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検索対象: 写楽 よみがえる素顔

写楽 よみがえる素顔から 210件ヒットしました。

写楽 よみがえる素顔


伊 原 敏 郎 著 、 河 竹 繁 俊 ・ 吉 田 暎 一 一 編 集 ・ 校 訂 『 歌 舞 伎 年 表 』 ( 一 九 五 六 — 六 三 年 、 岩 波 書 店 ) 酒 井 忠 正 『 日 本 相 撲 史 』 上 ( 一 九 五 六 年 、 日 本 相 撲 協 会 発 行 、 べ ー ス ポ 1 ル ・ マ ガ ジ ン 社 発 売 ) 山 口 和 雄 『 貨 幣 の 語 る 日 本 の 歴 史 』 ( 一 九 七 九 年 、 そ し え て ) 林 玲 子 『 江 戸 問 屋 仲 間 の 研 究 』 ( 一 九 六 七 年 、 御 茶 の 水 書 房 ) ポ リ ス ・ ウ ス ペ ン ス キ ー 著 、 北 岡 誠 司 訳 『 イ コ ン の 記 号 学 』 ( 一 九 八 三 年 、 新 時 代 社 ) 集 英 社 版 『 浮 世 絵 大 系 』 小 学 館 版 『 浮 世 絵 聚 花 』 講 談 社 版 『 秘 蔵 浮 世 絵 大 観 』 『 能 の お も て ー ー ー 井 伊 家 所 蔵 品 に よ る 』 図 録 ( 一 九 八 三 年 、 国 立 能 楽 堂 ) 『 写 楽 は 誰 だ ! 謎 の 絵 師 写 楽 展 』 図 録 ( 一 九 八 六 年 、 読 売 新 聞 社 ) 『 謎 の 浮 世 絵 師 ・ 写 楽 特 別 展 』 図 録 ( 一 九 八 九 年 、 東 京 放 送 ) 『 写 楽 と 歌 麿 江 戸 の 浮 世 絵 展 』 図 録 ( 一 九 九 四 年 、 プ ン ユ ー 社 ) 2 21

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高 橋 克 彦 『 謎 の 絵 師 写 楽 の 世 界 』 ( 一 九 九 一 一 年 、 講 談 社 ) 内 田 千 鶴 子 『 写 楽 ・ 考 』 ( 一 九 九 三 年 、 三 一 書 房 ) 山 口 桂 三 郎 編 著 『 写 楽 の 全 貌 』 ( 一 九 九 四 年 、 東 京 書 籍 ) ュ リ ウ ス ・ ク ル ト 著 、 定 村 忠 士 ・ 蒲 生 潤 一 一 郎 訳 『 写 楽 』 ( 一 九 九 四 年 、 ア ダ チ 版 画 研 究 所 発 行 、 ア ー ト デ ィ ズ 発 売 ) 曲 亭 馬 琴 撰 『 近 世 物 之 本 江 戸 作 者 部 類 』 ( 一 九 〇 九 年 、 博 文 館 「 温 知 叢 書 」 5 所 収 ) 山 崎 美 成 『 海 録 』 ( 一 九 一 五 年 、 国 書 刊 行 会 ) 上 里 春 生 『 江 戸 書 籍 商 史 』 ( 一 九 三 〇 年 、 出 版 タ イ ム ス 社 ) 世 界 名 画 全 集 日 本 『 浮 世 絵 の 世 界 』 ( 一 九 五 九 年 、 平 凡 社 ) 高 橋 誠 一 郎 『 新 修 浮 世 絵 一 一 百 五 十 年 』 ( 一 九 六 一 年 、 中 央 公 論 美 術 出 版 ) 日 本 古 典 文 学 全 集 町 『 洒 落 本 ・ 滑 稽 本 ・ 人 情 本 』 ( 一 九 七 一 年 、 小 学 館 ) 吉 田 暎 一 一 『 浮 世 絵 事 典 《 定 本 》 』 上 中 下 ( 一 九 七 四 年 、 画 文 堂 ) 小 路 健 「 『 浮 世 絵 類 考 』 論 究 」 ( 一 九 七 一 — 七 六 年 、 「 萠 春 