検索 - みる会図書館

全データから 13953件見つかりました。
新潮45 2018年10月号

毓広域指定 午後九時、未帰宅者の第一報あり。 所轄の綾瀬署をはじめ、捜査一課、千葉県警ーーー・ 警察官僚までを巻き込んだ 女児失踪事件の扉が開いた ! @すずの爪あと @十津川警部時効殺人 会社社長の失踪、そして彼の親友の殺害。 一一つの事件をつなぐ鍵は三十五年前の洞爺湖に。 十津川警部、探偵橋本豊の竸演。 ー乃南アサ 短編傑作準ー 愛しあえない男女、寄り添えない夫婦、 そして生まれる殺意。不条理ゆえにリアルな心理を描いた、 短編の名手による傑作短編Ⅱ編。 短編の名手によるベスト・オプ・ベスト ! 2016 年警察小説大本命ー 旅情あふれるミステリー & サスへンス . 710 円 9784-1 142556-6 520 円 9784-1 1285329 向新潮文庫 " 酒井順子 さ @地震と独身 用 震災が独身を変えた ? 対話を重ねて見えてきた、災害を経た独身者の生き方と可能性。 新 は コ 小田嶋隆 9 ~ @ポエムに万歳 ! 感情過多で演出過剰な自分語り。 日本が鳥肌モノの「ポエム」で埋めつくされてしまう ! ー酒本雅之訳 ・ディッキ 田 5 7 村猛々しい南部の川、闇の源から男たちは脱出できるのか 人間の蘇生を描く傑作文学。 円ル 9 0 ー加島祥造訳 ・ラードナ 苞アリバイ・アイク鬲鼎けー 村全米に愛された饒舌すぎる語り口の短編編。 村上春樹と柴田元幸がその魅力を徹底解剖した対談も収録。 映画「脱出」原作

世界 2016年08月号

らだといわれる。 真相をひょいっと語り出さないか ? とにかく彼の「三重ス バイへの道」を辿る。 その約一年半後。一九五〇年七月に″異変〃が起こった。 奉天で敗戦を迎えた志位ら日本兵はソ満国境のチタを経て、在日米軍の o—o ( 対敵情報部 ) から呼び出しを受けたのであ ただ シベリア鉄道の「囚人列車」で延々と西へ運ばれ、 " とうて る。対ソ協力の誓約の一件を糺される。志位はすべてを自白 いこの世の人とはみえない姿″ ( 志位手記 ) になりはてて、ソ した。すると、 0—0 は彼に″こちらへのソ連情報の提供″ 連邦カザフ社会主義共和国 ( 現力ザフスタン共和国 ) の収容所に を強制してきたという。そこは二重ス。ハイの泥沼だ。しかし、 送り込まれる。その東方はアルタイ山脈 ( 中国国境 ) 、西方は 志位は頷く。彼は手記でこう言う、「かって、権力を背景に カスピ海沿いの乾燥地帯だ。志位は同地の収容所を転々とさ して、仕事をしていた一個の人間が、逆に権力の前に立たさ せられ、一九四八年四月、ソ連内務省系機関への協力を誓約れたとき、いかに弱いものかと、自ちょう〔自嘲〕してみた するハメに。「〔協力を誓えば〕帰国できるかも知れない。そし が、どうにもならぬ立場だった」。 てこのような関係を通じて、他の人々の帰国に手をかすこと としたら、このあとの、日本の公安警察への協力をどう理 ができるかも知れない。〔略〕結局、わたしは帰りたかっ 解したらいいのか。そちらにも「自ちょう」や「どうにもな た」と志位は語る ( 手記 ) 。実際に帰国できたのは一九四八年 らぬ立場」などの言い訳をくつつけようと思っていたのか。 一一月だ。引揚船英彦丸で舞鶴に上陸する。ソ連代表部員ラ 志位と公安警察の癒着は一九五一年に、遅くとも一九五一一 ストボロフへの機密情報の提供は一九五一年九月ころからラ 年には始まったと指摘される。つまり、それは一九五四年一 ストボロフ失踪直前の一九五四年一月までの二年数カ月間、 月のラストボロフ失踪より″かなり以前″である。米軍 o— 合計四〇回にのばるという。 0 が、「ソ連スパイ = 志位正二」の詳細データを握ると、ほ ところで、志位は幸運だった。 どなく同データを二つの方向へ流したのだった。一つは米 o 舞鶴上陸からわずか三カ月後の一九四九年一一月、・ ( 中央情報局 ) 。もう一つは日本の公安警察だ。 O — ( 連合国軍最高司令官総司令部民間情報教育局 ) に就職でき が同データをすぐに使った形跡はない。しかし、一 たのだ。すばやく、しかもにもぐりこめたのは、 九五四年一月にラストボロフが失踪。 o—< はこれに強く刺 のチャールズ・ウイロビー少将 ( 参謀第二部部長 ) と肩を組激されて、いや、もっと事件の推移に即して言えば " 彼ら o んだ元日本帝国陸軍有力者 ( 将官クラス ) の口利きがあったか —< も加担してつくったラストボロフ失踪劇のシナリオ″を、

