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検索対象: 完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢

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完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢


訳 日 本 の 古 典 44 平 家 物 語 一 市 古 貞 次 校 注 ・ 訳 完 ′ 00 小 学 館

完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢


完 訳 日 本 の 古 典 第 四 + 四 巻 平 家 物 語 曰 昭 和 年 5 月 日 初 版 発 行 定 価 一 七 〇 〇 円 校 注 ・ 訳 者 市 古 貞 次 発 行 者 相 賀 徹 夫 印 刷 所 凸 版 印 刷 株 式 会 社 発 行 所 株 式 会 社 小 学 館 〒 期 東 京 都 千 代 田 区 一 ッ 橋 一 一 ー 三 ー 振 替 口 座 東 京 八 ー 二 〇 〇 番 電 話 編 集 ( 〇 三 ) 一 一 三 〇 ー 五 六 六 九 業 務 ( 〇 三 ) 二 三 〇 ー 五 三 三 三 販 売 ( 〇 三 ) 一 一 三 〇 ー 五 七 六 八 ・ 造 本 に は 十 分 注 意 し て お り ま す が 、 万 一 、 落 丁 ・ 乱 丁 な ど の 不 良 品 が あ り ま し た ら お と り か え い た し ま す 。 ・ 本 書 の 一 部 あ る い は 全 部 を 、 無 断 で 複 写 複 製 ( コ ピ ー ) す る こ と は 、 法 律 で 認 め ら れ た 場 合 を 除 き 、 著 作 者 お よ び 出 版 者 の 権 利 の 侵 害 と な り ま す 。 あ ら か し め 小 社 あ て 許 諾 を 求 め て く だ さ い Printed in Japan ◎ T. ltiko 1985 ( 著 者 検 印 は 省 略 ISBN4 ・ 09 ・ 556044 ・ 4 い た し ま し た )

完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢


方 丈 記 神 田 秀 夫 ( 武 蔵 大 学 ) 日 本 の 古 典 」 全 巻 の 内 容 永 積 安 明 ( 神 戸 大 学 ) 徒 然 草 荻 原 浅 男 ( 千 葉 大 学 ) 国 古 事 記 国 国 と は ず カ た り ・ 久 保 田 淳 ( 東 京 大 学 ) 小 島 憲 之 ( 大 阪 市 立 大 学 ) 佐 竹 昭 広 ( 成 城 大 学 ) ー 萬 葉 集 7 因 木 下 正 俊 ( 関 西 大 学 ) 囮 回 宇 治 拾 遺 物 語 圄 品 讐 第 大 学 ) 中 田 祝 夫 ( 筑 波 大 学 ) 回 日 本 霊 異 記 市 古 貞 次 ( 東 京 大 学 ) 囮 ー 囮 平 家 物 語 7 同 小 沢 正 夫 ( 中 京 大 学 ) 回 古 今 和 歌 集 囮 謡 曲 集 三 道 小 山 弘 志 ( 国 文 学 研 究 資 料 館 ) 佐 藤 健 一 郎 ( 武 蔵 野 美 術 大 学 ) 表 章 ( 法 政 大 学 ) 竹 取 物 語 回 謡 曲 集 0 風 姿 花 伝 佐 藤 喜 久 雄 ( 学 習 院 大 学 ) 片 桐 洋 一 ( 大 阪 女 子 大 学 ) 福 井 貞 助 ( 静 岡 大 学 ) 画 伊 勢 物 語 北 川 忠 彦 ( 京 都 女 子 大 学 ) 安 田 章 ( 京 都 大 学 ) 松 村 誠 一 ( 成 蹊 大 学 ) 囮 狂 言 集 土 佐 日 記 国 御 伽 草 子 集 大 島 建 彦 ( 東 洋 大 学 ) 木 村 正 中 ( 学 習 院 大 学 ) 伊 牟 田 経 久 ( 鹿 児 島 大 学 ) 回 蜻 蛉 日 記 好 色 一 代 男 康 隆 ( 早 稲 田 大 学 ) 松 尾 聰 ( 学 習 院 大 学 ) 永 井 和 子 ( 学 習 院 大 学 ) 回 囮 枕 草 子 圄 好 色 五 人 女 東 明 雅 ( 信 州 大 学 ) 阿 部 秋 生 ( 実 践 女 子 大 学 ) 今 井 源 衛 ( 梅 光 女 学 院 大 学 ) 国 回 ー 源 氏 物 語 ? 田 好 色 一 代 女 和 泉 式 部 日 記 谷 脇 理 史 ( 筑 波 大 学 ) 藤 岡 忠 美 ( 神 戸 大 学 ) 国 日 本 永 代 蔵 中 野 幸 一 ( 早 稲 田 大 学 ) 紫 式 部 日 記 大 養 廉 ( お 茶 の 水 女 子 大 学 ) 万 の 文 反 古 更 級 日 記 神 保 五 彌 ( 早 稲 田 大 学 ) 世 間 胸 算 用 CÜ 鈴 木 一 雄 ( 明 治 大 学 ) 夜 の 寝 覚 井 本 農 一 ( 実 践 女 子 大 学 ) 中 村 俊 定 ( 早 稲 田 大 学 図 芭 蕉 句 集 堀 信 夫 ( 神 戸 大 学 ) 堤 中 納 言 物 語 稲 賀 敬 一 一 ( 広 島 大 学 ) 井 本 農 一 ( 実 践 女 子 大 学 ) 栗 山 理 一 ( 成 城 大 学 ) 久 保 木 哲 夫 ( 都 留 文 科 大 学 ) 国 芭 蕉 文 集 ・ 去 来 抄 村 松 友 次 ( 東 洋 大 学 ) 無 名 草 子 近 松 門 左 衛 門 集 森 修 ( 大 阪 市 立 大 学 ) 鳥 越 文 蔵 ( 早 稲 田 大 学 ) 橘 健 一 ズ 岐 阜 女 子 大 学 ) 四 大 鏡 圄 雨 月 物 語 高 田 衛 ( 都 立 大 学 ) 今 昔 物 語 集 7 国 馬 淵 和 夫 ( 中 央 大 学 ) 国 東 文 麿 ( 早 稲 田 大 学 ) 中 村 博 保 ( 静 岡 大 学 ) 本 朝 世 俗 部 今 野 達 ( 横 浜 国 立 大 学 ) 春 雨 物 語 栗 山 理 一 ( 成 城 大 学 ) 新 間 進 一 ( 青 山 学 院 大 学 ) 国 梁 塵 秘 抄 国 蕪 村 集 ・ 一 茶 集 暉 埈 康 隆 ( 早 稲 田 大 学 ) 国 国 新 古 今 和 歌 集 冒 峯 村 文 人 ( 国 際 基 督 教 大 学 ) 古 典 詞 華 集 冒 山 本 健 吉 ( 文 芸 評 論 家 ) 松 田 成 穂 ( 金 城 学 院 大 学 ) 石 埜 敬 子 ( 跡 見 学 園 短 期 大 学 ) 増 古 和 子 ( 上 野 学 園 大 学 ) 丸 山 一 彦 ( 字 都 宮 大 学 ) 松 尾 靖 秋 ( 工 学 院 大 学 )

