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検索対象: 新潮【第百十三巻第十一号】

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新潮【第百十三巻第十一号】


綴 れ る 人 文 鳥 文 庫 第 二 弾 「 ふ た り 」 「 刺 青 」 谷 崎 潤 一 郎 「 雪 も ち 」 幸 田 文 「 四 月 の あ る 晴 れ た 朝 に パ ー セ ン ト の 女 の 子 に 出 会 う こ と に つ い て 」 村 上 春 樹 「 雨 の な か の 噴 水 」 三 島 由 紀 夫 「 初 恋 」 尾 崎 翠 「 メ リ イ ク リ ス マ ス 」 太 宰 治 「 賢 者 の 贈 り 物 」 オ ー ・ ヘ ン リ 「 バ ッ タ と 鈴 虫 」 川 端 康 成 「 会 い た い 。 会 い た い 。 会 い た し 」 ひ み つ を 胸 に 抱 き 、 ペ ン を 走 ら せ る 。 著 者 新 境 地 、 手 紙 か ら 始 ま る LO 2 綴 ら れ 『 る 衝 撃 の 恋 愛 サ ス ペ ン ス 。 ッ ゅ う 区 編 集 者 の 夫 に 東 縛 さ れ て い る 肪 歳 の 作 家 ・ 柚 こ 、 っ た 田 代 地 方 で 退 屈 な 毎 日 を 送 る 幻 歳 の 大 学 生 ・ 航 大 。 千 文 通 コ ミ ュ 一 一 テ ィ を 通 じ て 、 互 い に 立 場 を 偽 り 第 ま 〉 【 お を 京 東 手 紙 を 交 わ し 始 め る 。 次 第 に 熱 を 帯 び る 手 紙 は 、 → ・ イ ー に 、 42 第 0 一 一 人 を 危 険 な 関 係 へ い ざ な い 8 0 〒 0 . C CD 0. 井 上 荒 野 ー 柴 田 元 幸 Ⅱ 訳 手 の ひ ら に 文 学 を 文 鳥 文 庫 は 、 長 く て も 十 六 ペ ー ジ し か あ り ま せ ん 。 十 分 く ら い で 読 め て し ま 、 つ も の ば か り で す 慌 た だ し い 社 会 で 、 せ わ し な い 毎 日 を 、 過 ご し て い る み な さ ま へ ち ょ っ と 一 息 つ き な が ら 、 文 学 に で も 触 れ て み ま せ ん か 0 文 鳥 文 庫 1 集 英 社 ~ 。 集 英 社

新潮【第百十三巻第十一号】


彼 は 小 説 や 演 劇 を 毛 嫌 ひ し て ゐ た が 、 詩 は 愛 好 し て ゐ た 。 詩 内 村 が 恥 じ て 隠 し た も の は 、 白 鳥 が 恥 じ て 隠 し 通 し た も の に 心 酔 す る 素 質 を 持 っ て ゐ た ゝ め に 、 彼 の 基 督 教 が 冴 え て ゐ と 実 に よ く 似 て い る 。 そ れ は つ ま り 、 ど ん な 宗 教 形 態 と も 馴 た の だ 。 彼 は 米 国 流 浪 の 途 に 上 っ た 時 に も 〔 本 居 宣 長 の 〕 『 古 れ 合 う こ と の 出 来 な い 信 仰 心 で あ り 、 世 間 の 風 に 当 た っ て は 今 集 遠 鏡 』 を 革 鞄 の な か に 人 れ て ゐ た ほ ど で 、 彼 一 流 の 古 今 生 き 延 び ら れ な い 宗 教 的 魂 で あ る 。 む ろ ん 、 彼 ら ふ た り の 筆 集 和 歌 評 が 『 〔 東 京 〕 独 立 雑 誌 』 に 掲 げ ら れ た 事 も あ っ た 。 法 は 、 大 き く 異 な り 、 鍛 え 抜 か れ た 思 想 の 外 観 は 、 ま っ た く そ れ み \ の 和 歌 を 愛 誦 し て ゐ た の に 関 ら ず 、 こ の 歌 集 に 収 め 異 な る 。 し か し 、 ふ た り の 比 類 な い 文 章 家 を 分 化 さ せ 、 生 き ら れ た 和 歌 千 首 の う ち の 三 分 の 一 以 上 が 恋 歌 で あ っ て 、 し か 続 け た 元 の 力 は 、 窮 極 の と こ ろ 、 た だ ひ と つ の も の だ 。 そ こ も 醜 猥 口 に す べ か ら ざ る 痴 情 を 歌 っ た も の ゝ 多 い の を 遺 憾 と に あ る 裸 の 信 仰 心 を 何 と 名 づ け 、 い か に 語 る か 。 し て ゐ る 」 ( 『 内 村 鑑 三 ー ー 如 何 に 生 く べ き か ー ー 』 ) 。 話 は 変 わ る が 、 内 村 が 、 日 本 と ロ シ ア と の 開 戦 を 目 の 前 に 内 村 は 、 た ま た ま 文 才 に 恵 ま れ て い た キ リ ス ト 教 思 想 家 、 し て 、 『 萬 朝 報 』 紙 な ど で 堰 を 切 っ た か の ご と く に 語 り 出 し と い う よ う な 人 で は な い 。 彼 の 文 が 、 演 説 が 持 っ て い た 、 人 た 「 非 戦 論 」 は 、 よ く 知 ら れ て い る 。 日 清 戦 争 が 義 に よ る 戦 い で あ る こ と を 、 か っ て 英 文 で 綴 っ て 欧 米 に 強 く 訴 え た こ と を 圧 し て や ま な い 魅 力 は 、 彼 を 貫 い て 運 動 す る 宗 教 的 感 情 の 烈 し い リ ズ ム か ら 来 る の で あ り 、 こ れ が 文 学 的 で あ る か ど う の あ る 内 村 が 、 そ の 論 の 誤 り を き つ ば り と 認 め 、 敢 然 と 撤 回 か は 、 彼 の 与 か り 知 ら ぬ と こ ろ だ っ た だ ろ う 。 だ が 、 こ の リ し た の で あ る 。 ズ ム の 本 体 が 、 一 種 の 詩 魂 で 成 っ て い る こ と を 、 白 鳥 ほ ど の 彼 は 言 う 。 日 清 戦 争 の 勝 利 は 、 祖 国 に 取 り 返 し の つ か ぬ 頽 批 評 家 が 見 逃 す は ず は な い 。 廃 を 、 卑 怯 な 享 楽 の 毒 を も た ら し た 。 聖 書 の 教 え を 根 本 か ら 歪 曲 し 、 そ の 教 え が 「 大 罪 悪 」 と し た は ず の 殺 傷 を 、 キ リ ス 内 村 の 宗 教 思 想 は 、 天 与 の 驚 く べ き 詩 魂 と 共 に 在 っ た 。 い こ と わ り や 、 む し ろ そ の 詩 魂 が 、 や む な く 引 き 連 れ て き た 余 剰 の 理 だ ト 信 徒 で あ る 自 分 で さ え 義 戦 と 称 し て 持 て は や し た 、 そ の 結 っ た か も 知 れ な い 。 内 村 が 、 時 代 と 闘 う 者 と し て 、 遠 慮 会 釈 果 が こ れ な の だ 。 剣 を 抜 い て 国 運 の 進 歩 を 計 ろ う と す る 者 な く 語 っ た の は 、 こ の よ う な 理 で あ る 。 彼 は 、 公 言 さ れ る 自 分 の 信 仰 を 「 武 士 道 的 基 督 教 」 と 称 し た 。 そ の 時 、 彼 の 赤 子 天 使 エ ス メ ラ ル ダ 9 。 。 物 語 の よ う に 柔 ら か な 信 仰 心 は 、 そ の 詩 魂 と 共 に 隠 さ れ て い る 。 九 つ の 短 篇 か ら 見 え て く る 、 現 『 古 今 和 歌 集 』 の 恋 歌 を 、 「 醜 猥 口 に す べ か ら ざ る 痴 情 を 歌 っ ド ン ・ デ リ ー ロ 代 ア メ リ カ 文 学 の 巨 匠 の ま っ た く 新 し い 作 品 世 界 。 柴 田 元 幸 、 上 岡 伸 雄 、 た も の 」 と し な が ら 、 彼 の 無 垢 な 宗 教 的 魂 は 、 和 歌 の 恋 情 ◎ 定 価 ( 本 体 24 。 。 円 + 税 ) 都 甲 幸 治 、 高 吉 一 郎 〔 訳 〕 と 、 そ の リ ズ ム と 深 く 共 鳴 し 合 う 。 新 潮 社 289 批 評 の 魂

