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検索対象: 「メインストリーム 03」

「メインストリーム 03」から 336件見つかりました。
1. 現代の図書館 2013年 03月号

16 現代の図書館 VOL51 No. 1 ( 2013 ) http://www.ala.org/acr レ publications/whitepapers/ presidential ( 参照 2013 ー 02-04 ) 3 ) The Association of College and Research Libraries ( ACRL) . lnformation Literacy Competency Standards for Higher Education. 208 http://www.ala.org/acr レ standards/informationliteracy competency ( 参照 2013 ー 02-04 ). 4 ) 中央教育審議会 . 学士課程教育の構築に向けて ( 答申 ). 2 開 8 年 12 月 24 日 http://www.mext.go.jp.com/onent/b—menu/shingi/ toushin/—icsFiIes/afieIdfiIe/2008/12/26/1217067_001. pdf ( 参照 2013 ー 02 ー 04 ). 5 ) 学術情報基盤実態調査 ( 旧大学図書館実態調査 ) ー平成 23 年度結果の概要 ( 集計大学数は国公私立合計で 769 校 ) 6 ) 梅澤貴典 . 私立大学図書館協会国際図書館協力委員会 2004 年度海外派遣研修報告書 . 2 開 5 年 2 月 21 日 http.//www.jaspul.org/pre/kokusai-cilc/haken report2004. html ( 参照 2013 ー 2 ー 11 ) 7 ) 江上敏哲 . アメリカの大学図書館における情報リテラシー 教育活動ーハーバード大学等の事例から . 情報の科学と技 術 . 59 巻 7 号 , 2 開 9 , p. 334 ー 340 8 ) 山内祐平 . ラーニングコモンズと学習支援 . 情報の科学と 技術 . 61 巻 12 号 , 2011 , p. 478 ー 482 9 ) 米国大学図書館協会 (ACRL) 高等教育機関における図書 館基準 (Standards for Libraries in Higher Education) 翻訳 : http.//www.ala.org/ala/mgrps/divs/acrレstandards/ highered—i 叩 anese. pdf ( 参照 2013 ー 2 ー 11 ) 10 ) 梅澤貴典 . 大学図書館職員の教育研究支援能力ー米国大学 図書館協会の基準に学ぶ , 職員と成果の評価による改善策 . 図書館雑誌 . Vol. 103 , No. 11 , 2 開 9 , p. 753 ー 755 (1) 大城善盛 . アメリカの大学図書館界における情報リテラ シーの研究ー理論と実践の歴史的分析を通して . 花園大学文 学部研究紀要 . Vol. 42 , 2010 , P26-53 12 ) Stephen Bosch and Kittie Henderson. coping with the TerribIe Twins ー PeriodicaIs Price Survey 2012. ん川な カ〃翔雇 VOI. 137 lssue 8 , 2012 , n/a http: 〃 lj. libraryj ournal. C0m/2012/04/fundin g/coping-with- the-terrible-twins-peri0dicals-price-survey-2012/ ( 参照 2013 ー ( 2013.2.14 受理 ) 組織研究 . Vol.2, 2011 , p. 33 ー 44 と , 教育研究支援の向上につながる評価システム . 大学事務 13 ) 梅澤貴典 . 大学図書館における戦略的アウトソーシング 2 ー 13 )

2. 法学セミナー2016年03月号

048 [ ー hé 国際政治と会社法制改革 ー平成 5 年商法改正を通して今を見る 法学セミナー 2016 / 03 / no. 734 一橋大学教授 仮屋広郷 「わが国の会社法は、他の制度から孤立して存在し ているわけではなく、外国の制度も含めた言鬪リ度中 に埋め込まれた歯車の一つに過ぎない」 1 ) 「少しでも歴史の勉強をすると、国際政治のかなり の部分が謀略によって動いていることがわかりま す。・・・・・・学者や評論家がそうした事実を知らないま ま国際政治を語っているのは、おそらく世界で日本 だけでしよう。」 2 ) 1 はじめに 上の第 1 のコメントは、著名な会社法研究者のも のである。第 2 のコメントは、外務省国際情報局長 を務めた経歴を持つ元外交官のものである。この 2 つのコメントは、合わせて以下のことを示唆するよ うに思う。まず、①会社法制度を正しく理解するた めには、会社法の周辺事情にも目配りする必要があ り、周辺事情の 1 つに国際政治をあげることができ ること、そして、そうであれば、②会社法も国際政 治上の駆け引きの対象になりうるはずであるが、 れまでの研究においては、そのことが十分に意識さ れてこなかったこと、である。 ところで、 2015 年は、平成 26 年改正会社法と東 京証券取引所の上場規則に取り込まれたコーポレー トガバナンス・コードが施行されるなど、コーポレ ート・ガバナンス改革の年となり 3 ) 、社外取締役制 度が脚光を浴びた。コーポレート・ガバナンスとい う言葉が流行し始めたのは 1990 年代前半のことで あるが 4 ) 、当時も社外取締役制度が話題になってい た。日米構造協議で、アメリカが日本に対して社外 取締役制度の導入を求めてきたからである 5 。そし て、日米構造協議の景彡響のもとに行われたのが平成 5 年商法改正である ( 社債法改正の部分を除く ) 6 ) 平成 5 年商法改正については、ある会社法研究者 が、「なぜアメリカがわが国の会社法改正に口を出 してくるのかが問題だ」とし、「昭和 25 年改正につ いては、第二次世界大戦後の特殊事情で語ることが 可能であろうが、そのような事情の存在しない平成 5 年改正についてはどう説明すべきだろうか」とい う問いを投げかけている 7 。そこで、本稿は、この 問いを国際政治を視野に入れて検討することを通し て今を見つめ直し、「会社法立法過程への批判的分 1 ) 江頭憲治郎『株式会社法〔第 6 版〕』 ( 有斐閣、 2015 年 ) はしがき 2 頁から引用。 2 ) 孫崎享『戦後史の正体 1945-2012 』 ( 創元社、 2012 年 ) 11 頁から引用。 3 ) 神田秀樹「特集にあたって」ジュリスト 1484 号 ( 2015 年 ) 14 頁以下、 14 頁。 4 ) 河村貢ほか ( 座談会 ) 「日本の会社のコーポレート・ガバナンスーー現状と将来」ジュリスト 1050 号 ( 1994 年 ) 6 頁以下、 6 頁〔河本一郎発言〕参照。 5 ) 河本一郎ほか ( 座談会 ) 「会社法制と企業経営の課題」商事法務 1272 号 ( 1992 年 ) 10 頁以下、 23 頁 ( 大谷禎 男発言 ) 参照。 6 ) 北澤正啓「日米構造問題協議関連の改正と社債法の全面改正 - ・一一平成 5 年の改正」浜田道代編「日本会社 立法の歴史的展開』 ( 商事法務研究会、 1999 年 ) 510 頁以下、 510 頁。 7 ) 松井秀征「要望の伏在ーーコーポレート・ガバナンス」中東正文 = 松井秀征編著「会社法の選択一一一新し い社会の会社法を求めて』 ( 商事法務、 2010 年 ) 368 頁以下、 504 頁。なお、同論文 518 頁において、本文の問い についての検討がなされている。

