検索 - みる会図書館

検索対象: 小説推理 2016年 12月号

小説推理 2016年 12月号から 392件ヒットしました。

小説推理 2016年 12月号


Ⅲ M び ※ *d\lDU 105 悪 夢 に 架 け る 橋

小説推理 2016年 12月号


交 差 す る 夢 と 現 実 あ く む 悪 夢 に 架 け る 橋 ・ あ ら す じ ・ 仲 田 浩 枝 は 、 夫 ・ 伴 治 、 小 学 一 年 生 の 娘 ・ 麻 紀 と 団 地 出 張 帰 り に 、 ま だ 十 代 の エ リ 子 と 出 会 う 。 彼 女 の 父 親 ・ 桐 山 哲 ニ に 暮 ら す 専 業 主 婦 。 最 近 、 現 実 と 見 ま が う よ う な 「 人 が 死 ぬ 悪 夢 」 は 、 同 棲 し て い た 安 達 弥 生 殺 害 の 容 疑 を か け ら れ て い た が 、 片 岡 を に う な さ れ て い る 。 浩 枝 が あ る 晩 、 目 撃 し た の は 殺 害 現 場 だ っ た 。 歩 道 橋 で 襲 っ た は ず み に 転 落 死 し た 。 そ こ に 弥 生 の 妹 で 、 大 学 に 勤 遊 園 地 ・ ラ ン ド で ジ ェ ッ ト コ ー ス タ ー の 点 検 を し て い る 池 田 が 同 め る 直 子 が 伴 治 た ち の 前 に 現 れ る 。 直 子 は 、 弥 生 を 殺 し た 犯 人 は 別 僚 の 古 山 の 頭 を ハ ン マ ー で 叩 き ジ ェ ッ ト コ ー ス タ ー か ら 突 き 落 と し の 人 間 だ と 踏 ん で お り 、 独 自 に 動 き 始 め る 。 片 岡 は 、 弥 生 と 関 係 を た の だ 。 し か し 翌 朝 、 テ レ ビ ニ ュ ー ス で 悪 夢 が 現 実 だ っ た こ と 持 っ て い た た め 、 直 子 た ち の 動 き に 焦 り 、 証 拠 を 消 そ う と 躍 起 に な る が を 知 り 、 同 級 生 だ っ た 刑 事 ・ 片 岡 に 匿 名 で 池 田 の 犯 行 を 告 発 す る 。 一 方 、 伴 治 は エ ス テ サ ロ ン の 女 社 長 に 雇 わ れ 、 付 き 合 わ さ れ て い た 七 五 三 ( 承 前 ) 「 ま あ 、 何 一 = ロ っ て る の ? 失 礼 よ , と 、 川 田 岐 子 が 笑 っ て 言 っ た 。 「 タ バ コ で も 匂 っ た ? 」 「 そ ん な ん じ ゃ な い , と 、 ま な み は 言 っ た 。 「 で も : は し ( 15 ) 「 最 近 、 い い レ ス ト ラ ン は ほ と ん ど 禁 煙 で す ね 」 と 、 仲 田 が 一 一 = ロ っ た 。 「 本 当 。 父 な ん か 、 よ く 文 句 言 っ て ま す わ ー と 、 小 田 切 ル リ 子 が 言 っ た 。 し か し ー ー 浩 枝 は 、 ま な み が そ ん な こ と を 言 っ て い る の で は な い と 分 っ て い た 。 こ げ く さ か っ た ? ー ー ー 片 岡 が ? 井 上 あ き む Ⅱ 画 ろ う 赤 川 次 郎 あ か が わ じ 104

