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検索対象: 完訳 日本の古典 第五十八巻 蕪村集 一茶集

完訳 日本の古典 第五十八巻 蕪村集 一茶集から 211件ヒットしました。

完訳 日本の古典 第五十八巻 蕪村集 一茶集


茶 集 390 寛 政 八 一 七 九 六 年 号 西 暦 年 齢 一 二 一 八 〇 〇 一 茶 事 項 養 』 に 入 集 。 七 月 、 升 六 編 ・ 一 茶 校 『 冬 の 日 注 解 』 成 る 。 再 徳 布 『 素 丸 発 句 集 』 刊 び 四 国 に 渡 り 、 松 山 城 内 の 観 月 の 会 に 列 し 、 冬 よ り 翌 春 に か け て 、 八 月 、 破 戒 僧 を 処 罰 。 樗 堂 と し ば し ば 両 吟 歌 仙 を 巻 く 。 マ 奇 淵 撰 『 松 風 会 』 に 入 集 。 都 雀 歳 旦 帖 ・ 絢 堂 歳 旦 帖 に 入 集 。 春 、 松 山 を 辞 し 、 夏 よ り 秋 に 蕪 村 『 新 花 つ み 』 刊 。 か け て 、 備 後 福 山 に 滞 在 。 そ れ よ り 京 坂 へ 向 う 。 八 月 、 仙 台 領 に 農 民 一 揆 。 九 月 、 マ 闌 更 撰 『 月 の 会 』 、 自 楽 撰 『 千 秋 楽 後 篇 』 、 石 人 撰 『 霜 の は な 』 な 宝 暦 暦 を 廃 し 、 寛 政 暦 を 頒 布 ど に 入 集 。 一 〇 一 七 九 八 大 和 長 谷 寺 で 迎 春 か 。 春 、 東 帰 記 念 集 『 さ ら ば 笠 』 を 出 す 。 三 馬 『 辰 巳 婦 言 』 絶 版 と な る 。 六 月 二 十 六 日 、 大 津 に 赴 き 、 辛 崎 ・ 堅 田 を 巡 遊 。 七 月 、 木 曾 路 ニ 月 、 諸 国 人 別 帳 差 出 令 。 五 月 三 を 経 て 東 に 帰 り 、 八 月 、 江 戸 帰 着 か 。 九 月 、 郷 里 に 帰 省 。 同 日 、 闌 更 没 。 七 十 三 歳 。 十 ニ 月 、 月 よ り 『 急 逓 記 』 を 記 し 始 め る 。 十 月 十 日 、 下 総 馬 橋 の 栢 日 庵 近 藤 重 蔵 、 蝦 夷 地 探 検 。 り ゅ う 、 立 砂 と 真 間 手 児 奈 堂 に 遊 ぶ 。 マ 駝 岳 撰 『 み つ の と も 』 、 尺 艾 撰 『 な に は の 月 』 、 丈 左 撰 『 題 苑 集 』 な ど に 入 集 。 浅 草 八 幡 町 の 旅 宿 で 迎 春 。 徳 布 歳 旦 帖 ・ 法 雨 春 興 帖 な ど に 入 集 。 一 月 、 三 馬 と 版 元 、 鳶 人 足 に 襲 わ れ る 。 ニ 月 、 改 版 『 さ ら ば 笠 』 を 各 地 に 発 送 。 晩 春 よ り 甲 斐 ・ 北 陸 行 三 月 、 北 辺 の 防 備 を 固 め る 。 六 月 、 脚 に 赴 く 十 一 月 二 日 、 立 砂 の 臨 終 に 侍 し て 「 挽 歌 」 を 作 る 。 村 落 の 興 行 物 禁 止 。 マ 八 千 坊 撰 『 俳 諧 十 家 類 題 集 』 、 万 和 撰 『 松 内 集 』 、 升 六 撰 『 花 柑 子 』 な ど に 入 集 。 庸 和 歳 旦 帖 『 庚 申 元 除 楽 』 に 出 句 。 一 一 六 庵 を 継 ぎ 、 そ の 庵 号 を 使 用 。 秋 成 『 春 雨 物 語 』 成 る 。 艶 二 『 南 ほ か に 徳 布 歳 旦 帖 ・ 我 泉 歳 旦 帖 に も 入 集 。 ニ 月 二 十 七 日 、 夏 目 門 鼠 』 絶 版 と な る 。 成 美 と の 付 合 二 句 あ り 。 両 者 同 座 の 連 句 の 初 見 。 七 月 二 日 、 今 伊 能 忠 敬 、 測 量 の た め 蝦 夷 地 に 赴 く 日 庵 元 夢 没 。 七 十 四 歳 。 マ 升 六 撰 『 題 葉 集 』 、 亨 撰 『 塵 窪 』 、 耒 耜 撰 『 菊 の 香 』 な ど に 入 集 。 九 一 七 九 七 肪 一 一 一 七 九 九 せ い び 関 連 事 項

完訳 日本の古典 第五十八巻 蕪村集 一茶集


245 蕪 村 略 年 譜 一 〇 一 七 六 〇 五 一 七 五 五 六 一 七 五 六 七 一 七 五 七 八 一 七 五 八 九 一 七 五 九 た ん た い ぎ 居 た 。 炭 太 祇 も こ の 頃 入 洛 す 。 も う え っ 〇 冬 、 毛 越 編 『 古 今 短 冊 集 』 に 跋 を 寄 せ 、 発 句 一 入 集 。 を し ど り さ か き ひ や く せ ん 〇 冬 、 洛 北 に 遊 び 、 「 鴛 に 美 を つ く し て や 終 木 立 ち 作 が あ る 。 三 月 十 三 日 、 洛 東 双 林 寺 に お け る 貞 徳 百 回 忌 法 楽 十 百 韻 に 列 席 八 月 十 五 日 、 彭 城 百 川 ( 画 家 。 俳 諧 に も 長 じ た ) 没 す ( 五 十 六 歳 ) 。 す 。 〇 秋 、 望 月 宋 屋 を 訪 ね 、 宋 屋 ・ 稲 太 と 三 吟 歌 仙 一 を 巻 く 。 