生涯現役の人生学 第引回 ・鷹山は積極的経営者だった、という話 内各地に支社・支店を持っ商人の作家である井原西鶴の『長者けるには勇気が必要で、主は勇ある だから渡されたかけらについては、 会社から講演の依頼が来丸』を勝手に解釈した考え方だ。 のみ」と言い切る トップと同じ責任感を持って仕事に た。テーマは「上杉鷹山の改革にお そして「企業の財政危機は非常の 危機とその克服に参茄する成員に当たらなければならない、とい、つの一 ける、トップリーダーの徳と品性のときであって、通常時の感覚では克は当然意識改革が必要であり、そのが私の持論だ。 保持」というものだ。私にとっては そんな見方をすると、鷹山は確か 服できない。成員全員がこの非常意有効な方法は研修以外にないと、さ 積年の鬱憤を晴らす絶好のテーマ識を持っ必要がある。持たせるのが らにこの日の講演テ 1 マに接近してに改革者の条件を満たしている。特 だ。なぜなら一般的に鷹山は、クリ トップリ 1 ダ 1 だ」と、少しすっ求 いく。その接近も主催者の事業内容 に彼の愛民の理念は、心ある多くの ストラの名人ッというようなレッテめられているテ 1 マに接近してい を意識し、の意義を前面に出す。藩士の胸を打った。藩士がやる気を ルを貼られてしまっているからだ。 「は単なる広告宣伝ではない。 起こしたもつ一つの動機は、何とい歴 リ」 鷹山は積極的経営者だ。彼の改革 鷹山には改革論のテキストを書い 顧客の意見を十分に取り入れた、い っても鷹山の人柄だ。風度だ。「こ 目的はあくまでも拡大再生産だ。そたプレ 1 ンがいた。細井平洲とい、つわば入力と出力のフィードバックの の人のためなら、与えられた仕事に 策勉 のために技術革新も行うし、先行投折衷学者だ。つまり諸学の ことで、一人ひとりの成員が問題に命を完全燃焼させる」というモチベ政 長か 資も行う こ取りツをして役立てよ、つとする実ついての意見形成力を培うことだ」 1 ションの高揚だ。 室歳 報 「その費用を生むためにムダを省学者だ。平洲は「改革の目的はあく と、長年の持論を話す。私自身、在 主催者は事前に私の書いた鷹山の広 で山 こう」というのが、彼の倹約論なのまでも民 ( 企業なら顧客 ) を富ませ職中の大半は広報の仕事だったの本を全員に配り、予備知識を植え付庁鷹 都杉 。上 だ。そこで冒頭にこのことを話し、 るためのもので、藩主や藩士のためで、この面に対する関心は今でもな けておいてくれた。それを前提に話れ ま説 「ケチと倹約は違います」と告げる に民は存在してはいない。民のためえていない すのだから、私のほうでも冒頭に書生小 両者とも節約はする。か、節約によ に藩主や藩士が存在しているのだ。 いたよ、つな、鷹山は後ろ向きのリス東 も、つ一つは、「組織における分権 トラの名人ではなく、前向きの拡大叨代 って得た剰余金の使い方によって両そう自覚を持っ必要がある」と強調と責任」のことだ。改革の責任はト 者は分かれる。ケチは自分のために した。この愛民の姿勢がク徳その ップ一人に帰するわけではない。組再生産者ですという主張と、世に貼じ ゅ作 、ゝし しか使わない倹約は客のために使もので、徳の保持がそのままク品織には仕事の分掌規程があるはすられているレッテルの修正に、積極 う。「前者がケチで後者が倹約で性クにつながっていくと話す だ。トップの職掌を砕いてひとかけ的に踏み込むことができた。天与のん う年 す」。これは私が、江戸時代の大坂 飛ど四 そして平洲は「この徳を保持し続らずつ管理職に渡す ( 権限の委譲 ) 。ありがたい依頼だった。 厓几の 会ノチノイ 作家 童門冬ニ 201 /. 3.18 週刊東洋経済 1 1 8 撮影 : 風間仁郎