3. 法学セミナー2016年03月号

106 法学セミナー 2016 / 03 / n0734 LAW CLASS るから、乙には、事後強盗罪 ( 住居侵入罪と牽連犯 ) の成立が認められる ( 甲とは住居侵入罪、窃盗罪、脅 迫罪の限度で共同正犯が成立する ) 。 [ 事例 9 ] 乙は、甲と共謀の上、ドラッグストアで万引 きをし、店外に出たが、乙らの犯行に気づいて 追跡してきた店長 X に追いつかれ、乙の首周り を右腕で抱え込まれて取り押さえられたことか ら、甲に声を掛けて助けを求め、これに応じた 甲が走り寄って X を後方に引き倒し、さらに 乙が x を押すなどし、甲が X の後方から右肩付 近等を引っ張り、 x が後方に約 1 m 引きずられ たところ、乙の頭が抜けたので乙と甲は逃走し たが、これらの暴行によって X が負傷した。 本事例は、最判平成 21 ・ 10 ・ 8 判タ 1336 号 58 頁の 事案であり、事後強盗罪における暴行についての共 謀が認められるか否かが問題となった。甲には、事 後強盗罪 ( 強盗致傷罪 ) が成立するとして、乙には、 事後強盗罪における暴行につき共謀が認められなけ れば、窃盗と暴行の限度で共謀があったにすぎない から、窃盗罪と傷害罪の限度で共同正犯が成立する ことになろう。本件第 2 審 ( 東京高判平成 19 ・ 12 ・ 19 判例集未登載 ) は、このような判断をした。これ に対して、最高裁平成 21 年判決は、これを破棄差戻 し、甲が乙を助け出すためには、 X の乙を取り押さ える行為を排除するに足るだけの暴行を加える必要 があったのであり、乙および甲もそのことを認識し ていたと推認できるから、乙は、 X の逮捕遂行の意 思を制圧するに足る程度の暴行を加えることについ ても、これを認識認容しつつ、甲と意思を相通じた このように ものと十分認め得る、と判示した 12 ) 甲と乙に、事後強盗罪における暴行につき共謀が認 められるならば、両者には、事後強盗罪 ( 強盗致傷罪 ) の共謀共同正犯が成立することになろう。 本件は、当初から窃盗の共謀があり、甲も乙も、 身分犯説によれば、事後強盗罪の主体、結合犯説に よれば、事後強盗罪における窃盗行為を遂行してい ることから、もつばら、事後強盗罪における暴行が あったか否かが問題とされたのであり、本稿の「事 後強盗罪の共犯」の事案ではない。この事案につい ての最高裁の判断が待たれるのである。 1 ) 本件につき、船山泰範・刑法判例百選Ⅱ各論 ( 第 5 版 ) 78 頁、安田拓人・平成 14 年度重要判例解説 151 頁参照。 2 ) 真正身分犯説を採用するのは、前田雅英『刑法各論 講義〔第 6 版〕』 ( 東京大学出版会、 2015 年 ) 200 頁、井 田良『講義刑法学・総論』 ( 有斐閣、 2008 年 ) 515 頁など である。 3 ) 不真正身分犯説を採用するのは、藤木英雄『注釈刑 法 ( 6 ) 』 117 頁、日高義博・判評 328 号 224 頁、大谷實「刑 法講義各論〔新版第 4 版補訂版〕』 ( 成文堂、 2015 年 ) 241 頁などである。なお、佐伯仁志「事後強盗罪の共犯」 研修 632 号 3 頁以下は、取戻防止目的の場合は真正身分 犯、逮捕免脱・罪跡隠目的滅の場合は不真正身分犯と解 する ( 同旨、曽根威彦「刑法各論〔第 5 版〕』〔弘文堂、 2012 年〕 134 頁 ) 。 4 ) 結合犯と解するのは、中森喜彦「刑法各論〔第 4 版〕』 ( 有斐閣、 2015 年 ) 126 頁、西田典之「刑法各論〔第 6 版〕』 ( 弘文堂、 2012 年 ) 180 頁、山中敬ー「刑法各論〔第 3 版〕』 ( 成文堂、 2015 年 ) 318 頁、山口厚「刑法各論〔第 2 版〕』 ( 有斐閣、 2010 年 ) 232 頁以下、拙著「刑法各論〔第 2 版〕』 ( 成文堂、 2014 年 ) 281 頁である。さらに、島田聡一郎「事 後強盗罪の共犯」現代刑事法 44 号 ( 2002 年 ) 16 頁以下参 5 ) 本件につき、本田稔・刑法判例百選 I 総論 ( 第 7 版 ) 188 頁参昭 6 ) 本件につき、岡上雅美・刑法判例百選 I 各論 ( 第 7 版 ) 86 頁、拙稿・平成 16 年度重要判例解説 165 頁参照。 7 ) この視点は、当初の窃盗意思が連続しているか否か という「一連の行為」論の適用と解することもできよう。 この場合、まずは客観的に「被害者領域から行為者領域 に移行したか」を問題として、次に、この判断が微妙な 場合に、「再度の窃盗意思か否か」が判断されることに なろう。 8 ) 齊藤誠二『特別講義刑法』 ( 法学書院、 1991 年 ) 275 頁参昭 9 ) 萩原由美恵「事後強盗罪 ( 刑法 238 条 ) は身分犯か」 上智法学論集 31 巻 3 号 ( 1988 年 ) 177 頁以下参照。 10 ) 古江頼隆・研修 457 号 ( 1987 年 ) 67 頁参昭 (I) 拙著「規範論と刑法解釈論』 ( 成文堂、 2007 年 ) 213 頁以下参照。もっとも、結合犯説によると、強盗の故意 が、窃盗の故意と ( 事後強盗罪としての ) 暴行の故意と に 2 分される点が問題となるが、結果的結合犯において は、客観面のみならず、主観面も結合されることになる ように思われる。 12 ) 本件につき、十河太朗・判時 2175 号 ( 判評 650 号 ) 156 頁、水落伸介・法学新報 ( 中央大学 ) 119 巻 1 = 2 号 233 頁参照。 ( たかはし・のりお )

