ケート - みる会図書館


検索対象: とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟
9件見つかりました。

1. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

て、えんびつをとりました。 「さあ、おまえたちは、どんなそりを作りたいの。」 「ばく、エドがもっているようなのがほしいなあ。」 「エドのは何人のり ? , ふたり 「二人。」 「じゃ、わたしたちのは、三人のりにしましよう。たまにはケートちゃんものれるよう にね。」 ライト家では、ふつうはカザリンをケートとよんでいます。それは、おかあさんの名 まえがスーザン。カザリンで、おなじだったからです。ついでにいうと、ウイルバーは ウイル、オービルはオープとよばれていました。 おかあさんは、紙の上にそりの図をかきながら、話しつづけました。 「たしか、ふつうのそりは、長さが一メートルぐらいでしたね。ええ、それくらいのこ なんにん かみうえ なが つく

2. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

「でも、ぼくたちは空をとんだんだ。」 「そうだ、空をとんだんだ、あのかもめのように。」 ふたり 一一人はだきあって、よろこびました。 なんかい それから兄弟は、こわれたグライダーをしゅうりし、かじをとりつけて、何回も何回 もとびました。 ふたり じしん す「かり自信をつけた二人は、「新しく、も「と大きなグライダーを作ろう。」と、ひ し とまずデートン市へかえることにしました。 「来年、また、おせわになります。」 ゅうびんきよく そうい「て、郵便局のケートさんに、グライダーの翼のぬのを切りと「て、おくりま ふたり した。ケートさんは、それで二人のおさないむすめのために、ドレスを作りました。 あき ライト兄弟は、そのあくる年も、そのつぎの年も、秋になると、キティホークへやっ てきました。 らいねん きようだい おお よく き つく つく なんかい 178

3. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

「いや、こんどは、ぼくたち二人だけでやってみないか。」 「さんせい。おかあさんをびつくりさせてやろう。」 家が近づいてきました。三人は走りだしました。い たかったからです。 「おかあさん、おかあさん。」 だいどころ 台所にとびこむなり、三人はせきをきったように、しゃべりだしました。 「ぼくたち、勝ったよ、勝ったよ。エドたちのそりを、百メートルもひきはなし 「すばらしかったよ、このそり。町いちばんのそりだって、大ひょうばんさ。みんなが 作り方を教えてくれってせがむので、ぼくたち、こまっちゃった : 「まあ、それはよかったわね。おかあさんも、とてもうれしいわ。ケートちゃんものせ てもらったの。」 いえちか かたおし ふたり にんはし まち だいしようり っときもはやく、大勝利を知らせ

4. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

の子どもも、むねをわくわくさせてまっています。 ばくし としれんごうどうほうきようかい ミルトンライトは、まえの年、連合同胞教会の牧師として、アイオワ州のセダーラ ピッズというところへいき、一年ぶりにかえってくるのです。 「おうい いまもどったぞ。」 こ - ん こえ ひる 昼すぎ、なっかしい声をきくと、子どもたちは、「わあっ。」と、よろこびの声をあげ て、とびだしていきました。 「おいおい、そんなにぶらさがっちゃ、おみやげがつぶれてしまうよ。」 「えつ、おみやげつて、なに、よに ? 」 にんぎよう 「さあ、なんだろうな。はい、ケートちゃんにはお人形 : : : 。」 「まあ、うれしい。あたし、ほしくてほしくて、たまらなかったの。」 「ぼくたちのは ? 」 「あけてごらん。」 ねん しゅう

5. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

ケートさん一家とも、かもめとも、すっかりおなじみになりました。 1 」うき グライダーも、二号機、三号機となるにつれて、新しいくふうをかさね、そのころの せかいきろく 世界記録もたてました。 ふたり しかし、二人はまんぞくしませんでした。 エンジンとプロペラ ある日、ウイレヾ ノノーカオービレこ、いました。 「なるほど、ぼくらのグライダーは、安定している。また、あげかじ・さげかじ・右か そうしゅう じゅう たか じかん じ・左かじの操縦も自由だ。しかし、うんと高くはとべないし、長い時間もとべない。 かぜ なによりも、グライダーは風のないときは、とべないということだ。」 オービルもうなずいて、 ひだり ひ 1 」・つき あんてい あたら みぎ 180

6. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

ともないの。で、まつやににさとうをいれて、あまいチューインガムを作ったら、売れ るとおもうんだけど。」 「うん、売れるかもしれないな。」 「ぜったい売れるよ。じゃ、きまったら、すぐにとりかかろう。」 こうじよう さき こ , ついうとき、オービルは頭より先に、からだがうごきます。さっそくエ場からまっ だいどころおお やにのかすをたくさんもらってきて、台所の大なべで、ぐっぐっにはじめました。 「にいさん、スプーンでかきまわして。ケート、そこのおさとうをとって。」 ひとり 一人で、はりきっています。 「さあ、いよいよライトチューインガムのできあがりとござい。」 くちなか もったいぶって、ひとさじすくって、ふうふうふきながらロの中へいれましたが、 「さとうがたりないな。」 また、ひとっかみ、ごっそりいれました。 あたま

7. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

かんどう かんじました。このときの感動を、二人は一生わすれませんでした。 はつめいか ねん それは、フランスのわかい発明家、アルフォンス】ペノーが九年まえにかんがえだし た、おもちゃのヘリコプターでした。 ひこう もんだい ペノーは飛行についてのすべての問題ととりくんだ天才ですが、世の中からのけもの かね ねんじさっ にされ、うらぎられ、とうとうお金がなくな「て、一八八〇年に自殺してしまいます。 しかし、プロペラをまわすために、ねじ「たゴムバンドをつかうことをかんがえた、さ いしょの人でした。 「さあ、オープも、ケートちゃんもおいで。」 ウ -- イレヾ ノノーか外へとびだしていきました。 二まいのプロペラをつないでいるゴムバンドをまいて、ば「とはなすと、プルルーン、 ヘリコプターは、まっすぐにあがっていきました。 「わあ、とんだ、とんだ。」 ひと そと ふたり しよう てんさい

8. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

「第三に : そのとき、そばにいたカザリンが、ロをはさみました。 「おにいさん、はじめに図をかかなくていいの ? 「やあ、これはまいった。ケートにすっかりやられちゃったぞ。」 ふたり かみ 二人は紙をひろげて、たこの図をかきました。 ふつうのたこは、木のわくが、 にかわづけになっているか、木にからまったりすると、 がね すぐにはがれてしまうから、にかわと、はり金をつかう。いや、それよりも、かるくて 氏も , っ つよいピアノ線かいい。木は、わりあいかるくて、じようぶなえぞまっかいし糸 すくて、かるいほうかいし : こうして、できあがったたこをかかえて、一一人は朝はやく原つばへやってきました。 じかん た、カ、 どうしてこんな時間をえらんだかというと、「たこあげ大会」の日まで、ひみつにしてお きたかったからです。 せん くち あさ ふたり はら かみ

9. とべ! 飛行機第一号 ライト兄弟

わされるという、みじめなありさまです。 その夜は生きたここちもなく、 ( もう、これでおしまいか。 ) と、なんべんおもったかしれません。 あさ ふね でも、ようやく、あくる朝には、あらしはしずまり、船はたすかりました。が、 それ ふね から、船のしゅうりがたいへんで、めざすキティホークについたのは、デートン市を出 しゅうかん ふつか 発してから一週間ものちでした。ふつうなら二日もあればいけるのに。 しかし、なんというさびしいところでしよう。 たいせいよう さきゅう ここは、大西洋にのぞむノースカロライナ州の海岸で、見わたすかぎり砂丘がつづき、 りようしむら きしようかんそくじよ きゅうめいじむしょ かもめがとびかい、わびしい師村と、小さな気象観測所と、救命事務所があるだけで おんなきよくちょう ウイルバーは、キャンプをつくるあいだ、村の郵便局の女局長、ケートさんの家にと ばっ しゅうかいがん むらゆうびんきよく しゆっ