ビジネス法務 2016年10月号

キーフレーズ

場合 種類株式 2016 会社 ビジネス 法務 議決権 会社法 株主総会 システム開発 the 契約 可能性 平成 制度 議決権行使 英国 and 必要 株主 事業者 企業 取引 契約書 改正 株式 日本 実務 承継 労働者 電子化 対象 機関投資家 できる 内容 対応 中央経済社 法律事務所 当該 検討 規定 問題 原則 招集通知 English 行為 事項 報告書 公取委 関係 弁護士 取締役会 重要 競争 上場会社 独占禁止法 税込 企業法務 考え方 解説 期間 監査役 経産省 行う 考え 決議 要件事実 発行 表現 情報 事業 意味 Court 事実認定 アメリカ システム The 事例 Agreement 記載 請求 利用 条項 労働契約 事業譲渡 普通株式 サービス 規制 認め 判断 市場

目次ページ

価格引上げの目安を初めて提示 平成 27 年度主要企業結合事例 男 ) 兄 矛一三ロ 実解 NE 日 A 工コノミックコンサルティング 東京事務所代表 / ヴァイスプレジデント石垣 ~ 告品 届出数・進んた審査段階・規制 はじめに された事案数 平成 27 年度の企業結合の届出件数は , 289 件 公正取引委員会 ( 以下「公取委」という ) から 6 件増加して 295 件となった。平成 25 年 は , M & A 等の企業結合により企業行動が一 度に底を打って以降 , 企業結合の届出数は 体化して市場競争が損なわれることを未然に 年々増加している。 防ぐために , 独占禁止法に則り企業結合の審 査・規制を行っている。企業の生き残りや成 【図表 1 】過去 3 年間における公取委が受理し 長を目的とした市場シェアが大きい企業同士 た届出の処理状況 の統合は , 市場競争減退の懸念を理由に独禁 平成平成平成 法上の企業結合規制によって計画そのものが 25 年度 26 年度 27 年度 実現できない可能性がある。 295 264 289 公取委は , 毎年 , 10 件程度の事案を選ん 281 275 257 で , 企業結合審査の実例を公表している。毎 年公表される事例集は , 企業結合審査の姿勢 や実態を読み解くためのほとんど唯一の資料 となっている。 本稿は , 公取委公表の「平成 27 年度におけ る主要な企業結合事例について」 ( 平成 28 年 6 月 8 日 ) を題材にして , 公取委の近年の審査 手法や判断の傾向について解説する。届出件 数や各事例の整理を行った後で , 経済分析が 用いられた大阪製鐵・東京鐵鋼の事例と , フ ァミリーマート・ユニーの事例について詳細 な紹介と検討を行う。 合計届出数 第 1 次審査で終了し たもの 第 1 次審査終了前に 取下げがあったもの 第 2 次審査に移行し たもの 第 2 次審査で終了し た件数 問題解消措置を前提 として独占禁止法上の 問題はなしとした件数 平成 27 年度も , 第 1 次審査で終了する事案 が圧倒的に多く 95 % を越えている。第 1 次審 査で終了する事案の割合は近年大きな違いを 見せていない。第 2 次審査に移行した案件 は , 6 件にとどまる。昨年に引き続き , 第 1 8 3 6 4 3 4 2 3 1 2 1 105 ビジネス法務 2016.10

