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検索対象: 完訳 日本の古典 第三十六巻 新古今和歌集 ㈡

完訳 日本の古典 第三十六巻 新古今和歌集 ㈡から 10000件見つかりました。
1. 旺文社 全訳古語辞典

の草。秋二一灌頂・大原御幸「庭のー露重く、籬湖春人名 ) は民間の歌人である。 から引いた「しめちが原」と答えて、頼みを承知してくれた。 しかしその年も、光覚は選にもれたので詠んだ歌。歌の「さに倒れかかりつつ」訳庭の種々の草はしっとりと露が降ちけーにんは【地下人】 ( 名 ) ①「ちけ①」に同じ。②「ち せも」は「さしも草 ( Ⅱよもき ) 」のことで、忠通の言葉をさすとりて、垣根に倒れかかっては。②「千草色さ」の略。青げ②」に同じ。①支配下の住民。その土地の住民。〔太 ともに「さしも↑あれほど ) 」の意を含ませている。「露を命に緑色。萌黄れえ色。縹色。〔浮・日本永代蔵〕「浅黄平記〕一「ー、代官をそむきて合戦に及ぶ事あり」訳土 て」の「露」は、「させも」の縁でいったものだが、恵みの露との上をーに色あげて」訳浅黄色の表を青緑色に染地の住民が代官に反抗して戦闘するにいたることもある。 いう意味があろう。ただし露をはかないものとしてとらえるめなおして。 * ちーこ【児・稚児】 ( 名 ) 「乳子ちご」の意〕①乳児。あか ならは、露のようにあてにならなくはかない言葉でも、それをちーくさ【千種】 ( 名・形動ナリ ) 「ちぐさ」とも。種類の多【」。また、幼児。子ども。〔屬凵 = 五「すさまじきもの 命のように大切に思って、あてにせざるをえない、親が子を いこと。いろいろ。さまざま。一春下「春霞み色の亡くなりたる産屋」訳不調和で興ざめなもの、・ : あか 思う情をそこに見ることも可能であろう。 ・に⑩見えつるはたなびく山の花のかげかも」訳春霞一」の死んでしまった産屋。一一梅の立枝「いつつばかりな ちきりきな・ : 一和歌一《百人一首 ) 【契りきなかたみの色がさまざまに見えたのは、霞のたなびく山に咲く花のるーともなどして」訳五歳ほどの幼児など連れて。 「などして」の「し」はサ変動詞で、「率ゐて」連れて ) と言い に袖そでをしばりつつ末すゑの松山皮なみ越こ色が映っているからだろうか。 さじとは】〈後拾遺・一四・恋四・七七 0 ・清原元輔〉訳 ちく・しゃう引ウ【畜生】 ( 名 ) ①鳥獣・虫・魚の総称。かえられる。「など」は副詞的で、婉曲く表現。②武家 約束しましたね。おたがいに ( 涙でぬれた ) 袖を幾度もしほっ けだもの。第一九 = 「かの男は、欲にふけりて恩を忘れたり。や天台宗・真言宗などの寺で召し使う俗体の少年の ては、末の松山を波が越す ( ような心変わりをする ) ことは、 ーといふべし」あの男は、欲に夢中になって恩を忘れ称。一語一一 = 「比叡ひえの山にーありけり」訳比叡山の 決してしまいと。 ( 初句は文脈上最後に置かれる倒置た。けだものといっていい。 ②《仏教語 ) 「畜生道」の略。 延暦寺に稚児がいた。①大法会斃えなどで、美しく 法。初句切れ ) 。第「契りきな」の「き」は、過去の助動ちくしゃう・だう【畜生道】 ( 名 ) ( 仏教語》六道着飾って行列に加わって歩く男女の子ども。 詞「き」の終止形。「な」は、詠嘆の終助詞。「つつ」は、反の一つ。死者が生前の悪業によって、畜生①に生まれちこ・おひ引【児生ひ・稚児生ひ】 ( 名 ) 幼児の成長して 復・継続の接続助詞。 変わり、苦しみを受けるという世界。然聞四・九「修羅ゆくようす。また、幼いときのようす。〔一柏木「大将な 心変わりをした女に、人の代作をして詠んで贈ったに成りぬと見ればーに堕おちて走る」訳阿修羅になったどのーの、ほのかにおほし出いづるには、似給はす」訳大 歌。「袖をしほる」は、悲しみの涙でぬれているのではなく、と見ると、畜生道に堕ちて走る。↓六道 将タ霧 ) などの幼いときのようすの、おほろげに思い出さ 愛を誓いあった感動のために流した涙でぬれた袖をしほる筑前 ( 鵞 ) 一地名一旧国名。西海道十一一か国の一つ。今れなさるのには、 ( 薫は ) 似ていらっしやらない。 ーーちく 0 ー / しゅう こと。「末の松山」は宮城県にあるという歌枕。「君をおの福岡県北部。筑 * ちーこくー【地獄】 ( 名 ) 《仏教語》六道の一つ。この世 きてあだし心をわが持たば末の松山波も越えなむ」〈古今・竹生島 ( 跿ぶ ) 【地名一今の滋賀県琵琶びわ湖の北方にあで悪業をなした人間が死後に堕おちる世界。閻魔 る島。風光明媚の霊境として信仰を集めた地。 大王が生前の罪を裁き、さまざまな刑罰が与えられるとい 東歌〉のように、不変の愛のたとえに使われる。 【契る】 ( 他ラ四 ) 局〉約束する。将来ちーくわろ諚【地火炉】 ( 名 ) 「ちくわろ」とも。料理用のう。焦熱地獄、叫喚う地獄などがある。地獄道。 * ちき・る を誓う。愛を誓う。夫婦の関係を結ぶ。 いろり。「一 = 五「すさまじきもの・ : 火おこさぬ炭櫃つ、轢一一七五「悪をまし、万の戒を破りてーにおつべし」 一伊勢一一一四「いとねむころに言ひける人に今宵逢あはむと ー」訳不調和で興ざめなもの、・ : 火をおこさない丸火訳 ( 酒を飲むと ) 悪い行いを ( さらに ) 増し、すべての戒めを / だう 破って ( 死後は ) 地獄に堕おちるにちがいない。↓亠、道ろく ・り⑩たりけるに」訳たいへん親切に言い寄った男に鉢ち、地火炉。 【地下】 ( 名 ) ①清涼殿の殿上うの間ちーさう【地蔵】 ( 名 ) ( 仏教語》「地蔵菩薩鶚」の略。 今宵逢おう↑結婚しよう ) と約束していたところ。一第一叮ン ちけに昇殿を許されない官人。また、その家格。ふ釈迦如来 0 あ死後、弥勒せ仏が現れるまでの仏のい 尖「『よきことなり』とー・り⑩て、その日より精進して」 * ない世界で、衆生を救済するという菩薩。普通、僧形 「結構なことだ」と約束して、その日から仏道修行にはつうは六位以下。五位以上でも代々昇殿を許されない けんで。 家柄のものもあった。〔〕〈「殿上人、ーなるも、陣に立うをしており、俗信では、子供を守り、救うとされる。 ち・ぐ【値遇】 ( 名 ) 「ちぐう」とも。めぐり合うこと。出会ちそひて見るも、いとねたし」訳昇殿を許された人や昇ち・さと【千里】 ( 名 ) ①多くの村里。〔拾遺愚草〕「月 うこと。 殿を許されない官人である者も、警護の詰め所に立ちな清み四方よもの大空雲消えてーの秋を埋うづむ白雪」訳 月が澄んでいるので一面の大空は雲も消えて、多くの村 筑後④く ) 一地名旧国名。西海道十一一か国の一つ。今らんで ( 自分たちを ) 見るのも、たいへんいまいましい。 ②宮中に仕える者から見て、それ以外の人々。一般の里の秋を埋めている白雪 ( が見渡されること ) よ。②〔「千 の福岡県南部。筑州う ち・くさ【千草】 ( 名 ) 「ちぐさ」とも。①種々の草。多く庶民。〔去来抄〕同門評「湖春はーの歌道者なり」訳里蹼」を訓読したもの〕長い道のり。はるか遠い距離。 ちきりーちさと 〔五四九〕

