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1. 法学セミナー2016年11月号

2 契約の成立の認定 契約が「申込み」と「承諾」という相対立する意思 表示の合致によって成立することは、ほとんど自明の ことのように語られるが、現実には様々な契約締結の 態様があるため、果して契約が本当に成立したのかど うか、何時成立したのかがはっきりしないことも少な くない。日常的感覚では、なし崩し的に契約関係に入 り、なし崩し的に履行を終え、契約関係から抜け出し ていることもまれではない。 その際、小売店や屋台での買物のように、その場で 商品を受け取り、代金支払いも済ませてしまうような 場合にれを「現実売買」という ) にはあまり問題がない。 逆に、国際契約のように、にぎにぎしく調印式を行っ て契約の成立を内外に宣言するような場合も、やはり 疑問の余地が少ない。問題になることが多いのは、① 契約の効力を直ちに発生させないで「予約」という形 をとっている場合、②申込みと承諾の間に時間的間隔 がある場合、③意思表示としての申込みや承諾が明確 でなかったり、不完全であるような場合などである。 (a) 予約の意義 宜上、ここで触れておー ( 1 ) 予約 以下、分説しよう。 っ。 ( 556 条以下 ) 、有償契約一般に関わるため ( 559 条 ) 、便 「予約」については、売買総則の款に規定があるが 「一方予約 ( 片務予約 ) 」の二種類があると言われ、 れば他方が本契約を成立させる債務を負うことになる る「双方予約 ( 双務予約 ) 」と、相手方が請求しさえす 買手の双方に、本契約を将来成立させる債務を負わせ 万円での売買を「本契約」と呼ぶ。予約には、売手と 約」である。このとき、将来締結される甲地の 1000 約を締結する旨を AB 間で合意しておく。これが「予 元に代金を用意できない。そこで、将来、この売買契 甲地を B から 1000 万円で買おうと考えたが、現在手 たとえば、不動産売買契約に関して、 A が、将来、 総合的研飛 [ 日本評論社、 2004 年 ] が詳しい ) 。 な「契約」である ( 予約については、椿寿夫編「予約法の う債権・債務を発生させる効力を生じるもので、立派 に聞こえるが、それによって本契約を成立させるとい 「予約」というと、本体の「契約」とは別物のよう 083 債権法講義 [ 各論 ] 8 の性質は解釈で決せられる。いずれにせよ、承諾義務 者に向かって相手方が予約を本契約にしようという申 込みをすると、これによって両当事者に本契約を締結 すべき義務が発生する。 では、相手が承諾しないときはどうすればいいか。 裁判で、強制履行の形で成立させてもよい ( 414 条 2 項 但書き参照 ) 。しかし、もともと承諾義務を負う者に対 し、あえて裁判で契約を成立させるくらいであれば、 いきなり履行請求を認めたところで不都合ではあるま い ( 承諾を拒んでいることに何か理由があったとしても、履 行の請求の訴えに対して抗弁の形で争わせても遅くはない ) 。 そこで、 556 条は、契約を成立させる権利を持ってい る方が、予約に基づいて契約を成立させる旨の意思表 示をするとにれを「予約完結権の行使」という ) 、契約 が自動的に成立することにした。なお、 556 条が「売 買の一方の予約」としているのは、「一方の当事者が 本契約を成立させる権利を持っている予約」のことを 意味しており、上述の「一方予約 ( 片務予約 ) 」とは異 なるので、注意されたい ( 双方予約も含まれる ) 。 れていると推定する規定をおいた ( 一般に「手付流れ」・ 払えば契約を自由に解除できる趣旨で、手付が交付さ た方が手付金 + 手付金同額 ( すなわち手付の倍額 ) を支 手付を払った方がこれを放棄するか、手付を受け取っ について、 557 条で、ひとます「解約手付」、つまり 民法は、こうした様々な目的で交付される「手付」 ろう ( 成約手付 ) 。 の交付が特約によって契約の成立要件となる場合もあ する趣旨 ( 違約手付 ) が考えられる。そのほか、手付 として「手付」を没収することにして、不履行を牽制 付」を交付する場合や、約東に反したことに対する罰 た場合に備え、その際に生じる損害の予定として「手 旨 ( 解約手付 ) 、第 3 は、一方が債務の履行をしなかっ うな落度がなくとも契約を自由に解除できるとする趣 ったことにする、つまり相手方に別に債務不履行のよ 第 2 は、手付金だけの損失を覚すれば、契約をなか 達したことを証拠だてる「証拠金」の趣旨 ( 証約手付 ) 、 ある。第 1 は、契約なり予約なりに基づいて、合意に う理解すべきかについては、いくつかの見方が可能で 交付されることもある。この、「手付」なるものをど とも少なくない。もちろん、本契約の成立時に手付が 予約に付随して、「手付・手付金」が交付されるこ (b) 手付の角尺