完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢


5 凡 例 凡 例 一 、 本 書 の 底 本 に は 、 東 京 大 学 国 語 研 究 室 所 蔵 の 『 平 家 物 語 』 ( 旧 高 野 辰 之 所 蔵 。 通 称 高 野 本 、 覚 一 別 本 ) を 用 や し ろ ま な あ っ た げ ん な 、 覚 一 系 の 諸 本 お よ び 元 和 七 年 (一 六 lll) 板 本 ( 元 和 版 ) 、 屋 代 本 、 真 字 熱 田 本 な ど を 参 照 し た 。 本 巻 に は 、 巻 第 七 か ら 巻 第 九 ま で を 収 め た 。 巻 十 以 下 は 、 本 書 の 第 四 冊 に 収 め る 。 さ し え 一 、 本 文 中 の 挿 絵 は 、 明 暦 二 年 ( 一 六 契 ) 板 本 に 収 め ら れ た も の の 一 部 で あ る 。 一 、 本 文 は 、 読 み や す い よ う に と 考 え 、 つ ぎ の よ う な 操 作 を 行 っ た 。 1 目 録 ・ 章 段 イ 底 本 で は 、 そ れ ぞ れ の 巻 頭 に 目 録 を 掲 げ て い る が 、 本 文 中 に は 特 に 章 段 を 設 け ず 、 該 当 箇 所 の 行 頭 右 脇 に 章 段 名 ( 目 録 と 表 記 な ど の 異 な る も の が あ る ) を 補 入 す る 体 裁 を と っ て い る 。 本 書 で は 一 貫 し て 、 本 文 中 に 補 入 さ れ た 章 段 名 に よ っ て 、 章 段 を 区 切 っ た 。 2 句 読 点 ・ 段 落 イ 句 読 点 は 、 底 本 に あ る 朱 点 を 尊 重 し な が ら 、 本 文 の 語 調 を 生 か し つ つ 、 適 宜 に 施 し た 。 ロ 段 落 も 、 本 文 理 解 の た め に 適 当 と 考 え る 箇 所 に 、 新 た に 設 け た 。 現 代 語 訳 の 段 落 は 、 本 文 に 準 じ て 設 け た 。 3 会 話 ・ ・ 心 中 思 惟 カ く い ち ・