2. 旺文社 全訳古語辞典

の雪落とすな」決して ゅめーに【夢に】 ( 副 ) ( 下に打消の語を伴って ) 少しも。決沐浴い甼飲食・行動を慎み、からだを清めること ) のた 副詞の呼応 して。ゅめにも。〔〔〕〈「かやうのすきすきしきわざ、ーせぬめにこもる建物。春秋のさだめ「ーにおりて御堂に この雪折り取った松の。。。ロ・ - - ・・・・ - ・・・・。。・ - ・」〔禁止〉 ものを」訳 ( 大進生昌は ) このような好色めいた行のほるに、人声もせす」訳 ( 石山寺の ) 斎屋に下りて ( 身を 葉から ) 落とすな。 ゅめ花散るな。 為を、決してしないのに。 清め ) 御本堂に上がるが、人の声もしない。 ゅめ・うつつ【夢現】 ↑決して花よ散るな ) ( 名 ) 夢と現実。また、夢か ゅめ・の・うきはし【夢の浮き橋】夢の中の通い路。まゆ・や【湯屋】 ( 名 ) ①浴場のある建物。また、浴室。 現実か判然としないこと。おばろげなこと。一一六九「かきた、はかない夢。転じて、はかないこと。一春上「春の〔浮・日本永代蔵〕「手前にー・風呂屋をこしらへ、日 くらす心の闇やみにまどひにきーとは今夜定めよ」訳夜のーとだえして嶺みねにわかるる横雲の空」訳↓はるの毎に焼たかせける」訳 ( 屋敷 ) 内に湯殿・風呂屋 ( 日箱風 呂で下から沸かす浴室 ) を造って、毎日焚たかせた。②銭 心を暗くさせ何もかもわからなくしてしまう心の闇に ( 私は ) よの : 亠叝一 迷ってしまった。 ( これが ) 夢であるのか現実であるのかは、ゆめ・の・かまちい具夢の通ひ路】「ゆめち」に同じ。湯。 一恋 = 「住江の岸に寄る波夜さへやー人目よくら 今夜 ( 逢あって ) はっきりさせよ。 ( 形シク ) ①おそれ多く慎まれる。忌みはは * ゅゅ・し かられる。一一 = ・一究「かけまくもー・しき ゅめ・がたり【夢語り】 ( 名 ) ①夢に見たことを、覚めてむ」↓すみのえの : 亠和歌一 から人に語ること。また、その話。届奎「いかで心なさゆめ・の・まどひ引イ【夢の惑ひ】この世における、心身⑩かも言はまくもあやに畏 3 しき」心にかけて思うこと けあらむ男饕に逢あひ得てしがなと思へど、言ひ出いでむもを悩ます欲望の迷い。煩悩。〔千載〕釈教「人【」とにも忌み慎まれることだ。ことばに出して言うこともまことに たよりなさに、まことならぬーをす」訳何とかして情愛の変はるはーにてさむれば同じ心なりけり」訳人それぞれにおそれ多い「かけまく」「言はまく」の「まく」は、助 深い男に逢って結ばれたらいいのになあと思うが、言い出違いがあるのは、欲望の迷い ( の種々相 ) であって、本心に動詞「む」のク語法。 そうにもきっかけがないままに、うその夢物語をする。②夢たちかえると皆同じ ( 純な ) 心であることだ。 ②忌まわしい。不吉だ。縁起が悪い。「肬凵九「あな、 のようにはかない物語。一源氏一夢浮橋「今は、いかで、あさゆめ・の・よ【夢の世】夢のようにはかない世の中・男女のし⑩。さらに、さるものなし」まあ、忌まわしい。絶対 ましかりし世のーをだにと急がるる心の」現在では、 仲。〔栄花〕ゅふしで「うちとけて誰たれもまだ寝ぬーに人のに、そんなもの ( 日翁丸という犬 ) はいない。 何とかしてせめて、 ( かっての ) 驚きあきれた ( 昔の ) 世の夢のよっらさを見るぞ悲しき」訳二人ともまだ心を許して寝る 3 程度のはなはだしいのにいう。たいそうである。容易でな うな話↑浮舟の失踪事件 ) だけでも ( したいものである ) とこともない夢のようにはかない間柄なのに、人のつれない心 。一一 = 三六「おのおの拝みて、ー・しく⑩信おこしたり」 にあうのは悲しいことよ。 自然に急がれる ( 私ⅱ薫の ) 気持ちが。 訳それぞれ拝んで、並々ならす信仰心をおこした。〔太平 * ゅめ・ち引【夢路】 ( 名 ) 夢の中で行き通う路。夢に見る * ゅめ・ゅめ【努努・勤勤】 ( 副 ) 〔副詞「ゆめ」を重ねて意記〕天「もし遅く退治せば、剣わる・白山の衆徒ら成り こと。「夢の通ひ路」とも。毯夫の死「すべてたとへむ味を強めた語〕 ( 下に打消の語を伴って ) ①強い禁止の合ひて、ー・しま大事なるべし」訳もし追討が遅れた ら、剣や白山の僧兵たちが合体して、大変な一大事とな 方なきままに、やがてーにまどひてぞ思ふに」訳まったく意を表す。決し 副詞の呼応 るであろう。 何ともたとえようもなく悲しいので、そのまま ( ばんやりとして。断じて。第 ④すばらしい。リつばだ。恐ろしいほど美しい。一「た て ) 夢でも見ているように思いが乱れるが。 九 = 「この山に、我あゆめゅめ知らすべからす。 だ人も、舎人など賜るきはは、ー・し⑩と見ゅ」訳 ( 摂 ゅめーとき【夢解き】 ( 名 ) 夢の吉凶を占い判断するこりといふことを、ー 7 決して知らせてはならない ) 政・関白以外の ) 普通の貴族でも、 ( 警護役として近衛 と。また、その人。夢判じ。夢合わせ。夢占。一第一人に語るべからず」 一六五「夢を見たりければ、合はせさせんとて、ーの女のもとに訳この山に、私がいるということを、決して他人に話して府の ) 舎人などを ( 朝廷から ) いただく身分の人は、すばらし いと思われる。 行きて」訳 ( ひきのまき人は ) 夢を見たので、夢の吉凶をはならない。②強い否定の意を表す。さらさら。ゅめにも。 少しも。靄六・小督「いかでか知り参らせ候ふべき。 判断させっと思って、夢占いの女の所に行って。 3 よろしくない。ひどい。「堤〔〕はいすみ「さまでー・しき⑩ 夢は、古くから神意を伝えるものと意識されていた。知り参らせす候ふ」訳 ( 小督殿のゆくえを ) どうして知り所へ行くらむとこそ思はざりつれ」訳そんなにまでひどい そこから、「夢が合う」 ( 夢に見たことが実現する ) ことが信申しあげておりましようか。さらさら知り申しあげすにおり所へ行くだろうとは思わなかったよ。 じられた一方、「夢を合わせる」こと ( 夢解き・夢占Ⅱ吉凶ます。 3 強く注意をうながす意を表す。っとめて。心し ①そら恐ろしい。気味が悪い。「な〕三 0 六「海はなほいと の判断 ) も行われた。さらに、その結果によって、悪い夢をて。窟一一 = ・天「汝、なほー仏を念じて奉り」訳おまー・ 9A 」思ふに、まいて海女あまのかづきしに入るは憂うき 良い方に転換する「夢を違える」努力や、良い夢を求めてえは、よりいっそう心して仏じて申しあけ。 わざなり」訳海はやはりひどく気味悪く恐ろしいと思う 「夢を取る」とか「夢を買う」という行為も生じた。 ゅ・や【斎屋】 ( 名 ) 社寺に参籠するときなどに、斎戒のに、まして海女が ( 貝などを取る ) 潜水のために海に入る ゅめうーゅゅし 〔八八七〕

