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文學界 平成28年11月号


し ま う の で は な い か と 思 わ れ る 事 態 と な っ た の だ が 、 こ の 時 、 が 組 み 合 わ さ れ て い る 。 つ ま り 安 岡 さ ん は 、 性 急 に 効 率 的 に 安 岡 家 に 野 間 宏 さ ん 、 中 上 健 次 さ ん ら が 集 ま っ て 話 合 い が 持 不 要 な 人 間 は 切 り 捨 て て 直 線 的 に 進 ん で い く も の に 対 し て 、 た れ 、 そ の 後 、 こ の 問 題 が 落 ち 着 い て い く タ ー ニ ン グ ボ イ ン ゆ っ く り と 個 性 的 に 曲 が り な が ら 、 で も 着 実 に 進 ん で い ト に な っ た 。 安 岡 さ ん は 一 九 六 〇 年 、 ア メ リ カ に 留 学 す る 際 、 「 な ま け も の の 思 想 」 で 対 抗 し て い た の だ 。 学 校 嫌 い 、 病 院 嫌 い 、 軍 隊 嫌 い は 、 そ の 思 想 の 安 岡 さ ん ら し い 表 れ だ っ た 。 南 部 の ナ ッ シ ュ ビ ル を 滞 在 先 に 選 び 、 人 種 差 別 の 実 態 を 黒 人 た ち に 同 情 的 な 視 線 を も っ て 見 た 。 帰 国 後 に 『 ア メ リ カ 感 情 入 院 生 活 を 機 に 中 里 介 山 『 大 菩 薩 峠 』 を 安 岡 さ ん は 読 破 。 そ の 世 界 を た ど る 『 果 て も な い 道 中 記 』 を 書 く 前 の 取 材 旅 行 旅 行 』 を 著 し 、 黒 人 作 家 ア レ ッ ク ス ・ ヘ イ リ 1 が 一 族 の 歴 史 を 書 い た 『 ル ー ツ 』 を 翻 訳 し て い っ た 。 そ れ ゆ え に 差 別 問 題 に 何 度 か 同 行 さ せ て も ら っ た こ と が あ る 。 『 大 菩 薩 峠 』 は 安 で 各 方 面 か ら の 信 頼 が 厚 か っ た の だ 。 岡 さ ん が 自 身 の 家 系 の 歴 史 を 描 い た 『 流 離 譚 』 と も 時 代 が 重 な る 作 品 だ が 、 幕 末 維 新 か ら の 歴 史 に こ だ わ る 理 由 を 安 岡 さ 今 回 の 展 覧 会 で は 、 慶 応 大 学 の 成 績 證 明 書 や 多 く の 未 公 開 書 簡 が 公 開 さ れ て い る ほ か 、 結 核 で 入 院 中 に 芥 川 賞 を 受 け た ん に 尋 ね る と 「 い っ か 日 本 人 も 洋 服 が し つ く り 着 こ な せ る か 吉 行 さ ん の お 祝 い に 病 院 へ 駆 け つ け 、 看 護 婦 ら と 大 勢 で 「 吉 な あ 」 と 語 っ て い た 。 明 治 維 新 以 来 の 急 速 な 「 日 本 の 近 代 ー と い う も の を 、 時 間 を か け て 、 本 当 に 消 化 し 、 ち ゃ ん と 身 に 行 君 芥 川 賞 お 目 出 度 う 」 の 紙 を 掲 げ る 安 岡 夫 妻 の 写 真 や 、 つ け る ま で の 日 本 人 の 姿 を 安 岡 文 学 は 見 詰 め て い た の だ 内 向 の 世 代 の 作 家 た ち が 、 野 球 の 帰 り か 、 勢 揃 い で 安 岡 家 に そ ん な 安 岡 さ ん は 、 実 に 幅 広 い 交 友 の 人 だ っ た 。 吉 行 淳 之 押 し か け た 際 の 写 真 、 興 に 乗 っ て 安 岡 家 で 踊 り 出 し た 中 上 さ ん と 一 緒 に 踊 る 安 岡 さ ん の 写 真 も あ る 。 安 岡 さ ん の 優 し さ 、 介 、 庄 野 潤 三 、 遠 藤 周 作 ら 、 第 三 の 新 人 の 作 家 た ち と の 交 友 は も ち ろ ん だ が 、 楽 し さ 、 交 友 の 広 さ と 奥 行 き の 深 さ が 伝 わ っ て く る 。 安 部 公 房 と も 親 し く 、 ま た 年 上 の 世 代 と も 図 録 に は 同 展 編 集 委 員 の 黒 井 千 次 さ ん の 解 説 や 、 親 交 の あ 深 く 交 流 し て い た 。 私 が 最 後 に 安 岡 さ ん を 取 材 し た の は 、 小 っ た 坂 上 弘 さ ん の 寄 稿 に 加 え 、 村 上 春 樹 さ ん の 「 『 サ ク プ ン 林 秀 雄 と の 交 流 を 回 想 し た 「 危 う い 記 憶 ー に つ い て だ が 、 そ を 書 く の だ っ て 』 安 岡 章 太 郎 さ ん の こ と 」 が 掲 載 さ れ て い の 折 、 見 せ て も ら っ た 小 林 か ら 贈 ら れ た 『 本 居 宣 長 』 の 特 装 本 に は 、 三 冊 製 作 し た う ち の 一 冊 と 記 さ れ て い た 。 小 林 ば か る 。 村 上 さ ん の 文 学 展 へ の 寄 稿 は 珍 し い が 、 そ の 中 で 初 期 安 駅 り で は な く 、 井 伏 鱒 一 一 と の 交 流 は 有 名 だ し 、 丸 山 眞 男 が 安 岡 岡 作 品 を 読 ん だ 村 上 さ ん が 「 『 ほ ん と に 上 手 だ な あ 』 と 舌 を ぜ 文 章 に キ レ が あ り 、 実 に 生 き 生 き ぜ 巻 か な い わ け に は い か な い 。 宅 に 来 て 、 夜 遅 く ま で 話 し 込 ん で い っ た こ と も あ っ た 。 そ し て 、 こ ん な こ と も あ っ た 。 し て い る 」 と 、 安 岡 さ ん の 文 章 へ の オ マ ー ジ ュ を 記 し て い る 。 一 九 九 〇 年 代 に 差 別 語 を め / 、 り ノ 安 岡 章 太 郎 さ ん の よ う な 作 家 を 、 私 は ほ か に 知 ら な い 。 同 4 表 現 の 自 由 と 社 会 的 な 差 別 を な く し て い く と い う 一 一 つ の 重 要 な 問 題 が 重 な っ て 、 文 学 者 た ち の 表 現 の 幅 が 狭 ま っ て 展 は 十 一 月 二 十 七 日 ま で 。

