十二 - みる会図書館


検索対象: 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡
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1. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

凡例 : ・ 一一八常よりことに聞ゆるもの 一一九絵にかきておとるもの : 一二〇かきまさりするもの 一二三あはれなるもの : 一二四正月寺に籠りたるは : 一二五いみじく心づきなきものは・ 一二六わびしげに見ゆるもの : 一二七暑げなるもの 一二八はづかしきもの・ 一二九むとくなるもの 一三〇修法は : 目次 原文現代語訳 一三一はしたなきもの : 一三二関白殿の、黒戸より出でさせたま ふとて 一三三九月ばかり夜一夜降り明かしたる 雨の : 一三四七日の若菜を・ : 一三五二月官の司に : 一三六頭弁の御もとよりとて : ・ 一三七などて官得はじめたる六位笏に : : : 三八 : ・ 一三八故殿の御ために、月ごとの十日 : : : 三九 : ・ 一三九頭弁の、職にまゐりたまひて : 一四〇五月ばかりに、月もなくいと暗き 原文現代語訳 ・ : 一一四六 一一四九

2. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

四二本牛飼はおほきにてといふ次 に〕法師は : 女は : 女の遊びは 五いみじう暑き昼中に : 六南ならずは 七大路近なる所にて聞けば : ・ 八森は 九九月二十日あまりのほど : ・ 一〇清水などにまゐりて、坂もとのば るほど 、いにくきものの下〕 夜居にまゐりたる僧を : 一二世ノ中になほいと心憂きものは : : : 一一一六 : 三巻本系統諸本逸文 一たちは 二職におはしますころ ・ : 三璧 ・ : 三五五 ・ : 三五七 ・ : 三五七 ・ : 三五七 ・ : 三五七 ・ : 三五八 一三男こそ、なほいとありがたく : 一四よろづのことよりも情あるこそ : : : 一二八 : 一五人のうへ言ふを腹立つ人こそ 一六古代の人の指貫着たるこそ : 一七成信の中将こそ 一八左右の衛門の尉を 一九〔一本きよしとみゆるものの次 に〕夜まさりするもの : 二〇ひかげにおとるもの : 二一聞きにくきもの・ 二二文字に書きてあるやうあらめど心 得ぬもの : 二三下の心かまへてわろくてきょげに 見ゆるもの : 二四女のうは着は : 二五汗衫は : 一一六薄様色紙は : 二七硯の箱は : ・ : 三五八 ・ : 三五九 ・ : 三五九

3. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

三二類本のみにある。内容はそ れぞれ別主題の段の集成である。 従って能因本との重複もある。 一三↓田一一七段「湯は」。ななく りの湯は、三重県久居市にある。 一四兵庫県神戸市にある温泉。 一五所在未詳。「つか ( る ) まの湯」 一六所在未詳。 〔又一本〕 ↓一九二段「経は」。底本「た ぎり うに」とあるが他本により訂した。 霧は川霧。 一 ^ 「陀羅尼」↓一九二段。 ゅ なすゅ ありま 一九申は午後四時頃。子は午前零 出で湯はななくりの湯。有馬の湯。那須の湯。つかさの湯。ともの湯。 一ハ 時頃。丑は午前二時頃。それそれ せんずだらに あみだだいずそんしようだらこずいぐだらに だらこ 「よし」とする理由があろう。陀羅 陀羅尼は阿弥陀の大咒。尊勝陀羅尼。随求陀羅尼。千手陀羅尼。 一九 尼をよむ時間とかかわりがあるか とき さるねうし ニ 0 車の簾の内側にかける長い布。 時は申。子。丑。 一 = 上を薄く下方を濃く染めたも ニ 0 すだれ の。 下簾はむらさきの裾濃。つぎには蘇枋もよし。 段 ニ四 一三まばゆいほど立派なもの。 ーもくギ一う もくえ しゃうことかぎ ~ 目もあやなるものもくゑの箏の琴の飾りたる。七宝の塔。木像の仏のちひ = 三彩色の木絵。一説、木片を象 眼のようにはめた細工という。↓ 第 田九二段。 ) さき ニ四十三絃の琴。 さくらかすみあふひ ニ六 めでたきものの人に名につきていふかひなくきこゆる梅。柳。桜。霞。葵。 = 五七宝で装飾した塔の作り物一 ニ六そのものとしてはすばらしい 2 かつらさうぶきりまゆみかへでこはぎ が人名につくとつまらないもの。 桂。菖蒲。桐。檀。楓。小萩。雪。松。 かげばかりは白々と映りて見えたるなどよ。 すべて、月かげは、いかなる所にてもあはれなり。 四〇霧は 0 しろじろうつ すそご ゅ すはう しつほう ゅ ゅ

4. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

一しかるべき立派な家にふさわ しいもの。 一一人の家につきづきしきもの ニ台所。 四 三従者の詰所。 子 くりやさぶらひざうし かけばん五 おしき 人の家につきづきしきもの厨。侍の曹司。箒のあたらしき。懸盤。童女。四四足の台の上に折敷をのせか 草 けた形の膳。貴人の用いるもの。 きちゃうさうぞく ちゅうばんついたてさうじ 五召使の少女。 枕はした者。中の盤。衝立障子。三尺の几帳。装束よくしたる餌袋。からかさ。 六雑仕の女。 らうぢくわろ たなづしわらふだひぢ セ中ぐらいの大きさの平膳か かきいた。棚厨子。円座。肘折りたる廊。地火炉。絵かきたる火桶。 ふすましようじ ^ 台のある襖障子のような衝立。 仕切りや隔てに用いる。 九小型の几帳。ほかに四尺のも 二一二物へ行く道に、清げなるをのこの のがある。 一 0 装飾を立派にほどこした。 物へ行く道に、清げなるをのこの、立て文のほそやかなる持ちて、いそぎて = 唐風の傘の義。中流以上の人 の用いた柄のある深いもの。 一ニ裁縫用の裁ち物板か。 行くこそ、いづちならむとおばゆれ。 一三棚をしつらえた厨子。 わらは また、清げなる童などの、衵どもの、いとあざやかにはあらず、萎えばみた一四折れ曲っている回廊。 一五料理用の大きないろりという。 っち る、屐子のつややかなるが、かはに土おほくついたるをはきて、白き紙に包み底本「ちくわうゑかきたる火桶」と あり、これを「竹王絵描きたる火 ふたさうし たる物、もしは箱の蓋に草子どもなど入れて持て行くこそ、いみじう呼び寄せ桶」と解する説もある。竹王は中 国の伝説に見える男の子。 あいぎゃう かどちか 一六細長くたたんだ正式の書状。 て見まほしけれ。門近なる所の前をわたるを呼び入るるに、愛敬なく、いらへ 宅童女の服 天下駄や足駄のような履物。 もせで行く者は、使ふらむ人こそおしはからるれ。 ( 現代語訳一一九五ハー ) あこめ 一九 たぶみ ははき ニ 0 な

5. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

43 第 140 段 た のち とうのべん きこえむ」などのたまひて後に、経房の中将、「頭弁はいみじうほめたまふと = 「思ひ隈なし」は分別が十分に 行き届かないことをいう。深い考 ゃ。知りたりや。一日の文のついでに、ありし事など語りたまふ。思ふ人、人えがなくますいことをやった、と。 三御礼。感謝。 一三「を」は感動の間投助詞。 にほめらるるは、いみじくうれしく」など、まめやかにのたまふもをかし。 一四源経房。高明の四男。長徳一一 ふたき 「うれしき事二つ来てこそ。かのほめたまふらむに、また、思ふ人の中に侍り年 ( 究六 ) 七月右近衛中将。四年十 月左に転ず。 けるを」など言へば、「それは、めづらしう、今の事のやうにもよろこびたま一五私あての手紙の中で、頭弁が 語る、とみる。 一六「こそ」の下に「あれ」など省略。 ふかな」とのたまふ。 三巻本「にて」。 宅頭弁がほめたことと、経房の 「思ふ人」の中にはいっていること。 一四〇五月ばかりに、月もなくいと暗き夜 一 ^ あなたが私の思い人であるこ とをば、珍しがって今更のように さぶら 五月ばかりに、月もなくいと暗き夜、「女房や候ひたまふ」と、声々して一一 = ロお喜びになるとは。前からわかっ ていたと思ったのに、の気持 へば、「出でて見よ。例ならず言ふはたれそ」と仰せらるれば、出でて、「こは一九長保元年 ( 九究 ) 五月。 ニ 0 際立っている声は。 す 誰そ。いとおどろおどろしうきはやかなるは」と言ふに、物も言はで、簾をも三擬声語。がさつ、ごそっ。 はちく 一三淡竹の一種。 くれたけ ニ三おお。この君でしたか。「こ たげて、そよろとさし入るるは、呉竹の枝なりけり。「おい。この君にこそ」 おうきし の君」は竹の異称。『晋書』王徽之 てんじゃう と言ひたるを聞きて、「いざや。これ殿上に行きて語らむ」とて、中将、新中伝に「何ゾ一日モ此ノ君無力ル可 ケムャト」と見える。 ニ四中将以下特定しにくい。 将、六位どもなどありけるは、いぬ。 一九 ひとひ つねふさ

6. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

一五「見ゅ」は、見られる、の意。 見えにしがな、とつねにこそおばゆれ。 直訳すれば ( 思い知っていると ) 見 おも られていたい。 かならず思ふべき人、とふべき人は、さるべきことなれば、とり分かれしも 一六とりたててうれしいというこ 一七 ともない。 せず。さもあるまじき人の、さしいらへをもうしろやすくしたるは、うれしき 宅ちょっとした受け答え。 天「かど」は才能・学芸・才気。 わざなり。いとやすきことなれど、さらにえあらぬことそかし。 「かどなからぬ」は「才ある」意。 おほかた心よき人の、まことにかどなからぬは、男も女もありがたきことな一九やや弁解的な言辞。 めり。また、さる人も多かるべし。 ニ 0 他人のうわさ。 ニ一非難したい気持がして。 一五人のうへ言ふを腹立つ人こそ 一三よくないことのようでもある。 ニ三噂に上った当人が自然と聞き はらだ 人のうへ言ふを腹立つ人こそいとわりなけれ。いかでか言はではあらむ。わっけて。 ニ四「もぞ」は、困ったことが起る かも知れないという懸念を表す。 が・身をばさしおきて、さばかりもどかしく一言はまほしきものやはある。されど、 段 : と困る。・ : といけない ~ けしからぬゃうにもあり、また、おのづから聞きつけて、うらみもぞする、あ一宝思い捨てるわけにはいきそう もない人。 第 ニ六考えて事情がわかる。了解す る。 ニ七 ねん ニ六と 、、とほしなど思ひ解けば、念じて一一 = ロはぬ毛「言はぬ」に感動をこめた「を」 また、思ひはなつまじきあたりは 「や」が添ったものとして、「言わ ないのだよ」のような意とみる。 をや。さだになくは、うちいで、わらひもしつべし。 み おほ 一六わ ニ四

7. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

枕草子 12 ニ十二行古活字本 ホ十三行古活字本 2 三巻本系統 田中氏の校本において底本本文の右側に対校に用いてその異同を掲出してある本文。 田中氏は三巻本の第一類本のうち陽明文庫蔵 ( 墨付一六七丁 ) 本を対校用本とされたが、第一類本は、 日本古典文学大系本 ( 三巻本 ) の段序で第七九段の「あぢきなきもの」までの部分を欠いているので、 その部分の諸段および、それ以後の段でも第一類本になくて第二類本にある数段は、第二類本の田中氏 蔵弥富破摩雄氏旧蔵本をもって補われた。便宜上、それをおしなべて「三巻本ーとして本書の「脚注ー では掲げておいたが、能因本と三巻本とでは段序にちがいがあるから、本書の段のうちどの段の対校に 用いられているのが弥富本であるかを明らかにするため、それに当る本書の段序を次に掲げる。 第一 ~ 二五段。第二八 ~ 五三段。第五五 ~ 六〇段。第六二 ~ 八一段 ( 八一段は「あぢきなきもの」の段 ) 。 第一七三段。第二二二段。第二九五段 ( この段は弥富本では本書第一〇段の末に当る部分にはいる ) 。第三 〇四段 ( この段は弥富本では本書第五二段の末に当る部分にはいる ) 。 右以外の各段は陽明文庫本であるが、ただ次の諸段は、第一、二類を通じて三巻本には全く欠けてい る段である。 第五四・六一・八二・八四・一一七・一五二・二一九 ~ 一一二一・三〇三・三一〇・三一 三一四・三一八・三二三段。 3 前田家本

8. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

一伊周。正暦三年 ( 究一 l) 八月二 十八日権大納言、五年八月一一十八 二九二大納一言殿まゐりて、文の事など奏したまふに 日内大臣。正暦四、五年のことか。 ニ漢籍のことなどを奏上なさる。 だいなごんどの 三几帳の下座の意か。 大納言殿まゐりて、文の事など奏したまふに、例の、夜いたうふけぬれば、 草 四小部屋か。三巻本ナシ。 おまへ ひとりふたり びやうぶきちゃう こへやなどにみな五午前三時半ごろ。 枕御前なる人々、一二人づっ失せて、御屏風、几帳のしもへ、 六「なり」は奏する声による推定。 ふ ひとり さぶら うしょ 隠れ臥しぬれば、ただ一人になりて、ねぶたきを念じて候ふに、「丑四つ」とセ帝が主語。三巻本「なおほと のごもりおはしましそ」。 おほん 奏すなり。「明けはべりぬなり」とひとりごっに、大納一一 = ロ殿、「いまさらに御と ^ 別の人がいればその言葉もご まかせようものを、一日「明けは のごもりおはしますよ」とて、寝べきものにもおばしたらぬを、「うたて、何べりぬ」と言った以上寝るわけに はいかない、のような表現か。 しに申しつらむ」と思へども、また、人のあらばこそはまぎれもせめ。うへの九一条天皇。この年十四、五歳。 一 0 大納言から中宮への言葉。 御前の柱に寄りかかりて、すこしねぶらせたまへるを、「かれを見たてまつり = 「申す」のさらに丁寧な謙譲語。 一 = 補耡動詞とみる。 一三「長女」は下級の年かさの女で、 たまへ。今は明けぬるに、かく御とのごもるべき事かは」と申させたまふ。 つかさど 宮中の雑用を司った者。「童」はそ の召使の童。女童であろうが、男 「げに」など、宮の御前にも笑ひ申させたまふも知らせたまはぬほどに、をさ 童の可能性も否定しがたい。 あす わらは みつばね めが童の、鶏をとらへて持ちて、「明日里へ行かむ」と言ひて、隠しおきたり一四清涼殿の上の御局でのことで あれば、廊は北廊か。 ら・、つ けるが、いかがしけむ、犬の見つけて追ひければ、廊のさきに逃げ行きて、お一五「なり」は物音などによる推定。 一六「鶏人暁ニ唱フ、声明王ノ眠 みなひと ふしよう リヲ驚カス。鳧鐘夜鳴ル、響暗天 そろしう鳴きののしるに、皆人起きなどしぬなり。うへもうちおどろかせおは はしら にはとめ・ ふみ

9. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

かたうど しいらへたるとて、「すべて物聞えず。方人とたのみきこゆれば、人の言ひふちの治安一一年 ( 一 0 = 一 l) のことで疑わ しい。三巻本「閑院の左大将」。 = 当時「うち臥しの巫女」という るしたるさまに取りなしたまふ」など、いみじうまめだちてうらみたまふ。 巫女がいたことが『大鏡』『今昔物 。、かなる事をか聞えつる。さらに聞きとめたまふ事なし」など語集』などに見える。同一人物か。 一ニ『紫式部日記』に、藤原実成の 言ふ。かたはらなる人をひきゅるがせば、「さるべき事もなきをほとほり出で舞姫の付添として見える人物か。 一三左京の親「うち臥し」に「打ち たまふ、やうこそあらめ」とて、はなやかに笑ふに、「これもかの言はせたま臥して」をかけてからかったもの。 一四「なり」は伝聞。 一五自分の味方をしてくれる人。 ふならむ」と、いと物しと思へり。「さやうにさやうの事をなむ言ひはべらぬ。 一六以前から世間の人が ( 私が左 のち 人の言ふだににくきものを」と言ひて、引き入りにしかば、後にもなほ、「人京に通うと ) うわさをしていると 同じふうに事を解釈なさる。 てんじゃうびと に恥ちがましき事言ひつけたる」とうらみて、「殿上人の、笑ふとて、言ひ出宅本当に「横になる」の意味だけ で言ったのだと言いのがれた。 ひとり でたるなり」とのたまへば、「さては一人をうらみたまふべくもあらざンなる天自分の加勢をさせようと。 一九かんかんに怒る意。 ニ 0 悪口を言うのは。 に、あやし」など言へど、その後は絶えてやみたまひにけり。 三むりにこじつけて言う。 一三殿上人が、そう言えば人が笑 段 うだろうというわけで、でたらめ 一六七昔おばえて不用なるもの を言い出したのだ。 ニ三私との交際。 からゑ ふよう うげん たたみふ 昔おばえて不用なるもの繧繝ばしの畳の旧りて、ふし出で来たる。唐絵の = 四昔は立派だったが、今は役に 立たぬもの。 ニ五 ぢずりも 7 びやうぶおもて 屏風の表そこなはれたる。藤のかかりたる松の木の枯れたる。地摺の裳の花か一宝縹色があせたの。 「あなあやし 一八 きこ 一九 はなだ

10. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

117 第 216 ~ 218 段 一三人々が花や蝶よといって浮か れている日も青ざしをおくってく 二一七十月十余日の月いと明かきに れたあなたは私の心を知っていた のですね。長保二年とすれば、中 宮に親身の敬愛をよせる作者の気 十月十余日の月いと明かきに、あるきて物見むとて、女房十五六人ばかり、 持を感謝したもの。 くれなゐ きめうへ みな濃き衣を上に、引きかへしつつありし中に、中納言の君の、紅の張りたる一四濃い紫色の着物。 すそ 三裾を折り返して、の意か。 かみ くび を着て、頸より髪をかい越したまへりしかば、あたらしきそとは、よくも似た一六中宮付きの女房。↓一三二段。 宅わかりにくい 髪を後ろに垂 ゅげひのすけ まひしかな。靫負佐とそ、若き人々にはつけたりし。しりに立ちて笑ふも知らさず前に振り越してまわすことか。 そとば 一 ^ 不審。「あたらしき卒都婆」と みる説もあるが「そ」を仮に「衣」と ずかし。 解いておく。 一九衛門府の次官。↓田五二段。 赤色のを着るので、中納言の君 二一八大蔵卿ばかり耳とき人はなし の紅色のつつばった着物のこつけ いな姿をたとえたものであろう。 おほくらきゃう 大蔵卿ばかり耳とき人はなし。まことにまっ毛の落つるほども聞きつべくぞニ 0 「には」がない方が通じやすい にしおもて しきみぎうし おほいどのしゐの ありし。職の御曹司の西面に、この大殿の四位少将とて、物言ふに、うちあるニ一藤原正光。長徳四年 ( 究 0 十 月大蔵卿 あふぎ つばね 人、「この少将に、扇の絵の事言へ」とささめけば、「今かの君立ちたまひなむ一三作者の局がある場所。 ニ三「この大殿」は道隆であろう。 なになに にを」と、みそかに言ひ入るるを、その人だにえ聞きつけで、「何々」と、耳「四位少将」は誰をさすか不明。 一西大蔵卿 をかたぶくるに、手を打ちて、「にくし。さのたまはば、今日は立たじ」とのニ五下に「言はむ」を省略 ニ五 ニ四