e a d e r s & E d i t o r s 東洋経済 【発行人】山縣裕一郎 【編集長】西村豪太【編集部長】長谷川隆 【編集】 ( 副編集長 ) 中村陽子 / 堀川美行 / 福田淳 / 山川清弘 / 杉本りうこ / 井下健悟 ( 編集委員 ) 福田恵介 ( 部員 ) 茨木裕 / 武政秀明 / 許斐健太 / 前田佳子 / 中島順一郎 / 西澤佑介 / 鈴木良英 / 二階堂遼馬 / 秦卓弥 / 富田頌子 / 中原美絵子 / 緒方欽一 / 高見和也 ( 産業担当デスク ) 山田雄一郎 / 山田雄大 / 冨岡耕 / 又吉龍吾 ( 編集協力 ) 塚田紀史 ( 編集総務 ) 斎藤亜紀 ニュース編集部部長・大崎明子 / 編集長・並木厚憲 / 藤尾明彦 / 田邉佳介 / 松浦大 / 中川雅博 整理部部長・會田政美 / 鈴木智 / 宮澤由美 / 三隅多香子 / - ド村恵 制作部部長・鶴見昌憲 / 大村善久 (AD) / 内藤明 (AD) / 池田梢 / 杉山未記 / 川邊玲奈 / 熊谷直美 / 新藤真実 / 鈴木聡子 / 月琳由依 / 山根佐保 写真部部長・會田政美 / 尾形文繁 / / 梅谷秀司 / 今井康一 / 小林葉子 【マーケティング局】営業推進部部長・和田明彦 ( 雑誌書籍 ) 板垣京治 / 船橋一宏 / 小嶋正義 / ・山中山里子 / 永井透 / 島舞衣 / 山浦壮史 / 林原久美 / 武井尚子 ( 電子出版 ) 部長・篠原達也 / 児玉幸恵 / 荒木千衣 ( ダイレクトマーケティング ) 部長・加藤正俊 / 西村雄吉 / 富田智之 / 田村直彦 / 宮久保文子 / 内藤寿美恵 ( 販売管理 ) 部長・宮田和歌子 / 鈴木伸 / 金子ゆり 宣伝部部長・高橋志津子 / 笠間勝久 / 黒坂浩一 / 福山恵子 / 岩井美由紀 【ビジネスプロモーション局】業務部部長・加藤光彦 / 藤井敦美 メディア営業部部長・吉村康 / 山内光之 / / 本多正典 / 田中健一 / 斎藤治子 / 林政孝 / 山口沙和子 / 白川岳史 / 小林玉枝 / 佐藤幹朗 / 星野はる香 新井泰嗣 / 三浦崇紘 / 津田真吾 / - 坂元耕二 / 長谷川典子 / 尼崎裕美子 コミュニケーション事業部部長・寺田浩 / 大久保幹人 / 田邊真男 / 中野華衣 / 山岡正治 【関西支社】マーケティング部一見益男 / 小山田京子 里部部長・粥川恵子 / 山本佳世子 読者の手紙 信頼できる格安スー 石川恵子 ( 東京都荒川区・歳・主婦 ) 3 月日号の深層リポート オーケ 「急成長女スー ーの野望」を読み、同社が低価 格でよい品を売ることかできる 理由がよく理解できた。わが家 の近くにもオーケ 1 の店舗があ り、よく利用している。一軒の お店の中で食料品も日用品も文 房具も買えて、しかも安いので、 雨の日は特に助かっている。買 い物袋が有料だが、低価格維持 のためなら納得できる オーケ 1 では「メーカー滞留 0 品」という表一小もよく目にする 流メ 1 カーの品が信じられな いくらいの低価格で売られてい て、買う側としてはたいへんあ 1 0 りかたい。最近では値札に書か れていた ~ 日伝文句に引かれてプ ライベ 1 トプランドの茶葉を買 、その味にはまった。店員さ んと品物、値札の文字が私にと って魅力だ。これからも同社の 動向を気にしつつ、利用し続け たいと記事を読んで思った。 「読者の手紙」を お待ちしています 600 字以内。 e メールでの投稿を歓迎します。 住所、氏名 ( ふりがな ) 、職業、年齢、電話番号 およひ「読者の手紙」欄用と明記してくたさい。 【宛先】 tegami@toyokeizai. CO. jp 〒 103-8345 東京都中央区日本橋本石町 1 -2-1 メディア制胙部部長・萩生田啓介 / 高井史之 / 平島隆広 / 細川めぐみ / 『週刊東洋経済』編集部 編集部から マ今週号は、小社『会社四季報』 の最新予想を基に、ランキング 表の多い特集になりました。デ ータを分析して、多くの情報を えよ、つとすると、ど、つしても 一覧表になってしまいます。そ の中でも目についた好業績企業 については、決算数字の裏側に ある企業戦略にフォ 1 カスし記 事にしました。好業績・高収益 の企業には、独自の戦略やユニ 1 クな着眼点があります。そし て、それを徹底的に突き詰めて ゆくまさに伸びる企業には訳 ( 理山 ) があります。話は転じ ますが、ランキングや原稿のゲ ラを見ていると、年齢による目 の袞えを強く実感。