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鳥 の 眼 ・ 虫 の 眼 「 文 芸 と 映 画 の 関 係 」 相 馬 悠 々 る 以 前 に 「 パ レ ー ド 」 で エ ン タ 1 テ ィ ン メ ン マ 鵐 外 「 山 椒 大 夫 」 、 泉 鏡 花 「 歌 行 燈 」 、 谷 崎 年 。 横 溝 正 史 「 大 神 家 の 一 族 」 、 森 村 誠 一 「 野 性 の 証 明 」 、 大 藪 春 彦 「 野 獣 死 す べ し 」 、 ト の 山 本 周 五 郎 賞 を と る な ど や は り 一 一 刀 流 の 「 細 雪 」 、 志 賀 直 哉 「 赤 西 蠣 太 」 、 芥 川 「 羅 生 つ ま り 一 人 で 出 門 」 、 川 端 康 成 「 伊 豆 の 踊 子 」 、 林 芙 美 子 「 浮 筒 井 康 隆 「 時 を か け る 少 女 」 、 赤 川 次 郎 「 セ 作 家 で す 。 紙 と イ ン ク だ け 、 1 ラ 1 服 と 機 関 銃 」 な ど も 再 評 価 さ れ ま し た 。 来 る 小 説 と 違 っ て 、 多 額 の 費 用 と 多 く の 人 で 雲 」 、 織 田 作 之 助 「 夫 婦 善 哉 」 、 檀 一 雄 「 火 宅 の 人 」 、 大 岡 昇 平 「 野 火 」 、 野 間 宏 「 真 空 地 帯 」 、 マ 文 芸 と は 、 文 章 の 織 り な す 芸 術 だ か ら 、 映 つ く る 映 画 は 、 ヒ ッ ト し な け れ ば 莫 大 な 損 失 か 出 る だ け に 、 一 一 一 島 由 紀 夫 「 潮 騒 」 、 石 坂 洋 次 郎 「 青 い 山 脈 」 、 像 化 は 商 業 主 義 、 と 斜 に 構 え る 向 き も あ り ま 広 く 大 衆 に 面 白 が ら れ る 作 品 す 。 角 川 映 画 は エ ン タ ー テ ィ ン メ ン ト 中 心 で で あ る こ と が 必 要 で あ り 、 そ の 結 果 、 一 一 刀 流 壺 井 栄 「 二 十 四 の 瞳 」 、 安 部 公 房 「 砂 の 女 」 、 あ り 、 今 日 で も 映 像 化 は 、 宮 部 み ゆ き 、 東 野 の 作 家 の 存 在 が 注 目 さ れ る の で し よ う 。 遠 藤 周 作 「 海 と 毒 薬 」 、 松 本 清 張 「 砂 の 器 」 、 水 上 勉 「 飢 餓 海 峡 」 、 幸 田 文 「 お と う と 」 、 石 圭 吾 、 池 井 戸 潤 、 横 山 秀 夫 、 百 田 尚 樹 、 湊 か マ た た 、 映 像 化 に 際 し て は 原 作 が か な り 刈 り 原 慎 太 郎 「 太 陽 の 季 節 」 、 深 沢 七 郎 「 檜 山 節 な え ら ベ ス ト セ ラ ー 作 家 が 目 立 ち ま す 。 し か 込 ま れ る た め 、 持 ち 味 が 消 え て し ま う 危 険 も 考 」 、 島 尾 敏 雄 「 死 の 棘 」 : こ れ ら 名 作 し 、 先 に 掲 げ た よ う に 長 い 歴 史 で 見 る と 、 純 あ り ま す 。 が 、 植 物 を 上 手 に 剪 定 す る と よ り に 共 通 す る 特 徴 は 何 か 。 よ り 新 し い 作 品 を 加 文 学 を 原 作 と し た 文 芸 映 画 の 名 作 も ず ら り と 面 白 い 見 栄 え に な る よ う に 、 映 像 向 き の 作 品 に は 、 枝 葉 を と ら れ て も 生 き る 生 命 力 が あ り え る と 大 江 健 三 郎 「 静 か な 生 活 」 、 宮 本 輝 並 び 、 文 芸 は 映 画 に 刺 激 を 与 え 、 映 像 表 現 は 「 泥 の 河 」 、 佐 木 隆 三 「 復 讐 す る は 我 に あ り 」 、 作 家 の 表 現 に 刺 激 を 与 え て 来 ま し た 。 ま す 。 李 相 日 監 督 の 映 画 「 怒 り 」 は 、 ラ ス ト ! 」 う し た 中 、 平 成 時 代 に 登 場 し た 作 家 で 、 に 近 い 場 面 な ど 、 原 作 を 改 変 し た 部 分 も い く 湯 本 香 樹 実 「 夏 の 庭 」 、 村 上 春 樹 「 ノ ル ウ ェ イ の 森 」 ・ 作 品 が 相 次 い で 文 学 賞 を 受 け 、 映 画 も 話 題 に つ か あ り ま し た が 、 人 を 信 頼 し き れ な い 自 分 は い 、 わ か り ま し た ね 。 こ れ ら は 映 画 化 さ な る 角 田 光 代 さ ん と 吉 田 修 一 さ ん に は 共 通 点 の 弱 さ へ の 怒 り 、 と い う メ ッ セ 1 ジ を 、 東 京 、 が あ り ま す 。 小 泉 今 日 子 主 演 の 「 空 中 庭 園 」 千 葉 、 沖 縄 と い う 土 地 の 個 性 を う ま く 映 像 に れ た 文 芸 作 品 で 、 原 作 と 映 画 タ イ ト ル の 違 う を は じ め 、 「 八 日 目 の 皹 」 、 「 紙 の 月 」 な ど 原 し な が ら 表 現 し て い ま し た 。 人 生 の 時 間 の 堆 中 上 健 次 「 蛇 淫 」 ( 映 画 「 青 春 の 殺 人 者 」 ) な ど も 加 え る と 、 そ の 数 は 膨 大 で 、 文 芸 と 映 画 作 も 映 画 も 話 題 に な っ た 角 田 さ ん は 何 度 か の 積 の 重 み と い う 点 で は 原 作 に 軍 配 を あ げ た い と こ ろ で す が 、 宮 﨑 あ お い 、 渡 辺 謙 、 妻 夫 木 は 切 っ て も 切 れ な い 関 係 に あ り ま す 。 