新潮【第百十三巻第十一号】


考 え る 人 ツ ニ ュ ー ア ル 第 3 い 定 価 980 円 ( 税 週 発 売 中 季 刊 誌 2016 年 秋 号 い い ぞ 応 援 ! ま 鬥 自 分 の 価 値 に 気 づ い て い な い 人 、 才 能 が な か な か 開 花 し な い 人 一 一 一 そ ん な 姿 を 見 る と 、 思 わ ず 手 を 伸 ば し 、 背 中 を 押 し た く な る の が 自 然 な 人 情 。 応 援 す る 人 、 応 援 さ れ る 人 た ち に 〇 ( ま る ) ! 糸 井 重 里 事 務 所 「 ほ ぼ 日 」 TOB ℃ 印 ② の 応 援 体 質 松 岡 修 造 「 肩 書 き を 応 援 人 戔 に 変 え た い 我 武 者 羅 應 援 團 500 年 の 時 が 人 生 で 大 切 な こ と は み ん な 生 み 出 す 、 漱 石 先 生 に 教 わ っ た 。 虎 屋 の 美 向 井 万 起 男 、 漱 石 の 直 筆 英 語 を 見 に 行 く [ 第 15 回 ] - ー 山 崎 正 和 、 中 野 京 子 、 山 田 航 ほ か 小 林 秀 雄 賞 決 定 発 表 森 田 真 生 糸 井 重 里 x 細 野 晴 臣 >< 横 尾 忠 則 『 数 学 す る 「 ぼ く ら は 飛 び 出 し た 戔 方 が 身 体 』 生 き や す か っ た 」 [ 前 編 ] plain living & high thinking 特 集 イ ン タ ビ ュ ー 小 特 集 考 察 「 web で も 考 え る 人 」 更 新 中 ! http://kangaeruhitojp/ 新 潮 社 259