世界 2016年08月号

三重ス。ハイ 芸一口 連載第 5 回 ( 最終回 ) ~ = 第野田峯雄 前回までのあらすじ 戦後、怪奇事件が次々と発生した。ラストボロフ事件もその一 つだ。一九五四年一月、在日ソ連代表部のラストボロフ二等書記 官 ( 諜贄 ) が失踪。ソ連が「手先」にしていたという約五〇人の 日本人スパイに関する実態を暴露する。同時に警視庁が外務事務 官の庄司宏や日暮信則らを逮捕した。しかし、庄司は無罪を叫 び、日暮は壅足地検特捜部の長谷多郎検事の目前で自殺した。私 (F) は、一九六五年に無罪を得て弁護士へ転じた故庄司宏の多 量の同事件ファイルを入手した。庄司被告の眼に映っていた事件 光景とは。庄司ファイルを抱え事件の再検証を進める。ゆっくり と「怪奇のカラクリ」が浮かんでくる。日暮の死は偶発的ではな かった。訪米して「ラストボロフ」に会った長谷検事はなぜか追 従笑いを浮かべ、庄司有罪の切り札とされたラストボロフ供述は 虚言まみれだった。この惨事や嘲笑めいた動きを、そもそも誰が 操っているのか。連載最終の今回、事件の暗がりに潜んでいた男 がついに「真実」に触れる。 のた・みねおジャーナリ スト。一九四五年生まれ。大 韓航空機爆破事件の真相を 追った「破壊工作』、日米防衛 利権の暗闇に踏み込んだ「憂 ラストボロフ事件の被告、庄司宏 ( 後に弁護士 ) の同事件関 国と腐敗」など著書多数。 係資料 ( 庄司ファイル ) はむろんほとんどが「彼自身の裁判」 にかかわるものである。私はそれらを抱え、これまで四回に わたり、外務事務官の庄司宏をはじめ元ソ連諜報員ラストボ ロフ、外務事務官の日暮信則や高毛礼茂、さらに検察 ( 公安 、世警察 ) の動きの追跡結果などを述べてきた。庄司被告はさま 私はソ連スパイ