小説推理 2016年 12月号


ど 、 父 に 雰 囲 気 が 似 て い る 。 瞳 も 澄 ん で い て 「 ど う し て ? 」 本 当 に 人 を 殺 め た の ? こ の 手 で ? あ き れ い だ し 、 力 強 い 。 好 き な タ イ プ で は あ る 「 憎 ん で い た か ら さ 。 そ い つ は 、 も の す ご く あ 、 だ け ど 。 目 の 前 に 、 真 っ 赤 な も の が 浮 か か も し れ な い 。 悪 い 奴 だ っ た 」 ぶ 。 あ れ は き っ と 、 血 の 海 ー ー 「 僕 は 光 治 、 君 の 夫 だ よ 。 結 婚 し て 一 一 十 年 に 記 憶 に な い 。 あ ま り の こ と に ぼ か ん と し て 「 あ な た は : : : 弁 護 士 の 方 で す か ? な る 」 い る と 、 夫 が 付 け 加 え た 。 「 い い や 。 僕 は 君 の 夫 だ よ ー 夫 は わ た し の 姿 を 見 る と 、 頬 を ほ こ ろ ば せ 「 君 は 交 通 事 故 の 後 遺 症 で 、 新 し い こ と が 覚 慣 れ た 調 子 で 、 男 は 返 す 。 た 。 ア ク リ ル の 板 に 、 わ た し の 顔 が 映 る 。 た え ら れ な い 。 だ か ら 殺 し た こ と も 忘 れ て し ま 「 わ た し の 、 夫 : : : ? 」 る ん だ 顎 。 目 の 下 の ク マ 。 ぎ く り と す る 。 っ て い る ん だ 」 「 そ う 。 だ か ら 味 方 だ と 言 っ た ん だ 。 絶 対 的 「 大 丈 夫 か い ? ち ゃ ん と 食 べ て る か ? 睡 そ れ か ら 夫 は 、 交 通 事 故 か ら 一 一 十 年 経 っ て な ね 」 眠 は ? 足 り な い 物 は な い ? い る こ と 、 わ た し に は そ の 間 の 記 憶 も ほ と ん 夫 は わ た し の 目 を 見 据 え 、 ま る で 暗 一 小 を か ど な い こ と を 告 げ た 。 夫 は 矢 継 ぎ 早 に 質 問 を け か け て き た 。 け る か の よ う に 、 ゆ っ く り と 言 っ た 。 「 今 日 は 検 察 と 裁 判 所 に 行 っ た ん だ ろ う ? わ た し の 頭 の 中 に は 存 在 し な い 、 一 一 十 年 の 「 い い ね 、 ち ゃ ん と 僕 が 最 善 を 尽 く す 。 君 は 疲 れ た だ ろ う ね 。 勾 留 請 求 さ れ た と 聞 い た 人 生 。 何 も 心 配 し な く て 、 し い 。 こ れ か ら 君 は 起 訴 さ よ 。 大 き な 事 件 だ か ら 、 再 延 長 も あ り 得 る と わ た し の 頭 の 中 に は 存 在 し な い 、 憎 し み 。 れ る こ と に な る け ど 、 減 刑 さ れ る よ う に 良 い 思 う 。 そ う す る と 、 最 長 で あ と 一 一 十 日 間 た 。 わ た し の 頭 の 中 に は 存 在 し な い 、 殺 人 事 弁 護 士 を つ け て あ げ る 。 僕 だ け を 信 じ て つ い 辛 い だ ろ う ね 。 だ け ど 大 丈 夫 、 僕 が つ い て い 件 。 て く る ん だ よ 。 い 、 る か ら ね 」 「 そ れ な の に : : : わ た し は 裁 か れ て し ま う の 「 は あ 、 あ の : : : 」 「 起 床 ! 」 察 し た の か 、 夫 が 先 回 り し た 。 「 不 安 だ ろ う ね 、 わ か る よ 。 で も 僕 が い る 。 号 令 に 、 驚 い て 飛 び 起 き る 。 不 潔 な 部 屋 。 「 男 を 殺 害 し て 、 君 は 現 行 犯 逮 捕 さ れ た ん い つ だ っ て 、 必 ず 君 の 味 方 だ か ら , 臭 く て 汚 い 布 団 。 こ こ 、 ど こ ? だ 。 今 は 留 置 場 に 入 っ て 一 一 日 目 だ よ 」 「 味 方 : ・ 急 い で 部 屋 を 見 回 す と 、 壁 に 書 か れ た さ ま 「 男 を 殺 し た の ? わ た し が ? 」 何 も か も が 、 ピ ン と こ な い 。 悪 い 夢 の よ , っ ざ ま な 落 書 き の 中 に 、 自 分 の 名 前 を 捉 え た 。 「 そ う 」 慌 て て 顔 を つ け 、 目 を 通 す 。

小説推理 2016年 12月号


相 撲 を 得 意 と し 、 「 曲 者 、 的 な 存 在 で 土 俵 を 当 時 、 大 相 撲 界 で は 、 同 じ 道 場 か ら 明 徳 義 屋 場 所 、 時 津 風 部 屋 に 入 門 す る 。 湧 か せ た 時 天 空 こ と 、 ア ル タ ン ガ ダ ス ・ フ チ 塾 高 を 経 て 力 士 に な っ た 一 歳 年 下 の 朝 青 龍 入 門 に 際 し て 、 フ チ ェ の 「 四 股 名 検 討 委 員 ッ ト バ ー タ ル ( 旧 名 Ⅱ 通 称 フ チ ェ ) が 、 少 年 が 、 幕 内 力 士 と し て 脚 光 を 浴 び 始 め 、 そ の 後 会 」 が 開 か れ た 。 時 代 か ら 夢 中 に な っ て い た の は 、 柔 道 だ つ を 追 う よ う に 、 朝 赤 龍 も 入 門 を 果 た し て い 「 フ チ ェ は 甘 い マ ス ク を し て い る か ら 、 女 性 に も 受 け 入 れ ら れ や す い 四 股 名 が い い ん じ ゃ モ ン ゴ ル ・ ウ ラ ン バ ー ト ル 市 内 の 柔 道 場 で 来 日 当 初 は 、 力 士 に な る な ど 考 え た こ と も な い で し よ う か ? 」 一 緒 に 稽 古 し て い た の は 、 の ち の 横 綱 ・ 朝 青 な か っ た が 、 彼 ら の 活 躍 は 闘 争 心 に 火 を 点 け 「 そ う だ な 。 時 津 風 部 屋 の 『 時 』 の 字 は 四 股 龍 、 朝 赤 龍 ( 現 ・ 十 両 ) と い っ た 面 々 。 メ キ る に 充 分 な も の だ っ た 。 大 相 撲 の 入 門 規 定 名 に 入 れ た い 。 と な る と 、 時 キ テ ィ と か 時 リ メ キ と 実 力 を 上 げ て い っ た フ チ ェ は 、 国 立 モ は 、 一 一 三 歳 未 満 ( 当 時 ) 。 そ こ で 、 一 一 三 歳 目 ポ ン が い い ん じ ゃ な い か ? ( 笑 ) , ン ゴ ル 農 大 で も 柔 道 部 で 活 躍 し て い た 。 細 身 前 、 東 農 大 一 一 一 年 に 在 籍 し な が ら 、 一 四 年 名 古 「 : : : 。 そ の 四 股 名 は 、 絶 対 イ ヤ で す 」 で 、 し な や か な 体 か ら 繰 り 出 す 多 彩 な 技 と 、 と 、 フ チ ェ が 顔 を こ わ ば ら せ て 否 定 し た 、 格 闘 技 セ ン ス が 認 め ら れ た フ チ ェ は 、 一 一 年 生 次 の 瞬 間 だ っ た 。 の 時 に 、 姉 妹 校 の 束 只 農 大 に 留 学 し 、 相 撲 部 「 時 天 空 は ど う で し よ う か ? 時 空 を 超 え た に 入 部 す る 。 相 撲 経 験 は ほ と ん ど な か っ た も 大 き な イ メ ー ジ で : : : 」 の の 、 逆 に 「 変 に 相 撲 の 色 に 染 ま っ て い な い こ の プ ラ ン に そ の 場 の 誰 も が 賛 同 。 フ チ ェ と こ ろ が い い 」 と 、 相 撲 部 ・ 安 井 監 督 が 目 を は 「 時 天 空 」 と し て 、 デ ビ ュ ー す る こ と に な 付 け た の で あ る 。 っ た の だ っ た 。 場 読 み は 当 た っ た 。 東 農 大 一 年 で 、 全 国 体 重 時 津 風 部 屋 に は 、 高 校 相 撲 で 鳴 ら し た 四 歳 士 別 大 会 ( 一 〇 〇 キ ロ 未 満 級 ) の 優 勝 を 皮 切 り 年 下 の 梶 原 ( 現 ・ 豊 ノ 島 ) が 、 半 年 早 く 入 門 名 に 、 世 界 相 撲 選 手 権 で は モ ン ゴ ル 代 表 と し し て い た 。 梶 原 は 一 七 〇 セ ン チ に 満 た な い 身 出 て 、 中 量 級 で 一 一 位 。 一 一 年 で は 、 秋 田 ワ ー ル ド 長 な が ら 、 体 の 柔 ら か さ と 相 撲 の 巧 さ で 光 る 思 ゲ ー ム ズ 中 量 級 一 一 位 な ど 、 国 際 大 会 で も 活 躍 存 在 だ っ た 。 す る よ う に な る 。 1 新 弟 子 の 時 天 空 と 「 年 下 の 兄 弟 子 」 梶 原 一 」 0 」 0 プ ロ フ ィ ー ル 時 天 空 慶 晃 。 本 名 、 同 じ 。 昭 和 五 四 年 九 月 十 日 、 モ ン ゴ ル ・ ウ ラ ン バ ー ト ル 市 出 身 。 東 京 農 大 相 撲 部 を 経 て 、 平 成 一 四 年 名 古 屋 場 所 、 初 土 俵 。 秋 場 所 、 序 ノ ロ 優 勝 、 九 州 場 所 、 序 ニ 段 優 勝 、 一 五 年 初 場 所 、 三 段 目 優 勝 。 翌 春 場 所 初 日 ま で 、 ニ ニ 連 勝 を 達 成 。 一 六 年 春 場 所 、 新 十 両 昇 進 、 名 古 屋 場 所 、 新 入 幕 。 一 九 年 春 場 所 、 小 結 昇 進 。 得 意 の 足 技 を 駆 使 し 、 幕 内 力 士 を 長 く 務 め て い た が 、 ニ 七 年 秋 場 所 後 、 悪 性 リ ン パ 腫 と 診 断 さ れ 、 ニ 八 年 八 月 、 引 退 。 年 寄 ・ 間 垣 を 襲 名 。 一 八 七 セ ン チ 、 一 五 ニ キ ロ 。 得 意 は 、 右 四 つ 投 げ 、 ニ 枚 蹴 り 、 蹴 手 繰 り 。 技 能 賞 一 回 。 時 津 風 部 屋 。