「 読 ん 芥 川 賞 候 補 を 経 て 、 直 木 賞 を と り 、 つ ま り は で か ら 見 る か 、 見 て か ら 読 む か 」 と い う 出 版 面 白 く て 文 章 も し つ か り し た 作 品 を 書 く 作 家 聡 な ど 豪 華 出 演 陣 の 迫 真 の 演 技 に も 支 え ら れ た 怒 り の 凝 縮 度 で は 映 画 の 方 に 軍 配 を あ げ ま 社 の キ ャ ッ チ コ ピ ー と 、 テ レ ビ で の 宣 伝 な ど で す 。 「 悪 人 」 を は じ め 「 横 道 世 之 介 」 、 そ し メ デ ィ ア ミ ッ ク ス の 展 開 で 、 映 像 と 本 を 共 に て 現 在 公 開 中 の 「 怒 り 」 と 作 品 の 映 画 化 が 相 す 。 ま さ に 、 読 ん で か ら 見 る か 、 見 て か ら 読 評 判 に し た 角 川 映 画 の 登 場 か ら 今 年 は 四 十 次 ぐ 吉 田 さ ん は 芥 川 賞 作 家 で す が 、 同 賞 を 取 む か 第 百 四 十 一 回

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「 ぜ ん ぜ ん 悪 く な い じ ゃ な い 小 山 鉄 郎 「 な ー ん だ 。 こ れ っ て 、 落 第 生 な ん か じ ゃ な い で す よ ね ・ : 」 。 二 〇 一 三 年 一 月 二 十 六 日 に 安 岡 章 太 郎 さ ん が 九 十 二 歳 で 亡 く な っ た 後 、 元 講 談 社 の 鷲 尾 賢 也 さ ん を リ ー ダ 1 同 社 の 石 坂 秀 之 さ ん 、 元 新 潮 社 の 鈴 木 力 さ ん と 私 の 四 人 が 、 定 期 的 に 安 岡 さ ん の お 宅 に お 邪 魔 し て 、 残 さ れ た 大 量 の 書 簡 な ど を 光 子 夫 人 や 長 女 治 子 さ ん と 一 緒 に 整 理 し て い た 。 そ の 資 料 の 中 か ら 慶 応 大 学 の 成 績 證 明 書 が 出 て き た の だ そ れ に は 不 可 は 一 つ も な く 、 言 語 學 、 支 那 文 學 、 明 治 文 化 史 、 。 生 前 、 文 學 概 論 、 卒 業 試 驗 論 文 な ど に は 「 優 」 が 並 ん で い た 安 岡 さ ん は 「 落 第 生 」 を 公 言 し て い た が 、 「 へ え 1 、 ぜ ん ぜ ん 悪 く な い じ ゃ な い ー と 鷲 尾 さ ん も 、 見 入 っ て い た 。 そ の 資 料 整 理 も 軌 道 に 乗 り 始 め た 二 〇 一 四 年 一 一 月 十 日 、 リ ー ダ 1 の 鷲 尾 さ ん が 六 十 九 歳 で 急 病 死 し て し ま っ た 。 思 え ば 、 安 岡 さ ん の 葬 儀 が 終 わ っ た 後 、 鷲 尾 さ ん と 私 が 安 岡 家 に 呼 ば れ 、 報 道 機 関 へ の 広 報 を 依 頼 さ れ て 、 一 一 人 で 各 社 に 連 絡 を し た の だ っ た 。 そ ん な こ と か ら 私 も 資 料 整 理 に 加 わ っ た の だ 鷲 尾 さ ん の あ と を 私 が 受 け 継 ぎ 、 そ の 後 、 神 奈 川 近 代 文 学 館 に 四 千 点 も の 安 岡 さ ん の 原 稿 、 書 簡 、 写 真 、 書 籍 な ど が 遺 族 か ら 寄 贈 さ れ た 。 そ の 資 料 を ベ 1 ス に 、 他 の 文 学 館 、 個 人 蔵 の 資 料 も 加 え て 、 同 文 学 館 が 十 月 一 日 か ら 「 安 岡 章 太 郎 展 〈 私 〉 か ら 〈 歴 史 〉 へ 」 を 開 催 し て い る 。 安 岡 さ ん か ら 私 が 受 け 取 っ た 、 そ の 魅 力 に つ い て 書 き 留 め て お き た い 。 そ の 魅 力 の 第 一 は 明 治 維 新 以 来 の 「 日 本 の 近 代 」 と い う も の に 対 す る 深 い 洞 察 だ っ た 。 公 言 し て い た 「 落 第 生 に も 表 れ て い る が 、 安 岡 さ ん は 学 校 が 苦 手 だ っ た し 、 軍 隊 と 病 院 が 苦 手 だ っ こ 。 一 九 八 六 年 末 、 安 岡 さ ん は 胆 嚢 の 痛 み か ら 心 筋 梗 塞 を 発 症 し て 、 半 年 間 の 入 院 生 活 を 強 い ら れ た 。 無 事 退 院 し て き た 安 岡 さ ん を 取 材 す る と 「 入 院 中 に 、 学 校 や 軍 隊 時 代 の こ と を 思 い 出 し た 」 と い う 。 学 校 、 軍 隊 、 病 院 は 効 率 性 を 求 め て 、 人 の 個 性 を な く し 、 人 間 を 直 線 的 に 整 列 さ せ る 。 そ れ が 「 日 本 の 近 代 」 と い う も の か な 、 と の こ と だ っ た 。 『 な ま け も の の 思 想 』 『 軟 骨 の 精 神 』 『 も ぐ ら の 言 葉 』 ・ 安 岡 さ ん の エ ッ セ イ 集 の 名 に は 独 特 の ニ ュ ア ン ス が あ る 。 「 な ま け も の 」 「 軟 骨 」 「 も ぐ ら 」 と 「 思 想 」 「 精 神 」 「 言 葉 」 4