2. 法学セミナー2016年05月号

LAW 078 債権法講義 [ 各論 ] ー 2 第 1 部序論喫約総則 [ 第 1 章 ] 序説 ( 2 ) ー債権各論の対象と具体的契約類型 東京大学教授 河上正二 こでは、債権法講義 [ 各論 ] への導入の 2 回目として、講学上「契約各 論」と呼ばれる具体的な各種の契約類型の諸規定について、解釈問題の細 部を捨てて、概括的に説明しよう。 これによって、契約法についての土地 勘を養っていただきたい。 る委任契約 ( 第 10 章 646 条以下 ) がべースに含まれてお 1 4 つのクループ り、これに加えて、役務提供が相手の指揮命令に服す 民法典の契約各則に規定のある具体的契約類型は全 るものが「雇用」 ( 第 8 節 623 条以下 ) 、労務提供によっ 部で 13 種あり、大きく 4 つのグループに分けられよう。 て一定の仕事の完成まで引き受けていると見られるも それぞれの契約の成立にかかる基本的な構成要素 ( 成 のが「請負」 ( 第 9 節 632 条以下 ) 、物の保管を目的とす 立にかかる要件事実を摘示するもの ) は、第 3 編第 2 章「契 るものが「寄託」 ( 第 11 節 657 条以下 ) である。委任は、 約」第 2 節以下の各節冒頭規定で示されている。 かって高級労働の提供を前提としていた歴史的経緯か 第 1 のグループは、「財産権移転型」の契約で、 ら無償を原則とするが、有償の場合もある ( 今日では れには目的物の財産権を相手方に譲渡・移転する契約 こちらが一般的 ) 。寄託には無償寄託と有償寄託がある。 で、その際に対価を伴わない ( 無償の ) 「贈与」 ( 第 2 節 雇用・請負は有償双務契約である。 549 条以下 ) 、対価を伴う ( 有償の ) 「売買」 ( 第 3 節 555 条 そ也に、各当事者が出資して共同の事業を営む「組 以下 ) 、対価的関係にあるものが金銭でない場合の「交 合」 ( 667 条 ) 、当事者の一方が死亡に至るまで一定の 換」 ( 第 4 節 586 条 ) の 3 種がある。とくに、売買は有 給付を受ける「終身定期金」 ( 689 条 ) 、互いに譲歩し 償契約の基本とされ、そのルールが他の有償契約に準 て当事者間の争いをやめることを約する「和解」 ( 695 用されている ( 559 条 ) 。また、贈与は無償契約の代表 条 ) の 3 種がある。 であり、他の無償契約の効力を考える上での参考とな 民法に定められた契約は以上の 13 種であり、典型 契約あるいは有名契約と呼ばれる。 る。 第 2 のグループは、「財産権利用型」であり、これ 2 財産権移転型契約 には、いったん目的物を消費したうえで、同種・同等・ 同量のものを返還する「消費貸借」 ( 第 5 節 587 条以下。 財産権移転型契約には、贈与 ( 第 2 節 549 条以下 ) 有償の場合と無償の場合がある ) 、対価を伴わないで目的 買 ( 第 3 節 555 条以下 ) ・交換 ( 586 条 ) の 3 種がある。実 物を利用する使用貸借 ( 第 6 節 593 条以下 ) 、対価を伴っ 質的に重要なのは、贈与と売買である。 て目的物を利用する「賃貸借」 ( 第 7 節 601 条以下 ) の 3 非金銭での対価あり 対価なし ( 例外 : 負担付き贈与 ) 種がある。なかでも、有償契約たる賃貸借と利息付き [ 交映 ] 財産権の移転 贈与 金銭消費貸借が、実務上重要な契約類型である。 第 3 のグループは、契約に基づく給付目的が、労務・ 金銭的対価あり 役務 ( サービス ) の提供にかかるタイプの「労務提供型」 売買 の契約であり、雇用・請負・委任・寄託の 4 種を定め 法学セミナー 2016 / 05 / n0736 CLASS 課 の で 三一口 第 3 節各種の契約