完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢


平 家 物 語 54 一 平 貞 能 。 家 貞 ( 田 一 五 ハ ー 一 〇 行 ) の 子 。 「 筑 後 守 貞 能 、 筑 前 、 肥 後 両 国 を 給 は ツ て 鎮 西 の 謀 叛 た ひ ら げ に 西 国 へ 発 行 す 」 ( 巻 六 ・ 嗄 声 ) 。 一 一 以 下 九 州 の 豪 族 。 肥 後 国 ( 熊 本 県 ) 菊 池 郡 の 菊 池 高 直 、 筑 前 国 ( 福 岡 県 ) 筑 紫 郡 の 原 田 種 直 な ど 。 松 浦 党 は 肥 前 国 ( 佐 賀 県 ) 松 浦 郡 に き く ち ま つ ら た う お な じ き ひ ご の か み さ だ よ し ち ん ぜ い む ほ ん い た 氏 族 の 総 称 。 同 七 月 十 四 日 、 肥 後 守 貞 能 、 鎮 西 の 謀 反 た ひ ら げ て 、 菊 池 、 原 田 、 松 浦 党 三 鞍 を 固 定 す る た め 、 馬 の 腹 に し ゃ う ら く し め る 帯 。 以 下 三 千 余 騎 を 召 し 具 し て 上 洛 す 。 鎮 西 は 纔 か に た ひ ら げ ど も 、 東 国 北 国 の い 四 源 満 仲 の 弟 満 政 の 子 孫 。 佐 渡 源 太 重 実 の 子 。 為 朝 を 捕 え た 功 に く さ い か に も し づ ま ら ず 。 よ り 右 衛 門 尉 に な っ た ( 兵 範 記 ・ 保 お な じ き ろ く は ら へ ん 同 廿 二 日 の 夜 判 ば か り 、 六 波 羅 の 辺 お び た た し う 騒 動 す 。 馬 に 鞍 お き 腹 帯 元 元 年 八 月 条 ) 。 五 源 為 義 八 男 。 義 朝 の 弟 。 鎮 西 の ち か た き し め 、 物 共 東 西 南 北 へ は こ び か く す 。 た だ 今 敵 の う ち 入 る 様 な り 。 あ け て 後 聞 ( 九 州 ) に 住 し た こ と か ら の 称 。 四 六 為 朝 に と っ て の 自 軍 の 意 。 あ ち ん ぜ い ひ と と せ ほ う げ ん み の げ ん じ さ ど の ゑ も ん の じ よ う し げ さ だ え し は 、 美 濃 源 氏 佐 渡 衛 門 尉 重 貞 と い ふ 者 あ り 。 一 年 保 元 の 合 戦 の 時 、 鎮 西 る い は 「 院 ( 崇 徳 院 ) 方 」 の 意 か 。 セ 「 あ た む 」 は 敵 視 す る 。 な お お ち う と は ち ら う た め と も 六 の 八 郎 為 朝 が か た の い く さ に ま け て 落 人 に な ツ た り し を 、 か ら め て い だ し た り 『 尊 卑 分 脈 』 に 後 に 頼 朝 に よ っ て 重 ち ゅ う 貞 の 子 重 満 以 下 が 誅 さ れ た と あ る 。 う ゑ も ん の じ よ う け ん じ ゃ う ひ や う ゑ の じ よ う し 勧 賞 に 、 も と は 兵 衛 尉 た り し が 右 衛 門 尉 に な り ぬ 。 是 に よ ッ て 一 門 に は あ た ^ 大 津 市 坂 本 。 琵 琶 湖 岸 。 比 叡 山 へ の 東 の 登 山 口 。 わ の い の ま れ て 平 家 に へ つ ら ひ け る が 、 其 夜 の 夜 半 ば か り 、 六 波 羅 に 馳 せ 参 ッ て 申 し け 九 根 井 小 弥 太 行 親 の 子 ( 滋 野 氏 系 図 、 延 慶 本 等 ) 。 ひ え い さ ん ひ ん が し ぎ か も と る は 、 「 木 曾 既 に 北 国 よ り 五 万 余 騎 で せ め の ば り 、 比 叡 山 東 坂 本 に み ち ノ 、 一 0 比 叡 山 。 中 国 浙 江 省 の 天 台 宗 ( 現 代 語 訳 一 一 六 五 ハ ー ) げ も の ど も し ゅ し ゃ う の み や こ お ち 主 上 都 落 す で や ん さ ま は ら だ く ら は る び