世界 2016年08月号

ストボロフ失踪のハプニングをいっきょに延焼拡大させる。 五四年晩夏の手記執筆よりずっと以前。同年二月五日の自首 そのようなワシントンにおける経緯に、志位正二はとてつも のときではなかったか。山本鎮彦警視庁公安第三課長 ( 当 なく敏感に反応したのだった。ラストボロフ失踪から間もな 時 ) が志位の自首の様子をこう回想している、「〔志位が〕何の 一九五四年二月五日にうさんくさい自首劇を演じ、ラスト 前触れもなく公安第三課長だった僕の部屋を訪ねてきた。 ポロフと同じ長い沈黙へ入り、あまっさえ八月一三日にラス 〔中略〕悩んだ末『すべてを話そう』と覚悟してきたようだっ トボロフと名乗る男が出現するとやおら頭をもたげ、「私が た」 ( 共同通信社社会部編『沈黙のファイル』 ) 。 ソ連ス。ハイになったいきさつをすべて話します」と告白のポ 普通はたやすく入れない公安第三課長室に、しかし、ふら ーズをとりながら、いわゆるラストボロフ証言 ( 対ソ協力を誓 りと″これから自首しようとしている、当局とは無縁の男″ った日本人スパイの暗躍の暴露 ) を熱心に補強し始める : が入る。うさんくさい話だ。あまっさえ山本公安第三課長は この間、八月一四日の、庄司および日暮の逮捕を皮切りに、 その男のロにする「ただ一つの真実」を、にわかに信じられ 八月一九日の高毛礼逮捕、八月二八日の日暮の無残な死など、 ない対応だが、ためらいなく丸呑みしたと推測される。とす 庄司の指摘する言葉を使うと「ギ牲」 ( 犠牲者たち ) の苦難が れば、彼らは″すでに馴れ合っていたとしか考えられない。 この " 馴れ合い。の奥へ踏み込む。すると、とんでもない光続く。しかし志位は、ワシントンのラストボロフの一挙手一 投足に合わせて手記などをますます振りかざす。じっとして 景にぶつかる。一九五四年の春ころ、新聞などに何度か「志 いれば姿を隠してくれる暗がりから、あえて、混乱する事件 位正一一」と特定されないよう注意深く作成した「元関東軍参 の中央へしやしやり出て騒動をひときわ拡大したのだった。 謀の対ソ協力スパイ説」などが載っている。いずれも公安警 どうしてそんなことを。彼は三つの国 ( 政府機関 ) に協力を誓 察のリークだった。志位自身はずっと沈黙していた。 う「三重スパイ」だった。 しかし、彼は同年八月になると紙誌の記者相手にしゃべり 影 の出す。なぜ八月なのか。繰り返しになるが少し振り返る。ラ 略 謀ストボロフが失踪したのは一九五四年一月である。彼はそれ フ からほば七カ月間にわたり姿を隠す。そして八月一三日の午 後八時過ぎ、″ラストボロフと名乗る男が米 O—< ( 中央情 ラ報局 ) に手を引かれてワシントンの国務省に現われ、ラ 日本敗戦でエリート軍人の道を断たれた志位正二の、戦後 ・ : それが一九五四年のラストボロ の足取りはすさまじい フ事件にどう結果するのか。この足取りが、ひいては事件の 三重スパイへのステップ

世界 2016年08月号

がら国家レベルの情報工作活動を監理する内閣総理大臣官房 これこそ″万世のために泰平″という、あのお言葉にそう道 調査室を設置し ( 村井順室長 ) 、同年一一月には緒方竹虎官房 でもあると考えている」 志位は自分の言動結果を「人間の持っ力の限界と弱さ」に 長官が米と「日本版づくり」について相談して いる。さらに、前回レポートで述べたことだが再び触れてお すり替え、「わたしはあきらめない」と開き直り、「平和のた 界 世こう、型警察の改組の過程で公安警察はラストボロフ め」と続け、しかも「万世のために泰平」にこだわる。万世 失踪を利用して戦前の捜査手口 ( 被疑者の無差別拡大 ) を再び 云々の原文は、昭和天皇裕仁が一九四五年八月一五日に z= 繰り広げてもいる。 ラジオ第一放送を使って流したポッダム宣言受諾文 ( 詔 書 ) のくだり、「朕ハ時運ノ趨ク所堪へ難キヲ堪へ忍ヒ難キ ヲ忍ヒ以テ萬世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス」である。 要するにラストボロフ事件は、冷戦時代におけるアメリカ 戦後に発覚したスパイ事件で、当のスパイが御言葉 ( 天 と日本の、国家権力 ( 政府 ) に関与している者たちが手をつ 皇 ) を″拠りどころ″ ( 弁明理由 ) にしたケースはない。だか ないで「大事件」へ肥大化させたグロテスクな犯罪だったの ら、その点、志位はラストボロフ事件 ( 日本における展開 ) を だが、それにしても、志位正二はどんな動機で、三重スパイ きわめてユニークな色彩に染めたと言える。でも、ほかの志 を演じ、ラストボロフ事件の仕掛人の一人になったのか。 位関連文書や記事を読んでいくとこんな思いが湧く。じつは 彼は手記 ( 前述 ) の初めに、「さて、思えば九年前の八月十 その御言葉は公安警察の掌中の志位が、意識してかどうか不 五日。『万世のために泰平の基をひらく』という、お言葉に 明だが、戦前の国家支配層から戦後の国家支配層へ横滑りし、 わたしたちは泣いて従ったのであった」と書き、さらに同手戦前と戦後の境を示す御言葉とサ講和条約を踏まえて新国家 記をこんなふうに締めくくってもいる。 利権をしつかりと握りたがっている者たち ( 多くは自主憲法制 「もうすべては終った。「略〕いずれにしても、わたしは、 定派 ) 、ラストボロフ事件に即して言えば同事件の扇動拡大 日本人であり、自分の良心に従って行動してきた。そしてま指示者たちの意向にそって記述したものではないか ! た、人間の持っ力の限界と弱さを、はっきりと思い知らされ 事件をめぐる騒動のあとに志位は何をしていたのか。分か た。だが、わたしはあきらめない。 これからも平和のため、 らない。ただ、石油開発利権に関与していたらしく、一九七 幾分かでも、自分の立場において力をつくしたい。そして、 〇年ころ海外石油開発株式会社の常務となり、一九七三年三 ラス事件と御言葉