」 連 載 ) 今 田 洋 三 『 江 戸 の 本 屋 さ ん ー ー 近 世 文 化 史 の 側 面 』 ( 一 九 七 七 年 、 日 本 放 送 出 版 協 会 ) 浜 田 義 一 郎 『 川 柳 ・ 狂 歌 』 ( 一 九 七 七 年 、 教 育 社 ) 高 見 澤 た か 子 『 あ る 浮 世 絵 師 の 遺 産 ・ 高 見 澤 遠 治 お ば え 書 』 ( 一 九 七 八 年 、 東 京 書 籍 ) 鈴 木 重 一 一 一 『 絵 本 と 浮 世 絵 』 ( 一 九 七 九 年 、 美 術 出 版 社 ) 219

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寛 政 六 年 ( 一 七 九 四 ) 秋 、 数 え 年 七 歳 の 文 五 郎 は 親 一 兀 を 離 れ 、 江 戸 で デ ビ ュ 1 す る 。 大 童 山 を 引 き 受 け た の は 伊 勢 ノ 海 部 屋 だ っ た と い う 研 究 も あ る 。 寛 政 六 年 十 一 月 、 晴 天 十 日 間 、 本 所 回 向 院 の 境 内 で 開 か れ た 大 相 撲 に 、 大 童 山 は 番 付 に 張 り 出 前 頭 と し て 附 出 さ れ 、 特 別 シ ョ ー の 主 役 と し て 登 場 し た 。 こ れ が 大 変 な 評 判 に な っ た 。 そ の 証 拠 に 、 大 童 山 を 主 人 公 に し た 相 撲 絵 を 描 い た 歌 麿 、 長 喜 、 春 英 、 春 山 、 初 代 豊 国 そ し て 十 返 舎 一 九 と 、 当 時 の 有 名 の は 、 写 楽 だ け で は な い 。 な 浮 世 絵 師 た ち が こ ぞ っ て 描 い て い る 。 大 童 山 文 五 郎 、 こ の 時 の 身 長 三 尺 七 寸 九 分 ( 約 一 一 五 セ ン チ ) 、 体 重 一 九 貫 余 ( 約 七 一 キ ロ ) 。 そ れ が 、 約 五 か 月 後 の 寛 政 七 年 三 月 、 深 川 八 幡 境 内 で の 春 場 所 で は 、 身 長 三 尺 九 寸 九 分 、 体 重 一 一 一 貫 八 〇 〇 目 と 、 さ ら に ひ と ま わ り 大 き く な っ て い た 。 以 後 、 大 童 山 は 約 十 年 間 に わ た っ て 、 一 人 土 俵 入 り を 務 め た 。 文 化 一 一 年 ( 一 八 〇 五 ) 春 場 所 に は 、 十 七 歳 で 正 式 に 東 前 頭 五 枚 目 に 附 出 さ れ 、 文 化 九 年 冬 場 所 、 お な じ く 東 前 頭 五 枚 目 で 引 退 し て い る 。 引 退 後 は 江 戸 下 谷 広 徳 寺 町 に 居 を 構 え 、 「 七 年 モ グ サ 」 を 売 り 、 大 繁 盛 し た と 伝 え ら れ て い る 。 文 政 五 年 ( 一 八 二 一 D 十 二 月 二 〇 日 、 三 五 歳 で な く な り 、 当 時 の 文 人 墨 客 の 墓 が 多 い 蔵 前 の 框 寺 楽 に 葬 ら れ た : 斎 東 章 第