3. 全訳古語例解辞典 小学館

「蜷の腸」ハ、「か黒し」ノ枕詞。 のが見えて、いっそう寂しくなってくる。囲「朱のそほ船」「心を悩ます事は、ーー数ふべからす」〈方丈記・世にしたが へば〉訳 ( 人それぞれに ) 心を悩ます事は、一つ一つ数えあ うあくーだう【悪道】ウド〔名〕① ( 仏教語 ) この世で罪を犯しハ、都へ向カウ官船テアロウ。 だた者が落ち行く世界。悪趣。すなわち、地獄道・餓鬼② ( 「あけの衣ろ ) 」「あけごろも」の略 ) 五位の貴族が着るげることができない ( ほど多い ) 。 れ・れ・る・るる・ るれ・れよ 〉夜 道・畜生道の三悪道。三途。修羅道らを含めること緋ひ色の袍裾例「玉櫛笥 ( く ) 二年 ( ) 会はぬ君が身あけーはな・る【明け離る】〔自ラ下一一〕 ~ あ もある。 ーながらやはあらむと思ひし」〈後撰・雑一〉一一年も会がすっかり明けきる。例「ーー・るるほどのまぎれに、御車寄 ② ( 近世語 ) 酒や女におほれること。遊里に出入りするこっていないあなたが、今年も ( 昇進せすに ) 緋色の袍のままです」〈源氏・タ顔〉訳夜がすっかり明ける頃の ( 人々の ) 動 いるなとと思っただろうか ( いや、まったく意外なことである ) 。きにまぎれて、お車を寝殿につけた。 と。放蕩。例「茶屋の勤めする者は、人の小息子そそ のかし、ーーに引き入れる」〈近松・生玉心中・上〉訳茶源公忠ガ小野好古ハ竺贈ッタ歌テ、「大和物語』ニあけばの【曙・明ばの】〔名〕夜がほのほのと明け始める頃。 明け方。例「春はーー。ゃうやう白くなりゆく、山際 ( ) 屋で働く女は、人の息子をそそのかして、女遊びに夢中にモ載ル。 させる。囲ココノ「茶屋」ハ、飲食遊興ト共ニ売色モ行ッあげーく【挙げ句・揚げ句】〔名〕①連歌・連句の最後の少し明かりて」〈枕草子・春はあけばの〉春は明け方がい い。だんだんと ( あたりが ) 白んでゆくうちに、山に接するあた 結びの七・七の句。①ほっく テイタ色茶屋ヲイウ。 ② ( 転じて ) 終わり。結局。とどのつまり。例「理屈に詰まりの空が少し明るくなって。例「ーーや白魚白きこと一寸」 あくーにち【悪日】〔名〕縁起の悪い日。運の向かない日。 凶の日。。きちにち例「ーーに善を行ふに、必す吉なってーーには、死なすがひな目に逢 ( あ ) うて一分 ( ) はすた〈芭蕉・野ざらし紀行〉訳次第次第にあたりも白みかかり、 り」〈徒然草・九一〉訳凶の日に善い行いをすると、その結った」〈近松・曽根崎心中・中〉訳理屈に詰まって結局物の色彩も定かになろうとする夜明け時。今しも浜に上げ は、すんでのことに死なんばかりの目にあって面目はつぶれられた白魚の、その透きとおるような姿は、 ( 冬の夜明けの 果は必ず吉である。 中で ) まだ一寸の幼い可憐さである。囲白魚ハ「冬一 あくーねん【悪念】〔名〕悪事をたくらむ心。悪い考え。例た。 「我をほろほすべきーー来たれり」〈徒然草・ = 一七〉訳自分をあけーくれ【明け暮れ】受〔名〕夜明けと日暮れ。朝夕。寸 (= 約三弩 ) 春二寸」トイワレル。ナオ、「白し」ハ、無色 滅ほすに違いない悪い考えが生じている。 転じて、日常。毎日。例「心やすく迎へとりて、 , ーの慰透明ノ感ヲ表ス。 あーぐら【胡床】〔名〕 ( 「あ」は足、「くら」は座の意 ) ① ( 上めに見む」〈源氏・若紫〉訳 ( 若紫を ) あっさりと ( 自邸に ) 要点類義語に「あかっき」「朝ほらけ」「しののめ」があり、こ れらには使い分けがある。↓ 代語 ) 高く大きく設けた座席。貴人が寝たり、座ったりし迎え取って、朝夕の心の慰めに見ていよう。 日〔副〕明けても暮れても。一日中。いつも。例「ーー見なあかっき要点 た。例「露 ) はに・ーに坐 ( ま ) せ」〈古事記・中・応神〉 れたるかぐや姫をやりては、いかが思ふべき」〈竹取・かぐや姫あげーまき【揚げ巻・総角】 訳誰の目にもっくっに高い座席の上に座らせて。 ②腰かけ。椅子ハ。床几社。折りたたみ式や背もたれ付きの昇天〉訳いつも見慣れているかぐや姫を ( 月の世界へ ) や〔名〕①上代以来の、子供 の髪の結い方。髪を左右に もあった。例「御桟敷 ( 践さ ) の前にーー立てて居たるなど、ってしまったとしたら、 ( 翁鰭は ) つ思うだうつか。 げにぞめでたき」〈枕草子・関白殿、一一月一一十一日に〉訳 あけーぐれ【明け暗れ】〔名〕夜明け前のまだ薄暗い頃。分け、両耳の上で丸く輪の 桟敷の前に腰かけな菶立てて座っているのなどは、本当に未明。例「ーーのほどに帰るとて」〈枕草子・雪のいと高うつに束ねたもの。また、そ の髪型の少年・少女。例 すばらしいことだ。 はあらで〉訳夜明け前のまだ薄暗い頃に帰ると言って。 た・ち〕 ? ) 夜明けにな「ーーを早稲田 ( ) に遣 ①高い所へ登るため、材木を組んで足がかりとしたもの。ゃあけーた・つ【明け立っ】〔自タ四ニっ・てて ぐら。例「まめならむ男 ( の ) どもをゐてまかりて、・ー・を結る。例「ーー・てばさし出づる文の見えぬこそさう夸っしけれ」 ( や ) りて、や、そを思 ( も ) ふ ( ゅ ) ひ上げて、窺翁か ) はせむに」〈竹取・燕の子安貝〉訳〈枕草子・常に文おこする人の〉訳夜明けになると ( いつもとズ神楽歌・総角〉訳少 忠実だと思われる家来達を連れて行って、高い足場を組み召使いが ) 差し出す手紙の見えないのは物足りないものだ。年を早稲田に仕事しにやっ ・ ) 物事のよてしまって、まあ、それが気がかりで。 上げて、 ( そこから燕の巣の中の様子を ) のぞかせると。あげーっら・ふ【論ふ】 % 〔他ハ四〕気〕 2 ②ひもの結び方の一つ。輪を左右に出し、中央を井桁 2 あけ【朱・緋】〔名〕 ( 「赤と語源が同じ ) ①黄を帯びた赤しあしなどを議論する。あげつらう。「大かた世の人の、 い色。丹にを塗った色。朱色翳。例「旅にして物恋 (%) し万 ( ) の事の善悪是非 ( あ ) をーー・ひ」〈玉勝間・一〉訳のつに組み、両端の房を垂らしたもの。御簾駛文箱な デきに山下のーーのそほ船沖を漕 ( こ ) ぐ見ゅ」〈万葉・三・ = 〉一般に世間の人が、いろいろな物事の善悪や是非を議論どの飾りに用いる。 ①鎧ろや兜の背の逆板に付けた房。 訳旅に出てそぞろに家が恋しい時、山すその方にいた朱塗し。 あ りの舟が ( 都へ行くのだろうか ) 沖に向かって漕ぎ出して行くあげーて【挙げて】〔副〕いちいち取り上げて。残らず。例あげーや【揚げ屋】〔名〕 ( 遊廓用語 ) 置き屋から高級な 九 2 あげまき②

4. 旺文社 全訳古語辞典

〔五二八〕 たとひーたなな たとひ叮【譬ひ・喩ひ】 ( 名 ) 「たとへ」に同じ。 めかすようなものである。②例をあけていえは。その内容をの助動詞「る」の連用形。 具体的にいうなら。一平家一三・無文「去んぬる四月七日の まこっく。〔夜の寝覚〕「夢にならひし琵琶びはは、いささ たとひ【縦ひ・仮副詞の呼応 令】 ( 副 ) ① ( 下に 夢に、見給ひけるこそ不思議なれ。 いづくとも知らぬかとどこほらす、ー・ら①るべき調べなく思ひつつけらる」 「ば」などを伴って順 浜路驪まをはるばると歩あゆみ行き給ふほどに」訳 ( 平重盛訳夢の中で習った琵琶は、少しもっかえることなく、まこ たとひ雨降らは : ・。 が ) 去る四月七日の夢に、ご覧になったことは不思議でつきそうな節ふしもなく自然に思い出されてくる。支法「ら 接の仮定条件となり ) 7 もしも雨が降るなら : ・ ) もし : ・ ( ならば ) 。〔神代 ある。その内容を具体的にいうなら、どこともわからない海る」は、自発の助動詞。 辺の道をはるばると歩いてお行きになるうちに。 3 ( 下にたな【店】 ( 名 ) ①みせ。商店。〔薦獅子集〕芭蕉「塩鯛 紀〕「ー汝いまこの国をたとひ雨降るとも : ・ 「とも」などを伴って逆接の仮定条件となり ) たとえ・ : ( しての歯ぐきも寒し魚うをのー」訳↓しほだひの・ : 寉包。 治しらば、必ず残ひ ( 。かりに雨が降 0 ても : ・ ) 傷ゃぶるところ多けむ」 も ) 。よしんば・ : ( であっても ) 。〔千載〕雑下「ー独りながら②奉公先の店。出入りの店。〔浮世風呂〕「今つからー 訳もしおまえがこの国を治めるならば、きっと破壊し傷つへて過ぎにしばかり過ぐすとも」訳たとえ自分一人が生へ行きなさるって」訳いまから奉公先の店へお行きにな けるところが多いだろう。② ( 下に「とも」「ども」なとを伴っきながらえて、これまでに過ぎてしまった年月を生きるとしるって。 3 貸家。借家。〔浮・日本永代蔵〕「さだまって て逆接の仮定条件となり ) よしゃ・ : ( しても ) 。かりに : ・ ( しても。 のー賃を取りながら」一定の借家料をとりながら。 、云四 ても ) 。万一 : ・ ( しても ) 。一方囚四「ー広くつくれりとも、誰たどり【辿り】 ( 名 ) 物事の筋道をたどって知ること。学たな・きら・ふ刃ウ【棚霧らふ】 ( 自ハ四 ) ひふ たれを宿し、誰をか据すゑん」訳かりに ( 家を ) 広く造ったと芸の道・仏道・世間の道理などをさぐりきわめること。探段動詞「棚霧る」の未然形「たなぎら」に上代の反復・継 しても、 ( その家に ) だれを住まわせ、だれを置こうというのか究。研究。一源氏一常夏「さいへど、心わかきー少なさに」続の助動詞「ふ」の付いたもの〕一面に霧がかかる。一面 ( だれもいないではないか ) 。 医そうはいうけれども、 ( これもつまりは柏木中将が ) 世慣に曇る。防葉一〈・一六四 = 「ー・ひ⑩雪も降らぬか梅の花咲 * たと・ふ【譬ふ・喩ふ】 ( 他ハ下一 l) ふ、よ〉たとえれていない研究の不十分さに ( よるものである ) 。 かぬが代しろに擬そへてだに見む」空一面に曇って雪が る。他の物事になぞらえていう。タ顔「大方のむく 【辿る】 0 ( 他ラ四 ) 勗〉①探リ求め降らないかなあ。梅の花はまだ咲かないが、その代わりにせ * たど・る る。尋ねさがす。氏一空蝉「あながちにかかめて梅になぞらえて、雪が見たいよ。 むくしさ、ー・ヘ①むかたなし」 ( なにがしの院の ) あたり * 一面の気味悪さは、たとえようもない。 づらひ、ー・り⑩よらむも人わろかるべく」むりに ( 空蠅た・な・こころ【掌】 ( 名 ) 〔「な」は、「の」の意の上代の格 たとへ【譬へ・喩へ】 ( 名 ) 「たとひ」とも。たとえること。 に ) かかりわりあい、 ( その隠れている所にまで ) 探り求めて助詞。「手の心」の意〕手のひら。一徒然一一九四「あきらかなら たとえとして引かれる話や事柄。一一 = 「日を経、つつき近寄るとしても ( そのようなことは ) 外聞が悪いであろうし。ん人の、まどへる我等を見んこと、ーの上の物を見んが如 ごとし」訳ものの道理に明るい人が、 ( 道理にくらく ) 迷っ はまりゆくさま、少水齶の魚いをのーにかなへり」日が支法「よらむ」の「む」は、仮定・婉曲最くの助動詞。 経たつにつれて窮迫していくようすは、今にも干上がりそう②探りあてる。探しあてる。氏一タ霧「北の御障子 ているわれわれを見ることは、手のひらの上の物を見るよう な水の中の魚のたとえのとおりである。 の外とに居ゐざり出いでさせ給ふを、いとようー・り⑩て、ひ ( に容易 ) なものである。 る・ }( 上代語 ) たとへ・うたは ' 譬へ歌】 ( 名 ) 和歌の六義くの一つ。 きとどめ奉りつ」訳 ( 落葉の宮が ) 北側の御襖警の外にたな・し・る【たな知る】 ( 他ラ四 ) れ 「たな」は接頭語〕よく知る。十分わきまえる。方葉一九・ 心に感じたことを他の物になぞらえて詠んだ歌。一喫一仮にじり出なされるのを、 ( タ霧は ) たいそううまく探りあてて、 名序「四つには、ー、わが恋はよむとも尽きじありそ海の浜お引き止め申しあげてしまった。 一七三れ「夜中にも身はー・ら①す出いでてそ逢あひける」訳 3 あれこれと推量する。あれこれと考慮する。一源氏一紅葉 ( 家の門口に人が立っと ) 夜中でも自分の身はまったく考 のまさこはよみ尽くすとも、といへるなるべし」訳四番目 ( の歌の様さま ) には、譬え歌 ( である ) 、わたしの恋の思いはい賀「さばかりのことー・ら①ぬ程にはあらじを、などか情けなえすに出て逢ったということだ。 くら歌に詠んでも詠み尽くすことはあるまい、たとえ波の荒くはもてなすなるらむ」訳それぐらいのことを推量しえないた・な・すゑ引【手末】 ( 名 ) 〔「な」は、「の」の意の上代の い磯いその砂の数はかぞえ尽くすことができようとも、という年ではあるまいに、どうして ( おまえ光源氏は ) 薄情にもま格助詞。「手の末」の意〕手の先。指先。〔記〕上「建御 歌がこれに該当しよう。↓六義② あ ( 葵 2 おの上を ) 扱うのであろうか。 名方綉の神、千引の石いはをーにささげて来て」訳 目 ( 自ラ四 ) 〈る〕れれ たとへ・はは例へば】 ( 副 ) ①物にたとえていえば。 らりる・ ) ①思いまよう。途方にくれる。建御名方の神が、千人もの人が引くほどの大きな岩を指 一古今一仮名序「ー、絵にかける女を見て、いたづらに心一源氏一桐壷「しばしは夢かとのみー・ら①れしを」 ( 桐先でつかみあけてきて。 を動かすがごとし」 ( 僧正遍昭髭の歌は ) 物にたと壷の更衣の死後 ) しばらくの間はただもう夢ではないかとたななし・をふね引ネ【棚無し小舟】 ( 名 ) ふなばたに踏 えていえば、絵に描いてある女性を見て、無益に心をとき思いまよわないではいられなかったが。「れ」は、自発み板のない小さな舟。一一一・五〈「何処 3 づにか船泊はてす ②