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■ 「 文 學 界 」 定 期 購 読 の お す す め 1 年 12 冊 1 1 , 640 円 ( 税 込 ) 送 料 と 特 別 定 価 の 差 額 は 小 社 負 担 で す 。 書 店 で 入 手 困 難 な 号 も 確 実 に 、 毎 号 定 価 で お 読 み い た だ け ま す 。 申 し 込 み 方 法 ① 文 藝 春 秋 定 期 購 読 セ ン タ ー フ リ ー ダ イ ヤ ル 0120 ー 622 ー 808 ( 受 付 時 間 平 日 10 時 ~ 17 時 ) ② 文 藝 春 秋 ホ ー ム ペ ー ジ http://www.bunshun.co.jp 雑 誌 の ペ ー ジ か ら 定 期 購 読 案 内 を ご 覧 く だ さ い イ ン タ ー ネ ッ ト で お 申 し 込 み の 場 合 、 ク レ ジ ッ ト 決 済 が ご 利 用 に な れ ま す 。 ご 注 意 ン ク ナ ン バ ー か ら の 定 期 購 読 は お 受 け で き ま せ ん 。 ミ ッ ク ナ ン バ ー の お 申 し 込 み 最 寄 の 書 店 で ご 注 文 い た だ く か 、 ブ ッ ク サ ー ビ ス ( 株 ) ま で お 申 し 込 み く だ さ い 。 ブ ッ ク サ ー ビ ス ( 株 ) フ リ ー ダ イ ヤ ル 0120 ー 29 ー 9625 ( 9 時 ~ 18 時 土 日 祝 日 も 可 ) 送 料 な ど に 関 し て は ブ ッ ク サ ー ビ ス に 直 接 お 問 い 合 わ せ く だ さ い 0 0 津 島 佑 子 絶 筆 「 狩 り の 時 代 」 ( 抄 ) / 異 色 短 編 「 文 學 界 新 人 賞 発 表 」 砂 川 文 次 「 市 街 戦 」 ・ 渡 辺 勝 也 「 人 生 の ア ル バ ム 」 / グ ラ ビ ア ・ 特 集 「 怪 」 松 浦 寿 輝 ・ 藤 野 可 織 ・ 西 村 賢 太 ・ 荒 木 経 惟 >< 二 階 堂 ふ み / 新 連 載 ・ 村 田 喜 代 子 小 山 田 浩 子 ほ か / 創 作 ・ 石 原 慎 太 郎 ・ 埋 夫 里 要 、 , ! 、 ー ′ ト 0 気 ′ 第 し を チ 0 物 第 、 0 ・ を 0 を 、 一 = 文 學 界 新 人 発 表 , 戸 津 島 佑 子 砂 川 文 次 戦 / り の 時 代 」 ~ 渡 辺 勝 也 ( 人 の ア ル バ き 第 5 、 - ぢ 死 な せ ま す か 8 石 原 慎 太 郎 物 美 里 「 イ メ 茎 、 奇 を 」 年 - ー 村 田 書 代 子 ~ 第 当 、 年 6 校 浦 春 輝 藤 野 可 織 紀 用 も 山 を 事 を ・ 1 西 村 賢 太 小 山 田 浩 子 木 村 虹 美 福 水 信 滝 西 祐 典 富 山 羽 根 子 を 荒 木 経 性 」 「 中 村 文 則 論 減 の フ 引 粤 イ 」 一 ・ 二 階 堂 ふ み ( : 創 作 ・ 中 村 文 則 ・ 津 村 記 久 子 ・ 村 田 沙 耶 香 ・ 「 新 芥 川 賞 作 家 」 村 田 沙 耶 香 受 賞 ェ ッ セ イ ・ 対 佐 藤 友 哉 / 評 論 ・ 伊 藤 氏 貴 / 紀 行 ・ 与 那 談 ・ 中 村 文 則 / 特 集 「 大 学 で 「 文 学 」 は 学 べ る 原 恵 / 連 載 ・ 宮 本 輝 ・ 金 井 美 恵 子 ほ か か 」 蓮 實 重 彦 ・ 滝 ロ 悠 生 / / 創 作 ・ 椎 名 誠 ほ か 文 慶 春 : 中 村 文 則 号 界 「 私 の 黼 」 遊 プ ラ ジ ル 」 9 年 6 の 佐 藤 友 ー 争 藤 氏 資 特 集 「 民 主 主 義 の 教 科 書 」 柄 谷 行 人 ・ 東 浩 紀 ・ 特 集 「 藝 能 春 秋 」 市 川 海 老 蔵 ・ 坂 東 巳 之 助 ・ 内 田 樹 ・ 島 田 雅 彦 ほ か / 神 木 隆 之 介 >< 宮 立 川 吉 笑 ・ 神 田 松 之 丞 ほ か /. 石 原 慎 太 郎 >< 斎 藤 官 九 郎 / 創 作 ・ 保 坂 和 志 ・ 吉 田 修 一 ほ か 藤 環 / / 柄 ハ 倉 打 人 >< 秀 次 / / 創 作 ・ 宮 内 弁 文 春 物 文 秋 0 石 原 慎 ⑩ 民 主 主 義 の 教 科 「 《 ! 柄 谷 行 人 号 : 当 を が ー す を を を 新 号 月 月 7 田 中 第 弊 田 象 総 一 年 6 一 を 、 メ 6 保 坂 和 志 を た 文 ま 験 画 ー ル み 良 鋼 ・ 負 ー 宮 内 悠 介 - 吉 田 修 一 。 第 〉 - ~ カ プ ー 、 高 樹 の ふ 子 神 木 第 之 介 X : ・ ヨ ン イ を 宮 藤 官 九 部 ・ ” : 甲 第 を メ 、 文 第 を を 考 第 員 を 顧 第 讐 中 村 文 0 第 ・ ま , 坂 東 Z) ト マ ト 16 年 6 月 号

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示 8 表 , 0 。 体 す 一 住 本 で 6 ク 、 冫 な な も 歌 集 価 税 現 代 短 歌 界 に お い て 、 同 時 代 の 日 本 語 へ の す ぐ れ た 感 受 性 を 高 く 徒 評 価 さ れ る 歌 人 の 最 近 作 十 年 の 営 為 を 収 録 。 * 各 22 。 。 円 版 詒 出 駿 田 藝 区 叩 時 代 の 風 に 吹 か れ て 。 大 久 保 春 乃 文 響 與 謝 野 晶 子 や 岡 本 か の 子 を 初 め 、 石 川 啄 木 、 北 原 白 秋 か ら 現 代 歌 人 ま で の 歌 千 詩 都 《 衣 服 の 歌 》 を 楽 し く 豊 か に 読 む 本 邦 初 の 好 評 の エ ッ セ イ 集 。 * 24 。 0 円 京 舎 繙 ク 一 フ ウ ド 井 辻 朱 美 最 新 第 六 歌 集 冬 11 「 ー フ ァ ン タ ジ ー 溢 れ る 魅 力 の 世 界 を 展 い て き た 歌 人 が あ ざ や か な イ メ ー ジ と 繊 細 な こ と ば で 新 た な 〈 詩 の カ 〉 を 実 現 ! * 22 。 。 円 」 「 回 芝 正 身 著 5 北 一 輝 と 萩 原 朔 太 郎 一 。 「 近 代 日 本 」 に 対 す る 異 議 申 し 立 て 者 房 明 治 以 降 の 「 近 代 日 本 」 に 対 す る 最 も ラ ジ カ ル に し て 根 本 的 な 異 議 申 し 立 書 て 者 で あ っ た 北 一 輝 と 萩 原 朔 太 郎 の 精 神 の 軌 跡 を 探 る 。 