ほ ご ふ す ま 〇 雁 宕 ・ 阿 誰 撰 『 反 古 衾 』 に 李 井 ・ 百 万 と の 三 吟 歌 仙 三 、 発 句 一 一 入 集 。 四 一 七 五 四 〇 春 ・ 夏 の 頃 、 京 を 去 っ て 丹 後 に 赴 き 、 三 年 間 滞 在 し 、 画 ・ 俳 六 月 宋 阿 の 十 三 回 忌 に 当 り 、 江 戸 で は 雁 宕 ら が 『 夜 半 亭 発 句 帖 』 を 編 に 作 品 を の こ す 。 画 号 、 四 明 ・ 朝 滄 。 し 、 京 で は 宋 屋 の 主 催 で 追 善 集 〇 雁 宕 ら 編 『 夜 半 亭 発 句 帖 』 ( 一 一 月 刊 ) に 跋 を 送 る 。 あ け は す 『 明 の 蓮 』 を 撰 ぶ 。 む み よ う あ ん う ん り ば う 五 月 粟 津 無 名 庵 の 雲 裡 房 を 迎 え 、 宮 津 の 俳 人 ら と 歌 仙 一 巻 を 興 行 す 。 〇 こ の 頃 、 「 三 俳 僧 図 」 「 妖 怪 図 巻 」 「 李 白 観 瀑 図 」 ( 五 年 ) 「 天 橋 〇 其 角 ・ 嵐 雪 五 十 回 忌 。 立 図 賛 」 ( 七 年 ) な ど を 描 く 。 ひ じ り 〇 洒 落 本 『 異 素 六 帖 』 『 聖 遊 廓 』 刊 。 九 月 京 に 帰 る 。 き け い ち は っ は な し 〇 結 城 の 雁 宕 上 京 し 、 追 善 俳 諧 に 四 月 高 井 几 圭 の 薙 髪 賀 集 『 咄 相 手 』 に 挿 絵 ・ 発 句 一 一 入 集 。 列 席 す 。 六 月 宋 屋 編 の 宋 阿 十 七 回 忌 追 善 集 『 戴 恩 謝 』 に 追 悼 の 発 句 ・ 連 句 入 集 。 し ゅ ろ 〇 こ の 頃 、 趙 居 の 雅 号 を 用 い 、 「 棕 梠 図 」 「 陶 淵 明 図 」 「 牧 馬 図 」 な ど を 描 く 。 六 月 二 十 一 日 、 服 部 南 郭 ( 儒 者 ・ 詩 人 ) 没 す ( 七 十 七 歳 ) 。 り よ う わ 十 月 大 場 寥 和 ( 嵐 雪 門 の 俳 人 ) 没 す ( 八 十 三 歳 ) 。 〇 秋 、 雲 裡 房 よ り 筑 紫 巡 遊 を す す め ら れ た が 同 行 せ ず 、 「 秋 風 十 ニ 月 高 井 几 圭 没 す ( 七 十 四 歳 ) 。

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311 俳 句 編 冬 126 わ が や ど あ す ( 文 化 句 帖 ) 「 十 八 日 、 晴 、 江 戸 ニ 入 ル 」 と し て 、 猶 雪 ち る や 我 宿 に 寝 る ハ 翌 あ た り こ の 句 を 記 す が 、 十 五 日 流 山 に 泊 な が れ や ま し も う さ あ ん ぎ や り 、 「 十 六 日 、 雪 」 と あ る か ら 、 こ 下 総 行 脚 の 帰 途 、 流 山 で 江 戸 の 空 を 望 ん で 詠 ん だ 句 で あ ろ う 。 気 が ね の 多 い 他 の 日 の 印 象 を 句 に し た も の か 。 人 の 家 を 泊 り 歩 い て い る と 、 や は り わ が 家 が 恋 し く な る 。 江 戸 も 場 末 の 借 家 住 居 で は あ る が 、 そ こ で は ぞ ん ぶ ん に 手 足 を 伸 ば し て 寝 る こ と も で き る 。 雪 が ち 文 化 四 年 十 一 月 帰 郷 の お り の ら っ き は じ め る と 、 そ れ に 誘 わ れ る よ う に 、 、 し っ そ う 自 分 の 家 が な っ か し く 思 作 。 遺 産 問 題 の 談 合 は 成 功 せ わ れ る の だ 。 「 我 宿 に 寝 る ハ 翌 あ た り 」 に 、 家 に ひ か れ る 心 が 率 直 に 出 て い て ず 、 一 茶 は 滞 在 わ ず か 数 日 で 柏 原 を 去 っ た 。 こ れ は そ の と き の 吟 で 、 お も し ろ い 。 季 語 は 「 雪 」 。 句 帖 に は 「 若 シ 人 芳 ヲ 百 年 ニ 留 ム あ た ノ 能 ハ ズ ン バ 、 臭 ヲ 百 年 ニ 残 サ ( 文 化 句 帖 ) 心 か ら し な の ゝ 雪 に 降 ら れ け り ン 」 と い う 『 漢 書 』 の 文 章 を 傍 記 し 、 郷 人 に 対 す る 反 感 を 示 し て い る 。 か し わ ば ら は る ば る や っ て 来 た 故 郷 で 、 家 人 や 村 人 に 冷 遇 さ れ 、 柏 原 を 去 る と き の 吟 で あ こ の 句 に は 「 茨 の 花 」 の 吟 ( ↓ 吾 D の ふ る さ と び と よ 、 つ に 、 変 に 突 っ か か っ た と こ ろ る 。 冷 た い 目 に 追 わ れ て 、 故 郷 を 出 て 行 こ う と す る 一 茶 に は 、 古 郷 人 の 心 を そ が な い た め に 、 か え っ て し み じ み の ま ま に 、 降 り か か る 雪 さ え も 非 情 に 冷 た く 、 自 分 を 心 の 底 か ら 冷 え き ら せ る と し た 哀 感 を に じ ま せ て い る 。 