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検索対象: 完訳 日本の古典 第二十一巻 源氏物語 ㈧

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完訳 日本の古典 第二十一巻 源氏物語 ㈧


完 訳 日 本 の 古 典 21 源 氏 物 語 八 ク 0 0 小 学 館

完訳 日本の古典 第二十一巻 源氏物語 ㈧


完 訳 日 本 の 古 典 第 二 十 一 巻 源 氏 物 囚 昭 和 年 月 引 日 初 版 発 行 定 価 一 九 〇 〇 円 阿 部 秋 生 秋 山 虔 校 注 ・ 訳 者 今 井 源 衛 鈴 木 日 出 男 発 行 者 相 賀 徹 夫 印 刷 所 凸 版 印 刷 株 式 会 社 発 行 所 株 式 会 社 小 学 館 〒 東 京 都 千 代 田 区 一 ッ 橋 二 ー 三 ー 振 替 口 座 東 京 八 ー 二 〇 〇 番 電 話 編 集 ( 〇 三 ) 二 九 二 ー 四 七 六 三 業 務 ( 〇 三 ) 一 一 三 〇 ー 五 三 三 三 販 売 ( 〇 三 ) 一 一 三 〇 ー 五 七 三 九 ・ 造 本 に は 十 分 注 意 し て お り ま す が 、 万 一 、 落 丁 ・ 乱 丁 な ど の 不 良 品 が あ り ま し た ら お と り か え い た し ま す 。 ・ 本 書 の 一 部 あ る い は 全 部 を 、 無 断 で 複 写 複 製 ( コ ピ ー ) す る こ と は 、 法 律 で 認 め ら れ た 場 合 を 除 き 、 著 作 者 お よ び 出 版 者 の 権 利 の 侵 害 と な り ま す 。 あ ら か し め 小 社 あ て 許 諾 を 求 め て く だ さ い Printed in Japan ( 著 者 検 印 は 省 略 A. Abe K. Akiyama G. lmai H. Suzuki い た し ま し た ) ISBN4 ・ 09 ・ 55602L5 1987

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付 録 引 歌 一 覧 各 巻 の 系 図 地 図 : 官 位 相 当 表 ・ ・ ロ 絵 目 次 源 氏 物 語 絵 巻 / 竹 河 ・ 源 氏 物 語 絵 巻 / 橋 姫 : ・ 源 氏 物 語 図 扇 面 / 橋 姫 ・ 総 角 : ・ 〈 装 丁 〉 中 野 博 之 ・ 四 九 八 ・ : 五 0 五 ・ : 五 0 八

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付 録 引 歌 一 覧 各 巻 の 系 図 地 図 : 官 位 相 当 表 ・ ・ ロ 絵 目 次 源 氏 物 語 絵 巻 / 竹 河 ・ 源 氏 物 語 絵 巻 / 橋 姫 : ・ 源 氏 物 語 図 扇 面 / 橋 姫 ・ 総 角 : ・ 〈 装 丁 〉 中 野 博 之 ・ 四 九 八 ・ : 五 0 五 ・ : 五 0 八

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源 氏 物 語 6 4 見 出 し は 、 本 文 に 付 し た 見 出 し と 同 じ も の を 現 代 語 訳 の 該 当 箇 所 に 付 け た 。 原 文 と 現 代 語 訳 と の 照 合 の 検 索 の 便 を は か り 、 そ れ そ れ 数 ベ ー ジ お き の 下 段 に 、 対 応 す る べ ー ジ 数 を 示 し た 。 一 、 巻 末 評 論 は 、 本 巻 所 収 の 巻 々 に 関 連 し て 問 題 と な る テ ー マ を 一 つ と り あ げ て 論 じ た 。 一 、 巻 末 付 録 と し て 、 「 引 歌 一 覧 」 「 各 巻 の 系 図 」 「 地 図 」 「 官 位 相 当 表 」 を 収 め た 。 一 、 本 巻 の 執 筆 に あ た っ て の 分 担 は 、 次 の と お り で あ る 。 本 文 は 、 阿 部 秋 生 が 担 当 し た 。 脚 注 は 、 秋 山 虔 と 鈴 木 日 出 男 が 執 筆 し た 。 現 代 語 訳 は 、 秋 山 虔 が 執 筆 し た 。 巻 末 評 論 は 、 今 井 源 衛 が 執 筆 し た 。 付 録 の 「 引 歌 一 覧 」 は 、 鈴 木 日 出 男 が 執 筆 し た 。 一 、 そ の 他 1 ロ 絵 の 構 成 ・ 選 定 ・ 図 版 解 説 に つ い て は 田 口 栄 一 氏 を 煩 わ し た 。 2 ロ 絵 に 掲 載 し た 『 源 氏 物 語 絵 巻 』 に つ い て は 徳 川 黎 明 会 の 、 『 源 氏 物 語 図 扇 面 』 に つ い て は 浄 土 寺 の 協 力 を 得 た 。 5 4 3 2 1