小説推理 2016年 12月号


2000 す 、 、 、 ス 一 ア リ 1 原 稿 用 紙 五 枚 に 秘 め ら れ た 謎 蒼 井 上 鷹 赤 川 次 郎 悪 夢 に 架 け る 橋 交 差 す る 夢 と 現 実 ー 秋 吉 理 香 子 ガ ラ ス の 記 憶 男 を 殺 し た の は 五 十 嵐 貴 久 “ コ ョ 1 テ の 眼 孤 高 の ス ナ イ バ ー が 狙 う 上 田 早 タ 里 破 滅 の 王 魔 都 ・ 上 海 : 最 終 兵 器 。 を 巡 る 男 た ち の 暗 く て 熱 い 戦 い 海 道 龍 一 朗 魔 縁 三 障 四 魔 抄 加 藤 段 蔵 無 頼 伝 ・ 悪 忍 Ⅲ 「 井 慶 喜 自 由 は 死 せ ず 板 垣 退 助 、 そ の 破 天 荒 か っ 激 動 の 人 生 ー 鯨 統 一 郎 歴 史 は バ 1 で 作 ら れ る 今 宵 、 美 酒 と と も に 新 説 を 小 杉 健 ム ロ 声 な き 叫 び 水 木 弁 護 士 シ リ 1 ズ 感 動 の 長 篇 ミ ス テ リ 1 世 本 稜 平 孤 軍 越 境 捜 査 6 鷺 沼 & 宮 野 が 新 た な 事 件 に 挑 む 婚 活 探 偵 私 は 今 日 も さ が す 、 未 来 の 妻 を 。 大 門 剛 明 日 明 恩 ゆ え に 、 警 官 は 見 護 る 武 本 & 潮 崎 シ リ ー ズ 第 四 弾 ー 月 村 了 衛 追 想 の 探 偵 日 常 ↑ ド ボ イ ル ド 西 村 京 太 郎 仙 石 線 殺 人 事 件 + 津 川 警 部 七 夕 の 不 一 一 北 斎 冨 嶽 百 景 よ り 時 代 連 作 第 + 三 話 早 瀬 詠 一 郎 福 田 和 代 星 星 の 火 2 あ の 通 訳 捜 査 官 が 帰 「 て き た ー ~ 滕 野 千 夜 4 編 集 ど も 集 ま れ ! 出 版 残 酷 物 語 藤 野 千 夜 、 自 伝 的 編 集 者 ス ト 1 リ 1 柚 木 麻 子 さ 、 ら さ 、 ら 皿 る 別 れ た 男 か ら 流 出 し て し ま 「 た 写 真 ー ・ 夢 枕 獏 新 ・ 餓 狼 伝 格 闘 小 説 の 金 字 塔 ー 吉 川 英 梨 十 三 階 の 女 公 安 秘 密 組 織 の 若 き 女 性 刑 事 と テ ロ リ ス ト の 戦 い ( 0 0 CD ( 0 0 【 0 一 / 7 ( 0 ( 0 冊 2 2 1 0 4 2 画 C•O ( 0 ( 0 ワ 」 1 っ -1 ( 0 2 ( 0 つ な 蛮 郎 郎 泉 子 月 サ コ 彦 史 ロ 人 ル 曼 学 評 イ 雅 浩 ヒ 樹 。 五 太 皿 葉 葉 ア 中 史 本 岸 武 乃 白 岸 劔 引 ン 松 や 夏 シ 井 岡 ン イ ち す カ 女 ス デ フ 々 の イ 中 場 目 載 ッ 史 グ 劇 人 断 ロ 国 ツ か 士 行 う カ の し へ ン / 市 誰 イ ト 0 評 道 超 シ う 出 日 わ 具 は 見 言 復 道 宵 を 金 者 将 辺 術 イ お い 棒 紙 ゴ 双 表 ロ 0 好 武 炉 芸 マ 買 思 犬 味 古 今 夢 純 敗 最 終 回 み つ め 最 終 回 ミ ス テ リ ー 【 海 外 】 ミ ス テ リ ー 【 国 内 】 SF 幻 想 と 怪 奇 フ ッ ク レ ビ ュ ー フ ッ ク レ ビ ュ ー 冊 の の 北 上 次 郎 218 香 山 ニ 三 郎 220 森 下 一 仁 222 東 雅 夫 224 141 大 矢 博 子 189 75 細 谷 正 充 103 載 養 孟 司 ミ ス テ リ ー 中 毒 激 症 篇 34 逢 剛 剛 爺 の 平 成 言 葉 と が め 13 櫻 寛 鉄 道 旅 行 の 達 人 が 選 ぶ 絶 景 列 車 で 味 わ う 至 福 の 駅 弁 グ ラ ビ ア 北 海 道 / 室 蘭 本 線 / 内 浦 湾 旅 月 こ っ ぷ り グ ラ ヒ ア 第 39 回 「 小 説 推 理 新 人 賞 」 募 集 要 項 190

