解説菅野徳子 幕末雄藩の経済改革・ 大名は貧乏を宿命づけられていた / 借金踏み倒しの失敗が改革のきっ かけ / 長州、土佐、肥前佐賀それぞれの〃改革〃 / 金は藩のものか大名 のものか / 最後に 江戸人の知恵 財政は甚だ硬直していた / 「つる」と泥棒 / 泥棒と取引所 / 地代と町奉 行の給与 / 大家さんと腰掛茶屋 / 宿と公事訴訟 / 笑いをさそう飛脚賃 詐欺 / 関八州は無法地帯 / 八州廻りと道案内 / 札付き・無宿 / 殺人の内 済 / 警察機構の整備と組合村 191 221 265
水野忠邦と天保改革 目指すは老中首座兼勝手掛老中 / 家斉の死がきっかけに / 町奉行の抵 抗と水野の反撃 / 矢部の罷免と奇怪なその理由 / 中国沿岸がきな臭く なって / 上知令が命取りに 小栗忠順ー「徳川復権」に賂けた辣腕 実力未知数の勘定奉行 / 名を挙げた「将軍奪還作戦」 / 栗本瀬兵衛とレ オン・ロッシュ / 製鉄所建設で見せた凄腕 / 「土地付売家」の真意 / 財 源の捻出に知恵をしばる / 嵩んだ臨時出費 / 窮余の一策「六〇〇万ド ル借款」 / 「最後の幕政改革」に挑む / 幕府復権の夢空しく 小栗忠順の家計簿 換算すると現在では二〇〇〇万円の年収 / 夫婦仲がよかった小栗上野 介 / 公私ともに遣り繰りに七転八倒 149 107 173
ま、えがき・ 幕府の実務派官僚集団 大金持ちだった徳川家が貧乏になって / 幕府最初の官僚は通貨間題の " 権威〃 / 享保改革時代、官僚は活躍したが / 田沼時代の財政は倹約が 中心だった / 十一代将軍家斉が倹約生活にあきて / 幕末、外交畑に優 秀な人材が輩出したが 田沼・松平にみる進歩と抑圧 田沼は定信のあらぬ怨みをかっていた / 一橋治済、御三家が定信を支 援 / 真っ二つにわかれる田沼への評価 / 浅間山の大噴火、卯歳の飢饉 と重なって / 諸人を震撼させた田沼の″日本惣戸税み / 世直し大明神と もちあげられたが 目次