近 代 国 家 の あ り か た を 呈 示 し た 北 は そ の も っ と も 能 動 的 な タ イ プ で あ り 、 近 代 的 実 在 の 陰 火 0 画 で あ る 「 病 者 」 の ビ ジ ョ ン を 描 き だ し た 萩 原 は 、 も っ と も 受 動 的 な 型 と い 一 c え る の で は な い か 。 ′ 5 2 古 賀 暹 著 菊 判 ・ 四 八 0 頁 ・ 本 体 四 六 00 円 卸 本 〃 革 命 思 想 と し て 読 む 都 日 本 ナ シ ョ ナ リ ス ト と し て 既 存 の 北 一 輝 の イ メ ー ジ を 覆 し 、 世 界 聯 邦 の 夢 を 京 東 抱 く 社 会 主 義 者 の 思 想 と 行 動 を 再 定 義 す る 。 注 目 の ニ 歌 集 ロ ン グ セ ラ ー <LO 判 ・ 三 五 0 頁 ・ 本 体 三 000 円 結 実 の 最 新 刊 大 人 の 時 間 を と り も ど す 田 中 辰 雄 ・ 山 口 真 一 ネ ッ ト 炎 上 の 研 究 誰 が あ お り 、 ど う 対 処 す る か 田 ネ ツ 山 の 炎 上 ・ 05 利 ネ 参 炎 ツ 加 上 ト 者 ー の 炎 上 参 加 者 は ネ ッ ト 利 用 者 の 0.5 % だ っ た 。 炎 上 は な ぜ 生 じ た の か 。 実 証 分 析 で 読 み 解 く ネ ッ ト 炎 上 の 真 相 と そ の 解 決 策 。 A5 判 ・ 並 製 ・ 本 体 2200 円 * 価 格 税 抜 勁 草 書 房 TEL 03 14 ー 61 〒 112 ー 用 5 東 京 都 文 京 区 水 道 2 ー ト 1 http://www.keisoshobo. CO. jp [ 偶 数 月 刊 ] 文 学 、 歴 史 、 芸 術 な ど 、 様 々 な 視 点 で 日 本 人 の 生 き 方 を 考 え る 総 合 文 芸 誌 。 イ ン タ ビ ュ ー 、 読 み 物 、 名 作 の 新 訳 ほ か 、 村 田 喜 代 子 、 岡 野 弘 彦 、 野 見 山 暁 治 ら 、 豪 華 執 筆 陣 の 連 載 も 快 調 で す 。 A5 判 176 頁 定 価 : 本 体 800 円 十 税 定 期 購 読 受 付 中 ! 平 凡 社 〒 101-0051 東 京 都 千 代 田 区 神 田 神 保 町 3-29 TEL : 03-3230-6574 FAX : 03-3230-6588 http: 〃 www.heibonsha.co.jp/ 好 評 5 刷

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文 學 界 新 人 賞 受 賞 作 ) 。 評 論 家 。 年 生 ま れ 。 『 人 は あ る 日 と か け て ね が ふ 』 ( ミ ネ ル ヴ ァ 書 房 ) 。 相 馬 悠 々 ( そ う ま ・ ゅ う ゆ う ) 未 詳 。 っ ぜ ん 小 説 家 に な る 』 ( 青 土 社 ) 。 ト ミ ャ マ ユ キ コ ラ イ タ 1 ・ 研 究 宮 本 輝 ( み や も と ・ て る ) 作 家 。 町 年 高 崎 俊 夫 ( た か さ き ・ と し お ) 映 画 評 者 ・ 早 稲 田 大 学 非 常 勤 講 師 。 四 年 生 生 ま れ 。 『 長 流 の 畔 流 転 の 海 第 八 ま れ 。 『 パ ン ケ ー キ ・ ノ 】 ト , ー お い 論 家 。 年 生 ま れ 。 ( た か は し ・ ひ で み ね ) ノ ン 部 』 ( 新 潮 社 ) 。 髙 橋 秀 実 し い パ ン ケ 1 キ 案 内 10 0 』 ( リ ト ル モ ア ) 。 村 田 喜 代 子 ( む ら た ・ き ょ こ ) 作 家 。 フ ィ ク シ ョ ン 作 家 。 礙 年 生 ま れ 。 『 人 中 原 昌 也 ( な か は ら ・ ま さ や ) ミ ュ ー 菊 年 生 ま れ 。 『 人 の 樹 』 ( 潮 出 版 社 ) 。 生 は マ ナ ー で で き て い る 』 ( 集 英 社 ) 。 高 橋 弘 希 ( た か は し ・ ひ ろ き ) 作 家 。 ジ シ ャ ン ・ 作 家 。 間 年 生 ま れ 。 『 軽 率 山 崎 ナ オ コ ー ラ ( や ま ざ き ・ な お こ ー ら ) 作 家 。 爲 年 生 ま れ 。 『 美 し い 距 の 曖 昧 な 軽 さ 』 ( 河 出 書 房 新 社 ) 。 四 年 生 ま れ 。 『 朝 顔 の 日 』 ( 新 潮 社 ) 。 武 田 砂 鉄 た け だ ・ さ て つ ) ラ イ タ ー 西 村 賢 太 ( に し む ら ・ け ん た ) 作 家 。 離 』 ( 文 藝 春 秋 ) 。 若 松 英 輔 ( わ か ま っ ・ え い す け ) 批 評 年 生 ま れ 。 『 蠕 動 で 渉 れ 、 汚 泥 の 川 年 生 ま れ 。 『 芸 能 人 寛 容 論 ー テ レ 家 。 年 生 ま れ 。 『 生 き て い く う え で 、 を 』 ( 集 英 社 ) 。 ビ の 中 の わ だ か ま り 』 ( 青 弓 社 ) 。 か け が え の な い こ と 』 ( 亜 紀 書 房 ) 。 千 葉 一 幹 ( ち ば ・ か ず み き ) 文 芸 評 論 福 永 信 ( ふ く な が ・ し ん ) 作 家 。 肥 年 に ) 一 三 五 頁 渡 谷 邦 ( わ た り だ に ・ 家 ・ 大 東 文 化 大 学 教 授 。 礙 年 生 ま れ 。 生 ま れ 。 編 著 『 小 説 の 家 』 ( 新 潮 社 ) 。 参 照 古 谷 利 裕 ( ふ る や ・ と し ひ ろ ) 画 家 ・ 『 宮 沢 賢 治 ー す べ て の さ い は ひ を 平 成 二 十 八 年 十 一 月 号 文 學 界 平 成 一 一 十 八 年 十 一 月 一 日 発 行 号 編 集 人 武 藤 旬 月 「 書 を 持 っ て 町 ( 出 よ う 」 2 発 行 人 吉 安 章 売 印 刷 人 北 島 義 俊 1 醗 本 は 自 宅 や 図 書 館 ば か り で 読 む も の で は な い 。 