4. 法学セミナー2016年03月号

[ 特集 [ 特集最高裁判決 2015 ーー弁護士が語る 最高裁判決 2015 ーー 弁護士が語る 035 衆議院議員定数是正訴訟 山口邦明 弁護士 裁判所ウエプサイト / 選挙無効請求事件 / 平成 27 年 ( 行ツ ) 第 253 号外 最高裁判所大法廷 2015 ・ 11 ・ 25 判決 法学セミナー 2016 / 03 / no. 734 事件との出会い ( 1 ) 1962 年 3 月に、アメリカ連邦最高裁判所は、州 議会議員の再配分事件について、連邦裁判所が憲法 の「平等保護」条項に基づき再配分を審査する権限 があること ( 管轄権 ) を、初めて認めた ( べーカー事 件 3 月 26 日判決 ) 。この判決は、公立学校教育におけ る黒人差別を違憲とした「黒い月曜日」の判決 ( 1954 年 5 月 17 日判決 ) と並んで、アメリカの 20 世紀におけ る 2 大判決とみなされている ( 参考文献 : 井出嘉憲「ア メリカにおける投票の権利と平等の代表ーーイ弋表再配分の問 題を中心に」東京大学社会科学研究所 ( 編 ) 「基本的人権 2 歴史 I 』〔東京大学出版会、 1968 年〕 ) 。 ( 2 ) 当時司法修習生であった越山康 ( 後に弁護士 ) は、 そのアメリカの判決に触発されて、同年 ( 昭和 37 年 ) 7 月施行の参議院通常選挙について、公職選挙法 204 条 ( 選挙の効力に関する訴訟 ) に基づき、訴えを提 起した。日本で最初の議員定数是正訴訟である。 その事件は、最高裁が「議員定数の配分について、 憲法第 14 条等は人口比例配分を積極的に要求してい ない」として、東京高裁の請求棄却を支持した ( 最 大判昭 39 ・ 2 ・ 5 民集 18 巻 2 号 270 頁 ) 。 ( 3 ) 私は、越山弁護士の受験指導を受けて、上記最 高裁判決の年に、司法試験に合格した。私は、その 頃、たまたまイギリスで 18 世紀中頃から 19 世紀中頃 にかけて「腐敗選挙区」の問題が議論され、その中 で選挙区人口の差が問題となり、是正されたことを 読んでいた。私は、越山弁護士に誘われるまま、国 会議員の定数是正訴訟を手伝うことになった。 2 ー平成 24 年法の定数削減と平成 25 年法の区割り ( 1 ) 平成 6 〔 1994 〕年に、衆議院議員については、従 来の中選挙区制を廃止して、小選挙区比例代表並立 制が採用された。小選挙区選出議員 300 名のうち 47 名は都道府県へ一律 1 名ずっ配分し ( 1 名別枠配分 ) 、 残り 253 名を都道府県の人口に比例して配分した。 我々は、「 1 名別枠配分」は憲法に違反すると主 張して、その後、定数是正訴訟を提起し続けた。 ( 2 ) 平成 23 〔 2011 〕年 3 月 23 日の大法廷判決は、国会 に対し 1 人別枠方式の廃止を求めた。国会は、これ を受けて、平成 24 〔 2012 〕年 11 月に小選挙区選出議員 を 0 増 5 減とする「緊急是正法」を成立させた。さ らに、衆議院議員選挙区画定審議会 ( 区画審 ) は平 成 25 〔 2013 〕年 3 月に区割り改正案を勧告し、国会は 同年 6 月にその勧告案をそのまま法律として成立さ せた。 都道府県への議員の「配分」と、都道府県内の選 挙区の「区割り」とは、別の法律、別の問題である。 ( 3 ) 平成 25 〔 2013 〕年の区割法の結果、選挙区間の最 大較差は、平成 22 〔 2010 〕年の国勢調査人口を使えば、 1.998 倍となり、安倍首相は、違憲状態は解消され たと胸を張った。 3 ー平成 27 年 11 月 25 日大法廷判決 ( 1 ) 平成 24 〔 2012 〕年緊急是正法と平成 25 〔 2013 〕年区 割法に基づいて、平成 26 〔 2014 〕年 12 月 14 日に衆議院 議員総選挙が行われた。我々と升永英俊弁護士のグ ループは 14 の高裁と高裁支部に、選挙無効訴訟を合 計 17 件提起した。 高裁判決は、不平等を憲法の要求に反するとは認 めない「合憲判決」が 4 件、不平等が憲法の要求に 反することは認めるが是正期間は未了のため配分規 定を憲法違反とは認めない「違憲状態判決」が 12 件、 配分規定の憲法違反を認めたうえでの「事情判決」 ( 違法宣言付請求棄却判決 ) が 1 件であった。 これら高裁判決に対する上告事件の判決が、平成

5. 現代の図書館 2013年 03月号

0 I 0 図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について 2012 年調査く報告〉 41 0 図書館における指定管理者制度の導入の 検討結果について 2012 年調査 く報告〉 2012 年 8 月 1 6 日 0 調査の概要 日本図書館協会図書館政策企画委員会 図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について全国的な状況を把握するために標記の調 査を実施した。 4 月 27 日付で 47 都道府県立図書館に依頼文書と調査票を郵送し、回答期限は 6 月 28 日とした。 7 月末日までに 45 図書館から回答をいただいた。 Ⅱ調査結果 ( 1 ) 都道府県立図書館について 「 2011 年度に導入予定」には 4 月時点で指定管理者制度を導入している自治体を含む。 表 1 都道府県立図書館の検討状況について 検討結果 2006 年度に導入をした 2007 年度に導入をした 2012 年度以降に導入を予定している 検討の結果、導入しないとしている 合計 回答数 1 1 2 32 36 図書館名 岩手県立図書館 岡山県立図書館 指定管理者の性格等 民間企業 ※ 1 ※ 2 ※ 1 : 施設管理のみ※ 2 : 図書館の基幹的業務については直営、施設管理業務のみ ・「検討の結果、導入しないとしている」の回答数に「現時点で導入は考えていない」を含む ・「検討中」「検討をおこなっていない」、未記入等があわせて 9 件あった。 ( 2 ) 市区町村立図書館について ・別表 1 は本調査の回答にこれまでの調査等で確認した情報を加えて作成した。 ・別表 1 中、図書館名に※を付した館は、集計には含まれていない ( 「日本の図書館 2011 」の調査・ 集計対象による ) 。 ・ 2012 年度以降に導入を予定している自治体数については全体の数を公表するにとどめた。