よ う に 感 じ ら れ た の で あ ろ う 。 「 心 か ら 」 と い う 思 い 迫 っ た 表 現 に 、 降 り か か 一 隅 田 川 に か か る 橋 。 下 総 ・ あ ん た ん る 雪 の な か で 、 身 も 心 も 凍 り つ い た よ う な 暗 澹 と し た 心 境 が 詠 ま れ て い る 。 こ 武 蔵 の 両 国 を 結 ぶ の で 、 こ の の 故 郷 の 雪 に 心 の 底 ま で 冷 え き っ て 、 滞 在 わ ず か 四 日 で 、 一 茶 は 江 戸 へ 舞 い も 名 が あ る 。 長 さ 九 十 六 間 ( 約 一 七 三 ) 、 幅 四 間 ( 約 七 ) の 大 橋 。 ど っ た の で あ る 。 季 語 は 「 雪 」 。 ニ 仏 の 供 養 の た め に 、 買 っ て 川 に 放 す 亀 。 両 国 橋 の 東 詰 め の 小 家 で 、 ー り ゃ う ′ ) く ば し 両 国 橋 軒 先 に つ る し て 売 っ て い た 。 0 文 化 四 年 十 一 一 月 作 。 放 し 亀 は 主 く れ ニ と し て 秋 に 行 わ れ た か ら 、 歳 末 で と し の 暮 亀 は も う 時 期 は す れ で あ る 。 ま で つ る っ 迄 釣 さ る ゝ ( 文 化 句 帖 )

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茶 集 262 は る さ め し き ・ よ う ・ 『 詩 経 』 を 俳 訳 し た 作 で あ る 。 句 題 の 「 黄 鳥 」 と い う 詩 は 、 序 に よ れ ば 、 宣 王 施 ラ ン 言 帰 ラ ン 、 我 ガ 邦 族 ニ 復 ラ ま つ り ) ) と ン 」 と あ る 。 黄 鳥 ( か ら う ぐ い す ) の 徳 な き を そ し っ た も の で 、 宣 王 政 を 失 い 、 民 心 離 反 し て 、 み な 本 国 に 帰 ら ・ 一 う そ が 楮 の 木 に と ま っ た り 、 粟 を つ い ん こ と を 思 う の 詩 で あ る と い う 。 原 詩 に は 「 黄 鳥 」 が 無 慈 悲 な 人 々 に 追 わ れ る む く / 」 り ば も う と す る の を 無 慈 悲 に 追 い 払 さ ま を 叙 し て い る が 、 自 分 も ま た 江 戸 の 人 々 か ら 「 椋 鳥 」 ( 田 舎 者 を あ ざ け っ て , つ 、 よ 、 つ こ 、 こ こ の 国 の 人 々 は 、 我 い う 語 ) と さ げ す ま れ 、 白 い 目 で 見 ら れ な が ら 、 肩 身 の せ ま い 毎 日 を 送 っ て い に 対 し て も 善 道 を も っ て 遇 し よ う と し な い 。 今 は 一 刻 も 早 く 本 国 の る 。 い っ た ん は 見 限 っ て 出 た 故 郷 で は あ る が 、 今 ご ろ は 山 桜 が 咲 き 満 ち て 、 駘 と う 蕩 た る 春 色 に つ つ ま れ て い る こ と だ ろ う 。 そ の 故 郷 の 春 景 色 を 見 に 帰 り た い も 家 族 の も と に 帰 ろ う 、 と い う 意 。 の だ 、 と い う の で あ る 。 句 題 の 「 黄 鳥 」 に 山 桜 を 配 し て 、 郷 国 の 春 景 を 点 出 し 一 茶 の 句 は 、 こ の 意 を 取 り 、 思 郷 の 情 を 述 べ た も の 。 ◆ 享 和 三 年 た と こ ろ は 、 な か な か 巧 み な 俳 諧 手 腕 で あ る 。 『 浅 黄 空 』 に は 「 父 な き 後 柏 原 ( 一 八 0 三 ) 十 二 月 作 。 ニ 入 ル 」 と 前 書 を つ け 、 中 七 以 下 も 「 古 郷 の 桜 咲 き に け り 」 と 改 め て 、 帰 郷 の お り の 感 慨 を 述 べ た 句 に 改 作 し て あ る 。 季 語 は 「 桜 」 。 0 文 化 元 年 ( 一 八 0 四 ) 正 月 作 。 し り 「 鍋 の 尻 」 に 着 目 し た 句 は 、 ほ ( 文 化 句 帖 ) か は べ り 春 雨 や 火 も お も し ろ き な べ の 尻 か に 「 川 縁 や 蝶 を 寝 さ す る 鍋 の 尻 」 な ら ペ な べ ( 文 化 元 年 ) 、 「 鍋 の 尻 ほ し 並 た る ゅ 一 げ 戸 外 は 春 雨 で あ る 。 台 所 に は 何 の 貯 え も な い が 、 す す け た 鍋 の 尻 に ち ょ ろ ち ょ 雪 解 哉 」 ( ↓ 三 四 ) な ど が あ る 。 ほ さ き ろ 燃 え 上 が る 赤 い 火 先 が 、 目 を 楽 し ま せ て く れ る 。 鍋 の 尻 を 舐 め る 火 の 動 き の ろ 一 あ わ て ふ た め く さ ま に い う お も し ろ さ に ひ か れ て 、 ふ と 生 家 の 炉 ば た の さ ま が な っ か し く 思 い 出 さ れ た の 語 で あ る が 、 こ の 句 で は 、 蝶 で も あ ろ う か 。 