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主 な 参 考 文 献 野 口 米 次 郎 『 写 楽 』 ( 一 九 三 一 一 年 、 誠 文 堂 ) 吉 田 暎 一 一 『 写 楽 』 ( 一 九 五 七 年 、 美 術 出 版 社 ) 吉 田 暎 一 一 『 浮 世 絵 師 と 作 品 Ⅲ 』 ( 一 九 六 四 年 、 緑 園 書 房 ) 鈴 木 重 三 『 写 楽 』 浮 世 絵 美 人 画 ・ 役 者 絵 六 ( 一 九 六 六 年 、 講 談 社 ) 榎 本 雄 斎 『 写 楽 ー ー ・ ま ば ろ し の 天 才 』 ( 一 九 六 九 年 、 新 人 物 往 来 社 ) 谷 峯 蔵 『 写 楽 新 考 』 ( 一 九 八 一 年 、 文 藝 春 秋 ) 浮 世 絵 八 華 4 『 写 楽 』 ( 一 九 八 五 年 、 平 凡 社 ) 瀬 木 慎 一 『 写 楽 実 像 』 ( 一 九 八 五 年 、 美 術 公 論 社 ) 宗 谷 真 爾 『 写 楽 絵 考 』 ( 一 九 八 五 年 、 大 和 書 房 ) 中 右 瑛 『 写 楽 は 十 八 歳 だ っ た ! 』 ( 一 九 八 五 年 、 里 文 出 版 ) 渡 辺 保 「 東 洲 斎 写 楽 』 ( 一 九 八 七 年 、 講 談 社 ) 梅 原 猛 『 写 楽 仮 名 の 悲 劇 』 ( 一 九 八 七 年 、 新 潮 社 ) 松 木 寛 『 蔦 屋 重 三 郎 』 ( 一 九 八 八 年 、 日 本 経 済 新 聞 社 ) 田 村 善 昭 『 写 楽 と 相 撲 絵 』 ( 一 九 八 八 年 、 徳 島 県 出 版 文 化 協 会 ) 定 村 忠 士 『 写 楽 が 現 れ た 』 ( 一 九 八 九 年 、 一 一 見 書 房 ) 明 石 散 人 ・ 佐 々 木 幹 雄 『 東 洲 斎 写 楽 は も う い な い 』 ( 一 九 九 〇 年 、 講 談 社 ) 218

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由 良 哲 次 『 総 校 日 本 浮 世 絵 類 考 』 ( 一 九 七 九 年 、 画 文 堂 ) 鈴 木 敏 夫 『 江 戸 の 本 屋 』 上 下 ( 一 九 八 〇 年 、 中 央 公 論 社 ) 鈴 木 俊 幸 「 蔦 屋 重 三 郎 出 板 書 目 年 表 稿 」 上 ・ 下 ・ 補 正 ( 一 九 八 一 5 八 三 年 「 近 世 文 芸 」 肪 、 3 川 瀬 一 馬 『 入 門 講 話 日 本 出 版 文 化 史 』 ( 一 九 八 = 一 年 、 日 本 エ デ イ タ ー ス ク ー ル 出 版 部 ) 小 池 正 胤 他 編 『 江 戸 の 戯 作 絵 本 』 一 — 四 、 続 巻 一 一 ( 一 九 八 〇 5 八 五 年 、 社 会 思 想 社 ) 太 田 記 念 美 術 館 学 芸 部 編 『 蔦 屋 重 三 郎 と 天 明 ・ 寛 政 の 浮 世 絵 師 た ち 』 ( 一 九 八 五 年 、 浮 世 絵 太 田 記 念 美 術 館 ) 中 野 三 敏 『 江 戸 名 物 評 判 記 案 内 』 ( 一 九 八 五 年 、 岩 波 書 店 ) 鈴 木 淳 「 鈴 屋 集 の 開 板 」 ( 一 九 八 六 年 、 「 国 学 院 大 学 日 本 文 化 研 究 所 紀 要 」 ) 田 中 優 子 『 江 戸 の 想 像 力 』 ( 一 九 八 六 年 、 筑 摩 書 房 ) 井 上 隆 明 『 江 戸 戯 作 の 研 究 』 ( 一 九 八 六 年 、 新 典 社 ) 定 村 忠 士 『 い ま 、 北 斎 が 甦 る ー 浮 世 絵 版 画 が 摺 り あ が る ま で 』 ( 一 九 八 七 年 、 河 出 書 房 新 社 ) 新 日 本 古 典 文 学 体 系 『 米 饅 頭 始 ・ 仕 懸 文 庫 ・ 昔 話 稲 妻 表 紙 』 ( 一 九 九 〇 年 、 岩 波 書 店 ) 小 路 健 校 訂 『 板 木 屋 組 合 文 書 』 ( 一 九 九 = 一 年 、 日 本 エ デ イ タ ー ス ク ー ル 出 版 部 ) 中 野 三 敏 『 内 な る 江 戸 近 世 再 考 』 ( 一 九 九 四 年 、 弓 立 社 ) 立 川 焉 馬 著 、 吉 田 暎 一 一 翻 刻 『 歌 舞 妓 年 代 記 』 ( 一 九 二 六 年 、 歌 舞 伎 出 版 部 ) 220