告 用 印 刷 所 大 日 本 印 刷 株 式 会 社 制 作 ロ 1 ャ ル 企 画 一 / 予 材 読 書 家 た ち が 教 え る 「 絶 好 の 読 書 場 所 」 発 行 所 文 藝 春 秋 〔 郵 便 番 号 〕 一 〇 二 ー 八 〇 〇 八 ほ か 話 題 作 満 載 。 ど 期 待 く だ さ い ! ( 内 容 に は 一 部 変 更 が あ り え ま す ) 次 東 京 都 千 代 田 区 紀 尾 井 町 三 ー 一 一 三 「 電 話 〕 三 二 六 五 ー 一 二 一 一 ( 代 ) * 本 誌 掲 載 の 記 事 の 無 断 転 載 を 禁 じ ま す

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「 い っ 帰 る の ? 」 ・ : あ 、 ご め ん 。 切 ら な き や 」 「 わ か ん な い : 「 あ ・ : : ・ あ 、 あ り か と う ・ ・ 「 う ん 。 ご め ん ね 。 逃 げ て ね 」 切 れ る 前 に 、 電 話 の 向 こ う で 、 子 ど も の 笑 い 声 が 聞 こ え た 。 子 ど も の 頃 、 お じ い ち ゃ ん の 友 だ ち に 、 ロ シ ア 人 の オ バ さ ん か い た 名 前 を エ カ テ リ 1 ナ さ ん と い っ た 。 工 カ テ リ 1 ナ さ ん は 独 身 で 、 わ た し を 「 自 分 の 子 ど も み た と 可 愛 が っ て く れ て い て 、 1 年 に 1 度 モ ス ク ワ か ら や っ て 来 る 度 に た く さ ん の お 土 産 を く れ た 堅 く て 甘 い マ ト リ ョ 1 シ ュ カ 、 銀 の 小 箱 、 チ ョ コ レ 1 ト 、 不 思 議 な ク ッ キ 1 。 魚 の 酢 漬 け や 、 缶 詰 も 一 緒 に 持 っ て 来 て く れ て い た の だ け れ ど 、 そ れ ら は 絶 対 に 食 べ さ せ て も ら え な , 刀 ノ お 父 さ ん と お 母 さ ん が 言 う の だ 「 魚 に は 放 射 能 が 入 っ て い る か も し れ な い ー そ の 夜 、 一 一 十 五 歳 の 時 に 付 き 合 っ て い た 石 田 く ん か ら パ ソ コ ン に メ ー ル が 来 た 。 。 テ リ カ シ 1 の ま っ た く な い 男 、 石 田 く ん だ そ こ に は わ た し と 、 わ た し の 家 族 の 無 事 を 確 認 し た い と い う こ と と 、 明 日 か ら 京 都 の 友 だ ち の と こ ろ へ 身 を 寄 せ る の だ け れ ど 、 一 緒 に 来 な い か 、 と い う こ と が 書 か れ て い た 。 〈 つ づ く 〉 「 お く の ほ そ 道 」 内 完 全 ト レ イ ル 化 計 画 松 浦 寿 輝 学 区 大 港 塾 3 鷓 都 義 5 論 ( 本 居 宣 長 、 西 田 幾 多 郎 、 評 浅 利 誠 出 口 な お の 日 本 語 文 妬 特 集 車 谷 長 吉 発 〒 三 イ ン タ ビ 窄 「 反 時 代 的 毒 虫 0 虫 を 語 る 」 一 ( 」 、 高 橋 順 子 / 新 藤 凉 子 / 一 八 木 忠 栄 安 藤 礼 一 一 一 / 田 中 和 生 / 立 木 康 介 モ ー セ と 一 神 教 梅 原 猛 ラ カ ン と 女 た ち 一 Ⅱ 一 立 木 康 介 6 会 9 版 古 川 日 出 男 「 鳥 の 王 」 日 誌 0 価 し 出 説 2 定 売 学 4 発 大 ロ 万 日 塾 冂 目 取 真 俊 露 0 應 2 月 タ イ フ ー ン 裸 木 0 売 に 1 販 範 詩 平 田 俊 子 力 ニ エ ・ ナ ハ 1 巻 頭 工 ッ セ ー 載 連 否 定 性 の 作 家 、 ( 車 谷 長 吉 を 追 想 す る 前 田 速 夫 x 前 田 富 士 男 三 田 文 學 2

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文 藝 舂 秋 の 新 刊 ゴ 川 悦 吏 子 運 命 に 、 似 た 恋 原 田 知 世 ・ 斎 藤 工 主 演 を 、 か す ほ ど の 宮 沢 り え 主 演 で 映 画 化 。 中 野 量 太 円 三 崎 亜 記 タ ー ミ ナ ル タ ウ ン な ち 円 円 加 納 朋 子 虹 の 家 の ア リ ス 〈 新 装 版 〉 円 エ キ サ イ テ ィ ン グ な 夢 枕 獏 編 著 空 海 曼 陀 羅 ア ン ソ ロ ジ ー 上 、 円 文 藝 春 秋 編 大 戦 国 史 将 は 誰 か ? 円 売 す 五 味 洋 治 父 ・ 金 正 日 と 私 金 正 男 独 占 告 白 ま り ~ イ 町 山 智 浩 芻 総 ー ム 姙 叫 , の 評 宮 城 谷 昌 光 三 国 志 外 云 月 好 ち 冖 異 色 の 人 物 伝 。 』 も う 一 つ の 「 三 国 志 」 税 能 町 み ね 子 千 葉 雄 大 と の 特 別 対 談 収 録 円 】 の 持 】 の ・ 子 気 】 逃 北 つ か れ た と き は 北 へ 逃 げ ま す 所 息 も っ か せ ぬ 展 開 の 、 決 定 版 第 六 弾 ー を 【 女 な ・ 、 【 代 ル 【 壇 一 蜜 初 の 小 説 収 録 & 書 下 ろ し 日 記 円 佐 伯 泰 英 ・ 現 ア れ こ リ 泣 く な 、 ら 、 ひ と り 壇 蜜 日 記 3 騒 乱 前 夜 鰾 小 籐 次 ( 六 ) 、 で 代 馬 格 時 田 価 体 扶 の 森 本 格 価 こ 。 渡 神 耡 し 文 春 学 藝 表 ラ イ プ ラ リ ー ビ エ ー ル ・ ル メ ー ト ル 橘 明 美 訳 傷 た ら け の 力 、 、 、 ー ユ 傷 だ ら け の そ の 女 ア レ ッ ク ス 』 の カ ミ ー ユ ・ シ リ ー ス 最 終 作 カ ミ ー ユ 6 人 の 男 た ち は 何 を 失 っ た の か ? そ し て 何 を 残 さ れ た の か ? 樹 村 な の 女 S ・ キ ン グ 白 石 朗 訳 1 1 / 22 / 63 ( 上 中 下 こ の ミ ス 1 位 ほ か ミ ス テ リ ー 5 冠 達 成 の 感 動 大 作 文 春 文 第 村 上 春 樹 最 新 短 篇 集 映 像 化 さ れ る 文 庫 オ リ シ ナ ル 840 円 、 第 、 ・ - 策 上 890 円 中 950 円 下 950 円 、 、 - 熟 達 の 傑 作 短 篇 集