6. 法学セミナー2016年03月号

059 くの学者も実務家も、社外取締役の義務化はうまく いかないと主張しているのである。それにもかかわ らず、なぜか実質的に義務化の方向に走っているの が、日本の現状である」としている。そして、日本 に社外取締役マーケットが生まれつつあることを指 摘し、社外取締役の潜在市場をざっと見積もると、 手数料等も入れて、 1000 億円近い市場になるだろ うとし、人材を紹介する会社のほか、弁護士・公認 会計士・天下り官僚・広報対策や見栄えのために活 用された女性と学者などが潤うことになることを述 べている 8 上記の経営学者の述べているところに 1 点付け加 えておくと、最近のコーポレート・ガバナンス改革 の波に乗り、それを後押しする環境整備の一環とし て、 D & O 保険が取りあげられている咫。これに現 れているように、保険会社もコーポレート・ガバナ ンス産業の一員として潤うことになるだろう。 8 おわりに 本稿では、 1992 年に作成された DPG に着目して 論を進めたが、 2008 年 11 月に公開されたアメリカ の国家情幸及会議 (National lntelligence Council) の 報告書「グローバル・トレンド 2025 (Global Trends 2025 : A Transformed world) 」は、重要な 地政学的な結論として、次の 20 年間のうちに、ア 87 ) 小川・前掲注 77 ) 参昭 国際政治と会社法制改革 メリカの一極支配による世界は多極化するであろう ことを述べているようである 89 。これを踏まえて、 先述の国際政治アナリストは、「アメリカが 1991 ~ 92 年にかけて作成した一極覇権のグランド・ストラ テジーは明らかに失敗した異と評価している ( 2012 年 12 月には、グローバル・トレンド 2030 〔 Global Trends 2030 : Alternative WorIds 〕が出されているが、 いかなる覇権国家も存在せず、世界は多極化し、ネット ワークや連合に移行していくとされている ) 。こっし たことが示唆することは、今後、われわれ日本人は、 アメリカの国際政治の指導力カ氏下し、アメリカが 自国に都合のよいように国際構造やルールを作りか えることはできなくなっていく可能性があること 92 ) も念頭に置いて制度改革を考えていく必要があると いうことである。 最後に付言しておくと、あるジャーナリストがい うように、「歴史を紐解き、バラバラの点をつなぎ 合わせた時、幻想は消え」 93 ) 、われわれは現実社会 が理想や建前で動いているわけではないことを知る ことになる 94 ) 。つらいことではあるが、それでもわ れわれは、過去と現在に正面から向き合い、会社法 制の将来を展望する必要がある。 ( かりや・ひろさと ) 88 ) 神田秀樹ほか ( 座談会 ) 「『コーポレート・ガノヾナンスの実践』に関する会社法の解釈指針について」商事法 務 2079 号 ( 2015 年 ) 4 頁以下、 21-28 頁。 89 ) グローバル・トレンド 2025 は、以下のアドレスから入手できる。 http:〃www.dni.gov/files/documents/ Newsroom/Reports%20and%20Pubs/2025_GIobaI_Trends—Final—Report. pdf また、 Layne, supra note 66 , at 152 も参照。 90 ) 伊藤・前掲注 47 ) 186 頁から引用。 91 ) グローバル・トレンド 2030 は、以下のアドレスから入手できる。 http:〃www.dni.gov/files/documents/ GIobaITrends—2030. p df 92 ) 伊藤・前掲注 47 ) 235 頁参照。 93 ) 堤未果「政府は必ず嘘をつく一一一アメリカの「失われた 10 年」が私たちに警告すること』 ( 角川マガジンズ、 2012 年 ) 172 頁。 94 ) 拙稿「コーポレート・ガバナンス放談 ( 下 ) ーー改革の政治経済学」ビジネス法務 15 巻 9 号 ( 2015 年 ) 110 頁 以下、 114 頁。 2015 年秋、山部俊文教授 ( 一橋大学大学院法学研究科 ) の研究室にお邪魔した折、話が上記の小 論の内容に及び、教授は、「僕も年次改革要望書については 10 年ほど前から授業 ( = 独占禁止法 ) で触れています。 アメリカ側の要求のうち、何が実現して何が実現しなかったとかを示しています。日本側が難色を示したような 場合も、繰り返し要求してきたようです。」とコメントされた。繰り返しの要求は、本稿で触れたグランド・ス トラテジーに対するアメリカのコミットメントが強いことをうかがわせる。 なお、小塚荘一郎「企業の国際化とコーポレート・ガバナンス改革」長谷部恭男ほか編「岩波講座現代法の動態 4 国 際社会の変動と法」 ( 岩波書店、 2015 年 ) 181 頁以下は、独立取締役という概念が、ここ 20 年余の間に、曖味で希薄な 内容のまま世界に広がっていることを述べているが、この現象も上記のストラテジーとおそらく無縁ではない。