明 る さ の な か に も 、 ど こ か 孤 独 の 影 が さ し て い る よ う な 句 で あ が 一 時 に わ っ と 出 て き た よ う な 感 る 。 季 語 は 「 春 雨 」 。 じ を い っ た の で あ ろ う 。 ニ 金 庫 て ふ 番 の こ と 。 「 金 の 番 と ろ / 、 と し ( 文 化 句 帖 ) あ た ふ た に 蝶 の 出 る 日 や 金 の 番 て う な さ れ る 」 ( 柳 多 留 ・ 初 篇 ) な ど 、 リ 柳 に 用 例 が 多 い 。 ◆ 文 化 元 年 江 戸 市 中 に お け る 所 見 で あ ろ う 。 戸 外 に は 陽 春 の 気 が 満 ち 満 ち て 、 天 水 桶 に 陽 正 月 作 。 か ね な て ん す い お け か げ か へ

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茶 集 392 年 号 西 年 関 連 事 項 文 化 二 一 八 〇 五 三 月 二 日 、 巣 兆 来 訪 。 四 月 、 『 一 茶 園 月 並 』 刊 行 。 閏 八 月 二 大 江 丸 没 。 八 十 六 歳 。 五 月 三 日 、 十 七 日 、 随 斎 会 で 一 瓢 と 同 座 。 両 者 の 初 見 か 。 十 ニ 月 九 日 、 太 歌 麿 没 。 五 十 三 歳 。 節 と 両 吟 。 マ 文 龍 撰 『 節 の 友 』 、 法 雨 撰 『 杖 の 華 』 、 希 言 撰 『 蟹 窟 』 な ど に 入 集 。 白 芹 歳 旦 帖 に 出 句 。 三 月 十 三 日 、 竹 阿 十 七 回 忌 、 長 応 院 に 参 詣 。 馬 琴 『 椿 説 弓 張 月 』 初 編 刊 。 蜀 山 七 月 二 日 、 多 太 薬 師 の 元 夢 七 回 忌 に 参 列 。 八 月 二 十 五 日 、 下 総 人 『 蜀 山 百 首 』 刊 。 田 川 で 京 の 丈 左 に 再 会 。 九 月 九 日 、 野 逸 ( 葛 飾 派 四 世 ) と 金 町 伊 能 忠 敬 、 本 州 測 量 を 終 る 。 に 遊 ぶ 。 十 一 月 三 日 、 随 斎 で 肥 後 の 対 竹 と 会 吟 。 江 戸 大 火 。 九 月 、 露 人 、 樺 太 に 上 〇 『 文 化 句 帖 補 遺 』 は 、 ほ ば こ の 年 よ り 文 化 八 年 に 至 る 手 記 。 陸 。 十 一 月 、 琉 球 使 節 引 見 。 マ 万 和 撰 『 都 鄙 日 記 』 、 河 洲 撰 『 旅 日 記 』 ( 仮 題 ) 、 升 六 撰 『 二 葉 草 寅 巻 』 な ど に 入 集 。 四 一 八 〇 七 5 4 一 月 十 九 日 、 随 斎 で 成 美 ・ 浙 江 と 三 吟 。 四 月 十 六 日 、 友 人 滝 耕 こ の 頃 よ り 合 巻 行 わ れ る 。 舜 没 。 「 耕 舜 先 生 挽 歌 」 を 作 る 。 五 月 十 一 一 日 、 随 斎 で の 乙 因 追 善 一 月 十 五 日 、 野 逸 没 。 八 十 歳 。 四 俳 諧 に 列 座 。 七 月 ~ 八 月 、 亡 父 七 周 忌 の た め 帰 郷 、 渋 温 泉 に 遊 月 、 露 人 、 蝦 夷 に 侵 入 。 五 月 、 東 び 、 「 渋 温 泉 紀 行 」 成 る 。 い っ た ん 江 戸 へ 帰 り 、 十 一 月 五 日 、 再 び 北 各 藩 、 蝦 夷 出 兵 。 六 月 、 堀 田 正 帰 郷 、 遺 産 分 配 の 交 渉 を し た が 成 功 せ ず 、 同 月 十 九 日 、 江 戸 に 帰 着 。 敦 、 北 海 巡 視 。 鯉 ロ 十 三 回 忌 集 『 秋 暮 集 』 、 素 丸 十 三 回 忌 集 『 俳 諧 教 訓 百 首 』 、 柑 翠 撰 『 鹿 嶋 集 』 な ど に 入 集 。 五 一 八 〇 八 恥 ニ 月 八 日 、 仙 六 、 江 戸 へ 出 て 一 茶 を 訪 う 。 三 月 二 十 日 、 上 野 ・ 三 馬 『 浮 世 風 呂 』 初 編 刊 。 秋 成 『 胆 大 浅 草 ・ 隅 田 川 の 花 を 見 巡 り 、 「 花 見 の 記 」 成 る 。 同 月 二 十 三 日 、 小 心 録 』 成 る 。 風 で 住 庵 を 吹 き 破 ら れ る 。 五 月 二 十 五 日 、 帰 郷 の 途 に つ き 、 途 間 宮 林 蔵 、 間 宮 海 峡 を 発 見 。 四 月 、 中 、 草 津 温 泉 に 遊 び 、 七 月 二 日 、 柏 原 に 入 る 。 「 草 津 道 の 記 」 成 る 。 下 田 ・ 浦 賀 に 砲 台 構 築 。 六 月 、 関 同 月 九 日 、 祖 母 三 十 三 回 忌 取 越 法 要 を 行 う 。 八 月 二 十 一 日 、 野 東 洪 水 。 八 月 、 英 船 、 長 崎 に 侵 入 。 尻 湖 畔 の 秋 色 を 探 る 。 十 一 月 二 十 四 日 、 村 役 人 立 会 い の 上 、 亡 九 月 、 長 崎 砲 台 修 築 。 関 東 飢 饉 。 父 の 遺 産 分 配 の 取 極 め を 行 う 。 十 ニ 月 、 江 戸 に 帰 る 。 不 在 中 、 三 一 八 〇 六 一 茶 事 項