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蔦 屋 版 の 浮 世 絵 を 見 る 。 世 界 の 美 術 館 が 収 蔵 し て い る 代 表 的 な 浮 世 絵 名 品 中 の 蔦 屋 版 三 五 〇 — 四 〇 〇 点 が 、 『 浮 世 絵 聚 花 』 、 『 秘 蔵 浮 世 絵 大 観 』 な ど の 美 術 全 集 に 収 載 さ れ て い る 。 作 品 と し て は 、 も ち ろ ん 各 地 の 美 術 館 に 重 複 し て 存 在 す る も の も あ る 。 し か し 、 お お よ そ の 数 の 見 当 は つ い て き た 。 な か で も っ と も 多 い の は 、 や は り 写 楽 と 歌 麿 で あ る 。 こ の 自 分 で も よ く わ け の わ か ら な い よ う な 作 業 の な か か ら 、 私 に は い つ の ま に か 、 写 楽 と 歌 麿 の 描 い た 浮 世 絵 世 界 の 茫 漠 と し た そ れ ぞ れ の 姿 が 形 造 ら れ て い っ た よ う だ 。 私 は こ れ と 平 行 し て 、 一 方 で は 前 章 ま で に 概 説 し た 蔦 重 の 台 所 の 検 証 を 進 め 、 も う 一 方 で は さ ま ざ ま な 写 楽 別 人 説 の 私 な り の 再 整 理 を 試 み て い た 。 最 近 の 諸 説 の な か で は 、 や は り 内 田 千 鶴 子 『 写 楽 ・ 考 』 に ま と め ら れ た 写 楽 ・ 斎 藤 十 郎 兵 衛 説 の 実 証 的 な 解 明 が 、 い く つ か の 無 理 な 議 論 と 思 わ れ る 部 分 を 感 じ な が ら も 記 憶 に 残 っ て い た 。 こ れ ら の 作 業 が 重 な っ て 進 ん で い た 一 九 九 四 年 七 月 の あ る 日 、 私 の な か に ふ と 、 一 つ の 「 仮 定 」 が 浮 か ん だ 。 「 あ の 写 楽 の 描 く 顔 は 、 能 面 か ら ヒ ン ト を 得 た の で は な い か 」 。 特 徴 は な い か 。 写 楽 の 描 く 顔 と 能 面 176

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最 初 は 蔦 屋 重 三 郎 出 版 の 浮 世 絵 版 画 の お お よ そ の 数 す ら 見 当 が っ か な い ま ま 、 や み く も に 美 術 書 や カ タ ロ グ の ペ ー ジ を め く る と き が 過 ぎ た 。 写 楽 の 絵 が 、 歌 麿 や 清 長 、 長 喜 、 春 朗 な ど と こ も ご も に 現 れ て く る 。 そ こ で 、 あ る と き ふ と 改 め て 考 え は じ め た 。 写 楽 の 絵 の 特 徴 は 、 一 体 ど こ に あ る の だ ろ う か ? 真 の 鑑 定 に 肉 筆 画 と 同 様 に 「 落 款 」 の 筆 跡 を も っ て し よ う と し た こ と が あ る 。 