7. 法学セミナー2016年03月号

憲法判例再読 ( 有斐閣、 2014 年 ) 209 頁〔宍戸執筆〕。 069 04 から解放されるべきであるとする指摘に異論はなか ろう。 では、裁判所による司法審査の場面でこれらの知 見を活かすことは可能だろうか。それが可能だとし ても、これまで立法府の裁量的判断に敬譲を払って きた最高裁の審査手法に組み入れる余地はあるだろ うか。もし、裁判所が選挙制度に関わる立法府の 制度形成に過度に踏み込めば、今度は逆に司法審査 の民主的正統性が問われる事態になりかねないた め、司法による投票価値平等の実現にも困難が付き まとう。 しかしながら、日本では、高度な中立性が求めら れるはずの選挙制度の設計を行うのは政治から独立 した機関ではなく、利害関係当事者である現職国会 議員であり、彼らが公職選挙法によって自らの選挙 区割りを決定してきたために、他の立憲民主主義諸 国と比較しても大きな投票価値の較差が生み出され てきたということも考慮に入れなければならな い 39 ) 。立法府に対して制度改革のための明確な指針 を与え、民主政治の過程を適切に運用させるための 条件や環境を整えることが司法審査の重要な役割り であると考えるならば 40 ) 、明確な根拠が示されるこ となく政治家たちの主観的、観念的やりとりで決定 されがちな選挙区割りや定数配分についてこそ、裁 判所独自の客観的基準にもとづく積極的な審査が求 められるといえるのではなかろうか。かような基準 を見出すためにも政治学と憲法学との対話は不可欠 である。 より深く学びたい方へーー参考文献 宍戸常寿「一票の較差をめぐる『違憲審査のゲーム』」 論究ジュリスト 1 号 ( 2012 年 ) 41 ー 49 頁、菅原琢「自民党 政治自壊の構造と過程」御厨貴編「変貌する日本政治一一 90 年代以後「変革の時代」を読みとく」 ( 勁草書房、 2009 年 ) 、 砂原庸介『民主主義の条件』 ( 東洋経済新報社、 2015 年 ) 、 辻村みよ子「選挙権と国民主権」 ( 日本評論社、 2015 年 ) 、 戸松秀典・野坂泰司編「憲法訴訟の現状分析」 ( 有斐閣、 2012 年 ) 、根本俊男・堀田敬介「衆議院小選挙区制におけ る一票の重みの較差の限界とその考察」『選挙研究』 20 号 ( 2005 年 ) 136 ー 147 頁、根本俊男・堀田敬介「平成大合併を 経た衆議院小選挙区制区割環境の変化と一票の重みの較 差」「日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌」 53 号 ( 2010 年 ) 90 ー 113 頁、堀内勇作・斉藤淳「選挙制度改 革に伴う議員定数配分較差の是正と補助金配分較差の是 正」「レヴァイアサン』 32 号 ( 2003 年 ) 29 ー 49 頁。 1 ) 安西文雄・巻美矢紀・宍戸常寿「憲法学読本〔第 2 版〕」 2 ) 芦部信喜 ( 高橋和之補訂 ) 「憲法〔第 5 版〕』 ( 岩波書 店、 2011 年 ) 139 頁。 3 ) 代表的なものとして、小山剛『「憲法上の権利」の作 法』 ( 尚学社、 2 開 9 年 ) 。また、それらの議論を詳しく紹 介するものとして、新井誠「立法裁量と法の下の平等」 法律時報 83 巻 5 号 ( 2011 年 ) 41 頁以下を胆 : 彡い、 0 4 ) 本稿は直接この問いに答えるものではない。このよ うな問題に関心のある読者は、長谷部恭男「憲法学の円 環』 ( 岩波書店、 2013 年 ) 157-161 頁を参照されたい。た だし、一見すると「小さな」問題が実は政治過程の「大 きな」問題と結びついていることは、政治学による本稿 の分析が明らかにしている。この点につき、本稿と関心 の対象は異なるが、個々人の「小さな」表現の政治過程 全体に及ばす影響の「大きさ」を説くものとして、毛利 透「法曹実務にとっての近代立憲主義【第 1 回】 - ーー表 現の自由①初回は大きな話から」判例時報 2275 号 ( 2016 年 ) 4-11 頁を参照されたい。 5 ) 民主党政権への政権交代がなされた選挙でもある。 6 ) そのようなシミュレーションとして , たとえば政治 学者の菅原琢がシノドスに寄稿しているものは参考にな る。 http://synodos.j p / P01 ⅲ cs / 3339 7 ) 「選挙権の平等」から「投票価値の平等」 = 「各投票が 選挙の結果に及ばす影響力の平等」が導き出されている。 8 ) 複数投票制と呼ばれる。 9 ) 等級選挙制と呼ばれる。 10 ) 選挙権という主観的権利ではなく、平等原則という 客観法の問題として扱われている。 (1) 投票価値の平等が憲法上の要請であることを認めっ つも、「公正かつ効果的な代表」の観点から、他の要素 との政策判断のなかでそれは相対化されうるものである としている。 12 ) 厳密には選挙人数を基準とすべきであるが、選挙人 数と人口数はほば比例するため、もつばら人口数を基準 に論じるとの注意書きが判決文のなかに置かれている。 しかし、投票価値の平等と国民代表原理との関係を考察 するうえでは両者の違いは重要である。この点につき、 赤坂幸一「人口比例と有権者数比例の間」論究ジュリス ト 5 号 ( 2013 年 ) 42 頁以下を参照。 13 ) この段階は「違憲状態」と呼ばれるようになる。 14 ) 「合理的期間論」と呼ばれ、たとえ「違憲状態」に至 っていたとしても「違憲」とはしない論法として用いら れる。 15 ) これに対して、岡原裁判官他 5 人の裁判官の反対意 見は、選挙区割り全体ではなく、千葉 1 区のみを切り離 して審査し、当該選挙区に限り違憲無効とすべきとした。 16 ) 違法な処分であっても公共の福祉の観点からそれを 取り消さす、違法の宣言にとどめる判決を「事情判決」 という ( 行政事件訴訟法 31 条 ) 。本件では、この事情判 決の法理が「一般的な法の基本原則に基づくもの」とし て援用された。 17 ) 多少文言の変化は見られるものの、昭和 51 年判決以 来最高裁は、選挙制度の決定における国会の広範な裁量 権を認めている。 18 ) 立法府が都道府県という行政区画を基盤として選挙