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蕪 村 集 248 年 号 西 暦 年 齢 安 永 四 一 七 七 五 七 一 七 七 八 五 一 七 七 六 蕪 村 事 項 〇 こ の 頃 、 仏 光 寺 烏 丸 西 へ 入 ル 町 に 住 む 。 〇 十 一 月 刊 の 『 平 安 人 物 志 』 に は 画 家 の 部 に 名 が 掲 げ ら れ る 。 さ び し お り 〇 正 月 刊 行 の 『 左 比 思 遠 理 』 に 序 を 寄 せ る 。 四 月 樋 口 道 立 の 発 起 に よ り 比 叡 山 麓 の 一 乗 寺 村 金 福 寺 境 内 に 芭 蕉 庵 を 再 興 、 新 た に 蕪 村 ・ 道 立 ・ 几 董 ら 写 経 社 を 結 ぶ 。 五 月 十 三 日 、 「 洛 東 芭 蕉 庵 再 興 記 」 を 作 る 。 六 月 右 手 を 病 む 。 〇 初 秋 、 「 飲 中 八 仙 図 」 を 描 く 。 九 月 几 董 撰 『 続 明 烏 』 ( 蕪 村 七 部 集 の 一 ) を 刊 行 。 よ し わ け 十 月 五 日 、 大 坂 に 下 っ て 病 み 、 吉 分 大 魯 の 蘆 陰 舎 に て 療 養 す 。 や は ん ら く 〇 春 、 春 興 帖 『 夜 半 楽 』 刊 。 「 春 風 馬 堤 曲 」 を 収 む 。 正 月 中 旬 よ り 二 月 に か け て 病 む 。 四 月 上 旬 よ り 句 日 記 『 新 花 つ み 』 を 起 稿 し た が 、 病 気 の た め 中 絶 。 後 半 に 随 筆 を 収 む 。 十 ニ 月 七 日 、 『 春 泥 句 集 』 の 序 を 書 く 。 三 月 九 日 、 几 董 と 大 坂 に 行 き 、 諸 方 に 遊 ん で 二 十 二 日 帰 京 す 。 の ざ ら し し ゃ い ん 五 月 「 野 晒 紀 行 図 」 一 巻 を 描 く 。 こ の 頃 よ り 、 謝 寅 の 号 を 用 う 。 六 月 「 奥 の 細 道 図 」 一 巻 を 描 く 。 十 一 月 「 奥 の 細 道 図 」 一 一 巻 を 描 く 。 八 一 七 七 九 四 月 蕪 村 を 宗 匠 、 几 董 を 会 頭 、 道 立 ・ 百 池 ・ 維 駒 ・ 月 居 ら を 定 連 六 月 十 四 日 、 宮 津 見 性 寺 の 竹 渓 和 尚 と す る 俳 諧 修 行 の 会 を 結 成 す 。 没 す 。 〇 秋 、 「 奥 の 細 道 図 ー を 描 く 。 十 ニ 月 十 八 日 、 平 賀 源 内 没 す ( 五 十 十 月 「 芭 蕉 翁 像 」 を 描 く 。 『 蘆 陰 句 選 』 に 序 を 書 く 。 六 一 七 七 七 - ) れ ・ 一 ま こ ん ぶ く じ 関 連 事 項 六 月 暁 台 、 江 戸 へ 遊 ぶ 。 九 月 千 代 尼 没 す ( 七 十 三 歳 ) 。 〇 大 魯 『 五 子 稿 』 刊 ニ 月 娘 、 両 腕 病 み 、 八 、 九 月 頃 ま で 治 癒 せ す 。 十 ニ 月 娘 く の 、 結 婚 。 〇 土 芳 編 『 三 冊 子 』 刊 行 。 十 一 月 十 三 日 、 吉 分 大 魯 没 す 。 五 月 娘 く の 、 離 婚 。 〇 『 太 祇 句 集 後 篇 』 『 蓼 太 句 集 』 『 新 み な し 栗 』 ( 麦 水 編 ) な ど 刊 行 。

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茶 集 310 に 3 か れ の 一 新 年 に 用 い る 品 々 、 神 棚 ・ も 当 時 の 窮 状 を 伝 え る 一 つ で あ る 。 小 庵 か ら 見 渡 さ れ る 枯 野 の ひ ろ が り 。 か な っ 1 し め 注 連 飾 り ・ 門 松 ・ 若 水 桶 ・ し い ま で に 晴 れ あ が っ た 空 。 空 腹 を か か え て 、 野 の 果 て を 見 や っ て い る 放 心 し こ ん ぶ 橙 ・ 裏 白 ・ 昆 布 な ど を 売 る 市 。 た よ う な 顔 。 「 何 ぞ 喰 た き 」 に 切 実 な 実 感 が こ も っ て い る 。 季 語 は 「 枯 野 」 。 江 戸 で は 深 川 八 幡 や 浅 草 観 音 の 境 内 に 市 が 立 ち 、 人 出 で に ぎ わ っ た 。 ( 文 化 句 帖 ) 盟 年 の 市 何 し に 出 た と 人 の い ふ 0 句 帖 の 文 化 元 年 ( 一 八 0 四 ) 十 一 一 月 十 七 日 の 条 に 「 晴 、 浅 草 市 ニ 逝 ク 」 と お う い っ 年 の 市 が 立 っ と 、 町 に は 歳 末 気 分 が 横 浴 す る 。 人 々 は 家 族 う ち 連 れ て 、 あ れ こ あ っ て 、 こ の 句 が 出 て い る 。 浅 草 れ と 楽 し い 正 月 の 買 物 を す る の で あ る が 、 身 一 つ で 懐 中 も 乏 し い 一 茶 に は 、 人 市 は 、 浅 草 観 音 境 内 の 年 の 市 。 