知ら - みる会図書館


検索対象: 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡
365件見つかりました。

1. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

小松がうれに」の誤りか て、竹のうしろから舞ひ出でて、ぬぎ垂れつるさまどものなまめかしさは、い もとめ 1 一 おおひれ 三大比礼。これは「求子」ののち かいねりしたがさね に奏するので事実と合わない。駿 みじくこそあれ。掻練の下襲など乱れ合ひて、こなたかなたにわたりなどした おおわ 河舞の最後の舞の「大輪 ( 三巻本 ) 」 の誤りかという。 る、いで、さらに言へば、世の常なり。 一六呉竹の後ろから登場する「求 このたびは、またもあるまじければにや、いみじくこそ果てなむことは、く子」。袍の右肩を脱ぐ。 きょ 宅裾が長いのでからみあう。 かんだちめ 一九 とさ , っ、 , っし , つくち一 ^ 「求子」が最後だから。 ちをしけれ。上達部などもつづきて出でたまひぬれば、し 一九勅使・舞人に続い・て。 かも みかぐら ニ 0 夜に入って賀茂の社頭から勅 をしきに、賀茂の臨時の祭は、かへりたる御神楽などにこそなぐさめらるれ。 かぐら 使・舞人が宮中に帰参し再び神楽 いわしみず 庭火の煙のほそうのばりたるに、神楽の笛の音おもしろうわななき、ほそう吹を奏する。石清水と比べて述べる。 ニ一十一月中旬のことなので見物 いとあはれに、いみじくおもしろくさえのばりて、の女房たちの衣も冷たいはずであ きすましたるに、歌の声も、 る。発はせ打 0 てつやを出し あふぎ きめ 打ちたる衣もいとつめたう、扇持たる手の冷ゆるもおばえず。才のをのこども ニ四 一三夢中になっていて気がっかな にんぢゃうここち 。「つめたう」「冷ゆる」の両方 召してとび来たるも、人長の心地よげさなどこそいみじけれ。 を受ける。 さと あ みやしろ 里なる時は、ただわたるを見るに、飽かねば、御社まで行きて見るをりもあニ三才の男。神楽の間に滑稽な演 段 技をする者か。「召して」の主語は けぶり はんび り。大きなる木のもとに、車立てたれば、松の煙たなびきて、火のかげに半臂仮に人長とみるが敬語が不審。 ニ四舞人の長。 きぬ ニ七 一宝宮仕えする以前のこと。 の緒、衣のつやも、昼よりはこよなくまさりて見ゆる。橋の板を踏み鳴らしつ 実賀茂の上の社。 おと つ、声合はせて舞ふほどもいとをかしきに、水の流るる音、笛の声などの合ひ毛みたらし川の橋であろう。 にはびけぶり き ニ 0 た ひ ゅ ざえ ふ かも

2. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

47 第 141 段 み かんだちめそうがう あさてる るが、朝光か 「さは、こはたれがしわざにか。好き好きしき上達部、僧綱などは、たれかは 九円融院の御所の長官。 ある。それにやかれにや」などおばめきゅかしがりたまふに、うへ、「このわ一 0 わけがわからないままに儀礼 上の返歌をした。 = 「これをだに」の歌とこの返歌。 たりに見えしにこそは、、 しとよく似たンめれ」と、うちほほゑませたまひて、 三そ知らぬ様子で、とばけて。 一五ひとすぢみづし いま一筋御厨子のもとなりけるを、取り出でさせたまひつれば、「いであな心一三僧官の僧正・僧都・律師、僧 位の法印・法眼・法橋の総称。 かしら 憂。これ仰せられよ。頭いたや。いかで聞きはべらむ」と、ただ責めに責め申一四不審がって知りたく思われる。 一五下書などか。いずれにせよ主 して、うらみきこえて笑ひたまふに、やうやう仰せられ出でて、「御使に行き上のいたすらだったのである。 一六まあ、なんと情けないこと。 おにわらは ニ 0 こひやうゑニニ たりける鬼童は、たてま所の刀自といふ者のともなりけるを、小兵衛が語らひこのわけをおっしやってください。 宅「蓑虫のやうなる童」をさす。 いだしたるにゃありけむ」など仰せらるれば、宮も笑はせたまふを、引きゅる大柄な童を「鬼童」といったもの。 だいばんどころ 一 ^ 不審。三巻本「台盤所」。 がしたてまつりて、「などかくはからせおはします。なほ疑ひもなく、手をう一九雑役をつとめる女官。 ニ 0 供の者。三巻本「もと」。 をが いとほ三中宮付きの女房の名。 ち洗ひて、伏し拝みはべりし事よ」。笑ひねたがりゐたまへるさまも、 一三話をつけて誘い出す。 ニ三藤三位が中宮を。主上の乳母 こりかに、愛敬づきてをかし。 としてまた大叔母としての遠慮の だいばんどころ わらは つばね さて、うへの台盤所にも笑ひののしりて、局におりて、この童たづねいでて、なさ。 文取り入れし人に見すれば、「それにこそははべるめれ」と言ふ。「たれが文をニ四主語は藤三位か。 ニ五藤三位は。 たれが取らせしぞ」と言へば、しれじれとうちゑみて、ともかくも言はで走りニ六痴れ痴れととばけて。 あら あいぎゃう 一九 ニ六 すず せ つかひ

3. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

ものいみ けふあす さん 一下に「えまゐらす」など省略 書きておこせたるを見れば、「参ぜむとするを、今日明日は御物忌にてなむ。 ニ「三十の期・ : 」の詩 ( 前ハー注一三 ) かへりごと 。しかがなものでしよう。前のい 『三十の期におよばず』はいかが」と言ひたれば、返事に、「その期は過ぎたまま、 子 四 きさつを受けて、またお聞かせし 六 すばいしんめ 草ひぬらむ。朱買臣が妻教へけむ年には」、ここにしも書きてやりたりしを、またい ( お話ししたい ) ものです、の 意をこめたもの。 かた 枕 三三十歳。宣方の年齢は明らか たねたがりて、うへの御前にも奏しければ、宮の御方にわたらせたまひて、 ではないが、三十を過ぎているこ いきさっ とは下の経緯から明らかである。 「いかでかかる事は知りしぞ。『四十九になりける年こそいましめけれ』とて、 四朱買臣が四十歳を越えたころ のぶかた 宣方は『わびし , 2 一 = ロはれにたり』と言ふめるは」と笑はせたまひしこそ、物ぐの話が『前漢書』に見える。貧しさ を恥じて妻が去ろうとしたところ、 五十歳となれば富貴となって労に るほしかりける君かなとおばえしか 報いよう、と諭した。 かた によう′ こきでん 五下に「およばざらめど、と」を 弘徽殿とは、閑院の太政大臣の女御をそ聞ゆる。その御方に、うち臥しとい 補って解くが不審。 さぶら たとうがみ 六「ここに」を畳紙に、とみる。 ふ者のむすめ、左京といひて候ひけるを、「源中将語らひて思ふ」など、人々 三巻本「年には」以下「年にはしも とのゐ 笑ふころ、宮の職におはしまいしにまゐりて、「時々は、御宿直などっかうまと書きてやりたりしを」。 セむずかしい本の話を。 みやづか いと宮仕へおろ ^ 「四十九」は「四十余」の誤りか。 つるべけれど、さるべきさまに女房などもてなしたまはねば、 三巻本「三十九」。 かに候ふ。宿直所をだに給はりたらむ、いみじうまめに候ひなむ」など言ひゐ九源中将宣方。 きんすえ 一 0 藤原公季のむすめ義子。長徳 たまひつれば、人々、「げに」など言ふほどに、「まことに人は、うち臥しやす二年 ( 究六 ) 七月二十日一条天皇の もとに入内。八月九日女御。公季 が太政大臣になったのははるかの む所のあるこそよけれ。さるあたりにはしげくまゐりたまふなるものを」とさ かんゐん しき 五 きこ

4. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

が、小さきを、奉りて、『これに綱通して給はらむ。この国にみなしはべる事 じゃうずふよう かんだちめ この句、前とのつながりが悪 なり』とて、奉りたるに、いみじからむ物の上手不用ならむ。そこらの上達部一 。これではどんなに立派な細工 子 の名人でも役に立たないことだろ よりはじめて、ありとある人『知らず』と言ふに、また行きて、『かくなむ』 草 う、の意の地の文とみる。 枕と言へば、『大きなる蟻を二つとらへて、腰にはそき糸をつけむ。また、それ = 親のところに行。て、中将は。 三「つけむは「つけよ」というべ ふと みつめ えんきよく きものの婉曲表現とみる。 がいますこし太きをつけて、あなたのロに蜜を塗りてみよ』と言ひければ、さ 四「それ」は糸。「いますこし太 き ( 糸 ) を」の意。 申して、蟻を入れたりけるに、蜜の香をかぎて、まことにいととう、穴のあな 五知恵をためしてみるようなこ つらめ のち たのロに出でにけり。さて、その糸の貫かれたるをつかはしたりける後になむ、と。 ひのもと のちのち五 日本はかしこかりけりとて、後々さる事もせギ、りける。 この中将をいみじき人におばしめして、『何事をして、いかなる位をか給は六「給はる」は中古語としては 「いただく」の意。三巻本「給ふべ つか、 ちちはは るべき』と仰せられければ、『さらに官位も給はらじ。ただ老いたる父母のか セ下文に「よろづの親 : ・」とある く失せてはべるをたづねて、都に住まする事をゆるさせたまへ』と申しければ、ので、ここは中将の親のみではな く人々の親についての許しを願っ 『いみじうやすき事』とて、ゆるされにければ、よろづの親生きてよろこぶ事ているものとみられる。 いみじかりけり。中将は、大臣になさせたまひてなむありける。 まう みやうじん さてその人の神になりたるにゃあらむ、この明神のもとへ詣でたりける人に、 おほ あり つなとほ お くらゐ 六 ^ 中将の老父。一説、中将。

5. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

一期待したことの実現を待ちわ 心もとなきもの人のもとにとみの物縫ひにやりて待つほど。物見にいそぎ 0 びていらいらするもの。じれった ここち いもの。 出でて、今や今やと苦しうゐはりつつ、あなたをまもらへたる心地。子生むべ すだれ 子 ニ座って車の簾を押し張るよう にす・ることか 草き人の、ほど過ぐるまでさるけしきのなき。遠き所より思ふ人の文を得て、か 三「まもる」に継続の助動詞「ふ」 はな そくひ 枕 の添った動詞。ここは下二段活用。 たく封じたる続飯など放ちあくる、心もとなし。物見にいそぎ出で、事なりに 四飯粒を練って作った糊。 けり、白きしもとなど見つけたるに、近くやり寄するほど、わびしう、おりて五「事なりぬ」は、準備が整った こと。この一句は挿入句。 六行列の先に立って警備する看 もいぬべき心地こそすれ 督長が持っ白い杖。 知られじと思ふ人のあるに、前なる人に教へて物言はせたる。いっしかと待七「いぬ」は、現在の地点から去 る意。行列の方へ行ってしまいた ゆくすゑ ももか ち出でたるちごの、五十日、百日などになりたる、行末いと心もとなし。 ^ 自分に仕えている人に言い含 とみの物縫ふに、暗きをりに針に糸すぐる。されど、われはさるものにてあめて訪れた人に応対させているの。 九五十日・百日目の祝い 一 0 「すぐ」は、糸を通す意の下二 り、縫ふ所をとらへて、さし入れぬを、「いで、ただなすげそ」とこへど、「さ 段他動詞。 = この一句不審。自分で通す時 すがになどてかは」と思ひ顔にえさらぬ、にくささへ添ひぬ はまあそんなことですむのだが、 の意の挿入句と仮に解く。一説 何事にもあれ、いそぎて物へ行くをり、まづわれさるべき所へ行くとて、 「さるものにて」で切り、下を「あ おほぢ 「ただいまおこせむ」とていぬる車待つほどこそ心もとなけれ。大路行きけるり縫ふ」とみる。 三私が縫う所を手でつかまえて いて、の意とみる。「さし入れぬ」 を、「さなりける」とよろこびたれば、ほかざまにいぬる、いとくちをし。ま ふん 六 い九 どのおさ っえ のり

6. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

一伊周。正暦三年 ( 究一 l) 八月二 十八日権大納言、五年八月一一十八 二九二大納一言殿まゐりて、文の事など奏したまふに 日内大臣。正暦四、五年のことか。 ニ漢籍のことなどを奏上なさる。 だいなごんどの 三几帳の下座の意か。 大納言殿まゐりて、文の事など奏したまふに、例の、夜いたうふけぬれば、 草 四小部屋か。三巻本ナシ。 おまへ ひとりふたり びやうぶきちゃう こへやなどにみな五午前三時半ごろ。 枕御前なる人々、一二人づっ失せて、御屏風、几帳のしもへ、 六「なり」は奏する声による推定。 ふ ひとり さぶら うしょ 隠れ臥しぬれば、ただ一人になりて、ねぶたきを念じて候ふに、「丑四つ」とセ帝が主語。三巻本「なおほと のごもりおはしましそ」。 おほん 奏すなり。「明けはべりぬなり」とひとりごっに、大納一一 = ロ殿、「いまさらに御と ^ 別の人がいればその言葉もご まかせようものを、一日「明けは のごもりおはしますよ」とて、寝べきものにもおばしたらぬを、「うたて、何べりぬ」と言った以上寝るわけに はいかない、のような表現か。 しに申しつらむ」と思へども、また、人のあらばこそはまぎれもせめ。うへの九一条天皇。この年十四、五歳。 一 0 大納言から中宮への言葉。 御前の柱に寄りかかりて、すこしねぶらせたまへるを、「かれを見たてまつり = 「申す」のさらに丁寧な謙譲語。 一 = 補耡動詞とみる。 一三「長女」は下級の年かさの女で、 たまへ。今は明けぬるに、かく御とのごもるべき事かは」と申させたまふ。 つかさど 宮中の雑用を司った者。「童」はそ の召使の童。女童であろうが、男 「げに」など、宮の御前にも笑ひ申させたまふも知らせたまはぬほどに、をさ 童の可能性も否定しがたい。 あす わらは みつばね めが童の、鶏をとらへて持ちて、「明日里へ行かむ」と言ひて、隠しおきたり一四清涼殿の上の御局でのことで あれば、廊は北廊か。 ら・、つ けるが、いかがしけむ、犬の見つけて追ひければ、廊のさきに逃げ行きて、お一五「なり」は物音などによる推定。 一六「鶏人暁ニ唱フ、声明王ノ眠 みなひと ふしよう リヲ驚カス。鳧鐘夜鳴ル、響暗天 そろしう鳴きののしるに、皆人起きなどしぬなり。うへもうちおどろかせおは はしら にはとめ・ ふみ

7. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

Ⅱはど ( 諸 ) ーほとに て」傍書 ) ま所の のちのち 5 後々のは ( 諸 ) ー後 / 、の ものを ( 諸 ) ー物 町 7 刀自 ( 諸 ) ー年 ひとひ 3 をこなり ( 諸 ) ーをこり いとをかし ( 諸 ) ーいとおかしいと ( 下 2 一日 ( 諸 ) ー万 ( 「万」見セ消チ「一日」傍 8 ノ「いと」見セ消チ ) 子 7 たまふよ」と ( 富・十・十二・十三 ) ー やくがひ 貶いざや ( 諸 ) ーいまや〔「左」ノ草体ノ 1 屋久貝といふ物して飲みて立つ、す 草 「さ」ヲ「万」ノ草体ノ「ま」ト誤写シタノデア Ⅱ歩み ( 諸 ) ーあゆ なはち取り食みといふもの ( 三 ) ーやくか ロウ〕 枕 4 ゑませ ( 諸 ) ーえさせ ひといふ物〔上ノ「いふ物」カラ下ノ「いふも の」ニ目移リシテ写シ落シタモノデアロウ〕 6 まして ( 諸 ) ーましき ( 「き」見セ消チ ) 4 あらぬ事 ( 諸 ) ーあらて ( 「て」見セ消 ひひとひ チ ) ぬ事 日一日 ( 諸 ) ー一日 凵かへして ( 三 ) ーかくして 別貶ゃうなるこそ ( 諸 ) ーやうなる 5 知らぬものも ( 富・高・十・十三 ) ーし むいか にんぢゃう 6 六日もてさわぎ ( 富・高 ) ー六日まて らぬ物とも 人長 ( 諸 ) ー人定 ( 「定」ニ「長」傍書 ) まひびと さはき 7 ゐたまへる ( 諸 ) ーの給へる 2 舞人にて ( 諸 ) ー舞人のにても ( 「も」 見セ消チ ) 8 あれば ( 諸 ) ーあはれは 9 のたまへば ( 諸 ) ーの給は 聞 3 宮 ( 諸 ) ー色〔タダシ「宮」ニ酷似シタ字 いらへをかせむ ( 諸 ) ーいらへもせん 4 めでたき ( 諸 ) ーめてたさ ( 「さ」見セ消 1 たるに ( 諸 ) ーたりに チ ) き ゃうなる ( 諸 ) ーやうに ( 「に」見セ消 6 まかづる ( 諸 ) ーまかへる 訂 9 来たり ( 諸 ) ーきたる チ ) なる 訂 9 弁 ( 諸 ) ー弁の ものかな ( 諸 ) ー物かなと 1 いづこ ( 三 ) ー 6 よく言ひたる ( 諸 ) ーよく ( 次ニ「いひ」 物にあたる ( 諸 ) ーもて ( 「て」見セ消 補入 ) たる チ ) のにあたる 貶取り入れて、さなどは聞かせたてま のばるを ( 富・高・十二・十三 ) ーのほ 9 築地 ( 諸 ) ーっいたち つれど、「物忌なればえ見ず」とて ( 富・ るも ( 「も」見セ消チ ) を 5 わろからむ ( 諸 ) ーわろうらん 高 ) ーとりいれて 6 たりしこそ ( 諸 ) ーたりしも 鮖 2 くるみ色 ( 十・十二・十三 ) ーくろみい 4 かくては ( 諸 ) ーかた ( 「た」見セ消チ ) ろ くては Ⅱ深かる ( 諸 ) ーふるゝる 2 たまひけむ ( 諸 ) ー給へけん 6 仰せられ出でて ( 三・マ ) ー仰られて 7 装束 ( 諸 ) ーそ ( 「そ」見セ消チ ) 「さ」傍 書 ) うそく 7 わざと ( 諸 ) ー態 おにわらは 7 鬼童は、たてま所の ( 諸 ) ーをこひや 8 しもより ( 諸 ) ーしもとよ〔「よ」字形ャ くちをしきなり ( 富・高 ) ーロ惜なり ・、はン一り 1 よっ】 ャ不確カ〕り うか ( 「こひやうか」見セ消チ「おにわらはゝた 孟嘗君の鶏 ( 三 ) ーまうさうくんに 給事 て はとり・

8. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

は、屋久貝といふ物して飲みて立つ、すなはち取り食みといふもの、をのこな一屋久貝を磨いて杯としたもの。 はいてんじようびと 螺盃。殿上人たちが五献を終って んどのせむだにうたてあるを、御前に女ぞ出でて取りける。思ひかけず人やあのちに飲む。 子 ニ饗宴のあと食物の余りを手当 ひたきや り次第に取ること、またそれをす 草らむとも知らぬに、火焼屋よりさし出でて、おほく取らむとさわぐ者は、なか る下人。 なかうちこばしてあっかふほどに、かろらかにふと取り出でぬものには、おく三警護のために衛士が火をたく かんもりづかさ をさどの れぬ。かしこき納め殿に、火焼屋をして、取り入るるこそをかしけれ。掃部司四不審。「取り出でぬるもの」の 誤りとみる。 すなご ははき とのもりづかさくわんにん たたみ の者ども、畳取るやおそきと、主殿司ノ官人ども、手ごとに箒取り、砂子なら五ちょうどいい物置に火焼屋を 使って。 ひやうし しようきゃうでん す。承香殿の前のほどに、笛吹きたて、拍子打ちて遊ぶを、「とく出で来なむ」六舞に移る準備。 セ仁寿殿の北にある御殿。舞人 あゆ 一 0 ませ あずまあそび と待つに、うど浜うたひて、竹の籬のもとに歩み出でて、御琴打ちたるほどなの控室や楽屋にする。以下は東遊。 しやくびようし ^ 笏拍子を打って。 するがまい 九東遊駿河舞の一節。「や、有 ど、ただいかにせむとそおばゆるや。一の舞のいとうるはしく袖を合はせて、 どはま 度浜に、駿河なる有度浜に、打ち ふたり 二人走り出でて、西に向ひて立ちぬ。つぎつぎ出づるに、足踏みを拍子に合は寄する波は、七くさの妹、ことこ そよし・ : 」。 きめくび くれたけ 一 0 清涼殿の前の呉竹の台垣。 せて、半臂の緒つくろひ、かうぶり、衣の領などっくろひて、「あやまもなき わごん 一一和琴。 みも」などうたひて、舞ひ立ちたるは、すべていみじくめでたし。おほひれな三駿河舞の途中から舞人が二人 ずつ登場する。 はんび はうしたがさね ど舞ふひびき、日一日見るとも飽くまじきを、果てぬるこそいとくちをしけれ一三半臂は袍と下襲との間に着る 短い衣。以下は舞の手振りか。 みこと ど、またあるべしと思ふはたのもしきに、御琴かきかへして、このたび、やが一四不審。舞の一節「あやもなき やくがひ はんびを ひひとひ て みこと そで 一四 ひたきや

9. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

201 第引 8 ~ 319 段 はかま すずしひとへ るはしき、生絹の単衣、あざやかなる袴長く、ゐざり出でて、横ざまに立てる一六目をじっと閉じて。一碑ひ っ裂きて」でにらみつけること。 三尺の几帳の前にゐたれば、とざまにひねりのきて、いとほそうにほやかなる宅外にあらわに座っていみ女房。 一説「見証 [ で検分役の女房。 一〈仮に係助詞とみる。 独鈷を取らせて、「おお」と目うちひさぎてよむ陀羅尼も、いとたふとし。 一九物の怪が童女に移った状態。 けせう 顕証の女房あまたゐて、つともまもらへたり。久しくもあらで、ふるひ出で = 0 それに従って効験をお示しに なる僧の護法 ( 法カ ) 、の意か。 うしな ぬれば、もとの心失ひて、行なふままに、従ひたまへる護法も、げにたふとし。三以下、病人の親族の様子と仮 にみるが明解を欠く。 うちは うちき 一三女の童がいつもの本心であっ せうとの、袿したるほそ冠者どもなどの、うしろにゐて、団扇するもあり。 て男の人たちがそばにいるのがわ れい 。いかにまどはむ、みづからかるとしたらどんなに当惑するだ みなたふとがりてあつまりたるも、例の心ならま、 ろう。 なげ ニ三女の童自身としては苦しくな は苦しからぬ事など知りながら、いみじうわび嘆きたるさまの心苦しきを、つ いことと知りながら。 きめ よりまし き人の知り人などは、らうたくおばえて、几帳のもと近くゐて、衣ひきつくろ = 四憑坐として苦しむさま。 一宝「憑き人」すなわち童女。 ニ六病人は幾分いいということで。 ひなどする。 毛煎じ薬などを持ってくるよう きたおもて にと裏の方に取り次ぐ。 かかるほどに、よろしとて、御湯など北面に取り次ぐほどを、若き人々は心 夭薬湯の碗をのせるはすの盆も うすいろも ばん 引き下げたままで病人の近くに来 もとなく、盤も引きさげながらそひゐて来るや。単衣など清げに、薄色の裳な て座ることよ、の意とみる。 ニ九午後四時ころ。 ど萎えかかりてはあらず、いと清げなり。 三 0 物の怪に謝らせて放免して。 三一正気に返った女の童の言葉。 申の時にぞ、いみじうことわり言はせなどしてゆるして、「几帳の内にとこ な ニ九 さる 三 0 ニ六 ニ七ゅ ニ四 ニ 0 ひとへ ′」ほふ