世界 2016年08月号

他方、日本の公安警察は、 0—0 筋から志位データをもら いどう対処したか。さっそく「権力」をかざして志位を囲い 込み、ソ連の日本における諜報活動に関する情報 ( データ ) を蓄積する。そして一九五四年一月のラストボロフ失踪にぶ つかるわけだが、とすれば一九五四年二月五日の志位の自首 ( および無罪放免 ) も同年八月からのスパイ告白も「ヤラセ」 だったことになる。ちなみに、私が前回レポートに記した 「警察は『高毛礼茂のスパイ行為』をどのようにして知った のだろうか。発端は何か」という疑問もまた解ける。あれは、 ソ連の操る日本人スパイネットに詳しい志位と公安警察の共 同作業だったと推定されるのだ。 とにかく志位の権力にすがりつく格好は尋常ではない。庄 影司宏の兄で弁護士の進一郎 ( 庄司宏弁護団メンバー ) はその点を のかなり意識していたらしく、たとえば、こんなふうに言う 課 ( 雑誌『日本週報』一九五四年九月五日発売号 ) 。 フ 「この種ス。ハイ事件に常套手段として用いられるものは、 相被告の供述をもって有罪の資料とし、事件をデッチ上げる ラことである。本件においても、例の志位正二元陸軍少佐をラ より満足のいく形に仕上げるため、書類棚に突っ込んでいた 志位関係レポート ( 内部情報 ) の埃を払ったのではないか。こ れも十分に使えるそ、と。 国家権力にすがりつき ストボロフとの共同スパイ的人物に仕立てて〔いるが〕、「略〕 これがただちに庄司氏らの被疑事実を立証する資料とは全然 ならないし、また、なんの関係もないものであろう」 確かに、「志位」は庄司宏の裁判に直接関係しない。 し、それは庄司裁判に限ってのことなのだ。無関係を強調す る進一郎も、志位が権力にすがりつき ( 三重スパイ ) 、あまっ さえラストボロフ事件全体におおいかぶさっている事実はも ちろん無視できず、「なんの関係もないものであろう」と、 語尾をやや濁らせている。いずれにしろ凝視したいのはこの 「志位が事件全体におおいかぶさっている事実」、進一郎の言 う「事件のデッチ上げ」の構図のほうである。ちなみに日暮 信則は、警視庁が作成した一九五四年八月一五日付供述調書 ( 庄司宏保存 ) によると、「このラストボロフ事件は米ソ両国 〔の諜報機関〕によって多分に政治的に利用される可能性があ り、〔略」ヒューマニズムを期待することはできない」と話 した。どことなく渇いた口調だ。庄司宏はその十数行に傍線 を引いていた。 でも、この日暮の指摘はやや不正確だ。欠落がある。ひた すら政治利用に走ったのは「米ソ両国」だけでない。一九五 二年四月のサンフランシスコ講和条約発効 ( 体制終焉 ) の後の日本も同様なのだ。いわゆる新生日本の最重要課題は 自前の国家統治システムをどう形づくっていくのかであり、 そこでサ条約が発効した五二年四月に、たとえば、小世帯な