「 人 並 み に 出 る 真 似 し た り 年 の 市 」 並 の 買 物 も で き る は ず は な い 。 た だ 人 恋 し さ の 気 分 に そ そ ら れ て 、 人 ご み の な の 句 を 併 記 。 か を う ろ う ろ し て い る だ け な の だ 。 そ れ を 「 何 し に 来 た 」 な ど と 耳 の 痛 い こ と を 言 わ れ て は 、 い た た ま れ な い 思 い が す る 、 と い う の で あ る 。 芭 蕉 の 「 何 に こ 一 茎 漬 の こ と 。 か ぶ や 大 根 の し は す 茎 ・ 葉 を 塩 ま た は 麹 で 漬 け た の 師 走 の 市 に 行 く 烏 」 と 比 べ て み る と 、 や は り 一 茶 ら し い 体 臭 が 強 く 感 じ ら れ も の 。 桶 に た く わ え て 冬 期 の 食 用 る 。 季 語 は 「 年 の 市 」 。 に す る 。 ◆ 文 化 三 年 十 月 作 。 一 く き ま で 茶 は 三 十 歳 に 達 し な い こ ろ か ら 、 は ま - 、 ・ ば ( 文 化 句 帖 ) 初 霜 や 茎 の 歯 ぎ れ も 去 年 迄 前 歯 は 欠 け 、 す り 減 っ た 蛤 歯 を 嘆 い て い た 。 歯 の 質 の 悪 か っ た こ と く き づ け 茎 漬 は 、 そ の あ ざ や か な 緑 と 歯 切 れ の よ さ が 喜 ば れ る 。 初 霜 の お り る こ ろ に 食 は 、 「 花 げ し の ふ は つ く や う な 前 べ ご ろ と な る の だ が 、 今 年 は め つ き り 歯 が 悪 く な っ て 、 そ の 茎 漬 も 、 歯 切 れ よ 歯 哉 」 ( 文 化 九 年 ) 、 「 す り こ 木 の や か う な 歯 茎 も 花 の 春 」 ( 文 化 十 年 ) な く 噛 み 切 る こ と が で き な く な っ た 、 と い う の で あ る 。 一 茶 は も と も と 頑 健 な 体 ど の 句 に 示 さ れ て い る 。 驅 の 持 主 で あ っ た が 、 若 い こ ろ か ら 歯 の 質 が 悪 く 、 い よ い よ 茎 漬 も 味 わ え な く あ い お い ち ょ う な っ た と い う 嘆 息 で あ る 。 こ の 句 は 四 十 四 歳 の 作 で あ る が 、 こ の こ ろ か ら 身 体 一 本 所 相 生 町 五 丁 目 ( 現 、 墨 か ぐ う 田 区 緑 一 丁 目 ) の 仮 寓 を さ す 。 の 衰 え を 嘆 く 句 が め つ き り 多 く な る 。 季 語 は 「 初 霜 」 。 0 文 化 三 年 十 二 月 作 。 句 帖 に は か ら す た い お け

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389 一 茶 略 年 譜 子 』 な ど に 入 集 。 天 地 庵 我 泉 ( 素 丸 門 ) の 歳 旦 帖 に 入 集 。 三 月 二 十 六 日 、 江 戸 を 六 月 十 七 日 、 青 蘿 没 。 五 十 二 歳 。 立 っ て 下 総 を 回 り 、 四 月 十 八 日 、 帰 郷 、 老 父 を 見 舞 う 。 『 寛 政 三 年 八 月 、 大 風 雨 、 江 戸 に 津 波 。 九 月 紀 行 』 は こ の 旅 の 記 録 。 な お 出 発 に 際 し 、 渭 浜 庵 留 別 の 詞 を 書 く 。 十 三 日 、 白 雄 没 。 五 十 四 歳 。 十 ニ 月 、 江 戸 出 稼 人 に 帰 国 令 。 三 月 二 十 五 日 、 江 戸 を 立 っ て 西 国 行 脚 の 旅 に 赴 く 。 京 坂 で 夏 を 過 し 、 一 月 二 十 日 、 暁 台 没 。 六 十 一 歳 。 秋 、 淡 路 よ り 四 国 へ 渡 り 、 讃 岐 観 音 寺 町 専 念 寺 に 五 梅 法 師 を 訪 ね 、 三 月 ~ 四 月 、 肥 前 島 原 大 地 震 。 九 さ ら に 九 州 方 面 へ 向 う 。 月 、 ロ シ ア 使 節 、 根 室 に 来 る 。 〇 『 寛 政 句 帖 』 は 、 こ の 年 初 よ り 寛 政 六 年 末 に 至 る 句 帖 。 一 峨 ( 元 夢 門 ) 撰 『 蕉 翁 百 回 追 遠 集 』 に 入 集 五 一 七 九 一 一 一 訂 肥 後 八 代 正 教 寺 で 新 年 を 迎 え る 。 春 、 素 堂 ・ 竹 阿 伝 来 の 『 仮 名 芭 蕉 百 回 忌 、 各 地 に 行 わ れ る 。 一 月 ~ 三 月 、 沿 海 の 防 備 を 厳 し く す る 。 ロ 決 』 を 写 す 。 こ の 年 、 九 州 を 巡 り 、 長 崎 に 滞 留 。 四 月 、 帰 農 の 奨 励 。 七 月 、 松 平 定 信 退 職 。 十 月 、 江 戸 大 火 。 ひ き 続 き 九 州 ・ 四 国 を 遍 歴 。 柳 荘 『 水 薦 苅 』 刊 。 六 一 七 九 四 七 一 七 九 五 讃 岐 観 音 寺 町 専 念 寺 で 迎 春 。 一 月 八 日 よ り 伊 予 に 赴 き 、 松 山 の 一 月 、 富 士 講 を 禁 止 。 