邦楽の友 2016年3月号

キーフレーズ

演奏会 三味線 紀尾井 杵屋 三越劇場 邦楽 安藤政輝 小唄 東音赤星喜康 長唄 尺八 清元 宮城道雄 江戸 演奏 作曲 http:// 春日とよ 日本 平成 東京 北畠 日本音楽 www ホール 道成寺 舞踊 三絃 -3 昭和 日吉 VZCG 三曲合奏 杵屋弥佶 春の海 音楽会 本條秀太郎 -1 春日 箏曲 端唄 胡弓 太夫 中島勝祐 沢井忠夫 三十絃 NHK 内幸町 会員 合奏 喜葉 望月 曽我 出演 舞台 パート練習 作品 稲邑 香乃 四日 本條 宮下伸 第一部 第三部 習い事 入場料 琴古流 藤井泰和 家元 問合せ 常磐津 時半 水葵 杉浦 田村 宮田 神田 富本 三重 三津 貴音 日本橋三越 鶴賀若狭掾

目次

たが、その 2 年後、田村派の内紛から糸の寿美之助さんは、経歴はそれ程この日の〆の舞台は、乃芙幸会長と やむなく田村派から離れて「小唄井筒長くないが、糸は大変上手な人とか。愛弟子の幸清師の名コンビ。会長のお 会」を樹立、顧問に木村荘八、相談役 2 段目の写真は治幸滋副会長。さす好きな曲の一つではなかろうか に佐藤隆三の両氏が就任された。 がに落ち着きのあるご様子。糸の幸中 ( 追記 ) 前会長の由喜師は、お元気 さて演奏写真を少し紹介するが、私師は、札順で選ばれた方のよう。 だそうでこれでひと安心。お知らせ迄。 「雪の朝の居続け」乃芙幸。 ( 糸 ) 幸清。

のも嬉しい。 番組の組み立てが、今回から少し変 って、中程のー師匠連による演奏ーに 入る前に、会長、副会長も参加する、 主だった師匠連の演奏で、ご祝儀曲を 入れる事になった。プログラムに演奏 者の名前がなかったが、次の通り。 ( 唄 ) 乃芙幸、治幸滋、亜喜、綾美佐、 東山晋士幸樹、幸和 ( 糸 ) 幸清、綾奈美、万紗 弥、寿美、香弥乃、幸一の皆さん。 曲は「筒井筒」で、作詞・佐藤隆三、 作曲・初代会長井筒小伊都だそうだ。 第五十七回「井筒会」 早くから、作曲の才が芽生えていた初 十一月七日 ( 土 ) 正午開演 代は、弟子の佐藤隆三氏とコンビで戦 東京証券会館ホー 前の昭和 8 年に「糸竹のふし面白き江 数年ほど前から、一一度も会長が交代戸小唄習い覚えて筒井筒ー」で始ま するという突発的な出来事が続き、何る、副題「筒井筒」という曲を発表以 となく落ち着かない井筒会だったが、来数々の美しい新作小唄を作曲してい 会長に乃芙幸師、副会長に治幸滋師がる。この「筒井筒ーは歌集に掲載され 就任して、ようやく落ち着きを取り戻ているが、今回のものとは歌詞が違う。 した感じ。それに年ほど前から、徐々同じコンピで作り直したと思う。「湧 に入会する若手が増え、芸の研鑽に励きいづる泉を受けし筒井筒ー」新し演奏者としての初代は、大正 9 年に 「筒井筒」はこんな風に始まる。ご初代田村てる師に入門して研鑽を重ね んで成長した。真剣さが舞台からも感 じとれる。それに刺激されてか、中堅祝儀曲にも井筒の会歌にも使えるよう田村派の四長老の筆頭として、昭和 年に一一世田村てる家元襲名に尽力され の師匠連の芸が一層きちんとしてきた配慮したか、歌詞も曲も美しい 邦楽会の歩み ( 十一月 ) 袋てそ」 1 ご祝儀曲「筒井筒」の特別演奏。 ー 32 ー

は秀五郎の低音三味線が風情を醸しし情と色香が香る。「綱は上意ーは長唄・ っとりした江戸情緒に溢れる。「我が段物風に力感溢れ「なすかば」は端唄 もの」はソロの弾き唄いでこれぞ本條の代表曲らしき軽妙さと洒脱感を漂わ 端唄の真骨頂の感がある。 す。「所変われば」は益田太郎冠者の 〈第ニ部〉猿若清方作詞・本條秀太作で名古屋・仙台・鹿児島の地名を盛【 2 月号グラビアベージ・ 郎作曲・俚奏楽「うき世道成寺」 ( 立り込み〈ご当地ソング〉の楽しさがあ目次訂正】 方ー赤坂育子、唄・三味線ー本條秀太る。「水さしの」「浮気同士」「お互いに」 郎、三味線ー本條秀五郎、胡弓ー本條はしっとりしたクドキ風の流れが心地グラビアベージ「本 ( 城 ) 秀太郎の 秀慈郎 ) 。お座敷の雰囲気を醸して「さ良い。結びの「淡雪」は胡弓入りで女会」とあるは本 ( 條 ) 秀太郎の誤りに わぎ」で開き、育子は芸妓ながら色香の身の儚さを切々と唄う。 つき訂正してお詫び申し上げます。 より気品を漂わせる所作でこの〈お座番外として「三下りさわぎ」を演奏 ( 邦楽の友編集部 ) 敷道成寺〉をしなやかに舞う。本條はし赤坂育子の所作入りで賑やかに〆る。 やや抑え気味の弾き唄いで秀慈郎の胡十数年前に聴いた切れ味鋭い三味の同じく目次ペ 1 ジの本 ( 城 ) 秀太郎引 弓が叶わぬ恋の切なさを醸す。段切れ音と甲高いナイ 1 プな唄声は健在、その会も「本條秀太郎の会」に訂正して一 は開きと同じく唄入り「さわぎ」で〆れに味わいが加味され熟れた芸になつお詫び申し上げます。 めてお座敷ム 1 ドを貫く。 てきた感がある。新春に江戸の初春気 ( 邦楽の友編集部 ) 〈第三部〉「綱は上意」「裏の背戸や」分を余すところなく堪能した。 「なすとかぼちゃ」「鬢のほっれ」「所 【明日をになう新進の舞踊・ 変われば」「梅は咲いたか」「十日戎」今年は区民邦楽祭と尺八と端唄で明邦楽観賞会日時訂正】 「宇治茶」「水さしの」「浮気同士」「おけ新春から邦楽三味に浸った。巷の繁 互いに」「淡雪」 ( 唄・三味線ー本條秀華街やデパ 1 トでは相変わらず「春の邦楽の友 2 月号演奏案内に「明日をに 太郎、三味線ー本條秀五郎 ) 。第三部海」が流れているがあれは昭和初期のなう新進の舞踊・邦楽観賞会」の日付 は中身は見えぬが屏風に掛け軸が掛か作品。邦楽は江戸期武士の式楽・能楽を 3 月日としたのは、 4 月日 ( 土 ) り、渡辺綱の鬼退治に始まり季節感ょに対して市井で育まれた庶民のポピュの誤りにつき訂正してお詫び申し上げ り男女の微妙な機微をテ 1 マとする風ラ 1 音楽、今年も幸あれと祈る。 ます。 ( 邦楽の友編集部 ) 訂正ニ件