新潮【第百十三巻第十一号】


人 」 「 歓 喜 の 仔 」 「 だ か ら 人 間 は 滅 び な の 書 」 「 あ る い は 修 羅 の 十 億 年 」 宮 本 輝 ( み や も と ・ て る ) 作 家 。 町 年 吉 増 剛 造 ( よ し ま す ・ ど う ぞ う ) 詩 人 。 い 」 「 ム ー ン ナ イ ト ・ ダ イ ・ ハ ー 」 星 野 智 幸 ( ほ し の ・ と も ゆ き ) 作 家 。 生 。 「 螢 川 」 「 流 転 の 海 」 「 三 十 光 年 の 年 生 。 「 盲 い た 黄 金 の 庭 」 「 静 か な ア 長 島 有 里 枝 ( な が し ま ・ ゆ り え ) 写 真 年 生 。 「 目 覚 め よ と 人 魚 は 歌 う 」 「 フ ァ 星 た ち 」 「 満 月 の 道 」 「 田 園 発 港 行 き メ リ カ 」 「 表 紙 」 「 裸 の メ モ 」 「 我 が 詩 家 ・ 小 説 家 。 年 生 。 「 ン タ ジ ス タ 」 「 無 間 道 」 「 俺 俺 」 「 夜 は 自 転 車 」 「 長 流 の 畔 」 的 自 伝 」 「 怪 物 君 」 — ()D 」 「 背 中 の 記 憶 」 終 わ ら な い 」 「 呪 文 」 山 本 貴 光 ( や ま も と ・ た か み 3 文 筆 細 馬 宏 通 ( ほ そ ま ・ ひ ろ み ち ) 身 体 動 作 家 ・ ゲ 1 ム 作 家 。 れ 年 生 。 「 文 体 の 科 中 村 文 則 ( な か む ら ・ ふ み の り ) 作 家 。 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 研 究 。 滋 賀 県 立 学 」 「 「 百 学 連 環 」 を 読 む 」 行 年 生 。 「 銃 」 「 土 の 中 の 子 供 」 「 掏 摸 」 大 学 教 授 。 年 生 。 「 浅 草 十 一 一 階 」 「 ミ 「 迷 宮 」 「 去 年 の 冬 、 き み と 別 れ 」 「 」 ッ キ ー は な ぜ ロ 笛 を 吹 く の か 」 「 う た 「 教 団 」 「 あ な た が 消 え た 夜 に 」 「 私 の し く み 」 「 介 護 す る か ら だ 」 の 消 滅 」 前 田 英 樹 ( ま え だ ・ ひ で き ) 批 評 家 ・ 立 濱 田 高 志 ( は ま だ ・ た か ゆ き ) 音 楽 評 論 教 大 学 教 授 。 年 生 。 「 倫 理 と い う 力 」 家 。 年 生 。 「 ミ シ ェ ル ・ ル グ ラ ン 風 「 絵 画 の 二 十 世 紀 」 「 剣 の 法 」 「 定 本 の さ さ や き 」 ( 著 書 ) 「 ミ シ ェ ル ・ ル グ 林 秀 雄 」 「 小 津 安 一 一 郎 の 喜 び 」 新 潮 〔 第 百 + 三 巻 第 + 一 号 〕 ラ ン 自 伝 」 ( 監 修 ) 松 家 仁 之 ( ま つ い え ・ ま さ し ) 作 家 ・ 編 重 松 清 氏 「 荒 れ 野 に て 」 は 今 月 休 特 別 定 価 九 八 〇 円 福 田 和 也 ( ふ く だ ・ か ず や ) 文 芸 評 論 集 者 。 田 年 生 。 「 火 山 の ふ も と で 」 「 沈 載 致 し ま す 。 家 ・ 慶 大 教 授 。 8 年 生 。 「 昭 和 天 皇 」 む フ ラ ン シ ス 」 「 優 雅 な の か ど う か 、 発 行 平 成 二 十 八 年 十 一 月 七 日 「 新 潮 」 ホ ー ム ペ ー ジ の ア ド レ ス 「 現 代 人 は 救 わ れ 得 る か 」 「 「 贅 」 の 研 わ か ら な い 」 ( 十 月 七 日 発 売 ) は 左 記 の 通 り で す 。 松 浦 寿 輝 ( ま つ う ら ・ ひ さ き ) 作 家 ・ 詩 究 」 「 二 十 世 紀 論 」 「 其 の 一 日 」 www. shinchosha. co. jp/shincho/ 編 集 兼 発 行 者 ー 矢 野 優 藤 井 光 ( ふ じ い ・ ひ か る ) 英 米 文 学 。 人 ・ 仏 文 学 。 東 京 大 学 名 誉 教 授 。 年 index. html 年 生 。 「 タ ー ミ ナ ル か ら 荒 れ 地 へ 」 ( 著 生 。 「 半 島 」 「 川 の 光 」 「 不 可 能 」 「 明 治 * 御 投 稿 作 品 は 、 全 て 「 新 潮 新 人 印 刷 者 ー 、 ー 北 島 義 俊 書 ) 「 紙 の 民 」 「 タ イ ガ ー ズ ・ ワ イ フ 」 の 表 象 空 間 」 「 黄 昏 客 思 」 「 印 刷 所 ー ー ー 大 日 本 印 刷 株 式 会 社 賞 」 応 募 原 稿 と し て 受 付 け ま す 。 東 京 都 新 宿 区 市 谷 加 賀 町 「 す べ て の 見 え な い 光 」 ( 訳 書 ) 尚 、 原 稿 は 返 却 致 し ま せ ん の で 、 古 川 日 出 男 ( ふ る か わ ・ ひ で お ) 作 家 。 三 浦 雅 士 ( み う ら ・ ま さ し ) 評 論 家 。 必 ず 「 ピ ー を 取 0 て か ら 御 投 稿 願 発 行 所 ー 、 、 ・ ー 株 式 △ ハ 社 新 潮 社 い ま す 。 年 生 。 「 ア ラ ビ ア の 夜 の 種 族 」 「 年 生 。 「 私 と い う 現 象 」 「 メ ラ ン コ リ ー 〒 一 六 二 ・ 八 七 一 一 東 京 都 新 宿 区 矢 来 町 七 電 話 ( 編 集 ) 〇 三 ー 三 一 一 六 六 ー 五 三 七 一 」 「 聖 家 族 」 「 南 無 ロ ッ ク ン ロ ー ル の 水 脈 」 「 青 春 の 終 焉 」 「 考 え る 身 体 」 * 本 誌 か ら の 無 断 転 載 、 コ ピ ー を 電 話 ( 営 業 ) 〇 三 ー 三 一 一 六 六 ー 五 一 一 一 二 十 一 部 経 」 「 女 た ち 三 百 人 の 裏 切 り 「 人 生 と い う 作 品 」 禁 じ ま す 。 編 集 部 404