小説推理 2016年 12月号


の 巡 礼 』 に は 、 実 質 的 な デ ビ ュ ー 作 と さ れ る 影 : : ・ ・ 「 秘 密 の 花 園 」 め く 口 ケ ー シ ョ ン 、 噎 の 伝 承 に も と づ く ホ ラ 1 映 画 の 怪 作 ) や ラ ヴ 短 篇 集 『 薔 薇 の 丘 に て 』 全 六 篇 と 『 狂 気 の 巡 せ か え る ほ ど 濃 厚 な ロ マ ン テ ィ シ ズ ム に 、 主 ク ラ フ ト の 一 連 の 原 住 民 ホ ラ ー の 先 駆 と い う 礼 』 所 収 の 八 篇 が 収 録 さ れ て い る 。 人 公 と 一 体 と な っ て 陶 然 と 読 み 進 め る う ち 、 べ き 「 煙 の 集 落 」 等 々 、 ど の 一 篇 に も 怪 奇 党 こ の 時 評 欄 で も 言 及 し た よ う に 、 鉄 道 怪 談 物 語 は 歪 思 に 、 し か し 必 然 と も い う べ き 慄 然 の 琴 線 に 触 れ る 趣 向 が 盛 り 込 ま れ た 、 一 筋 縄 集 た る 『 動 き の 悪 魔 』 に は 、 同 時 代 日 本 の 怪 た る 幕 切 れ を 迎 え る 。 短 篇 作 家 と し て の 卓 越 で は い か な い 作 品 集 で あ る 。 小 林 剛 の 手 に な 人 ・ 夢 野 久 作 ( ち な み に 今 冬 、 国 書 刊 行 会 か し た 資 質 が 、 早 く も 躍 如 と す る 小 傑 作 だ 。 る 装 幀 ・ 造 本 も 、 オ プ ジ ェ と し て の 本 の 可 能 ら 発 刊 の 『 定 本 夢 野 久 作 全 集 』 内 容 見 本 に 推 本 書 に ま と め ら れ た 作 品 群 に は 、 顕 著 な 共 性 を 追 求 し て 、 こ の 手 が あ っ た か ! と 感 嘆 薦 文 を 寄 稿 し た の で 御 高 覧 い た だ け る と 幸 い 通 点 が 認 め ら れ る 。 あ る 特 定 の 場 所 が 、 そ こ さ せ ら れ る 斬 新 さ で 、 実 に 魅 力 的 た っ た 。 な り ) の 諸 作 を 思 わ せ る と こ ろ が あ っ た が 、 に 立 ち 入 る 者 に 及 ぼ す 霊 的 作 用 を め ぐ る 物 語 オ プ ジ ェ 、 昏 い 玩 具 と し て の 本 と い え ば 、 今 回 は ・ < ・ ポ オ お よ び ラ ヴ ク 一 フ フ ト と い で あ る と い う 点 だ 。 夢 枕 狽 と ス ガ ダ イ ロ ー の OQ ブ ッ ク 『 蝉 丸 う 米 国 怪 奇 小 説 の 両 大 家 を 髣 髴 せ し め る テ ィ 作 中 人 物 た ち は 、 惹 き 寄 せ ら れ る よ う に し 陰 陽 師 の 音 』 (SPACE SHOWER MUSIC / ス ト が 顕 著 に 認 め ら れ る よ う に 思 う 。 も と よ て 、 そ う し た 「 憑 か れ た 場 所 」 へ と 到 り 、 と Cloud) も 、 瀟 洒 に し て 喜 悦 に 満 ち た 造 本 の り そ れ は 単 純 な 影 響 関 係 云 々 と い う よ り も 、 き に は 忌 ま わ し い 惨 劇 に 巻 き 込 ま れ た り 、 あ た た ず ま い に 、 思 わ ず 「 ほ う 」 と 讃 嘆 の 声 が 作 家 と し て 超 自 然 と 向 き 合 う 姿 勢 の 共 通 性 と る い は 死 者 の 妄 執 に 惑 わ さ れ た り す る こ と と 漏 れ る 一 巻 だ 。 い う こ と な の だ が 。 な る 。 い ま 最 も 注 目 を 集 め る ジ ャ ズ ・ ピ ア ニ ス ト 巻 頭 に 据 え ら れ た 「 薔 薇 の 丘 に て 」 は 、 怪 惨 劇 を 暗 示 す る 壁 の し み が 何 と も お ぞ ま し の 一 人 で あ る ス ガ が 、 夢 枕 版 『 陰 陽 師 』 の 世 奇 と 異 の 抒 情 と 幾 何 学 的 精 神 を 兼 ね 備 え た 作 家 グ し 「 狂 気 の 農 園 気 夢 を 介 し た 死 者 と の 交 感 界 に イ ン ス パ イ ア さ れ て 生 み 出 し た 音 楽 OQ 想 ラ ビ ン ス キ の 原 風 景 を 垣 間 見 さ せ る よ う な 、 に 独 自 色 が 発 揮 さ れ た 「 灰 色 の 部 屋 」 、 巧 緻 と 、 夢 枕 に よ る 書 き 下 ろ し 新 作 短 篇 「 蠅 丸 」 味 わ い 深 い 逸 品 で あ る 。 な 技 巧 に 唸 ら さ れ る 「 夜 の 宿 り ー 、 ド ッ ペ ル が 、 村 上 豊 の 装 画 を 配 し て カ ッ プ リ ン グ さ れ ス 隠 れ 里 め く 牧 草 地 に 佇 立 す る 赤 煉 瓦 の 壁 。 ゲ ン ガ 1 小 説 と し て 異 彩 を 放 っ カ 作 「 チ ェ ラ て い る 。 聴 い て 読 ん で ー ー 耳 と 目 の 両 方 か ら の そ の 向 こ う 側 か ら 漂 い 来 る 馥 郁 た る 草 花 の 芳 ヴ ァ の 問 題 」 、 ポ オ へ の オ マ ー ジ ュ と い う べ 音 楽 の 奇 瑞 、 ふ る ぶ る し き モ ノ ノ ケ た ち の 躍 今 香 。 壁 の 向 こ う 側 に 見 え 隠 れ す る 麗 人 の 面 き 「 大 鴉 」 、 あ の 『 マ ニ ト ウ 』 ( 北 米 原 住 民 動 を 、 心 ゆ く ま で 満 喫 で き る こ と だ ろ う 。 225