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源 氏 物 語 498 △ 桐 壺 院 匂 宮 各 巻 の 系 図 △ 葵 の 上 朱 雀 院 △ 紫 の 上 ( 対 の 上 、 紫 ) 明 石 の 君 齎 の ) △ 源 花 散 里 女 三 の 宮 ( 黔 、 母 ) 宮 の 若 君 、 一 一 品 の 宮 の 、 若 君 、 源 中 将 、 薫 る 中 ・ 将 、 中 将 、 三 位 宰 相 、 明 石 の 中 宮 宰 相 中 将 、 右 の 中 将 秋 好 中 宮 ( 后 の 宮 ) 氏 ( 院 、 光 る 源 氏 ) 冫 , 一 完 の 帝 、 上 、 院 ) 女 宮 、 冷 泉 院 の 一 の 宮 、 姫 宮 、 院 の 姫 宮 弘 徼 殿 女 御 壮 殿 の ) 雲 居 雁 ( = 一 条 殿 ) 右 の 大 臣 、 大 殿 、 大 タ 霧 ( 矛 臣 、 右 大 臣 、 大 将 藤 典 侍 ( 典 侍 ) △ 致 仕 の 大 臣 更 衣 フ 上 帝 龕 默 、 帝 、 ) 一 、 本 巻 所 収 の 登 場 人 物 を 各 巻 ご と に ま と め た 系 図 で あ る 。 一 、 △ は 、 そ の 巻 に お け る 故 人 を 示 す 。 、 ( ) 内 は 、 そ の 巻 で の 呼 び 名 を 示 す 。 常 陸 の 宮 冫 葉 の 宮 ( 一 条 宮 ) 丑 ( 大 姫 君 ) ) 権 中 納 言 六 の 君 匂 宮 三 の 宮 兵 部 卿 兵 部 卿 宮 匂 ふ 兵 部 卿 五 の 宮 衛 門 督 大 弁 春 宮 一 の 宮 中 の 君 ( 中 姫 君 ) 二 の 宮

完訳 日本の古典 第二十一巻 源氏物語 ㈧


源 氏 物 語

完訳 日本の古典 第二十一巻 源氏物語 ㈧


5 凡 例 本 文 の 見 開 き ご と に 注 番 号 を 通 し て 付 け 、 そ の 注 釈 は 見 開 き 内 に 収 め る よ う に 心 が け た 。 だ が 、 ス ペ ー ス の 関 係 で 、 時 に は 前 の ペ ー ジ あ る い は 後 の ペ ー ジ の 注 を 参 照 す る よ う 、 ↓ を 付 し て ペ ー ジ と 注 番 号 を 示 し た 。 3 『 源 氏 物 語 一 ~ 七 』 ( 第 一 冊 ~ 第 七 冊 ) を 参 照 す べ き こ と を 示 す 場 合 は 、 次 の よ う に し た 。 ↓ 帚 木 ① 四 九 ハ ー ( 本 文 を 参 照 す る 場 合 ) ↓ 紅 葉 賀 圄 五 七 ハ ー 注 一 一 三 ( 脚 注 を 参 照 す る 場 合 ) ↓ 須 磨 3 〔 一 四 〕 ( 本 文 中 の 太 字 見 出 し の 章 段 を 参 照 す る 場 合 ) 4 語 釈 は 、 ス ペ ー ス の 許 す か ぎ り 、 語 義 ・ 語 感 ・ 語 法 ・ 文 脈 ・ 物 語 の 構 成 ・ 当 時 の 社 会 通 念 な ど に も ふ れ な が ら 、 読 解 ・ 鑑 賞 の 資 と な る よ う 心 が け た 。 段 落 全 体 に わ た る 問 題 、 と く に 鑑 賞 ・ 批 評 な ど に は 、 0 を 付 し て 記 し た 。 6 引 歌 が あ る 部 分 の 注 は 、 当 該 引 歌 と そ の 歌 が 収 録 さ れ て い る 作 品 お よ び 作 者 と を あ げ る に と ど め 、 引 歌 の 現 代 語 訳 と 解 説 と は 、 巻 末 付 録 「 引 歌 一 覧 」 に 掲 げ た 。 7 登 場 人 物 ・ 官 職 ・ 有 職 故 実 に つ い て は 、 本 文 の 読 解 ・ 鑑 賞 に 必 要 な 範 囲 内 に と ど め た の で 、 巻 末 付 録 の 「 系 図 」 「 地 図 ー 「 官 位 相 当 表 」 を も 併 せ て 参 照 さ れ た い 。 一 、 現 代 語 訳 に つ い て は 、 次 の よ う な 配 慮 の も と に 執 筆 し た 。 原 文 に 即 し て 訳 す こ と を 原 則 と し た が 、 ま た 独 立 し た 現 代 文 と し て も 味 わ い 得 る よ う に つ と め た 。 2 そ の た め に 、 必 要 に 応 じ て 、 ① 主 語 ・ 述 語 の 補 充 、 ② 語 順 の 変 更 、 ③ 会 話 ・ 独 白 ( モ ノ ロ ー グ ) ・ 心 内 語 ・ 引 用 に お け る 「 の 添 加 、 ④ 文 中 の 言 い さ し の 言 葉 に は 下 に 補 い の 言 葉 の 付 加 な ど の 工 夫 を し た 。 3 和 歌 は 、 全 文 を 引 用 し た の ち 、 そ の 現 代 語 訳 を ( ) 内 に 示 し た 。