新潮【第百十三巻第十一号】


新 規 開 講 ! ! 2 あ 読 む 楽 し み 、 書 く 偸 し み な 10 月 講 師 : 村 田 沙 耶 香 作 家 聞 き 手 : 鵜 飼 哲 夫 読 売 新 聞 編 集 委 員 11 月 講 師 : 平 松 洋 子 工 ッ セ イ ス ト の ら 12 月 講 師 : 小 池 真 理 子 作 家 旧 時 】 10 / 19 ( 水 ) 、 11 / 16 ( 水 ) 、 12 / 21 ( 水 ) 好 19 : ~ 20 : 30 ( 教 室 開 場 は 30 分 前 で す ) 10 月 19 日 1 1 月 16 日 1 2 月 21 日 で 奇 【 受 講 料 】 9720 円 ( 税 込 3240 円 x3 回 ) 村 田 沙 耶 香 平 松 洋 子 小 池 真 理 子 ※ 一 回 毎 の お 申 込 も 可 能 で す 。 ( 全 3 回 ) 新 座 『 越 前 竹 人 形 』 と 水 上 勉 文 学 の 魅 力 を 期 ロ 応 講 師 : 山 本 郁 子 主 演 女 優 / 玉 枝 役 乘 峯 雅 寛 舞 台 美 術 家 え 解 説 , / 聴 き 手 : 森 重 良 太 編 集 者 旧 時 】 【 レ ク チ ャ ー 講 座 】 IO / 8 仕 ) 14 : ~ 15 : 30 す 新 潮 講 座 ・ 神 楽 坂 教 室 ( 教 室 開 場 は 30 分 前 で す ) 【 観 劇 + ミ ニ 交 流 会 】 10 / 31 ( 月 ) 14 : 開 演 紀 伊 國 屋 ホ ー ル ( 新 宿 ) 【 受 講 料 】 8740 円 ( 税 込 / ・ レ ク チ ャ ー 講 座 受 講 料 、 嬉 、 ミ ニ 交 流 会 参 加 費 す べ て 含 む ) ※ レ ク チ ャ ー 講 座 の み や 、 観 割 の み の 申 し 込 み は て き ま せ ん 。 ア ニ メ 神 ・ 久 里 洋 : の 「 ミ ニ ・ ア ニ メ - シ ョ ン 」 ひ み つ 上 映 会 国 立 創 場 開 場 50 周 年 記 念 ・ 特 別 観 創 講 座 「 仮 名 手 本 忠 臣 蔵 化 国 立 劇 場 の 50 年 講 師 竹 田 真 砂 子 場 評 議 員 講 師 : 久 里 洋 二 ア ニ メ 神 ウ イ ス キ ー テ ィ ス テ ィ ン グ ~ そ の 味 、 を ど う 表 現 し ま す か ? 東 京 ・ 階 段 の あ る 街 探 訪 講 師 : 松 本 泰 生 尚 美 学 園 大 学 講 師 講 師 : 」 :. 屋 勺 ! ウ イ ス キ ー 評 論 家 ー か ら わ か る 宗 教 第 六 期 モ ダ ン ( 近 代 ) と キ リ ス ト 教 そ の 3 「 百 人 一 首 」 全 首 解 読 講 座 講 師 ・ 草 野 隆 星 美 学 園 短 期 大 学 名 誉 教 授 講 師 : イ 左 . 蔭 ー 憂 作 家 ・ 元 外 務 省 主 任 分 析 官 書 痴 ・ 岡 崎 武 志 の 「 本 の 学 校 」 岡 崎 武 志 書 評 家 、 古 本 ラ イ タ ー ブ ッ ダ の こ と ば に 学 ぶ ス ッ タ ニ バ ー タ を 読 む 第 2 期 「 北 朝 鮮 コ ン フ ィ デ ン シ ャ ル 」 マ ン ス リ ー ラ イ ヴ 講 師 : 田 中 成 明 国 際 マ ン ダ ラ 協 会 会 長 講 師 : 高 英 起 北 朝 鮮 専 門 ニ ュ ー ス サ イ ト 「 デ ィ リ ー NK ジ ャ パ ン 」 無 慈 悲 な 編 集 長 東 京 古 地 図 散 歩 講 師 ・ 荻 窪 圭 古 地 図 収 集 家 ・ 古 道 研 究 家 生 身 の 女 2 人 / 濃 厚 ト ー ク ラ イ ブ 花 房 観 音 x マ リ カ 「 境 界 」 と 「 地 形 」 で 味 わ う 「 江 戸 ・ 東 京 」 講 師 ・ 花 房 観 音 作 家 / パ ス ガ イ ド 生 島 マ リ カ 作 家 / 元 ス ト リ ー ト ・ チ ル ド レ ン 講 師 司 、 オ 木 正 文 育 日 本 地 図 セ ン タ ー 主 幹 研 究 員 ひ の ま ど か の 音 楽 講 座 ロ シ ア 文 学 と オ ペ ラ 講 師 : ひ の ま ど か 音 楽 作 家 多 摩 武 蔵 野 ス リ バ チ 地 形 散 歩 シ ー ズ ン 5 「 幸 福 な 食 堂 車 」 の 思 想 ~ 鼬 や 駅 舎 な ど 公 共 デ ザ イ ン の 「 気 」 と 「 志 」 ~ 講 師 : 真 貝 康 之 多 摩 武 蔵 野 ス リ バ チ 学 会 会 長 講 師 : ガ ( 戸 ・ 岡 見 ~ 台 ド ー ン デ ザ イ ン 研 究 所 代 表 取 締 役 ・ 工 業 デ ザ イ ナ ー 俳 句 に 親 し む 一 鑑 賞 と 実 作 ー 講 師 : 日 下 野 由 季 俳 人 神 楽 坂 で 「 源 氏 物 語 』 を 読 む 講 師 木 村 朗 子 津 田 塾 大 学 教 授 新 潮 社 の 校 閲 講 座 講 師 ・ 井 上 孝 夫 新 潮 社 校 閲 部 ・ 前 部 長 《 芸 術 新 潮 Presents 》 学 芸 員 に 聞 く ダ リ と ク ラ ー ナ ハ 、 そ の 魅 力 の す べ て ナ ビ ゲ ー タ ー : 告 田 晃 子 「 芸 術 新 潮 」 編 集 長 ・ 講 師 陣 は す べ て 第 一 線 で 活 躍 す る 気 鋭 の 専 門 家 で す 。 フ ァ ツ ャ ー ト か も め ブ ッ ク ス ・ 「 読 む 、 書 く 、 見 る 、 知 る 」 を 中 心 と し た 、 プ レ ミ ア ム 教 養 講 座 で す 。 ー ・ 入 会 金 は 必 要 あ り ま せ ん 。 ・ 教 室 の ご 案 内 〒 162 ー 8711 東 京 都 新 宿 区 矢 来 町 109 ロ ー ス ビ 丿 レ 3F 新 潮 講 座 神 楽 坂 教 室 ■ 交 通 の ご 案 内 △ 東 京 メ ト ロ 東 西 線 神 楽 坂 駅 2 番 出 口 か ら 徒 歩 30 秒 Ⅵ 、 都 営 大 江 戸 線 牛 込 神 楽 坂 駅 か ら 徒 歩 7 分 お 電 話 で も お 申 し 込 み い た だ け ま す ョ ム 、 カ ク 、 ミ ル 、 シ ル 新 規 開 講 ! ! 新 規 開 講 ! ! そ の 他 全 43 講 座 で お 待 ち し て い ま す ! こ が 違 う ! 新 潮 講 座 セ を 一 2 番 出 口 コ イ ン バ ー キ ン グ ー 1 ト ・ ・ 0 ー 出 口 神 楽 坂 口 一 ズ ビ ル 3F 新 潮 講 座 神 楽 坂 教 室 詳 し い 講 座 の 内 容 と お 申 込 み は ・ ・ ・ 谷 03-3266-5776 ( 新 潮 社 「 新 潮 講 座 」 事 務 局 ) http://www.shinchosha. CO. jp/blog/chair/ [ 受 付 時 間 ] 10 : 00 ~ 18 : 00 原 則 と し て 土 日 ・ 祝 日 は 除 き ま す 。 新 社 別 第 , 朝 物 社 本 館 新 潮 講 座 ホ ー ム ペ ー ジ で ! ! を 新 潮 社