が 、 版 画 と い う 作 品 の 性 格 上 、 も し も 落 款 の 筆 跡 を 問 題 に す る な ら 、 現 代 版 画 の よ う に 一 点 一 点 作 者 が 自 筆 で 落 款 を す る 以 外 に な い は ず だ 。 実 際 の 浮 世 絵 版 画 で は 、 落 款 も 印 刷 の う ち だ 。 落 款 を ハ ン コ の よ う に 版 下 絵 に 複 製 し て い く こ と も 可 能 な の だ か ら 、 す ぐ に 真 贋 の 決 め 手 に は な ら な い 。 や は り 、 版 下 絵 を 作 る 時 点 、 段 階 で 、 絵 師 の 手 が 刻 み つ け 、 以 後 の 彫 り 摺 り の 過 程 で は お い そ れ と 変 更 で き ず 、 真 似 で き な い よ う な 、 絵 そ の も の の 特 徴 で な け れ ば な ら な い 。 松 木 寛 『 蔦 屋 重 三 郎 — 江 戸 芸 術 の 演 出 者 』 ( 日 本 経 済 新 聞 社 ) で 展 開 さ れ た 「 写 楽 の 耳 の 線 に 対 す る モ レ ル リ の 説 」 が ま ず 頭 に 浮 か ん だ 。 こ れ に は 時 間 的 に あ い 前 後 す る が 、 石 田 泰 弘 氏 か ら は ま っ た く 逆 の 立 場 か ら ア プ ロ ー チ し た 新 説 も 出 さ れ た ( 「 写 楽 歌 麿 同 人 説 — 写 楽 の 耳 と 歌 麿 の 耳 」 一 九 九 四 年 十 月 「 写 楽 と 歌 麿 ・ 江 戸 の 浮 世 絵 展 」 図 録 ) 。 写 楽 の 耳 は 、 完 全 に 意 識 的 な 造 形 の 産 物 で あ っ て 、 そ の 点 で は 、 歌 麿 の 耳 も 同 様 で あ り 、 当 時 の 浮 世 絵 師 の な か で こ の 両 者 だ け が 、 耳 を ま っ た く 同 じ よ う に 描 い て い た 、 写 楽 は 、 じ つ は 歌 麿 の 隠 れ た 名 前 で は な い か 、 と い う 説 で あ る 。 174

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「 絵 本 東 都 遊 」 の た め 色 木 四 裏 面 に 彫 ら れ て い た 。 「 絵 本 東 都 遊 」 は 、 寛 政 十 一 年 ( 一 七 九 九 ) に 蔦 屋 重 三 郎 三 代 目 ) の 耕 書 堂 か ら 刊 行 さ れ た 狂 歌 絵 本 「 東 遊 」 の な か か ら 北 斎 の 絵 の み を 集 め て 再 編 集 し 、 そ の 絵 に 色 を 加 え た 絵 本 で あ り 、 享 和 一 一 年 ( 一 八 〇 一 I) に お な じ く 蔦 屋 が 発 行 し た も の で あ る 。 彩 色 用 の 色 板 木 が 新 た に 彫 ら れ た の は こ の 享 和 一 一 年 か そ の 前 年 に ち が い な い 。 そ の た め に 蔦 屋 に 残 さ れ て い た 司 い 楓 再 利 用 ざ れ だ 窈 い 」 推 定 さ れ る 。 写 楽 「 大 童 山 土 俵 入 」 三 枚 続 の た め の 色 版 木 も 、 こ の 再 利 用 の 対 象 に な っ た わ け で あ る 。 