小誌では中 高年読者のために文字を少し大 きくする準備をしています。 4 【ホームページ】 ・週刊東洋経済プラス http://tkplus.jp 【お問い合わせ】 ( 受付時間 9 : 30 ~ 17 : 20 土日祝・休 ) ・東洋経済コールセンター 03-5605-7021 【予約購読】 ・お申し込み・住所変更等のご連絡は フリー T 0120-206-308 携帯電話からは T 03-3688-8900 ( 受付時間 9 : 30 ~ 17 : 20 土日祝・休 ) ・広告掲載のお申し込みは Tel 03-3246-5595 定期刊行物・年間予約購読のおすすめ 1 年 ( 50 冊 ) 28 , 000 円 週刊東洋経済週刊 ] 2 年 ( 100 冊 ) 49 , 000 円 3 年 ( 150 冊 ) 63 , 000 円 ※表記料金は送料と 8 % の消費税を含んだものです。 ※臨時増刊号は含みません。 ※中途解約は、ご購読回数により実費精算となります。 本誌掲載記事の複写・複製・転訳載・抄録要約・磁気媒体・光ディスクへの入力等 を小社の許諾なく行うことを禁じます。これらについては小社 03-3246-5481 まで 117 週刊東洋経済 201 /. 3.18 ・配送に関するお問い合わせはフリー T 可 0120-773-018 、 5 月には目に優しい誌面をお 届けします。 ( 長谷川 ) ▽小誌 3 月 4 日号の特集「物流 が壊れる」で詳報しましたが、 ヤマト運輸がネット通販向け宅 配便の急増と人手不足に苦しん でいます。同社は亶乂数量に制 限を設けることを検討中で、ア マゾンなど大口荷主との値上げ 交渉も進めているよ、つです ヤマトの経営陣が抜本策への 決意を固めたのは、業績の急激 な悪化のためでしよう。の 悪いネット通販向け荷物の増加 によって、足元の 153 月期は 肥億円もの営業赤字 A 」なる見通 しです。宅配便に限らす日本の サ 1 ビス業は過剰品質に陥る傾 向がありますが、人手不足のも とでは維持不可能であることが 数字によって突き付けられまし た。企業業績は世の中の流れを 如実に映しています。 ( 西村 ) 0
39 東洋経済 定期購読のご案内 3 年購読のお求めなら 読み続けたほうがお得が多い 1 冊あたり 絣購読 使いホーダイ Web 版 目次 睥済 ハ 1 号 , 期 6 ーい卩 - 発進 ( 物′物マ 56 を一物第 第き出す n70 兆円市場一 夐上・大のデンタル第 0 といわれめ 1 は・人の生第 や慶・の・新を大を ( 変える . われわれはこのとど う内き合うべきか . loT 発進 お得な 年間プラン WEB 限定 購読期間 ( 冊数 ) 3 年 ( 150 冊 ) 2 年 ( 100 冊 ) 1 年 ( 50 冊 ) 半年 ( 25 冊 ) 1 冊あたり 420 円 490 円 560 円 632 円 市価概算 69 , 000 円一一 ) 34 , 500 円一一今 17 , 250 円 月額 3 , 500 円一一→ 定期購読価格 ( 税・送料込 ) 49 , 000 円 28 , 000 円 15 , 800 円一 月額 2 , 500 円 39%OFF 29%OFF 19%OFF 29%OFF 気軽な月額プランがスタート ! デジタルサービスが使いたい放題 定期購読者だけのさらにお得な特典 バックナンバー 950 冊分から 検索して読める。 の、週刊東洋経済主催のセミナーにご招待 週刊東洋経済記者あるいは専門家の方を お招きしてお話します。 日本橋東洋経済倶楽部 3 年購読者限定 会員向けセミナー、各種割引などの特典をご用意した日本橋東洋経済倶楽部をご案内いたします。 お申込み・お問い合わせ 東洋経済 予約サービスセンター - 0120-206-308 ( 受付時間 9 : 30 ~ 17 : 20 / 土日祝・休 ) 携帯電話からは 03 -3688-8900 03 -3688-8901 ( ※とじ込みハガキをコピーのうえご送信ください。 ) sub@toyokeizai.net 冖 とじ込みハガキ 検索 MAIL FA X WEB