日経サイエンス崙、日本版 ーダイジェスト Dlgest 2016 VOL46 No. 12 詳報 : ノー べーレ賞 オートフアジーでノーベル賞 大隅良典氏 生理学・医学賞 みツ /MDCCC MDCCC XC\/I' 細胞内の″ゴミ捨て場″に隠されていた リサイクル機構・・・・ 12 ページ 永田好生 ( 日本経済新聞 ) 顕微鏡下に見えた驚異の世界・・・・ 18 ページ 日本経済新聞科学技術部 細胞を支える掃除役オートフアジー ( 再録 ) ・ ・・・ 22 ペ V. デレティック ( 米ニューメキシコ大学 ) D. 第クリオンスキー ( 米ミシガン大学 ) 物理学賞 物質の「トボロジカル相」を発見・・・ 30 ページ 化学賞 分子マシンを設計・合成・・ 31 ページ ノーベル生理学・医学賞は「オートフアジーのメカニ ズムの発見」で大隅良典博士に贈られる。同賞は最大 3 人の受賞枠があるが今回は単独受賞だ。オートフアジー は細胞内で起きている物質のリサイクル機構。 1980 年 代後半から酵母を使った研究を始め , やがて若い研究者 たちが加わって裾野が広が一り亠一世界に注目される分野に 発展した。受賞発表直後 , 博士は日本が中心となって引 っ張ってきた研究の歴史を振り返り , 改めて基礎研究の 重要性を強調した。専門家による解説記事も再録。 ノ NOBEL 0 ト 0 工 d dV 東京工業大学 日経サイエンス 2016 年 12 月号 1
日経サイエンス ScientificAmerican trademarks used with permission Of Scientific American, lnc. SCIENTIFIC@ AMERICAN 日本版 2016 VOL46 No. 12 「オートフアジー」解明で ーベル生理学・医学賞 ! 隅良典博士 生理学・医学賞 細胞内の″ゴミ捨て場に 隠されていたリサイクル機構 永田好生 顕微鏡下に見えた驚異の世界 018 日本経済新聞科学技術部 細胞を支える掃除役オートフアジー ( 再録 ) 022 V. デレティッグ / D. J. クリオンスキー 物質の「トボロジカル相」を発見 物理学賞 分子マシンを設計・合成 化学賞 シン。莎の科学 大ヒット中の映画『シン・ゴジラ』は一級の SF 作品だ。製作協力し た研究者などから話を聞き , そのサイエンスとフィクションを考える。 中島林彦協力 : 長沼毅 / 松本義久 / 藤倉克則 折り紙で解く ゴジラ封じの作戦の成否を握を一「解析表」の解読のヒントは折り鶴。 折り紙研究者が「解析表」に込められた深いメッセージを推理した。 中島林彦協力 : 三谷純 第ツ MDCCC XXX(IR[I 0 を MDCCC XCVI 012 大一ト 030 031 012 040 011 」 054 054 表紙 大隅良典博士がオートフアジ の研究に用いた酵母。右下の液 胞が反応の現場だ ( 12 ページ「ノ ーベル賞緊急特集」 , 写真 : 東京 工業大学 ) 。 日経サイエンス 2016 年 12 月号
日経サイエンスホームページ www.nikkei-science.com 過去の主要記事ダウンロードは WWW. nikkei-science. れ et へ 人類が地球環境や生態系 , 気候に大きな影響を与えるようになった 人新世を 現在 , 地球は新たな地質時代「人新世 ( アントロポセン ) 」に突入し たといえそうだ。人類は地球をどのように変え , それが私たち自身 考える をどう変え , 人新世の未来はどうなっていくのか , 9 つのポイントか ( 前 編 ) ら考察した特集を 2 号にわたって掲載する。 地層に刻まれる人類の時代 J. ザラシーウィッツ 気候変動が変える社会 K. ピーク 新人口爆発と超高齢化 M. ヴィステンドール 人類を追い詰める格差社会 A. ディートン 遺伝子改変人類が誕生 ? 「 2016 年総目次」は本誌ウェブサイトから無料ダウンロードできます。 リンクは 12 月号の目次ページ (http://www.nikkei-science.com/page/magazine/201612.html) に。 