再 利 用 の 証 拠 は 、 こ の 写 楽 の 版 だ け で な く 、 同 様 の 状 態 で 歌 麿 の 「 難 波 屋 お き た 」 、 同 「 三 保 の 松 原 道 中 」 、 同 「 庭 中 の 涼 み 」 や 、 栄 松 斎 長 喜 「 初 日 の 出 」 な ど の た め の 色 版 が 「 絵 本 東 都 遊 」 色 版 の 裏 面 に 存 在 し て い る こ と に も 表 れ て い る 。 い ず れ も 寛 政 年 間 、 初 代 蔦 屋 重 三 郎 版 の 有 名 な 浮 世 絵 で あ る 。 な ぜ こ ん な 無 造 作 な こ と が 起 こ っ た の か 。 浮 世 絵 版 画 制 作 の 現 場 で は 板 木 は 貴 重 品 で あ る 。 伊 豆 あ た り の 海 風 に さ ら さ れ て 育 っ た 大 島 桜 の 材 木 が シ オ ボ ク と 呼 ば れ て 珍 重 さ れ た 。 と く に 墨 板 木 は 、 版 画 の 生 命 線 で あ る と し て 、 ポ ス ト ン 美 術 館 の 板 木 が 発 見 さ れ る ま で は 片 面 だ け に 彫 楽 ら れ る も の と い う 伝 承 が 信 じ ら れ て い た ほ ど だ 。 こ の 伝 承 は 、 前 述 の と お り ポ ス ト ン 美 術 館 の 北 斎 斎 の 狂 歌 絵 本 の 墨 板 木 の 裏 面 に 、 歌 麿 や 豊 国 な ど の 絵 の 墨 版 が 彫 ら れ て い た こ と で 覆 さ れ た 。 逆 東 に い え ば 、 当 時 で あ っ て も す で に 材 料 の 板 そ の も の が 高 価 で 貴 重 だ っ た こ と の 証 明 に な る と も い 一 え る 。 第 と こ ろ で 、 墨 版 と 違 っ 色 板 木 の ほ う は 、 板 が 貴 重 で あ れ ば あ る ほ ど 、 そ の 時 々 の 出 版 物 の た

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す で に 『 歌 麿 』 ( 一 九 〇 七 年 ) 、 『 春 信 』 ( 一 九 一 〇 年 ) を 出 版 し 浮 世 絵 と 浮 世 絵 師 の 研 究 を 着 実 に 進 め て い た ク ル ト は 、 写 楽 を そ れ 以 前 の 浮 世 絵 師 と は 異 次 元 の 世 界 か ら 「 役 者 絵 」 の 分 野 を 開 拓 し た 不 世 出 の 、 そ し て 悲 劇 の 肖 像 画 家 と し て 情 熱 的 に 紹 介 し た 。 一 九 一 〇 年 当 時 、 ク ル ト の 手 元 に は 、 今 日 現 在 わ か っ て い る 写 楽 の 作 品 一 四 二 点 の う ち お よ そ 九 〇 点 以 上 の 作 品 の 資 料 ( 現 物 ま た は 写 真 版 ) が あ り 、 一 〇 〇 点 を は る か に 越 え る 作 品 の 存 在 を 確 認 し て い た よ う だ ( ク ル ト 『 写 楽 』 一 九 一 〇 年 初 版 序 文 ) 。 世 界 的 な 肖 像 画 家 と し て 描 き だ し た ク ル ト の 『 写 楽 』 は 、 欧 米 の ジ ャ ポ ニ ス ム に 大 き な 反 響 を 生 み だ し た 。 こ の 本 の 出 現 で ヨ ー ロ ッ パ の 浮 世 絵 市 場 で の 写 楽 の 価 格 は 急 騰 し 、 写 楽 は 浮 世 絵 展 覧 会 に 欠 か せ な い 絵 師 の 一 人 と な っ た 。 こ の 新 し い 大 き な う ね り は 、 当 然 、 日 本 へ も 打 ち 寄 せ て き た 。 