3. ビジネス法務 2016年07月号

スとする契約書が典型契約である場合 , 削除 しなければならない条項が残るなど , 「その 特殊な契約」を締結しようとする当事者の意 図と矛盾する場合がありうるからである。 4 「特殊な契約」の例 「特殊な契約」の例は , 筆者らの認識を超 えて , 多数あると思われる。たとえば , 知的 財産権のライセンス契約や , フランチャイズ 契約 , 公害防止協定などは , 典型契約のメニ ューには載っておらず , 内容も ( 比較的 ) 安 定的・確定的でないものといえよう。本稿で は , 損害担保契約 ( 後記Ⅲ ) と出店契約 ( 後 記 w) を例にとって , 後に説明する。 Ⅱ特殊な契約へのアプローチ方法 1 強行規定と当事者の意図 一方で , 「特殊な契約」は , ビジネスのニ ーズから生まれたものである。他方で , 強行 規定に違反することは , 契約の全部または一 部の無効を回避するため , また , コンプライ アンスの観点からも避けなければならない。 したがって , 「特殊な契約」へのアプローチ 言でいえば , ①ビジネスの当事者 , つ まり契約当事者が意図していることを , ②強 行規定に違反しないように実現するというこ とであろう。そこで , 当事者の意図と , 強行 規定という 2 つの要素について , それぞれ検 討する。 2 当事者の意図の分類 「特殊な契約」 , つまり , 典型契約とは異な る契約類型を用いる当事者には , 2 つの意図 があると思われる。 1 つは , 当事者が , 既存の契約類型を用い るでは何らかの不都合があるので , 既存の契 約類型とは異なる , 新しい契約類型を創出す る意図する場合である。政府取引の一部や信 用状取引で用いられることのある「損害担保 契約」を例に検討する ( 損害保険契約や保証 契約という既存の契約とは異なる新しい契約 類型を創出する意図がある。後記Ⅲ ) 。 もう 1 つのタイプは , 契約内容は , ( よく 読めば ) 典型契約なのであるが , あえて典型 契約でない契約様式 ( 特に標題 ) を用いると いうものである。つまり , 契約の内容自体 は , 典型契約なのであるが , 何かの理由で , 契約の名称は典型契約記載のものを避けたい というものである。このようなタイプについ ては , 百貨店などで見られる「出店契約」を 例に , 後で検討する ( 後記Ⅳ ) 。 3 強行規定 契約自由の原則の下で , 「特殊な契約」の 創出が認められるとしても , 強行規定に違反 することはできない。強行規定に違反した場 合 , 当該契約の全部または一部は無効になっ てしまう。さらには , 出資法に違反する貸付 けを行った場合のように , 刑罰を受ける場合 すらある ( 出資法 5 条等参昭 ) また , 仮に法律の文言上 , 強行規定に違反 していないように見えても , 実質的に , 強行 規定を潜脱するものであるとされれば , 脱法 行為として , やはり契約の全部または一部が 無効とされてしまう ( 処罰されることもある ) 。 「特殊な契約」であっても強行法規に違反 することができないのは , 当事者が A 契約類 型と B 契約類型とが考えられる場合であっ て , そのいずれかに構成することを意図して いる場合でも同様である。忌避しようとして いる契約類型の強行規定に違反していれば ( または脱法であるとされれば ) , やはり契約 の全部または一部が無効になるからである。 4 手掛かり①類似の契約類型 強行規定は , 必ずしも明確に発見できるも 52 ビジネス法務 20167