060 地質学 062 環境 072 人口 076 経済学 082 生命科学 088 088 S. S. ホール 海外ウォッチ 032 ・クローン動物短命説は誤リだった ・医療用マリファナの挑戦 ・乳房にマイクロバイオーム NEWS SCAN ・ GOES-R, アー , ゴー ! ・好きなことをするのが一番 ・シカは南北方向へ逃げる ・大統領候補の科学評定 ・ニュース・クリップ ・ハイハイ支援ロホット 032 From Nature タイジェスト 砂漠の駝鳥 当世かがく考 ANTI GRAVITY クマムシの保護タンバク質を発見 039 廃炉で終わらない「もんじゅ」問題 011 滝順ー 渦々した体験 071 S. マースキー 続・賢者たちのチーム戦 097 坂井公 プラッシャー天体写真儀 100 ゲノム医療と人の未来 104 石井哲也 人工知能とロポットを知る 森山和道 私たちは何者なのか 一人類の歴史を考える 渡辺政隆 ダイジェスト サイエンス考古学 lnformation 次号予告 SEMICOLON 今月の科学英語 PR 企画 秋の書籍 & デジタルメディア・ガイド 108 お断り「 Front Runner 挑む」と「ヘルス・ トピックス」「グラフィック・サイエンス」は休 みました。 004 010 113 114 116 パズルの国のアリス nippon 天文遺産 BOOK REVIEW 特集 日本 A B C 協会加盟誌 ( 新聞雑誌部数公査機構 ) http://www.nikkei-science.com/ 9
◆ノーベル生理学・医学賞の発表の日 , 発表のライプ中継 を見るためにノーベル財団のウエプサイトにアクセスしま た。会場の映像はうんともすんとも言わず止まったまま でしたが , 記者会見が始まったらライプ映像に切り替わる のだろう , などとのんきに考えて雑用をしながら待ってい ました。しかし , 発表予定時刻を 10 分ほど過ぎても何の 動きもなし。結局 , 大隅良典先生の受賞はテレビのニュー ス速報で知りました ( パソコンの画面は相変わらず凍って ・・・ ) 。受賞発表をリアルタイムで見ることがで いました・ きなかったのは残念ですが , 今年も日本人がノーベル賞を セミコロン ◆大隅博士のノーベル賞受賞 , 編集長渾身のシン・ゴジラの 科学 , 人新世特集と今月も盛りだくさんの内容です。「特集 : 人新世を考える」は Scientific American による大型企画で , 9 つのテーマから人類の未来を探ります。後半 4 編は次号に 掲載予定。ブックレビューもこの企画に連動して 3 つを選び ました。これまで 12 月号に掲載していた年間総目次は , ウ エプサイトで PDF を公開しています。別冊は『重力波・プ ラックホール』 ( 112 ページ参照 ) , 『人工知能』 ( 11 月中旬 予定 ) と注目のテーマが続きます。月号は 2016 年の締めく くりですが , 年末はまだまだ遠い・・ 0 ( 菊池 ) 受賞 ! 嬉しいニュースです。 ( 湯浅 ) ◆今月は , なんといってもノーベル賞。大隅博士の仕事は ド・デュープ ( 1974 年に生理学・医学賞 ) によるリソソ ームの発見からたいして進んでいなかったオートフアジー 研究をまさに劇的に変えたのですね。遺伝子に着目した分 子生物学的手法を得て細胞内メカニズムは急ピッチで解明 されており , 次は小胞体ストレス応答の森和俊・京大教授 か , と期待させます。物理学賞は従来理論で皆が " わかっ たつもり " になっていた現象に新世界を切り開いたすばら しい仕事。化学賞の分子マシンはまず SF 的な面白さを感 じてしまうものの , 実際の研究はかなり地道かっ着実な工 夫の積み重ねではないかと想像します。分子マシンが実際 に役立つ日がくるまであと何年かかるのか , その答えは友 よ , blowin inthewind という感じかも。ということで , ◆別冊『重力波・プラックホール』の編集がようやく終わっ て , 『シン・ゴジラ』と新連載「天文遺産」の準備を進めて いたところに大隅博士のノーベル生理学・医学賞受賞で , 今 号はとりわけ忙しくなりました。ノーベル物理学賞は重力波 直接観測の大ニュースがあっただけに , トボロジカル相での 授賞はちょっと驚きでしたが , これで来年の物理学賞はおそ 。ゴジラ関連では広島大学の長沼教授に本当に久し らく・ ぶりに話を伺いました。 20 年近く前 , 地下深部に存在する 生物圏の話を聞いたときも驚きでしたが , 放射線や電気を糧 にする微生物なんて , まるで SF です。