5. 旺文社 全訳古語辞典

〔二四〕 あくえーあけく ・げ⑩て泣くことなし」悲嘆が痛切であるときも、あく・きゃう引ウ【悪行】 ( 名 ) 神仏の戒めにそむく悪いあく・ねん【悪念】 ( 名 ) 悪いことをくわだてる心。悪心。 声を局くして泣くことはない。 行い。悪事。一〈・法住寺合戦「ーばかりで世をたも一轢一 = 一七「我をほろほすべ * 1 きたれりと」函自分を滅 ④髪を結いあげる。届男 = 三「くらべこし振り分け髪も肩っことはなきものを」悪い行いばかりで国を治めることほすにちがいない悪い考えが生じてきていると。 すきぬ君ならすして誰たれかー・ぐ@べき」↓くらべこしはないものなのだ。 あぐら【胡床・呉床】 ( 名 ) 「あ」は足、「くら」は座の意〕 上代、貴人が足を組んで座ったり、寝たりするのに設け あくーこふ引【悪業】 ( 名 ) ( 仏教語 ) 後世に苦しい報い ⑨献上する。奉納する。〔増鏡〕あすか川「両社にて、馬を受けるべき悪事。然間七・三「我が身にーのみ有りて、 た座席。〔記〕下「我が大君の猪鹿しし待っとーにいまし」 ・け①させられけり」 ( 北野・平野の ) 両神社におい全く少分の善根なし」私の身には報いを受けるよう訳わが大君が猪や鹿しか ( が出てくるの ) を待っとあぐら て、馬をこ奉納しなさったのだった。 な悪い行いばかりあって、まったく少しばかりの善い行いもに座っていらっしやると。②腰掛けの一種。脚を打ち違 ①なしとげる。すっかリ・ : する。一一四・競「屋形たに火ない。 えとし、座に草や布を張った、折り畳み式のものが多い。 かけ焼きー・げ⑩て、三井寺へこそ馳はせたりけれ」あく・しゃう引ウ【悪性】 ( 名 ) 浮気。女狂い。遊蕩〔れ〕 = 天「御桟敷いきの前にー立ててゐたるなど、げにぞめ ( 自分の ) 家に火をつけすっかり焼きはらって、三井寺へ ( 馬 ゅう。〔浄・女殺油地獄〕「ーに上塗りする皆朱の善兵でたき」訳 ( 勅使が ) 御桟敷の前に腰掛けを立てて座っ を ) 走らせたのだった。 衛」訳女狂いでは上手つわの皆朱の善兵衛。 ているところなど、いかにもすばらしい。 3 高い所へのほるた あく・えん【悪縁】 ( 名 ) ①《仏教語 ) 前世の悪業が原あく・しょ【悪所】 ( 名 ) ①道の険しい所。難所。一盟一めの足場。一竹取一燕の子安貝「まめならむ男 3 のどもを率ゐ 因となった現世の悪い出来事。悪い宿縁。靄一一・先五・富士川「ーを馳はすれども馬を倒さず」難所を駆てまかりて、ーを結ゅひ上げて」忠実だと思われる家 帝身投「ーにひかれて、御運すでに尽きさせ給ひぬ」けても馬を転倒させない。② ( 近世語 ) 遊郭。遊里。来たちを連れて出向いて、足場を組み上げて。 悪い因縁に引かれて、御運はすでに尽きておしまいになっ〔浮・好色一代男〕「またーへ〔行くの〕か」 あくーりゃう引ウ【悪霊】 ( 名 ) たたりをする霊。一一伊 た。②男女の間柄の思うままにならないこと。また、そのあくた【芥】 ( 名 ) こみ。ちり。くす。一團物名「散りぬれ尹「代々の御ーとこそはなり給ひたれ」 ( 一条家に ) 間柄。〔浄・生玉心中〕「かかる契ちぎりのーと、帰らぬ道ば後のちはーになる花を思ひしらすも惑ふてふかな」散代々たたりをする御霊となりなさったのである。 をたどりゆく」このような一一人の契りをままにならない ってしまうと後は一」みになる花だのに、それを気づくこともなあけ【朱・緋・赤】 ( 名 ) 〔「あか」の転〕①赤いこと。赤い 男女の間柄として、帰らぬ↑死出の ) 道をたどりゆく。 く ( 花の美しさに ) 惑う蝶であることよ。 ( 「あくたに」に「くた色。また、朱色、緋色 2 ろなどもいう。三・毛 0 「旅にし るる・るれ・れよ 【憧る】 ( 自ラ下一 l) 宀れれる 〉①魂に (= 植物の名 ) 」を詠みこむ。「てふ」は「といふ」の約とするて物恋しきに山下のーのそほ船沖へ漕こぐ見ゅ」函 くか・る が身から離れる。うわの空になる。説もある ) ↓たびにして・ : 一。②平安時代、五位の者が着た緋 一源氏一葵「物思ふ人の魂は、げにー・るる⑩ものになむありあく・だう引【悪道】 ( 名 ) ①《仏教語 ) 現世で悪事を色の袍ほう。朱あけの衣。一崙四「たまくしげ一一年曩逢あ ける」物思いをする人の霊魂は、なるほどからだから離行った者が、死後に落ちるという所。地獄道・餓鬼がきはぬ君が身をーながらやはあらむと思ひし」函二年も逢 れ出るものであったなあ。 道・畜生道。靄一・祇王「今生うでこそあらめ、後生っていないあなたが、 ( 今年も昇進せすに ) 緋色の袍のままで ②心がひかれて、落ち着かない。思いこがれる。「〕四一 でだにーへおもむかんすることの悲しさよ」訳この世で いるなと思っただろうか ( いや、思わない ) 。 ( 「たまくしげ」は 「夜深くうちいでたる声の、らうらうじう愛敬黜うづきたる、こそはつでもよいが、あの世でさえ地獄道に ( おまえが ) おも「ふた」にかかる枕詞 ) いみじう心ー・れ⑩、せむかたなし」訳 ( ほととぎすの ) 夜ふむくであろうことは悲しいことだ。②酒色にふけること。放あけ・おとり【上げ劣り】 ( 名 ) 元服して、髪を上げたと けに鳴き出した声が、洗練されて魅力があるのは、なんとも蕩。〔浄・生玉心中〕「人の小息子唆そかし、ーにき、顔かたちが前よりも見劣りすること。園桐壷「きび 心がひかれて落ち着かず、どうしようもない。 引き入れる」人の息子をそそのかして、酒色の遊びに はなるほどは、ーやと、疑はしくおほされつるを」幼い年 ①居所を出て、浮かれ歩く。さまよい歩く。一一一 0 ・横ひき入れる。 ころでは、髪上げをしたら見劣りはしないかと、 ( 桐壷帝は 笛「ある暮れ方に都を出いでて、嵯峨さがの方かたへぞー・れ芥川 ( た ) タ一地名一〔「芥河」とも書く〕今の大光源氏のことを ) 気づかいされ基 0 っていたのだが。 ⑩ゅど、」ある日の夕暮れ時に都を出て、嵯峨のほうへ阪府高槻市を流れる、淀川の支流。 あけーく【挙げ句・揚げ句】 ( 名 ) ①連歌・連句の最後の さまよい歩いてゆく。 あくーにち【悪日】 ( 名 ) 暦の上で、その日に物事をすると七・七の句。発句 3 っ②物事の終わり。とどのつま 0 仲がしつくりせず離れる。うとんする。真木柱悪い結果になるという日。運の悪い日。凶の日。 り。結局。〔浄・曾根崎心中〕「理屈につまってーには、 「御中もー・れ⑩て、程経、にけれど」御夫婦仲もし九一「ーに善を行ふに必ず吉きちなり」訳凶の日に死なずがひな目に逢あうて」訳理屈につまって結局は、 つくりいかなくて、月日が経ってしまったけれども。 善いことをすると ( 結果は ) 必す吉である。吉日 死ななかったのがまだしもというめにあって。 ①