4. ビジネス法務 2016年10月号

初めての人のための契約書の実務 読み方・作り方・交渉の考え方 牧里予不日夫著 A5 判・ ] 84 頁定価 2 , 160 円 ( 税込 ) ■ビジネスは契約書によって表現されます。このことから、ビジ ネスに関わる方すべてに契約書の知識は不可欠です。欧米では 常識の「性悪説」を前提として、実務の基本を解説。 契約書の実務 み第 : 第物の物え第 社野人・ ピジネを第す鏡そあ 初めての人のための英文契約書の実務 一読み方・作り方・交渉の考え方 牧野和夫著 A5 判・ 232 頁定価 2 , 808 円 ( 税込 ) ・英文契約の実務に取り組む人のための最初の一歩。契約の場面 で使われる英語とその表現から交渉上の考え方まで、契約書と その周辺の仕事の実用的な思考法が身につけられる。 英文契約書の実務 第々みッ第物のを物 をを暾野和夫・ 変な英毳をれて解ミ 契約書に活かす税務のポイント ー比べて分かる基本とスキーム選択・条文表現 永井徳人・鳥越貞成・内海隆行著 伊藤信彦監修 A5 判・ 328 頁定価 3 , 888 円 ( 税込 ) ■契約締結までにチェックすべき税務のポイントを基礎から解説。 取引類型別に契約条項のサンプルを比較して、契約スキームや 条文表現の違いが課税にどう影響するかが分かる実務書。 秘密保持契約の実務 ー作成・交渉から平成 27 年改正不競法まで 森本大介・石川智也・濱野敏彦編著 A5 判・ 236 頁定価 2 , 808 円 ( 税込 ) ・ M & A や共同研究・開発などあらゆる分野で問題となる秘密保 持契約の実務について、営業秘密に関する裁判上の争点から 2 7 年改正不競法までも含め解説。契約書サンプル付き。 中央経済社 契約書に活第 税務のポイント 第の知識。からてもわかる 門家にもは之つ実直はの解気 密保持契・ ま年改ま第製試ま 本人朝第物は 3 物物を、

5. ビジネス法務 2016年07月号

契約書チェックの着眼点よココこ に附従するのに対し , 損害担保契約では , のではないため , 強行規定を探す手掛かりの 必 ずしも主たる債務の存在は必要ではなく , 1 っとして , 類似する契約類型 , いわば隣接 し たがって , 附従性は不要である 3 する契約類型を探し , 当該契約類型の強行規 定に違反しないかを検討する方法がある。た 2 強行規定との関係 とえば , 「リスク分担契約」という「特殊な 第 1 に , 類似する契約で考えると保証契約 契約」があったとすると , 保険契約や保証契 に類似する。保証契約とは , 保証人が主たる 約が類似する契約類型としてあげられる。 債務者がその債務を履行しないときに , その 履行をする責任を負う旨の約束をする契約を 5 手がかり②経済的効果 いう ( 民法 446 条 1 項 ) 。保証契約の場合 , 契 さらに , 類似の契約類型を探すための手が 約成立に書面が必要であるなどの強行規定か かりとしては , 法的な効果ではなく , 経済的 ある ( 民法 446 条 2 項 ) 。また , たとえば , 地 な効果からアプローチする方法がある。たと 方公共団体は , 原則として債務保証ができな えば , 「リース契約」という「特殊な契約」 を仮定すると , 一見 , 賃貸借契約に近いよう いため ( 法人に対する政府の財政援助の制限に対 する法律 3 条 ) , 代替として , 附従性のない損 に見えたとしても , 賃貸人は永久に目的物を 害担保契約を締結する場合である。 取り戻せないという条項が入っているとすれ したがって , 損害担保契約を , 保証契約で ば , 経済的には所有権が移転しており , 売買 はないものと構成するのであれば , 保証契約 契約に該当する可能性がある。 であるかのような規定 ( 附従性があることを 前提とする規定 ) は排除しなければならない。 Ⅲ具体例その 1 : 損害担保契約 第 2 に , 経済的効果から考えると , 損害担 保契約は , 保険契約に類似しているようにも 見える。保険契約とは , 当事者の一方が一定 損害担保契約とは , 定まった定義があるわ の事由が生じたことを条件として財産上の給 けではないものの , 一方の当事者が他方の当 付を行うことを約し , 相手方がこれに対して 事者に対して , 一定の事項についての危険を 当該一定の事由の発生の可能性に応じたもの 引き受け , これから生じることがあるべき損 として保険料を支払うことを約する契約をい 害を担保することを目的とする契約をい う ( 保険法 2 条 1 号 ) 。実際に , 損害担保契約 。たとえば , 地方公共団体が , いわゆる の一類型が損害保険であるかのように読める 第三セクターの金融債務の不履行に関する損 文献もある 4 。しかし , 損害担保契約が , 保 害について担保する目的などがある。 険契約に分類されてしまうと , 保険業法上の 許可が必要となる。業として損害保険契約に 1 当事者の意図 該当する「特殊な契約」を無許可で締結する 損害担保契約を締結する当事者の意図は , と , 罰則が適用されるなど重大なコンプライ 新たな契約類型を創出することにあると思わ アンス違反になるほか , 契約の全部または一 れる。すなわち , 保証契約に基づく保証人の 部が無効となるおそれがある。 保証債務は主たる債務の存在を前提に , これ 2 我妻栄「新訂債権総論」 ( 岩波書店 , 1964 ) 452 頁。 3 小笠原浄ニ「損害担保契約」手形研究 388 号 1 06 頁。 4 荒井勇「法務相談」金融法務事情 88 号 296 頁。 特集 2 53 ビジネス法務 2016.7

