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日本書紀の読み方


日 本 書 紀 の 読 み 方 遠 山 美 都 男 = 編 講 談 社 現 代 新 書 1709

日本書紀の読み方


日 本 書 紀 の 読 み 方 遠 山 美 都 男 ⅱ 編 講 談 社 現 代 新 書

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教 養 は 万 人 が 身 を も っ て 養 い 創 造 す べ き も の で あ っ て 、 一 部 の 専 門 家 の 占 有 物 と し て 、 た だ 一 方 的 に 人 々 の 手 も と に 配 布 さ れ 伝 達 さ れ う る も の で は あ り ま せ ん 。 し か し 、 不 幸 に し て わ が 国 の 現 状 で は 、 教 養 の 重 要 な 養 い と な る べ き 書 物 は 、 は と ん ど 講 壇 か ら の 天 下 り や 単 な る 解 説 に 終 始 し 、 知 識 技 術 を 真 剣 に 希 求 す る 青 少 年 ・ 学 生 ・ 一 般 民 衆 の 根 本 的 な 疑 問 や 興 味 は 、 け っ し て 十 分 に 答 え ら れ 、 解 き ほ ぐ さ れ 、 手 引 き さ れ る こ と が あ り ま せ ん 。 万 人 の 内 奥 か ら 発 し た 真 正 の 教 養 へ の 芽 ば え が 、 こ う し て 放 置 さ れ 、 む な し く 滅 び さ る 運 命 に ゆ だ わ ら れ て い る の で す 。 こ の こ と は 、 中 ・ 高 校 だ け で 教 育 を お わ る 人 々 の 成 長 を は ば ん で い る だ け で な く 、 大 学 に 進 ん だ り 、 イ ン テ リ と 目 さ れ た り す る 人 々 の 精 神 力 の 健 康 さ え も む し ば み 、 わ が 国 の 文 化 の 実 質 を ま こ と に 脆 弱 な も の に し て い ま す 。 単 な る 博 識 以 上 の 根 強 い 思 索 カ ・ 判 断 力 、 お よ び 確 か な 技 術 に さ さ え ら れ た 教 養 を 必 要 と す る 日 本 の 将 来 に と 「 て 、 こ れ は 真 剣 に 憂 慮 さ れ な け れ ば な ら な い 事 態 で あ る と い わ な け れ ば な り ま せ ん 。 わ た し た ち の 「 講 談 社 現 代 新 書 」 は 、 こ の 事 態 の 克 服 を 意 図 し て 計 画 さ れ た も の で す 。 こ れ に よ っ て わ た し た ち は 、 講 壇 か ら の 天 下 り で も な く 、 単 な る 解 説 書 で も な い 、 も 「 ば ら 万 人 の 魂 に 生 す る 初 発 的 か っ 根 本 的 な 問 題 を と ら え 、 掘 り 起 こ し 、 手 引 き し 、 し か も 最 新 の 知 識 へ の 展 望 を 万 人 に 確 立 さ せ る 書 物 を 、 新 し く 世 の 中 に 送 り 出 し た い と 念 願 し て い ま す 。 わ た し た ち は 、 創 業 以 来 民 衆 を 対 象 と す る 啓 蒙 の 仕 事 に 専 心 し て き た 講 談 社 に と 「 て 、 こ れ こ そ も っ と も ふ さ わ し い 課 題 で あ り 、 伝 統 あ る 出 版 社 と し て の 義 務 で も あ る と 考 え て い る の で す 。 一 九 六 四 年 四 月 野 間 省 一 「 講 談 社 現 代 新 書 」 の 刊 行 に あ た っ て