小説推理 2016年 12月号


た 。 ど う ぞ お 帰 り く だ さ い 」 誇 り を も っ て 作 品 を 書 き 続 け て い き た い と 思 「 そ れ で 、 こ の 『 女 王 様 が お 忍 び で 原 宿 を 闊 何 と お そ ろ し い こ と だ ろ う 。 一 人 だ け が 天 い ま す 〉 歩 す る 時 、 ひ き こ も り の タ ッ ち ゃ ん が 邪 悪 な 国 へ 呼 ば れ 、 あ と の 者 は シ ッ シ ッ と 追 い 返 さ 侵 略 団 を 迎 え 撃 っ ! 』 と い う の は 、 ど ん な 話 れ る の だ 。 な ん で す か 。 や た ら 長 っ た ら し い 題 名 で す け 三 人 ど , 宝 来 は 、 テ ー プ ル の 向 か い 側 に す わ っ て 「 だ っ た ら な ぜ コ ン テ ス ト に 出 し た の か 、 つ い る 、 編 集 者 の 桜 木 由 子 に た ず ね た 。 四 人 て こ と だ よ な 。 こ の 清 河 と い う の は 、 選 考 に 「 題 名 ど お り 、 某 国 の 若 い 女 王 が 来 日 し た お 最 終 候 補 作 品 ( 作 者 五 十 音 順 ) か け ら れ て 落 と さ れ る の が こ わ い ん だ よ 。 自 り 、 ひ そ か に ホ テ ル を 抜 け 出 し て 、 原 宿 近 辺 意 識 の か た ま り だ 。 他 人 か ら 傷 つ け ら れ る こ を 探 検 し て 回 る 話 で す ー 桜 木 は 説 明 し た 。 お お っ き け い じ 蹉 跌 大 月 景 司 ( ) と を 極 度 に お そ れ る 、 壊 れ や す い コ ッ プ み た 「 フ ァ ス ト フ ー ド 店 で 食 事 を し た ら 下 痢 し て 女 王 様 が お 忍 び で 原 宿 を 闊 歩 す る 時 、 ひ き い な や つ な ん だ 。 こ う い う や つ は 、 編 集 者 か し ま い 、 ト イ レ に か け こ み ま す 。 じ つ は こ の こ も り の タ ッ ち ゃ ん が 邪 悪 な 侵 略 団 を 迎 え 撃 ら 書 き 直 し を 求 め ら れ た り し よ う も の な ら 顔 ト イ レ は 、 あ る 日 の あ る 時 間 帯 だ け 、 麻 薬 組 き よ か わ 清 河 ア キ ラ ( ) 色 を 変 え て 、 そ ん な こ と し た ら 僕 の 作 品 じ ゃ 織 の ド 一 フ ッ グ の 受 け 渡 し 場 所 と し て 利 用 さ れ ね づ み お こ 四 つ の マ ド レ ー メ 根 津 未 央 子 ( ) な く な っ て し ま い ま す 、 な ん て ゴ ネ た り す る て い て ほ う ら い か ず お 一 一 一 十 五 億 年 の 密 室 宝 来 華 厨 王 ( ) に 決 ま っ て る ん だ 。 こ ん な や つ を 入 選 さ せ た 「 あ と は 聞 か な く て も わ か り ま す よ ー 宝 来 は ら 大 変 な こ と に な る 。 辞 退 し て く れ て 大 正 解 ビ ー ル を 飲 み ほ し て 言 っ た 。 こ の 四 人 の う ち 、 清 河 ア キ ラ は 候 補 を 辞 退 で し た よ 、 ね え ? 「 適 当 に ド タ バ タ が 続 い て 、 最 後 は 一 一 人 が 結 す る と 編 集 部 に メ ー ル で 伝 え て き た 。 そ の 理 ビ ー ル の グ ラ ス を 手 に 、 赤 い 顔 で さ っ き か ば れ る か と 思 わ せ と い て 、 結 局 は 女 王 様 が 母 由 に つ い て 清 河 は 、 ら 一 人 で し ゃ べ り 続 け て い る の は 、 宝 来 華 厨 国 へ 帰 っ て 行 っ て 終 わ る わ け で し よ 。 『 ロ ー 〈 僕 の 才 能 を い ち ば ん よ く 知 っ て い る の は 僕 王 だ 。 肥 満 体 に 白 の ス ー ツ 、 真 っ 赤 な ネ ク タ マ の 休 日 』 の 恥 ず か し げ も な い パ ク リ じ ゃ な 自 身 で す 。 誰 か ら の 意 見 も 批 評 も 必 要 あ り ま イ と い う 姿 で 、 す で に 相 当 酔 っ て い る 。 汗 か い で す か 」 せ ん 。 僕 は す で に 作 家 と し て 完 成 し た 存 在 で き の 体 質 ら し く 、 顔 は 濡 れ 光 り 、 肩 ま で の び 「 ま あ 、 そ う い っ て し ま え ば 身 も 蓋 も あ り ま す 。 こ れ か ら も 自 分 自 身 を 大 切 に 守 り つ つ 、 た 髪 も 汗 く さ い 匂 い を 発 散 さ せ て い る 。 せ ん が ー 桜 木 は 苦 笑 し て 言 っ た 。