新潮【第百十三巻第十一号】


ト の 中 で 、 ゆ っ く り ゆ っ く り 白 無 垢 の 打 掛 け ー ー 綿 が 人 っ た 舞 台 の 上 の 舞 踏 家 が 、 被 き を 頭 か ら 外 す と 、 当 然 そ の 下 に 現 裾 の ふ き の 部 分 は 踊 り の ″ 白 鷺 〃 の 衣 装 の よ う に 赤 い 羽 二 重 わ れ る の が わ か っ て い た カ 1 キ 色 の 軍 帽 が 頭 に 載 っ て い て で 、 こ れ は 血 と 死 を 暗 示 す る の で す 。 す べ て の 踊 り は 死 の 暗 ( 打 掛 け の ま ま 軍 帽 が 現 わ れ る の と 、 軍 服 の 頭 に 綿 帽 子 が 載 示 な の で す が ー ー を 肩 か ら 外 し て す べ ら せ る よ う に し て 脱 ぐ っ て い る の と 、 ど ち ら が 異 様 だ ろ う か と 考 え た の で す が 、 舞 と ) 、 カ ー キ 色 の 帝 国 陸 軍 の 軍 服 を 着 た 肉 体 が あ ら わ れ 、 当 踏 家 は 、 む ろ ん 、 切 腹 の 真 似 を し 、 ぼ く の 隣 り の 席 で 見 て い 然 戦 前 の ま し て 軍 隊 の こ と な ど 知 る わ け も な い の で 階 級 章 が た 、 芸 術 家 ふ う の 女 性 な ど は 息 を 弾 ま せ て 連 れ の 男 に 、 彼 は ど う の こ う の な ん て こ と は 、 わ か ら な い の だ が 、 舞 踏 家 は 腰 も し か し た ら 本 当 に や る か も し れ な い 、 な ど と さ さ や く も の に 軍 刀 だ か 日 本 刀 だ か を 差 し 、 足 は 裸 足 で 、 音 楽 は ま た ワ ル だ か ら 、 本 当 に 白 け て し ま い ) そ の ま ま 席 を 立 っ た の だ っ た か ず キ ュ ー レ に 戻 り 、 大 き な 白 い 綿 帽 子 と い う か 被 き は ま だ 顔 を が 、 こ う い う 場 面 ( と 言 う か 状 況 ) で 、 せ ま い 座 席 に 座 っ た 隠 す よ う に し 載 っ た ま ま な の で 、 そ の 大 き さ と 形 か ら の 連 想 人 た ち の 膝 に 触 れ な い よ う に し な が ら 腰 を か が め 小 声 で 失 礼 の せ い で 思 い 出 し た ( き み と 初 め て 旅 行 を し た 京 都 の 四 条 河 と 言 い な が ら 通 路 に 出 る の は か な り 不 快 だ っ た 、 と い う 話 し 原 町 で 見 た 、 ま る で 汚 れ た フ ェ ル ト を 固 め て 平 に の ば し て 部 を 衣 類 問 屋 の 元 番 頭 で 公 金 横 領 犯 な の か も し れ な い 男 に す る 厚 い 楕 円 の ー ー で も 後 の 方 は 、 寝 グ セ の せ い な の で し よ う か と 、 彼 は 『 小 間 使 の 日 記 』 と 二 本 立 て で 『 憂 国 』 を 見 た と い 板 状 に な っ て い る ー ー ー ヘ ル メ ッ ト と い う か 、 仏 像 の 螺 髪 と 頭 い 、 ほ と ん ど 覚 え て は い な い け れ ど 、 あ な た の 話 し を 聞 い て 光 が 一 体 化 し た よ う な 、 本 来 な ら ぼ う ぼ う に 伸 び た 髪 が 何 か い て 思 い 出 し た と 言 い ( ぼ く は 、 な ん で そ ん な こ と を 彼 に 話 の 加 減 で 、 そ う い う 形 に 固 ま っ て し ま っ た 乞 食 を 、 覚 え て ま し て い た の か よ く わ か ら な く な っ て い て ) 、 ホ テ ル で 休 ん で す か ? あ の 、 髪 の 病 的 な 塊 を 見 て 驚 い た き み が 、 人 通 り の い る 恋 人 ( ぼ く に と っ て は 金 粉 シ ョ ー の 。 ハ ー ト ナ ー ) の た め 多 い 交 差 点 で 信 号 を 待 ち な が ら 、 偶 然 の よ う に し て 指 で ぼ く に 注 文 し て お い た 夜 食 用 の 焼 き 肉 弁 当 が プ ラ ス チ ッ ク 容 器 に の て の ひ ら に 触 れ た 時 、 ぼ く の 手 は 電 気 を 帯 び て ピ リ ピ リ と 人 っ て 白 い ポ リ 袋 に 人 れ ら れ て テ ー プ ル に 運 ば れ て き た の を 震 え ま し た ) そ う 、 あ の 、 土 や 埃 と 大 の 糞 や 道 端 の 雑 草 の 種 見 て 、 近 頃 で は す っ か り 、 こ れ で し よ う 。 茶 色 の 紙 袋 で は な も 混 っ て い て 、 も し か す る と 、 そ の 種 か ら タ ン ポ ポ や ス ミ レ く ボ リ 袋 。 あ た し は 会 社 を 出 て し ま い ま し た が 、 問 屋 で も 店 の 花 が 咲 く か も し れ な い 、 と つ い 、 そ の 乞 食 は 男 で あ る に も 先 で ち ょ こ っ と は 小 売 り を し て い た か ら 包 装 に は ス ー 。 ハ 1 で か か わ ら ず 、 土 と 化 し た か の よ う な 髪 の せ い で 地 獄 の 神 の 妻 使 う よ う な 茶 色 の 紙 袋 か 、 大 き い 買 物 の お 客 に は 、 取 っ 手 付 に な っ て 、 春 だ け 地 上 に あ ら わ れ る べ ル セ ポ ネ の 肉 体 を 連 想 き の シ ョ ッ ピ ン グ ・ バ ッ グ で お 渡 し し て い た も の だ け れ ど 、 さ せ た 毛 髪 の 塊 を 思 い 出 し ( ぼ く は 、 家 に 帰 っ た ら 、 き み に あ た し が 店 を 出 た 頃 が 、 紙 袋 と ポ リ 袋 が 人 れ か わ る セ ッ メ だ 手 紙 を 書 か な け れ ば 、 と 思 っ た の で す ) 、 そ う 思 い な が ら 、 っ た 、 と 言 う の で ( ぼ く は 皿 の 上 の 物 り 残 し た 肉 が つ い て い か ず