6. 旺文社 全訳古語辞典

置く白露が ( うっすらと ) 染める程度なのに。 ( 「うちつけにこ れ、これは斎藤別当であるのだな。 後世では、誤って「こざめれ」とも〕「ごさんめれ」に同じ。 * ごさ・る【御座る】 ( 自ラ四ニら る . ・ = 「御座ある」の約〕相手や対象を見て、そのようすから判断を下す意をし」に朝顔の異名「牽牛子」を詠みこんで、それにさらに 「げに濃し」を掛ける。また、露が秋の草木の色を染めると ①「ある」「居ゐる」の尊敬語。いらっしやる。おいでになる。表す。 いう通念にもとづく ) 。。薄し。②特に、紫または紅の色 〔仮名・きのふはけふの物語〕「案のことくつつじを眺めて和こし【越】 ( 名 ) 北陸道の古称。今の福井・石川・富山・ が強い。五「うへのきぬのー・き⑩うすきばかりのけち 尚のー・る⑩」訳思ったとおりつつじを眺めて和尚が新潟の四県にあたる。↓北陸道 3 いらっしやる。②「行く」「来る」の尊敬語。いらっしやる。こし【腰】 ( 名 ) ①身体の部分の名称。腰。〔一かぐやめにて」訳上着 (= 束帯の袍ほう ) の ( 色が、紫や紅の ) 濃い おいでになる。〔狂・餅酒〕「聊爾な申しごとながら、こな姫の昇天「〔翁鰭は〕鬚ひげも白く、ーもかがまり ( 日曲がり ) 」淡いだけの区別で。① ( 液体などの ) 濃度・純度が高い。 たはどれからどれへー・る⑩ぞ」ぶしつけな申し分なが②衣服や袴などの腰に当たる部分。また、そのあたりに一五 0 「沈ぢん、丁子を、ー・く⑩煎せんじて入れたり」 ら、あなたはどこからどこへおいでになるのか。 3 「ある」「居結ぶひも。空蝉「紅のー引き結ゅへるきはまで」沈とか、丁子 ( の香木 ) を、濃く煮つめて入れてある。 るる」の丁寧語。あります。こざいます。〔狂・末広がり〕訳 ( 軒端の荻の ) 紅の ( 袴の ) 腰のひもを引き結んでいるこ・じ【巾子】 ( 名 ) 冠の後部の頂上に高く突き出した部 「末広がりと申す物は、つひに見たこともー・ら④ぬ」訳所まで。 3 山のふもとに近い部分。山裾すそ。盟一五・富分。髻をこの中に入れ、根本にかんざしをさす。 末広がり (= 扇 ) と申す物は、ついぞ見たこともこざいません。士川「富士のーより搦からめ手にやまはり候ふらん」訳こ・じ【居士】 ( 名 ) 《仏教語 ) ①出家しないで、仏門に こざ・る【御座る】 ( 補動ラ四 ) 翕吶・〉〔四段動詞「御富士の山裾を通って ( わが軍勢の ) 背後にまわっているでし入った男子。〔太平記〕三 = 「大臣・公卿・刹利。 (= 武 士 ) ・ー、皆宮中に逃け籠こもる」②出家していない男子 座る」から〕①「ある」「居ゐる」の尊敬語。 : ・ ( で ) いらっしようか。④和歌の第三句の五文字。腰の句。 の死後、法名の下につける称号。 やる。〔狂・福の神〕「いや、表に「物申』とある。「案内』こし【輿】 ( 名 ) 乗 とは誰たそ、となたでー・る⑩」訳おや、表で、「物申」とり物の名。二本 こしおれ〔腰折れ〕もこしをれ * こーしーかた【来し方】①通り過きて来た方向。通って 声がする。「案内申す」とはだれのことか、 ( 今、案内を乞うの轅に屋形を一 来た場所二須磨「うちかへり見給へるに、ーの山は たあなたは ) どなたでいらっしやるのか。②「ある」「居ゐる」の乗せ、その中に人 かすみ、はるかにて」訳 ( 光源氏が ) 振り返ってご覧になっ 丁寧語。・ : ( で ) あります。・ : ( で ) ございます。〔狂・佐渡を乗せて、人力で ていると、通って来た方角の山はかすんで、はるか遠く ( にな 狐〕「これは私の寸志でー・る@」訳これは私のささやか運ぶ。肩にかつぐ っ ) て。②過き去った時。過去。一一雑下「ーをさなが なこころざしでこざいます。 輦れんと、手で腰の ら夢になしつればさむる現のつのなきぞ悲しき」訳過ぎ去 こ・さん【五山】 ( 名 ) 禅宗の五大寺の称。時代によ 0 てあたりの高さに支〈 った時をそのまますべて夢にしてしまったので、夢から醒め 変遷があるが、十四世紀後半からは、京都五山は、天竜える腰輿手輿 て帰る現実がないことが悲しいことよ。 寺・相国 3 はう寺・建仁齪寺・東福寺・万寿寺。鎌倉五チとも ) とがある。 曰〕カ変動詞「来く」の未然形「こ」十過去の助動 山は、建長寺・円覚寺・寿福寺・浄智寺・浄妙寺。中屋形の形によっ て、鳳輦・葱花 詞「き」の連体形「し」十名詞「方かた」 国の「五山」の制にならったもの。 過去の助動詞「き」の連体形「し」は、カ変動詞に ごさん・なれ〔「にこそあるなれ」の転〕「ごさなれ」とも。輦か・板輿ま 近世中期以降、誤って「ござんなれ」とも。・ : であるようだ網代輿ろ・四 はその未然形「こ」と連用形「き」に接続する。したがっ て、「こしかた」と「きしかた」の両形が存在する。平安中 な。 : ・であるなあ。 : ・だな。製一〈・妹尾最期「神妙方輿うなどがあ る。平安時代以 期までは、①の意には「こしかた」、②の意には「きしかた」と のこと申すー」訳感心なことを申すものだな。 多く、相手の話やうわさなどを聞いて判断を下す意前はおもに天皇の乗り物であったが、以後、腰輿は皇族・区別して用いられたが、平安末期から使いわけが乱れ、や がて「こしかた」が多く用いられるようになった。 を表す。 摂関にも使用が許され、中世になると、簡単な形のものが こし・がたな【腰刀】 ( 名 ) ( 供の者に持たせる太刀たちに こさん・なれ〔「【」さんなれ」の「こさん」を、「御座る」の変一般にも用いられるようになった。 化したものと誤解した語〕「こさんなれ」に同じ。 * こ・し【濃し】 ( 形ク ) ① ( 色・味・香気・関係などが ) 濃い。対して ) 常に腰に差している鍔。ばのない小刀。鞘巻き。 ごさん・めれ〔「にこそあるめれ」の転〕「こさめれ」とも。深い。團物名「うちつけにー・し⑩とや花の色を見む腰差し。一四・橋合戦「たのむところはー、ひとへに死 ・ : であるように見える。 : ・であるようだな。 : ・だな。靄置く白露のそむるばかりを」訳ばっと見て ( なるほど ) 濃いなんとぞ狂ひける」訳頼りにするのは腰刀 ( だけで ) 、ひたす 七・実盛「あつばれ、これは斎藤別当であるー」訳あつばと花の色を見るであろうか。 ( 朝顔の花の色は ) 花の上にらに死のうと狂ったかのように戦った。 こさるーこしか 〔三三七〕