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貫 く 主 題 や 構 想 、 さ ら に は そ の よ う な 物 語 を 必 要 と し た 時 代 を 真 摯 に 研 究 し よ う と す る 者 に と っ て 、 そ れ は 限 り な い 情 報 の 宝 庫 な の て あ る 。 【 文 献 案 内 】 神 野 志 隆 光 「 古 事 記 と 日 本 書 紀 」 講 談 社 現 代 新 書 、 一 九 九 九 記 紀 の 「 天 皇 神 話 」 を そ れ ぞ れ 日 本 人 が ど の よ う に 受 容 し て き た か を 論 じ た 好 著 。 日 本 書 紀 の 描 く 「 歴 史 像 」 を 考 え る う え て も 参 考 に な る 。 吉 村 武 彦 「 古 代 天 皇 の 誕 生 」 角 川 選 書 、 一 九 九 八 卑 弥 呼 か ら 天 武 天 皇 ま て 、 「 倭 国 王 」 が 中 国 か ら 自 立 し て 「 天 皇 」 と な り 「 日 本 」 と い う 国 号 を 獲 得 す る ま て の プ ロ セ ス を 解 説 す る 。 古 代 王 権 史 の 入 門 書 と し て 最 適 。 白 石 太 一 郎 「 古 墳 と ヤ マ ト 政 権 」 文 春 新 書 、 一 九 九 九 邪 馬 台 国 の 時 代 か ら 六 世 紀 ま て 、 古 墳 や 古 墳 群 の 消 長 を 通 し て 古 代 国 家 の 成 り 立 ち を 平 易 に 説 き 明 か す 好 著 。 前 之 園 亮 一 「 古 代 王 朝 交 替 説 批 判 」 吉 川 弘 文 館 、 一 九 八 六 王 朝 交 替 が 古 代 貴 族 の 歴 史 認 識 の 産 物 て あ る こ と を 大 胆 に 論 じ た 労 作 。 神 武 天 皇 や 欠 史 八 代 な 六 世 紀 以 前 の 古 代 史 を 考 え る う え て 必 読 と い え る 。 ・ 4

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講 談 社 現 代 新 書 1709 よ に ほ ん し よ き 日 本 書 紀 の 読 み 方 一 一 〇 〇 四 年 三 月 一 一 〇 日 第 一 刷 発 行 二 〇 〇 四 年 一 〇 月 一 日 第 一 一 刷 発 行 と お や ま み つ お ひ ら ば や し あ き ひ と か と う け ん き ち ま え だ は る と 著 者 ー ー 遠 山 美 都 男 十 平 林 章 仁 十 加 藤 謙 吉 十 前 田 晴 人 十 早 川 万 年 (OM. Toyama, A. Hi 「 abayashi, K. KatO, H. Maeda' M. Hayakawa 2004 発 行 者 ー ー 野 間 佐 和 子 発 行 所 ー ー 株 式 会 社 講 談 社 ー 二 一 郵 便 番 号 一 一 二 ー 八 〇 〇 一 東 京 都 文 京 区 音 羽 一 一 丁 目 一 一 一 電 話 ( 出 版 部 ) 0 三 ー 五 三 九 五 ー 三 五 = 一 ( 販 売 部 ) 0 三 ー 五 『 九 五 ー 一 七 ( 業 務 部 ) 目 ー 五 三 九 五 ー 三 六 一 五 装 幀 者 ー ・ 杉 浦 康 平 十 佐 藤 篤 司 印 刷 所 ー ー 大 日 本 印 刷 株 式 会 社 製 本 所 ー ー 株 式 会 社 大 進 堂 ( 定 価 は カ バ ー に 表 示 し て あ り ま す ) Printed in Japan 囮 〈 日 本 複 写 権 セ ン タ ー 委 託 出 版 物 〉 本 書 の 無 断 複 写 ( コ ビ ー ) は 著 作 権 法 上 て の 例 外 を 除 き 、 禁 じ ら れ て い ま す 。 複 写 を 希 望 さ れ る 場 合 は 、 日 本 複 写 権 セ ン タ ー ( ま よ 40 一 ・ し 82 ) に ご 連 絡 く だ さ い 落 丁 本 ・ 乱 丁 本 は 購 入 書 店 名 を 明 記 の う え 、 小 社 書 籍 業 務 部 あ て に お 送 り く だ さ い 。 送 科 小 社 負 担 に て お 取 り 替 え い た し ま す 。 な お 、 こ の 本 に つ い て の お 間 い 合 わ せ は 、 現 代 新 書 出 版 部 あ て に お 願 い い た し ま す 。 は や か わ ま ん ね ん N. D ℃ .210 270p 18cm ISBN4-06-149709- X