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歴 史 ・ 時 代 小 説 フ , ァ ー 有 吉 佐 和 子 . 助 左 衛 門 四 代 記 3400 円 名 作 「 紀 ノ 川 」 を 一 歩 進 め た 雄 大 な 歴 史 小 説 。 大 佛 次 郎 ) 赤 穂 浪 士 ( 上 ・ 下 ) 各 5700 円 画 期 的 な 解 釈 と 設 定 で 、 忠 臣 蔵 小 説 の 最 高 峰 と 讃 え ら れ る 名 作 。 海 音 寺 潮 五 郎 列 藩 騒 動 録 ノ = 佐 々 木 味 津 三 旗 本 退 屈 男 。 。 。 ア 三 河 武 士 の 気 を し た た か に 吐 く 男 の 武 勇 伝 。 ・ 新 田 次 郎 : か ら か ご 大 名 様 々 な 時 代 や 階 層 の 人 間 に 視 点 を 据 え た 1 0 編 。 星 新 二 ) 殿 さ ま の 日 書 店 で 入 手 困 難 の 名 作 が 、 あ な た の ご 注 文 で 真 新 し い 一 冊 と し て 甦 り ま す ! 3300 円 3700 円 新 鮮 な 眼 で つ づ る 、 異 色 の 時 代 小 説 ] 2 編 。 第 表 示 の 価 格 に は 消 費 税 が 含 ま れ て お り ま せ ん 。 新 潮 社 ー 造 本 ・ 体 載 四 六 変 型 判 ( 天 地 191 ミ リ >< 左 右 133 ミ リ ) 三 方 断 ち 切 り 表 紙 / 本 文 9.5 ボ 43 字 X18 行 オ ン デ マ ン ド 用 に 大 き な 文 字 を 使 い 、 ゆ っ た り と 読 み や す い 行 間 で 本 文 を 組 み ま し た 。 書 体 は 通 常 の 本 と 同 じ 大 日 本 印 刷 の 秀 英 明 朝 体 を 使 用 。 異 体 字 や 旧 字 、 ル ビ な ど も 正 確 に 表 現 さ れ ま す 。 軽 い 造 本 な の で 、 片 手 で も 読 め ま す 。 ・ 、 第 ご 注 文 方 法 ・ イ ン タ ー ネ ッ ト で の ご 注 文 ( お 支 払 方 法 : ク レ ジ ッ ト カ ー ド ま た は 代 引 き ) LJRL : http: ″ www.rakuten.co.jp/shosai/ ・ お 電 話 で の ご 注 文 ( お 支 払 方 法 : 代 引 き の み ) 03-3266-5130 ( 営 業 時 間 : 平 日 10 時 ~ 1 2 時 13 時 ~ 17 時 ) ・ オ ン デ マ ン ド ブ ッ ク ス は 書 店 で の 取 扱 は こ ざ い ま せ ん 。 受 注 製 本 の た め 上 記 い ず れ か の 方 法 に て お 申 込 く だ さ い 。 ・ こ 注 文 い た だ い た 本 は 印 刷 ・ 製 本 の 上 、 1 0 日 ほ ど で 宅 急 便 に て お 届 け い た し ま す 。 な お 、 発 送 人 は 【 大 日 本 印 刷 「 ウ ェ ブ の 書 斎 」 事 務 局 】 に な り ま す 。 ・ く 代 引 き 〉 の 場 合 、 代 金 の ほ か 。 代 引 き 手 数 料 ″ と し て 400 円 ( 税 込 ) か か り ま す の で こ 注 意 く だ さ い 。 307

新潮【第百十三巻第十一号】


去 年 、 う ず ら を い っ し ょ に 我 善 坊 谷 で み た こ と を 思 い 出 す 。 薄 が 揺 れ て い た 。 あ れ が う ず ら だ っ た の か 秋 草 だ っ た の か 忘 れ て し ま っ た 。 秋 明 菊 、 ト リ カ プ ト 、 吾 亦 紅 、 女 郎 花 。 違 う 秋 草 だ っ た か も し れ な い 。 交 配 っ て い う の さ 、 や め な い ? 食 材 を き り な が ら ア ミ が 言 う 。 私 は ア ミ の 隣 で 顆 粒 の 鶏 ガ ラ ス ー プ の 素 を 耐 熱 容 器 に い れ て お 湯 で と か し な が ら 、 な ん で 、 と 返 す 。 私 た ち は 官 能 を も と め て 触 れ あ う わ け で は な い か ら 、 交 そ う 、 よ か っ た ね 配 、 と い う こ と ば が 適 当 で は な い か と 思 う 。 生 物 の 雌 雄 の 生 交 配 で き る よ 、 あ と で す る ? 殖 器 官 の か け あ わ せ に よ っ て 、 つ ぎ の 世 代 が で き る こ と 。 子 供 を つ く る こ と 。 私 と ア ミ の 遺 伝 子 を Cross 一 ng す る 。 私 た ち ア ミ は 、 う ん 、 と 言 っ た き り 、 そ れ に は こ た え な か っ た 。 が 交 配 を 目 的 に し な か っ た ら 、 い っ し ょ に な る こ と は な か っ た の で は な か っ た か 。 ど う 言 お う か わ か ら な い か ら 無 言 に な う み 、 子 供 は つ く っ て お き な さ い 、 と 芽 衣 子 さ ん が 繰 り 返 る 。 ア ミ が 肩 を た た く 。 し 言 う 。 た だ 、 ア ミ と 交 配 す る だ ん に な っ て も 、 子 供 が ほ し い か ら し て い る の か 、 よ く わ か ら な い 。 ご め ん 、 交 配 っ て き く と 、 な ん か す る の 緊 張 し ち ゃ う か ら 寒 い か ら 、 今 日 は 八 宝 菜 で も っ く ろ う か と 思 っ て ア ミ が 、 そ う そ う 、 と 言 っ て 、 同 僚 の 海 外 出 張 み や げ だ と ス い う ジ ン を み せ る 。 淡 い 水 色 と 白 で ア メ リ カ の 州 地 図 が 描 か ー 。 ハ ー で 買 っ て き た 、 い く つ か の 食 材 を 冷 蔵 庫 に す み や か に し ま っ て ゆ く 。 う ず ら 、 き く ら げ 、 ベ ビ ー コ ー ン 、 豚 れ て あ る 。 肉 、 に ん じ ん 、 白 菜 。 ア ミ が 缶 詰 の う ず ら の た ま ご を と り だ へ え 、 ウ イ ス コ ン シ ン 州 の ジ ン だ っ て す 。 DEATH'S DOOR と ラ ベ ル に 書 か れ て あ る 。 ジ ュ ニ 。 ハ ス リ ン グ 、 フ ェ ン ネ ル 、 コ リ ア ン ダ ー 、 き わ め て シ ン プ ル な 香 り だ と 言 っ て 、 栓 を 私 の 鼻 に 近 づ け る 。 梗 概 チ ェ ル ノ ブ イ リ 原 発 事 故 の 年 に う ま れ た 私 ( う み ) は ア ミ と 結 婚 式 を あ げ て 間 も な い 。 夫 の ア ミ は 高 校 時 代 の 同 級 生 で 、 化 粧 品 メ ー カ ー で 香 料 の 研 究 を し て い る 。 ふ た り の 間 に 恋 愛 感 情 は な い 。 た だ 、 ふ た り で 「 交 配 」 し 、 子 ど も を つ く る 約 束 を し て い る 357 TIMELESS