7. 旺文社 全訳古語辞典

わわけ・さが・る【わわけ下がる】 ( 自ラ四 ) 勗・〉破 花をつける。秋。②襲黯の色目の名。表は紫黒色またはわす手紙をどんどん書くのは、よいものだ。 紅白、裏は青色。 3 「われもかう①」の花をかたど「た、織④不都合だ。適当でない。一一会「暑き比 = ろー・き⑩れほっれてぶら下がる。ほろほろにな 0 て下がる。五・ 住居は、堪へがたきことなり」暑い時分に ( 住むの〈九 = 「綿もなき布肩衣 2 盥の海松みるのことー・れ@るかか 物の模様。 ふのみ肩にうち掛け」訳↓かせまじり : 亠 に ) 不適当な住居は、がまんできないものである。 われ・ら【我等・吾等】 ( 代 ) 〔「ら」は接尾語〕①自称の 貧しい。一雑上・左注「この女、親もなくなりて、家わわ・し ( 形シク ) 騒がしい。やかましい。ロうるさい 複数の人代名詞。われわれ。私たち。一一一・祇王「い 3 ざーもついてみん」さあ ( 祇王′の幸福にあやか「て ) もー・く⑩なり行くあひだに」訳この女は、親も死んで、〔狂・靫猿〕「そこな人、ー・しく⑩はー・しいロ語 ) とな せにおしやらぬぞ」そこの人、うるさいならばうるさいと、 私たちも ( 祇という文字を名前に ) つけてみよう。②自称の家も貧しくなっていくうちに。 単数の人代名詞。卑下する気持ちをふくむ。私め。わ①新鮮でない。くさっている二六三三「瓜うりをとりいでどうしておっしやらないのだ。 れ。〔二会「夢は取るといふことのあるなり。この君のたりけるが、ー・ / 4 ⑩なりて、水ぐみたりければ」瓜を取 御夢、ーに取らせ給へ」夢は ( 他人の夢を自分の夢り出したところ、くさっていて、水気が多くなっていたので。 「ゐ」は「為」の草体 〔学習〕「わろし」と「あし」 として ) 取るということがあるそうだ。この君の御夢を、私め 「ヰ」は「井」の略体 他と比較してよくない、普通より劣るさまに用いる に取らせてください。 3 対称の複数の人代名詞。同輩 「わろし」は中古になって生じた語で、比較を絶して本 以下に用いる。おまえたち。汝ら。 わ・ろ【我ろ・吾ろ】 ( 代 )( 上代東国方言 ) 「われ①」に同質的に悪いさまに用いる「あし」とは明確に使い分けら じ。一一 = 0 ・四三四三「ー旅は旅と思おめほど家ひにして子れた。中古には「わるし」の形も見られるようになり、やが・ゐイ【位】 ( 接尾 ) 官位の等級を表す。三位以上は正 よ・従じゅの一一階に分かれ、四位以下は、さらに上・下があ て「あし」「わろし」の意を兼ねるようになった。 持めち痩やすらむわが妻みかなしも」訳私は、自分の旅は って四階に分かれる。「正四ー下」 しかたのない旅と思うけれど、家にいて子供を持ち、痩せて いるであろうわが妻がたまらなくいとおしいことよ。 わろ・びと【悪人】 ( 名 ) 身分や地位の低い人。〔栄花〕ゐイ【井】 ( 名 ) ①泉あるいは川から水を汲くむ所。万葉一 おむがく「さるべきやむ【」となき車ども立ち込みぬれば、ーの七・一 = 五六「春霞みーの上、ゆただに道はあれど君に逢あは わろうだ〔藁蓋・円座〕わらふだ 車寄りつくべくもあらねば」しかるべき高貴な人々のむとたもとほり来くも」水を汲む泉のほとりから ( 私の 【悪し】 ( 形ク ) ①よくない。感心しない。 わろ・し 好ましくない。礬一一七「友とするにー・き牛車がいつばいになっていたので、身分の高くない人の家までは ) まっすぐに道はあるが、あなたに逢おうと思って、 遠まわりして来ることだ。 ( 「春霞」は「井」にかかる枕詞 ) 。 ⑩者、七つあり」友として持つのによくない者が、七つ牛車は寄りつくことができそうもないので。 ある。 * わろ・ぶ【悪ぶ】 ( 自バ上一一 ) 命びよ〉〔「ぶ」は接尾②地を掘り下げ、地下水を汲み上げるようにした所。井 ②美しくない。ばっとしない。みつともない。一一物語語〕悪く見える。体裁が悪い。みつともない。氏総角戸。万七・一一 = 〈「馬酔木なす栄えし君が掘りしーの 「われはこのごろー・送①ぞかし。盛りにならば、かたちも限「例のー・び⑩たる女房などは、かかることには憎きさかし石井の水は飲めど飽あかぬかも」馬酔木のように りなくよく、髪もいみじく長くなりなむ」私は今は ( まだ ) らも言ひまぜて」訳あのみつともない女房などは、こうした栄えたお方が掘った井戸の、石で囲ったその井戸の水は、 いくら飲んでも飽きないことよ。 美しくないことだよ。 ( しかし ) 娘盛りになったならば、顔だち ( 男女の ) ことには小憎らしいおせつかいを口に出して。 じふ 0 もすばらしくよくなり、きっと髪の毛もぐんと長くなるにちがわろ・もの【悪者】 ( 名 ) 劣っている人。未熟な人。氏一 * ゐイ【亥】 ( 名 ) ①十一一支の十一一番目。↓十一一支にし しオ。し 第「なりなむ」の「なむ」の「な」は、助動詞「ぬ」帚木「すべて男も女も、ーは、わがわづかに知れる方かたのこ方角の名。北北西。①時刻の名。今の午後十時【」ろ の未然形で、ここは確述の用法。〔一〈 = 「いとーミとを、残りなく見せ尽くさむと思へるこそ、いとほしけれ」およびその前後約一一時間 ( 午後九時ころから午後十一 名の、末の世まであらむこそ、くちをしかなれ」訳たいそう訳総じて男でも女でも、未熟な者は、自分がほんの少し時【」ろ ) 。 み「ともない評判が、後の世まで残るというのは、残念なこ知っている方面のことを、す「かり見せつくそう (= 知識をひゐイ【猪】 ( 名 ) いのしし・ぶたの総称。特に、いのしし。一一 一四「おそろしきゐのししも「ふすーの床とこ』といへば、やさし とであるようだ。「くちをしかなれ」は「くちをしかるなけらかそう ) と考えているのは、気の毒なことだ。 くけし ( 衣服などが ) 破れ乱れくなりぬ」おそろしいいのししも、「ふす猪の床」と ( 和歌 わわ・く ( 自力下一三け れ」の撥音便「くちをしかんなれ」の「ん」の表記されない る。ばろばろになる。一五・一五「蓑みのの腰までー・け⑩に ) 詠むと、優雅になってしまう。 形。「なれ」は、伝聞・推定の助動詞。 ゐ・あか・すに【居明かす】 ( 他サ四 ) れ〉起きたまま 3 へただ。ったない。一徒三五「手のー・き人の、はばか懸かかりたるをかけて」蓑が腰のあたりまでほろほろにな で夜を明かす。徹夜する。一〕一〈一「女の限りしては、さ らす文ふみ書きちらすは、よし」訳文字のへたな人が、かまりぶら下がっているのをかけて。 〔九三九〕 われらーゐあか ゐヰ