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平 家 物 語 28 に ′ り や 、 つ ば う さ ん ぢ ゃ う さ る ほ ど に 、 源 平 両 方 陣 を あ は す 。 陣 の あ は ひ わ づ か に 三 町 ば か り に 寄 せ 一 一 町 は 約 一 〇 九 せ い び や う ニ 精 兵 に 同 じ 。 本 書 で は 専 ら 勢 た て お も て あ は せ た り 。 源 氏 も す す ま ず 、 平 家 も す す ま す 。 勢 兵 十 五 騎 、 楯 の 面 に す す ま の 字 を 用 い る 。 射 手 と し て す ぐ れ う は や か ぶ ら て い る 者 。 「 強 弓 勢 兵 」 と 続 け る 例 せ て 、 十 五 騎 が 上 矢 の 鏑 を 平 家 の 陣 へ ぞ 射 入 れ た る 。 平 家 又 は か り 事 と も 知 ら が 多 い 。 さ ん じ っ き 三 「 十 五 騎 を 出 い て 」 以 下 に か か ず 、 十 五 騎 を 出 い て 十 五 の 鏑 を 射 返 す 。 源 氏 卅 騎 を 出 い て 射 さ す れ ば 、 平 家 る 。 源 氏 が し た の と 同 様 に 、 の 意 。 四 「 い だ し て 」 の 音 便 。 卅 騎 を 出 い て 卅 の 鏑 を 射 か へ す 。 五 十 騎 を 出 せ ば 五 十 騎 を 出 し あ は せ 、 百 騎 を 出 せ ば 百 騎 を 出 し あ は せ 、 両 方 百 騎 づ っ 陣 の 面 に す す ん だ り 。 互 に 勝 負 を せ ん と は や り け れ ど も 、 源 氏 の 方 よ り 制 し て 勝 負 を せ さ せ ず 。 源 氏 は か 様 に し て 日 を く ら し 、 平 家 の 大 勢 を 倶 梨 迦 羅 が 谷 へ 追 ひ お と さ う ど た ば か り け る を 、 す こ し も さ と と も ら ず し て 、 共 に あ ひ し ら ひ 日 を く ら す こ そ は か な け れ 。 次 第 に く ら う な り け れ ば 、 き た み な み 六 か ら め て せ い 北 南 よ り ま は ツ つ る 搦 手 の 勢 さ ん じ ふ お ほ ぜ い か た 4 い ・ 人 た が ひ ゃ う こ と る れ 落 へ 谷 五 後 の 不 幸 な 事 態 を 予 測 で き す 羅 に 行 動 し て い る の を 、 哀 れ ん で い , っ 。 梨 六 「 ま は り つ る 」 の 促 音 便 。 搦 手 に ま わ っ た の は 仁 科 ・ 高 梨 ら 七 千 氏 平 余 騎 と 樋 口 次 郎 ら 七 千 余 騎 。 ↓ 二 っ 一 ハ ー 一 〇 行 。

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363 図 録 単 か ら ぎ の い え し え り 唐 衣 の 返 襟 単 ひ ご し か さ 0 う も , い つ つ ぎ 髜 重 袿 ( 五 衣 ) か ら ぎ れ 0 さ 0 う ち 、 い つ つ ぎ 唐 衣 重 袿 ( 五 衣 ) ひ ~ - し 表 着 重 袿 ( 五 衣 ) 単 単 卩 、 女 房 装 束 姿 ( 三 十 六 歌 仙 絵 巻 ) 単 か さ 0 ・ 1 ち , い つ つ ぎ れ 重 袿 ( 五 衣 ) 単 示 嵂 姿 ( 春 日 権 現 験 記 ) 表 ( 平 家 納 経 ) こ そ ′ 、 7 袴 ー 嵂 姿 ( 春 日 権 現 験 記 ) あ ま : み ー 尼 衣 ( 源 氏 物 語 絵 巻 )