新潮【第百十三巻第十一号】


私 は そ う 聞 い て る け ど 。 呆 然 と し て い る 私 を 見 て 鶴 上 さ ん 今 夜 は 会 え な い 彼 氏 の こ と を 考 え る 千 絵 ち ゃ ん 。 私 は そ う い % は 、 で も す ぐ 結 婚 す る と か い う わ け で も な い み た い だ け ど 、 う 千 絵 ち ゃ ん が よ か っ た 。 そ れ は た ぶ ん 通 常 の 恋 愛 感 情 じ ゃ な い 。 よ く 知 ら な い け ど 、 と 付 け 足 し た 。 し か し 私 は 結 婚 と か い う こ と よ り も 、 島 根 と い う 予 想 も し な か っ た 場 所 と そ の 遠 さ に そ れ で 千 絵 ち ゃ ん は 鶴 上 さ ん に 、 疲 れ て る と ひ と り 分 だ け ど う 反 応 し て い い か わ か ら な か っ た 。 ま だ ア メ リ カ と か イ ギ ご 飯 つ く る の っ て 面 倒 じ ゃ な い で す か ? な ど と 話 し か け リ ス と か 言 わ れ た 方 が 驚 か な い 。 東 京 と 島 根 、 そ こ は 私 と 千 る 。 こ れ は 千 絵 ち ゃ ん が 鶴 上 さ ん を ご 飯 に 誘 っ て い る の だ 絵 ち ゃ ん の 最 適 な 距 離 に な り う る の だ ろ う か 。 が 、 鶴 上 さ ん は た い て い 、 そ う だ ね ー 、 な ど と そ っ け な い 。 私 が 千 絵 ち ゃ ん に 並 々 な ら ぬ 感 情 を 抱 い て い る こ と は 社 内 疲 れ る ほ ど 働 い て な い で し よ う に 、 と い う 嫌 味 を 言 い そ う に の 誰 も が 知 っ て い た が 、 そ れ が 通 常 の 恋 愛 感 情 で は な か っ た な る の を ぐ っ と こ ら え て も い る 。 鶴 上 さ ん は そ う い う 皮 肉 や こ と だ け は 間 違 い な い 。 嫌 味 は ロ に し な か っ た 。 正 直 皮 肉 の ひ と つ や ふ た っ 言 い た く 恋 愛 感 情 じ ゃ な く て な ん な の よ 。 て い う か 通 常 の 恋 愛 感 情 な る 時 も あ る わ よ 、 と 私 に 本 音 を こ ぼ す こ と も あ っ た が 、 で っ て な に よ 。 も ね 、 女 同 士 で そ う い う こ と 言 い は じ め る と 、 も う ほ ん と 何 そ れ は う ま く 言 え な い 。 私 が 千 絵 ち ゃ ん を 見 る 目 や 、 千 絵 の 得 に も な ら な い の よ 。 ご く た ま に 、 う ち も 今 晩 旦 那 遅 い か ら 何 か 食 べ に い く ? ち ゃ ん の 声 を 聞 く 耳 は 、 誰 か を 好 き で い る 時 の そ れ と 同 じ よ う な も の か も し れ な い が 、 私 は 千 絵 ち ゃ ん を 彼 氏 か ら 収 奪 し と 鶴 上 さ ん が 誘 い に の る こ と も あ っ て 、 そ う と 決 ま る と 千 絵 た い と か 、 千 絵 ち ゃ ん に 彼 氏 が い な か っ た と し て も き っ と 恋 ち ゃ ん が 斜 め 向 か い の 私 に 、 市 瀬 さ ん も 一 緒 に 行 き ま せ ん 人 と し て 迎 え た い と か 迎 え ら れ た い と か は 思 わ な い 。 私 は 彼 か 、 と 言 っ て く れ る 。 自 分 で 誘 っ た く せ に 鶴 上 さ ん と ふ た り き り で は 気 詰 ま り で 、 そ の や や 間 抜 け な 段 取 り が 愛 ら し い 。 氏 が い る 千 絵 ち ゃ ん が 、 仕 事 中 彼 氏 の こ と を ふ と 思 い 出 し た / 麦 谷 が 私 は ふ た り き り で な け れ ば よ ろ こ ん で つ い て い く 。 ト り す る 千 絵 ち ゃ ん が 、 と て も 千 絵 ち ゃ ん ら し く て よ か っ た 。 彼 氏 が ラ イ プ で 帰 り が 遅 か っ た り 、 地 方 に 行 っ た り す る こ い た ら だ い た い 小 麦 谷 も つ い て く る 。 と と が あ る 。 そ う い う 日 は 、 あ ー 今 晩 ひ と り で ご は ん だ ー 、 旦 那 さ ん の い る 鶴 上 さ ん と ふ た り で 飲 み に 行 く こ と に は 私 歌 う よ う に 呟 く 。 そ の 時 の 宙 空 を 見 る 大 き な く り つ と し た 目 は 別 に 抵 抗 が な い の だ か ら 、 女 性 と ふ た り き り で 飲 み に 行 く で あ る 。 あ の 丸 く 整 っ た お か つ ば 頭 で あ る 。 お 尻 か ら 脳 天 ま の を そ う 特 別 に 思 っ て い た わ け で は な か っ た 。 特 別 な の は た で 芯 の 通 っ た よ う に い つ も 背 筋 が の び て 、 ひ と り で ご は ん だ だ た だ 千 絵 ち ゃ ん だ っ た 。 け れ ど も 、 そ の 特 別 さ の な か に い 、 と 言 い 終 わ っ た あ と に 、 彼 氏 の い な い 部 屋 で ひ と り 過 ご る の は 千 絵 ち ゃ ん ひ と り じ ゃ な い 。 私 が 千 絵 ち ゃ ん の こ と を し て い る 時 間 を 想 像 し て い る 千 絵 ち ゃ ん で あ る 。 遠 く に い て 特 別 に 思 う 時 に は 、 必 ず 三 年 前 に 別 れ た 妻 に 対 す る 特 別 さ が