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う 男 神 ス サ ノ ラ の 性 交 は 、 蚕 織 と 農 耕 の 豊 穣 、 秩 序 と 安 寧 に 満 ち た 新 た な 世 を 創 造 す る 、 呪 術 儀 礼 的 な 営 み だ っ た の て あ る 。 イ ザ ナ キ ・ イ ザ ナ ミ を 国 土 創 生 の 神 だ と す れ ば 、 ア マ テ ラ ス ・ ス サ ノ ラ は 蚕 織 ・ 農 耕 に 象 徴 さ れ る 文 化 創 造 の 神 て あ っ た と い え よ う 。 【 文 献 案 内 】 こ こ て は 日 本 神 話 を 学 ぶ た め の 入 門 書 的 な 文 献 を 紹 介 し て お こ う 。 上 田 正 昭 「 日 本 神 話 」 岩 波 新 書 、 一 九 七 〇 日 本 神 話 の 歴 史 的 性 格 や そ の 世 界 観 、 祭 祀 や 習 俗 と の 関 係 に つ い て 述 べ て い る 。 大 林 太 良 「 神 話 学 入 門 」 中 公 新 書 、 一 九 六 六 文 化 人 類 学 の 視 点 か ら 神 話 研 究 の 基 本 点 が わ か り や す く ま と め ら れ て い る 。 松 前 健 「 出 雲 神 話 」 講 談 社 現 代 新 書 、 一 九 七 六 記 紀 や 風 土 記 の 出 雲 神 話 、 ス サ ノ ラ ・ オ ホ ア ナ ム チ 神 話 、 国 譲 り 神 話 の 諸 問 題 に つ い て 、 神 話 を 語 り 伝 え た 氏 族 集 団 に も 配 慮 し な が ら 平 易 に 解 説 し て い る 。

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著 者 略 歴 ( 執 筆 順 ) ・ 遠 山 美 都 男 ( と お や ま ・ み つ お ) 1957 年 生 ま れ 。 学 習 院 大 学 大 学 院 博 士 後 期 課 程 中 退 。 学 習 院 大 学 、 日 本 大 学 非 常 勤 講 師 。 「 白 村 江 』 「 天 皇 と 日 本 の 起 源 』 ( 講 談 社 現 代 新 書 ) 、 「 大 化 改 新 』 「 壬 申 の 乱 』 「 天 皇 誕 生 』 ( 中 公 新 書 ) 、 『 中 大 兄 皇 子 』 ( 角 川 ソ フ ィ ア 文 庫 ) な ど 著 書 多 数 。 ・ 平 林 章 仁 ( ひ ら ば や し ・ あ き ひ と ) 1948 年 生 ま れ 。 龍 谷 大 学 文 学 部 卒 業 。 奈 良 県 大 和 高 田 市 立 片 塩 中 学 校 教 諭 。 「 鹿 と 鳥 の 文 化 史 」 「 橋 と 遊 び の 文 化 史 』 「 蘇 我 氏 の 実 像 と 葛 城 氏 』 「 七 夕 と 相 撲 の 古 代 史 』 『 三 輪 山 の 古 代 史 」 「 七 世 紀 の 古 代 史 』 ( い ず れ も 白 水 社 ) な ど 著 書 多 数 。 ・ 加 藤 謙 吉 ( か と う ・ け ん き ち ) 1948 年 生 ま れ 。 早 稲 田 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 博 士 課 程 単 位 取 得 退 学 。 成 城 大 学 、 中 央 大 学 、 早 稲 田 大 学 、 慶 應 義 塾 大 学 兼 任 講 師 。 「 蘇 我 氏 と 大 和 王 権 』 「 大 和 の 豪 族 と 渡 来 人 』 ( 吉 川 弘 文 館 ) 、 「 秦 氏 と そ の 民 」 「 吉 士 と 西 漢 氏 』 ( 白 水 社 ) な ど 著 書 多 数 。 ・ 前 田 晴 人 ( ま え だ ・ は る と ) 1949 年 生 ま れ 。 神 戸 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 修 士 課 程 修 了 。 大 阪 府 立 堺 工 業 高 等 学 校 教 諭 。 『 日 本 古 代 の 道 と 衢 」 ( 吉 川 弘 文 館 ) 、 「 神 功 皇 后 伝 説 の 誕 生 』 ( 大 和 書 房 ) 、 「 古 代 王 権 と 難 波 ・ 河 内 の 豪 族 』 ( 清 文 堂 出 版 ) 、 「 日 本 古 代 史 の 新 論 点 」 ( 新 人 物 往 来 社 ) な ど 著 書 多 数 。 ・ 早 川 万 年 ( は や か わ ・ ま ん ね ん ) 1957 年 生 ま れ 。 筑 波 大 学 大 学 院 博 士 課 程 単 位 取 得 退 学 。 岐 阜 大 学 教 育 学 部 教 授 。 主 な 論 文 に 「 壬 申 の 乱 後 の 美 濃 と 尾 張 」 ( 「 続 日 本 紀 研 究 』 No. 326 ) 、 「 高 橋 氏 文 成 立 の 背 景 」 ( 「 日 本 歴 史 」 532 号 ) 、 共 編 著 に 「 美 濃 国 戸 籍 の 総 合 的 研 究 』 ( 東 京 堂 出 版 ) が あ る 。 GS 270