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け れ ど 私 は 、 こ れ ま で 該 四 作 に つ い て 触 れ た 際 に は 再 三 述 て 市 場 に 出 せ る の に 、 自 身 の 中 で の 格 別 の も の は や け に 悠 然 と か ま え て 、 誰 に 読 ま れ ず と も 良 い と 云 う の だ か ら 、 こ れ は べ て い る よ う に 、 殊 に 表 題 と す る 九 十 枚 の 作 に 限 っ て は 、 て ん か ら し て 誰 に 読 ま れ る つ も り も 持 っ て い な い 。 月 並 み な 云 何 ん と も 不 条 理 、 か っ 不 合 理 な 話 に 違 い あ る ま い そ の 辺 り は 一 面 に お い て 、 現 代 に お け る ク 私 小 説 ク が 孕 む い か た を す れ ば 、 あ く ま で も 自 身 の 為 に の み 、 今 書 い て お く 必 要 が あ っ た だ け の 、 甚 だ ア マ チ ュ ア 気 分 で も の し た ク い い と こ ろ の 不 条 理 と 不 合 理 に 相 通 ず る 部 分 が な き に し も 、 の 観 も あ る が 、 し か し ま あ 、 平 っ た く 云 え ば こ ん な の は 、 ど こ ま 気 ク な 駄 作 な の だ 。 で も 私 の 側 の 得 手 勝 手 な 図 々 し さ に 帰 結 す る 問 題 な の だ 。 慾 も 得 も な く 、 小 さ な 同 人 雑 誌 で 書 い て い た 頃 の ( と 云 っ そ う 云 え ば ー 図 々 し い と 云 え ば 、 こ こ 何 年 か で 私 は 何 や て も 僅 々 一 年 半 の 在 籍 で 、 た っ た 三 作 し か も の し な か っ た ら 随 分 と 厚 顔 に な っ た 。 が ) 気 持 ち に 立 ち 戻 る べ く 、 蛮 勇 を ふ る い 、 素 人 感 覚 で 書 き 先 日 も 、 日 本 文 学 振 興 会 の 主 催 で 新 た に 始 動 す る と 云 う 、 上 げ て 持 ち 込 ん だ 安 小 説 な の で あ る 。 そ れ だ か ら 、 事 実 こ れ ら に は 私 と し て 格 別 の 熱 情 を 込 め な 「 人 生 に 、 文 学 を 。 」 の 第 一 回 講 師 の 話 が 来 た と き に は 、 こ れ が ら も 、 一 方 で は 、 元 よ り 他 者 に は 読 ま れ な く と も よ い と 云 を 即 座 に ー 全 く の 二 つ 返 事 で も っ て 、 調 子 良 く 引 き 受 け て フ 不 遜 な 思 い も 在 し て い る 故 、 刊 行 時 期 に 関 し て も 何 ん ら 焦 る 必 要 は あ り 得 ぬ も の に も な る の で あ る 以 前 の 私 は 、 決 し て こ ん な 風 で は な か っ た 。 私 が か よ う な か よ う な 妙 な 心 境 に 至 っ た の は 、 今 回 が 初 め て の こ と だ 。 類 の 、 藤 澤 淸 造 に 関 す る ク 無 駄 談 義 を 最 初 に 行 な っ た の は 、 , 」 ん に ち 一 今 か ら 十 五 年 程 前 の 石 川 県 の 県 民 大 学 校 講 座 な る 場 で あ っ た 恰 度 十 年 前 に 最 初 の 創 作 集 を 出 し て も ら っ て か ら 、 今 日 ま で が 、 そ の 節 に は 中 卒 の 馬 鹿 の く せ し て 事 前 に 事 細 か な そ れ 用 に 単 独 の 著 作 は 四 十 四 冊 を 数 え る が 、 そ れ ら は い ず れ も 種 々 こ 、 そ し ん だ も の の 理 由 か ら 、 ヘ ン に 刊 行 を 焦 っ た 記 憶 が 濃 厚 に ま つ わ り つ い の ノ ー ト な ぞ 作 り 、 あ れ で 随 分 と ク 予 習 ク ( ( て い る 。 で あ る 。 当 日 の 朝 は 訳 の 分 か ら ぬ 重 責 感 と 緊 張 と で 、 い っ そ 逃 亡 を 図 り た い 心 情 に も な っ た も の で あ る 現 に か の 短 篇 集 に 代 わ っ て 、 四 十 五 冊 目 の 単 著 と な る 予 定 そ れ が 今 で は 、 元 よ り 藤 澤 淸 造 関 連 に つ い て は 事 柄 は 何 事 の 文 庫 本 は 随 筆 集 で あ り 、 こ れ は 表 題 と な る ク 半 自 叙 伝 は も 断 わ ら ぬ の を モ ッ ト ー に し て い る と は 云 い 条 、 悪 い 意 味 で 、 未 完 の も の で あ る 。 そ も 、 見 切 り 発 車 で 連 載 を 始 め た 為 に 、 途 中 で ま だ 自 ら の 作 に も 書 い て い な い ェ ビ ソ ー ド を 毎 回 八 枚 何 ん ら 躊 躇 も 覚 え ず 二 つ 返 事 と 云 う 件 の 図 々 し さ は 、 よ く よ る あ き た り な の 中 に あ っ さ り 記 さ ざ る を 得 な い 展 開 が ど う に も 悩 ま し く 、 く 考 え た ら 私 の 為 に は き っ と 慊 い こ と に 違 い な い の た 結 句 十 二 回 ば か り 続 け た と こ ろ で 止 し て し ま っ て い た の だ 。 か よ う な 図 々 し さ は 、 向 後 は も っ と 拙 い 自 作 の 方 に 反 映 さ せ な け れ ば な る ま い そ ん な ブ ザ マ に 中 途 半 端 な 愚 文 は 、 臆 面 も な く 再 三 に 亘 っ