新潮【第百十三巻第十一号】


「 初 め ま し て ど う も 。 貴 井 森 悟 さ ん で す ね 。 い い 体 格 を し て が る 酒 を オ ー ダ ー し た 。 ま す な あ 。 何 か 運 動 を な さ っ て る ん で す か 。 体 育 会 系 の ご 出 矢 須 は 肩 を す く め て 、 女 主 人 の 横 暴 に は 抗 弁 せ ず 、 じ き 七 身 と か ? 」 年 に な り ま す か 、 と 話 し は じ め た 。 言 葉 は 丁 寧 だ が 、 言 い 回 し が 粘 着 的 で 、 威 圧 的 な 感 じ も す 「 わ た し が 警 察 を や め る 前 で す か ら ね 。 生 活 安 全 課 に 長 く お る 。 森 悟 の 外 見 か ら 素 性 な り 心 性 な り を 推 し 量 ろ う と し て い り ま し た 。 早 い 話 、 風 俗 の 取 り 締 ま り で す 。 も と も と 好 き な る の か 、 眼 鏡 の 奥 の 小 さ い 目 が せ わ し な く 動 い て い る 。 も ん だ か ら 、 趣 味 で 通 う う ち 、 店 や 従 業 員 に 馴 染 み が で き ま 「 矢 須 と 申 し ま す 。 今 日 の 役 目 に つ い て は 、 お 聞 き 及 び か と し て ね 。 少 女 売 春 や 賭 博 、 逃 亡 犯 の 隠 匿 な ん て 、 と き お り 面 思 い ま す が 」 白 い 情 報 が 人 る か ら 、 上 か ら 重 宝 が ら れ る 。 店 の ほ う に も ち 男 が 安 っ ぽ い 背 広 の 内 ポ ケ ッ ト か ら 名 刺 を 出 し 、 森 悟 の 前 よ っ と し た 手 人 れ の 情 報 を 流 し て 助 け て や る ん で 、 さ ら に デ に 滑 ら せ た 。 興 信 所 の 所 長 と い う 肩 書 を 見 て 、 万 浬 か ら 聞 い ィ ー プ な 情 報 が 人 っ て く る 。 風 俗 な ら 矢 須 だ 、 な ん て 一 課 や て い た 男 だ と 思 い 当 た っ た 。 マ ル 暴 の 刑 事 に も 頼 り に さ れ ま し て ね 、 そ の う ち 仕 事 中 に 風 「 野 宮 先 生 は メ ー ル で 、 自 分 が い な い ほ う が 話 し や す い だ ろ 俗 で 遊 ん で て も 大 目 に 見 て も ら え る 。 業 界 の ほ う も 、 手 人 れ う し 、 聞 き や す い だ ろ う か ら 、 と 。 あ な た に は 、 ど う ぞ ご ゅ の 情 報 が 欲 し い ん で 、 わ た し 好 み の 遊 び を さ せ て く れ る 。 つ く り 、 と あ り ま し た 」 > に も 出 ま し た よ 。 顔 は だ け ど 、 本 物 の 警 官 の 制 服 を 着 森 悟 は 納 得 し 、 相 手 の 名 刺 を 上 着 の ポ ケ ッ ト に し ま っ た 。 て ね 。 現 職 警 官 が 女 子 高 生 を 職 質 と 見 せ か け て 、 ホ テ ル に 連 「 一 杯 頂 戴 し て い い で す か ね 。 喉 を 十 分 に 湿 ら せ な い と 、 少 れ 込 み 、 手 錠 を か け 、 あ れ や こ れ や の プ レ イ を 強 要 す る っ て し 長 い 話 に な り ま す ん で 」 ド キ ュ メ ン ト 仕 立 て で す よ 。 そ ん と き や 女 優 を 使 い ま し た 締 ま り の な い 口 も と に 卑 し げ な 笑 み を 浮 か べ て 、 矢 須 が 言 が 、 あ と で ホ テ ル の 裏 口 に 張 り 込 ん で 、 援 交 を 終 え た ば か り の 女 子 高 生 に 試 し て み た ら 、 ま ん ま と 引 っ 掛 か り ま し て ね 」 森 悟 は う な ず い た 。 矢 須 が 女 主 人 に 最 高 級 の バ ー ポ ン を 注 矢 須 が 顔 を 寄 せ て 、 舌 な め ず り で も し そ う に 話 す の に 、 文 す る 。 「 話 が そ れ て る よ 、 ゲ ス 」 「 す ぐ っ け 上 が る ん で す よ 。 こ ん な 男 に は も っ た い な い 、 通 女 主 人 が 、 森 悟 の 前 に カ ク テ ル を 運 び な が ら 言 っ た 。 常 の も の で 十 分 で す か ら 」 「 こ の 男 を 普 通 に 名 前 で 呼 ぶ 者 な ん て い な い ん で す よ 。 ゲ 女 主 人 が 森 悟 に 言 っ て 、 ー テ ン ダ ー に か な り ク ラ ス の 下 ス 、 そ れ で 通 っ て る ん で す 」 397 ペ イ ン レ ス