10. 完訳 日本の古典 第十三巻 枕草子 ㈡

のこ。新参の作者と古 侍りつるを、御厨子がいとほしがりて、ゆづりはべりつるなり。暗う侍りつる言えま、、 参の右衛門をさす。 ぎゃうじ 事こそわびしう侍りつれーと、笑ふ笑ふ啓するに、「行事する者のいとあやし一六どうして我がちに走り出すこ と一がでキ、士ーしょ , つか うゑもん きなり。またなどかは。心知らざらむ者こそっつまめ、右衛門などは言へか宅我がちに乗った人。 天「と聞ゅ」は、というように右 さきだ しなど仰せらる。「されど、いかでか走り先立ちはべらむ」など言ふも、か衛門の言葉は聞かれる、とも解け るが、仮に重複の語とみた。 一九 たへの人、にくしと聞くらむと聞ゅ。「さまあしうて、かく乗りたらむもかし一九女房の序列を乱して我がちに 乗ったこと。 さだ ニ 0 「やんごとなからむ」は、品位 こかるべき事かは。定めたらむさまの、やんごとなからむこそよからめ」と、 がある、などの意か。 どほ ものしげにおばしめしたり。「おりはべるほどの待ち遠に苦しきによりてにや」ニ一不快なふうに。 一三おそく乗ると前がっかえてい て、車から降りるまで待ち遠しく とそ申しなす。 苦しいので、我がちに乗ったので きたおもて あすニ三 こよひ ごギ、いましょ , つ、の意か 御経の事に、明日わたらせおはしまさむとて、今宵まゐり、南の院の北面に しやくぜんじ ニ三積善寺へ。 ふたりみたりよたり たかっき ニ四東三条の南院。道隆邸。 さしのぞきたれば、高坏どもに火ともして、二人三人四人と、さるべきどちへ 一宝間をへだてて固まっているの きちゃう もある。 段だつるもあり。几帳なかにへだてたるもあり。また、さらでもあつまりゐて、 ニ六 ニセ ニ六着くすれをふせぐ仮綴か 一けきごっ 6 きめ 衣とち重ね、裳の腰さし、化粧ずるさまは、さらに言はず、髪などいふものは、毛カ糸で表面に飾り縫をするこ うわぎし ニ九 ととい , つ。上刺 とら あす のち 明日より後はありがたげにぞ見ゆる。「寅の時になむわたらせたまふべかンな夭今日だけ立派であれば明日は ゾ」、つで・もよいといったふ , つに。 あふぎ る。などか今までまゐりたまはざりつる。扇持たせてたづねきこゆる人あり = 九午前四時ころ。 か一 きこ 一八 ニ 0 かりとじ