6. ビジネス法務 2016年08月号

初めての人のための契約書の実務 読み方・作り方・交渉の考え方 牧里予和夫著 A5 判・ 184 頁定価 2 , 160 円 ( 税込 ) ■ビジネスは契約書によって表現されます。このことから、ビジ ネスに関わる方すべてに契約書の知識は不可欠です。欧米では 常識の「性悪説」を前提として、実務の基本を解説。 ての 契約書の実務 第みオ : ・のをけ ビッネスを映す鏡である 初めての人のための英文契約書の実務 一読み方・作り方・交渉の考え方 牧野和夫著 A5 判・ 232 頁定価 2 , 808 円 ( 税込 ) ■英文契約の実務に取り組む人のための最初の一歩。契約の場面 で使われる英語とその表現から交渉上の考え方まで、契約書と その周辺の仕事の実用的な思考法が身につけられる。 めての 英文契約書の実務 重第去現を精選して第ま 契約書に活かす税務のポイント ー比べて分かる基本とスキーム選択・条文表現 永井徳人・鳥越貞成・内海隆行著 伊藤信彦監修 A5 判・ 328 頁定価 3 , 888 円 ( 税込 ) 0 契約締結までにチェックすべき税務のポイントを基礎から解説。 取引類型別に契約条項のサンプルを比較して、契約スキームや 条文表現の違いが課税にどう影響するかが分かる実務書。 秘密保持契約の実務 ー作成・交渉から平成 27 年改正不競法まで 森本大介・石川智也・濱野敏彦編著 A5 判・ 236 頁定価 2 , 808 円 ( 税込 ) ■ M & A や共同研究・開発などあらゆる分野で問題となる秘密保 持契約の実務について、営業秘密に関する裁判上の争点から 2 7 年改正不競法までも含め解説。契約書サンプル付き。 中央経済社 約書に活 兇務のポわト 巻の知識を朝からでもわかる 賻門家立。当務れ結の解気 を第をランを・第・第・一物 密保持契、 ま年載を 応を、 : 第第をゞ第物第 4 -

7. ビジネス法務 2016年6月号

初めての人のための契約書の実務 読み方・作り方・交渉の考え方 牧野不Ⅱ夫著 A5 判・ ] 84 頁定価 2 , 160 円 ( 税込 ) ・ビジネスは契約書によって表現されます。このことから、ビジ ネスに関わる方すべてに契約書の知識は不可欠です。欧米では 常識の「性悪説」を前提として、実務の基本を解説。 めての 喫約書の実務 新みみ・物り物・交・の・え方 牧露和 初めての人のための英文契約書の実務 読み方・作り方・交渉の考え方 牧野和夫著 A5 判・ 232 頁定価 2 , 808 円 ( 税込 ) ■英文契約の実務に取り組む人のための最初の一歩。契約の場面 で使われる英語とその表現から交渉上の考え方まで、契約書と その周辺の仕事の実用的な思考法が身につけられる。 ての 英文契約書の実務 - ー第第 : 拶 : スを豊グ、 第要な英法現を箭選して解説 契約書に活かす税務のポイント ー比べて分かる基本とスキーム選択・条文表現 永井徳人・鳥越貞成・内海隆行著 伊藤信彦監修 A5 判・ 328 頁定価 3 , 888 円 ( 税込 ) ■契約締結までにチェックすべき税務のポイントを基礎から解説。 取引類型別に契約条項のサンプルを比較して、契約スキームや 条文表現の違いが課税にどう影響するかが分かる実務書。 秘密保持契約の実務 ー作成・交渉から平成 27 年改正不競法まで 森本大介・石川智也・濱野敏彦編著 A5 判・ 236 頁定価 2 , 808 円 ( 税込 ) ■ M & A や共同研究・開発などあらゆる分野で問題となる秘密保 持契約の実務について、営業秘密に関する裁判上の争点から 2 7 年改正不競法までも含め解説。契約書サンプル付き。 中央経済社 ・約書に活かす 税務のポイント 務の知ゼロからでもわかる 門まにも立っ実整直の解 ・密保持契約 ヤ歳載ま + 員まを