小説推理 2016年 12月号


え る 。 会 話 が 弾 む こ と は な く 、 間 が あ い た 。 え た 。 だ が そ れ は 結 局 、 彼 女 の 仮 面 の な せ る 事 は で き な い 。 わ ざ な の で は な い か 。 違 う と 言 い た か っ た が 荻 窪 駅 近 く の 塾 を 出 た 後 、 息 子 を 尾 行 す る 長 く 息 を 吐 き 出 し て か ら 、 私 は 沙 雪 に 切 り 出 し た 。 で き な い 。 実 際 、 整 形 と 聞 い た だ け で こ の 狼 が 、 取 り 立 て て 不 審 な 動 き は な か っ た 。 「 整 形 に 対 す る 答 え : : : 出 ま し た よ 。 「 素 直 に 家 に 帰 り ま し た ね 狽 ぶ り だ 。 沙 雪 は 一 度 だ け 瞬 き を し 、 凜 と し た 眼 差 し た だ し 沙 雪 は 早 坂 愛 海 の よ う に そ の 事 実 を 「 と り あ え ず 今 日 は 終 わ り だ 」 隠 す の で は な く 、 正 直 に 私 に 話 し て く れ た 。 午 後 九 時 一 一 十 四 分 。 私 は 八 神 と 別 れ 、 待 ち を 私 に 向 け た 。 自 分 が し て き た 事 実 が 全 て フ ィ に な る こ と を 合 わ せ 場 所 の 吉 祥 寺 に 急 ぐ 。 こ ち ら の 答 え は 夜 空 を 見 上 げ た 後 、 私 は ロ を 開 い た 。 決 ま っ て い る 。 後 は そ れ を 正 直 に 言 う だ け 「 そ れ が ど う し た : : : こ れ が 僕 の 答 え で す 」 承 知 の 上 で : 何 も 問 題 は な い と 、 は っ き り 言 い 切 っ た 。 人 は 自 分 を 良 く 見 せ た が る も の だ 。 化 粧 す だ 。 る と い う の も 同 じ だ ろ う 。 そ れ は 私 も 同 じ 。 沙 雪 が 指 定 し て き た の は 、 吉 祥 寺 駅 近 く に そ れ が 深 い 意 味 を 持 っ こ と は 、 よ く わ か っ て 少 な く と も 沙 雪 の 勇 気 は 、 タ バ コ の 臭 い を 隠 あ る 小 さ な 公 園 だ っ た 。 『 御 木 本 ク リ ニ ッ ク 』 い た 。 こ れ は 一 生 彼 女 を 支 え て い く と い う 実 質 的 な プ ロ ポ ー ズ で も あ る 。 考 え 抜 い て 至 っ の す ぐ 隣 で も あ る 。 そ う と し た 自 分 に は な い よ う に 思 え た 。 長 く 考 え 抜 い た 末 、 私 は 一 つ の 決 心 に 到 達 駅 近 く の 公 園 に は 大 時 計 が あ っ て 、 午 後 九 た 結 論 。 こ れ が 自 分 の 本 心 だ 。 沙 雪 さ ん 、 私 時 五 十 七 分 を 指 し て い る 。 何 と か 間 に 合 っ た は あ な た を ず っ と 支 え て い く 。 し 、 一 万 円 札 を ぐ っ と 握 り し め た 。 よ う だ 。 夜 な の で 公 園 に 人 気 は な い 。 犬 の 散 沙 雪 の 唇 は か す か に 動 い て い た 。 だ が 言 葉 は 漏 れ な か っ た 。 代 わ り に 沙 雪 は ま っ す ぐ に 歩 を す る 人 が 横 切 っ て い く く ら い だ 。 運 命 の 日 は 思 っ た よ り も 早 く 来 た 。 金 曜 日 。 私 は 八 神 と 一 緒 だ っ た 。 大 手 銀 行 大 時 計 前 に は 外 灯 に 照 ら さ れ た 、 沙 雪 の い 私 を 見 つ め た 。 悲 し げ な 顔 だ 。 黒 崎 さ ん 、 こ し ん で す か : : : そ う 言 い た ん な 私 で 本 当 に い 、 の 重 役 に 頼 ま れ て 「 - 中 学 生 に な る 彼 の 息 子 を つ も の 美 し い 顔 が あ っ た 。 げ に 見 え る 。 だ が 私 は も う 迷 わ な い 。 彼 女 の 尾 行 す る 仕 事 だ 。 ど う も 最 近 、 様 子 が お か し 「 こ ん ば ん は 偵 探 顔 が 以 前 と ま る で 違 っ て い て も そ れ で い い 。 し レ 」 し , っ 私 が 先 に 声 を か け た 。 ア ル バ ム な ど は 見 た く な い 。 今 の 彼 女 を 愛 し 仕 事 が 終 わ っ た 後 、 沙 雪 と 会 う 予 定 に な つ 「 あ あ 、 黒 崎 さ ん ー 沙 雪 は 微 笑 ん で い た 。 し か し そ の 笑 み は ど て い く 自 信 が あ る 。 て い る 。 今 日 は 互 い に 夜 ま で 仕 事 が あ る の 沙 雪 は 目 を そ ら す と 、 背 を 向 け た 。 で 、 待 ち 合 わ せ は 午 後 十 時 と 遅 く 、 一 緒 に 食 こ か 不 女 け で 、 緊 張 感 を 抱 え て い る よ う に 思

