこ 人間の子どもたちは、トランプあそびをしていました。

3. 森のネズミのおひっこし

「わたしらには、ちょっと大きすぎるようだけど ちょっとどころか ひろ 小さいものたちにとって、あまり広すぎるうろも、お ちつかないものなのです。 ( ともかく、なかのようすを、のぞいてみなくちゃ。 ) そうおもったときでした。 でんちゅう すぐそばの電柱を、一びきのヒメネズミが、するする のばっていくのが見えました。やつばり、このうろの下 しらべにやってきていたのです。 ある あいて でんわせん 相手は、電話線をつたって、そろそろ歩きはじめまし おお した

4. 森のネズミのおひっこし

をとめました。 すぐ近くに、イタチがいたのです。 イタチは、むこうをむいていました。 しん かあさんネズミは、あわてて目をつむりました。心ぞ うがコトコトなって、くるしいくらいです。 ( 消えろ、消えろ。あわんぶくになって消えろ。 ) いつものおまじないを、むちゅうでとなえました。 しん おと じぶん 心ぞうの音がきこえなくなり、自分がすきとおって消 きぶん えてしまう気分になるまで、なんどもくりかえします。 あいて このおまじないで消えるのは、いつもきまって、相手の ちか

5. 森のネズミのおひっこし

み それを見ると、かあさんネズミは、ゝ りあげました。 「もどっておいで ! 」 あいて 相手は、なんとか、からだをたてなおそうとしました。 でんわせん でも、電話線のゆれは、ますますひどくなる一方です。 とうとう、ささえきれなくなって、手をはなしました。 ヒメネズミの小さなからだは、つもった枯れ葉のなかに、 すとんとおちてはずみました。そのまま、こそこそ、ど こかへにげていってしまいました。 「やつばり、 しいところは、みんなが目をつけるんだわ。」 ちい め こえ しっそう、声をは いっぽう

6. 森のネズミのおひっこし

かしら。ごまつぶとか、お花のたねとか : 「たね ! 」 子ネズミたちは、かおを見あわせました。 「それなら、あるよ。」 「もってくるね。」 たちまち、二ひきが、どこかへすがたを消しました。 とおもうと、すぐにまた、もどってきました。子ネ ズミたちは、歯のすきますきまに、ヒマワリのたねを、 りようて いくつもさしこんでいます。それを、ひとつずつ、両手 おんな でぬきとって、女の子にわたしました。 こ こ こ

7. 森のネズミのおひっこし

なが ばしょ とてもよさそうなんだけどねえ。 ) あの場所 : かんが かあさんネズミは、 ) しつもの、考えるときのくせで、 りよって 長いひげを、いそがしく両手でしごきました。 。でも、こ ( あぶないっていえば、あぶないけれど : ふゅゆきおお 。おもいきって、あそこにき の冬は雪も多そうだし めてしまおうかしら。 ) かあさんネズミが、まえから目をつけていた、その場 しょ さんそう ばやし 所というのは、ぞうき林のなかにたてられた山荘のこと やま でした。この夏のおわりころ、山すそに、はじめてたっ なっ め

8. 森のネズミのおひっこし

せました。 つうろ ななめになったせまい通路を、かあさんネズミはちょ こちょこのばっていきました。おわりのほうは、まっす みち りよ、ってりよ、つあし ぐの道になっていました。そこで、こんどは、両手両足 をびんとのばし、からだをまんなかにささえながら、す きよくげい すみました。まるで、サ 1 カスの曲芸です。 とっぜん、ひやりと、手ざわりがして、管のつなぎめ にきたことがわかりました。かあさんネズミは、すぐさ ま、管のかべに歯をあてると、ガリガリかじりました。 かじったところに、たちまち小さなあながあきました。 て

9. 森のネズミのおひっこし

しんけいすいじゃく いよいよ、ゲ 1 ムがはじまりました。神経衰弱は、カ 1 ドのうらを見ながら、おなじ数のカードをひっくりかえ み すあそびです。つぎつぎめくるのを、よく見ていて、あ そこにはなんのカ 1 ド、ここには と、おばえておか なくてはなりません。うらは、みんなおなじなので、し まいには、どこになにがあったのか、わからなくなって きます。 「ああ、また、さっきのふだ、あけちゃった。」 りようて 子ネズミたちは、ひげをしごいたり、両手をこすりあ いっしようけんめいです。 わせたり、それはもう、 こ み かず