アガサ=クリスティ推理・探偵小説集 第1

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いじゅう のうじようけいえい ちょうさ じけんきろく の調査する事件を記録するのですが、のちに南米のアルゼンチンに移住して農場経営をするよう しよじよさく エービーシーさつじんじけん そうかいじけん になります。処女作『スタイルズ荘の怪事件』 ( 一九二〇年 ) 、『 0 殺人事件』 ( 一九三三年 ) な とうじよ、つ どに登場。 ーテイ』 ( 一九 アリアドネⅡオリヴァー夫人は、この本にはでてきませんが、『ハロウィーン たいい 、」、つき ぞうわす 六九年 ) 、『象は忘れない』 ( 一九七二年 ) など後期の作品で、ヘイスティングズ大尉のようにボワロ じよしゅ じよせい さつか の助手をつとめる女性ミステリー作家で、はじめて登場するのは、『ひらいたトランプ』 ( 一九三六 はいいろかみとくちょう ーのプロットを考えるとき 年 ) です。ゆたかな灰色の髪が特徴のリンゴ好きな女性で、ミステリ には、リンゴなしではいられません。 ボワロは、『カーテン』 ( 一九七五年 ) で、病気のために死にました。『カーテン』は第二次大戦 びよういん しがんかんごふ 中、クリスティがロンドンの病院で志願看護婦をしながら書いた作品です。また、クリスティ リー。ヒング・マーダー』 ( 一九七六年 ) も書いていま は、同じ時代に最後のミス・マープルもの『ス たんてい すが、作者みずからが、シリ ーズとなった探偵を殺すのは異例のことです。ドイルは、ホームズ たき にうんざりして、ライへン、、ハッハの滝に落として、いちじ殺してしまったことがありますが、結 きよくどくしやしゆっぱんしゃようせい ふつかっ 局、読者や出版社の要請によって復活させました。 クリステイも、ボワ口にうんざりしている、と別の作家に話したことがありますが、ほんとう に殺してしまったときには、世界じゅうのミステリー読者がおどろきました。ある新聞では、一 ちゅう ふじん びようき なんべい ころ れい しんぶん だい じたいせん 237

くろかみ せ 黒髪で背の高い、やせた人物でしよう。 「自分の好むときのほかは、だれからもその姿をかくして見えなくなれる存在です。すこし人間 じけん かんしん こいびと ばなれしていますが、人間の事件、ことに恋人たちに関心をもっています。彼は死んだ人たちの じけんば じよぶん 弁護者でもありますーと、クリスティは『クイン氏の事件簿』 ( 一九三〇年 ) の序文で語っています。 ゅうれい れんあい 肉体をもった幽霊とよぶにふさわしいクイン氏は、恋愛がらみの事件が起きそうになると、だ しゆっげん しぬけにその場に出現します。そして、愛するあまりにたがいに信じられなくなった恋人たちを むじっ つみ すくったり、無実の罪におとされた恋人を助けたりするのです。 とうじよう クイン氏が登場するとき、そこにはかならずといってよいほど、小柄なサタースウェイト老人 げんば ねこぜ たにん も現場にいあわせます。〈やや猫背で、干からびた感じの人物〉で、他人の生活ぶりに深い関心を じんせい ほうかんしゃ いだいています。いわば人生の傍観者というべき老人ですが、クイン氏のさりげないことばから、 ひげき 悲劇の裏にある真相を見ぬいて、恋人たちを助ける役をはたすことになるのです。 こうふく そうだん ハイン「あなたは幸福ですか ? そうでないかオを こよ、わたしに相談してください。 リッチモンド街一七番地 。ハイン」 べんごしゃ ページぜんぶを、ボワロ探偵の死亡記事で埋めたほどです。それほどボワロ探偵ファンが多かっ た、ということでしよう。 にくたい ー丿ー この ′ーリクイン クイン探偵役として、もっともふしぎな人物が、道化師という奇妙な名前をもつ、 すがた しんそう たんていやく たんてい ひ し じんぶつ こがら そんざい きみよう ろうじん 238

しんぶんこうこく しりったんてい 日パインが掲載する新聞広告です。 これが、私立探偵パーカー し ふこう げんいん やくしよとうけい 三十五年のあいだ役所で統計の仕事をしてきた。ハイン氏は、不幸の原因は五つしかないことを けっしん たいしよくご しりったんていじむしょ さとりました。それで退職後、私立探偵事務所をひらいて、世の中の不幸な人を助けようと決心 じけん しよろうだんせい しました。はげ頭にめがねをかけた、この初老の男性がひきうける事件は、かならずしも犯罪が らみのものとはかぎりません。 短編集『パーカー パインの事件簿』 ( 一九三四年 ) に登場する依頼人たちは、さまざまです。 ふじん たいえきぐんじん よっきゅうふまん ある退役軍人は、刺激がほしくて欲求不満になっていますし、ある金持ちの婦人は、金はあって きようみ じんせい : つまり、人生への興味をうしないかけた人びともいます。 も生活が楽しくない : ふじん ひしょ すいりさつか パインは、秘書のレモンや推理作家オリヴァー夫人 : : : などの力をかりながら、依頼人たちを こうふく 幸福にしてしまうのです。ミス・レモンは、探偵ボワロの秘書もしています。またオリヴァー夫 ししゃ ちょうへん 人は、長編の『マギンティ夫人は死んだ』 ( 一九五二年 ) 、『死者のあやまち』 ( 一九五六年 ) 、『ハロ じゅうようじんぶつ ウィーン ーテイ』 ( 一九六九年 ) などに登場し、ボワ口につぐ重要な人物です。アリアドネ じしん してき オリヴァー夫人はクリスティ自身だ、という指摘もあるほどです。 しゅうろく * この本に収録した作品について 「すずめばちの巣」 (Wasps'Nest) 短編集『二重の罪』 ( 一九六一年 ) に収録された作品ですが、 たんべんしゅう す じけんぽ たんべんしゅう たんてい にじゅうつみ らいにん しゅうろく らいにん はんざい 239