七 月 、 長 崎 ち よ ど う 栗 田 樗 堂 を 訪 う 。 三 月 八 日 、 観 音 寺 発 、 丸 亀 よ り 備 前 へ 渡 り 、 地 方 、 大 雨 洪 水 。 八 月 、 上 野 ・ 下 十 八 日 、 大 坂 着 、 黄 花 庵 升 六 宅 に 滞 在 。 さ ら に 河 内 を 巡 遊 。 四 総 の 不 受 不 施 派 を 禁 ず る 。 十 ニ 月 月 九 日 、 堺 に 至 り 、 高 師 の 浜 に 遊 ぶ 。 『 西 国 紀 行 』 成 る 。 な お 河 内 二 十 四 日 、 蝶 夢 没 。 六 十 四 歳 。 巡 遊 中 、 大 和 桜 井 の 植 田 吐 雲 を 訪 い 、 句 文 を 残 す 。 夏 、 京 に 上 ら ん こ う り 、 洛 東 芭 蕉 堂 で 闌 更 ら と 歌 仙 を 巻 く 。 七 月 二 十 日 、 溝 ロ 素 丸 没 。 八 十 三 歳 。 秋 、 『 旅 拾 遺 』 を 上 梓 。 亜 堂 の 号 を 用 い る 。 十 月 十 二 日 、 近 江 義 仲 寺 の 芭 蕉 忌 に 参 会 。 冬 、 再 び 大 坂 に 下 り 、 升 六 と 『 冬 の 日 』 に つ い て 意 見 を 交 し 、 尺 艾 と 両 吟 歌 仙 を 巻 く 。 重 厚 撰 『 し ぐ れ 会 』 、 闌 更 撰 『 花 供 養 』 、 可 能 撰 『 霜 の 会 』 な ど に 入 集 。 八 一 七 九 六 徳 布 歳 旦 帖 『 丙 辰 元 除 春 遊 』 に 出 句 。 三 月 、 闌 更 社 中 の 『 花 供 こ の 年 、 草 紙 問 屋 改 め 極 印 あ り 。 三 一 七 九 一 四 一 七 九 一 一

完訳 日本の古典 第五十八巻 蕪村集 一茶集


茶 集 2 あ め ( 文 化 句 帖 ) 一 飴 売 り の 笛 。 江 戸 時 代 に は か す む 日 や タ 山 か げ の 飴 の 笛 唐 人 笛 ( チ ャ ル メ ラ ) を 吹 い て て つ こ う き や は ん と う じ ん ぶ え 売 り 歩 い た 。 0 文 化 一 一 年 正 月 作 。 小 さ な た ら い に 飴 を 入 れ て 頭 に の せ 、 手 甲 脚 絆 姿 で 、 唐 人 笛 を 吹 き な が ら 村 里 童 心 を 呼 ぶ 飴 屋 は 、 一 茶 が 好 ん で を 売 り 歩 く 飴 屋 風 俗 は 、 明 治 の こ ろ ま で 残 っ て い た 。 そ の 遠 い 昔 へ の 郷 愁 を そ 句 材 に 取 り 上 げ た も の で 、 ほ か に そ ら れ る よ う な 句 で あ る 。 霞 が 立 ち こ め た 春 の 夕 暮 、 近 く の 山 か げ か ら 飴 屋 の も 「 笹 の 葉 に 飴 を 並 べ る 茂 り 哉 」 吹 く 笛 の 音 が 聞 え て く る 。 そ の 笛 の 音 に 誘 わ れ て 、 幼 い 日 の こ と が 甘 く な っ か ( 文 化 九 年 ) 、 「 飴 店 の ひ ら / 、 紙 や 先 づ か す む 」 ( 文 化 十 二 年 ) な ど し く 思 い 出 さ れ 、 淡 い 哀 愁 が 胸 を ひ た し て く る 、 と い う 句 意 。 童 心 と 春 愁 と が が あ る 。 一 つ に 溶 け 合 い 、 ほ ろ 甘 い 詩 情 を た だ よ わ せ て い る 。 季 語 は 「 か す む 日 」 。 一 当 時 、 俳 諧 師 は 、 士 農 工 商 し か わ く 遊 民 / 、 と か し こ き 人 に 叱 ら れ て も 、 今 と い う 四 民 の 枠 か ら は み 出 し さ ら た 、 定 職 を も た ぬ 「 遊 民 」 と さ れ た 。 更 せ ん す べ な く ニ 有 識 者 。 三 世 の 役 に 立 た ぬ 邪 し や ば ふ さ ぎ 魔 者 を そ し っ て い う 語 。 句 帖 の 文 ( 文 化 句 帖 ) さ い か く お り ど め 又 こ と し 娑 婆 塞 ぞ よ 艸 の 家 化 二 年 八 月 の 部 に 、 『 西 鶴 織 留 』 よ カ ネ プ ャ り 、 珍 し い 語 彙 と し て 、 「 銀 親 ・ シ ャ パ フ サ ギ シ ラ バ ケ 文 化 三 年 ( 一 八 0 六 ) 四 十 四 歳 の 歳 旦 吟 で 、 ま た 今 年 も 、 み す ば ら し い 草 の 家 に 住 娑 婆 塞 ・ 白 化 」 な ど が 記 入 し て あ ん で 、 世 間 の 邪 魔 者 に な っ て 過 す こ と だ 、 と い う 意 。 俳 諧 な ど と い う 世 の 役 に り 、 そ れ を こ こ に 借 用 し た も の 。 も 立 た ぬ も の に た ず さ わ り 、 人 の 情 に す が っ て 、 転 々 と 寄 食 生 活 を 続 け る 身 の 0 文 化 三 年 正 月 作 。 類 作 に 「 穀 っ よ け い も の 上 で あ る 。 そ う い う 余 計 者 と し て の 自 分 を 恥 じ な が ら 、 い ま さ ら ど う す る こ と ぶ し 桜 の 下 に く ら し け り 」 ( 文 化 三 じ ′ ト - う 年 ) が あ る 。 も で き ぬ 心 の 負 い 目 を 、 や や 自 嘲 気 味 に 吐 き 出 し た 句 で 、 一 茶 の 複 雑 な 泣 き 笑 い の 表 情 が の ぞ い て い る 。 季 語 は 「 こ と し 」 ( 新 年 ) 。 一 燕 は 春 の 彼 岸 こ ろ に 渡 来 し 、 巣 を 作 っ て 子 を 育 て 、 秋 の 彼 ゅ ふ つ ば め あ す 岸 こ ろ 南 国 へ 帰 る 。 ニ 『 嘉 永 版 一 タ 燕 我 に は 翌 の あ て ハ な き 茶 句 集 』 に は 下 五 「 あ て も な し 」 と ま た く さ ( 文 化 句 帖 )