小説推理 2016年 12月号


く 食 い 込 ん で い た 。 と 、 浩 枝 は 一 一 一 口 っ た 。 と 、 浩 枝 は 一 一 一 口 っ た 。 今 、 ハ イ ヤ ー は 大 の 前 に 来 て い た 。 麻 紀 直 子 は 小 さ く 肯 い て 、 「 で も 、 そ れ だ け で 犯 人 と 決 め つ け る わ け に は お 腹 一 杯 に な っ て 、 ぐ っ す り 眠 っ て い る 。 「 で も 、 浩 枝 さ ん の 古 い お 友 達 だ し : 浩 枝 は 大 の 中 へ 入 っ て 行 っ た 。 「 問 題 は 事 実 で す ー 「 え え 、 そ う で す ね 。 ー ー 刑 事 が 人 を 殺 し た 直 子 が 迎 え に 出 て 来 て く れ た 。 「 え え 、 確 か に 」 な ん て 、 よ ほ ど ち ゃ ん と し た 手 が か り が な け 「 す み ま せ ん 、 い き な り こ ん な : : : 」 と 、 直 子 は 言 っ た 。 「 片 岡 さ ん は 、 私 の 部 れ ば 」 と 、 浩 枝 は 一 一 一 一 口 っ た 。 屋 を 調 べ に 来 ら れ た で し よ 、 谷 口 君 が 撃 た れ 「 姉 の 恋 人 が 片 岡 刑 事 だ っ た っ て こ と が 立 証 し い え 。 ど う せ 夜 中 ま で 仕 事 し て ま す か た 件 で 。 そ の と き に 、 私 は 言 っ た ん で す 。 姉 で き る か 、 で す ね 」 の 日 記 な ど は 大 学 へ 持 っ て 行 っ た 、 と 。 そ れ 安 達 弥 生 を 殺 し た の が 片 岡 た と す れ ば 、 桐 と 、 直 子 は 言 っ た 。 「 お 話 っ て ? 」 を 聞 い て 、 捜 し に 来 た の か も し れ な い と 思 い 山 が そ れ を 知 っ て 、 怒 り か ら 片 岡 を 狙 っ た の 「 中 へ 入 っ て か ら に 」 ま し た 」 だ と 分 る 。 と 、 浩 枝 は 言 っ た 。 浩 枝 は 肯 い て 、 「 で も 、 浩 枝 さ ん 、 ど う し て 片 岡 刑 事 を 疑 っ 研 究 室 は ず い ぶ ん 片 付 い て い て 、 火 事 「 そ う だ っ た ん で す ね ー た ん で す か ? 」 を 出 し た 跡 は ほ と ん ど 分 ら な い く ら い だ っ と 言 っ た 。 「 私 の カ じ ゃ あ り ま せ ん 。 あ の 川 田 ま な み ち こ 0 「 そ れ に 、 殺 さ れ た ガ ー ド マ ン の 増 田 さ ん は や ん が : : : 」 「 直 子 さ ん 。 べ テ ラ ン で し た 。 偽 の 刑 事 だ っ た ち 見 抜 い て 偶 然 レ ス ト ラ ン で 会 っ た 片 岡 に 、 ま な み が と 、 浩 枝 が 言 っ た 。 「 お 考 え に な っ た こ と い た と 思 う ん で す 。 犯 人 が 、 研 究 室 の 中 を 捜 「 こ げ く さ い 」 と 言 っ た こ と を 話 す と 、 は あ り ま せ ん か 。 ー ー ー ガ ー ド マ ン の 方 を 殺 し し て い る の を 見 て お か し い と 思 い 、 私 に 電 話 「 ま あ : : : 。 凄 い カ で す ね 」 て 、 こ こ に 火 を 点 け た の が 、 も し か し て 片 岡 し て 来 た ん で し よ う 。 そ し て 、 そ の 名 前 を 口 と 、 直 子 は 目 を み は っ た 。 刑 事 か も し れ な い 、 と 」 に し よ う と し た と き 、 撃 た れ た ん で す 。 偶 然 直 子 は 少 し の 間 黙 っ て い た が 、 驚 い て い る の タ イ ミ ン グ で は な か っ た よ う に 思 い ま す 風 で は な か っ た 。 わ 」 「 と ん で も な い こ と で す ね : 「 ー ー 考 え て ら し た の ね 」 ら 」 赤 本 定 体 価 6 0 0 円 税 双 葉 文 庫 107 悪 夢 に 架 け る 橋