次審査終了前に取下げを行った件数が 8 件と やや多いように見えるが , 企業結合計画その ものが会社の事情で取りやめになったもの , 審査準備が不足で再届出を念頭に置いて取り 下げたもの , 規制される可能性が高いと判断 して規制される前に取り下げたものなどが含 まれていると推察される。 朝企業結合審査の動向 平成 27 年度の事例を , 審査対象の商品 , 地 理的範囲 , 合算市場シェア , 判断の鍵となる 競争圧力・判断の決め手 , 経済分析の活用の 有無 , 進んだ審査段階 , および , 審査結果か ら整理したものが【図表 2 】である。なお , 主要商品の所に括弧で , 垂直・混合とあるも のは , それぞれ垂直型および混合型企業結合 に関わり審査された部分を示している。括弧 の注意書きがないものはすべて水平型企業結 合として審査された部分を指す。 平成 27 年度の公表事例における公取委の審 査アプローチは , 合算市場シェアが高いとし ても , 複数の判断要素を根拠として , 市場競 争への影響の有無について評価するという方 法論を採用しており , 大枠で見ればこれまで 通りである 1 。たとえば , 事例 6 の SSD の市 場においては合算市場シェア 75 % という水準 であっても , 競争事業者 , 隣接市場 , 需要者 からの競争圧力の存在を根拠として , 競争の 実質的制限にはならないという判断が示され ており , 市場シェアの高さが規制の絶対的な 根拠でないことがわかる。 平成 27 年度においては , 7 件もの垂直・混合 型の企業結合事例が取り上げられており , 競 争事業者の排除を懸念した総合的事業能力に ついても言及されている ( 事例 10 および事例 11 ) のは , 新しい傾向といえるかもしれない。イ ンテル・アルテラの事例以外においては , 当 事会社と対等または対等以上に競争すること ができる事業者の存在を理由に , 競争者の排 除による競争制限の問題は起きないと判断し ている。インテル・アルテラの事例においては , インテルが 95 % 以上の高い市場シェアを有す る X86 系 CPU とアルテラの FPGA チップとの抱 き合わせによる市場閉鎖の懸念が高かったと 考えられるが , インテルがアルテラと競合する FPGA の競争事業者に対して FPGA を製造する に当たって必要なライセンスを行っている等の 理由を根拠に問題は生じないと判断している。 経済分析をより重視する姿勢は引き続き堅 持されている。平成 27 年度は , 2 事例にとど まっているが , 経済分析に依拠した判断を行 ったことが明らかにされている。特に , 事例 9 のコンビニエンスストアの統合について は , 第 2 次審査に進まなかったものの , 相当 程度時間と手間をかけた経済分析が行われた ことがうかがわれるものとなっている。 以下では , 公表された事案で唯一第 2 次審 査に進んだ , 事例 3 の大阪製鐵と東京鐵鋼の 事例と , 丁寧な経済分析の積み重ねによる審 査が行われた事例 9 のファミリーマートとユ ーの事例について解説する 2 大阪製鉞による東京鋼鉞の株式 一般形鋼 , 棒鋼等を製造販売する大阪製鐵 1 NE 日 A 工コノミックコンサルティング編「企業結合規制の経済分析」 ( 中央経済社 , 2014 ) 5 1 ~ 55 頁参照。 2 その他 , 特徴のある事例としては以下のようなものがある。事例 1 では , 平成 26 年度の王子・中越パルプの事例でも審査され た , 両更クラフト紙の分野の企業結合が審査された。王子・中越の際には , 特に協調行動の懸念が高まるとして両当事会社の経 営の独立性が維持されるような問題解消措置が求められた。平成 27 年度の日本製紙・特種東海製紙の計画は , この問題解消 措置が根拠の一部となって有力な競争事業者が複数存在するとして企業結合計画が認められている。事例 5 では , 当該分野で は統合により事実上独占になることから , 一方の会社の事業の譲渡を届出時から申し出ることによって規制を回避している。 106 ビジネス法務 2016.10

