′よ、つレ」 ねん 一八六七年、ロシアは、ラッコかいなくなったアラスカは、もう領土として所有し 8 と、つドレ かち やすねだん かね ていても価値がないと、とても安い値段 ( 当時のお金で七二〇万ドルでした ) で、ア せんど ラスカ全土を、アメリカに売ってしまったのです。 ま , も ラッコを守る げん、ざい れん 一九一一年、日本、イギリス ( 現在のカナダ ) 、アメリカ、ロシア ( ソ連 ) の四か こくさいはごじよ、つやくむす ほんかくてき 国か、ラッコ・オットセイの国際保護条約を結びました。そして、本格的にラッコた A 」、つ ちを、保護していくことになったのですが、もうそのときには、ラッコは一〇〇〇頭 と、つ から、せいぜい二〇〇〇頭ぐらいしかいませんでした。 せかいてき ほごせいさく すく ぜっめつ しかし、この世界的な保護政策のおかげで、かろうじて、絶滅のおそれから救われ しず せいかっ たラッコたちは、ほそばそながら、やっと、静かに生活できるようになりました。 はんしよくじゅんちょう せいそくす、つしげんりよう げんざい それからは、繁殖も順調だったので、生息数 ( 資源量 ) もふえつづけ、現在で すうまんとう まいねんすうせんとうぞうか は、十数万頭から、それ以上にもなっています。そして今でも、毎年数千頭は増加し ねん につほん ド ) よ、つ まん しょゅ、つ
ているといわれています。 ぜっめっすんせん にんげんはんせい 人間がとったためにヘり、絶滅寸前になって、やっと気がついた人間が反省して、 ま↑も へいわせいかっ これを守り、だいじな動物たちに平和な生活がもどったのです。このように、保護に しげんかいふく てほん よって資源が回復した例としては、オットセイとラッコが、よい手本として、よく知 られています さいきん ほっかいど、つ」しちか 最近、ごくたまにですが、北海道の岸近くで、ラッコを見たとか、弱ったラッコが なが すいぞくかんほご しんぶん 流れついたので、これを水族館で保護した、といううれしいニュース ( 新聞など ) が ちしまれっとう なんか あります。おそらく、そのラッコたちは、千島列島から南下してきたのでしよう。今 十っしましっと、つ おも では、千島列島でも、ラッコがふえているのだと思います。 ーも . り・ きたしまぶたい 北の島を舞台に、おおぜいのラッコたちが、カイロッ ( オニワカメ ) の森で、楽 じよ、つけい しよ、つらい につほん うみ しくくらしている情景が目に浮かびます。将来は、日本の海べで、ぜひともラッ なか しぜん やせい 一口 コを、放し飼いにして、自然の中で、かれらが野生の姿そのままに、生き生きと 生活し、子どもラッコたちの楽しげに遊ぶようすを、見たいものです。 どうぶつ ラッコたちは、もともとは、日本にいた動物なのですから。 せいかっ どうぶつ につほん あそ すがた よわ 101
5 ラッコを飼うまで 日本にきたラッコ 日本はどうだったのでしようか A 」、つ につほん すいぞくかんどうぶつえんか 今まで日本では、ただの一頭も、ラッコが、水族館や動物園で飼われたことはあり ませんでした。また、むかし、どこかで、ためしに飼ってみたとか、見せものになっ はなし た、とかいう話も、聞いたことかありません。 ねん こ′、さしー 、まごどうぶつ 一九一一年から、国際保護動物になっているラッコは、近年のアメリカでの AJ 力いじゅ、つほ ) 」ほ、つ こくさいてき じよ、つやく どうしよくぶつ せかいてきぜっめつ 海獣保護法や、ワシントン条約 ( 世界的に絶滅にひんした動植物の、国際的な取り ひ ま↑も せいげん 引きを制限するきまり ) でも、きびしく守られていて、なかなか輸入できませんでし せいふ 」よか カカくけんき一ゅ、つよ、つ いつばんてんじようふた ゅしゆっ アメリカ政府がだす、ラッコ輸出のための許可には、科学研究用、一般展示用の二 とお ナ・いしき一 通りの形式 ( タイプ ) があります。 いつばんてんじよう もんだい しんせい 日本では、一般展示用で申請をしたのです。とちゅうで、いろいろな問題があり、 につほん につほん につほん きんねん ゅにゆ、つ み
は、ウミウソ、またはウミカワウソの呼び名がついています。小さなカワウソで、今 すうひやくとう では数百頭しかいないので、きびしく保護されています。 につほんほっかいど、つひ力し力いカん ちしまれっと、つ はんと、つ むかし、ラッコは、日本の北海道東海岸から千島列島、カムチャッカ半島の東南 ・カい・刀ん れっと、つ とお 海岸、そしてアリューシャン列島を通り、アラスカからカリフォルニアまで、 たい . へいようえんがんひろ ちしま 太平洋の沿岸の広いはんいに住んでいました。今では、千島、アラスカ、カリフォル ニアの三つの区域にだけ住んでいます。 ざんねん げんざい につほんえんがん 残念ながら、現在、日本の沿岸にはどこにも、ラッコは住んでいません。 、つえ ぶんるい くいきべっ あしゅ ラッコ ( 種 ) は、分類する上で、住む区域別に、さらに三つの亜種に分けられてい ます。 動①アラスカラッコ。英名はノーザン・シ 1 ・オッター がくめい オッター。学名は、エンヒドラ・ルトリス・ルトリス。 えいめい ②カリフォルニアラッコ。英名はサウザン・シー・オッター、またはカリフォル がくめい ニア・シー・オッター。学名は、エンヒドラ・ルトリス・ネレイス。 またはアラスカ・シー とうなん
生き生き動物の国 生き生き動物の国 生き生き動物の国 ー , ・ロラッコ・ー一 全冊一 ラッコ ☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆ アクキカク 0 ネカラモ リマッタモヒズエッグ ノレコラ さむきたうみす ・寒い北の海に住むラッコたち . うみなか 海の中を , まるで魚のように , じ ようすに泳ぎ , 貝やイカなどをと いし って食べます . そして , 石で貝を 割ったり , コンプにくるまってね たり , グルーミング ( 毛づくろい ) に精をだしたり , そのしぐのか わいさで , 人気はバッグンです . ・そのむかしラッコたちにとっ にんげん てき て人間は , おそろしい敵でした . いま しかし今では , たいせつに保護さ なかじませんせい れています . 中島先生といづしょ きようみ にちじようせいかっ に , かれらの興味ぶかい日常生活 を , のぞいてみませんか . 海のエンターティナー 海のエンターティナー′ さかな ラッコ 中島将行 およ かい 力、し、 け せい 定価 1000 円 ( 本体 971 円・税 29 目き ☆印は既刊 誠文堂新光社 リサイクル資料 練馬区 この資料は、練馬区立図書館において 除籍し、リサイクルに供したものです。 本社発行の雑誌 子供の科学 / 天文ガ、イド /M J 無線と実験 / 初歩のラジオ / 農耕と園芸 商店界 / アイデア / プレーン / 月刊芽 / ガーデンライフ / 愛大の友 フローリスト / 囲碁 / ポートフォリオ /CHROMA 誠文堂新光社 装幀岸顯樹郎 I S B N 4-416-8 871 2 -4 C 8 5 4 5 \ 9 8 0 E