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070 区割りを決定することについても、最高裁は昭和 51 年判 決以来一貫してその合理性を承認している。 19 ) それまでの最高裁判決では、一人別枠方式を「過疎 地域に対する配慮」として位置づける立法府の判断の合 理性を承認していたが、これに対しては最高裁内部から も当初より批判があった。 20 ) 平成 8 ( 1996 ) 年に小選挙区比例代表並立制が実施 されて以降、最高裁は、平成 11 ( 1999 ) 年から平成 19 ( 2007 ) 年までの 3 つの判決において、最大較差が 2 倍を上回る 衆議院総選挙について合憲判決を下してきたことから、 それらの判決との整合性が問われていた。 (1) 一人別枠方式を「激変緩和措置」として位置づける ことによって、従来の合憲判決との整合性を図る論理を 見出している。また同時に、立法府の政策判断との正面 衝突を回避する意味も込められていると考えられる。 22 ) データの制約から、人口ではなく有権者数を使って いることに注意されたい。 23 ) 議席という観点からの具体的な効果については、菅 原 [ 2009 ] を参照。地方自治体への補助金の配分のよう な公共政策に与える影響を論じたものとして、堀内・斉 藤 [ 283 ] がある。 24 ) もちろん、中選挙区制のときに区割り変更がなかっ たわけではないが、変更が行われたのは 1964 年と 75 年の 都市部における議席増に伴う分区と、 1992 年に行われた 奄美群島区の鹿児島 1 区への編入に限られる。 25 ) 選挙権論争 ( とりわけ権利一元説 ) の背後にある国 家論、主権論の問題について検討した最近の論稿として、 小島慎司「選挙権権利説の意義」論究ジュリスト 5 号 ( 2013 年 ) 49 頁以下を参照。 26 ) 例えば、野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利「憲 法 I 〔第 5 版〕」 ( 有斐閣、 2012 年 ) 539 頁以下を参照。 27 ) 渡辺康行「立法者による制度形成とその限界」法政 研究 76 巻 3 号 ( 2009 ) 250 頁以下。 28 ) 代表的なものとして、辻村みよ子「「権利」としての 選挙権』 ( 勁草書房、 1989 年 ) 、高橋和之「立憲主義と日 本国憲法〔第 3 版〕』 ( 有斐閣、 2013 年 ) 284 頁以下を参照。 29 ) 小山剛・前掲注 3 ) 161 頁以下。 30 ) 駒村圭吾「憲法訴訟の現代的転回』 ( 日本評論社、 2013 年 ) 199 頁以下。 31 ) このように立法府の制度選択における裁量を前提と しつつ、それに憲法的な統制を加えようとする発想は、 「制度準拠的思考」と呼ばれている。高橋和之・佐藤幸治・ 棟居快行・蟻川恒正「〔座談会〕憲法 60 年一一現状と展望」 ジュリスト 1334 号 ( 2007 年 ) 24-31 頁〔蟻川発言〕参照。 32 ) ただし、最大較差 2 倍を違憲のラインとしたわけで はない。その後の最高裁判決が 2.99 倍の較差を合憲とし、 3.18 倍を違憲と判断したことから、中選挙区制のもとで は恐らく 3 倍を目安としていたのではないかと学説では 考えられている。 33 ) 渡辺康行「衆議院小選挙区選挙における区割基準、 区割りおよび選挙運動上の差異の合憲性」判例時報 2136 号 ( 2012 年 ) 161 頁。このような立法裁量統制審査の手 法は、「立法者の自己拘束」の論理 ( 渡辺康行・前掲注 26 ) 、あるいは「裁量準拠型統制」 ( 駒村圭吾・前掲注 29 ) などと呼ばれている。ただし、平成 23 年判決は、 法学セミナー 2016 / 03 / no. 734 人別枠方式の非合理性を論証したうえで、実際に行われ た区割りの違憲性を指摘する際に、昭和 51 年判決のよう に「一般的に合理性を有するものとはとうてい考えられ ない程度に達している」か否かの審査を介さず、投票価 値の平等を直接に判定基準として利用している点で、非 人口的要素の位置づけについて変化が見られる ( 只野雅 人「選挙権と選挙制度」法学教室 No. 393 ( 2013 年 ) 24 頁 ) 。 34 ) 憲法的価値を実現するための方法として、様々な国 家機関相互間とりわけ議会と裁判所の対話に関心を向け るべきとする、佐々木雅寿「対話的違憲審査の理論』 ( 三 省堂、 2013 年 ) を参照。 35 ) 実際、平成 23 年判決の後、国会は最高裁からのメッ セージを受けて速やかに対応したわけではなく、「違憲 状態」を解消しないまま放置し、 1 年 8 ヶ月が経過した 平成 24 年 11 月に衆議院の解散が行われてしまった。 36 ) 高橋和之「定数不均衡違憲判決に関する若干の考察」 法学志林 74 巻 4 号 ( 1977 年 ) 83 頁。 37 ) 近時注目されている「判断過程統制」の手法が可能 性として考えられる。判断過程統制とは、平成 16 ( 2004 ) 年に参議院定数不均衡事件判決に付された亀山裁判官他 の補足意見 2 で示されたもので、具体的には、「様々な 要素を考慮に入れて時宜に適した判断をしなければなら ないのに、いたすらに旧弊に従った判断を機械的に繰り 返しているといったことはないか、当然考慮にいれるべ き事項を考慮に入れず、又は考慮すべきでない事項を考 慮し、又はさほど重要視すべきではない事項に過大の比 重を置いた判断がなされてはいないか、といった問題は、 立法府が憲法によって課された裁量権行使の義務を適切 に果たしているか否かを問うものとして、法的問題の領 域に属し、司法判断になじむ」とする。そして、「投票 価値の平等のように、憲法上直接保障されていると考え られる事項」と「例えば、地域代表的要素あるいは都道 府県単位の選挙区制」のように「立法政策上考慮される」 にすぎない事項とでは、当然前者を重視しなければなら ないと述べている。ただし、これに対しては、立法府の ・・・その行為の結果が違 「判断過程に踏み込むことは、 憲であると裁判所が判断することよりも・・・・・はるかに国 会の権威とプライドを傷つけることになるのではない か」との批判がある ( 工藤達朗「参議院議員選挙と投票 価値の平等」論究ジュリスト 4 号 ( 2013 年 ) 96 頁 ) 。 38 ) 投票価値の平等の問題について、民主主義と司法審 査との緊張関係を意識した分析を行うものとして、安西 文雄ほか「憲法学の現代的論点〔第 2 版〕』 ( 有斐閣、 2009 年 ) 439 頁以下〔淺野博宣執筆〕を参照。 39 ) 宍戸常寿「最高裁判決で拓かれた「一票の較差』の 新局面」世界 818 号 ( 2011 年 ) 21 頁。 40 ) 長谷部恭男・前掲注 4 ) 183 頁。 ( とくなが・たかし、すなはら・ようすけ )