瀬 木 慎 一 氏 は 、 日 本 で 最 初 に ク ル ト の 『 写 楽 』 を 読 ん だ の は 、 野 口 米 次 郎 、 永 井 荷 風 あ た り と 推 定 し て い る 。 長 年 ア メ リ カ ( 野 ロ 米 次 郎 ) や フ ラ ン ス ( 永 井 荷 風 ) で の 生 活 体 験 を も っ た 人 間 の 視 野 の 広 さ を 感 じ さ せ る 事 実 だ 。 ク ル ト の 『 写 楽 』 を 読 ん で 最 初 に 書 か れ た 論 文 は 荷 風 の 「 浮 世 絵 と 江 戸 芸 術 」 ( 大 正 三 年 、 一 九 一 四 ) と い う こ と で 、 こ れ は 大 正 九 年 に 出 版 さ れ た 『 江 戸 芸 術 論 』 に 収 め ら れ て い る 。 お よ そ こ 楽 の あ た り か ら 、 日 本 で の い わ ゆ る 「 写 楽 捜 し 」 が そ ろ そ ろ 始 ま っ て く る 。 斎 な ぜ こ の 頃 か ら か 。 東 日 本 で も 欧 米 で も 、 ク ル ト の 『 写 楽 』 が 現 れ る ま で は 、 写 楽 は 誰 か ? と い う 問 い は そ れ ほ ど 一 重 要 な 疑 問 で は な か っ た と 考 え ら れ る 。 そ も そ も そ ん な 疑 問 が 生 ま れ る こ と 自 体 が な か っ た と い 第 っ て も よ か ろ う 。 か り に 写 楽 に つ い て 知 り た い と 考 え る 変 わ り 者 が い た と し て も 、 「 浮 世 絵 類 考 」

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1 、 初 期 作 品 。 一 七 八 七 年 頃 。 2 、 細 判 一 七 シ リ ー ズ 、 三 五 枚 。 一 七 八 八 年 初 め よ り 3 、 二 人 全 身 像 シ リ ー ズ ( 追 善 絵 ) 。 黄 つ ぶ し 半 身 像 ( 間 判 ) 。 一 七 九 〇 年 ま で 。 、 大 童 山 。 一 七 九 〇 年 。 「 東 洲 斎 写 楽 画 」 落 款 。 5 、 大 判 一 一 人 立 ち シ リ ー ズ 、 白 雲 母 摺 。 一 七 九 〇 年 。 6 、 細 判 「 東 洲 斎 写 楽 画 」 シ リ ー ズ 。 一 七 九 一 年 — 一 七 九 三 年 。 都 伝 内 ( 篠 塚 浦 右 衛 門 口 上 図 ) 。 7 、 黒 雲 母 摺 大 首 絵 。 一 七 九 四 年 。 大 判 大 首 一 一 人 絵 。 、 未 発 行 本 ( 版 下 絵 ) 。 0 歌 舞 妓 堂 艶 鏡 作 品 。 一 七 九 七 年 以 前 。 ク ル ト が 初 期 作 品 と し た の は 今 日 で は 偽 作 と 断 定 さ れ て い る 「 尾 上 松 助 の 音 羽 お ば あ 」 ( 細 判 ) で あ る 。 版 元 は 一 七 三 〇 年 頃 か ら 一 八 一 〇 年 に か け て 活 動 し た 松 村 弥 兵 衛 ( ま た は 松 村 辰 右 衛 門 ) で 、 極 め 印 は な い 。 こ の 作 品 は 現 在 で も ド イ ツ 、 プ レ ー メ ン 美 術 館 に 所 蔵 さ れ 、 一 九 八 九 年 の 「 謎 の 浮 世 絵 師 写 楽 特 別 展 」 ( 東 京 ほ か ) で は 参 考 出 品 さ れ た 。 す で に ク ル ト の 当 時 か ら た と