小説新潮 2016年12月号

野々宮由美子の線からだな。野々宮由美「では、その辺りの話から始めましよう「ということは ! 」堂本は。ヘンを持つ手を 子、山中厚男という繋がりか。そして、や 止めて尋ねた。「その遺体は、首が潔士さ はりきみは野々宮由美子の息子」 その言葉に、堂本と市村はそれぞれ手帳んで、体は武嗣さんだったというのかっ」 「 : : : はい」 を開き、ペンを取り出した。 「何しろ、昭和一二十一二年当時でしたから」 野々宮は答えた。 「今からちょうど四十年前の、昭和一二十一一一と野々宮は弱々しく笑った。「現在ほど そうだったのか ! 年 ( 一九五八 ) に、土橋潔士さんの遺体 z 鑑定も進んでいなかったし、血液型も 驚く響子の前で、 が、荒川土手で発見されました。この時作業着の服装も同じとなれば、誰もがそう 「そしてー堂本が身を乗り出した。「山中は、首が落とされていたものの、胴体がす思います。ましてや、首だけすげ替えてい 厚男を殺害したのは、野々宮由美子ーー」ぐ近くに転がっていたため、血液型や服装るなどという面倒なことをする人間も、ま さかいないだろうと考える。そこで警視庁 「違います ! ぼくの母は、今回の事件になどから潔士さんと断定された。そして、 は殆ど関与していない」 失踪していた武嗣が容疑者となって指名手は素直に、潔士さん一人の遺体と判断し た」 「だが、深河亜紀子と山中厚男の離婚の原配された。しかし結局、行方不明のままで 「それにしても : : : 」辰巳は、顔をしかめ 因は作った」 した」 「それは」と野々宮は苦しそうに言う。 「全く足取りがっかめなかったようだからた。「犯人は、なぜそんな面倒なことをし たんだ」 「山中が、一方的に母に迫ったんです。脅なー辰巳は言う。「もう、亡くなっている してね」 「当然、兄の武嗣に警察の目が向くように んじゃないかというのが、我々の見解だ」 「脅してというと ? 」 「はい」と野々宮は頷く。「その通りです。したかったんでしよう。そうしないと、す ぐ自分たちが疑われることが分かっていた 「母が、土橋武嗣の、京都の愛人だったとしかも、四十年前にー から いうことを公表するぞ、と。いえ、公表し「えつ」 たから今更どうということもなかったでし「潔士さんと同時に亡くなりーーいえ。殺「 : : : ということは、犯人は彼らの身近に いた人間だったというわけか」 ようが、母は怯えてしまった」 害されたんです」 「はい」 将 「なにい」辰巳は野々宮を見た。「土橋武「何だと : : : 」 きよし の 嗣というと、弟の潔士殺害容疑を受けて失「潔士さんと一緒に首を落とされて殺害さ「それは、誰だ ! 」 鬼 踪してしまった、あの武嗣か ! 」 れ、荒川土手に転がされた。武嗣の胴体当時、と野々宮は辰巳を見る。 ええ、と野々宮は首肯する。 が」 「土橋製作で、武嗣と潔士の右腕として働

自分史の書き方

理由なき失踪 しかし、それから間もなく、とんでもない事態が出来した。 シンちゃんがいなくなったのだ。 町に帰り 1 年が過ぎた 9 月の事だ「た。 友達の結婚式に出席したまま、シンちゃんが家に帰ってこない。 乗って行った車だけが車庫の前に戻っている。 お父さんお母さん、雨宮のみんなでシンちゃんを探した。 私は「シンちゃん、何か事故にあって死んじゃったのかもしれない ! 願いします ! 警察に捜索願いを出してください ! 」 午前 2 時ごろだったろうか、かすかに茶の間のドアを閉める音とお父さんのひそめた声 がした。 お父さん ! お 280