完訳 日本の古典 第二十一巻 源氏物語 ㈧


十 月 と も な る と 、 毎 年 毎 年 時 雨 は 降 っ た け れ ど も 、 こ ん な に 逢 は ぬ こ ろ か も 」 。 物 語 で は 、 匂 宮 の 宇 治 行 を 邪 魔 だ て る -4 も 袖 の 濡 れ る 時 は な か っ た 。 支 障 の 多 い こ と を い う 。 カ カ い し レ - う ・ み あ 出 典 末 詳 。 前 出 ( ↓ 葵 三 八 四 ハ ー 上 段 な ど ) 。 『 河 海 抄 』 な ど ・ ・ 2 水 ご も り の 神 に 問 ひ て も 聞 き て し が 恋 ひ つ つ 逢 語 ( 古 今 六 帖 ・ 第 四 「 片 恋 」 ) 古 注 の 一 部 に は 、 「 い に し へ も 今 も 昔 も 行 く 末 も か く 袖 ひ は ぬ 何 の 罪 ぞ と 物 水 中 に 隠 れ て い る 神 に た ず ね て 聞 き た い も の だ 。 恋 し い 恋 し 氏 つ る 折 は な か り き 」 ( 出 典 末 詳 ) を も 掲 げ る 。 物 語 で は 、 匂 い と 思 い 続 け な が ら も 逢 え な い の は 、 何 の 罪 に よ る の か と 。 源 宮 が 中 の 君 へ の 「 な が む る は : ・ 」 の 歌 に さ ら に 付 け 加 え た 言 葉 。 折 か ら 時 雨 の 時 節 で あ る と こ ろ か ら 、 こ ん な 時 雨 は 物 語 で は 、 薫 が 大 君 に 、 大 君 の 病 気 は ど ん な 罪 の 報 い な の か と 問 う 言 葉 。 引 歌 と し な く て よ い か も し れ な い が 、 次 に は じ め て と 思 わ れ る ほ ど 悲 し み の 涙 に 濡 れ た と す る 。 し か し 姫 君 た ち は こ れ を 、 「 耳 馴 れ に た る 」 こ ん な 折 の 常 薫 が 冗 談 め か し く 、 「 人 の 嘆 き 負 ふ こ そ か く は あ む な れ 」 套 表 現 に す ぎ な い と 受 け と め る 。 と 言 う 文 脈 の 流 れ か ら 、 引 歌 の あ る 表 現 と み て お き た い 。 う っ せ み か ら あ ら れ み や ま け ぶ り っ ー 0 霰 降 る 深 山 の 里 の わ び し き は 来 て た は や す く ・ ・ 7 空 蝉 は 骸 を 見 つ つ も 慰 め つ 深 草 の 山 煙 だ に 立 て ( 後 撰 ・ 冬 ・ 四 六 九 読 人 し ら ず ) ( 古 今 ・ 哀 傷 ・ 八 三 一 僧 都 勝 延 ) 訪 ふ 人 も な し 霰 の 降 る 深 山 の 里 の 寂 し さ は 、 こ こ を 容 易 に 訪 ね て 来 る 人 も は か な い 蝉 で も 、 そ の 脱 け 殻 を 見 て は 慰 め ら れ る も の 。 同 じ な キ 一 が ら い な い と い う こ と で あ る 。 よ う に 亡 き 人 も 、 そ の 亡 骸 を 見 て は 慰 め ら れ た 。 深 草 の 山 よ 、 せ め て 今 は 、 煙 だ け で も 立 ち の ば っ て 、 私 の 心 を 慰 め て く れ 。 物 語 で は 、 中 の 君 の 、 匂 宮 へ の 返 歌 「 あ ら れ ふ る ・ : 」 に ふ ま え ら れ る 。 匂 宮 の い う 時 雨 の 悲 し み を 、 こ の 歌 の 霰 降 る 前 出 ( ↓ 御 法 四 〇 一 ハ ー 下 段 ) 。 物 語 で は 、 薫 が 大 君 の 亡 骸 を 悲 し み で 切 り 返 し た こ と に な る 。 そ の ま ま 虫 の 脱 け 殻 の よ う に し て お き た い と 願 う 一 一 = ロ 葉 。 薫 あ し わ を ぶ ね さ は っ ー っ の 限 り な い 執 着 を か た ど る 。 み な と 入 り の 葦 分 け 小 舟 障 り 多 み わ が 思 ふ 人 に い り あ ひ あ は ぬ こ ろ か な ( 拾 遺 ・ 恋 四 ・ 会 三 柿 本 人 麿 ) ・ ・ 6 山 寺 の 入 相 の 鐘 の 声 ご と に 今 日 も 暮 れ ぬ と 聞 く ( 拾 遺 ・ 哀 傷 ・ 一 三 = 九 読 人 し ら ず ) 葦 の し げ み を か き 分 け て 港 に 入 っ て 来 る 小 舟 が 邪 魔 さ れ る こ そ 悲 し き と の 多 い よ う に 、 、 し と し く 思 う 人 に 逢 え ぬ 日 々 の 続 く 今 日 こ 山 寺 の 夕 暮 時 の 鐘 の 音 を 聞 く た び ご と に 、 今 日 も 一 日 が 暮 れ の ご ろ で あ る よ 。 て し ま っ た と 思 う 、 そ れ が ど う に も 悲 し い の で あ る 。 も と も と は 万 葉 歌 ( 巻 十 一 ・ = 七 四 五 ) で 、 下 句 「 あ が 思 ふ 君 に 前 出 ( ↓ 澪 標 3 三 六 六 ハ ー 下 段 ) 。 物 語 で は 、 大 君 の 死 後 の 一 日 ゅ が ら