宇宙を旅する生命と いうのも , あながち突飛な話ではないように思えてきます。 ふと『 2001 年宇宙の旅』や『地球幼年期の終わり』といっ た昔 , 親しんだ SF 作品を思い出しました。 ( 中島 ) 愛読者アンケートをウェブで行っています 皆様から誌面に関するご意見 , ご要望をいただくため , 愛読者ア ンケートを行っています。弊誌ホームページにアクセスいただき , 最新号のページから愛読者アンケートをクリックすると回答シー トが表示されますので , それにご記入ください。 URL : http://www.nikkei-science.com 今年は文学賞の相転移も印象的でした。 ( 神野 ) 発行人・編集部長竹内雅人 編集長 編集委員 編集協力 デザイン 営業部長 広告 総務 経理 WEB 中島林彦 神野幹雄 菊池邦子 湯浅歩 , 笹川綿子 福田沙代子 , 青木貴保 八十島博明 , 岸田信彦 石川幸彦 , 井上大輔 佐藤俊明 武田浩司 , 鬼頭穣 佐藤俊明 , 斧木悠子 邑楽由美子 早川陽子 曽根康恵 株式会社日経サイエンス 代表取締役社長 竹内雅人 代表取締役副社長 取締役 監査役 David Swinbanks 澤田宏之 MichaelFlorek Antoine E. Bocquet 堀内健一 峯尾ー弘 秋山博史 ー T 0 び 80 東京都千代田区大手町 1 -3-7 代表 03 ( 3270 ) 0251 http://www.nikkei-science.com/ SCIENTIFIC AMERICAN EDITOR CHIEF: Mariette DiChristina EXECUTIVE EDITOR: Fred Guterl MANAGING EDITOR: Ricki L. Rusting NEWS EDITOR: Dean Visser 0 円 NION EDITOR: MichaeI D. Lomonick TOPIC EDITORS: Mark Fischetti. 」 osh Fischmann, Seth Fletcher, Gary Stix SENIOR EDITORS: Christine Gorman, Clara Moskowitz, Kate Wong PODCAST EDITOR: Steve Mirsky ASSOCIATE EDITORS. Lee BiIIings. Larry Greenemeier, Dina Fine Maron, Amber WiIIiams EDITOR AT LARGE: Claudia Wallis ーーーーーーーー . ー一一 ( 0 NTRIBUTORS E D げ 0 RlAL7— 」 ohn Rennie George Musser, Christie Nicholson. Anna Kuchment, RObin LlOYd. \N Wayt Gibbsj Ferris ね b 「 EXECUTIVE VICE PRESIDENT, GLOBAL ADVERTISING AND SPONSORSHIP: 」 ack Lanschever EXECUTIVE VICE PRESIDENT: Michael Florek PRESIDENT: Dean Sanderson One New York Plaza, Suite 4500 New York, NY 10004-1562 U. S. A. Copyright ◎ 2016 by Nikkei Science, lnc. All rights reserved. Some content in this publication was reviously published ⅲ otherlanguages y Scientific American,Inc. itS licensors, and iS used under license f 「い m Scientific American, lnc. permission Of Scientific American, lnc. Scientific American trademarks used with AMERICAN SCIENTIFIC@ ・本誌掲載記事の無断転載を禁じます & ーーーー 日経サイエンス 2016 年 12 月号