8. ビジネス法務 2016年07月号

したがって , 損害担保契約を保険契約とは 異なる「特殊な契約」とするには , 保険契約 と分類される要素を排除しておく必要がある ( 詳細は , 他の文献に譲るが , 特に損害保険 契約と損害担保契約の区別は困難である ) 。 Ⅳ具体例その 2 : 出店契約 5 出店契約とは , 定まった定義はないもの の , 出店者が , 場所提供者から , 一定の期 間 , 一定の場所の提供を受けて商品・役務を 提供する契約をいう。たとえば , ショッピン グセンターに , プランドショップが出店する 昜ロ , ショッピングセンターのディベロッノヾ ーとプランドショップとの間の契約として出 店契約が用いられることがある。 1 当事者の意図 出店契約をあえて締結する当事者の意図 は , 業界の慣行によるものなのか , 明確なと ころは不明であるものの , このような出店契 約は , 長らく用いられ続けている。そこで , 一応「出店契約」という名称を用いる当事者 の意図を尊重するとしよう。 そのうえで , 可能性のある契約類型として は , 賃貸借契約と委任契約が考えられる。出 店契約を「場所」の貸し借りに着目すれば賃 貸借契約となるし , 一方当事者が , 本来はみ ずから行う営業を他方当事者にお願いしてい ると見れば委任契約 ( 業務委託契約 ) となる。 したがって , 当事者が , ( 実質的に ) この 2 つの契約類型のどちらを意図しているのか を確定する必要がある。そのためのヒントと しては , 「建物」「賃貸」などの文言があるか ( 賃貸借契約に近づく ) , 出店により得られた 利益をどのように分配しているか ( 出店者で はなく , 場所提供者の計算であれば委任契約 に近づく。場所提供者のリスクで営業を行っ ているからである。これに対して , 出店者の 計算であれば , 賃貸借契約に近づく ) などの 要素を検討することになろう。 そのうえで , 仮に賃貸借契約と整理したの であれば , 「建物」を賃貸借するものであり , 賃借人は「定額で」「賃料」を支払うなどの 規定を整備する必要がある。加えて , 委任契 約類似の条項 , たとえば , 賃料の計算方法が 売上げに比例したりするなどの条項は排除す る必要がある。 2 強行規定との関係 委任契約と賃貸借契約を比較すると , 委任 契約ではほとんど強行規定はないのに対し て , 賃貸借契約は , 特に借地借家法が適用さ れる場合に , 強行規定が多数存在することに 気づくだろう。 したがって , 仮に当事者 ( 特にショッピン グセンターのディベロッパー側 ) が「出店契 約」の内容を委任契約としたいにもかかわら ず , 賃貸借契約であると扱われた場合には , 弱者保護を目的とする強行規定を潜脱したと いうコンプライアンス違反に加えて , 契約の 全部または一部が無効になる可能性がある。 たとえば , 借地借家法が適用された結果 , 返 還期限の合意が無効とされ , 数十年の長期に わたって占有を継続されたり , 立ち退きに多 額の立ち退き料 ( 契約の対価を超えて ) を要 したりする場合もありうる。 鈴木学 ( すずきがく ) 西村あさひ法律事務所バートナー弁護士。 1 992 年慶 應義塾大学法学部卒業 , 96 年弁護士登録。企業法務全 般に関わる。専門は事業再生・倒産分野。 豊永晋輔 ( とよながしんすけ ) 弁護士 ( 大知法律事務所 ) ・桐蔭横浜大学客員教授。 5 契約実務では , 契約書作成のプロセスを重視する。そのような観点から出店契約を例に契約実務の考え方を解説したものとし て , 鈴木 = 豊永・前掲注 1 ・第 5 章が出店契約を扱う。 54 ビジネス法務 2016.7