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第 回 ロ カ ル ノ 国 際 映 画 祭 の イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル コ ン ペ テ ィ シ ョ ン 部 門 で 、 塩 田 明 彦 監 督 の 『 風 に 濡 れ た 女 』 が 若 手 審 査 員 賞 を 受 賞 し ま し た 。 こ の 映 画 は 、 日 活 ロ マ ン ポ ル ノ 製 作 開 始 菊 周 年 を 記 念 し た リ プ ー ト プ ロ ジ ェ ク ト の 一 環 で 製 作 さ れ た 作 品 で す 。 今 日 は 塩 田 監 督 と 、 戦 後 再 開 さ れ た ば か り の 日 活 に 入 社 し 、 ロ マ ン ポ ル ノ く ま し ろ た つ み 全 盛 期 に 、 神 代 辰 巳 、 藤 田 敏 八 、 根 岸 吉 太 郎 監 督 ら の ス ク リ プ タ ー を 務 め た 白 鳥 あ か ね さ ん に 、 こ の 作 品 を 中 、 い に ロ マ ン ポ ル ノ の 魅 力 に つ い て 語 り 合 っ て い た だ け れ ば と 田 5 い ま す 。 今 年 の ロ カ ル ノ で は 神 代 監 督 の 『 恋 人 た ち は 濡 れ た 』 ( ) も 特 別 上 映 さ れ た ん で す よ ね 。 白 鳥 と て も 素 敵 な こ と よ ね 。 『 風 に 濡 れ た 女 』 を 拝 見 さ せ て い た だ い た け ど 、 主 演 の 女 の 子 ( 間 宮 タ 貴 ) の キ 、 よ ね 。 ャ ラ ク タ 1 力 し し 塩 田 間 宮 さ ん は す ご い 素 敵 で し た ね 。 僕 は オ リ ジ ナ ル ビ デ オ で 撮 っ た 『 露 出 狂 の 女 』 ( % ) が デ ビ ュ ー 作 で 、 ロ マ ン ポ ル ノ と い う 枠 で は 今 回 が 初 め て で す が 、 い わ ゆ る 成 人 向 け の 作 品 で ■ 「 神 代 辰 巳 伝 説 」 の 真 相 は 2 本 目 な ん で す 。 白 鳥 私 、 な ん で こ れ 無 理 や り 口 マ 塩 田 僕 は 『 映 画 術 そ の 演 出 は な ン ポ ル ノ と く つ つ け る 必 要 が あ る ん だ ぜ 心 を つ か む の か 』 ( ィ ー ス ト ・ プ レ ろ う と 思 っ た ぐ ら い 、 ち ゃ ん と し た 映 ス ) と い う 映 画 美 学 校 の 講 義 録 を ま と 画 に な っ て い て 面 白 か っ た し ね 。 で も 、 め た 時 に 、 『 神 代 辰 巳 オ リ ジ ナ ル シ ナ そ の ほ う が 商 業 的 な チ ャ ン ス が あ る の リ オ 集 』 ( ダ ヴ ィ ッ ド 社 ) を 読 み 返 し か な っ て 田 5 っ た し 。 ロ マ ン ポ ル ノ そ の て い た ん で す 。 そ の あ と が き で 、 『 恋 も の は 、 作 っ て い た 人 間 の 側 か ら 言 う 人 た ち は 濡 れ た 』 の ラ ス ト シ ー ン 、 中 と 、 そ れ な り に プ ラ イ ド を 持 っ て 作 っ 川 梨 絵 さ ん と 大 江 徹 さ ん が 自 転 車 で 海 て い た の で 、 「 あ あ 、 ロ マ ン ポ ル ノ が に 突 っ 込 ん で い っ て 沈 み 込 ん だ 後 、 し 後 世 に こ う い う 役 割 を 果 た し て い る ん ば ら く し て 、 カ ッ ト が か カ り 、 中 川 梨 だ な 」 と 思 っ て す ご く う れ し か っ た 。 塩 田 ほ ん と う に 恐 縮 で す 。 僕 は 初 絵 さ ん が 走 っ て き て 「 で き た っ ! オ 1 ケ ー で し ょ ? っ て い っ て 神 代 監 督 期 の ロ マ ン ポ ル ノ は リ ア ル タ イ ム で は す で に 抱 き つ い た ま ま 泣 き 出 し た っ て い う 見 て い な く て 。 感 動 的 な エ ピ ソ 1 ド を 神 代 監 督 ご 本 人 ( く つ ぐ ら い 。 こ っ た の ? 白 鳥 が 書 い て い る わ け で す 。 と こ ろ が 、 白 久 塩 田 僕 は 1980 年 に 大 学 生 に な 鳥 さ ん の 『 ス ク リ プ タ 1 は ス ト リ ッ パ 8 、 四 で す か ら 、 っ た ん で す け れ ど も 、 ノ ー で は あ り ま せ ん 』 ( 国 書 刊 行 会 ) を そ の 頃 か ら 見 始 め て 。 そ の 時 点 で 神 代 ン マ 監 督 は じ め 何 人 か の 監 督 は す で に 評 価 読 む と : 白 鳥 梨 絵 は そ の 晩 、 酔 っ 払 っ て 活 を 確 立 し て い た ん で す 。 そ れ で 、 名 画 「 神 代 、 ど こ だ あ 、 殺 し て や る ! 」 っ 座 で 特 集 が 組 ま れ る と 、 そ れ を 追 い か て 大 さ わ ぎ ( 笑 ) 。 け て 見 て い た 世 代 な ん で す よ ね 。 っ 塩 田 「 窒 息 死 し か け た だ ろ ー 白 鳥 あ あ 、 な る ほ ど ね 。