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080 法学セミナー 2016 / 03 / n0734 政府による諸政策の推進を支持し、それを通じて政 治と経済の好循環を生み出しうる ( 【図表 (1) 。 Oxford University press, 1991 ( 1991 年世界銀行「世界 〃尾厩ゆ 0 ノ 99 ノ . ・ The C ん〃〃可の召怩 / 0 カ川召厩 , 2 ) この視点はすでに、 WorId Bank, ル / イ De 怩 / の 府の役割」東洋経済新報社、 1994 年 ) 。 1993 ( 白鳥正喜監訳「東アジアの奇跡ーー経済成長と政 G 川肥イ″わ〃 c 0 〃 , Oxford UniversitY Press, 1 ) World Bank, The Ea 朝 4 れ財レなじん . ・ Eco 〃 0 川な いる。 した好循環が生まれ、定着するかどうかにかかって された「アジアの奇跡」が起こるかどうかは、そう 国の動きにも影響しうる。将来第 2 の、そして拡大 先に展望した政治・経済・法の好循環に向けての各 成長、国内法制度や政治システムの改善要求等は、 の形成が模索されている。それがもたらしうる経済 程の国境を越えた分業化等による域内ネットワーク に関する国連条約に加盟した。そうした中、生産工 2016 年 1 月 1 日には、ベトナムが国際物品売買契約 環太平洋経済連携協定 (TPP) にも参加している。 ム、マレーシア、シンガポール、プルネイ、日本は 人の流通と市場統合が進展している。一方、ベトナ ASEAN 経済共同体 (AEC) が発足し、域内の物・ 廊の建設計画も進んでいる。 2015 年 12 月 31 日には イを結ぶ東西経済回廊、南北経済回廊、南部経済回 メコン地域にはベトナム、ラオス、カンポジア、タ ラオス ( ヴィエンチャン ) 区間の起工式が行われた。 とシンガポールを結ぶ南北鉄道の中国 ( ポーテン ) ・ を緊密化している。 2015 年 12 月 2 日、中国 ( 昆明 ) げた東アジアおよび東南アジア諸国は地域的に関係 地域統合とグローバル化の中で本連載で取り上 待される。 第 3 ステップとしての法教育支援へと進むことが期 援、②法曹養成支援と進んできた法整備支援は、③ 育を取り込むことが有用である。これまで①立法支 1 】 ) 。そのために、法整備支援のプログラムに法教 と経済と法の好循環をさらに促すであろう ( 【図表 む ) の市民への普及が不可欠である訂。それは政治 現と保護を可能にするための法教育 ( 法学教育を含 施行と、その解釈・適用を通じて、市民の権利の実 利・義務を明確かっ包括的に規定した民法の制定・ 成するためには、その制度的基盤として、市民の権 市民法と法教育の必要性そうした市民社会を養 開発報告』 ) で提示されていた。 3 ) 後藤一美「「東アジアの奇跡』にみる開発経済学の蘇 生」法学研究 68 巻 11 号 ( 1995 年 ) 181 ー 203 頁。 4 ) 本連載第 1 回・法セ 711 号 56 ー 57 頁、同第 2 回・法セ 712 号 55 ー 59 頁 ( 2014 年 ) 参照。 5 ) 本連載第 4 回・法セ 714 号 ( 2014 年 ) 6 62 頁。 6 ) 本連載第 5 回・法セ 715 号 ( 2015 年 ) 84 ー 88 頁。 7 ) 日本経済新聞 2016 年 1 月 8 日 6 頁。 8 ) 松尾弘「開発における良い統治と立法の課題」日本 法哲学会編「法哲学年報 2014 立法の法哲学』 ( 有斐閣、 2015 年 ) 61 3 頁参照。 9 ) 松尾弘「開発における統治と立法の意義」法学研究 88 巻 1 号 ( 2015 年 ) 345 頁。 10 ) 本連載第 9 回・法セ 719 号 ( 2014 年 ) 53 頁、第 22 回・ 法セ 732 号 ( 2015 年 ) 76 頁。 (1) 本連載第 1 回・法セ 711 号 ( 2014 年 ) 67 頁、第 19 回・ 法セ 729 号 ( 2015 年 ) 70 頁、第 21 回・法セ 731 号 ( 2015 年 ) 60 頁。 12 ) 松尾・前掲注 9 ) 343 頁。 13 ) 本連載第 3 回・法セ 713 号 ( 2014 年 ) 83 頁。 14 ) 遠藤湘吉「財政制度」鵜飼信成ほか責任編集「講座 日本近代法発達史 4 』 ( 勁草書房、 1958 年 ) 22 頁、 53 3 頁。 15 ) 後藤・前掲注 3 ) 186 ー 195 頁。 16 ) 本連載第 6 回・法セ 716 号 59 頁、第 7 回・法セ 717 号 57 ー 58 頁、第 8 回・法セ 718 号 52 ー 53 頁、第 9 回・法セ 719 号 54 ー 55 頁 ( 2014 年 ) 、第 10 回・法セ 720 号 62 3 頁 ( 2015 17 ) 本連載第 6 回・法セ 716 号 ( 2014 年 ) 59 頁。 18 ) 社会主義国政府のほか、韓国、マレーシア等の政府 も採用した。 19 ) 20 ) 21) 22 ) 23 ) 24 ) 25 ) 26 ) 27 ) 後藤・前掲注 3 ) 192 ー 193 頁。 本連載第 18 回・法セ 726 号 ( 2015 年 ) 68 頁。 本連載第 8 回・法セ 718 号 ( 2014 年 ) 53 頁。 本連載第 7 回・法セ 717 号 ( 2014 年 ) 57 頁。 本連載第 6 回・法セ 716 号 ( 2014 年 ) 58 ー 59 頁。 本連載第 10 回・法セ 720 号 ( 2015 年 ) 62 3 頁。 本連載第 9 回・法セ 719 頁 ( 2014 年 ) 55 頁。 本連載第 6 回・法セ 716 号 ( 2014 年 ) 59 頁。 後者の観点を志向するものとして、後藤・前掲注 3 ) 195 ー 201 頁参昭 28 ) 浅沼信爾 = 小浜裕久「途上国の旅 : 開発政策のナラ テイプ』 ( 勁草書房、 2013 年 ) 92 頁昭 : 彡・・い、 0 29 ) 開発プロセスにおいて政府が果たすべき役割に関し ては、松尾弘「良い統治と法の支配ーーー開発法学の挑戦』 ( 日本評論社、 2009 年 ) 157 ー 179 頁、同「開発法学の基礎 理論ーー良い統治のための法律学』 ( 勁草書房、 2012 年 ) 84 ー 105 頁参昭 30 ) 市民社会の意義については、松尾・前掲注 29 ) 「良い 統治と法の支配』 17 189 頁、「開発法学の基礎理論』 105 ー 115 頁参照。 (1) 法教育については、法務省「法教育」 (http://www. moj ・ go.j p/housei/shihouhousei/index2. html) 、法教育フ オーラム (http:〃www.houkyouiku.jp/) 参照。 ( まつお・ひろし )