9. 法学セミナー2016年05月号

086 法学セミナー 2016 / 05 / no. 736 ( 3 ) 和解 和解は、当事者が互いに譲歩してその間に存する争 いをやめることを約するものである ( 695 条 ) 。紛争を それ以上蒸し返さないよう、後から新たな証拠が出て きても、和解の結果は動揺しないものとされている ( 696 条 ) 。民事紛争の自主的解決の方法であり、交通 事故などでの「示談」も、和解に準ずる性格を有する。 裁判所で争われている事件について、裁判所カ喇解を 勧めることもあり、裁判所で和解が成立した場合 ( 裁 判上の禾 ) 、当事者に確認されてその内容力啝解調書 に記載されると、判決と同一の効力を生ずる眠 9 条、 265 条、 267 条参照 ) 。なお、第三者 ( 調停人 ) が、争いの ある当事者の間に立って斡旋をして和解をさせること を「言刪亭」といい、民事事件でも借地借家関係や家族 関係、消費者取引などの紛争では裁判と並ぶ大きな役 割を演じ、交通事故紛争などでも組織的な調停制度が 利用されている ( 交通事故紛争処理センター ) 。よく似た ものに、「仲裁」や「裁判外紛争解決手段 (A1ternative Dispute Resolution:ADR) 」があり、近時注目されてい る。特に裁判所が関与する仲裁は、仲裁法 ( 平成 15 〔 2003 〕 年法 138 号 ) で詳細な手続きが定められており、同手続 きによる仲裁判断は確定判決と同一の効力カ咐与され る ( 同法 45 条 ) 。仲裁法によらない仲裁は、当事者カ鰤 裁人を定めて、その仲裁判断に従うという「仲裁契約」 であるが、これには確定判決と同一の効力までは認め られない。 以上カ眠法上の典型契約 ( 有名契約 ) である。もち ろん、これ以外にも様々な契約類型カ在し、その性 質決定をめぐって多くの議論があることは既に前回述 べたとおりである。なお、商取引における契約では、 業態に応じた様々なルールの展開が見られ、商取引法 上、仲立契約・問屋契約・特約店契約・運送契約・倉 庫寄託契約・電気通信役樹是供契約・保険契約など、 いくっかの契約類型カ陬り上げて論じられるが、 では省略する ( 後掲、江頭・商取引法カ陏益である ) 。 【教科書など】参考文献は、必要に応じて関係箇 所に掲げるが、本講義契約法部分で略記引用する ことのある教科書・概説書・講座物の一部を凡例 本評論社、 2009 年 ) ; 代わりに掲げておこう。なお、債権法改正関連の ものは掲載していないが、商事法務編・民法 ( 債 権関係 ) 改正法案新旧対照条文 ( 商事法務、 2015 年 ) 、 野澤正充・契約法 ( セカンドステージ債権法 1 ) ( 日 田山輝明・契約法 < 第 3 版 > ( 成文堂、 1993 年 ) ; 論 ) ( 法律文化社、 2007 年 ) ; 滝沢昌彦 = 武川幸嗣・ハイプリッド民法 ( 債権各 高島平蔵・債権各論 ( 成文堂、 1988 年 ) ; 鈴木禄弥・債権法講義 < 4 訂版 > ( 創文社、 2001 年 ) ; 1975 年 ) ; 末川博・契約法 ( 上・下 ) ( 岩波書店、 1958 年、 1998 年 ) ; 品川孝次・契約法 ( 上・下 ) ( 青林書院、 1986 年、 文堂、 2012 年 ) ; 清水元・プログレッシプ民法 [ 債権各論 I ] ( 成 同・契約各論 I ( 信山社、 2002 年 ) ; 得 ) < 第 2 版 > ( 新世社、 2009 年 ) ; 潮見佳男・債権各論 I ( 契約法・事務管理・不当利 後藤巻則・契約法講義 < 第 3 版 > ( 弘文堂、 2013 年 ) ; 来栖三郎・ ( 法律学全集 ) 契約法 ( 有斐閣、 1974 年 ) ; 斐閣、 1995 年 ) ; 北川善太郎・債権各論 ( 民法綱要Ⅳ ) < 第 2 版 > ( 有 川井健・民法概論 4 < 補訂版 . > ( 有斐閣、 2010 年 ) ; 勝本正晃・債権法概論 ( 各論 ) ( 有斐閣、 1949 年 ) ; 不当利得 ) ( 弘文堂、 2008 年 ) ; 笠井修 = 片山直也・債権各論 I ( 契約・事務管理・ 加賀山茂・契約法講義 ( 日本評論社、 2007 年 ) ; 大村敦志・基本民法Ⅱ ( 債権各論 ) ( 有斐閣、 2005 年 ) ; 2006 年 ) ; 近江幸治・民法講義 V 契約法 < 第 3 版 > ( 成文堂、 江頭健治郎・商取引法く第 7 版 > [ 弘文堂、 2013 年 ] 斐閣、 1984 年 ) ; 梅謙次郎・民法要義巻之三債権編く復刻版 > ( 有 学出版会、 2011 年 ) ; 内田貴・民法Ⅱ ( 債権各論 ) く第 3 版 > ( 東京大 石田穣・民法 V ( 契約法 ) ( 青林書院、 1982 年 ) ; 版 > ( 法律文化社、 1993 年 ) ; 石外克喜編・現代民法講義 V ( 契約法 ) く第 2 出版会、 2010 年 ) ; 池田真朗・新標準講義民法債権各論 ( 慶應大学 < 教科書・概説書など > 融財政事情研究会、 2015 年 ) が便利である。 潮見佳男・民法 ( 債権関係 ) 改正法案の概要 ( 金 平井宜雄・債権各論 1 上 ( 契約総論 ) ( 弘文堂、 広中俊雄・債権各論講義く第 6 版 > ( 有斐閣、 1994 年 ) ;