8. 全訳古語例解辞典 小学館

ちぎり 家・一 0 ・横笛〉訳なさけなく恨めしいけれども、どうしよう め」〈源氏・東屋〉訳仏への深い誓約 (= 世俗ヲ一切断チ (= 一層立派一 l) 見える人であったよ。 ふ仏道ニ専念スルトイウ誓イ ) を破ってまで、人の願いをお聞近松門左衛門難 ) 【人名〕江戸前期の浄瑠もなくて涙をおさえて帰った。 カき入れになるようなことこそ尊いのでしよう。 璃う・歌舞伎脚本作者。一六五三年 ( 承応一 l)—一カを立 ( た ) ・つ力をこめる。力を入れる。例「ただー、 ②衆生じを救おうとする仏の誓願。弘誓。例「不動七二四年 ( 享保九 ) 。若くして京都へ出て作家となり、竹てて引き給へ」〈徒然草・吾一〉訳ただ力をこめてお引きな 尊の御本 ( ん ) のーーあり」〈源氏・若菜・下〉訳不動尊本義太夫と結んで浄瑠璃を、名優坂田藤十郎のため のご本願の誓いがある。不動尊ノ本願ノ誓イトハ、寿に歌舞伎の脚本を書いた。浄瑠璃においては古浄瑠璃をちーぎ【千木】〔名〕上代の建築様式の一つ。屋根の両端の 命ガ尽キテモ、ソノ後サラニ六カ月延命テキルトイウモノ。抜け出た、新しい作風を確立し、その時代物は後世に大木材を棟のところで交差させ、屋根の上に高く突き出さ ふ〕 2 ) 神仏に対して、あきな影響を与えた。特に、世話物では封建社会における義せた部分。現在でも神社建築に残る。 ちか・ふ【誓ふ】〔他ハ四〕 ~ は る事を固く約束する。また、人に対して約束する。誓約す理と人情の葛藤から心中に至るという、独特の悲劇的ちーぎゃう【知行】〔名・他サ変〕①土地を領有し、支 る。例「山籠 ( 瀟 ) りして里に出でじとーー・ひたるを」〈源ドラマを形成した。代表作として、時代物に「出世景清配すること。また、その土地。平安末期までは、貴族や寺 氏・タ霧〉訳比叡山豊いにこもって里には出まいと誓約し」「国姓爺合戦や』、世話物に「曽根崎心中」「丹社に国家から与えられた土地およびその管理権を意味した ていた僧を。 波与作 3 の待夜騁の小室節ろ」「冥途の飛脚』「心が、実質上、私有地化した者もいる一方、中世以降、武 士の勢力増大とともに、多くは衰微した。例「末寺・庄 ちが・ふ【違ふ・交ふ】笋〔自ハ四〕気〕 2 ・ ) ①数多中天の網島」「女殺油地獄あ」などがある。 く行きかう。交差する。例「夏は夜。月のころはさらなり。ちーがみ【地紙】 2 〔名〕扇・うちわ・傘などに張る厚紙。例園、もとの【」とー・・すべき由 ( い ) 仰せ下さる」〈平家・六・ 闇 ( じもなほ、蛍の多く飛びーー・ひたる」〈枕草子・春はあ「 , ーよう、骨にみがきをあて」〈狂言・末広がり〉訳張って祇園女御〉訳支配下の寺・領地も、もとのように領有・ けほの〉訳夏は夜 ( がよい ) 。月が出ている頃はいうまでもなある紙が上質で、骨はよくみがいてあって。扇ノ買イ物支配してよろしいとのこ許可がおりた。 ②江戸時代、幕府や大名が、家臣に分け与えた土地。ま 。闇夜の頃もやはり、蛍が多く飛びかっているの ( ガ趣深ヲ言イ付ケティル主人ノ言葉。 ちから【カ】〔名〕①体力。腕力。例「手に , ーもなくなりた、転じて、俸禄。扶持い。例「今年も御ーーへ水が出 て、植ゑつけが出来ねえさうだ」〈洒落本・卯地臭意〉訳 ②ぶつからないようにする。行き違う。例「とかく・・ー・ひてて」〈竹取・かぐや姫の昇天〉訳腕の力もなくなって。 今年もこ領地に大水が出て、田の植えつけができないという 能登殿には組まれす」〈平家・一一・能登殿最期〉訳 ( 源義②気力。精神力。 経は ) あれこれと行き違って能登守寰の殿にはお組みになら①能力。働き。例「車のーーを酬 ( S ) ふほかには、さらに他ことだ。 オし の用途 ( ) いらす」〈方丈記・方丈〉訳 ( 引っ越しには ) ちーきゃう【持経】甜〔名〕深く信仰して、常に身につけて ①相違する。反する。 車の働きに対する報酬 (= 運ビ賃 ) のほかには、全然他の費大切にしている経典。例「ーー・本尊に至るまで、良き物 日 〔他ハ下二〕 ~ ( る・ ) ①交わるようにする。交差さ用はいらない。 を持つ、よしなきことなり」〈徒然草・九◇訳肌身離さず持 せる。例「経文 ( い ) などの紐 ( じを結 ( ゅ ) ふに、上下④効力。ききめ。例「多く立てつる願 (% わ ) のーーなるべし」っているお経や守り本尊に至るまで、上等な物を持つのは、 ( ) よりたすきにーー・ヘて」〈徒然草・ = 0 ◇訳経文などの〈源氏・須磨〉。訳 ( 暴風雨と雷がおさまったのは、供人くだらないことだ。 ( 巻物の ) 紐を結ぶのに、上と下からたすきがけに交差させ達が ) たくさん立てた願のききめなのだうつ。 ちぎよう【知行】〔名・他サ変〕↓ちぎゃう て。 3 カ頼み。たより。例「タぐれは鐘を・ーや寺の秋」〈風ちぎり【契り】〔名〕①言いかわすこと。約束。例「日ごろ ②悪い夢を夢占いでよい夢に変える。夢ちがえをする。例国・去来抄〉訳物寂しいタ暮れは、ただ入相の鐘の音の , ー・夂ぜす、一所 ( ) にて死ににけるこそ無慚 ( ) な 「しばしば夢のさとしありければ、 ・ふるわざもがなとて」だけが、この寂しさを救ってくれる頼みの綱である。人里離れ」〈平家・四・宮御最期〉訳常々の約束をたがえず、同じ 〈蜻蛉・上・安和元年〉訳たびたび ( 悪い ) 夢のお告げがあれた山寺の秋の寂寥り感の中で。囲風国ハ、実体所で死んでしまったのは痛ましいことだ。「死にに」ハ、ナ ったので、よい夢に変え ( て災いを避け ) る方法があればなあ験ニ基ヅイテ、山寺ノ秋ノ夕暮レノ鐘ヲ寂シクナイトイウフ変動詞「死ぬ」ノ連用形「死に」 + 完了ノ助動詞「ぬ」ノ連 と言って。 ゥニ詠ンダトコロ、去来ハ、ソレニ反対シ、秋ノ夕暮レハ寂用形「に」。例「ーーおきしさせもが露を命にてあはれ今年の ちかーまさり【近勝り】〔名〕近くで見ると、遠くから見たシイモノトスル伝統的表現方法ヲトラナケレバナラナイトシ秋も去 ( い ) ぬめり」〈千載・雑上〉訳約束してくれた「ただ り、推量していたよりもまさって見えること。①ちかおとりテ、コノ句形トナッタ。 私を頼みにせよ、サセモ草だ」という言葉を、命の露として 例「見るめよりも・ーする人にぞありける」〈宇津保・蔵開・カ無 ( な ) ・しどうしようもない。しかたがない。例「なさけ待っていましたが、その望みもかなわす、ああ、今年の秋もむ なう恨めしけれども、 中〉訳 ( 遠くからの ) 見ためよりも近くで見るとまさって ーー・う涙をおさへて帰りけり」〈平なしく過ぎ去ってしまうようです。囲「百人一首」所収ノ、 五一七

9. 全訳古語例解辞典 小学館

六八八 強いられた旅路でもないのだから、よく考えた結果として、ひとりーすみ【独り住み】〔名〕ひとりだけで生活すること。 , ーの家」〈奥の細道・出発まで〉訳今までわび住まいだっ ず行きたくないと言って、さあ帰ってしまおう。 ひとりすまい。ひとり暮らし。例「かぐや姫のみ御心 ( ) にたこの粗末な草庵も主人の入れ替わる時となった。 ( 今後 らひとやり・なら・す【人遣りならず】【連語】他から強かかりて、ただーーし給ふ」〈竹取・帝の求婚〉訳 ( 帝は ) かは娘のある家族が住むようになり ) ひな人形が飾られる華や 制されてではなく、自分の意志でする。例「ー・・す心づくぐや姫のことばかり思われて、 ( 夫人達の所にも通わす ) ただかな家になるであろう。 しに思 @ し乱るる事どもありて」〈源氏・タ顔〉訳 ( 光源一人で暮らしておられた。 ひなーあそび【雛遊び】〔名〕「ひひなあそび」に同じ。例 と氏は ) 自分からあれこれとお思い乱れになる事などがあったのひとりーひとり【一人一人】〔名〕 ( 「ひとりびとり」とも ) と「八才より墨に袂 (% も ) をよこさず、節句のーーをやめ、盆 ひで。匿藤壺ヲ始メトスル女性達へノ思慕ノ情ニ思イ乱ちらか一人。どちらか片一方。例卩ー罪なき時には、おの ) に踊らす」〈西鶴・日本永代蔵・ = ・一〉訳 ( 親の倹約ぶ レルノテアル。 づからもてなす例 ( いめ ) どもあるべかめり」〈源氏・若菜・上〉りを見習った娘が ) 八歳から ( 手習いをしても ) 墨で袂をよご ひとーよ【一夜】〔名〕ひとひ 一晩。一夜。例どちらかひとりが正しい場合には、自然に ( 一一人は ) 仲直すこともなく、節句のひな遊びをやめて、盆踊りにも出ない。 「飽 ( あ ) かす、惜 ( を ) しと思はば、千年 ( ) を過ぐすとも、りをする例などがあるようです。 びーな・し【便無し】〔形ク〕 ( 「びんなし」の「ん」を表記しない ーーの夢の心地こそせめ」〈徒然草・七〉訳 ( いくら生きてひとーわらはれ【人笑はれ】 % ラ〔名・形動ナリ〕人に笑形 ) びんなし も ) 満足せす、 ( 死ぬのが ) 心残りだと思うなら、たとえ千年われるようなみつともないようす。物笑い。「ひとわらへ」とも。ひな・ぶ【鄙ぶ】〔自バ上一一〕 ~ ・ぶる・ ) ( 「ぶ」は接尾 を過こしても、一夜の夢の ( ように短い ) 気がすることだろ例「さすがにーー ・ならじと念ずる、いと苦しげなり」〈枕草語 ) 動作・言葉などが田舎風である。田舎めく。↓みやぶ う。 子・苦しけなるもの〉訳 ( ききめの現れない験者が ) やはり例「山がつめきて生 ( お ) ひ出 (') でたれば、ー・・びたる事多 ② ( 多く「よひとよ ( 夜一夜 ) 」の形で用いられ ) 一晩中。夜人に笑われることにはなるまいと ( 一心に ) 祈っているのは、からむ」〈源氏・玉鬘〉訳 ( 玉鬘かは九州の地で ) 賤 ~ し どおし。例「夜ーー風吹き荒るるに」〈源氏・若紫〉訳一何とも苦しそうである。 い山里に住む者のようにして成長したので、田舎じみている 晩中風が吹き荒れているので。 ひとーわらへ【人笑へ】〔名・形動ナリ〕「ひとわらはれ」所が多いだろう。 3 ある夜。先夜。例「ーあ事や一言はむと、心ときめきしつに同じ。例「よその人聞きゃー・にならむことと思す」〈源ひ・なみ【日次み・日並み】〔名〕①毎日すること。 れど」〈枕草子・大進生昌が家に〉訳先夜の事を言ってや氏・葵〉訳 ( 光源氏から離れて伊勢に下ることは ) 他人の ②日のよしあし。日がら。例「粟津に着きて、・ー悪 ( あ ) し ろうかと、心が騒いだけれど。 うわさでも物笑いになるだろうと ( 六条御息所 ) お思いとて一一、三日居 C) るに」〈今昔・一九・五〉訳粟津にまで着 ひとり【一人・独り】〔名〕①一人。単独。また、そのものになる。 いて、日がらが悪いというので一一、三日とどまっていると。 ひとーわろ・し【人悪し】〔形ク〕 ( 人が見てよくない意 ) 体ひーにく【皮肉】〔名〕①皮と肉。 ② 配偶者のいないこと。独身。例「ーーのみもあらざりけら裁が悪い。外聞が悪い。きまりが悪い。例「かううち捨てら②遠まわしで、意地の悪い言葉。あてこすり。近世の末頃 し」〈伊勢・ = 〉訳 ( 女は ) 独身でいたわけではなかった (= 夫れて、心生 0 めむ方なきに、いとどーー・うかたくなになり果つからの用法。 ガイタ ) らしい。 るも」〈源氏・桐壺〉訳 ( 帝は ) このつに ( 桐壺更衣ひにーけに【日に異に】〔副〕日増しに。日【」とに。例「秋 ひーとり【火取り】〔名〕①香 に ) 先立たれて、心を静める方法もないので、ますます外聞風はー、吹きぬ高円 ( ) の野辺の秋萩散らまく惜し 炉の一種。香をたくために火 ①が悪く偏屈になってしまったにつけても。 も」〈万葉・一 0 ・ = 一 = 一〉訳秋風は日増しに ( 強く ) 吹くよう を入れるもの。外側を木、内 ひな【鄙】〔名〕いなか。都から遠く離れた、開けていないとこになった。高円山の野辺の秋萩が散るのが惜しいことだ。 側を陶器や銅で作り、上を ひろ。例「天離 ( ) る , ーに五年 ( ) 住まひつつ都の手振囲「高円」ハ奈良市東方ノ春日山ノ東南ニアル山。 銅のかこでおおってある。 り忘らえにけり」〈万葉・五人〈 0 〉訳遠い田舎に五年も住ひーにん【非人】〔名〕① ( 仏教語 ) 人間のような姿をした、 ② ( 「火取りの童 ( ) 」の んでいて、 ( 奈良の ) 都の習わしをすっかり忘れてしまったよ。人間でないもの。天竜・夜叉咒・悪鬼などをいう。例「七 略 ) 火を入れた香炉を持って歩く役の童。 鄙離 C) ・る遠いいなかにある。辺鄙叮である。例「我人 ( ) の , ー有り。牛頭 ( びにして、人身なり」〈日本霊 ひとりーご・つ【独りごっ】〔自タ四〕〕て ? 〉 ( 「ひとり が思ふ君は大君のまけのまにまにーー・る国治めにと」〈万異記・中・五〉訳七人の非人がいた。牛の頭の形をして、 こと」を動詞に活用させた語 ) ひとりことを言う。つぶやく。葉・一三・三 = 九一長歌〉訳私の慕うあなたは、大君の任命人間の姿をしていた。 ん 例「『明け侍りぬなり』とーー・つを」〈枕草子・大納言殿参 に従って、遠いいなかの国を治めにと。 ②窮民。乞食。例「薦 ('d) かぶりて、ーーあまた臥 ( ふ ) しけるが」〈西鶴・日本永代蔵・ = ・三〉訳 ( 寺の門前に ) 薦 り給ひて〉訳「 ( 夜が ) 明けたようでこざいます」とひとりことひな【雛】〔名〕①ひょこ。 を言うのを。 ②ひな人形。↓ひひな例「草の戸も住み替はる代 ( よ ) ぞをかぶって、乞食がおおせい寝ていたが。 ① 0