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・ 明 け ぬ 夜 の 心 な が ら に や み に し を あ く ぞ と 言 ひ じ み し た も の と 見 る こ と だ 。 絽 し 声 は 聞 き き や ( 河 海 抄 ) 鹿 と 萩 は 伝 統 的 な 組 合 せ 。 物 語 で は 、 匂 宮 の 、 姫 君 へ の 手 お う せ 明 け る こ と の な い 夜 の 暗 闇 の ま ま の 心 で 逢 瀬 が 終 っ た の だ か 紙 の 言 葉 に 、 こ れ を 用 い た 。 「 枯 れ ゆ く 野 べ 」 は 、 晩 秋 か 語 ら 、 夜 が 明 け る と 言 っ た 声 は 聞 い た の だ ろ う か ら 冬 に か け て の 、 生 命 の 死 滅 を 象 徴 す る 語 句 で あ る 。 八 の 物 せ き 。 り ト - う 氏 出 典 未 詳 。 夜 が 明 け て も 、 心 の 暗 闇 は 明 け な い と し た 歌 。 宮 死 後 の 寂 寥 の 宇 治 に ふ さ わ し い 表 現 と も い え よ う 。 や ま し な こ は た 源 『 後 拾 遺 』 ( 雑 四 ・ 一 0 〈 = 読 人 し ら ず ) に は 、 第 二 句 「 心 地 な が ・ ・ 2 山 科 の 木 幡 の 里 に 馬 は あ れ ど 徒 歩 よ り そ 来 る 君 ら に 」 、 第 四 句 「 朝 倉 と 言 ひ し 」 と あ る 。 物 語 で は 、 八 の を 思 へ ば ( 拾 遺 ・ 雑 恋 ・ 一 = 四 三 柿 本 人 麿 ) う し な 宮 を 喪 っ た 姫 君 た ち の 深 い 悲 嘆 を か た ど る 。 恋 の 心 の 暗 闇 山 科 の 木 幡 の 山 を 、 馬 は あ る け れ ど も 、 私 は 歩 い て や っ て 来 を 、 死 へ の 悲 嘆 の 暗 闇 に 転 じ た 表 現 で あ る 。 る 。 あ な た の こ と を 思 う と : 0 4 わ が 世 を ば 今 日 か 明 日 か と 待 っ か ひ の 涙 の 滝 と も と も と 『 万 葉 集 』 巻 十 一 ・ 一 一 四 一 一 五 の 人 麻 呂 歌 集 の 歌 。 た だ 、 一 は た あ い づ れ 高 け む ( 伊 勢 物 語 ・ 八 十 七 段 ) し 歌 句 は 「 : ・ 木 幡 の 山 を ・ : 徒 歩 よ り 我 が 来 し 汝 を 思 ひ か ね 私 の 栄 え る 時 が 今 日 来 る か 明 日 来 る か と 待 っ て き た が 、 そ れ て 」 。 