リング

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226 である。彼は心の中で、弁解、いや、懇願していた。僕もあなたと同じようにマスコミの 体質には批判的なんだと。 「なにぶつぶつ言ってんだ ? いつの間にか声に出して念仏のように唱えていたことに、浅川は気付かなかった。 「なあ、これであのビデオの映像がある程度解明できただろ。三原山は、母の身投げの場 所であり、貞子が噴火を予知した火山だから、そこにはかなり強い念が働いたはずだ。次 のシーン、ぼんやりと浮かび上がった『山』の文字、あれは、おそらく山村貞子が幼い頃、 初めて成功させた念写じゃねえかな」 「幼い頃 ? 」 なぜ幼い頃の念写でなければならないのか、浅川には納得がいかない 「ああ、四歳か五歳の頃のだ。そして、次のサイコロのシーン。貞子は母の公開実験の場 にいて、サイコロの目を言い当てる母を心配そうに見守っていたってことさ」 「え、ちょっと待てよ、山村貞子には鉛のポールの中を転がるサイコロの目がはっきりと 見えていたぜー 浅川も竜司も、そのシーンを「自分の目ーで見たのだ。間違えるわけがない。 「それがどうした ? 「母の志津子は、透視できなかったんだろ」

227 いい力い、貞子はその当 「母にできなくて、娘にでぎるのがそんなに不思議なのかい ? りようが 時まだ七歳だったけれど、母をはるかに凌駕する能力を備えていたんだ。百人の人間の 意識の念の力などものともしない程のな。考えてもみろよ、・フラウン管に映像を送り込む んだ・せ。フィルムに光を当てるのとはまったく異なる仕組みでテレビは映像を写し出す。 五百二十五本の走査線を走査するって方法でな。貞子にはそれができゑ桁外れの力だ」 浅川はどうも釈然としない。 「それほどの能力があるなら、三浦博士のもとに送られた念写フィルムに、もっと高度な 図柄が写っていてもいいはずじゃないか やっ 「おまえも鈍い奴だな。いいか、母の志津子は超能力を人に知られたが故に、不幸な生涯 てつ を送らざるを得なかった。娘に同じ轍は踏ませたくなかったんだろ。能力を隠し、ごく平 凡に生きること、母は娘にそう言い聞かせたに違いない。貞子は力をぐっと押さえ、ごく 一般的な念写になるよう調整したのさ」 山村貞子は、劇団員が帰った後もひとり稽古場に残り、当時まだ貴重であったテレビに グ向かって、自分の力を試していたのだ。けっして自分の能力を人に知られないよう、注意 ンしながら。 「次のシーンに登場する老婆はだれだ ? 浅川が聞いた。 「だれかはわからねえ、おそらく、あのばーさん、貞子の夢かなにかに現れて、予言めい

たことを耳打ちするんじゃねえのか、昔の方一一一一口使ってよお。おまえも気付いただろうが、 ほとん この島の言葉は殆ど標準語といっていい。 あのばーさん、かなりの年寄りだぜ。鎌倉時代 に生きていたとかよお、それとも、ひょっとしたら、役小角となにか係わりがあるのかも しれねえ」 ・ : うぬはだーせんよごらをあげる。おまえは来年子供を産む。 「あの予一一一口、本当なのかな」 「ああ、あれか。次にすぐ男の赤ん坊のシーンがあるだろ。だから、オレは、最初、山村 貞子が男の赤ん坊を産んだものと考えたんだが、このファックスを見ると、どうも違うよ うな気がするな」 「生後四ヶ月で死んだ弟 : : : 」 「そう、そっちのほうだと思う 「じゃあ、どうなる、予言のほうは。老婆はどう見ても山村貞子に向かって『うぬ』と呼 びかけてるんだぜ、貞子は子供を産んだのか ? 「わからねえ、ばーさんの言葉を信じりや、たぶん、産んだんじゃねえかい 「だれの子を ? 「知るか、そんなこと。なあ、おまえ、オレがなんでも知ってると思うなよ。オレはただ 推測でものを言っているに過ぎないんだからな」 もし、山村貞子の子供が存在するのなら、それはだれの子で今何をしている ?