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な が れ ( 文 化 句 帖 ) 川 添 ひ の 里 人 は 手 に 汗 を 拳 り 、 足 タ 月 や 流 残 り の き り み 、 す を 空 に し て 立 ち さ わ ぐ 。 今 切 れ こ い り ひ と ね が わ は ん ら ん な が れ や ま み し は ど の 入 樋 、 彼 の 堤 と 、 あ は 下 総 の 流 山 に 滞 在 中 、 利 根 川 が 氾 濫 し た 。 そ の 洪 水 の あ と の 一 情 景 で あ る 。 家 れ 風 聞 に 胸 を 冷 し て 、 家 々 の お ど も 立 木 も 押 し 流 さ ん ば か り に 荒 れ 狂 っ た 濁 流 も 、 日 暮 れ と と も に 収 ま っ て 、 荒 ろ き 大 か た な ら ず 」 と あ っ て 、 こ 涼 た る 出 水 跡 に 立 っ と 、 生 き 残 り の き り ぎ り す が 、 ど こ か の 物 陰 で 鳴 き だ し た 。 の 句 を 記 す 。 下 総 行 脚 中 、 流 山 で 空 に は 淡 い タ 月 が か か り 、 そ の タ 月 に 向 っ て 、 命 の 限 り 訴 え て い る よ う な 鳴 き 利 根 川 の 洪 水 を 体 験 し た と き の 作 声 で あ る 。 「 流 残 り の 」 と い う 独 特 の 意 表 を つ い た 表 現 が 、 き り ぎ り す の あ わ で あ る 。 く ′ ば ー ) れ さ を 強 く 印 象 づ け て い る 。 季 語 は 「 タ 月 」 「 き り み 、 す 」 。 一 嘴 で 木 の 幹 を つ つ き 、 樹 た た 皮 の 下 に ひ そ む 虫 を つ い ば む ( 文 化 句 帖 ) 木 っ ゝ き の 死 ネ ト テ 敲 く 柱 哉 鳥 。 0 文 化 一 一 年 七 月 作 。 句 帖 に よ る と 、 七 月 十 八 日 よ り 上 総 に 渡 か な や も と な せ き り よ う き つ つ き り 、 富 津 ・ 金 谷 を 経 て 、 元 名 の 大 啄 木 鳥 が 、 こ っ こ っ と 木 を つ つ く 音 を 聞 く と 、 秋 の 寂 寥 が 深 く 身 に 迫 る 思 い が 行 寺 に 滞 留 中 の 作 。 こ の こ ろ 、 一 す る 。 こ の 句 は 、 古 い 朽 ち か け た 寺 の 柱 な ど を つ つ い て い る 音 に 耳 を 傾 け な が 茶 は し き り に 死 の 誘 惑 を 感 じ て い ら 、 ふ と 心 の 一 隅 を か す め る 死 の 思 い を 詠 み 出 し た も の で あ る 。 こ の こ ろ の 一 た ら し く 、 同 年 の 作 に 「 身 一 つ や す だ れ 茶 は 、 生 活 的 に も 内 面 的 に も 、 最 も 苦 悩 に 満 ち た 時 期 で あ っ た 。 父 の 死 と 肉 親 死 な ば 簾 の 青 い う ち 」 「 死 に べ た の 離 反 、 俳 諧 の 道 の け わ し さ 、 そ し て 胸 を 噛 む 孤 独 と 貧 困 、 そ う い う 生 き が た と 山 や 思 は ん タ 時 雨 [ な ど が あ る 。 い 現 実 の な か で 、 彼 が ふ と 死 の 声 を 心 の 奥 で 聞 い た と し て も 、 不 思 議 で は な い 。 0 文 化 一 一 年 八 月 作 。 前 句 と 同 季 語 は 「 木 っ ゝ き 」 。 じ く 上 総 の 元 名 に 滞 留 中 の 作 。 編 類 作 に 、 「 家 な し の 此 の 身 も 春 に ( 文 化 句 帖 ) 詢 圏 秋 風 や 家 さ へ 持 た ぬ 大 男 逢 ふ 日 哉 」 ( 文 化 六 年 ) 、 「 家 な し も せ み の 羽 衣 き る 折 そ 」 ( 文 化 九 年 ) 、 人 の 家 を 転 々 と 泊 り 歩 き な が ら 、 他 郷 に 流 離 し て い る 身 に は 、 秋 風 が こ と さ ら 「 家 な し や 今 夜 も 人 の 年 忘 れ 」 ( 文 身 に し み る の で あ る 。 す で に 四 十 を 過 ぎ た 大 の 男 が 、 安 ん じ て 身 を 置 く 所 も な 政 二 年 ) な ど が あ る 。 か