無頼のススメ : : : 目次
「頼るものなし」ということ 正義など通らないのか世の中た 正義を声高に語るなイデオロギーは若者の流行病 生きものとしての勘を磨く 違和感を大切にするビギナーズラックを忘れない すぐ役立つものはすぐ役に立たなくなる 情報より情緒を身につけよ早さと要領ばかり考えない 人とつるます、「孤」を知ること 金持ちの八割は悪党と思え自分の正体を見きわめる 願わくば七難八苦を与える 苦労は買ってでもしなさい 金は熱いうちに打て「ここぞーで頑張れるか 理不尽こそが人を育てる 人は基準から逸脱する建前は裏切られる面倒な作家が編集者を伸ばす
2 例えば「無頼の流儀」とは 無頼で小説が書けるか滅亡の情念を忘れない 物乞いをするのは廃人と同じ 健康は自分が決めること物乞う人に与え続けるか先へ進んでこそ中庸 終わリなき愚行への想像力を 日本はまた戦争をするのか己れの怒りを抱けるか 同時代を生きる者の責任 恋愛は出合い頭、セックスという「小さな死」 恋は一目でするもの いっか別れはやってくる 愛する人の死が教えてくれた 亡くした妻のこと流れのような死を想う 人間は何をするかわからない生きものだ 「いい人」のほうが恐ろしい 人間の抱える悪を見つめる 104 怖がって大勢に流れる
誰でも「事情」を抱えて生きている ゴンタクレにも事情がある人間という哀しい生きもの 人間を描くのに学校を持ち込まない 中学生レベルの感性成績で人は見抜けない幼少期の記憶が大事 長生きするには「術」が要る 色川武大さんに言われたこと死とは自分の路地へ帰ること 自分のフォームで流れを読む 「九勝六敗」を狙え天の運、地の運、人の運 努力、才能、そして運が左右するもの クラッチ・ヒッターの「弱点」説明のつかない「神の手 , 作家にも運がある 虚しく往くから実ちて帰れる 先入観を捨てられるかエリ 1 トが抱える難しさ 〃 2 ノノ 8
差し伸、へた手にしかブドウは落ちない 運のかたちは様々ある前を見て、ウロウロしてみる 8 時代にめぐリ逢うという不思議 千七百年間も書聖とは時代の性格、作品の「核」 顔は死生観まで映し出す 眺めの悪い顔が増えた闘争心が顔に出る死に際に一行の詩を 人類などカニみたいなものだ 何百年かに一人の天才とは 技術などあやしいものだ 安心・安全なんてあるものか 日常はいつだって壊れる先祖の言い伝えは守るもの 8 神や仏にだって頼らない これでは死ねないか自分は自分で打ち止め 177
伊集院静 1950 ( 昭和 25 ) 年山口 県生まれ。作家。立教大学文学部 卒業。『受け月」 ( 直木賞 ) 、「機関 車先生」 ( 柴田錬三郎賞 ) 、「ごろこ ろ」 ( 吉川英治文学賞 ) 、「ノボさん」 ( 司馬遼太郎賞 ) 、「大人の流儀」シ リーズなど著書多数。 ⑧新潮新書 605 ぶらい 無頼のススメ いじゅういんしずか 著者伊集院静 2015 年 2 月 1 日発行 2015 年 2 月 25 日 3 刷 発行者佐藤隆信 発行所株式会社新潮社 〒 162-8711 東京都新宿区矢来町 71 番地 編集部 ( 03 ) 3266-5430 読者係 ( 03 ) 3266-5111 http: 〃 www.shinchosha・ co ・ jp 印刷所錦明印刷株式会社 製本所錦明印刷株式会社 OShizuka ljuin 2015 , Printed in Japan 乱丁・落丁本は、ご面倒ですが 小社読者係宛お送りください。 送料小社負担にてお取替えいたします。 I S B N 9 7 8-4 ー 1 0 -610 6 0 5 - 7 C 0 2 1 0 価格はカバーに表示してあります。