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検索対象: 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡
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1. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

365 図録 平安京内裏図 ロ ロ 朔平門 式乾門 桂芳坊・華芳坊 蘭林坊 徽安門玄輝門 安喜門 舎 本〔舎 宣耀殿麗景殿 襲芳舎 凝華舎ー 飛香舎 貞観殿 昭陽舎 回ロ一 女 ル又 0 宸 崇仁門 清涼殿校書殿一日 ロロ 進物所 後涼殿 蔵人所町屋 承香殿 仁寿殿 へ法明門 温明殿 綾綺殿 0 宜陽殿春興殿 建春門 宣陽門 承明門 長楽門 永安門 建礼門 春華門 ロロ 修明門 ロロ

2. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

の帝の仰せ言を女院にお伝え申し あげなさった。 一三二関白殿の、黒戸より出でさせたまふとて 一六中古後期に盛んに用いられる 謙譲の補助動詞。 くわんばくどの 関白殿の、黒戸より出でさせたまふとて、女房の廊にひまなく候ふを、「あ宅子の立派なのは、の意とみる。 天道隆。正暦四年 ( 究一 D 四月関 おきな ないみじのおもとたちゃ。翁をばいかにをこなりと笑ひたまふらむ」と分け出自この段は正暦四、五年のこと。 一九清涼殿北廊の西にある。 そでぐち でさせたまへば、一尸口に人々の、色々の袖ロして、御簾を引き上げたるに、権ニ 0 女房を親しんで言う語。 一 = 道隆自身をふざけて表現する。 くっ 大納一一 = ロ殿、御沓取りてはかせたてまつらせたまふ。いと物々しう清げによそほ一三黒戸北端の戸。 ニ三戸口の御簾。 したがさねしり これちか しげに、下襲の尻長く、所せくて候ひたまふ。まづ、「あなめでた。大納言ばニ四伊周。道隆の嗣子。正暦三年 八月権大納言。十九歳。五年八月 内大臣。 かりの人に、沓を取らせたまふよーと見ゅ。山の井の大納言、そのつぎつぎ、 三 0 一宝権大納言の様子。 ニ ^ とうくわでん ふぢつばへい さらぬ人々、濃き物をひき散らしたるやうに、藤壺の塀のもとより、登華殿の兵道頼。伊周たちの異腹の兄。 道隆の長男。正暦三年権中納言、 前までゐ並みたるに、、とほそやかにいみじうなまめかしうて、御佩刀などひ五年八月権大納言。 毛山の井の大納言の弟たち。 三ニだいぶどの せいりゃうでん きつくろひやすらはせたまふに、宮の大夫殿の、清涼殿の前に立たせたまへれニ ^ 身内だけではない他人。 段 ニ九色の濃い袍のさま。 あゆ ひぎようしゃ ば、それはゐさせたまふまじきなンめりと見るほどに、すこし歩み出でさせた = 0 飛香舎。清涼殿の西北方。 三一清涼殿の東北方。 おこ 第 まへば、ふとゐさせたまひしこそ。なほいかばかりの昔の御行なひのほどなら三ニ道隆の弟道長。正暦元年 ( 究 0 ) 十月五日中宮大夫。 三三道長をひざまずかせる関白は。 むと見たてまつりしこそいみじかりしか。 な ニ 0 ニ九 一九 くろど とぐち 三三 ニ六 らう ニ五 ニ七 さぶら ニ四 ごん

3. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

133 第 243 ~ 247 段 一四山吹色。一説、山吹襲。 え 一五柄のある大傘。 二四四細殿の遣戸を押しあけたれば ↓二二ハー注七。 うるしぬり 宅黒漆塗の木沓。浅い沓。↓二 てんじゃうびと ニ 0 ゅどのめんだう 細殿の遣戸を押しあけたれば、御湯殿の馬道よりおりて来る殿上人の、萎え二ハー注八。 こきでん ニ四 天ここは弘徽殿、登華殿の西廂 きたぢんかた つばね さしめき なほし たる直衣、指貫を、いたくほころびたれば、押し入れなどし、北の陣の方ざまであろう。女房の局がある。↓一 一五ハー注孟。 に歩み行くに、あきたる遣戸も過ぎねば、纓を引き越して、顔にふたぎて過ぎ一九引戸。 ニ 0 清涼殿の西北隅。 ニ一殿舎の中の通路。長廊下。 ぬるもをかし。 とのい 一三宿直をすませて退出してくる。 ここは着乱れた状態をいうか さくへい ニ四朔平門 二四五ただ過ぎに過ぐるもの 一宝不審。三巻本「あきたる戸の 前を過ぐとて」。 ニ六冠の後ろに垂れている薄絹の ただ過ぎに過ぐるもの帆あげたる船。人のよはひ。春、夏、秋、冬。 部分。それを前に引き回して。 毛宿直あけの乱れた姿を恥じて。 見ている女房を意識する。 二四六ことに人に知られぬもの 一穴ただもう、むやみに過ぎて行 くもの。 くゑにち ニ九 ニ九格別人に知られないもの。 ことに人に知られぬもの人の女親の老いたる。凶会日。 三 0 家にのみいるから。 三一暦の上で相剋する日。年間七 十九日に及ぶので、多いためにい 二四七五六月のタがた、青き草を ちいち気にしていられない。 ほそどのやりど ニ五 めおやお 三 0 ニ七

4. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

なにがしまゐれり。御文は大納一言殿取りたまひて、殿に奉らせたまへば、引き正暦二年正月十三日式部丞。 一九伊周。同三年八月権大納言。 と 解きて、「いとゆかしき御文かな。ゆるされはべらば、あけて見はべらむーとニ 0 中宮のさまを述べた地の文と みるが「あやし」の内容がはっきり しない。次の「かたじけなく : ・」に のたまはすれば、あやしとおばいたンめり。「かたじけなくもありとて、奉 先立っ道隆の言ともみられる。こ らせたまへば、取らせたまひても、ひろげさせたまふやうにもあらず、もてなの文の上に脱字があるか。 ニ一父の手前遠慮している態度を み すみま しとね させたまふ御用意などぞありがたき。隅の間より女房褥さし出でて、三四人御ほめたもの。 一三妻戸のある間か。 ろく きちゃう 几帳のもとにゐたり。「あなたにまかりて、禄の事物しはべらむ」とて、立たニ三関白の自邸。新御殿はその隣 に建てられている。 のち せたまひぬる後に、御文御覧ず。御返しは紅梅の紙に書かせたまふが、御衣のニ四中宮の遠慮をみて気を利かし て座を立った。 同じ色ににほひかよひたる、なほかうしもおしはかりまゐらする人はなくやあ一宝美しさと同時に衣と同色で、 季に合った細かい配慮にも感嘆し たもの。 らむとそくちをしき。「今日はことさらに」とて、殿の御方より、禄は出ださ ・一ら・ちき うわ ニ六 ニ六小袿の上に重ねる表着。身幅 ゑ さうぞく ほそなが ニ七 がせまく、袵がないもの。 せたまふ。女の装束に紅梅の細長添へたり。さかななどあれば、酔はさまほし 毛酒菜。酒を飲む時の副食物。 ニ九 ぎゃうじ 段けれど、「今日はいみじき事の行事に。あが君、ゆるさせたまへ」と、大納言 = 〈儀式の担当者。勅使をいう。 ニ九親愛をこめた呼び方。あなた。 三 0 道隆の姫君たち。 殿にも申して立ちぬ。 三一敦道親王の北の方。三女。 け ) う・ きんだち みくしげどの 三ニ御匣殿の別当。四女。 君達などいみじう化粧じたて、紅梅の御衣どもおとらじと着たまへるに、三 三三一一女の意。原子。東宮女御。 三四 みくしげどのなか の御前は、御匣殿、中姫君よりも大きに肥えたまひて、うへなど聞えむにぞよ三四北の方。奥方。 三三 ふみ一九 きこ 一かな

5. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

一右衛門府の三等官。誰をさす 8 のか不明。 二八七右衛門尉なる者の、えせなる親を持たりて いいかげんな親。 三人が見るのに不面目などと、 おもてぶ うゑもんのじよう 右衛門尉なる者の、えせなる親を持たりて、人の見るに面伏せなど、見苦し見苦しいものと思った男が。 草 四愛媛県。 こころう 枕う思ひけるが、伊予の国よりのばるとて、海に落とし入れてけるを、人の心憂五その親を。 うらばん 六盂蘭盆の法会。 ばん七 がり、あさましがりけるほどに、七月十五日盆を奉るとていそぐを見たまひて、セ仏に供養をし奉る。 ^ 藤原道綱の長男。天王寺別当。 だうめいあざり あじゃり 寛弘元年 ( 一 00 四 ) 十一一月阿闍梨。歌 道命阿闍梨、 集一巻がある。 九 九海中に親を落した男が、逆に わたっ海に親をおし入れてこのぬしの盆する見るぞあはれなりける 地獄で苦しんでいる親を救う供養 をする、という皮肉をいったもの。 とよみたまひけるこそ、いとをかしけれ。 『続詞花集』に「親を海へ陥れたる 聞えある人の七月十五日親の為に 盆供ふるを見て道命法師」とし 二八八また、小野殿の母上こそは て載せる。 一 0 「小野殿 [ は不明。能因本一本、 をのどの ふもん また、小野殿の母上こそは、普門寺といふ所に八講しけるを聞きて、またの前田本「ふ ( 傅 ) の殿」に従うべきか。 藤原道綱をさし、この歌は『拾遺 集』に、その母が詠んだ歌に一致 日、小野殿に人々あつまりて、遊びし、文作りけるに、 ともやす する。道綱の母は倫寧女で『蜻蛉 けふをのえ たきぎ きのふつ 日記』の著者。「 : ・こそは」は「・ : と 薪こることは昨日に尽きにしを今日斧の柄はここに朽さむ よみたまひけむこそめでたけれ」 うちぎき にかかる文脈とみておく。 とよみたまひけむこそめでたけれ。ここもとは打聞になりぬるなンめり。 い四 ーも ふみ ばん は くた

6. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

せておいたりなどする車もあることだ。 いうわさなどが生れてくるのは苦しいけれど、中宮様のお 手紙はおもしろくて、別の紙に、雨をたくさん降らせて、 二一五細殿にびんなき人なむ、暁にかさささ その絵の下に、 せて出でけるを 「雨ならぬ名のふりにけるかな あかっきかさ ( 雨が「降る」のではなくて浮名が「旧る」く久しくなって 細殿に出入りしては不都合な男が、暁に傘をささせて出 しまったことです ) たのを、人がうわさとしてあらわに言っているのを、よく め ぎめ それだから、濡れ衣なのでございましよう」と申しあげた 聞くと、自分に関することなのだった。その人は地下など うこんないし ぶなん ところ、右近の内侍などにこのことをお話しあそばされて、 とはいっても、無難な家柄で、人に許されない程度の人で せいりよう お笑いあそばされたのだった。 もなさそうなのを、「妙なことだな」と思ううちに、清涼 でん 殿から中宮様のお手紙を持って来て、「返事を今すぐ」と 一六四条ノ宮におはしますころ 仰せになっている。何事だろうかと思って見ると、大傘の 四条の宮に皇后様がお住いあそばすころ、衛府から五月 絵を描いて、人は見えない。ただ手だけに傘を持たせて、 くすだま しようぶ第一し その下の方に、 五日の菖蒲の輿などを持って参上し、薬玉を差しあげたり みくしげどの あした など、また、若い女房たちゃ、御匣殿などが薬玉を作って、 みかさ山やまの端明けし朝より ( みかさ山の山の端が明るくなった朝から ) 姫宮や若宮のお召物におつけさせ申しあげ、とてもおもし 幻とお書きあそばしてあった。やはりちょっとしたことに対ろく作ってある薬玉を、外からも差しあげているのに、青 してでも、ただもうすばらしくておいであそばすとわたしざしという物を、人が持って来ているということで、わた うすよう すずりふた 第 には感じられるのにつけて、自分にとって恥ずかしく、気しは青い薄様を、しゃれた風雅な硯の蓋に敷いて、「これ かきね は垣根越しにございましたので」と言って、皇后様に献上 に入らないようなことは、どうかして御覧になっていただ したところ、 かないよ , つにしょ , っと思 , つのに、そ、つしたほんと , つではな ほそどの えふ

7. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

二七六坤元録の御屏風こそ、をかしうお ばゆる名なれ : ・ 二七七方違へなどして、夜深く帰る : 二七八雪のいと高く降りたるを、例なら ず御格子まゐらせて 二七九陰陽師のもとなる童べ : 二八〇三月ばかり物忌しにとて : 一一八一清水に籠りたるころ : 二八二十二月二十四日、宮の御仏名の初 ・ : 三三四 夜 二八三宮仕へする人々の出であつまりて一七八 : ・ : 三三五 二八四家ひろく清げにて、親族はさらな 二八五見ならひするもの : 二八六うちとくまじきもの : 二八七右衛門尉なる者の、えせなる親を 持たりて : 二八八また、小野殿の母上こそは : 二八九また、業平が母の宮の : ・ : 三三七 ・ : 三三七 ・ : 三三五 ・ : 三三五 ・ : 三三五 二九〇をかしと思ひし歌などを草子に書 きておきたるに 一八三 : 二九一よろしき男を、下衆女などのめで一八三 : ・ 二九二大納一言殿まゐりて、文の事など奏 したまふに : 二九三僧都の君の御乳母、御匣殿とこそ 二九四男は、女親亡くなりて、親一人あ 二九五定て僧都に袿なし : 二九六まことや、かうやヘくだると言ひ ける人に・ 二九七ある女房の、遠江の守の子なる人 を語らひてあるが : 二九八便なき所にて、人に物を言ひける 二九九唐衣は : 三〇〇裳は : 三〇一織物は : ・ : 三四一一 : ・三四一一 ・ : 三四一一 : ・一八七・ : : 三四 0 ・ : 三三八 ・ : 三三八

8. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

は、屋久貝といふ物して飲みて立つ、すなはち取り食みといふもの、をのこな一屋久貝を磨いて杯としたもの。 はいてんじようびと 螺盃。殿上人たちが五献を終って んどのせむだにうたてあるを、御前に女ぞ出でて取りける。思ひかけず人やあのちに飲む。 子 ニ饗宴のあと食物の余りを手当 ひたきや り次第に取ること、またそれをす 草らむとも知らぬに、火焼屋よりさし出でて、おほく取らむとさわぐ者は、なか る下人。 なかうちこばしてあっかふほどに、かろらかにふと取り出でぬものには、おく三警護のために衛士が火をたく かんもりづかさ をさどの れぬ。かしこき納め殿に、火焼屋をして、取り入るるこそをかしけれ。掃部司四不審。「取り出でぬるもの」の 誤りとみる。 すなご ははき とのもりづかさくわんにん たたみ の者ども、畳取るやおそきと、主殿司ノ官人ども、手ごとに箒取り、砂子なら五ちょうどいい物置に火焼屋を 使って。 ひやうし しようきゃうでん す。承香殿の前のほどに、笛吹きたて、拍子打ちて遊ぶを、「とく出で来なむ」六舞に移る準備。 セ仁寿殿の北にある御殿。舞人 あゆ 一 0 ませ あずまあそび と待つに、うど浜うたひて、竹の籬のもとに歩み出でて、御琴打ちたるほどなの控室や楽屋にする。以下は東遊。 しやくびようし ^ 笏拍子を打って。 するがまい 九東遊駿河舞の一節。「や、有 ど、ただいかにせむとそおばゆるや。一の舞のいとうるはしく袖を合はせて、 どはま 度浜に、駿河なる有度浜に、打ち ふたり 二人走り出でて、西に向ひて立ちぬ。つぎつぎ出づるに、足踏みを拍子に合は寄する波は、七くさの妹、ことこ そよし・ : 」。 きめくび くれたけ 一 0 清涼殿の前の呉竹の台垣。 せて、半臂の緒つくろひ、かうぶり、衣の領などっくろひて、「あやまもなき わごん 一一和琴。 みも」などうたひて、舞ひ立ちたるは、すべていみじくめでたし。おほひれな三駿河舞の途中から舞人が二人 ずつ登場する。 はんび はうしたがさね ど舞ふひびき、日一日見るとも飽くまじきを、果てぬるこそいとくちをしけれ一三半臂は袍と下襲との間に着る 短い衣。以下は舞の手振りか。 みこと ど、またあるべしと思ふはたのもしきに、御琴かきかへして、このたび、やが一四不審。舞の一節「あやもなき やくがひ はんびを ひひとひ て みこと そで 一四 ひたきや

9. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

宅敬意を表して、上げてある簾 ながえ を下ろす、とみる。三巻本「轅ど もある限りうちおろして」。 天自分の車の前に立っている車。 一九車の主に申入れをする。 ニ 0 不審。三巻本「よきところの 御車」。 そえぐるま ニ一副車。供の女房が乗る。 一 = 一粗末な車。 ニ三場所が空いている方。 あかっき 細殿にびんなき人なむ、暁にかさささせて出でけるを言ひ出でたるを、よく一西風流には遠いふるまい。 ひさし すのこ ニ七 一宝簀子に沿った廂の間を区切っ うへ つばわ て局としたもの。 聞けば、わが上なりけり。地下などいひても、目やすく、人にゆるされぬばか ほそどの ニ六 ( 細殿に ) 出入りしては困る男。 ふみも ニ九 りの人にもあらざンなるを、「あやしの事や」と思ふほどに、うへより御文持毛地下の身分とはいっても。 夭難のない家柄で。 かへり′】と ニ九清涼殿での中宮の御座所。 て来て、「返事ただいま」と仰せられたり。何事にかと思ひて見れば、大かさ 三 0 大傘の絵を描いて。 三一手だけに傘を持たせて。 のかたをかきて、人は見えず。手の限りかさをとらへさせて、しもに、 三ニあなたの所から傘をさして男 が出たその朝から。中宮がうわさ みかさ山やまの端明けし朝より 段 を作者にたすねられたもの。「あ 幻と書かせたまへり。なほはかなき事にても、めでたくのみおばえさせたまふに、やしくもわれ濡れ衣を着たるかな 第 三笠の山を人に借られて」 ( 拾遺・ ごと はづかしく、、いづきなき事ま、、ゝ 。し力でか御覧ぜられじと思ふに、さるそら言な雑藤原義孝 ) に拠る。 三三「させたまふ」は中宮への二重 敬語。作者に感じられあそばす。 どの出で来るは苦しけれど、をかしうて、こと紙に、雨をいみじう降らせて、 ずかし。いと清げなれど、またひなびあやしく、下衆も絶えず呼び寄せ、ちご 出だしすゑなどするもあるぞかし。 二一五細殿にびんなき人なむ、暁にかさささせて出でける を ほそどのニ六 あした ニ四 三三 ほ 0 ぎめ

10. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

185 第 292 ~ 293 段 こゑめいわう しまして、「いかにありつるそ」とたづねさせたまふに、大納一言殿の、「声明王ノ聴キニル」 ( 和漢朗詠集・禁中 ) による。『本朝文粋』にも見える。 のねぶりをおどろかす」といふ詩を、高ううち出だしたまへる、めでたうをか鶏人は時刻を知らせる役人。 宅清涼殿の天皇御寝の間。主語 ひとり は中宮。 ーしキ、に、 一人ねぶたがりつる目もいと大きになりぬ。「いみじきをりの事かな」 一 ^ 中宮をお見送りした作者が、 きよう 自分の局に下がるために上の御局 かかる事こそめでたけれ。 と、宮も興ぜさせたまふ。なほ、 の廊に出て召使の女を呼ぶ。 またの日は、夜のおとどに入らせたまひぬ。夜中ばかりに、廊に出でて人呼一九伊周の言葉。 ニ 0 ニ 0 また出仕の時着用するために もからぎぬびやうぶ べば、「おるるか。われ送らむ」とのたまへば、裳、唐衣は屏風にうちかけて上の御局の屏風にかけておく。 さしめき すそ 三指貫は、裾をくるぶしの上で さしめき あ なほし くくるので、半分は足で踏まれて 行くに、月のいみじく明かくて、直衣のいと白う見ゆるに、指貫のなから踏み くるまれているように見えるのを たふ そで し、つ、刀 くくまれて、袖をひかへて、「倒るな」と言ひてゐておはするままに、「遊子な そで 一三私の袖を引きとめて。 きゅう - 一と′一としんさう ゅ ニ三「佳人尽ク晨粧ヲ飾ル、魏宮 ほ残りの月に行くはと誦んじたまへる、また、いみじうめでたし。 - しト - う ニ鐘動ク、遊子ナホ残月ニ行ク、 くわんこく 「かやうの事めでまどふーとて笑ひたまへど、いかでかなほいとをかしきもの函谷ニ鶏鳴ク」 ( 和漢朗詠集・暁 ) に よる。「遊子 : ・」は、旅人はやはり 残月の光の中に歩き続ける、の意。 をば。 品「声明王ノ : ・」の折と同じく。 一宝道隆の四男隆円僧都。 実不審。道隆四女、定子の妹。 場所を述べたものと仮にみる。 毛乳母の通称。『源氏物語』など に用例がある。 そうづ 二九三僧都の君の御乳母、御匣殿とこそは・ ニ六 つばね めのとみくしげどの 僧都の君の御乳母、御匣殿とこそは聞えめ、ままの局にゐたれば、をのこ、 一九 一七 よる おほ きこ よなか ニセ めのと