10. 旺文社 全訳古語辞典

昔からあって珍しくもないことだけれど。 立ったので、后の兄たちがお守りになられたということであ②現世。この世。届勢一〈四「ーにさらぬ別れのなくもがな ょに・も【世にも】 ( 副 ) 〔副詞「世に」を強めた語〕①いかる。支法係助詞「ぞ」のあとに結びの語「言ふ」「聞く」な千代ちよもといのる人の子のため」↓よのなかに : にも。さも。一平家一 = ・少将乞請「宰相うー心くるしけにどが省略されている。「せ給ひ」の「せ」を使役ととり、「守一和毯 て」訳宰相はいかにもつらそうで。② ( 下に打消の語をらせなさった」の意とする説もある。 3 天皇の治める世御代。〔十訓〕一「そののち程ほどなく 伴って ) 断じて。決して。薪固恋五「いままでに忘れぬ人は世之介 ( 喆 ) 【人名一井原西鶴の浮世草子「好色一代ーかはりにけり」訳その後まもなく天皇の御代が変わっ ーあらじおのがさまざま年のヘぬれば」今までに愛し合男」の主人公。大坂の上層町人と、名高い遊女との間てしまった。 った相手を忘れない人は断じてあるまい。自分自身さまに生まれ、豪奢な好色生活のはてに六十歳で女護島④世の常。世間一般。世間なみ。方葉一四・六四三「ーの女 によ′」 ざまな生き方で永い年を経たのだから。 のしまめさして船出する。 にしあらばわが渡る痛背の河を渡りかねめや」訳世 よね【米】 ( 名 ) ①稲。米こめ。然一四 0 「この娘、ただ栗よ・の・すゑ引【世の末】①のちの時代。後世。天鐶一の常の女だったなら、私が渡る痛背川を渡りかねるという くりをのみ食ひて、更にーのたぐひを食はざりければ」訳こ基経「ーになるままに、まさることのみいでまうでくるなり」ことがあろうか ( いや、渡ることができるだろう ) 。支法「め の娘は、ただ栗だけを食べて、いっこうに米の類を食べなか訳のちの時代になるにしたがって、すぐれたものばかりが出や」は、推量に反語の意を加える。 ったので。② ( 「八十八」を一字にまとめると「米」の字になてくるものである。②晩年。老年。氏一行幸「さるべき 3 身の上。運命。境遇。一源氏〔一梅枝「もしは親なくてー るところから ) 八十八歳。米寿。 人々にも立ちおくれ、ーにのこりとまれる類ぐを」訳しか かたほにありとも」あるいは親がなくて身の上が不十 よ・の【世の】①世間の。②この上ない。天下の。世にもるべき人々 ( ⅱ親しい縁者たち ) にも先立たれ、老年になっ分不運 ) であるとしても。 珍しい。一一四一「ーしれ者かな。かく危ふき枝の上にて、 て生き残っている例を。 3 道徳的に衰え、人情の薄くな⑥男女の間柄。夫婦仲。〔和泉式部日記〕「夢よりもは 安き心ありて睡ねぶるらんよ」訳この上ないばか者だなあ。 った世。末世。源氏一梅枝「よろづのこと、昔には劣りかなきーを嘆きわびつつ明かし暮らすほどに」訳夢よりも こんなに危い枝の上で、どうして安心して眠っているのだろざまに、浅くなりゆくーなれど」訳すべてのことが、昔に比はかない ( 宮との ) 間柄を嘆きせつなく思っては日々をすこ うね。 べると劣り気味で、浅薄になっていく末世だけれと。 すうちに。 ① * よ・の・おほえ【世の覚え】世間の噂。世間の評判。よ・の・ためし【世の例】①人の話のたね。世の人の語 世間の評判。名声。一一兼通「父殿うせ給ひにしか 一一桐壷「親うち具し、さし当たりてーはなやかなる御かりぐさ。氏一桐壷「ーにもなりぬべき御もてなしなり」訳は、ー衰へなどして」訳父君 ( Ⅱ兼通 ) がお亡くなりになっ たがたにも劣らす」訳両親がそろっていて、当面世間の世間の話のたねにもなってしまいそうな ( 桐壷の更衣の ) もたので、 ( 朝光公は ) 声望が落ちめになったりして。 評判がきわだってよい方々↑女御・更衣たち ) にもひけをとてなされかたである。②世間のしきたり。世のならわし。 0 あたり。外界。自然界。一源氏〕御法「秋待ちつけて、 らすに。 一一三セ「目の前にさびしげになりゆくこそ、ーも思ひ知 ー少し涼しくなりては」訳待ちつづけた秋になって、あた よーのーおもし【世の重し】国で重きをなす大切な人。られて、哀れなれ」訳目の前でさびしいようすになっていくのが少し涼しくなると。 国家の重鎮。一一薄雲「太政大臣亡うせ給ひぬ。のは、世のならわしも思い知られて、感慨深い ① ( 「世の中の」「世の中に」の形で ) この上ない。まったく。 ーとおはしつる人なれば、おほやけにも、思おぼし嘆く」訳よ・の・つね【世の常】①こくふつうのこと。世間なみ。〔宇津保〕嵯峨院「ーの色好みになむありける」訳 ( 源仲 ( 葵の上の父の ) 太政大臣がお亡くなりになった。国の重一徒然一一四一一「衣食ーなる上に僻事せん人をぞ、まことの頼は ) この上ない風流人であった。 鎮↑天下の柱石 ) として存在していらっしやった方である盗人とはいふべき」訳衣食が世間なみであるうえに悪よのなか・さわが・し【世の中騒がし】疫病うが流 から、 ( 冷泉 ) 帝におかれても、嘆き悲しまれる。 いことをするような人をこそ、ほんとうの盗人とは言うべき行して世間がさわいでいる。〔〕れ〕一五 0 「世の中なとさわが よ・の・かため【世の固め】国を治めること。また、そのである。②表現が平凡すぎて不十分なこと。言うもおろしレ J 聞こゆるころは、よろつのことおばえす」疫病な 人。国家の柱石。〔宇津保〕国譲下「才ざえなき人はーとか。〔一 = 四五「なほいみじうめでたしというもーなり」訳どが流行して世間かさわいでいると耳にするころは、 ( 心配 するになむ悪しき」学問のない人は国家の柱石とするなんといってもほんとうにすばらしいと言うのも平凡すぎるで他の ) すべてのことが考えられない。 にはぐあいが悪いことだ。 表現である。 よのなかに : ニ和歌一【世の中にさらぬ別わかれの * よ・のーきこえ【世の聞こえ】世間の評判。世人のとり 、【世の中】 ( 名 ) ①世間。社会。 なくもがな千代ちよもといのる人ひとの子このた よ・の・なカ ざた。一「一一条の后鱸に忍びてまゐりけるを、ーあり 一一 = 「日を経、つつー浮き立ちてめ】〈伊勢人四 >< 古今・一七・雑上・一・在原業平の〉 ければ、兄人たちのまもらせ給ひけるとぞ」訳二条の人の心もをさまらす」訳日が経たつにつれて、世間は浮き訳世の中に ( 死による ) 避けられない別れがなければよいの 后のところに ( 男が ) 忍んで参上したところ、世間の評判が足だって人心も安定せす。 に。親に千年も ( 生きていてほしい ) と祈る子供のために。 ょにもーよのな 〔九〇一〕