小説推理 2016年 12月号


「 大 丈 夫 で す よ 。 彩 香 も 本 気 に な っ て ま す か 「 最 近 は そ う で も な い ら し い ぞ 。 マ ネ ー ロ ン ビ ジ ネ ス で 大 勝 負 に 出 る か ら ー ダ リ ン グ 撲 滅 の 国 際 的 機 運 に 押 さ れ て 、 タ ッ 「 あ ん た に ビ ジ ネ ス セ ン ス が あ る と は 初 耳 だ 井 上 が 言 っ と 、 宮 野 は 苦 々 し げ に 応 じ る 。 ク ス へ イ プ ン の 政 府 も 以 前 よ り は 情 報 を 開 一 小 が 、 も し 成 功 し た ら 、 タ ス ク フ ォ ー ス 一 同 、 「 こ こ で い い と こ 見 せ な い と 分 け 前 が も ら え す る よ う に な っ て き た ら し い か ら ー ぜ ひ 社 員 と し て 雇 っ て も ら い た い も ん だ な 」 な い と 思 っ て る ん だ ろ う け ど 、 そ う い う 欲 で 「 大 丈 夫 だ よ 。 福 富 は 筋 金 入 り の 悪 党 だ か 「 そ り や も ち ろ ん だ よ 。 こ れ ま で の 行 き が か 動 く の は 不 純 だ ね 」 ら 、 そ う い う 点 は 抜 け 目 な い 」 り 上 、 多 少 無 能 で も 目 を つ ぶ る し か な い ね 。 「 だ っ た ら あ ん た は 、 さ し ず め 不 純 物 の 塊 だ 宮 野 は 福 富 に 全 幅 の 信 頼 を 寄 せ る 。 鷺 沼 は ま あ 、 ト イ レ 掃 除 や ら お 茶 汲 み や ら 、 仕 事 は が な 。 欲 で も な ん で も い い 。 い ま 重 要 な の は 訊 い た 。 い ろ い ろ あ る だ ろ う か ら 突 破 力 だ 。 せ つ か く こ こ ま で 追 い 詰 め た ん 「 も し 作 戦 が 成 功 し た と し て 、 億 単 位 の 金 を 「 有 り 難 い お 話 で 涙 が 出 て く る よ 。 お れ も 人 だ 。 こ れ で 逃 が し た ら 一 兀 も 子 も な い 」 ど う や っ て 国 内 に 還 流 す る ん だ 。 そ こ か ら 国 生 に 希 望 が 湧 い て き た 」 「 い よ い よ 鷺 沼 さ ん も 本 気 だ ね 。 と こ ろ で マ 内 の 銀 行 口 座 に 送 金 し た ら 、 税 務 署 に 連 絡 が 宮 野 の 会 社 で ト イ レ 掃 除 を し た い と は 思 わ ル サ は ど う い う 動 き を し て る の 。 た ち の 悪 い い く そ 」 な い が 、 取 り あ え ず い ま は 勝 っ こ と を 信 じ て 納 税 者 か ら 税 金 を ふ ん だ く る だ け じ ゃ な く 、 「 い ろ い ろ 手 は あ る ん だ よ 。 タ ッ ク ス へ イ プ 進 む し か な い 。 そ ん な 話 を し て い る と こ ろ あ い つ ら ま で 税 金 泥 棒 を や っ て た ん じ や 世 話 ン の 銀 行 は ク レ ジ ッ ト カ ー ド を つ く っ て く れ へ 、 三 好 が 顔 を 見 せ た 。 な い よ 」 る か ら 、 そ れ で 買 い 物 を し て い れ ば 、 送 金 し 「 家 に い て も す る こ と が な く て 、 捜 査 記 録 の 「 す で に い ろ い ろ 貴 重 な 情 報 を も た ら し て く た の と 同 じ に な る 。 お れ だ っ た ら も と も と 国 整 理 で も 手 伝 お う か と 思 っ て な 。 ど う だ 。 進 れ て い る だ ろ う 。 死 ん だ 兄 貴 の 口 座 の 件 は 、 内 で 使 う 気 は な い か ら ね 。 海 外 に 雄 飛 し て 、 ん で い る の か 」 ま さ に 掘 り 出 し 物 の ネ タ じ ゃ な い か 」 そ の 金 を 何 百 倍 に も 増 や し て 、 コ ー ト ダ ジ ュ 「 細 か い と こ ろ ま で 頭 に 入 っ て い ま し た か 「 う ん 。 そ こ か ら 外 国 の 匿 名 口 座 に 送 金 さ れ ー ル に 豪 邸 を 建 て て ら 、 も う あ ら か た 済 ん で い ま す 。 ち ょ う ど い て い る と い う 点 に つ い て は 、 福 富 も 喜 ん で た 「 夢 が 大 き い の は 結 構 だ が 、 カ ジ ノ で き れ い い と こ ろ に 来 ら れ た ん で 、 ざ っ と 眺 め て 、 な ね 。 あ い つ も 外 国 に 口 座 を 持 っ て い る か ら 、 さ つ ば り 巻 き 上 げ ら れ て 、 ま た う ち へ 転 が り に か 意 見 が あ れ ば 指 摘 し て も ら え ば あ り が た そ っ ち 同 士 で 金 を や り 取 り す れ ば 、 マ ル サ も 込 も う っ た っ て そ う は い か な い ぞ , い で す 。 そ れ よ り 、 い ま 連 絡 し よ う と 思 っ て 気 が っ か な い か ら ね . 「 心 配 は 要 ら な い よ 。 こ れ か ら は ま っ と う な い た ん で す が ー ー ら 」 406