10. ビジネス法務 2016年10月号

具体的なチェックポイント 1 事業 ( 1 ) 事業上の契約の類型 製造業において重要な事業上の契約として は , 前述した一般的な商流に対応して , ①原 材料等の仕入契約 , ②製造や加工を第三者に 委託する業務委託契約 , ③製造した製品の販 売契約 , ④販売した製品の保守契約が考えら れる。 上記の契約類型のうち① ~ ③については ( 2 ) で , ④については ( 3 ) で , それぞれ詳しく検討 する。 なお , 上記③の販売契約において契約相手 方となる販売先は , 大きく ( i ) ( 対象会社が部 品製造業者である場合 ) 最終製品の製造業者 ( メーカー ) , ( ⅱ ) 卸売業者 , 販売代理店等の中 間業者 , ( iii ) 最終需要者 ( ェンドユーザー ) に 分けられる。このうち , ( i ) 最終製品の製造業 者との間の契約は , 売買契約である場合と業 務委託契約 ( あるいは , 両者の中間的な性格 である製作物供給委託契約 ) である場合とが ありうる。また , ( ⅱ ) 中間業者との間の契約 は , 中間業者が売買の「代理」をして手数料 ( コミッション ) を得る形態と , 中間業者自 身が買主となって製品を購入し , 最終需要者 に販売する形態がある。このように , 販売契 約について精査するにあたっては , まず , 契 約上どの当事者間にどのような法律関係が成 立しているのかを確認する必要がある。ま た , 契約の形能 所有権の移転時期 , 返品の 可否によって対象会社が在庫を抱えるリスク がどの程度あるのかが変わってくるため , そ の点の確認が必要となる場合もある。 ( 2 ) 仕入先・業務委託先・販売先等との契約 2 ( ア ) 重要契約の把握 まずは対象会社が締結している契約の中で 重要な契約を把握することが重要である。製 造業に関して言えば , 原材料等の仕入先 , 加 工等の業務委託先 , 製品の販売先等との間の 契約が重要な契約に該当する可能性がある。 具体的にどのような契約が「重要な契約」 に該当するかについて一般的な基準を定立す ることはできないが , 通常は , ①量的基準 ( 当 該契約の相手方との取引金額や , 当該金額が 対象会社の取引金額全体に占める割合等 ) と ②質的基準 ( 当該契約が終了した場合の代替 する取引先の確保の容易性等 ) で考えること が多い。すなわち , 仕入金額が大きい仕入先 や , 販売金額が大きい販売先との契約は , 般的に重要な契約として把握すべきであるほ か , たとえば取引金額は大きくないものの , 特定の原材料を仕入れることができる唯一の 仕入先であるとか , 対象会社の事業遂行上 , 欠くことのできない特許に係るライセンサー 等がいる場合には , 当然ながらそういった取 引先との契約も重要と考えることになる。 ( イ ) 契約書の有無等 特に製造業においては , 取引先との間で契 約書が作成されていないことが少なくない が , 契約書がない場合 , 支払条件や瑕疵担保 責任の内容等が口頭の合意に基づく不明確な ものとなっている可能性があり , そのこと自 体が対象会社のリスクとなりうる。 このような場合 , 口頭での合意内容も含め て確認したうえで , 民商法の原則に照らして どのような法律関係が成立しており , その場 合にどのようなリスクがあるのかということ を分析する必要がある。 2 仕入先・業務委託先・販売先等との契約におけるチェックポイントとしては , 本文に記載した事項のほか , 金型の権利関係 ( 所有 , 賃貸借 , 使用貸借等 ) も重要である。製造業においては , 特許やノウハウ等の知的財産権と同様に , 製造に利用して いる金型が使えなくなるとその製造活動に支障を来すおそれがあるからである。 74 ビジネス法務 2016.10