10. 法学セミナー2016年03月号

086 法学セミナー 2016 / 03 / no. 734 14 ) 近江幸治『民法講義Ⅲ〔第 2 版補訂〕』 ( 成文堂、 債権法 27 」本誌 708 号 ( 2014 年 ) 77 頁、古積健三郎「「相 2007 年 ) 152 頁、道垣内・前掲書 148 頁、松岡久和「物権 殺の担保的機能」の問題」法教 397 号 ( 2013 年 ) 121 頁、 法講義ー 23 」本誌 693 号 ( 2013 年 ) 76 頁、生熊長幸『担 など。 保物権法」 ( 三省堂、 2013 年 ) 139 頁、古積健三郎「抵当 6 ) 平井宜雄「債権総論〔第 2 版〕」 ( 弘文堂、 1994 年 ) 権の物上代位と差押え」法教 394 号 ( 2013 年 ) 130 頁、河 231 頁、林良平 ( 安永正昭補訂 ) = 石田喜久夫 = 高木多 喜男「債権総論〔第 3 版〕」 ( 青林書院、 1996 年 ) 347 頁 ( 石 上・前掲書 162 頁、など。 田喜久夫 ) 、淡路剛久「債権総論』 ( 有斐閣、 282 年 ) 15 ) 保証金には、建設協力金、空室損料の制裁金、敷金、 賃料前払、営業利益の対価又はこれらの性質を混在する 608 頁、内田貴「民法Ⅲ〔第 3 版〕』 ( 東大出版会、 2005 年 ) ものであると解されている ( 月岡利男「借家関係と敷金・ 262 頁、潮見佳男『債権総論Ⅱ〔第 3 版〕』 ( 信山社、 権利金等」稲葉威雄ほか編「新借地借家法講座 3 』〔日 2 開 5 年 ) 390 頁、角紀代恵「債権総論』 ( 新世社、 2008 年 ) 本評論社、 1999 年〕 33 頁 ) 。 87 頁、中田裕康「債権総論〔第 3 版〕」 ( 岩波書店、 2013 16 ) 田中秀幸・最判解民事篇平成 21 年度 ( 下 ) 510 頁、佐 年 ) 414 頁、河上正二「債権法講義〔総則〕ー 42 」本誌 730 号 ( 2015 年 ) 97 頁。 久間毅ほか「事例から民法を考える」 ( 有斐閣、 2014 年 ) 96 頁〔田高寛貴〕。 7 ) この問題に関する詳細な分析を行う参考文献として、 17 ) 内田貴「民法Ⅲ〔第 3 版〕』 ( 東大出版会、 2 開 5 年 ) 松岡久和「賃料債権に対する抵当権の物上代位と賃借人 410 頁、松岡久和「抵当権に基づく賃料債権への物上代位」 の相殺の優劣 ( 1 ト ( 3 ・完 ) 」金法 1594 号 ( 2000 年 ) 60 頁、 法教 382 号 ( 2012 年 ) 22 頁、河上・前掲書 162 頁、など。 1595 号 33 頁、 1596 号 66 頁。 8 ) 杉原則彦・最判解民事篇平成 13 年度 ( 上 ) 266 頁。 18 ) 水津太郎「物上代位とはなにか」法教 415 号 ( 2015 年 ) 9 ) 最判平成 10 ・ 1 ・ 30 民集 52 巻 1 号 1 頁。 74 頁。なお、前回取り上げた目的債権の譲渡については、 10 ) 道垣内弘人「担保物権法〔第 3 版〕』 ( 有斐閣、 2008 年 ) 担保物権の追及効の有無に加えて、さらに設定者の処分 自由と譲受人の取引安全との調和が求められよう。その 153 頁、河上正二「担保物権法講義』 ( 日本評論社、 2015 年 ) 167 頁。 意味においては、抵当権設定登記時を基準とするとして も、前回も示唆したように、譲渡目的および譲受人の地 (1) 道垣内・前掲書 152 頁など。 位・態様に対する考慮が必要ではなかろうか。 12 ) 最判昭和 48 ・ 2 ・ 2 民集 27 巻 1 号 80 頁。 ( むかわ・こうじ ) 13 ) 平成 14 年判決①は、前回取り上げた最判平成 14 ・ 3 ・ 12 民集 56 巻 3 号 555 頁を指す。 第扁メモ 判例と学説 合には、下級審裁判例や学説の助けを借りることになる。 学生の頃は、「〇〇説」の類を頭に詰め込んで、判例 を批判するスタンスで答案を書くことが多かった ( その 下級審裁判例は、具体的な事件と向き合って、考え抜 方が答案の分量が多くなるので ) 。しかし、よく言われ かれた判断であり、類似事案の処理において一般に採用 るように、実務の世界は、判例を中心に回っている。 されている判決の構成や、重視されている考慮要素を知 事件処理の関係で、検討すべき論点がある場合、まず る手がかりとなる。下級審裁判例の収集・検討により、 は事案に適用される判例を探すことになる ( 最近はデー 一般的なところから逸脱した判断をしたり、当然に検討 タベースによる検索が可能であり、便利である ) 。 すべき点を見落としたりすることを防ぐことができる。 学説は、複数の裁判例相互の関係を整理するだけでな でいう判例は、基本的には最高裁判所の判断であり、 く、沿革や比較法の視点から基礎的な考え方を提供する 等裁判所の判断がこれに準じる。もっとも、事案に直接 ものであり、なくてはならないものである。裁判例だけ 適用できる判例が見つかるケースはそれほど多くない。 で学説のない分野は議論に深みがなく、裁判例の適用に 判例には、一般的な法解釈を明らかにするもの ( いわゆ る法理判例 ) もあるが、むしろ事案に即した判断 ( いわ も支障が生じるから、実務的にも不幸な事態といえる。 なお、関連する下級審裁判例や学説を探す際には、判 ゆる事例判例 ) の方が多いからである。事例判例につい 例雑誌の解説記事等で紹介されているものを手始めに ては、判断の前提となった事実関係を分析し、目の前の 事件に適用できるかを慎重に見極めなければならない。 芋づる式にたどっていくことがよく行われる。 学生、修習生の皆さんには、判例と学説の両方をバラ もっとも、分野によっては、事例判例さえないこともあ ンスよく勉強することをお勧めしたい。 る。 事例判例の当てはめが必要な場合や事例判例もない場 LAW CLASS