『 古 今 六 帖 』 ( 第 二 「 国 」 ) は 、 「 山 城 の 木 幡 の 森 に ・ : 思 め の び き を 待 っ か い も な く 流 れ 落 ち る 涙 の 滝 と 、 こ の 布 引 の 滝 と ど ち ふ が た め は 歩 み て そ 来 る 」 。 歌 詞 の 変 化 か ら も 、 伝 承 性 の ら が 高 い だ ろ う か 濃 さ が う か が わ れ る 。 「 木 幡 」 は 宇 治 市 北 部 の 平 尾 山 ・ 御 布 引 の 滝 ( 神 戸 市 葺 合 区 布 引 町 ) の ほ と り で 詠 ん だ 歌 。 物 語 蔵 山 な ど 一 群 の 丘 陵 地 。 「 山 科 」 は 古 く 、 そ の 木 幡 山 か ら で は 、 八 の 宮 の 死 に 遭 っ た 姫 君 た ち の 悲 嘆 。 こ の あ た り 、 現 在 の 京 都 市 山 科 区 一 帯 を も 呼 ん だ ら し い 。 物 語 で は 、 匂 落 葉 の 音 、 宇 治 の 川 音 な ど 宇 治 の 静 寂 悲 哀 の 景 を か た ど り 宮 の 使 者 の 、 宇 治 へ の 往 来 を 語 る の に 、 こ の 歌 を 用 い た 。 な が ら 、 涙 に 明 け 暮 れ る 姫 君 た ち の 悲 し み の 心 象 風 景 と し 下 句 に 「 : ・ 君 を 思 へ ば 」 と あ る だ け に 、 匂 宮 の 熱 つ ば い 恋 ほ う ふ つ て い る 。 宇 治 川 の 「 水 の 響 き 」 か ら 、 こ の 歌 の 「 涙 の 滝 」 情 を さ え 彷 彿 と さ せ る 。 く ま ひ の く ま が 連 想 さ れ る 趣 で あ る 。 ・ ・ 3 さ さ の 隈 檜 隈 川 に 駒 と め て し ば し 水 か へ 影 を だ は ぎ LO ・ 11 鹿 の す む 尾 の 上 の 萩 の 下 葉 よ り 枯 れ ゆ く 野 べ も に 見 む ( 古 今 ・ 神 遊 び の 歌 ・ 一 0 八 0 読 人 し ら す ) と も ひ ら あ は れ と そ 見 る ( 新 千 載 ・ 秋 下 ・ 五 一 一 六 具 平 親 王 ) 笹 の 茂 る 奥 ま っ た 、 檜 隈 川 に 馬 を と め て 、 し ば ら く 水 を 飲 ま 鹿 の す む 尾 根 の 萩 の 下 葉 よ り も 、 枯 れ て い く 野 辺 の 趣 も し み せ て や っ て く れ 、 せ め て 、 そ こ か ら 帰 る あ な た の 後 ろ 姿 な り へ く ら お