完訳 日本の古典 第四十四巻 平家物語 ㈢


一 知 康 の 声 を 聞 き と れ ぬ よ う に ッ て 身 に あ た る べ し 。 ぬ か む 太 刀 は 身 を き る べ し 」 な ン ど と の の し り け れ ば 、 す る 。 ロ 合 戦 で 負 け て 兵 の 戦 意 を 喪 失 さ せ な い た め で あ る 。 木 曾 、 「 さ な い は せ そ 」 と て 、 時 を ど ッ と っ く る 。 ニ 『 玉 葉 』 に 、 義 仲 勢 が 法 住 寺 に 語 か ら め て ひ ぐ ち の じ ら う か ね み つ 物 さ る 程 に 、 搦 手 に さ し つ か は し た る 樋 口 次 郎 兼 光 、 新 熊 野 の 方 よ り 時 の 声 を 押 し 寄 せ 、 未 刻 ( 午 後 二 時 頃 ) 鬨 の 家 声 が 聞 え 、 申 刻 ( 午 後 四 時 頃 ) 官 軍 ほ ふ ぢ ゅ う じ ど の ・ 一 と 1 一 と は 悉 く 敗 れ た と あ る 。 平 ぞ あ は せ た る 。 鏑 の な か に 火 を い れ て 、 法 住 寺 殿 の 御 所 に 射 た て た り け れ ば 、 三 以 下 一 一 行 、 巻 五 「 富 士 川 」 ( - 一 く う ・ み や う く わ 一 四 五 ハ ー 八 ・ 九 行 ) と 同 文 。 を り ふ し 風 は は げ し し 、 猛 火 天 に も え あ が ツ て 、 ほ の ほ は 虚 空 に ひ ま も な し 。 四 七 条 大 路 の 東 端 、 鴨 川 付 近 。 い く さ の 行 事 知 康 は 、 人 よ り さ き に 落 ち に け り 。 行 事 が お つ る う へ は 、 二 万 余 五 延 慶 本 「 摂 津 源 氏 多 田 ノ 蔵 人 、 豊 島 冠 者 、 大 田 太 郎 等 固 タ リ ケ 人 の 官 軍 ど も 、 我 さ き に と そ 落 ち ゅ き け る 。 あ ま り に あ わ て さ わ い で 、 弓 と る ル 」 。 六 在 所 と 同 じ 。 そ の 辺 に 住 む 者 。 あ る い な ぎ な た わ が あ し ゃ ね う え や の え 者 は 矢 を 知 ら ず 、 矢 を と る 者 は 弓 を 知 ら ず 。 或 は 長 刀 さ か さ ま に つ い て 、 我 足 セ 屋 根 上 あ る い は 屋 上 の 転 か 。 ャ ネ イ 熱 田 本 「 屋 上 」 、 元 和 版 「 屋 禰 」 。 あ る い は ず お そ い つ き つ ら ぬ く 者 も あ り 、 或 は 弓 の 弭 物 に か け て 、 え は づ さ で 捨 て て に ぐ る 者 も ^ 「 襲 の 石 」 の 転 か 。 屋 根 板 を 押 え る た め に 置 く 石 。 熱 田 本 な ど つ の く に げ ん じ オ ソ イ 「 襲 ノ 石 」 。 あ り 。 七 条 が す ゑ は 摂 津 国 源 氏 の か た め た り け る が 、 七 条 を 西 へ お ち て 行 く 。 九 「 仕 る 」 は 謙 譲 語 。 相 手 が 町 の お ち う と か ね て 軍 以 前 よ り 、 「 落 人 の あ ら む ず る を ば 、 用 意 し て う ち こ ろ せ 」 と 、 御 所 者 な の で こ う い う 言 い 方 が さ れ る 。 一 0 「 這 ふ 」 を 重 ね て 継 続 を 表 す 語 。 ぎ い ぢ た て ひ ろ う よ り 披 露 せ ら れ た り け れ ば 、 在 地 の 者 共 、 屋 ね い に 楯 を つ き 、 お そ へ の 石 を と 立 っ て 歩 け な い よ う な 状 態 の 形 容 。 一 一 事 に 対 し て 平 気 な こ と 。 こ こ は 、 恥 知 ら す 、 く ら い の 意 。 り あ つ め て 、 待 ち 懸 け た る と こ ろ に 、 摂 津 国 源 氏 の お ち け る を 、 「 あ は や 落 人 も ん ど の つ か さ か ゆ ひ む ろ 三 主 水 司 ( 水 ・ 粥 ・ 氷 室 な ど を よ 」 と て 、 石 を 拾 ひ か け 、 さ ん み 、 に 打 ち け れ ば 、 「 こ れ は 院 が た ぞ 。 あ や ま っ か さ ど る 役 所 ) の 長 官 。 ( 現 代 語 訳 三 〇 四 ハ ー ) い く 一 し つ で う か ぶ ら い ま ぐ ま の か た

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平 家 物 語 巻 第 七

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平 家 物 語 巻 第 九