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き ち ゅ う が 盛 り 込 ま れ て い た 。 そ こ に は 、 「 父 母 が 貧 窮 の た め 子 を 売 っ た 場 合 、 己 丑 年 以 前 は 賤 と し 、 庚 寅 年 以 後 は 改 め て 良 と せ よ 」 と あ る ( 『 政 事 要 略 』 の 引 用 文 よ り ) 。 こ の 己 丑 年 と は 持 統 三 年 ( 六 八 九 ) て あ り 、 庚 寅 年 が そ の 翌 年 、 す な わ ち 戸 籍 の 作 成 さ れ た 年 に あ た る 。 詳 細 は 省 く が 、 庚 寅 年 籍 の 有 効 性 を 確 保 す る た め に 、 わ ざ わ ざ 持 統 朝 の 年 代 を 法 令 に 明 記 し た の て あ る 。 右 の 持 統 五 年 の 制 は そ の 後 改 正 さ れ た と 考 え ら れ る け れ ど 、 こ の よ う な 身 分 制 も 律 令 国 家 が 作 ら れ て い く な か て 具 体 化 し て い っ た こ と が 知 ら れ よ う 。 【 文 献 案 内 】 野 村 忠 夫 「 研 究 史 大 化 改 新 」 ( 増 補 版 ) 吉 川 弘 文 館 、 一 九 七 八 大 化 改 新 と も な る と 、 そ の 研 究 史 自 体 が た い へ ん 興 味 深 い 森 公 章 「 「 白 村 江 」 以 後 」 講 談 社 選 書 メ チ ェ 、 一 九 九 八 広 い 視 野 か ら 、 古 代 外 交 史 上 、 最 大 の 事 件 を 描 い た 好 著 。 直 木 孝 次 郎 「 持 統 天 皇 」 ( 新 装 版 ) 吉 川 弘 文 館 、 一 九 八 五 そ の 生 没 年 ( 六 四 五 、 七 〇 一 l) か ら い っ て も 、 持 統 天 皇 は 古 代 史 の キ ー す め た い 。 ー ソ ン 。 一 読 を す 日 本 書 紀 の 読 み ど こ ろ ー —H ⑤ 241

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誌 』 町 ー 川 ) な ど も 、 こ う し た 廁 に 対 す る 伝 統 的 な 宗 教 的 観 念 に 由 来 す る 。 古 代 に は 、 便 所 や 糞 尿 を 不 浄 、 汚 穢 と す る 観 念 は 必 ず し も 支 配 的 て は な く 、 汚 穢 観 ぞ は 理 解 し が た い 一 面 が 存 在 し た 。 と く に 廁 て の 神 婚 伝 承 は 、 廁 が こ の 世 と あ の 世 を つ な ぐ 境 界 、 異 界 と の 通 路 と 考 え ら れ て い た こ と を 示 し て い る ( 飯 島 吉 晴 『 竈 神 と 厠 神 』 人 文 書 院 ) 。 ひ ア マ テ ラ ス が 梭 て 陰 部 を 突 く こ と が 、 丹 塗 矢 や 箸 の 場 合 と 同 様 な 儀 礼 的 性 交 を 示 唆 し て い る こ と に 照 応 し て 、 そ の 場 へ の ス サ ノ ラ の 屎 ま り に も 儀 礼 的 な 意 味 が あ っ た と 考 え ら れ る 。 本 来 そ れ は 、 儀 場 を 汚 し ア マ テ ラ ス を 困 ら せ る と い っ た 単 純 な 動 機 に よ る も の て は な く て 、 新 嘗 の 儀 場 を 日 常 的 世 界 と 隔 絶 さ せ る た め の 儀 礼 的 行 為 ぞ は な か っ た か 。 先 に も 述 べ た よ う に 、 古 代 人 の 世 界 観 に よ れ ば 、 神 が 棲 み 死 者 が 逝 く あ の 世 は 、 現 実 と 論 理 の 逆 転 し た 世 界 て あ っ た 。 あ の 世 に 移 行 す る に は 、 日 常 性 か ら 脱 す る こ と が 必 要 て 、 も の い み そ の た め に は 物 忌 の よ う な 静 的 な 方 法 の ほ か に 、 日 常 の 規 範 を 否 定 し 、 逆 転 さ せ る 破 壊 行 為 も 有 効 と 考 え ら れ た の だ ( 薗 田 稔 『 講 座 日 本 の 神 話 四 』 有 精 堂 / 山 内 昶 『 「 食 」 の 歴 史 人 類 学 』 さ か 人 文 書 院 ) 。 日 常 の 秩 序 が 否 定 ・ 破 壊 さ れ て 逆 し ま な あ の 世 が 現 出 す る の て あ り 、 反 対 に あ の 世 か ら こ の 世 に も ど す の に も 禊 ・ 祓 な ど の 儀 礼 が 必 要 と さ れ た 。 ス サ ノ ラ の 屎 ま り は 、 あ の 世 へ 移 行 す る た め の 日 常 的 秩 序 の 破 壊 と い う 儀 礼 行 為 て あ り 、 祭 儀 の 場 て し か 行 え な い 禁 忌 だ っ た と 考 え ら れ る 。 屎 戸 は 、 日 常 世 界 か ら 祭 儀 時 空 へ ス サ ノ ヲ 神 話 を 読 み 解 く