クインテット! 1

シスタープラックと呼ばれた少女は大きくタメ息をついた。それからキャラメルマキアート をぐびぐび飲み干した。グイツと修道服の袖でロの周りを拭、つ。 「しかし、思わぬハ 1 ベストもあった。それも事実でしよう ? 1 プルが悪びれた様子もなくプラックの顔を覗き見る。 「・ : ・ : ふみ、確かに。そえは認めおーさ」 プラックはポンと放り投げた角砂糖を口でキャッチしてから鷹揚に頷いた。 「一昨日研究所から失踪して行方知えすだったプゅースワおーの消息を知うことができたあ 「それもこれもこの私がプル 1 スワロ 1 と同じトレインに乗グ合わせたおかげですな」 「ぐ 1 ぜん、だしょ とプラックが付け足したが、パ 1 プルは一向気にしない。 ス 「そしてええ ! 確かに連れ戻すことには失敗しましたが、戦闘中、奴のボディに発信機を取 ル この機転、まさにマーベラス ! 」 プり付けることにはサクセスしましたー 鉄 「うんゅ ? 」 私 と、 ープルの言葉に興味を惹かれたらしくプラックは椅子に座り直した。 話 第 1 プルが卓上のリモコンに手を伸ばす。 すると、パッとモニタ 1 に東京一一十三区の地図が映し出され、その中の一点が赤々と点滅し ね」

小説すばる2017年1月号

大迫の話は比嘉の行動に符合する 上坂がいった。「事件とか、逮捕とか、坂は手帳のカレンダーを見る。 十月二十日 ( 木曜 ) は、かりゆし会の一一 そういうことやない。比嘉さんを見つけて「そう、十九日やったと思います」 回目の会費徴収日で、十二人の会員から比 「此花の現場て、解体ですか」 話を聞きたいんです , 「おれ、知りませんよ。社長がどこにおる「古い木造の家ですわ」土曜日に作業は終嘉の口座に百八十万円の振込みがあった 了し、更地になったという 十月二十三日 ( 日曜 ) は、島袋会の入札 ・ : 比嘉さんに会、つ「作業員は何人でした」 「そらそうですわな。 たんは、、 「おれと山根さんと、あとは日雇いのひと日で、比嘉が五百七十五万円を落札した。 しつが最後ですか」 帰宅はせす、以後の消息は不明 「半月ほど前です。水曜日やったかな。此がふたりです , 花の現場に社長が来て、仕事の段取りをし「二十日と二十一日と二十二日、比嘉さん十月二十五日 ( 火曜 ) は、かりゆし会の 比嘉は現れず、 二回目の入札日だったが、 たんです。 : : : 木曜、金曜、土曜と作業をから電話ありましたかー 開催されなかった して、日曜は休み。月曜の朝、事務所へ行「なかったですね」 ったら、社長がいてへんのです。奥さん大迫は廃材の片付けやトラックへの積み「比嘉さん、夜逃げしたんですか . ほっ り、大迫がいった。 「いま思たら、 が、次の現場はないというし、理由を訊い込みで忙しかったといい、 ても、首を振るだけで、おれ、帰りました変ですわ。おれが現場に入ってるときは社「夜逃げやったら、奥さんがいっしょでし 長が顔出すか、夕方に電話がかかってきよ。失踪したんですわー んや」 金を持って逃走したと、上坂はいわない。 「半月前の水曜日は : : : 十九日ですか」上て、その日の進み具合を訊かれますねんー でる。るこ . 。と ム蹴ちすれ【い 中 長 ) 円 一どポそいふ カボ子サ、ての成家、 O ッこをはえ 5 サプ らち抱の 0 年そ彼たを子謝 体 、と 本 大多 イ集英社の本 GoÖ - 0 Good old bOys 本多孝好 8 組の父と子の、 心ふるわす物語 219 ゆいまーる一 - ー黒川博行