平成 27 年度主要企業結合事例郞 【図表 2 】平成 27 年度主要な企業結合事例の整理 事 主要商品 地理的範囲 事例 番 重袋用両更クラフト紙 , 事 日本製紙と特種東 一般両更クラフト紙 , 海製紙 ライナー , 中芯原紙 事 旭化成とポリボアイ リチウムイオン電池のセパ 例 ンターナショナルイ 2 ンク 大形一般形鋼 事 大阪製鐵と東京鋼 3 経済 進んだ 審査 分析 審査 結果 段階 の活用 第 1 次規制 審査 なし 第 1 次規制 審査 なし 判断の鍵となる競争圧力・判断の 合算市場 決め手 競争事業者 , 供給余力 , 需要者 からの競争圧力 , 昨年の王子・中 15 ~ 35 % 越の問題解消措置 当事会社間の代替性の低さ , 有力 な競争事業者 , 輸入 , 参入 , 隣 接市場 , 需要者からの競争圧力 セーフハーバー 新日鐵住金グループの各社が実質 的に独立した競争者であること , 有力な競争事業者 , 参入 , 需要者 からの競争圧力 川上 5 % , 川 有力な競争事業者からの競争圧力 事 下 35 ~ 40 % 例 インテルとアルテラ 有力な競争事業者からの競争圧 95 ~ 100 % , 4 カ , インテルによるライセンス 40 % エヌエックスピー 事 セミコンダクターズ 一方の事業者の事業譲渡 例 とフリースケール・ 5 セミコンダクターズ 有力な競争事業者 , 需要者 , 隣 SAS 工ンタープライズ SSD , ウェスタンテジタル 事 接市場からの競争圧力 PC 工ンタープライズ SSD コーポレーションと 6 サンディスクコーポ 有力な競争事業者 , 隣接市場から NAND, 工ンタープライズ レーション の競争圧力 SSD ( 垂直 ) 有力な競争事業者 , 参入 , 隣接市 外付け工ンタープライズ・デ 事 デナリホールティン 場からの競争圧力 イスク・ストレージ・システム 例 グスインクと E M C 有力な競争者からの競争圧力 , 抱 サーバー用仮想化ソフトウ 7 コーポレーション き合わせの経済非合理性 ェア , X86 サーバー ( 混合 ) オンライン旅行予約サービ セーフハーバー ス業 , オンライン飲食店予 約サービス オンライン旅行予約サービス 有力な競争事業者 , 参入からの競 メタサービス 日本 業 , オンライン飲食店予約サ 争圧力 , 閉鎖行為の非経済性 不明 ービス , メタサービス ( 垂直 ) 店頭アンケートを実施して , 店舗毎に 500m 程 GUP 曰の算定 , 有力な競争事業 示されず コンビニエンスストア 事 ファミリーマートと 度の範囲 者 , 他の業態からの競争圧力 ュニーグループ・ホ 例 9 ールディングス コンビニエンスストア , 総 有力な競争事業者からの競争圧力 日本 30 % , 5 % 合小売業 ( 混合 ) 熊本県または鹿児 ほとんどの地域でセーフハーバー 預金業務と貸出業務 島県の市区町村 シェアは地域 により異なる 預金業務と貸出業務熊本県または鹿児 潜在的参入計画なし 島県の市区町村 ( 混合 ) 事業者サービス提 有料老人ホーム事業 , サー H 印の増分は 供施設の所在する セーフハー / ヾー ビス付き高齢者向け住宅事 市区町村 , また 150 % 以下 事 損保ジャパン日本興業 , 訪問介護事業 は , 都道府県 例 亜ホールディングス 多くの市場がセーフハーバーに合致 事業者サービス提 とメッセージ有料老人ホーム事業 , サー し , その他の市場においても損保 H 印の増分は 供施設の所在する ビス付き高齢者向け住宅事 ジャパンのシェアが 5 % 以下有力 市区町村 , また 0 から 40 % 業 , 訪問介護事業 ( 混合 ) な競争事業者からの競争圧力 は , 都道府県 本件の問題の核心は , 大阪製鐵が新日鐵住 株式会社が一般形鋼を製造販売する東京鋼鐵 金グループに属しており , 新日鐵住金グルー 株式会社の議決権株式を 50 % 超えて取得する プの , 大阪製鐵 , 共英製鋼 , トピーエ業 , 北 という事例である。以下 , セーフハーバーの 越メタルが企業結合関係を有して一体的に競 対象とならなかった , 中小形の一般形鋼の分 争していると考えると , 本件統合により事実 野について注目して紹介・分析する。 シェア 本本本本界界 日日 日 日 世世 1 不明 非公開 60 % 第 2 次規制 審査 なし 中小形一般形鋼 FPGA, CPLD, 半導体受 託製造 ( 垂直 ) CPU, FPGA ( 混合 ) 第 1 次規制 審査 なし 第 1 次規制 審査 なし 世界 60 % RF パワートランジスタ 界界界界本 世世世世日 75 % , 40 % 20 % , 25 % 第 1 次規制 審査 なし 30 % 第 1 次規制 審査 なし 45 % , 20 % 10 % , 15 % 事 ヤフーと一休 例 8 第 1 次規制 審査 なし 第 1 次規制 審査 なし 事 肥後銀行と鹿児島 銀行 第 1 次規制 審査 なし 第 1 次規制 審査 なし 107 ビジネス法務 2016.10