日本書紀の読み方


古 代 に お け る 「 現 代 史 」 の 幕 開 け 日 本 書 紀 巻 二 十 八 と 二 十 九 が 天 武 天 皇 紀 の 上 下 巻 て あ る 。 一 代 の 天 皇 に 一 一 巻 が 充 て ら れ て い る の は こ の 天 皇 の み 。 そ の う ち の 一 巻 は 即 位 に 至 る 事 情 、 天 智 天 皇 の 最 晩 年 に 吉 野 に お お あ ま の み こ あ す か の き よ み は ら の み や 隠 棲 し た 大 海 人 皇 子 が 激 し い 戦 い を 経 て 、 飛 鳥 浄 御 原 宮 に 行 き 着 く ま て の 経 過 を 記 述 し て い る 。 西 暦 て い う と 六 七 二 年 。 干 支 て は 壬 申 て あ る 。 こ の 年 の 六 月 二 十 四 日 ( 以 下 、 日 付 は 日 本 書 紀 に よ る ) に 吉 野 を 脱 出 し た 大 海 人 皇 子 は 伊 勢 み の お お と も の み こ お う み か ら 美 濃 に 入 り 、 大 友 皇 子 ( 天 智 の 子 ) を 中 心 と す る 近 江 朝 廷 と の 戦 い の 指 揮 を と っ た 。 大 和 と 近 江 を 舞 台 と す る 戦 闘 は 、 一 カ 月 の の ち 、 七 月 二 十 三 日 に 決 着 が つ い た 。 大 海 人 皇 い と い わ れ る 。 子 の 勝 利 ぞ あ る 。 こ れ が す な わ ち 壬 申 の 乱 。 ふ つ う 、 皇 位 継 承 を め ぐ る 争 た し か に 、 天 智 天 皇 が 亡 く な っ た の ち 、 そ の 子 て あ る 大 友 皇 子 と 弟 て あ る 大 海 人 皇 子 と の 間 て 起 こ さ れ た 戦 い て あ る 。 武 力 て も っ て 旧 体 制 を 打 倒 し た 天 武 朝 の は じ ま り は 、 古 代 史 に お け る 重 要 な 画 期 て あ っ た 。 こ こ に 律 令 国 家 へ の 道 は 大 き く 前 進 す る 。 こ の 壬 申 の 乱 の 記 述 に 、 日 本 書 紀 全 三 十 巻 の う ち の 一 巻 が 、 ほ ば そ の ま ま 充 て ら れ て い る 。 壬 申 の 乱 に 関 す る 史 科 は こ の 書 紀 の ほ か に ほ と ん ど 見 ら れ な い 。 い か に 重 要 て あ る か は 明 ら か て あ ろ う 。 し か も 、 こ れ か ら 紹 介 す る よ う に 、 戦 い の 経 過 が 活 躍 し た 人 々 と と も 202